JP6248830B2 - 乗物用シートのスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートのスライド装置に関する。
従来、例えば、自動車等のシートのスライド装置において、人力によってロアレールに対するアッパレールをスライドさせることができるマニュアルタイプのものが既に知られている。また、これとは異なり、モータの駆動力によってねじとナットとを相対移動させてロアレールに対するアッパレールをスライドさせることができるパワータイプのものが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、パワータイプのスライド装置において、モータの駆動力によって巻取部材に巻装されたワイヤを巻き取ることでロアレールに対するアッパレールをスライドさせることができる技術が開示されている。これにより、ロアレールが長尺といったロングスライドであっても、ねじを長くする必要がない。したがって、ねじの軸ズレに伴うナットからの異音の発生を防ぐことができる。
特許第4016107号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ロアレールに対するアッパレールのスライドのロックの動作も巻取部材を巻き取るモータとは異なるモータの駆動力によって行われている。そのため、2つのモータが必要となり、部品点数の削減が求められていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、ロアレールに対するアッパレールのスライドのロック解除の動作と、このロック解除後のロアレールに対するアッパレールのスライド動作と、を1つのモータの駆動力で実施できる乗物用シートのスライド装置を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、乗物のフロア側に組み付けられるロアレールと、ロアレールに対してスライド可能に乗物用シート側に組み付けられるアッパレールと、ロアレールに対するアッパレールのスライドをロック可能なロック機構と、を備えた乗物用シートのスライド装置である。このスライド装置には、このロック機構のロック解除と、このロック解除後のロアレールに対するアッパレールのスライドと、を1つのモータで行うことができる電動機構が備えられている。電動機構は、1つのモータと、このモータの駆動によって回転可能なねじと、このねじに螺合するナットと、このナットをスライド可能に収容し回転によりワイヤを巻き取り可能な巻取部材と、このナットがスライドするとロック機構を解除可能に下降するロック解除ブロックと、を備えている。ロアレールに対するアッパレールのスライドは、巻取部材の回転によるワイヤの巻き取りによって行われる。ロック機構のロック解除は、下降したロック解除ブロックがロック爪をロック解除方向に動作させることによって行われる
請求項1の発明によれば、従来技術のように、2つのモータを必要としないため、部品点数を削減できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗物用シートのスライド装置であって、モータの駆動によるねじの回転によってナットがスライドすると、ロック機構のロック解除が始まる。このスライドしたナットが巻取部材の内面を押し当てると、この巻取部材がワイヤを巻き取ることでロアレールに対してアッパレールがスライドが始まる。巻取部材は、ロック機構のロック解除の切り替わりと同時または直前に回転し始める


請求項2の発明によれば、請求項1を簡便な構成で実施できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の乗物用シートのスライド装置であって、モータを停止させる操作を行うと、このモータが停止すると共にロアレールに対するアッパレールのスライドも停止する。このモータが停止すると、直ぐに、このモータの逆転の駆動が始まる。この逆転の駆動が始まると、ナットがスライド前の状態に戻されるようにスライドする。そして、このナットのスライドと共にロック機構もロック状態に戻される。
請求項3の発明によれば、停止後の次のスライドのときでも、スムーズにロック機構をロック解除させることができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の乗物用シートのスライド装置であって、ロック機構がロック状態に戻されているとき、ハーフロック状態になると、ロック機構のロック爪がロック解除ブロックおよびナットの戻しを規制する。そのため、ローラがナットと共に回転し始め、このローラの回転にともないロアレールに対するアッパレールのスライドが始まると、ロック爪がロアレールに嵌り込む。
請求項4の発明によれば、ハーフロック状態が生じても解消できる。
