JP6253233B2 - 透過型x線ターゲットおよび、該透過型x線ターゲットを備えた放射線発生管、並びに、該放射線発生管を備えた放射線発生装置、並びに、該放射線発生装置を備えた放射線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器、非破壊検査装置等に適用可能な波長範囲1pm〜10nmに属するX線を放出する放射線発生装置に関する。
特にターゲット層と、該ターゲット層を支持するダイアモンド基材とを備える透過型X線ターゲットに関する。さらに、本発明は、該透過型X線ターゲットを備える放射線発生管に関し、さらには、該放射線発生管を備えた放射線発生装置に関し、さらには、該放射線発生装置を備えた放射線撮影装置に関する。
在宅医療体制の整備、救急医療の処置範囲拡大等の社会的な情勢の変化により、可搬性を備えた小型軽量な医療モダリティのニーズが高まってきている。近年、このようなニーズに応えるように、医療分野における分析診断技術の発展と相まって、様々な医療モダリティが開発されてきている。放射線発生装置を備えた放射線撮影装置は、従来、その装置規模から、病院、医療検査機関等に固定設置されるものが主流であった。固定設置された医療モダリティは、作動期間とメンテナンスを含む休止期間とを定期的に設定して利用する形態が従来とられていた。
このような放射線発生装置を備えた放射線撮影装置においても、耐久性を高め、省メンテナンス化が図られることにより、装置の稼働率を向上させ、在宅医療または、災害や事故等の救急医療に適用可能な医療モダリティとすることが求められている。
放射線発生装置の耐久性を決定する主たる要因の一つとして、X線等の放射線の発生源となるターゲットの耐久性が挙げられる。ターゲットは一般に積層構造をとるが、ターゲットの層間の「密着性」を長期間確保することが、ターゲットの耐久性を向上させる上で重要であることは、公知であった。
電子線をターゲットに照射して放射線を発生させる放射線発生装置において、ターゲットにおける「放射線発生効率」は1%未満であるため、ターゲットに投入されたエネルギーのほとんどが熱に変換される。ターゲットで発生した熱のターゲット外部への「放熱」が不十分な場合は、ターゲットを構成する材料の変性や、層構成間に生じる応力に起因した膜剥がれ等の「密着性」の問題が生じる場合があった。
「放射線発生効率」を高効率化する方法として、ターゲットを、重金属を含有する薄膜形態としたターゲット層と、放射線を透過するとともにターゲット層を支持する基材とから構成された透過型X線ターゲットとすることは公知である。特許文献1には、従来の回転陽極型の反射型ターゲットに対して、「放射線発生効率」を1.5倍以上増大させた回転陽極型の透過型X線ターゲットが開示されている。
ターゲットから外部への「放熱」を促進する方法として、透過型X線ターゲットのターゲット層を支持する基材に、ダイアモンドを適用することが公知である。特許文献2には、タングステンからなるターゲット層を支持する基材としてダイアモンドを使用することにより、放熱性を高め、微小焦点化を実現することが開示されている。
ダイアモンドは、強固なsp3結合および高い秩序を有する構造に由来した特異な特性を備えている。ダイアモンドが有する特異な特性のうち、高い耐熱性(融点1600℃以上)、高い熱伝導性(600〜2000W/m/K)、高い放射線透過性(軽元素、原子番号6)は、透過型X線ターゲットの支持基材として、特に優れた特長を備えている。本願発明の透過型X線ターゲットにおいても、ターゲット層を支持する基材としてダイアモンドを適用した構成を採用している。
一方で、ダイアモンドは、溶融金属との濡れ性が低く、また、固体金属との線膨張係数に不整合があることが知られており、ターゲット金属との親和性が低い。ターゲット層とダイアモンド基材との密着性を確保することが、透過型X線ターゲット9の信頼性を向上するための課題であった。
特許文献2には、ダイアモンド基材を備えた透過型X線ターゲットにおいて、密着促進層として材料非開示の中間層を、ダイアモンド基材とターゲット層との間に配置した積層構成が開示されている。
特許文献3には、透過型X線ターゲットを備えた放射線発生管において、線膨張係数の不整合と、放射線発生管動作時の発熱とに起因する、ターゲット層のダイアモンド基材に対する剥離課題が開示されている。特許文献3では、ターゲット層をダイアモンド基材側に反らせることにより、ターゲット層の剥離を抑制させることが開示されている。特許文献3では、さらに、ターゲット層をダイアモンド基材の周縁を超えて陽極部材にオーバーラップさせて、ターゲット層と陽極部材との電気的接合の信頼性を向上させることが開示されている。
特表2009−545840号公報 特表2003−505845号公報 特開2002−298772号公報
特許文献2,3のように、ターゲット層とダイアモンド基材との密着性に改良を加えた透過型X線ターゲットにおいても、放射線の出力変動が生じる場合があった。
図4(a)〜(f)の各図に図示したターゲット構造体214のそれぞれは、少なくとも、ダイアモンド基材217とターゲット層216とから構成される透過型X線ターゲット215を備えている。ダイアモンド基材217は、その周縁でろう材219を介して陽極部材218と接続されている。
図4(a)〜(d)は、それぞれのターゲット構造体214をターゲット層216と重なる仮想平面で切断した概略平面図である。図4(e)は、図4(b)に図示した仮想断面P−P‘でターゲット構造体214を切り開いた断面図である。同様にして、図4(f)は、図4(d)に図示した仮想断面Q−Q‘でターゲット構造体214を切り開いた断面図である。
図4(a)に図示されたターゲット構造体214は、ターゲット層216と陽極部材218との電気的な接続を図る目的から、ターゲット層216の周縁からダイアモンド基材217の周縁までの領域に、環状の電極223を備えている。このターゲット構造体214においては、ダイアモンド基材片ごと電極223が透過型X線ターゲットから脱離して生じた、ダイアモンド基材217が露出する露出領域217eが認められた。
