JP6253289B2 - 気相成長装置及び気相成長用加熱装置 - Google Patents

気相成長装置及び気相成長用加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、気相成長装置及び気相成長用加熱装置に関する。
MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法に用いられる気相成長装置は、例えば、基板を支持するサセプタと、サセプタを加熱する抵抗発熱体と、サセプタ及び抵抗発熱体を収容するチャンバと、抵抗発熱体に対して電流を印加する電力供給部と、を有している。このような気相成長装置によれば、抵抗発熱体によりサセプタ及び基板を加熱しながら、気相成長により基板上に堆積物を形成することができる。
例えば、特許文献1には、気相成長装置等に用いられる加熱装置が記載されている。特許文献1の加熱装置は、コイル形状の電熱線などの抵抗発熱体を有している。
特開2005−63691号公報
ところで、気相成長装置を用いた気相成長中に抵抗発熱体が断線してしまうと、サセプタ及び基板の温度条件に大きな影響がおよぶ可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、気相成長中に抵抗発熱体が断線した場合において、サセプタ及び基板の温度条件への影響を抑制することが可能な気相成長装置および気相成長用加熱装置を提供する。
本発明は、
基板の少なくとも一方の面に気相成長により堆積物を形成可能なように前記基板を支持する盤状のサセプタと、
前記サセプタを加熱する加熱部と、
を備え、
前記加熱部は、
互いに電気的に並列に接続された第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体と、
第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体の両端間に電流を印加する電力供給部と、
前記第1抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第1結節点と、前記第2抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第2結節点と、を相互に電気的に接続する接続導体と、
を有する気相成長装置を提供する。
この気相成長装置によれば、互いに電気的に並列に接続された第1抵抗発熱体と第2抵抗発熱体とのうち、第1抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第1結節点と、第2抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第2結節点と、が接続導体により相互に電気的に接続されている。よって、気相成長の途中で第1抵抗発熱体と第2抵抗発熱体とのうちの何れか一方に断線が生じたとしても、サセプタ及び基板の温度条件に大きな影響を与えることなく、当該気相成長を最後まで遂行することを期待できる。
また、本発明は、
互いに電気的に並列に接続された第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体と、
第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体の両端間に電流を印加する電力供給部と、
前記第1抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第1結節点と、前記第2抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第2結節点と、を相互に電気的に接続する接続導体と、
を有する気相成長用加熱装置を提供する。
本発明によれば、気相成長中に抵抗発熱体(第1抵抗発熱体又は第2抵抗発熱体)が断線した場合においても、サセプタ及び基板の温度条件への影響を抑制することができる。
第1の実施形態に係る気相成長装置の正面断面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置のサセプタの平面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置のヒータの上段の構造を示す平面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置のヒータの下段の構造を示す平面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置のヒータの抵抗発熱体の構造の例を示す図であり、抵抗発熱体の長手軸に沿って切断した断面を示す。 図6(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置の電極の構造を示す図であり、このうち図6(a)は正面図、図6(b)は側面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置の電力導入部の構造を示す正面断面図である。 図8(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置のサポート部材を示す図であり、このうち図8(a)は平面図、図8(b)は正面図である。 第1の実施形態に係る気相成長装置の絶縁部材の一部分を示す平面図である。 図10(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置のサポート部材により抵抗発熱体を支持した状態を示す図であり、このうち図10(a)は第1例を示し、図10(b)は第2例を示す。 第1の実施形態に係る気相成長装置のヒータの一部分の等価回路を示す図である。 第2の実施形態に係る気相成長装置の抵抗発熱体の構造を示す図であり、抵抗発熱体の長手軸に沿って切断した断面を示す。 第2の実施形態に係る気相成長装置のヒータの一部分の等価回路を示す図である。 第3の実施形態に係る気相成長装置の抵抗発熱体の構造を示す図であり、抵抗発熱体の長手軸に沿って切断した断面を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る気相成長装置100の正面断面図である。図2は第1の実施形態に係る気相成長装置100のサセプタ30の平面図である。図3は第1の実施形態に係る気相成長装置100のヒータ10の上段の構造を示す平面図である。図4は第1の実施形態に係る気相成長装置100のヒータ10の下段の構造を示す平面図である。図5は第1の実施形態に係る気相成長装置100のヒータ10の抵抗発熱体11の構造の例を示す図であり、抵抗発熱体11の長手軸15に沿って切断した断面を示す。