JP2014241188A - 放射線発生管及びそれを用いた放射線発生装置と放射線撮影システム - Google Patents

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Koichi Tsunoda
浩一 角田
小野 治人
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治人 小野
安藤 洋一
Yoichi Ando
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Abstract

【課題】強電界となる内部で発生する異物による放電を効果的に抑制した放射線発生管を提供する。
【解決手段】絶縁管5の一方の開口に陰極3を、他方の開口に陽極4を接合してなる放射線発生管1において、陰極3,陽極4,絶縁管5のいずれかに異物を捕集する凹部6を設け、該凹部6においては、開口部に底部よりも幅が狭い部位を設けることにより、一旦捕集した異物が凹部6より出にくい形状とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば医療機器、非破壊検査装置等に適用できる放射線発生管及びそれを備えた放射線発生装置と放射線撮影システムに関する。
一般に、放射線発生装置は放射線発生管内に設置された陰極と陽極との間に高電圧を印加することにより、陰極に接続された電子放出源から放出される電子を陽極に接続されたターゲットに照射し、X線等の放射線を発生させている。放射線撮影は、陰極と陽極の間に40kV乃至150kVという高電圧を数ミリ秒乃至数秒印加して行われる。その時に放射線発生管内部で放電することがあり、この放電により陽極電位の変動をもたらし、更には、放射線出力が変動してしまうことが有った。例えば特許文献1には、放射線発生管を構成する絶縁管と陰極の接続箇所の電界集中を抑制する陰極構造が開示されている。これにより放射線発生管の耐電圧性能を向上させることと、電界集中点からの不要な電界放出電子を抑制することが記載されている。
米国特許出願公開第2007/0076849号明細書
しかしながら特許文献1に記載の静電場を緩和する手法では、更なる高出力化、硬X線適用に対し、必ずしも耐電圧性能が十分でない場合があり、発明者らが放電の原因を鋭意調査したところ、異物の存在であることが確認された。即ち、電界中に存在した異物が、陰極と陽極との間を往復運動するうち、強電界中で最終的に放電に生じたものと考えられる。異物は大気中の浮遊粒子や、放射線発生管組み立て工程での摺動部から発生するものなど外部から混入するものの他、放射線発生管動作中に内部の構成部材から脱落することも考えられるが、このような異物の存在を完全に無くすことは困難である。
本発明の課題は、強電界となる放射線発生管の内部で発生する異物による放電を効果的に抑制することにある。さらに、本発明の課題は、異物による放電を抑制した放射線発生管を用いて、信頼性の高い放射線発生装置及び放射線撮影システムを提供することにある。
本発明の第1は、絶縁管と、前記絶縁管の一方の開口に接合された陰極と、前記絶縁管の他方の開口に接合された陽極と、前記陰極に接続された電子放出源と、前記陽極に接続されたターゲットとを有する放射線発生管において、
前記陰極と前記陽極と前記絶縁管の少なくともいずれかが、前記放射線発生管の内部に連通する凹部を有し、
前記凹部は、開口部と、前記開口部を介して前記内部と離間して位置する底部とを有し、
前記開口部は、前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする。
本発明の第2は、上記本発明の第1の放射線発生管と、前記放射線発生管の駆動を制御する駆動回路とを備えたことを特徴とする放射線発生装置である。
本発明の第3は、上記本発明の第2の放射線発生装置と、
前記放射線発生装置から放出され、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、
前記放射線発生装置と前記放射線検出装置とを連携制御する制御装置とを備えたことを特徴とする放射線撮影システムである。
本発明の放射線発生管において、内部に設けられた凹部に一度捕集された異物は重力・振動・電界などで動いても、凹部外に出てくる確率は低い。さらに該凹部を陰極付近の電界が弱い箇所に形成することで、異物にかかるクーロン力が低減されて動きにくくなり、より脱出確率が小さくなる。よって、本発明の放射線発生管の内部では、高電界中であっても異物による放電が効果的に抑制され、該放射線発生管を用いて、信頼性の高い放射線発生装置及び放射線撮影システムを提供することができる。