図4(b)、(f)に図示されたターゲット構造体214は、電極223を介さずに、ろう材219とターゲット層216とが電気的に接続している点が図4(a)に記載のターゲット構造体214と異なる。図4(b)に図示されたターゲット構造体214においては、ダイアモンド基材片ごとターゲット層216が透過型X線ターゲット215から脱離して生じた、ダイアモンド基材217が露出する露出領域217eが認められた。
図4(c)に図示されたターゲット構造体214は、図4(a)に記載のターゲット構造体214と構成は同じである。図4(c)に図示されたターゲット構造体214においては、ターゲット層216と電極223との境界を跨ってそれぞれが、ダイアモンド基材片ごと透過型X線ターゲットから脱離して生じた、ダイアモンド基材217が露出した露出領域217eが認められた。
図4(d)に図示されたターゲット構造体214は、短冊状の電極223を介してろう材219とターゲット層216とが電気的に接続している点が図4(a)に記載のターゲット構造体214と異なる。図4(d)に記載のターゲット構造体214においては、短冊状の電極223を分断するように露出領域217fが認められた。
以上の図4(a)〜(f)のそれぞれに図示されたターゲット構造体214を備えた放射線発生管においては、放射線出力変動に相関のある管電流の変動が併せて観測された。また、図4(a)〜(f)のそれぞれに記載のターゲット構造体214は、放射線発生管に組み込む前の段階においては、露出領域は認められなかった。さらに、出力変動が観察されなかった他の放射線発生管から分解して取出した透過型X線ターゲットにおいては、露出領域は認められなかった。
また、図4(a)〜(f)に図示された透過型X線ターゲットに認められた露出領域217eおよび217fは、電極223またはターゲット層216がダイアモンド基材片ごと透過型X線ターゲット215から脱離している箇所が支配的であったが、ダイアモンド基材片の脱離は無く、電極223またはターゲット層216がダイアモンド基材217から剥離した箇所も一部に認められた。
以上の検討結果より推定される放射線の出力変動の要因としては、局所的に露出した絶縁面(露出領域217eおよび217f)に電界集中が生じて、露出領域217eおよび217fから他の部材との間で微小放電が断続的に発生したことによるもの、或いは、陽極部材219とターゲット層216間の導通の不安定性によるもの、が挙げられる。
放射線出力変動のメカニズムの詳細は明らかでは無いものの、少なくとも、ダイアモンド基材217の周縁におけるダイアモンド基材片の透過型X線ターゲットからの脱離が関係していていることが、本発明者等の鋭意なる検討の結果明らかとなった。
ダイアモンドを基材として備えた透過型X線ターゲットは、反射型ターゲットやベリリウムを支持基材として備えた透過型X線ターゲットとは異なり、放射線放出面の裏面側からターゲット層と陽極電位供給手段との間の導通を図ること難しい。従って、ダイアモンドを基材として備えた透過型X線ターゲットでは、ダイアモンド基材の周縁においてターゲット層への導通経路を確保することが求められる。
また、前述の透過型X線ターゲットに生じるダイアモンド基材片の脱離は、放射線発生管内に導電性の異物を発生させることを意味する。従って、導電性の異物が、放射線発生管の放電耐圧を直接的に低下させる放電原因となる点で、放射線発生管の信頼性の点で問題であった。この点からも、ダイアモンド基材217の周縁におけるターゲット層等の剥離・ダイアモンド基材片の脱離を防止することが求められる。
本発明は、ダイアモンドを基材として備えるメリットを維持しつつ、ダイアモンド基材片の脱離を抑制し、ターゲット層と陽極部材との電気的接続の信頼性が高い透過型X線ターゲットを提供することを目的とする。さらに、本発明は、出力変動を抑制した、信頼性の高い放射線発生管、放射線発生装置、ならびに、放射線撮影装置を提供することを目的とする。
本発明の透過型X線ターゲットは、一方の面と、それに対向する他方の面を有する平板状のダイアモンド基材と、前記一方の面の上に位置するターゲット層と、を備え、前記一方の面は、前記他方の面に比べ残留応力が小さいことを特徴とする。
本発明によれば、ダイアモンド基材片のターゲットからの脱離を防止した信頼性の高い透過型X線ターゲットを提供することが可能となる。さらには、放射線の出力変動を抑制し、導電性物質が付着したダイアモンド剥離片の放射線発生管内への飛散を防止した信頼性の高い放射線発生管を提供することができる。さらには、信頼性の高い放射線発生管を備えた放射線発生装置ならびに放射線撮影装置を提供することが可能となる。
本発明のターゲットの一例を示す断面図(a)、(b)、(e)と、平面図(c)、(d)。 本発明のターゲットを備える放射線発生管(a)と、放射線発生装置(b)の各構成例を示す断面構成図である。 本発明の放射線発生装置を備える放射線撮影装置の構成図である。 露出領域が確認されたターゲットの平面図(a)−(d)と、断面図(e)、(f)
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明する。
この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、この発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
図2(a)、図2(b)は本発明の透過型X線ターゲットを備えた放射線発生管、および、放射線発生装置のそれぞれの構成例を示した断面図である。
<放射線発生装置>