本発明の実施例に係るシートの全体斜視図である。 図1のシートのスライド装置のみを拡大した図である。 図2のスライド装置の主要部を示す図である。 図3のIV−IV線の断面模式図である。 図3の分解図である。 図2のスライド装置において、パワーによるスライド動作を説明する縦断面模式図であり、スライド前の状態を示している。 図6において、前進スイッチが操作された状態を示している。 図7において、さらに、前進スイッチが操作されて、ロック爪のロックが解除された状態を示している。 図2のスライド装置において、マニュアルによるスライド動作を説明する縦断面模式図であり、スライド前の状態を示している。 図9において、ロック爪のロックが解除された状態を示している。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜10を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『乗物用シート』の例として、『シートが3列存在する乗物(例えば、ミニバン1)の2列目のシート(以下、単に、「シート2」と記す)』を説明することとする。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、ミニバン1の内部に配置した状態のシート2を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
このミニバン1のフロア1aには、図1、4に示すように、後述する左右のロアレール10、10の略真ん中に前後方向に沿って凹溝1bが形成されている。この凹溝1bは、カーペット等(図示しない)で覆われており、このカーペットには、後述するワイヤ86を通過させることができるようにスリット1cが形成されている。この凹溝1bの前側と後側とには、後述するワイヤ86の一端86aと他端86bとを掛け留めるためのブラケット88、88がそれぞれ固着されている。
まず、図1〜2を参照して、シート2の構成を説明する。このシート2は、そのアウタ側にスライドレバー3aを有するシートクッション3と、そのアウタ側の肩口にウォークインレバー4aを有するシートバック4とから構成されている。そして、このシート2は、スライド装置5によって、そのシートクッション3をフロア1aに対して前後にスライドさせることができるように構成されている。
なお、このウォークインレバー4aには、ウォークインケーブル120が掛け留めされている。このウォークインケーブル120は、図2から明らかなように、その先端側で、第1のウォークインケーブル122と、第2のウォークインケーブル124と、に二股に分かれている。これらのうち、第1のウォークインケーブル122のインナケーブル122aは、後述する左のレバー102に掛け留めされている。また、第2のウォークインケーブル124のインナケーブル124aは、後述するスライダ56に掛け留めされている。
これと同様に、このスライドレバー3aには、スライドケーブル130が掛け留めされている。このスライドケーブル130は、その先端側で、第1のスライドケーブル132と、第2のスライドケーブル134と、に二股に分かれている。これらのうち、第1のスライドケーブル132のインナケーブル132aは、後述する右のレバー104に掛け留めされている。また、第2のスライドケーブル134のインナケーブル134aは、後述するスライダ56に掛け留めされている。
ここで、図1〜6を参照して、上述したスライド装置5について詳述すると、このスライド装置5は、主として、左右のロアレール10、10と、左右のアッパレール20、20と、左右のレッグ30、30と、電動機構Mと、ロック機構Rと、クラッチ機構Cとから構成されている。以下に、これら左右のロアレール10、10と、左右のアッパレール20、20と、左右のレッグ30、30と、電動機構Mと、ロック機構Rと、クラッチ機構Cとを個別に説明していく。
はじめに、ロアレール10から説明していく。このロアレール10は、ミニバン1のフロア1aの前後方向に沿って左右に対を成すように埋め込まれている。なお、このロアレール10は、図1からも明らかなように、シート2を大きくスライドさせることができるように、長尺に形成されている。また、このロアレール10の上面は、樹脂製のシールド12によって覆われている。
次に、アッパレール20を説明する。このアッパレール20は、ロアレール10に対してスライド可能に形成されている。そのため、このアッパレール20も、左右に対を成すように形成されている。このアッパレール20には、後述するロック爪24を枢着させるブラケット22が組み付けられている。
次に、レッグ30を説明する。このレッグ30は、アッパレール20にシートクッション3のクッションフレームのサイドフレーム(図示しない)を組み付けるためのものである。そのため、このレッグ30は、ボルト等(図示しない)によって、アッパレール20に固着されている。なお、シートクッション3のクッションフレームのサイドフレームは、左右に対を成すように形成されているため、このレッグ30も、左右に対を成すように形成されている。