図6(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置100の電極40の構造を示す図であり、このうち図6(a)は正面図、図6(b)は側面図である。なお、図6(a)は、図6(b)の矢印A方向に電極40を見た状態を示す。図7は第1の実施形態に係る気相成長装置100の電力導入部130の構造を示す正面断面図である。図8(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置100のサポート部材120を示す図であり、このうち図8(a)は平面図、図8(b)は正面図である。図9は第1の実施形態に係る気相成長装置100の絶縁板20の一部分を示す平面図である。図10(a)および(b)は第1の実施形態に係る気相成長装置100のサポート部材120により抵抗発熱体11を支持した状態を示す図であり、このうち図10(a)は第1例を示し、図10(b)は第2例を示す。図11は第1の実施形態に係る気相成長装置100のヒータ10の一部分の等価回路を示す図である。
本実施形態に係る気相成長装置100は、基板50(図2)の少なくとも一方の面に気相成長により堆積物を形成可能なように基板50を支持する盤状のサセプタ30と、サセプタ30を加熱する加熱部と、を備える。加熱部は、互いに電気的に接続された第1抵抗発熱体(例えば抵抗発熱体11a)及び第2抵抗発熱体(例えば抵抗発熱体11d)と、第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体の両端間に電流を印可する電力供給部71と、接続導体(例えばサポート部材120)と、を有する。接続導体は、第1抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第1結節点241(図11)と、第2抵抗発熱体の両端間の中間に位置する第2結節点242(図11)と、を相互に電気的に接続する。以下、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る気相成長装置100は、チャンバ110と、チャンバ110内において基板50を保持するサセプタ30と、サセプタ30を支持する回転軸部60と、を有する。チャンバ110は、例えば金属材料により構成されている。
図2に示すように、サセプタ30は、例えば円盤状に形成され、チャンバ110内において水平に配置されている。サセプタ30の上面には、基板50を位置決め状態で保持する基板載置用ポケット31が形成されている。基板載置用ポケット31には、サセプタ30に対して平行に、基板50を載置できるようになっている。
図1に示すように、回転軸部60は、例えばサセプタ30と一体的に形成されているか、又はサセプタ30と凹凸構造で嵌合することにより該サセプタ30に連結されており、サセプタ30の下面より下方に突出し、且つ、チャンバ110の底板部115よりも下方に突出している。つまり、回転軸部60は、その軸方向が上下方向となる状態で配置されている。回転軸部60は、図示しないモータ等の回転駆動部により軸周りに回転させられるようになっている。回転軸部60が軸周りに回転するのに伴い、サセプタ30が水平面内において回転する。
気相成長装置100は、更に、チャンバ110内に原料ガスを供給する原料ガス供給配管111、112と、チャンバ110内に設けられたガス分散部材113と、チャンバ110からの排気を行う排気管114と、を有している。ガス分散部材113には、多数のガス導出口113aが形成されている。ガス分散部材113は、サセプタ30の上方に配置され、サセプタ30の上面と対向している。
更に、気相成長装置100は、チャンバ110内に配置されてサセプタ30を加熱するヒータ10と、チャンバ110内に配置されてヒータ10を覆うヒータケース80と、を有する。
図1に示すように、ヒータケース80は、例えば、ヒータ10と対向して配置された板状の底板部81と、外周壁部82と、内周壁部83と、を有している。図3及び図4に示すように、底板部81は、例えば、ドーナツ状の平面形状に形成されている。外周壁部82は、円筒状に形成され、底板部81の外周端より上方に起立している。内周壁部83は、外周壁部82と同心の円筒状に形成され、底板部81の内周端より上方に起立している。底板部81、外周壁部82および内周壁部83によって、ドーナツ状の平面形状で、且つ、上向きに開口した受け皿形状のヒータケース80が構成されている。ヒータケース80は、サセプタ30およびヒータ10の下方に配置されている。ヒータケース80は、ヒータ10、後述する絶縁板20、電極40およびサポート部材120等を収容している。ヒータケース80は、ヒータ10から放射される熱を反射することにより加熱効率を向上させる機能や、他の部材(後述する絶縁板20等)を支持する機能を担う。ヒータケース80は、例えば、金属により構成されている。
底板部81の中心の開口、及び、内周壁部83の内側の領域は、回転軸挿通穴83aを構成しており、該回転軸挿通穴83aに回転軸部60が挿通されている。
ヒータ10は、サセプタ30の下方に配置され、サセプタ30の下面と対向(例えばサセプタ30に対して平行に対向)している。ヒータ10は、図3に示す上段部分と、図4に示す下段部分と、の2段構成となっている。ヒータ10の上段部分、および下段部分は、それぞれ、サセプタ30の下面に対して平行に対向する平面に沿って配置されている。
図3に示すように、ヒータ10の上段部分は、例えば、抵抗発熱体11a、11bおよび11cの3つの抵抗発熱体11により構成されている。
抵抗発熱体11aは、最外周に配置され、その長手軸が平面視において円環状に延在している。
抵抗発熱体11bは、抵抗発熱体11aよりも内側に配置され、その長手軸が平面視において渦巻き状に延在している。具体的には、例えば、抵抗発熱体11bは、渦巻き状におよそ1周半巻回された形状をなしている。
抵抗発熱体11cも、その長手軸が平面視において渦巻き状に延在している。抵抗発熱体11cは、抵抗発熱体11bに連なるように巻回されている。具体的には、例えば、抵抗発熱体11cは、渦巻き状におよそ2周半巻回された形状をなしている。
図4に示すように、ヒータ10の下段部分は、例えば、1つの抵抗発熱体11(以下、抵抗発熱体11d)により構成されている。抵抗発熱体11dは、抵抗発熱体11aと同様に、その長手軸が平面視において円環状に延在しており、抵抗発熱体11aと上下に重なるように配置されている。