図2(b)には、放射線束11を放射線透過窓121からX線を放出する放射線発生装置101の実施形態が示されている。本実施形態の放射線発生装置101は、放射線透過窓121を有する収納容器120内に、放射線源である放射線発生管102、および、放射線発生管102の駆動するための駆動回路103を有している。
放射線発生管102及び駆動回路103を内蔵する収納容器120は、容器としての十分な強度を有し、かつ放熱性に優れたものが望ましく、その構成材料としは、例えば真鍮、鉄、ステンレス等の金属材料が好適に用いられる。
本実施形態においては、収納容器120内の内部の放射線発生管102と駆動回路103以外の余空間43は、絶縁性液体109が充填されている。絶縁性液体109は、電気絶縁性を有する液体で、収納容器120の内部の電気的絶縁性を維持する役割と、放射線発生管102の冷却媒体としての役割とを有する。絶縁性液体109としては、鉱油、シリコーン油、パーフロオロ系オイル等の電気絶縁油を用いるのが好ましい。
<放射線発生管>
図2(a)には、電子放出源3と電子放出源3に対向する透過型X線ターゲット115(以降、本願明細書においては、透過型X線ターゲットをターゲットと称す)とを備えた透過型の放射線発生管102の実施形態が示されている。
本実施形態では、電子放出源3が備える電子放出部2から放出された電子線5を、ターゲット115のターゲット層116に衝突させることにより放射線束11を発生させる。なお、電子線5に含まれる電子は、電子放出源3とターゲット層116との間の電界により、放射線を発生させるのに必要な入射エネルギーに加速される。かかる加速電界は、駆動回路103から出力される管電圧Vaにより、陰極電位を電子放出源3に、陽極電位をターゲット層116に、それぞれ電位規定することにより放射線発生管102の内部空間13に形成される。
ターゲット構造体114は、ターゲット115と陽極部材118とにより構成される。ターゲット115は、ターゲット層116、及びターゲット層116を支持するダイアモンド基材117とから構成される。
ターゲット層116は、含有するターゲット材料とその層厚とを、管電圧Vaとともに適宜選択することにより、必要な線種を放出する放射線発生層となる。
ターゲット材料としては、例えば、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)等の原子番号40以上の高い原子番号の金属材料を含有することが可能である。ターゲット層116は、ダイアモンド基材117上に、蒸着法、スパッタ法等の任意の成膜方法により形成することが可能である。ターゲット層116とダイアモンド基材117との密着性を確保することを目的として、特許文献2に開示されているように、ターゲット層116とダイアモンド基材117との間に不図示の中間層を設けた形態も本願発明は含む。
ターゲット層116の層厚は、1μm以上20μm以下の範囲とすることができる。層厚の下限と上限は、それぞれ、放射線出力強度の確保、界面応力の低減の観点から定められ、2μm以上10μm以下の範囲とすることが、より好ましい。
陽極部材118は、ターゲット層116の陽極電位を規定する機能を少なくとも有するダイアモンド基材117。陽極部材は、図1(e)に図示されたように、一方の面117aの周縁部に沿って位置するか、図1(a)、(b)に図示されたように、側面117cに沿って位置する。図1(a)、(b)、(e)に図示する配置関係および、接続関係を取ることにより、陽極部材118は、さらに、ターゲット115を保持する機能と、必要な方向への放射線取出し角度(放射角)を規定する機能を有する。
さらに、陽極部材118は、高比重の材料から構成することにより放射線遮蔽機能を持たせることが可能である。陽極部材118を構成する材料としては、質量吸収係数μ/ρ[m/kg]と密度[kg/m]との積が大きいことが、陽極部材118およびターゲット構造体114の小型化の点で好ましい。
さらに、陽極部材118を構成する材料としては、ターゲット層116から発生する放射線の特性X線エネルギーに基づいて、固有の吸収端エネルギーを有する金属元素を適宜選択することが、より一層の小型化の点で好ましい。陽極部材118は、銅、銀、Mo、Ta、W等を含有することが可能であり、ターゲット層116が含有するターゲット金属と同じ金属元素を含有することも可能である。
本実施形態においては、陽極部材118は、ターゲット115を囲むような筒状の形状とすることにより、ターゲット層116から放出された放射線の放出角の範囲を規定する前方遮蔽体としての機能を備える。さらに、本実施形態において、陽極部材118は、ターゲット層116から電子放出源3の方向に向けて、後方散乱した不図示の反射電子または、不図示の後方散乱放射線の到達する範囲を制限する後方遮蔽体としての機能を有する。
放射線発生管102は、陰極電位に規定される電子放出源3と、陽極電位に規定されるターゲット層116との間の電気的な絶縁を図る目的で設けられる絶縁管110によって胴部が構成されている。絶縁管110は、ガラス材料やセラミクス材料等の絶縁性材料で構成される。絶縁管110は、電子放出源3とターゲット層116との間隔を規定する機能を持たせることも可能である。
放射線発生管102の内部空間13は、電子放出源3を機能させるために減圧されている。放射線発生管102の内部の真空度は、10−8Pa以上10−4Pa以下であることが好ましく、電子放出源3の寿命の観点からは、10−8Pa以上10−6Pa以下であることがより一層好ましい。
放射線発生管102は、真空容器として、かかる真空度を維持するための気密性と耐大気圧強度とを備えることが好ましい。放射線発生管102内部の減圧は、不図示の排気管を介して不図示の真空ポンプで真空排気した後、かかる排気管を封止する方法をとることが可能である。また、放射線発生管102の内部には、真空度の維持を目的として、不図示のゲッターを配置しても良い。