また、この左右のレッグ30、30には、互いを橋渡すように薄板状のメインブラケット40が固着されている。このメインブラケット40には、3つのサブブラケット(略コ字状の第1のサブブラケット42、第2のサブブラケット44、略コ字状の第3のサブブラケット46)が固着されている。この第2のサブブラケット44には、その前後に2個のプーリ(前プーリ44a、後プーリ44b)が掛け留めされている。
この第3のサブブラケット46の内面には、後述するロック解除ブロック90を挟み込んで前後にズレ動くことを規制するガイド46aが4個(図5では、3個のみ記載)形成されている。これにより、この第3のサブブラケット46に対するロック解除ブロック90の昇降を案内できる。また、この第3のサブブラケット46には、ロック解除ブロック90の第3のアーム98を検出可能な検出スイッチ46bが組み付けられている。これにより、この第3のサブブラケット46に対してロック解除ブロック90が上昇したことを検出できる。
次に、電動機構Mを説明する(図3、5〜6参照)。この電動機構Mは、主として、ギヤードモータ50と、連結部材60と、スライド部材70、ローラ80と、ロック解除ブロック90と、から構成されている。
ギヤードモータ50は、モータ50aと、モータ50aの回転軸(図示しない)の回転を減速する減速機50bとから構成されたサブアッシである。このモータ50aの回転軸の回転が伝達される減速機50bの駆動軸52は、その一端側が丸軸52aを成している(図6参照)。この丸軸52aの基端側が六角軸52bを成している。この駆動軸52は、その他端側が後述するベアリング54に支持されている。なお、このギヤードモータ50は、第1のサブブラケット42に対してビス(図示しない)を介して固着されている。
そのため、このギヤードモータ50の駆動軸52は、第1のサブブラケット42の略コ字を橋渡す格好となっている。また、このギヤードモータ50は、ECU等の制御装置(図示しない)に対して電気的に接続されている。この制御装置には、スライドの前進スイッチ3b、スライドの後退スイッチ3c、スライドの停止スイッチ3dと、上述した検出スイッチ46bと、が電気的に接続されている(図1参照)。
連結部材60は、ギヤードモータ50の駆動軸52が挿し込まれる円筒材62と、この円筒材62に対して一体を成すねじ64と、から構成されている。円筒材62は、その内部の断面がギヤードモータ50の駆動軸52の丸軸52aと六角軸52bとに対応する円形(円形の内面62a)と六角形(六角形の内面62b)とを成すように形成されている。なお、この連結部材60は、第2のサブブラケット44に対して枢着されている。
スライド部材70は、ねじ64に螺合するナット72と、このナット72に対して一体を成すシャフト74と、同スライダ76と、から4本のビス(図示しない)を介して組み付けられて構成されている。これらナット72とシャフト74には、後述するローラ80の長溝80aに嵌め合い可能な傘72a、74aが形成されている。また、スライダ76も、この長溝80aに嵌め合い可能に形成されている。これにより、これら傘72a、74aおよびスライダ76が長溝80a内をスライドできる。
なお、このシャフト74は、ブロック78に対して回転可能に貫通した状態となっている。また、このブロック78は、一対のワッシャ78aを介してシャフト74に対する軸方向の移動が規制されている。なお、このシャフト74は、第3のサブブラケット46の略コ字を橋渡すように、この第3のサブブラケット46に対して枢着されている。
ローラ80は、第1の半割体82と、第2の半割体84とを2本のビス(図示しない)を介して組み合わされて構成されている。このように構成されるローラ80は、その内部に鍵状の長溝80aが形成されている。また、このローラ80の外周面には、溝80bが形成されている。そして、この溝80bには、ワイヤ86が巻装されている。このワイヤ86の一端86aは、前プーリ44aを介して前側のブラケット88に対してねじ部材88aと、このねじ部材88aに螺合するナット部材88bとを介して掛け留めされている。
これにより、ナット部材88bの螺合の度合いを調整すると、ワイヤ86のテンションも調整できる。これらのことは、ワイヤ86の他端86bにおいても同様である。このようにワイヤ86が巻装されているため、例えば、このローラ80を正転させると、ワイヤ86の一端86a側を巻き取ることができる。
これとは逆に、このローラ80を逆転させると、ワイヤ86の他端86b側を巻き取ることができる。なお、このローラ80は、スライド部材70の傘72a、74aおよびスライダ76を長溝80aに収容される格好で、既に説明したように、その第1の半割体82と、第2の半割体84とが2本のビスを介して組み付けられている。