すなわち、抵抗発熱体(第1抵抗発熱体)11aと抵抗発熱体(第2抵抗発熱体)11dとは、サセプタ30の面直方向に抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dを見たときに互いに重なり(図3、図4参照)、且つ、サセプタ30の面方向と平行に抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dを見たときに互いに異なる位置に配置されている(図1参照)。
各抵抗発熱体11(11a〜11d)は、当該抵抗発熱体11に対する電力の供給(例えば電流の印加)によって発熱し、サセプタ30及びサセプタ30上の基板50を加熱する。
図5には抵抗発熱体11の長手方向における一部分の断面構造を示している。本実施形態の場合、各抵抗発熱体11は、それぞれコイル形状(螺旋状)に巻回された電熱線12からなる。図5にはコイル形状の抵抗発熱体11の長手軸15を示している。各抵抗発熱体11(11a〜11d)の長手軸15は、それぞれ平面視において、図3及び図4に示す円環状又は渦巻き状の経路に沿って延在している。
図3及び図4に示すように、各抵抗発熱体11に電流を印加することができるように、各抵抗発熱体11の両端部には、それぞれ電極40(電極40a、40b、40c、40d、40e、40fの何れか)が接続されている。
図6(a)および(b)に示すように、電極40は、例えば、棒状に形成され、その長手方向が上下方向に延在するように配置される。電極40の上部には、該電極40に固定部材47を固定するための固定用穴41が、該電極40を水平方向に貫通するように形成されている。電極40には、上下一対の固定用穴41が形成されている。上側の固定用穴41と中心と下側の固定用穴41の中心とは、抵抗発熱体11の外径よりも広い間隔で、上下方向において互いに離間している。
固定部材47は、例えば、抵抗発熱体11の一端部が固定される第1部分47aと、電極40に固定される第2部分47bと、を有する。第1部分47aと第2部分47bとは、それぞれ棒状に形成され、互いに同軸に配置されている。第1部分47aは、固定用穴41の内径よりも大径に形成されている。第2部分47bは、固定用穴41に挿通可能な外径に形成されている。第2部分47bの外面には雄ネジが形成されている。第1部分47aの外面には、コイル形状の抵抗発熱体11の端部と螺合する溝が形成されている。
抵抗発熱体11は、以下に説明するようにして電極40に対して固定されている。
先ず、固定部材47を軸周りに回転させて、その第1部分47aを抵抗発熱体11の一端部に対して螺合させる。
次に、固定部材47の第2部分47bを固定穴41に差し込む。
次に、第2部分47bにおける先端部の部分にナット45を螺合させることにより、該ナット45によって、固定部材47を電極40に対して固定する。これにより、抵抗発熱体11も電極40に対して固定される。
ここで、固定部材47およびナット45は金属等の導電性の材料により構成されている。このため、各抵抗発熱体11の端部がそれぞれ固定部材47およびナット45を用いて電極40に固定されることにより、各抵抗発熱体11は固定部材47およびナット45を介して電極40に対して電気的に接続されている。
電極40の下部42は棒状に形成され、上下方向に延在している。
ここで、抵抗発熱体11aの一端部および抵抗発熱体11dの一端部には、共通の電極40aが接続されているとともに、抵抗発熱体11aの他端部および抵抗発熱体11dの他端部には、共通の電極40bが接続されている(図3、図4、図1参照)。つまり、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、互いに電気的に並列に接続されている。
電極40aと電極40bとの間には、電力供給部71(図1、図11)から電力が印加される。つまり、図11に等価回路が示されるように、電力供給部71は、抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dに対して共通の電圧を印加することにより、一括して電流を印加する。
ここで、抵抗発熱体11aを構成する電熱線12と、抵抗発熱体11dを構成する電熱線12とは、互いに線径が等しく、巻径および巻回ピッチも互いに等しく、互いの長手軸15の長さも等しく、且つ、材料も互いに等しい。つまり、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、同一の材料からなり、互いに同一の形状及び寸法のコイル形状をなしている。したがって、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、それらの両端間の抵抗値が互いに等しい。
なお、抵抗発熱体11aの一端部と抵抗発熱体11dの一端部とは、互いに上下方向において重なるように配置されているとともに、抵抗発熱体11aの他端部と抵抗発熱体11dの他端部とは、互いに上下方向において重なるように配置されている。このため、抵抗発熱体11a、11dの一端部および他端部を、それぞれ共通の電極40a、40bに対して容易に接続することができる。
ここで、図6(a)および(b)には、電極40aに抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dの一端部を接続した状態を示しているが、電極40bに対しても同様に抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dの他端部が接続されている。
ただし、他の電極40c〜40fについては、上下2段の固定用穴41のうち、上側の固定用穴41にのみ固定部材47が固定され、該固定部材47に対して、抵抗発熱体11b又は11cの一端部又は他端部が接続されている。
電極40eと電極40fとの間には、電力供給部72(図1)から電力が印加される。つまり、抵抗発熱体11cには、電力供給部72から電圧が印加されることにより、電流が流れる。
電極40cと電極40dとの間には、例えば、電力供給部71および電力供給部72以外の電力供給部(図示略)から電力が印加される。つまり、抵抗発熱体11bには、この図示しない電力供給部から電圧が印加されることにより、電流が流れる。ただし、電力供給部72から抵抗発熱体11bおよび11cに対して一括して電流を印加しても良い。
次に、図7を参照して、各電力供給部(電力供給部71、72、および図示しない他の電力供給部)と各電極40とを電気的に接続する電力導入部130の構成について説明する。気相成長装置100は、各電極40と1対1で対応する電力導入部130を備えており、各電力導入部130は、それぞれ対応する電極40に対して電気的に接続されている。