なお、本実施形態では、ダイアモンド基材117は、ターゲット層116で発生した放射線を放射線発生管102の外に取り出すための透過窓の役割を担うとともに、真空容器を構成する部材としての役割も有している。
電子放出源3は、ターゲット115が備えるターゲット層116に対向して設けられている。電子放出源3としては、例えばタングステンフィラメント、含浸型カソードのような熱陰極や、カーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。電子放出源3は、電子線5のビーム径および電子電流密度、オンオフ制御を目的として、不図示のグリッド電極、静電レンズ電極を備えることが可能である。
<ターゲット>
次に、図1を用いて本発明のターゲット115(透過型X線ターゲット)の特徴を備えた実施形態ついて具体的に説明する。
図1(a)、(b)は、ターゲット115と陽極部材118とがろう材119を介して接合されたターゲット構造体114の断面が図示されている。ターゲット115は、ダイアモンド基材117の一方の面117aにターゲット層116が形成されている。図1(c)、(d)は、ターゲット層116が形成された側から、図1(a)、(b)のそれぞれに図示されたターゲット構造体114を見た平面図である。図1(e)は、陽極部材118とターゲット115との電気的接続を、ターゲット層116を形成した側において行った、図1(a)に図示されたターゲット構造体114の変形例である。
ダイアモンド基材117は、天然ダイアモンドまたは、人工ダイアモンドのいずれを選択しても良いが、再現性、均質性、コスト等の観点から、高温高圧合成法、化学的気相成長法で形成された人工ダイアモンドとすることが好ましい。均質な結晶構造が得られる点において、高温高圧合成法による高圧合成ダイアモンドが、より一層好ましい形態として採用することが可能である。
ダイアモンド基材117の外形は、図1(a),(b),(e)に図示するように、一方の面とそれに対向する他方の面とを有した平板状とし、例えば、直方体形状、ディスク状とすることが可能である。
ディスク状のダイアモンド基材117の大きさとしては、直径2mm以上10mm以下とすることにより、必要な焦点径を形成可能なターゲット層116設けることが可能となり、厚さ0.5以上4.0mm以下とすることにより、放射線の透過性を確保することが可能となる。直方体形状のダイアモンド基材とする場合は、前述の直径の範囲を、直方体が有する面の短辺と長辺のそれぞれの長さに置き換えれば良い。
ダイアモンド基材117は、側面117cを有する。側面117cは、一方の面117aと他方の面117bのそれぞれの周縁と接続するダイアモンド基材117の部分であって、周状の形態となる。
ダイアモンド基材117のアスペクト比(厚さ/直径)は、放射線の透過性を考慮して1未満とすることが好ましい。従って、所望のダイアモンド基材117の厚さを有し、厚さ方向を法線とする主面を有した板状の母材から、所望のアスペクト比のダイアモンド基材117を部分的に取り出すことが経済的である。
前述の方法は、高圧合成ダイアモンドまたは、化学的気相成長法によるダイアモンドを用いる場合に製法上のメリットをそれぞれ有している。前者は、ダイアモンド基材が備えている結晶性に鑑みて、厚み方向に薄い母材から切り出すことにより、切断時に母材の結晶方位の影響を受け難いメリットを有する。結晶方位の影響は、壁開が含まれる。後者は、膜厚より膜面方向に大きな母材を形成することが、成膜手法として整合性が高い。
高圧合成ダイアモンド基材は、単結晶構造をとり、所定の結晶方位を主面に割り当てることが可能である。また、固体結晶の表面張力は、各面の結晶方位に依存する。従って、高圧合成ダイアモンドをダイアモンド基材117に適用することにより、ターゲット層116を形成する117a面に対して任意の結晶方位を割り当て可能とある。例えば、(100)面を117a面とすることで、ターゲット層117とダイアモンド基材117との密着性向上させることが可能である。
また、ダイアモンド基材117の一方の面117aには、少なくとも、ターゲット層116が形成される。従って、一方の面117aは、ダイアモンド基材117の他の面に比較して、形状精度と洗浄性がより高く求められる。不図示の板状のダイアモンド母材から取り出す手法を採用することにより、ダイアモンド基材を母材から取り出す工程に先だって、板状の母材の主面を一括して平滑処理することが可能となる。上記の方法は、高精度な面117aを有し、かつ、高い再現性を有した複数のダイアモンド基材117が製造可能となる点で好ましい。
ダイアモンド基材117を母材から取り出す加工方法としては、機械研磨、エッチング、局所加熱光照射、集束イオンビーム照射等の様々な方法が採用される。ダイアモンド基材117の側面以外の面(例えば面117a)へのダメージを抑制する観点からは、局所加熱光照射または、集束イオンビーム照射が好適な加工方法である。雰囲気制御が不要な点、および、ダイアモンド基材中にイオン打ち込みが無い点で、レーザ光源を用いた局所加熱光照射が、より一層好適な加工方法である。
図4の各図に図示されたターゲット構造体214に認められた露出領域217e、217fの発生要因について、以下に説明する。
本願発明者等の鋭意なる検討の結果、露出領域217の発生分布が、計測した残留応力分布との間に相関が認められ、ターゲット層の成膜時点でダイアモンド基材に残留している残留応力値の面間の差異が原因となっていることが判った。
ダイアモンド基材に残留している残留応力値の面間の差異の原因は、明らかでは無いものの、推定される原因の一つは、ダイアモンド基材の母材からの切り出し工程の異方性が考えられた。また、推定される他の原因の一つとしては、ダイアモンド基材の対向する夫々の面と側面との形状が関係していることが推定された。
レーザ加工により母材から取り出されたダイアモンド基材を例とすると、残留応力が相対的に大な領域を有する面は、レーザ光の入射面の反対側の面であった。