本発明の放射線発生管の一実施形態の構成を示す図であり、(a)は絶縁管の軸方向に平行な断面模式図、(b)は(a)の凹部の拡大図である。 本発明の放射線発生管に形成される凹部の他の形状例を示す断面模式図である。 本発明の放射線発生管において、絶縁管の内周に沿って不連続に凹部を形成した構成を示す断面模式図である。 本発明の放射線発生管において、陽極に凹部を設けた実施形態の構成を示す図であり、(a)は陽極の直径方向の断面模式図であり、(b)及び(c)は陽極を内側から見た平面模式図である。 本発明の放射線発生管において、陽極に凹部を設けた他の実施形態の構成を示す図であり、(a)は陽極を内側から見た平面模式図であり、(b)は(a)中のA−A’を展開した断面模式図である。 本発明の放射線発生装置の一実施形態の構成を示す断面模式図である。 本発明の放射線撮影システムの一実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。また、本明細書で特に図示または記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知の技術を適用する。尚、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
図1(a)に示すように、本発明の放射線発生管1は、筒状の絶縁管5と、該絶縁管5の一方の開口に接合された陰極3と、前記絶縁管5の他方の開口に接合された陽極4とを備えている。そして、陰極3には電子放出源2が接続され、陽極4には電子線の電子放出源2から放出された電子線の照射によって放射線を放出するターゲット7が接続されている。
絶縁管5と陰極3及び陽極4の固定方法は、ろう付け、溶接、接着剤等が用いられる。絶縁管5は強度と絶縁性を有するガラス、セラミックスなどが用いられる。陰極3及び陽極4は絶縁管5との接着が容易な金属が用いられる。例えば銅やアルミニウムなどが選択される。または、製造工程中の熱ひずみによる変形を軽減するために絶縁管5と線膨張係数差の小さい合金を用いてもよい。例えば、鉄ニッケルコバルト系合金(FeNiCO合金)、ニッケル銅鉄マンガン系合金(NiCuFeMn合金)などが選択される。
電子放出源2にはタングステンフィラメントや、含浸型カソードのような熱陰極、又はカーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。
ターゲット7はそれ自身が電子の照射で放射線を放出する材料で構成しても、放射線を透過する基材にターゲット金属を成膜した構成であってもよい。放射線を透過する基材としては、ターゲット金属を支持できる強度を有し、ターゲット金属で発生した放射線の吸収が少なく、且つターゲット金属で発生した熱をすばやく放熱できるよう熱伝導率の高いものが好ましい。例えばダイヤモンド、炭化シリコン、窒化アルミニウム等を用いることができる。
ターゲット金属を構成する材料は、融点が高く、放射線発生効率の高いものが好ましい。例えばタングステン、タンタル、モリブデン等を用いることができる。発生した放射線がターゲット金属を透過する際に生じる吸収を軽減するため、ターゲット金属の厚みは数μm乃至十数μm程度が適当である。
本例の放射線発生管1は、ターゲット7が透過型であり、絶縁管5を介して陰極3と陽極4とが対向して配置した透過型であるが、本発明はこれに限定されず、反射型の放射線発生管1にも適用される。
本発明の放射線発生管1の特徴は、陰極3、陽極4、絶縁管5の少なくともいずれかが、放射線発生管1の内部に連通した凹部6を有していることにある。さらに、該凹部6の開口部が、該開口部を介して前記放射線発生管の内部と離間して位置する底部よりも幅が狭い部位を有していることにある。
本発明においては、放射線発生管1の内部に凹部6を設けることによって、係る凹部6によって放射線発生管1内に浮遊する異物を捕集し、該異物に起因する放電を抑制する。本発明に係る凹部6は、開口部が底部よりも幅が狭い部位を有していることにより、一旦捕集した異物が再び凹部6から放射線発生管1内に出にくい構造となっている。
図1の例においては、係る凹部6は絶縁管5の内周に沿って形成されており、図1(b)に示すように、絶縁管5の中心軸を含む断面において、凹部6の開口部の幅が底部よりも狭い台形状を呈している。即ち、絶縁管5の軸方向に対向する凹部6の内壁同士の距離が、凹部6の開口部において底部よりも短くなっている。
本発明において、幅が底部よりも開口部が狭い部位を有する凹部6の断面形状は図1(a)の台形状に限定されず、図2(a)乃至(c)に示すように、幅が底部よりも狭い部位が開口部の側のいずれかに存在すればよい。
また、絶縁管5に図1(b)や図2(a)乃至(c)に示すように、絶縁管5の軸方向において開口部に底部よりも幅が狭い部位を有する凹部6を設ける場合には、絶縁管5の内周に沿って連続する溝状に凹部6を設けることができる。また、図3に示すように、凹部6を絶縁管5の内周に沿って不連続に複数設けても良い。さらに、図3に示すように不連続に形成する場合、絶縁管5の中心軸に直交する断面において、凹部6の形状を底部の幅よりも開口部の幅が狭い形状とすることもできる。これらのような凹部6の製造方法としては例えば機械加工や成形加工などが用いられる。
