JP6250011B2 - 車体後部構造 - Google Patents
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Description
しかし、スタックケースの全面に衝撃荷重を分散させて支えるためには、スタックケースの強度・剛性を高める必要があり、そのことが重量の増加を抑える妨げになる。
衝撃荷重がリヤフレームに入力して、ロアフレームがサブフレームに当接する。ロアフレームからサブフレームに衝撃荷重が伝えられ、伝えられた衝撃荷重がサブフレームで支えられる。
しかし、サブフレームで衝撃荷重を支えるためには、リヤフレームにロアフレームを取り付ける必要があり、そのことが重量の増加を抑える妨げになる。
これにより、車両の後部に入力した衝撃荷重を、サブフレーム、リヤフレームおよびサイドシルで支えることができる。衝撃荷重をサブフレームで支えることにより、リヤフレームの湾曲部が衝撃荷重で変形する(折れ曲がる)ことを抑制できる。
これにより、荷重伝達部からアウトリガーに伝えられる衝撃荷重をリヤフレーム、サイドシルに分散させて2部材で支えることができる。
これにより、アウトリガーに伝えられた衝撃荷重をリヤフレーム、サイドシルに効率よく分散させることができる。
ここで、リヤフレームの上部からリヤフレームの底部までの高さ寸法や、サイドシルの上部からサイドシルの底部までの高さ寸法が大きく確保される。
よって、リヤフレームとサイドシルとの間にバルクヘッドを配置することにより、バルクヘッドを大きく形成できる。これにより、アウトリガーの強度・剛性を高めることができ、衝撃荷重によるアウトリガーの断面が変形することを一層確実に抑制できる。
そこで、少なくとも2つの締結部をサブフレームの前端部に形成し、2つの締結部をリヤフレームに締結させた。よって、衝撃荷重によりサブフレームに発生する曲げモーメントを2つの締結部で支えることができる
これにより、サブフレームに入力した衝撃荷重をサブフレームを経て荷重伝達部まで安定的に(すなわち、効率よく)伝えることができる。
このように、エネルギ吸収部で衝撃荷重を吸収することにより、衝撃荷重を一層好適に支えることができる。
よって、湾曲部の前傾斜部およびアウトリガーの2部材で伝達凸部を安定させた状態に保持できる。これにより、荷重伝達部からアウトリガーに衝撃荷重を安定的に伝えることができ、衝撃荷重を一層好適に支えることができる。
なお、車体後部構造10は左右略対称の構造である。よって、車体後部構造10の左側部材および右側部材に同じ符号を付して左側部材について詳説し、右側部材の説明を省略する。
具体的には、湾曲部22は、前フレーム部21の後端部から頂部28まで車体後方へ向けて上り勾配に傾斜する前傾斜部27と、湾曲部22の頂部28から後フレーム部(リヤフレームの後部)23まで車体後方へ向けて下り勾配に傾斜する後傾斜部29とを有する。
2つのナット33にサブフレーム16の前締結部(締結部)65がボルト34で締結される。
以下、前傾斜部27の前下部27bのうち、アウトリガー15および前取付ブラケット31間の部位を受け部27cという。受け部27cおよび内アウトリガー部51の後壁51aで荷重受け凹部36が側面視略V字状に形成される。
この状態において、サブフレーム16(具体的には、後締結部67)の後面67aが後フレーム部23の前面23bに対向された状態に配置される。
よって、後面衝突により入力した衝撃荷重F1でエネルギ吸収部44を変形させて(潰して)衝撃荷重F1の一部を吸収できる。
前傾斜部27の前下部27bから下方へ内アウトリガー部51が膨出されることにより、内アウトリガー部51の後壁51aおよび中央アウトリガー部52の後壁52aがサブフレーム16の荷重伝達部66に対向するように配置される。
この状態において、バルクヘッド54がリヤフレーム13(具体的には、前傾斜部27の前下部27b)とサイドシル14の後端部14aとの間に配置される。
よって、前傾斜部27と後端部14aとの間にバルクヘッド54が配置されることにより、バルクヘッド54(特に、高さ寸法H)が大きく形成される。これにより、アウトリガー15の強度・剛性がバルクヘッド54で高められる。
さらに、サブフレーム16は、左縦枠部61の前端部(サブフレームの前端部)61aに設けられる前締結部65と、前締結部65の車体前方に設けられる荷重伝達部66と、左縦枠部61の後部に設けられる後締結部67とを備える。詳しくは、前締結部65および荷重伝達部66が一体に形成されている。
よって、後面衝突により後フレーム部23に入力した衝撃荷重F1が後フレーム部23(すなわち、エネルギ吸収部44)を経て後締結部67の後面67aに衝撃荷重F2として伝えられる。後締結部67の後面67aに伝えられた衝撃荷重F2が左縦枠部61を経て荷重伝達部66に伝えられる。
