JP6248378B2 - 光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法 - Google Patents

光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバを巻き取るための装置およびその巻き取り方法に関する。
従来から、線引工程において連続的に送られてくる光ファイバを高速でボビンに巻き取り、所定量の巻き取りが完了した巻取りボビンを新しく巻き取りを開始する空の巻取りボビンに切り替える際に、光ファイバの走行を中断することなく巻き取りを切り替えることが製造効率の観点から行われている。
ところが、この巻取りボビンの切り替えに際しては、切断された光ファイバの端末部がフリー状態となって巻取りボビンの回転と共にボビンの回転が止まるまでの僅かな時間ではあるが周りを振れ回る。このため、端末部は、ボビンに巻かれた光ファイバの表面を叩き、線叩きといわれる状態が生じることがある。この線叩きは、高速巻取りで発生しやすく、巻取られた光ファイバを損傷させてしまう。
この線叩きによる不具合を防止するために、例えば、下記特許文献1には、巻取りボビンの近傍に設けた吸引ノズルの吸引によって、切断した光ファイバを強制的に吸引保持しながら巻取りが完了したボビンの回転を停止させ、光ファイバの弛み部分を巻き取った光ファイバに接触しないようにして線叩きを防止する光ファイバの巻取り装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、ボビンに巻き取る光ファイバを案内する切欠部を有し、内周面の径がボビンから遠ざかる方向に向けて順次拡大され、巻取りボビンの一方の鍔部を覆うことが可能なように配置された環状ガイドを備え、この環状ガイドによって光ファイバの切断終端部分を巻回を終えた巻線体の外側に導きながら回転を停止させ、線叩きを防止するようにした光ファイバの巻取り装置が開示されている。
特開2005−219855号公報 特開2004−231418号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている吸引ノズルを備えた光ファイバの巻取り装置では、更なる巻取り処理の迅速化が要求される中、光ファイバの巻取り速度を高速にしていくと吸引ノズルによる光ファイバの吸引が追いつかず、吸引ノズルから光ファイバが飛び出して浮遊し、線叩きが生じてしまう虞があった。
また、特許文献2に開示されている環状ガイドを備えた光ファイバの巻取り装置では、必ずしも線叩き防止の成功率は十分ではなく、更なる巻取り処理の迅速化が要求される中、より確実に線叩きを防止することができる巻取り装置が求められる。
そこで、本発明は、ボビン切り替え時に発生していた線叩きをより確実に防止することができる光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の光ファイバの巻き取り装置は、光ファイバが巻取ボビンに巻き取られる箇所を覆う線叩き防止手段と、静電気を帯電させる静電気発生手段と、を備え、前記静電気発生手段は、前記巻取ボビンに巻き取られている光ファイバの帯電とは逆電位の静電気を前記線叩き防止手段に帯電させることを特徴とするものである。
また、本発明の光ファイバの巻き取り装置において、前記静電気発生手段は、前記線叩き防止手段と前記巻取ボビンの間に取り付けられ、前記巻取ボビンの回転により静電気を発生し、前記線叩き防止手段に対して接触することにより、前記線叩き防止手段に静電気を帯電させる部材であることが好ましい。
また、本発明の光ファイバの巻き取り装置において、前記静電気発生手段は、コロナ放電で静電気を発生させる手段であり、非接触で静電気を前記線叩き防止手段に帯電させることが好ましい。
また、本発明の光ファイバの巻き取り方法は、光ファイバを巻取ボビンに巻き取る際、少なくとも前記光ファイバの巻き取り終了処理時には光ファイバが巻取ボビンに巻き取られる箇所を覆う位置に線叩き防止手段を配設し、前記巻取ボビンに巻き取られている光ファイバの帯電とは逆電位の静電気を前記線叩き防止手段に帯電させつつ光ファイバを巻き取ることを特徴とするものである。