本発明において、絶縁管5に凹部6を設ける場合には、電子放出源2の電子放出部2aよりも陰極3側に設けることが好ましい。ここで、図1(a)に示すように、電子放出部2aから陽極4までの距離をL1、電子放出部2aから陰極3までの距離をL2とする。図1(a)において、電子放出源2がなかった場合、陰極3と陽極4との間に電圧を印加すると、陰極3と陽極4との電位差を陰極3と陽極4との距離L1+L2で除した値の電界が絶縁管5にかかる。しかしながら、図1(a)の如く電子放出源2が陰極3に接続された構成では、陰極電位に近い電位の電子放出部2aが陰極3よりも陽極4側に位置するため、電子放出部2aよりも陰極3側においては、電子放出源2がない構成に比べて電位差が小さくなる。一方、電子放出部2aよりも陽極4側においては、電子放出源2がない構成に比べて電位差が大きくなる。電界が小さくなる陰極3側に凹部6を設けた場合、凹部6に捕集された異物は自身に働くクーロン力が小さくなり、異物が移動するのを抑制する効果が得られる。即ち、一旦凹部6に捕集された異物が凹部6からより出にくくなる。
本発明の放射線発生管1は、絶縁管5に陰極3,陽極4を接合して組み立てた後、内部を1×10-8Pa乃至1×10-4Pa程度に減圧し、封止する。その後、放射線発生管1に振動を与える工程を実施し、放射線発生管1内部の異物を凹部6に誘導する。ここで、異物を凹部6に効率的に誘導するために、凹部6の一部を電極で構成することにより、陰極3又は陽極4と凹部6に形成した電極間に電位差を与え振動に加えてクーロン力で異物を凹部6へ誘導できるという効果が得られる。
放射線発生管1は、不図示の排気管を通じて管内を真空に排気した後、該排気管を封止することで、内部を真空にすることができる。このように作製した放射線発生管1の内部には、さらに真空度を高めるために、不図示のゲッターを配置しても良い。
放射線は陰極3と陽極4の間に40kV乃至150kVの電位差を与え、陰極3に接続された電子放出源2から放出された電子線を陽極4に接続されたターゲット7に照射することで発生させる。電子線照射時のターゲット7は、高出力化に伴い局所的には1000℃以上になる場合があり、熱応力による経時劣化で剥がれが発生する場合がある。剥がれたターゲット部材は絶縁管5内へ脱落し異物となる。そこで、凹部6を陽極4に形成することで、ターゲット7の脱落物を絶縁管5内へ侵入する前に効果的に捕集し、陽極4で周囲を囲まれることにより低電界となっている凸部6内にかかる脱落物を留めることができるという効果が得られる。
図4に陽極4に凹部6を設けた形態を示す。図4(a)は陽極4の厚さ方向の断面図であり、ターゲット7を取り囲むように凹部6を形成している。図4(b)、(c)は係る陽極4を放射線発生管1の内部から見た平面図であり、A−A’断面が図4(a)に相当する。図4(b)は凹部6をターゲット7を取り囲んで連続する溝状に形成した例であり、図4(c)は凹部6をターゲット7を取り囲んで不連続に複数形成した例である。いずれも、直径方向断面において、凹部6が底部側よりも開口側で狭くなる部位を有する形状である。
陰極3に凹部6を設ける場合には、図4に示した陽極4に凹部6を設ける場合と同様の構成をとることができる。陰極3に凹部6を設けた場合には、陽極4に凹部6を設けた場合と同様に、陰極3と絶縁管5との間に生ずる熱応力に起因して発生する異物を捕集し、陰極3で周囲を囲まれることにより低電界となっている凹部6に該異物を留めることができる効果が得られる。
このように、凹部6を設ける部材としては、放射線発生管1の容器内部に露出している面を有する部材であれば、陰極3、陽極4、絶縁管5のいずれでも良いし、複数の部材のそれぞれに設けても良い。
図5は、凹部6をターゲット7を取り囲んで不連続に複数形成すると同時に、ターゲット7の外周に平行な方向の断面において、開口部が底部よりも幅が狭い部位を有している。即ち、図5(a)に示すように、ターゲット7の外周に平行なA−A’断面において、図5(b)に示すように、凹部6の開口部は底部よりも幅が狭い部位を有している。
以上のような形態により放射線発生管1内に浮遊する異物による放電は抑制され、信頼性が高い放射線発生管1が提供される。
尚、上記の説明においては、絶縁管5として円筒形の構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、角筒形のものも本発明に適用することができ、この場合には、陰極3や陽極4も多角形のものが用いられる。
次に、本発明の放射線発生装置について説明する。図6は図1の放射線発生管1を備える放射線発生装置の構成の一例を示す断面模式図である。本発明の放射線発生装置は、図6に示すように、本発明の放射線発生管1と、これを収容する収納容器21とを備え、収納容器21の余剰空間には絶縁性液体23が満たされている。また、収納容器21には、放射線発生管1から生じる放射線を取り出すための放射線放出窓22を備えている。