各前締結部65が前取付ブラケット31に2つのボルト34、ナット33で締結される。この状態において、リヤフレーム13の前フレーム部21がフロアフレーム12の延長線25(図1参照)上に配置される。さらに、フロアフレーム12の延長線25上に前締結部65が配置される。
これにより、衝撃荷重F2の一部をリヤフレーム13の前フレーム部21や、フロアフレーム12で支えることができる。
これにより、左縦枠部61に入力した衝撃荷重F2を左縦枠部61を経て荷重伝達部66まで安定的に(すなわち、効率よく)伝えることができる。
伝達凸部73は、内アウトリガー部51の後壁51aに対向する内側凸部74と、中央アウトリガー部52の後壁52aに対向する外側凸部75とを備える。
換言すれば、伝達凸部73がアウトリガー15の後壁58に対向するように配置される。
このように、サブフレーム16に伝えられた衝撃荷重F2をサブフレーム16の左縦枠部61で支えることにより、リヤフレーム13の湾曲部22が衝撃荷重で変形する(折れ曲がる)ことを抑制できる。
よって、従来技術のように、スタックケースの強度・剛性を高める必要や、リヤフレーム13にロアフレームを取り付ける必要がない。これにより、車体後部構造10(すなわち、燃料電池車両Ve)の重量の増加を抑えることができる。
よって、アウトリガー15の後壁58に対向する荷重伝達部66の伝達凸部73を大きく確保できる。これにより、荷重伝達部66からアウトリガー15に衝撃荷重を効率よく伝えることができる。
このように、エネルギ吸収部44で衝撃荷重F1の一部を吸収することにより、衝撃荷重F1を一層好適に支えることができる。
例えば、前記実施例では、車体後部構造10を燃料電池車両Veに適用し、燃料タンクとして水素タンクを搭載する例について説明したが、これに限らないで、通常のガソリンエンジンを備えた車両などに車体後部構造10を適用することも可能である。
また、前記実施例では、左縦枠部61の前端部61aに前締結部65を2つ設けた例について説明したが、これに限らないで、例えば、前締結部65の個数を3つなどの他の複数のなかから適宜選択することが可能である。
12 フロアフレーム
13 リヤフレーム
14 サイドシル
15 アウトリガー
16 サブフレーム
17 燃料タンク
22 湾曲部
23 後フレーム部(リヤフレームの後部)
25 フロアフレームの延長線
27 前傾斜部
27b 前傾斜部の前下部(前傾斜部の下部)
36 荷重受け凹部
44 エネルギ吸収部
47 ビード
54 バルクヘッド
56 アウトリガーの内部
61 左縦枠部
61a 左縦枠部の前端部(サブフレームの前端部)
65 前締結部(締結部)
66 荷重伝達部
73 伝達凸部
Claims (8)
- フロアフレームが車体前後方向へ延出され、前記フロアフレームから車体後方へリヤフレームが延出され、前記フロアフレームの車幅方向外側にサイドシルが設けられ、サイドシルがアウトリガーを介して前記リヤフレームに連結され、前記リヤフレームにサブフレームが下方から取り付けられる車体後部構造において、
前記サブフレームは、
前記アウトリガーに対向する荷重伝達部を備え、
前記サブフレームに入力した衝撃荷重を前記荷重伝達部を経て前記アウトリガーに伝え、伝えられた衝撃荷重を前記アウトリガーを経て前記リヤフレーム、前記サイドシルに分散させることを特徴とする車体後部構造。 - 前記アウトリガーは、
前記荷重伝達部に対向するように、前記リヤフレームの湾曲部の前傾斜部の下部から下方へ膨出され、
前記前傾斜部の下部から前記サイドシルまで車幅方向へ延びる請求項1記載の車体後部構造。 - 前記アウトリガーは、
該アウトリガーの内部に設けられて隔壁となるバルクヘッドを備える請求項1記載の車体後部構造。 - 前記バルクヘッドは前記リヤフレームと前記サイドシルとの間に配置される請求項3記載の車体後部構造。
- 前記サブフレームは、
該サブフレームの前端部が車体前後方向において少なくとも2つの締結部を有し、
前記2つの締結部が前記リヤフレームに締結される請求項1記載の車体後部構造。 - 前記リヤフレームは、
該リヤフレームの後部にエネルギ吸収部が設けられ、
前記エネルギ吸収部は、
前記リヤフレームの前記後部の長手方向に対して交差する方向に延びるビードを有する請求項1記載の車体後部構造。 - 前記サブフレームは、
前記フロアフレームの延長線上に前記リヤフレームおよび前記締結部が配置され、
前記締結部の車体前方に前記荷重伝達部が設けられ、
前記荷重伝達部が前記アウトリガーに沿って前記締結部の外側に張り出される請求項5記載の車体後部構造。 - 前記湾曲部の前記前傾斜部の下部から前記アウトリガーが下方へ膨出されることにより、前記前傾斜部および前記アウトリガーで荷重受け凹部が形成され、
前記荷重受け凹部に嵌合する伝達凸部が前記荷重伝達部に設けられる請求項2記載の車体後部構造。
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