電力導入部130は、内管131、内管131の周囲に配置された外管132、チャンバ110の外部(例えば底板部115の下方)に配置される外側端子部136、絶縁管135、排出配管133、フランジ部材137等を備えて構成されている。外管132の上端部には、チャンバ110内に配置される内側端子部134が形成されている。
このうち、内側端子部134、外側端子部136(内側端子部134を含む)、内管131および外管132は、それぞれ金属等の導電性の材料により構成されている。また、フランジ部材137も例えば金属等により構成されている。また、絶縁管135は、絶縁性の材料により構成されている。
内管131および外管132は、チャンバ110の底板部115に形成された挿通穴115aに挿通され、底板部115よりも下方から、底板部115よりも上方に亘って配置されている。
内管131の内部は、冷却水が内側端子部134側へ供給される供給路131aを構成している。内管131の外周面と外管132の内周面との隙間は排出路132aを構成している。供給路131aと排出路132aとは、電力導入部130の上端部において相互に連通している。
外管132の下部には、排出配管133が接続されている。排出配管133は、外管132の管壁を介して、排出路132aと相互に連通している。
図示しないポンプにより供給路131aへ圧送された冷却水は、供給路131aの上端部において内側端子部134等を冷却した後、連絡路131bを介して排出路132aに流れ込み、排出路132a内を流下する。その後、冷却水は、排出配管133を通して排出される。供給路131a、排出路132aおよび排出配管133は、冷却水の循環経路の一部分を構成しており、排出配管133を通して排出された冷却水は、再度、図示しない冷却機構により冷却された後、供給路131aへ圧送される。
外管132におけるチャンバ110の外部の部分には、外側端子部136が固定されている。
外管132において、外側端子部136が固定されている部分よりも上方の部分は、絶縁管135により覆われている。絶縁管135は、外管132の外周面に固定されている。なお、内側端子部134は絶縁管135により覆われてはいない。
更に、絶縁管135の外周面には、板状のフランジ部材137が固定されている。ここで、内管131、外管132および絶縁管135は、互いに同軸に配置されており、フランジ部材137は、その板面が内管131、外管132および絶縁管135の軸心方向に対して直交するように配置されている。
フランジ部材137は、ボルト等の止着部材138によって、底板部115の下面に対して固定されている。ここで、フランジ部材137と底板部115との間を真空気密状態に維持できるように、フランジ部材137と底板部115との間には、Oリング139が介装されている。
絶縁管135の上端部は、底板部115の上面よりも上方に達しており、絶縁管135によって、外管132と底板部115とが相互に絶縁されている。
ここで、外側端子部136には、電力供給部(電力供給部71、72、又は、図示しない他の電力供給部)から電力が印加されるようになっている。外側端子部136は、外管132を介して内側端子部134と相互に導通している。
図1に示すように、電力導入部130の内側端子部134には、金属等の導電性の材料により構成された連結部材89が固定され、内側端子部134と連結部材89とは相互に導通している。
ここで、ヒータケース80の底板部81において、各電極40と対応する位置には、それぞれ図示しない貫通穴が形成されている。そして、各貫通穴を通して、各電極40の下部42は、底板部81よりも下方に突出している。
電極40の下部42の外面には雄ネジが形成されており、連結部材89の下側及び上側の各々において、下部42に対してナット88が螺合している。これらナット88を互いに近づく方向に締結することにより、下部42が連結部材89に対して固定されている。
これにより、各電極40は、それぞれ対応する電力導入部130の内側端子部134に対して、連結部材89を介して導通している。
また、電極40の下部42において上側のナット88が設けられている部分よりも上方の部分には、ナット87が螺合している。このナット87は、絶縁部材86を介して、ヒータケース80の底板部81を下面側から支持している。すなわち、電力導入部130は、連結部材89、ナット87および絶縁部材86を介して、ヒータケース80を支持している。絶縁部材86は、底板部81の上面側にも配置され、電極40と底板部81の上面とを相互に絶縁している。例えば、上側の絶縁部材86と下側の絶縁部材86とは、底板部81の貫通穴を介して相互に突き合わされており、電極40を底板部81から絶縁している。
気相成長装置100は、更に、図8(a)および(b)に示すサポート部材120を複数有している。サポート部材120は、抵抗発熱体11の両端間における中間部を支持するためのものである。各抵抗発熱体11の長手方向において、複数のサポート部材120が所定間隔で配置され、これらサポート部材120によって抵抗発熱体11が支持されている。サポート部材120によって抵抗発熱体11を支持することにより、抵抗発熱体11の加熱時に抵抗発熱体11が熱応力により暴れてしまうことが抑制される。
サポート部材120は、例えば、板状の本体部121と、挿通軸部124と、係止部125と、を有している。
本体部121には、第1保持部122と、第1保持部122の下側に該第1保持部122と離間して配置された第2保持部123と、が形成されている。第1保持部122および第2保持部123は、それぞれ抵抗発熱体11の両端間の中間部分を支持する。第1保持部122は、例えば、上向きに開放するU字型の切欠形状部であり、第2保持部123は、例えば、円形の開口部である。
挿通軸部124は本体部121よりも幅狭に形成された棒状の部分である。挿通軸部124は、本体部121の下端部に連接され、該本体部121から下方に延びている。
係止部125は、挿通軸部124に対して直交する方向に延びる棒状の部分である。
ここで、各サポート部材120は金属等の導電性の材料により構成されている。
このため、図11に等価回路が示されるように、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、それらの中間部の結節点241、242どうしが、サポート部材120を介して相互に導通した状態となっている。すなわち、抵抗発熱体11aの両端間の中間に位置する結節点241と、抵抗発熱体11dの両端間の中間に位置する結節点242とが、接続導体としてのサポート部材120を介して相互に電気的に接続されている。