また、機械加工により母材から取り出されたダイアモンド基材を例とした場合においても、機械加工の加工刃のダイアモンド基材内部への進行方向と相関が認められ、刃が抜ける側の面に残留応力が高かった。
次に、ダイアモンド基材の対向する夫々の面と側面との形状について説明する。残留応力は、ダイアモンド基材117の端面形状にも依存し、ターゲット層216形成面のダイアモンドのクラック・脱離に関与していることが判った。具体的には、側面と主面とのなす角度が、鋭角と鈍角との差異があった場合には、側面との成す角度が鋭角な場合は、主面側に、応力がより残留している事実が確認された。なお、本願明細書において、主面と側面との成す角は、ダイアモンド基材の断面形状における内角を構成する側の角度を意味する。
本発明の第1の実施形態においては、図1(a)に記載のように、ターゲット層116をダイアモンド基材117の残留応力が小さい方の面117aに形成する形態とすることにより、ダイアモンド基材117のクラックを抑制し、ターゲット層116の脱離、または、電極123の剥離を抑制する。
また、本発明の第2の実施形態においては、図1(b)に記載のように、一方の面117aと側面117cとの成す角が、対向する他方の面117bと側面117cとの成す角より、大きい一方の面に、ターゲット層116を備えることを特徴とする。
第2の実施形態のより好ましい態様としては、図1(b)に記載のように、一方の面117aと側面117cとの成す角が鈍角であることを特徴とする。
また、第1の実施形態の特徴と第2の実施形態の特徴とを併せて備えることにより、ダイアモンド基材117に残留する応力を確実に低減させ、より一層信頼性の高いターゲット115が得られる。
前述のようにダイアモンド基材の一方の面117aと他方の面117bとの夫々の面上に残留応力の分布が存在する場合において、前記残留応力が小さい面とは、前記夫々の面において最大である残留応力の比較において小さい面のことを意味する。
ダイアモンド基材117の残留応力の小さい面117aを特定するには、複屈折法またはレーザラマン分光法等を利用することが出来る。本願発明は、その他の残留応力測定方法を適用することを制限しない。
応力によって結晶構造が変化した時、その物質を透過する光の振動方向に依存した屈折率の異方性が生じる複屈折が生じる。この時、物質を透過した光には、光の振動方向に依存した位相差が生じるので、光学的な観察により応力を同定することが可能となる。このように複屈折位相差により同定可能な応力を光弾性応力と称する。従って、ダイアモンド基材を透過した透過光と入射光との間の複屈折位相差を検出することによって、応力発生個所を同定することが可能となる。第1の低残留応力面の特定方法は、光弾性応力を測定する複屈折位相差法である。
レーザラマン分光法は、測定物質にレーザー光を照射し、物質の結晶構造や分子振動に起因するラマン散乱光の波長変化を検出するものである。結晶構造や分子振動は物質固有のものであるため一般には物質の同定に利用されるが、応力が存在することによっても原子間の結合長や結合角などの結晶構造が変化し、それに応じて散乱光の波長が変化する。その波長変化をレーザラマン分光法で検出することで、ダイアモンド基材117の残留応力分布を測定することができる。第2の低残留応力面の特定方法は、ラマン散乱光の波長変化を検出するレーザラマン分光法である。
また、低靭性な部材に残留応力がある場合、残留応力を駆動力として0.1〜100μm程度のマイクロクラックが発生する場合がある。マイクロクラックの発生によりダイアモンド基材から応力が解放されるものと予想された。しかしながら、本願発明者等の検討の結果、マイクロクラック領域内またはその近傍に、複屈折位相差が観測された。従って、マイクロクラックによっても、加工時応力はダイアモンド基材から完全には開放されずに、マイクロクラック近傍に局在して残留しており、さらなるマイクロクラックまたはダイアモンド基材片の脱離の要因となっていることが判った。
第3の低残留応力面の特定方法は、顕微鏡観察によってダイアモンド基材のマイクロクラック分布を評価することである。第3の低残留応力面の特定方法によって、残留応力の小さい面を間接的に同定することが可能となる。適用可能な顕微鏡は、ダイアモンド基材117の表面形状が観察されれば任意の顕微鏡を適用可能であって、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM、STM、TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)等が適用可能である。
第4の低残留応力面の特定方法は、ダイアモンド基材の端部形状を同定するマクロ観察である。ダイアモンド基材117の残留応力分布と、側面117cと主面117aまたは主面117bとの成す角に、相関があることを見出した。具体的には、側面117cを介して対向する2つの主面のうちいずれか一方の面117aと側面117cとの成す角が、いずれか他方の面117bと側面117cとの成す角より、大きいとき、一方の面117aは他方の面117bより低残留応力面であると同定可能であった。
ターゲット層116は、図1(a)のようにダイアモンド基材117の残留応力の小さい方の面117aの全面に形成しても良いし、図1(b)のように、ダイアモンド基材の周縁(端部)から離間した位置に、部分的に形成しても良い。
また、図1(b)に記載の実施形態においては、ターゲット層116と陽極部材118との電気的接続をとるために、ターゲット層116の周縁とダイアモンド基材117の周縁との間に導電性の材料からなる電極123が形成されている。
本実施形態のように、ダイアモンド基材117に直接接触する電極123としては、ダイアモンド基材との密着性の観点から、炭化物標準生成自由エネルギーが負の金属を含有することが好ましい。炭化物標準生成自由エネルギーが負の金属として、チタン、ジルコニウム、クロムが選択可能である。また、電極123は、100nm以上10μm以下の膜厚とすることが電気的接続と密着性を両立する点で好ましい。