ロック解除ブロック90は、その板厚方向を貫通するようにV字状の案内溝92が形成されたプレートから構成されている。この案内溝92には、そのV字の屈曲部位に対して対向する部位に凹み92aが形成されている。また、このロック解除ブロック90には、その右側に向かって上下に張り出す第1のアーム94と、第2のアーム96と、その左側に向かって張り出す第3のアーム98と、が形成されている。
次に、ロック機構Rを説明する。このロック機構Rは、主として、左右に対を成すロック爪24、24と、ロッド100と、から構成されている。
この左右のロック爪24、24は、左右のアッパレール20、20に固着されているブラケット22、22に対してばね部材(図示しない)によってロック方向に付勢された状態でそれぞれ枢着されている。これにより、常時、左右のロック爪24、24の先端が左右のロアレール10、10のロック孔と左右のアッパレールのロック孔とに嵌まり込んだ状態(ロック状態)となっているため、左右のロアレール10、10に対して左右のアッパレール20、20のスライドをロックできる。
なお、この左のロック爪24は、そのアーム24aが、回転した左のレバー102のアーム102aによって押し当てられるように、左のアッパレール20のブラケット22に対して枢着されている。また、この右のロック爪24も、そのアーム24aが、下降したロック解除ブロック90の第1のアーム94によって押し当てられるように、右のアッパレール20のブラケット22に対して枢着されている。
ロッド100は、上述した左右のロック爪24、24の動きを同期させるためのものである。このロッド100の両端には、左右のレバー102、104が固着されている。この左のレバー102は、右のレバー104のアーム104aがロック解除ブロック90の第1のアーム94を押し当てて上昇させるように、トーションばね106によって付勢されている。また、このロッド100の左側には、アーム112を有するブロック110が固着されている。なお、このロッド100の両端は、第1のサブブラケット42と右のレッグ30に固着されているブラケット32とに枢着されている。
最後に、クラッチ機構Cを説明する。このクラッチ機構Cは、主として、上述したギヤードモータ50の駆動軸52と、上述した連結部材60と、スライダ56と、から構成されている。なお、これらギヤードモータ50の駆動軸52と連結部材60とは、既に説明済みのため、ここでは、スライダ56のみを説明する。
スライダ56は、既に説明したギヤードモータ50のベアリング54に固着されている。なお、このスライダ56には、第1のサブブラケット42との間に2本の引っ張りばね58、58が掛け留めされている。そのため、上述した第2のウォークインケーブル124のインナケーブル124aまたは第2のスライドケーブル134のインナケーブル134aが引っ張られると、この2本の引っ張りばね58、58の付勢力に抗してスライダ56と共に、ギヤードモータ50の駆動軸52が引っ張られる。
これら左右のロアレール10、10と、左右のアッパレール20、20と、左右のレッグ30、30と、電動機構Mと、ロック機構Rと、クラッチ機構Cとからスライド装置5は構成されている。
続いて、図6〜10を参照して、上述したスライド装置5の動作を説明する。なお、この動作の説明にあたって、パワーによるスライド動作と、マニュアルによるスライド動作とを個別に説明する。
はじめに、図6〜8を参照して、パワーによるスライド動作から説明する。図6に示すスライド前の状態から、例えば、前進スイッチ3bを操作すると、モータ50aの回転軸が回転するため、減速機50bの駆動軸52も回転する。このとき、この駆動軸52の六角軸52bと連結部材60の円筒材62の六角形の内面62bとが噛み合っている(機械的に連結した状態となっている)ため、この円筒材62と共にねじ64が回転する。
そのため、このねじ64に螺合するナット72が、例えば、右にスライドしていく(図7参照)。したがって、ナット72と共にシャフト74を介してブロック78も右にスライドするため、ガイドピン90aもロック解除ブロック90の案内溝92の右側の斜面を右にスライドしていく。
すると、このスライドがトーションばね106の付勢力に抗してロック解除ブロック90を下降させるため、この下降したロック解除ブロック90の第1のアーム94が右のレバー104のアーム104aと右のロック爪24のアーム24aとを押し当てる。これにより、右のレバー104と右のロック爪24とが回転するため、右のロック爪24が付勢力に抗してロック解除していくと共に、左のロック爪24もロッド100を介した同期によって付勢力に抗してロック解除していく。