ここで、サポート部材120は、抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dの長手軸15方向における複数箇所の各々において、抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dを支持している。このため、気相成長装置100は、複数の結節点241と、結節点241の各々と1対1で対応する複数の結節点242と、互いに対応する結節点241と第2結節点242とをそれぞれ相互に電気的に接続する複数のサポート部材120と、を有する。
ここで、サポート部材120により抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとを支持する位置は、上下方向において互いに重なっている。このため、サポート部材120を介して相互に電気的に接続されている結節点241と結節点242とは、電位が互いに等しい。
換言すれば、抵抗発熱体11aにおいて、隣り合う2つの結節点241の間の抵抗値(図11に示す抵抗値R1、R2、R3、R4、R5等)は、抵抗発熱体11dにおいて、この2つの結節点241とそれぞれサポート部材120を介して接続された2つの結節点242の間の抵抗値(図11に示す抵抗値R1、R2、R3、R4、R5等)と等しい。
なお、抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dの制作誤差(寸法誤差)によって、相互に接続される結節点241と結節点242との間に多少の電位差が生じていたとしても、結節点241と結節点242との間には微量の電流しか流れないため、実質的な問題は生じない。
気相成長装置100は、更に、絶縁板20(図1、図9)を有している。絶縁板20は、絶縁性の材料からなり、例えば円板状に形成されている。絶縁板20は、サセプタ30に対して平行な(つまり例えば水平な)姿勢で、ヒータケース80内に配置されている(図1参照)。
絶縁板20の中央部には、ヒータケース80の内周壁部83を挿通させる挿通穴22が形成されている(図1参照)。
更に、絶縁板20には、該絶縁板20にサポート部材120を固定するための複数のサポート部材固定穴23と、複数の電極挿通穴24と、が形成されている。
サポート部材120を絶縁板20に固定するには、先ず、絶縁板20の上側から係止部125及び挿通軸部124をサポート部材固定穴23に差し込んで、係止部125を絶縁板20の下側に突出させる。次に、サポート部材120をその挿通軸部124の軸周りに90度回転させることによって、係止部125を絶縁板20の下面に係止させることにより、サポート部材120を絶縁板20に固定することができる(図10(a)、(b)参照)。なお、挿通軸部124の長さは、絶縁板20の厚みと同等に設定されており、本体部121の下端部は絶縁板20の上面に対して接するとともに、係止部125の上面は絶縁板20の下面に対して接するか又は近接するようになっている。
ここで、サポート部材120の第2保持部123は、図10(b)に示すように、水平方向に開放するU字型の切欠形状部であっても良い。この場合、サポート部材120は、例えば、第2保持部123の開放側が回転軸部60側、すなわちチャンバ110の中心側を向くように配置される。なぜなら、抵抗発熱体11の加熱時に、抵抗発熱体11は、チャンバ110の周縁側へ向けて暴れようとすることが多く、チャンバ110の中心側へ向けて暴れようとすることは少ないためである。
なお、抵抗発熱体11は、加熱時に上側へ向けて暴れようとする場合もあるため、本体部121の上端部には、第1保持部122に保持されている抵抗発熱体11を本体部121に対して図示しない線材を用いてくくり付けるための凹状の係止部126が形成されている。線材を係止部126に絡げるようにして、線材により抵抗発熱体11を本体部121に対してくくり付けることにより、抵抗発熱体11が加熱時に上側へ向けて暴れてしまうことが抑制される。
各電極挿通穴24には、それぞれ対応する電極40が挿通されている(図1参照)。
図1に示すように、絶縁板20は、底板部81上に配置された複数の支持台220によって支持されている。すなわち、絶縁板20は、支持台220を介して底板部81によって支持されている。支持台220は、金属等の導電性の材料により構成されていても良いし、絶縁性の材料により構成されていても良い。
こうして、各抵抗発熱体11の端部は、電力導入部130、連結部材89および電極40等により支持され、各抵抗発熱体11の中間部は、(電力導入部130等により支持された)ヒータケース80、支持台220、絶縁板20及び複数のサポート部材120によって支持されている。
次に、気相成長装置100の各構成要素の材料の例を説明する。抵抗発熱体11は、電力の供給(例えば電流の印加)によってジュール熱を発生するものであれば、材質は問わない。ただし、より高温での気相成長を実現する上で、抵抗発熱体11は、タングステン(W)などの高融点金属により構成することが好ましい。また、抵抗発熱体11に接する電極40及びサポート部材120も、耐熱性の観点から、タングステンなどの高融点金属などにより構成することが好ましい。ヒータケース80は、例えば、モリブデン(Mo)により構成されている。絶縁部材86及び絶縁板20は、例えば、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)またはアルミナ(Al)などにより構成されている。
以上において、ヒータ10(抵抗発熱体11a〜11d)、電極40(電極40a〜40f)、連結部材89、電力導入部130、電力供給部(電力供給部71、電力供給部72および図示しない他の電力供給部)、サポート部材120、絶縁板20、ヒータケース80等により、本実施形態に係る気相成長用加熱装置150が構成されている。
すなわち、気相成長用加熱装置150は、第1抵抗発熱体(例えば抵抗発熱体11a)と、第1抵抗発熱体に対して電気的に並列に接続された第2抵抗発熱体(例えば抵抗発熱体11d)と、第1抵抗発熱体および第2抵抗発熱体に対して一括して電流を印加する電力供給部71と、を有する。
次に、動作を説明する。
気相成長装置100を用いて気相成長を行うには、サセプタ30の基板載置用ポケット31に基板50をセットし、サセプタ30を水平面内で回転させるとともに、ヒータ10によりサセプタ30及び基板50を加熱しながら、原料ガス供給配管111、112からそれぞれ原料ガスをチャンバ110内に導入する。チャンバ110内に導入された原料ガスは、ガス分散部材113により均一に分散されて、サセプタ30上の基板50の上面に供給される。その結果、基板50上にエピタキシャル層等の堆積物が成長する(成膜される)。具体的には、例えば、窒化ガリウム(GaN)等のIIIV族化合物薄膜を基板50上に形成することができる。