収納容器21の内部には、不図示の回路基板及び絶縁トランス等から構成される駆動回路16を設けても良い。駆動回路16を設けた場合、例えば放射線発生管1に不図示の配線を介して駆動回路16から所定の電圧信号が印加され、放射線の発生を制御することができる。
収納容器21は、容器としての十分な強度を有していれば良く、金属やプラスチックス材料等から構成される。収納容器21には、放射線を透過し収納容器21の外部に放射線を取り出すための放出窓22が設けられている。放射線発生管1から放出された放射線はこの放出窓22を通して外部に放出される。放出窓22には、ガラス、アルミニウム、ベリリウム等が用いられる。
絶縁性液体23は、電気絶縁性が高く、冷却能力が高く、熱による変質の少ない物が好ましく、例えば、シリコーン油、トランス油、フッ素系オイル等の電気絶縁油、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系の絶縁性液体等が使用可能である。
次に、図7に基づいて、本発明に係る放射線撮影システムの一実施形態を説明する。
図7に示すように、本発明の放射線発生装置100は、必要に応じて、その放射線放出窓22部分に設けられた可動絞りユニット31を備えている。可動絞りユニット31は、放射線発生装置100から照射される放射線101の照射野の広さを調整する機能を有する。また、可動絞りユニット31として、放射線の照射野を可視光により模擬表示できる機能が付加されたものを用いることもできる。
システム制御装置202は、放射線発生装置100と放射線検出装置201とを連携制御する。駆動回路16は、システム制御装置202による制御の下に、放射線発生管1に各種の制御信号を出力する。この制御信号により、放射線発生装置100から放出される放射線101の放出状態が制御される。放射線発生装置100から放出された放射線101は、被検体204を透過して検出器206で検出される。検出器206は、検出した放射線を画像信号に変換して信号処理部205に出力する。信号処理部205は、システム制御装置202による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御装置202に出力する。システム制御装置202は、処理された画像信号に基づいて、表示装置203に画像を表示させるための表示信号を表示装置203に出力する。表示装置203は、表示信号に基づく画像を、被検体204の撮影画像としてスクリーンに表示する。
放射線の代表例はX線であり、本発明の放射線発生装置と放射線撮影システムは、X線発生装置とX線撮影システムとして利用することができる。X線撮影システムは、工業製品の非破壊検査や人体や動物の病理診断に用いることができる。
(実施例1)
図1に例示した放射線発生管1を作製した。絶縁管5の寸法は、高さ100[mm]、内径50[mm]、外径60[mm]とした。また材質は純度99.5%のアルミナを選択した。陰極3及び陽極4は円板状で厚さ10[mm]、直径60[mm]とした。また材質は鉄ニッケルコバルト合金(FeNiCo合金)を選択した。電子放出源2はタングステンフィラメントを電子放出部2aとして備える熱電子銃を使用した。電子放出部2aの陰極3からの距離L2は、40[mm]とした。ターゲット7は厚み10[μm]のタングステンをダイヤモンド基板上に成膜し、陽極4へ銀ろう付けにより接合した。凹部6は絶縁管5の内壁に陰極3から凹部6の開口部の中心までの高さH=2[mm]、深さD=2[mm]とした。さらに台形状の溝となるように開口部の幅W1=1[mm]、底部の幅W2=2[mm]となるように切削加工で形成した。そして電子放出源2を固定した陰極3と陽極4は絶縁管5を介して対向させそれぞれを銀ろう付けにより接合した。次に陰極3に備わる排気管(不図示)により絶縁管5内が1×10-6Pa程度になるように排気した後、排気管を封止した。最後に放射線発生管1を絶縁管5の中心軸方向に重力がかかるよう配置し、該中心軸方向に変位10[mm]、最大加速度1[G]の振動を1分間与えた。
次に、前記放射線発生管1を用いて図5に示す放射線発生装置を構成した。放射線発生管1は真鍮製の収納容器21内に配置し、収納容器21の余剰空間に絶縁性液体23として絶縁油を充填した。放射線放出窓22の付近に放射線検出器(不図示)を設置し、駆動回路16によって高電圧を放射線発生管1に与え放射線を発生させた。試験した条件は管電圧100[kV]、管電流10[mA]、パルス幅10[msec]、duty比1/10である。上記条件で10minの連続運転と停止5minの試験間隔で累積運転時間が10時間になるまで試験したところ、放電は観測されず安定した放射線量が得られた。試験後に放射線発生管1を収納容器21より取り出し分解したところ、絶縁管5に設けた凹部6内に100μm乃至500μmの粒子が観測された。