この図7に示す状態から、引き続き、前進スイッチ3bを操作すると、ねじ64に螺合するナット72が、さらに、右にスライドしていく。すると、さらに、ロック解除ブロック90がトーションばね106の付勢力に抗して下降するため、左右のロック爪24、24は付勢力に抗してロック解除状態に切り替わる(図8参照)。この切り替わりと同時または直前に、ナット72に固着しているシャフト74の傘74aがローラ80の長溝80aの内面を押し当てるため、この押し当てにともなってローラ80が回転(例えば、正転)し始める。
これにより、ローラ80がワイヤ86の一端86a側を巻き取るため、左右のロアレール10、10に対して左右のアッパレール20、20が前にスライドしていく。すなわち、シート2が前進していく。やがて、所望する位置までシート2を前進させると、停止スイッチ3dを操作する。すると、モータ50aの回転軸が停止するため、減速機50bの駆動軸52も停止する。これにより、ローラ80の回転が停止するため、前進していたシート2が停止する。
このシート2の前進が停止すると、制御装置のプログラムにより、直ぐに、このモータ50aの回転軸が逆回転するため、この減速機50bの駆動軸52も逆回転する。これにより、右にスライドしたナット72は、スライド前の状態に戻されるように左にスライドしていく(図7参照)。そのため、ロック解除ブロック90はトーションばね106の付勢力によって上昇していき、左右のロック爪24、24も付勢力によってロック状態(左右のロック爪24、24の先端が左右のロアレール10、10のロック孔と左右のアッパレールのロック孔とに嵌まり込んだ状態)に戻り始める。
なお、このようにナット72が左にスライドしても、ワイヤ86にはテンションが掛かっているため、このテンションによってローラ80の回転が防止されている。やがて、ナット72がスライド前の状態に戻されると、ロック解除ブロック90も上昇した状態に戻される。このようにロック解除ブロック90が戻されると、左右のロック爪24、24もロック状態に戻される(図6参照)。また、このようにロック解除ブロック90が戻されると、ガイドピン90aも右にスライドする前の状態に戻される。
なお、上昇した状態に戻されたロック解除ブロック90の第3のアーム98を検出スイッチ46bが検出すると、モータ50aの回転軸が停止するため、減速機50bの駆動軸52も停止する。一方、シート2を後退させる場合も、上述した説明と同様に、後退スイッチ3dを操作すればよい。このようにして、パワーによるスライド動作を行うことができる。
また、上述したパワーによるスライド動作の説明において、左右のロック爪24、24も付勢力によってロック状態に戻り始めるとき、この左右のロック爪24、24の先端が左右のロアレール10、10のロック孔に対する位置ズレによって嵌まり込むことができないときがある。いわゆる、ハーフロック状態になるときがある。
このハーフロック状態が左側で生じると、トーションばね106の付勢力によって戻されているブロック110のアーム112が左のロック爪24のアーム24aに干渉する。これにより、右のレバー104の戻しが規制されるため、ロック解除ブロック90の上昇が規制されることとなる。このとき、ガイドピン90aがロック解除ブロック90の案内溝92の傾斜面92bに当接するため、ナット72の動きも規制されることとなる。そのため、このナット72と共にローラ80の回転が始まることとなる。したがって、この左のロック爪24の先端が左のロアレール10のロック孔に嵌まり込む。結果として、左側で生じたハーフロック状態を解消できる。
一方、このハーフロック状態が右側で生じると、上昇しているロック解除ブロック90の第2のアーム96が右のロック爪24のアーム24aに干渉する。これにより、ロック解除ブロック90の上昇が規制されることとなる。そのため、上述したようにハーフロック状態が左側で生じたときと同様に、ガイドピン90aがロック解除ブロック90の案内溝92の傾斜面92bに当接するため、ナット72の動きも規制されることとなる。そのため、このナット72と共にローラ80の回転が始まることとなる。したがって、この右のロック爪24の先端が右のロアレール10のロック孔に嵌まり込む。結果として、右側で生じたハーフロック状態を解消できる。
次に、図9〜10を参照して、マニュアルによるスライド動作を説明する。図9に示すスライド前の状態から、例えば、スライドレバー3aを操作すると、第1のスライドケーブル132のインナケーブル132aと第2のスライドケーブル134のインナケーブル134aとが引っ張られる。すると、この第1のスライドケーブル132のインナケーブル132aの引っ張りにより、右のレバー104が付勢力に抗して回転するため、この回転した右のレバー104のアーム104aが右のロック爪24のアーム24aを押し当てる。