なお、電力供給部71、電力供給部72および図示しない他の電力供給部から各抵抗発熱体11(抵抗発熱体11a〜11d)へ電流を供給することによって、各抵抗発熱体11が発熱し、これら抵抗発熱体11により(つまりヒータ10により)サセプタ30及び基板50を加熱することができる。
ここで、仮に、ヒータ10の加熱能力が、ヒータ10が配置されている領域において均一であれば、チャンバ110内の領域は、平面視におけるチャンバ110の周縁部ほど低温になりやすく、サセプタ30上の基板50を均一に加熱することが困難となる。
このような事情に対し、本実施形態では、ヒータ10の最外周においては、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとを上下に重ねて配置していることにより、ヒータ10の周縁部における加熱能力が、ヒータ10の中央部と比べて向上している。よって、サセプタ30上の基板50を均一に加熱することが可能である。
また、電力供給部71や、電力導入部130、連結部材89等は、嵩張る部分である。
これに対し、本実施形態では、抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dの各々について電力供給部、電力導入部130、連結部材89等を個別に設けるのではなく、共通の電力供給部71、電力導入部130、連結部材89等から、2つの抵抗発熱体11a、11dに対し、一括して電流を供給する。これにより、気相成長装置100の電力供給部71等の省スペース化を実現することができている。
また、抵抗発熱体11aの結節点241と抵抗発熱体11dの結節点242とがサポート部材120を介して相互に電気的に接続されているため、仮に、気相成長の途中で抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうちの何れか一方に断線が生じたとしても、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうちの少なくとも何れか一方を通して、電極40aと電極40bとの間での電流の流れが維持される。断線が生じた部位では、他の部位と比べて温度が変化してしまうが、気相成長中、サセプタ30は回転しているため、成長条件に大きな影響を与えることなく、当該気相成長を最後まで遂行することを期待できる。
以上のような第1の実施形態によれば、互いに電気的に並列に接続された抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうち、抵抗発熱体11aの両端間の中間に位置する結節点241と、抵抗発熱体11dの両端間の中間に位置する結節点242と、が接続導体としてのサポート部材120を介して相互に電気的に接続されている。よって、気相成長の途中で抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうちの何れか一方に断線が生じたとしても、成長条件に大きな影響を与えることなく、当該気相成長を最後まで遂行することを期待できる。
また、抵抗発熱体11aの結節点241と抵抗発熱体11dの結節点242とを相互に電気的に接続する接続導体は、結節点241において抵抗発熱体11aを支持するとともに、結節点242において抵抗発熱体11dを支持する支持構造体であるため、接続導体が支持構造体としての機能を兼ねることができる。
また、第1抵抗発熱体としての抵抗発熱体11aと、第2抵抗発熱体としての抵抗発熱体11dとが互いに電気的に並列に接続され、これら抵抗発熱体11aおよび抵抗発熱体11dに対して、共通の電力供給部71から、一括して電流を印加するので、ヒータ10が複数の抵抗発熱体11を有する場合に、電力供給部の数を低減することができる。よって、気相成長装置100が備える電力供給部等が占めるスペースの総量を低減することができる。すなわち、気相成長装置100の電力供給部等の省スペース化を実現することができる。
また、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、サセプタ30の面直方向に抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dを見たときに互いに重なり、且つ、サセプタ30の面方向と平行に抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dを見たときに互いに異なる位置に配置されている。これにより、サセプタ30の面内において抵抗発熱体11a及び抵抗発熱体11dが配置されている領域と対応する部分(例えば周縁部)を重点的に加熱することによって、サセプタ30を最適な温度分布で加熱することが可能となる。
また、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、それらの両端間の抵抗値が互いに等しいので、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとを均等に加熱することができる。
〔第2の実施形態〕
図12は第2の実施形態に係る気相成長装置100の抵抗発熱体11aの構造を示す図であり、抵抗発熱体11aの長手軸15に沿って切断した断面を示す。図13は第2の実施形態に係る気相成長装置100のヒータ10の一部分の等価回路を示す図である。本実施形態に係る気相成長装置100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る気相成長装置100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る気相成長装置100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうち、例えば、抵抗発熱体11aは、図12に示すように、複数本の電熱線(例えば2本の電熱線12、13)を多条巻きすることにより構成された多条コイル形状をなしている。
ここで、多条コイルとは、複数本の線材(電熱線12および電熱線13)が、巻回軸方向において並ぶ並列状態となるように、螺旋状に巻回されることにより構成されたコイルである。
多条コイルは、複数本の線材を一括して巻回することにより構成しても良いし、各線材を別個に巻回した後、それらを互いに螺合させるようにして組み付けることによって構成しても良い。
多条コイルは、隣り合う線材どうしが密着した状態(密着巻き状態)となっていても良いし、隣り合う線材どうしが離間した状態(ピッチ巻き状態)となっていても良い。