本発明の光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法によれば、ボビンに巻き取られている光ファイバとは逆電位の静電気を線叩き防止手段に帯電させることによって、ボビン切り替え時に光ファイバの端末を線叩き防止手段の内壁に付着させ続けることができ、確実に線叩きを防止することができる。
本発明に係る光ファイバの巻き取り装置が使用される光ファイバ製造装置の一形態を示す概略構成図である。 本発明に係る光ファイバの巻き取り装置の一形態を示す一部断面図である。 本発明に係る光ファイバの巻き取り装置の別の一形態を示す一部断面図である。 巻取ボビンの切り替え動作を説明するための図である。 線叩き防止手段の帯電量(電位差)と線叩き防止率との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法の実施形態の例を添付図面に基づいて説明する。なお、以下では線引き装置を例に説明するが、線引き装置には限定されず、着色機や巻き替え機などでの巻き取り装置、巻き取り方法にも適用可能である。
図1は、光ファイバの製造装置(線引き装置)の一形態を示す概略構成図である。線引き工程において巻取ボビンの切り替えを行うために巻き取り装置21が使用されている。
光ファイバの製造装置1は、光ファイバ母材2を加熱する線引加熱炉3を備えており、光ファイバ母材2は炉心管4内で加熱されて軟化し、下方に引き延ばされて細径化したガラスファイバ7が形成される。
その後、冷却装置8、樹脂被覆装置10,11、紫外線照射装置12を経て、ガラスファイバ7は、外周に樹脂が被覆された光ファイバFとなり、キャプスタン(引き取り手段)14に引き込まれて所定の張力が加えられ、切り替え装置20内の巻取ボビン22aに巻き取られる。切り替え装置20は、2つの巻取ボビン22a、22bを保持可能としており、一方の巻取ボビン22aにおいて所定量の光ファイバの巻き取りが完了した際に、他方の巻取ボビン22bに巻き取りを切り替えることができるようになっている。
図2は、光ファイバFを巻き取る巻き取り装置の一形態を示す概略構成図である。
巻き取り装置21は、回転駆動する駆動軸23と、光ファイバFを巻き取る巻取ボビン22aと、巻取ボビン22aを覆う線叩き防止手段24と、線叩き防止手段24に静電気を帯電させるための帯電部材(例えば、ブラシ等。静電気発生手段の一例)25を備えている。
巻き取り装置21は、光ファイバFの走行を停止させることなく、巻き取りを実行するボビンを巻取ボビン22aと22bに交互に切り替えて、高速で連続的に光ファイバFを巻き取ることが可能な装置である。
巻き取り装置21の駆動軸23は、巻取ボビン22aの一方側の鍔部26を支持するボビン支持盤27と、同鍔部26に嵌め込まれる嵌入部28を備えている。また、駆動軸23は、巻取ボビン22aの他方側の鍔部26’に嵌入される押さえコーン29を備えている。駆動軸23は、ボビン支持盤27、嵌入部28、および押さえコーン29によって両側から巻取ボビン22aを駆動軸23に取り付け固定している。また、駆動軸23は、軸方向への往復移動が可能であり、この移動に伴って巻取ボビン22aも軸方向へ往復移動されるようになっている。このように、本実施形態では、ボビン22aが軸方向に往復移動するボビントラバース方式を例に説明するが、ボビン22aを固定し、トラバースローラ30をボビン軸方向に往復移動させるローラトラバース方式であってもよい。
巻取ボビン22aは、光ファイバFが巻回される胴部32と、胴部32の軸方向の両端部に設けられた鍔部26、26’を備えている。巻取ボビン22aは、駆動軸23に取り付け固定され、駆動軸23と共に、例えば、図の右から見て時計回りに回転可能に設けられている。
線叩き防止手段24は、巻取ボビン22aの一部を覆うことが可能な環形状のカバーであり、巻取ボビン22a側の側壁には、ボビン支持盤27が通過し得る径の開口37が形成されている。また、開口37沿いの一部分には光ファイバF(切断された切断端末部F2)を案内するための切欠部36が形成されている。また、巻取ボビン22a側と反対側の側壁には、駆動軸23が通過し得る径の開口38が形成されている。なお、開口38の径は、嵌入部28が通過し得る大きさに形成するようにしてもよい。これにより当該側壁を巻取ボビン22a(ボビン支持盤27)に近づけて設けることができ線叩き防止手段24を小型化することが可能になる。