このとき、右のレバー104と共に左のレバー102も回転するため、この回転した左のレバー102のアーム102aも左のロック爪24のアーム24aを押し当てる。これにより、左右のロック爪24、24が同時に回転するため、ロック解除状態に切り替わる(図10参照)。このとき、ロック解除ブロック90は、自重によって下降するため、ガイドピン90aは案内溝92の凹み92aに逃げ込んだ状態となる。
一方、これと同時に行われる第2のスライドケーブル134のインナケーブル134aの引っ張りにより、スライダ56が引っ張りばね58、58の付勢力に抗してスライドする。これにより、このスライドと共にギヤードモータ50の駆動軸52もスライドする。そのため、この駆動軸52の六角軸52bと連結部材60の円筒材62の六角形の内面62bとの噛み合い(機械的な連結)が解消される。
したがって、左右のロアレール10、10と左右のアッパレール20、20との間に生じる抵抗は、これらの摩擦抵抗(スライド抵抗)のみとなる。すなわち、これらの間にモータ50aや減速機50bの抵抗が生じることがない。やがて、所望する位置までシート2を前進(後退)させると、スライドレバー3aの操作を解除すればよい。すると、トーションばね106の付勢力によって左右のレバー102、104の回転が戻されると共に、自身に作用する付勢力によって左右のロック爪24、24もロック状態に戻される。
一方、これと同時に、2個の引っ張りばね58、58の付勢力によってスライダ56もスライドする前の状態に戻される。なお、ウォークインレバー4aを操作しても、上述した説明と同様の動作を行うことができる。このようにして、マニュアルによるスライド動作を行うことができる。
本発明の実施例に係るスライド装置5は、上述したように構成されている。この構成によれば、スライド装置5は、主として、左右のロアレール10、10と、左右のアッパレール20、20と、左右のレッグ30、30と、電動機構Mと、ロック機構Rと、クラッチ機構Cとから構成されている。この電動機構Mには、ギヤードモータ50が備えられている。このギヤードモータ50は、モータ50aと、モータ50aの回転軸(図示しない)の回転を減速する減速機50bとから構成されている。そして、このモータ50aが回転すると、左右のロック爪24、24のロック解除が行われる。その後、さらなる、モータ50aの回転により、左右のロアレール10、10に対して左右のアッパレール20、20がスライドしていく。そのため、このロック解除とスライドとを、1つのモータ50aで行うことができる。したがって、従来技術のように、2つのモータを必要としないため、部品点数を削減できる。
また、この構成によれば、電動機構Mは、主として、ギヤードモータ50と、連結部材60と、スライド部材70、ローラ80と、ロック解除ブロック90とから構成されている。この連結部材60は、ギヤードモータ50の駆動軸52が挿し込まれる円筒材62と、この円筒材62に対して一体を成すねじ64とから構成されている。そして、モータ50aの回転軸が回転すると、連結部材60のねじ64が回転する。これにより、このねじ64に螺合するナット72がスライドしていくため、左右のロック爪24、24がロック解除が始まる。その後、スライドしたナット72がローラ80の長溝80aの内面を押し当てると、このローラ80がワイヤ86を巻き取るため、左右のロアレール10、10に対して左右のアッパレール20、20がスライドしていく。そのため、簡便な構成で実施できる。
また、この構成によれば、例えば、所望する位置までシート2を前進させた後に停止スイッチ3dを操作すると、モータ50aの回転軸が停止するため、減速機50bの駆動軸52も停止する。これにより、ローラ80の回転が停止するため、前進していたシート2が停止する。このシート2の前進が停止すると、制御装置のプログラムにより、直ぐに、このモータ50aの回転軸が逆回転するため、この減速機50bの駆動軸52も逆回転する。これにより、右にスライドしたナット72は、スライド前の状態に戻されるように左にスライドしていく(図7参照)。そのため、ロック解除ブロック90はトーションばね106の付勢力によって上昇していき、左右のロック爪24、24も付勢力によってロック状態(左右のロック爪24、24の先端が左右のロアレール10、10のロック孔と左右のアッパレールのロック孔とに嵌まり込んだ状態)に戻り始める。なお、このようにナット72が左にスライドしても、ワイヤ86にはテンションが掛かっているため、このテンションによってローラ80の回転が防止されている。やがて、ナット72がスライド前の状態に戻されると、ロック解除ブロック90も上昇した状態に戻される。このようにロック解除ブロック90が戻されると、左右のロック爪24、24もロック状態に戻される(図6参照)。また、このようにロック解除ブロック90が戻されると、ガイドピン90aも右にスライドする前の状態に戻される。このようにガイドピン90aもスライドする前の状態に戻されるため、停止後の次のスライドのときでも、スムーズにロック機構Rをロック解除させることができる。