抵抗発熱体11aの電熱線12および電熱線13の一端部は、電極40aに設けられた固定部材47の第1部分47aに対して螺合することにより、該電極40aと導通している。同様に、抵抗発熱体11aの電熱線12および電熱線13の他端部は、電極40bに設けられた固定部材47の第1部分47aに対して螺合することにより、該電極40bと導通している。
なお、電熱線12と電熱線13とは、互いに線径が等しく、巻径および巻回ピッチも互いに等しく、互いの長手軸15の長さも等しく、且つ、材料も互いに等しい。つまり、電熱線12と電熱線13とは、同一の材料からなり、互いに同一の形状及び寸法のコイル形状をなしている。したがって、電熱線12と電熱線13とは、それらの両端間の抵抗値が互いに等しい。
また、各電熱線12、13の両端間の抵抗値は、抵抗発熱体11dの両端間の抵抗値とも等しい。
このため、本実施形態の場合、図13に等価回路が示されるように、抵抗発熱体11aを構成する電熱線12および電熱線13と、抵抗発熱体11dは、互いに電気的に並列になるとともに、複数の結節点241a、241b、242にてサポート部材120を介して相互に電気的に接続されている。結節点241aは、抵抗発熱体11aの電熱線12の両端間の中間における複数箇所に位置している。結節点241bは、抵抗発熱体11aの電熱線13の両端間の中間における複数箇所に位置している。結節点242は、第4の実施形態と同様に、抵抗発熱体11dの両端間の中間における複数箇所に位置している。
なお、電熱線12と電熱線13とは、互いに接していたとしても、電流は、主として電熱線12と電熱線13のそれぞれの断面内を通過し、電熱線12と電熱線13との相互間での電流の行き来は抑制される。このため、電熱線12と電熱線13とは、互いに接して導通していたとしても、実質的に図13に示す等価回路となる。
ただし、上段の抵抗発熱体11aが2つの電熱線12、13を有し、下段の抵抗発熱体11dは1つの電熱線12からなる(抵抗発熱体11aを構成する電熱線の条数が2であり、抵抗発熱体11dを構成する電熱線の条数が1である)。このため、上段の抵抗発熱体11aの発熱量の方が、下段の抵抗発熱体11dの発熱量よりも多くなる。これにより、例えばサセプタ30からの放熱量がヒータケース80からの放熱量よりも大きい場合には、有効な加熱構造となる。
なお、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとの双方が多条コイルとなっており、抵抗発熱体11aを構成する電熱線の条数と、抵抗発熱体11dを構成する電熱線の条数とが、互いに異なっていても良い。具体的には、例えば、よりサセプタ30に近い抵抗発熱体11aの条数を、抵抗発熱体11dの条数よりも多くすることができる。
ここで、図12には、電熱線12と13とが、長手軸15方向における一方においては、他方の電熱線に接しており、長手軸15方向における他方においては、他の電熱線から離間している多条コイルを図示している。長手軸15方向におけるブランク部14の幅は、例えば、電熱線12および13の線径と同等とすることができる。抵抗発熱体11aを図12に示すようなブランク部14を有する多条コイルとすることにより、抵抗発熱体11aの屈曲性を十分に確保することができるので、容易に、例えば図3に示すような屈曲形状(例えば円環状)に抵抗発熱体11aを配置することができる。
以上のような第2の実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第1抵抗発熱体としての抵抗発熱体11aと第2抵抗発熱体としての抵抗発熱体11dとのうちの少なくとも一方は、複数本の電熱線を多条巻きすることにより構成された多条コイル形状をなし、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとは、電熱線の条数が互いに異なる。よって、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうち、より発熱量を多くしたい方の電熱線の条数をより多くすることにより、より発熱量を多くしたい方の発熱量を増大させることができる。
また、並列となる電熱線の数が第1の実施形態よりも多いため、断線が生じた場合の温度変化を第1の実施形態よりも抑制することができる。
また、電熱線12、13の各々は、それらの両端間の抵抗値が互いに等しいので、抵抗発熱体11aの発熱量を容易に所望の値に設定することができる。
なお、第2の実施形態では、抵抗発熱体11a(または抵抗発熱体11aおよび11d)を多条コイルとする例を説明したが、抵抗発熱体11a〜11dのうちの少なくとも何れか1つ以上を多条コイルとしても良い。
〔第3の実施形態〕
図14は第3の実施形態に係る気相成長装置100の抵抗発熱体11aの構造を示す図であり、抵抗発熱体11aの長手軸に沿って切断した断面を示す。本実施形態に係る気相成長装置100は、以下に説明する点で、上記の第2の実施形態に係る気相成長装置100と相違し、その他の点では、上記の第2の実施形態に係る気相成長装置100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、抵抗発熱体11aと抵抗発熱体11dとのうちの少なくとも何れか一方は、撚り線をコイル形状とすることにより構成された電熱線からなる。例えば、各電熱線12、13は、それぞれ複数の細線17を撚り合わせることによって構成された撚り線を、コイル形状に巻回することにより、構成されている。細線17は、例えば、タングステンにより構成することができる。
本実施例の場合、電熱線12、13は撚り線により構成されているので、電熱線12、13を構成する細線17のうちの何れかが断線した場合も、他の細線17を通して電流を流すことができる。このため、気相成長の途中で何れかの細線17に断線が生じたとしても、成長条件に大きな影響を与えることなく、当該気相成長を最後まで遂行することを期待できる。
また、各電熱線12、13を撚り線により構成することによって、各電熱線12、13の表面積を増大させることができる。その結果、各電熱線12、13からの放射熱量の総量が増大するため、上記の第3の実施形態と比べて、抵抗発熱体11aの加熱温度を低温に設定したとしても、十分な加熱能力が得られる。
なお、本実施形態では、第2の実施形態に係る気相成長装置100の抵抗発熱体11aの電熱線12、13を撚り線とする例を説明したが、上記の第1の実施形態に係る抵抗発熱体11a〜11dの少なくとも何れか1つの電熱線12又は13を撚り線としても良い。
上記の各実施形態において、抵抗発熱体11aの結節点241と抵抗発熱体11dの結節点242とを相互に電気的に接続する接続導体は、サポート部材120ではなく、結節点241と結節点242とを繋ぐ配線であっても良い。