また、図1(a)に記載の実施形態は、ターゲット層116をダイアモンド基材117の周縁まで形成しているが、ダイアモンド基材117の周縁に電極123を備えている。本実施形態における電極123は、電気的接続、および、ろう材119とターゲット層との間の相互拡散防止を目的として設けられる。本実施形態において、電極123はターゲット層116の上に形成されているが、ターゲット層116とダイアモンド基材117の間に形成しても良い。
ろう材119としては、放射線発生管102の動作温度、被接合部材との接着性等により適宜選択することができる。ろう材119の具体例としては、Cr−V系合金、Ti−Ta−Mo系合金、Ti−V−Cr−Al系合金、Ti−Cr系合金、Ti−Zr−Be系合金、Zr−Nb−Be系合金、Au−Cuを主成分とするろう材、ニッケルろう、黄銅ろう、銀ろうを適用可能である。
以上のような実施形態のターゲット115により、導電性物質が付着したダイアモンド剥離片が放射線発生管101内に飛散することを低減し、放射線発生管101内の放電を抑制することができる。また、ダイアモンド基材のクラック、脱離に起因するターゲット層116と駆動回路103の電気接続不良を防止することができる。これにより、高い信頼性を有する放射線発生装置を提供することができる。
<放射線撮影装置>
次に、図3を用いて、本発明のターゲットを備える放射線撮影装置の構成例について説明する。
システム制御ユニット202は、放射線発生装置101と放射線検出器206とを統合制御する。駆動回路103は、システム制御ユニット202による制御の下に、放射線発生管102に各種の制御信号を出力する。駆動回路103は、放射線発生装置101が備える、本実施形態においては、収納容器120の内部に放射線発生管102とともに収納されているが、収納容器120の外部に配置しても良い。駆動回路103が出力する制御信号により、放射線発生装置101から放出される放射線束11の放出状態が制御される。
放射線発生装置101から放出された放射線束11は、可動絞りを備えた不図示のコリメータユニットによりその照射範囲を調整されて放射線発生装置101の外部に放出され、被検体204を透過して検出器206で検出される。検出器206は、検出した放射線を画像信号に変換して信号処理部205に出力する。
信号処理部205は、システム制御ユニット202による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御ユニット202に出力する。
システム制御ユニット202は、処理された画像信号に基づいて、表示装置203に画像を表示させるための表示信号を表示装置203に出力する。
表示装置203は、表示信号に基づく画像を、被検体204の撮影画像としてスクリーンに表示する。
本発明に関わる放射線の代表例はX線であり、本発明の放射線発生装置101と放射線撮影装置は、X線発生ユニットとX線撮影システムとして利用することができる。X線撮影システムは、工業製品の非破壊検査や人体や動物の病理診断に用いることができる。
(実施例1)
図1(a)、(c)に図示されたターゲット構造体114を以下のような手順にて作成した。
ダイアモンド基材117は、高温高圧合成法による単結晶ダイアモンドからなる板状の母材から、レーザー光で加工して取出した。取出したダイアモンド基材117の形状は、厚さ1mm、直径5mmのディスク形状であった。
ダイアモンド基材117の残留応力は市販の複屈折測定装置を用いて測定し、ダイアモンド基材117端部の残留応力が小さい方の面117aを特定した。補足的に走査型電子顕微鏡と光学顕微鏡にてマイクロクラックの有無を観察した結果、残留応力の小さい方の面ではマイクロクラックが無かった。本実施例においては、クラック幅が1μm以上のものを、マイクロクラックとしてカウントした。
次に、ダイアモンド基材117の残留応力の小さい方の面117aの全面に厚さ5μmのタングステン膜をターゲット層116として成膜した。ターゲット層116の成膜は、アルゴンをキャリアガスとしたスパッタ法により行った。
次に、ダイアモンド基材117とターゲット層116からなるターゲット構造体の周縁から内側方向に100μm幅で、チタンからなる円環状の電極123をスパッタ法にて形成した。
次に、ダイアモンド基材117の側面117cと、管状の陽極部材118の内壁とを銀ろうからなるろう材119でろう付けした。本工程においては、ろう材119の一部が、少なくとも電極123と接触するようにろう付けした。陽極部材118の材料はタングステンとした。
以上のようにして作成したターゲット構造体114を、図2(a)に図示された放射線発生管102に取り付けて、図2(b)に図示された放射線発生装置101を作成した。次に、放射線発生装置101を動作させて、出力動作の安定性と放射線出力の変動とを評価した。その結果、放射線発生管102内での放電は認められず、安定に動作できることが確認された。さらに、放射線出力変動を測定したところ、顕著な出力変動は観測されなかった。即ち、本実施例の放射線発生装置101において、ターゲット層116と陽極部材118との電気的な接続不良による不具合は認められなかった。
なお、本実施例において、放電の検出は、陽極部材118、電流導入端子4、および、接地端子16と、駆動回路103とを結ぶ接続線と、収納容器120と接地端子16とを結ぶ接続線との計4か所に対して、不図示の放電カウンターを接続して行った。
また、本実施例において放射線出力変動の評価は、以下のようにして行った。電子放出部2とターゲット層116の中心を結ぶ延長線上で、ダイアモンド基材117から収納容器120の外側方向に向かって100cm離れた位置に、不図示の線量計を配置した。線量計は半導体検出器を備え、放射線束11の強度の時間変動を測定可能となっている。