また、この構成によれば、ハーフロック状態が左側で生じると、トーションばね106の付勢力によって戻されているブロック110のアーム112が左のロック爪24のアーム24aに干渉する。これにより、右のレバー104の戻しが規制されるため、ロック解除ブロック90の上昇が規制されることとなる。そのため、ガイドピン90aとナット72の動きも規制されるため、このナット72と共にローラ80の回転が始まる。したがって、この左のロック爪24の先端が左のロアレール10のロック孔に嵌まり込む。結果として、左側で生じたハーフロック状態を解消できる。このことは、右側でも同様である。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、『乗物用シート』の例として、『ミニバン1』を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、『乗物用シート』は、各種の乗物のシート、例えば、『船舶のシート』、『飛行機のシート』、『鉄道車両のシート』等であっても構わない。
また、実施例では、停止スイッチ3dを設け、制御装置に対する停止信号の入力を停止スイッチ3dで行う形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、停止スイッチ3dを設けなくても構わない。その場合、前進スイッチ3bを操作している間のみ、この前進スイッチ3bの入り動作となり、この前進スイッチ3bの操作を解除すると、停止スイッチ3dを操作したことと同等となる。もちろん、制御装置のプログラムも、これに対応するように組まれていることは言うまでもない。このことは、後退スイッチ3cにおいても同様である。
1 ミニバン(乗物)
1a フロア
2 シート(乗物用シート)
5 スライド装置
50a モータ
10 ロアレール
20 アッパレール
M 電動機構
R ロック機構

Claims (4)

  1. 乗物のフロア側に組み付けられるロアレールと、
    ロアレールに対してスライド可能に乗物用シート側に組み付けられるアッパレールと、
    ロアレールに対するアッパレールのスライドをロック可能なロック機構と、を備えた乗物用シートのスライド装置であって、
    このロック機構のロック解除と、このロック解除後のロアレールに対するアッパレールのスライドと、を1つのモータで行うことができる電動機構が備えられており、
    電動機構は、1つのモータと、このモータの駆動によって回転可能なねじと、このねじに螺合するナットと、このナットをスライド可能に収容し回転によりワイヤを巻き取り可能な巻取部材と、このナットがスライドするとロック機構を解除可能に下降するロック解除ブロックと、を備えており、
    ロアレールに対するアッパレールのスライドは、巻取部材の回転によるワイヤの巻き取りによって行われ、
    ロック機構のロック解除は、下降したロック解除ブロックがロック爪をロック解除方向に動作させることによって行われることを特徴とする乗物用シートのスライド装置。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートのスライド装置であって、
    モータの駆動によるねじの回転によってナットがスライドすると、ロック機構のロック解除が始まり、
    このスライドしたナットが巻取部材の内面を押し当てると、この巻取部材がワイヤを巻き取ることでロアレールに対してアッパレールがスライドが始まり、
    巻取部材は、ロック機構のロック解除の切り替わりと同時または直前に回転し始めることを特徴とする乗物用シートのスライド装置。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートのスライド装置であって、
    モータを停止させる操作を行うと、このモータが停止すると共にロアレールに対するアッパレールのスライドも停止し、
    このモータが停止すると、直ぐに、このモータの逆転の駆動が始まり、
    この逆転の駆動が始まると、ナットがスライド前の状態に戻されるようにスライドし、
    このナットのスライドと共にロック機構もロック状態に戻されることを特徴とする乗物用シートのスライド装置。
  4. 請求項3に記載の乗物用シートのスライド装置であって、
    ロック機構がロック状態に戻されているとき、ハーフロック状態になると、ロック機構のロック爪がロック解除ブロックおよびナットの戻しを規制するため、ローラがナットと共に回転し始め、このローラの回転にともないロアレールに対するアッパレールのスライドが始まると、ロック爪がロアレールに嵌り込むことを特徴とする乗物用シートのスライド装置。
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