また、上記の各実施形態では、各抵抗発熱体11がコイル形状に巻回された電熱線12からなる例を説明したが、抵抗発熱体11は、電流が印加されることによりジュール熱を発生するものであれば、他の形態のものであっても良い。例えば、抵抗発熱体11は、平板ヒータであっても良い。平板ヒータは、二次元的に屈曲する線状のパターンからなるプレート形状に形成されている。
また、上記においては、ヒータケース80が底板部81の他に、外周壁部82および内周壁部83を有しており、ヒータ10がヒータケース80に収容されている例を説明したが、ヒータケース80の形状はこの例に限らない。例えば、ヒータケース80は、底板部81のみからなり、ヒータ10をサセプタ30とは反対側において覆っているだけの構造であっても良い。
また、上記においては、底板部81の面直方向に見たときのヒータ10の形状が円形である例を説明したが、ヒータ10は他の形状であっても良い。同様に、上記においては、底板部81の面直方向に見たときのヒータケース80の形状が円形である例を説明したが、ヒータケース80は他の形状であっても良い。
また、上記においては、サセプタ30により保持された状態の基板50の上面に対して原料ガスをダウンフローで供給する場合に、ヒータ10がサセプタ30の下方に配置されている例を説明したが、ヒータ10とサセプタ30との位置関係は、この例に限らない。例えば、ヒータ10をサセプタの上方に配置し、且つ、サセプタにより保持された状態の基板の下面に対して原料ガスをアップフローで供給するようにしても良い。
10 ヒータ
11(11a、11b、11c、11d) 抵抗発熱体
12 電熱線
13 電熱線
14 ブランク部
15 長手軸
17 細線
20 絶縁板
22 挿通穴
23 サポート部材固定穴
24 電極挿通穴
30 サセプタ
31 基板載置用ポケット
40(40a、40b、40c、40d、40e、40f) 電極
41 固定用穴
42 下部
45 ナット
47 固定部材
47a 第1部分
47b 第2部分
50 基板
60 回転軸部
71 電力供給部
72 電力供給部
80 ヒータケース
81 底板部
82 外周壁部
83 内周壁部
83a 回転軸挿通穴
86 絶縁部材
87 ナット
88 ナット
89 連結部材
100 気相成長装置
110 チャンバ
111、112 原料ガス供給配管
113 ガス分散部材
113a ガス導出口
114 排気管
115 底板部
115a 挿通穴
120 サポート部材
121 本体部
122 第1保持部
123 第2保持部
124 挿通軸部
125 係止部
130 電力導入部
131 内管
131a 供給路
132 外管
132a 排出路
133 排出配管
134 内側端子部
135 絶縁管
136 外側端子部
137 フランジ部材
138 止着部材
139 Oリング
150 気相成長用加熱装置
220 支持台
241 結節点
242 結節点

Claims (9)

  1. 基板の少なくとも一方の面に気相成長により堆積物を形成可能なように前記基板を支持する盤状のサセプタと、
    前記サセプタを加熱する加熱部と、
    を備え、
    前記加熱部は、
    互いに電気的に並列に接続された第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体と、
    第1抵抗発熱体の両端間及び第2抵抗発熱体の両端間に電流を印加する電力供給部と、
    前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体とは別体に設けられており、前記第1抵抗発熱体の両端間の間に位置する第1結節点と、前記第2抵抗発熱体の両端間の間に位置する第2結節点と、を相互に電気的に接続する接続導体と、
    を有し、
    前記第1結節点及び前記第2結節点はそれぞれ複数設けられており、かつ前記接続導体も複数設けられており、
    前記複数の接続導体は、互いに異なる前記第1結節点と前記第2結節点とを相互に電気的に接続している気相成長装置。
  2. 前記第1結節点と前記第2結節点の電位が互いに等しい請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 複数の前記第1結節点と、前記第1結節点の各々と1対1で対応する複数の前記第2結節点と、
    互いに対応する前記第1結節点と前記第2結節点とをそれぞれ相互に電気的に接続する複数の前記接続導体と、
    を有し、
    互いに対応する前記第1結節点と前記第2結節点とは互いに電位が等しい請求項1に記載の気相成長装置。
  4. 前記接続導体は、前記第1結節点において前記第1抵抗発熱体を支持するとともに、前記第2結節点において前記第2抵抗発熱体を支持する支持構造体である請求項1乃至3の何れか一項に記載の気相成長装置。
  5. 前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体とは、それらの両端間の抵抗値が互いに等しい請求項1乃至4の何れか一項に記載の気相成長装置。
  6. 前記第1抵抗発熱体、前記第2抵抗発熱体及び前記接続導体は、互いに同種の金属材料からなる請求項1乃至5の何れか一項に記載の気相成長装置。
  7. 前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体とは、それぞれコイル形状の電熱線からなる請求項1乃至6の何れか一項に記載の気相成長装置。
  8. 前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体とのうちの少なくとも何れか一方は、撚り線をコイル形状とすることにより構成された電熱線からなる請求項7に記載の気相成長装置。
  9. 互いに電気的に並列に接続された第1抵抗発熱体及び第2抵抗発熱体と、
    第1抵抗発熱体の両端間及び第2抵抗発熱体の両端間に電流を印加する電力供給部と、
    前記第1抵抗発熱体と前記第2抵抗発熱体とは別体に設けられており、前記第1抵抗発熱体の両端間の間に位置する第1結節点と、前記第2抵抗発熱体の両端間の間に位置する第2結節点と、を相互に電気的に接続する接続導体と、
    を有し、
    前記第1結節点及び前記第2結節点はそれぞれ複数設けられており、かつ前記接続導体も複数設けられており、
    前記複数の接続導体は、互いに異なる前記第1結節点と前記第2結節点とを相互に電気的に接続している気相成長用加熱装置。
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