放射線出力変動の測定の手順としては、駆動回路103により電子放出源3を、30秒毎に3秒間電子放出動作させ、曝射時間3秒の中央2秒間の時間変動を測定した。放射線出力変動のカウント条件は、2秒間の放射線出力の平均強度に対して2%以上の変動発生を、顕著な放射線出力変動としてカウントとした。なお、放射線の出力変動の評価の際には、ターゲット層116から接地端子16に流れる管電流を不図示の検知手段を備えた不図示の負帰還回路により、管電流の変動が1%以内に収まるように制御した。
更に、図3に示すように、本実施例で作成した放射線発生装置101を用いて放射線撮影装置60を構成し、その動作を確認したところ、安定に放射線撮影を行うことができた。なお、上記の動作確認と放射線撮影とにおいて、管電圧Vaは110kVとした。
次に、本実施例の放射線発生管102から、ターゲット構造体114を取出して観察したところ、ターゲット115には、露出領域は観察されなかった。
(比較例1)
従来は、ダイアモンド基材端部の残留応力を同定せずに、ターゲット層をダイアモンド基材上に形成していたため、残留応力の大きい面にターゲット層を形成していたことがあった。そこで、本発明と従来方法の比較を行うために、本比較例において、ダイアモンド基材の端部の残留応力が大きい方の面にターゲット層を形成し、実験を行った。
ダイアモンド基材は実施例1と同様の形状とし、複屈折測定装置で残留応力の大きい方の面を特定した。補足的に電子顕微鏡と光学顕微鏡にて、マイクロクラックの有無を観察した結果、残留応力の大きい方の面ではマイクロクラックが3ヶ見つかった。マイクロクラックのカウント条件は、実施例1と共通とした。
次に、ダイアモンド基材の残留応力の大きい方の面に実施例1と同様にターゲット層216と電極223を形成し、さらに、電極223と陽極部材218とがろう材219に接触するようにろう付けし、ターゲット構造体214を作成した。得られたターゲット構造体214を放射線発生管に取り付け、放射線発生管と放射線発生管に電気的に接続された駆動回路とを収納容器に収め、放射線発生装置を作成して、実施例1と同様に動作確認を行った。
本比較例においては、1時間の評価時間内において、管電圧は持続的に印加可能であったが、微小放電に起因すると推定される放射線の出力変動が評価時間内に2回確認された。
次に、本比較例に使用した放射線発生管から、ターゲット構造体214を取出して光学顕微鏡にて観察したところ、図4(a)に図示するような露出領域217eが、電極223の形成領域に認められた。
(実施例2)
図1(b)、(d)に示したターゲット構造体114を以下のような手順にて作成した。
ダイアモンド基材117は実施例1と同様のレーザ光照射によって、単結晶ダイアモンドからなる母材から切り出した。ダイアモンド基材117を光学顕微鏡を用いて測長したところ、一方の面117aと側面117cとのなす角は93.2度であり、他方の面117bと側面117cとのなす角は、86.8度であった。
本実施例においても、実施例1と同様に複屈折法を用いて、応力の小さい方の面117aを特定した。電子顕微鏡観察と光学顕微鏡観察との結果、本実施例のダイアモンド基材117においても、残留応力の小さい方の面117aにマイクロクラックは無く、小さい方の面117aと側面117cとの成す角が前述の93.2度であった。
次に、ダイアモンド基材117の残留応力の小さい方の面117a内のφ2mmの場所に厚さ6μmのタングステン膜をターゲット層116として形成した。ターゲット層116の成膜は、実施例1と同様にして、アルゴンをキャリアガスとしたスパッタ法により行った。
次に、ターゲット層116と陽極部材118との電気的接続を目的として、幅100μmの銅チタン合金を含有する電極123をターゲット層116の周縁からダイアモンド基材117の周縁まで形成した。ターゲット層116と電極123とは、50μmオーバーラップさせた。電極123は、金属含有ペーストを用いて、スクリーン印刷と焼成により形成した。
ダイアモンド基材117の側面117cと陽極部材118を銀ろうからなるろう材119でろう付けした。ろう材119の一部が、電極123と接触するようにした。陽極部材118の材料は、実施例1と同様にしてタングステンとした。
以上のようにして作成したターゲット構造体114を、実施例1と同様にして、図2(a)に図示された放射線発生管102に取り付けて、図2(b)に図示された放射線発生装置101を動作させて、放射線出力の安定性を確認した。
本実施例においても、放射線発生管102内での放電は認められず、安定に動作できることを確認した。さらに、放射線出力変動を測定したところ、顕著な出力変動も観測されなかった。即ち、本実施例の放射線発生装置101においても、ターゲット層116と陽極部材118との電気的な接続不良による不具合は認められなかった。
更に、図3に示すように、実施例1と同様にして、本実施例で作成した放射線発生装置101を用いて放射線撮影装置60を構成し、その動作を確認したところ、安定に放射線撮影を行うことができた。なお、上記の動作確認と放射線撮影とにおいて、管電圧Vaは110kVとした。
次に、本実施例の放射線発生管102から、ターゲット構造体114を取出して観察したところ、ターゲット115には、露出領域は観察されなかった。
(比較例2)
ダイアモンド基材は実施例2と同様の形状とし、複屈折測定装置で残留応力の大きい方の面を特定した。補足的に電子顕微鏡と光学顕微鏡にて、マイクロクラックの有無を観察した結果、残留応力の大きい方の面ではマイクロクラックが3ヶ見つかった。マイクロクラックのカウント条件は、実施例1と共通とした。