線叩き防止手段24の巻取ボビン径方向における外周は、断面が山形を有する外周壁によって形成されていることが望ましい。これにより巻取ボビン径方向の内周面には、V字形状の溝部が形成されている。また、線叩き防止手段24の巻取ボビン径方向の内周面は、開口37から遠ざかるにしたがってその径が順次拡大するように形成されており、最も径が拡大された山の頂部(最深溝部)39の位置が、巻取ボビン22aの軸方向(駆動軸23方向)において巻取ボビン22a(鍔部26)の位置よりも外側、好ましくはボビン支持盤27の位置よりも外側に配設されている。このようにすることにより、切断端末部F2を溝部に導きやすくし、また、巻取られたファイバから切断端末部F2を遠ざけることができる。
また、線叩き防止手段24は、駆動軸23方向に移動可能に設けられており、少なくとも巻き取り終了処理時には巻取ボビン22aの一部を覆うように配設される。具体的には、線叩き防止手段24は、巻き取り終了処理時に巻取ボビン22aの軸方向において、光ファイバが巻き取られる箇所を覆うように、少なくとも巻取ボビン22aの一方の鍔部26を覆う位置、好ましくは、光ファイバFが巻回される胴部32の一部を覆う位置に配設されている。また、線叩き防止手段24は、巻取ボビン22aの軸方向において、少なくともその一部が、巻取ボビン22よりも外側に配設されている。
線叩き防止手段24は、巻き取り処理をしている巻取ボビンを常時、覆うように配設されていてもよいが、少なくとも巻取ボビン22aと22bの切り替え時、すなわち光ファイバFを切断するときに巻き取り処理をしている巻取ボビンを覆うように配設されていれば足りる。例えば、線叩き防止手段24は、光ファイバFの巻き取り中には、図2のように破線で示される巻取ボビン22aの外に配設され、光ファイバFの切断時に、実線で示される巻取ボビン22aを覆う位置に移動する。なお、線叩き防止手段24は、軸方向に往復移動可能であるが、軸周りには回転は行わない。
線叩き防止手段24は、静電気発生部材である帯電部材25が接触することによって静電気を帯電する。線叩き防止手段24は、平滑で高硬度な材質のものから構成されることが好ましく、例えば、SUSなどの金属等が用いられる。また、線叩き防止手段24の内周面に、負極性に帯電し易いポリエステル、アクリル、塩化ビニル等のプラスチック・樹脂シート、正極性に帯電し易いナイロン、羊毛、毛皮、絹等の静電気帯電部材を貼設するようにしてもよい。
帯電部材25は、駆動軸23を構成するボビン支持盤27に取り付けられている部材であり、駆動軸23の周りを、ボビン支持盤27と共に回転する。帯電部材25は、静電気を発生し易い材料で形成された例えばブラシ状の静電気発生部材である。帯電部材25としては、例えば、正極性に帯電し易いナイロン、羊毛、毛皮、レーヨン等、負極性に帯電し易いポリエステル、アクリル、塩化ビニル等を挙げることができる。いずれの材質のものを使用するかは、発生させる帯電量と、静電気帯電部材である線叩き防止手段24に使用される材質および光ファイバの被覆材の材質などに対応して決定することができる。
帯電部材25は、巻取ボビン22a(ボビン支持盤27)と線叩き防止手段24の間にボビン支持盤27から線叩き防止手段24に向かうように設けられている。帯電部材25は、駆動軸23の移動に伴う巻取ボビン22aの移動、あるいは線叩き防止手段24の移動によって、線叩き防止手段24に接触する位置に配設される。帯電部材(静電気発生部材)25は、上記回転によって帯電し、線叩き防止手段(静電気帯電部材)24に接触することによって線叩き防止手段24に静電気を帯電させる。