(比較例1)
絶縁管5に凹部6を形成しない以外は実施例1と同様の構成の放射線発生管を製作し、実施例1と同条件で駆動したところ、5時間後に放電が観測され線量に影響が出た。
1:放射線発生管、2:電子放出源、2a:電子放出部、3:カソード、4:アノード、5:絶縁管、6:凹部、7:ターゲット、16:駆動回路、21:収納容器、22:放射線放出窓、23:絶縁性液体、31:可動絞りユニット、100:放射線発生装置、101:放射線、201:放射線検出装置、202:システム制御装置、204:被検体

Claims (14)

  1. 絶縁管と、前記絶縁管の一方の開口に接合された陰極と、前記絶縁管の他方の開口に接合された陽極と、前記陰極に接続された電子放出源と、前記陽極に接続されたターゲットとを有する放射線発生管において、
    前記陰極と前記陽極と前記絶縁管の少なくともいずれかが、前記放射線発生管の内部に連通する凹部を有し、
    前記凹部は、開口部と、前記開口部を介して前記内部と離間して位置する底部とを有し、
    前記開口部は、前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする放射線発生管。
  2. 前記凹部が前記絶縁管に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放射線発生管。
  3. 前記凹部が、前記絶縁管の内周に沿って連続して形成されており、前記絶縁管の軸方向及び厚さ方向に平行な断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項2に記載の放射線発生管。
  4. 前記凹部が、前記絶縁管の内周に沿って不連続に形成されており、前記絶縁管の軸方向及び厚さ方向に平行な断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項2に記載の放射線発生管。
  5. 前記凹部が、前記絶縁管の内周に沿って不連続に形成されており、前記絶縁管の軸方向に直交する断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項2に記載の放射線発生管。
  6. 前記凹部が、前記絶縁管の軸方向において、前記電子放出源の電子放出部よりも前記陰極に近い側に形成されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の放射線発生管。
  7. 前記凹部が、陽極に形成されており、前記陽極の厚さ方向に平行ないずれかの断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の放射線発生管。
  8. 前記凹部が、ターゲットを取り囲んで連続して形成されており、前記絶縁管の軸方向及び厚さ方向に平行な断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項7に記載の放射線発生管。
  9. 前記凹部が、ターゲットを取り囲んで不連続に形成されており、前記絶縁管の軸方向及び厚さ方向に平行な断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有している請ことを特徴とする請求項7に記載の放射線発生管。
  10. 前記凹部が、ターゲットを取り囲んで不連続に形成されており、前記ターゲットの外周に平行な断面において、前記開口部が前記底部よりも幅が狭い部位を有していることを特徴とする請求項7に記載の放射線発生管。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の放射線発生管と、前記放射線発生管の駆動を制御する駆動回路とを備えたことを特徴とする放射線発生装置。
  12. 前記放射線発生管と前記駆動回路とを収容した収納容器とを備え、前記収納容器は、前記放射線発生管から生じる放射線を取り出すための放出窓を有し、前記放射線発生管を収容した内部の余剰空間には絶縁性液体が満たされていることを特徴とする請求項11に記載の放射線発生装置。
  13. 前記絶縁性液体は、シリコーン油、トランス油及びフッ素系オイルのいずれかであることを特徴とする請求項11又は12に記載の放射線発生装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の放射線発生装置と、
    前記放射線発生装置から放出され、被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、
    前記放射線発生装置と前記放射線検出装置とを連携制御する制御装置とを備えたことを特徴とする放射線撮影システム。
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