次に、ダイアモンド基材の残留応力の大きい方の面に実施例1と同様にターゲット層216と電極223を形成し、さらに、電極223と陽極部材218とがろう材219に接触するようにろう付けし、ターゲット構造体214を作成した。得られたターゲット構造体214を放射線発生管に取り付け、放射線発生管と放射線発生管に電気的に接続された駆動回路とを収納容器に収め、放射線発生装置を作成して、実施例2と同様に動作確認を行った。
本比較例においては、1時間の評価時間内において、管電圧は持続的に印加可能であったが、微小放電に起因すると推定される放射線の出力変動が評価時間内に4回確認された。
次に、本比較例に使用した放射線発生管から、ターゲット構造体214を取出して光学顕微鏡で観察したところ、図4(d)、(f)に図示された露出領域217fが、電極223の形成領域に認められた。露出領域217fについて、走査型電子顕微鏡にて詳細に観察した結果、電極223がダイアモンド基材217から剥離している領域と、電極223がダイアモンド基材片ごと、ターゲット215から脱離している領域があった。
前者の露出領域は、ダイアモンド基材片が電極223ごと脱離したのち、二次的に生じた剥離現象によるものと推定される。
以上、実施例1,2、比較例1,2のいずれの評価においても、放射線発生管に組み込む段階では、いずれのターゲット115、215ともダイアモンド基材の脱離が無いことが確認されていた。比較例1,2において、分解後に確認された露出領域217e、217fの発生については、以下のようなメカニズムが寄与していたものと推定される。
ターゲット層216が形成されたダイアモンド基材の面の残留応力に、放射線発生管の温度上昇に伴うターゲット層または電極の膨張(線膨張係数比 αタングステン/αダイアモンド=4.5 > 1)に起因して、ダイアモンド基材のターゲット層形成面側に引張り応力が加わり、ダイアモンド基材にマイクロクラックとその進展が生じ、ダイアモンド基材の脱離に至ったものと推定される。
115 透過型X線ターゲット(ターゲット)
116 ターゲット層
117 ダイアモンド基材
117a 一方の面(小残留応力面)
117b 他方の面(大残留応力面)

Claims (16)

  1. 一方の面と、それに対向する他方の面を有する平板状のダイアモンド基材と、
    前記一方の面の上に位置するターゲット層と、
    を備えた透過型X線ターゲットにおいて、
    前記一方の面は、前記他方の面に比べ残留応力が小さいことを特徴とする透過型X線ターゲット。
  2. 前記一方の面及び前記他方の面の夫々の面上に残留応力の分布が存在する場合、前記残留応力が小さいとは、前記夫々の面において最大である残留応力の比較において小さいことであることを特徴とする請求項1に記載の透過型X線ターゲット。
  3. 前記ダイアモンド基材は側面を有し、
    前記一方の面と前記側面との成す角は、前記他方の面と前記側面との成す角より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の透過型X線ターゲット。
  4. 前記一方の面と前記側面との成す角が、鈍角であることを特徴とする請求項3に記載の透過型X線ターゲット。
  5. 前記ダイアモンド基材は、単結晶ダイアモンドであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の透過型X線ターゲット。
  6. 前記ダイアモンド基材は、単結晶ダイアモンドから構成された母材から、部分的に取り出されたものであることを特徴とする請求項5に記載の透過型X線ターゲット。
  7. 前記ターゲット層の層厚は、1μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の透過型X線ターゲット。
  8. 前記ターゲット層は、その周縁が、前記ダイアモンド基材の周縁から離間し、前記ダイアモンド基材上において、前記ターゲット層の周縁から前記ダイアモンド基材の周縁にかけて位置する電極をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の透過型X線ターゲット。
  9. 前記電極は、炭化物標準生成自由エネルギーが負の金属元素を含有することを特徴とする請求項に記載の透過型X線ターゲット。
  10. 前記電極は、チタンまたは、ジルコニウム、クロムを含有することを特徴とする請求項8または9に記載の透過型X線ターゲット。
  11. 前記電極の層厚は、100nm以上10μm以下であることを特徴とする請求項8または10に記載の透過型X線ターゲット。
  12. 請求項3または4に記載の透過型X線ターゲットと、
    前記一方の面の周縁部または前記側面の少なくともいずれか一方に沿って位置し、前記ターゲット層に電気的に接続された陽極部材と、を備えることを特徴とするターゲット構造体。
  13. 前記ターゲット層と前記陽極部材とは、ろう材を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項12に記載のターゲット構造体。
  14. 請求項12または13記載のーゲット構造体と、
    前記ターゲット層と対向して位置する電子放出部を備え電子放出源と、
    前記ターゲット層と前記電子放出源とを電気的に絶縁する絶縁管と、
    を備えることを特徴とする放射線発生管。
  15. 請求項14に記載の放射線発生管と、
    前記ターゲット層と前記電子放出部とのそれぞれに電気的に接続され、前記ターゲット層と前記電子放出部との間に印加される管電圧を出力する駆動回路と、
    を備える放射線発生装置。
  16. 請求項15に記載の放射線発生装置と、
    前記放射線発生装置から発生した放射線を検出する放射線検出器と、
    前記放射線発生装置と、前記放射線検出器とを統合して制御する制御ユニットと、
    を備えた放射線撮影装置。
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