線叩き防止手段24を帯電させることにより、切断された光ファイバFの切断端末部F2を線叩き防止手段24内に引き寄せることができる。切断されフリー状態となった切断端末部F2は、線叩き防止手段24に帯電した静電気の吸引力によって引き寄せられ線叩き防止手段24の内周面で捕捉される。線叩き防止手段24は、少なくとも光ファイバFの切断時において帯電していることが必要である。したがって、線叩き防止手段24が巻取ボビン22aを覆う位置に配設されているときに常時、当該線叩き防止手段24を帯電させておくこともできるが、巻き取り終了処理時における光ファイバFの切断時のみに帯電させることが好ましい。すなわち、巻取ボビン22aの光ファイバ巻き状態への悪影響(巻き飛び等)を考慮すると、線叩き防止手段24を切断時のみに帯電させる方が良い。
なお、光ファイバFの巻き取り装置において、帯電した静電気を除電するために非接触式の静電除去器が設けられ、それが巻取ボビン22a(巻回された光ファイバF)自体に帯電した静電気を除電するものである場合には、切り替え時のみ当該静電除去器をオフ(光ファイバFの切断時以前の所定期間のみをオフ)にすることによって巻取ボビン22a(巻回された光ファイバF)を帯電させておき、巻取ボビン22a(巻回された光ファイバF)と線叩き防止手段24間の電位差を大きくして、線叩き防止手段24の静電気による吸引力を高めるようにしてもよい。
次に、図3に基づいて、静電気発生手段の別の一形態を説明する。
上述するように静電気発生手段としてブラシ状の帯電部材25(図2)を挙げて説明したが、この形態に限定されるものではなく、例えば、図3に示すような非接触式のコロナ放電方式などによるものであってもよい。図3に示す光ファイバFの巻き取り装置21’は、静電気発生手段として静電気発生器(コロナ放電方式などによる発生手段)45を備えている。なお、図2と同一または同様の部分については同一の符号を付しており、それらの部分については図2の各部分と同様の作用効果を得ることができ、その説明内容も同様である。
静電気発生器45は、線叩き防止手段44に向けて配設されたスポットタイプの静電気発生手段である。静電気発生器45は、噴射ノズル46を有しており、当該噴射ノズル46の先端から+(プラス)または−(マイナス)にイオン化した空気を対象物に吹き付けて静電気を帯電させる。静電気発生器45は、光ファイバFの巻き取り装置において、線叩き防止手段44が巻取ボビン22aを覆う所定の位置に移動配置された際に、線叩き防止手段44の外側からその外壁に向かってイオン化空気を吹き付ける。なお、静電気発生器45のタイプは、この形態に限定されず、例えば、長手方向の本体部に複数のイオン化空気噴出口を有するバータイプのものであってもよい。
静電気発生器45は、線叩き防止手段44内に引き寄せる切断端末部F2の帯電状態をモニタリングする機能を備えていても良い。巻取ボビンの切り替え時に切断されてフリー状態となった切断端末部F2の帯電極性をモニタリングによって検出し、その極性とは逆の極性のイオン化空気を噴射ノズル46から線叩き防止手段44に向かって吹き付けることにより、線叩き防止手段24内に案内された切断端末部F2は、線叩き防止手段24の内周面(内壁面)に捕捉されやすくなる。
ここで、図4を参照して切り替え装置20の巻取ボビン22aと22bの切り替え動作の一例について説明する。なお、図4は、図2に示す巻き取り装置21を右側から見ており、見易くするために鍔部26’と押さえコーン29を省略している。
時計回りに回転する巻取ボビン22aの巻ファイバ量が、所定の巻き取り量に達したとき、その巻き取りを右隣に配置されている巻取ボビン22bによる巻き取りに切り替えるために、空の巻取ボビン22bを反時計回りに回転開始させるとともに、光ファイバFを案内するトラバースローラ30を矢印31の方向(図右側)に移動させる。これにより光ファイバFは、空の巻取ボビン22bの胴部32に接するように移動する。続いて、ファイバ移動アーム33を図面裏側方向へ移動させることによって光ファイバFを鍔部26側に移動させる。
鍔部26に設けられた係止爪34は、光ファイバFを係止して巻取ボビン22bの回転方向(反時計回り)に引き寄せる。このとき光ファイバFは、巻取ボビン22aと巻取ボビン22b間に配置されたカッター35によって切断される。これにより、巻取ボビン22aへの光ファイバFの供給は遮断され、新しい空の巻取ボビン22bによる光ファイバFの巻き取りが開始される。なお、トラバースローラ30とファイバ移動アーム33は、元の位置に戻る。
これに対して所定の巻き取り量に達した巻取ボビン22aは、巻き取りを完了しその巻き取り回転を停止させる。しかし、それまでの回転力によってその回転を直ちに停止させることができず、減速しながらも回転が継続する。このとき、切断された光ファイバFの巻取ボビン22a側の切断端末部F2は、フリー状態になっている。
次に、巻取ボビン22aと22bの切り替え時における巻き取り終了処理について以下に説明する。
巻取ボビン22aに光ファイバFを巻き取り、巻取ボビン22aの巻ファイバ量が所定の巻き取り量に達したとき、線叩き防止手段24を駆動軸23方向に移動して巻取ボビン22aにおける光ファイバが巻き取られる箇所を覆う位置に配設する。少なくとも巻取ボビン22aの一方の鍔部26を覆う位置、好ましくは、光ファイバFが巻回される胴部32の一部を覆う位置に配設する。また、線叩き防止手段24の一部が巻取ボビン22の外側に位置するように配設する。この際、光ファイバFは、切り欠き部36を通過し、線叩き防止手段24内でボビンに巻き取られる。
巻ファイバ量が所定の巻き取り量に達したとき、光ファイバFを切断するとともに、巻取ボビン22aの回転駆動を停止する。しかしながら慣性によって巻取ボビン22aの回転は継続する。光ファイバFの切断によってフリー状態になった切断端末部F2(図2、図3の破線)は、線叩き防止手段24内に収まっている。
また、巻ファイバ量が所定の巻き取り量に達したとき、巻取ボビン22a(巻回された光ファイバF)を覆う位置に配設された線叩き防止手段24に、静電気発生手段(帯電部材25、静電気発生器45)によって、巻取ボビン22a(巻回された光ファイバF)の帯電とは逆電位の静電気を帯電させる。
線叩き防止手段24内に引き込まれた切断端末部F2(図2、図3の実線)は、継続回転による遠心力と静電気による吸引力によって引き寄せられ、線叩き防止手段24の開口37から遠ざかるにしたがってその径が順次拡大する内周面に沿って移動する。そして、巻取ボビン22a(鍔部26)の位置よりも外側に配設されている最も径が拡大された最深溝部39に到達する。これにより、切断端末部F2は、V字形状の溝部に沿って付着・捕捉される。
次に、図5に基づいて、線叩き防止手段の帯電量と線叩き防止率の測定結果について説明する。なお、帯電量は、線叩き防止手段24から0.5mの位置で測定した電位差で表すものとする。また、線叩き防止率は、巻き取ったボビン表層の数kmにおいて、適正負荷(張力)を掛けても断線しないボビンの割合を示すものとする。図5は、横軸に線叩き防止手段24の帯電量(電位差)を示し、縦軸に線叩き防止率を示す。
図に示されるように、本発明の巻き取り装置および巻取り方法において、線叩き防止手段24、44に静電気を帯電させない場合、すなわち巻取ボビン22aと線叩き防止手段24間の電位差を約0Vに設定した場合には、巻き取り装置21、21’における現状の線速で巻き取り動作を行うと、約65%の線叩き防止率が得られる。これに対して、線叩き防止手段24、44に静電気を帯電させ、巻取ボビン22aと線叩き防止手段24、44間の電位差を約1kVに設定した場合には約90%の線叩き防止率、また、巻取ボビン22aと線叩き防止手段24、44間の電位差を約2.5kVに設定した場合には約95%の線叩き防止率を確保することができる。
この測定結果から、静電気帯電による十分な線叩き防止効果を得るためには、巻取ボビン22a(切断端末部F2)に対する線叩き防止手段24、44の電位差が、1kV以上となるように線叩き防止手段24、44に静電気を帯電させればよい。そして、この電圧差が発生するように、静電気発生手段(帯電部材25、静電気発生器45)によって線叩き防止手段24、44に巻取ボビン22a(切断端末部F2)とは逆極性の静電気を帯電させればよい。
以上のような構成により、本発明に係る光ファイバの巻き取り装置および巻き取り方法は、以下のような作用効果を有する。
線叩き防止手段内に案内した切断端末部を、線叩き防止手段に帯電させた静電気の吸引力によって引き寄せ線叩き防止手段の内周面に捕捉することにより、光ファイバを巻き取る巻取ボビンを切り替える際の線叩きを確実に防止することができる。このため、線速をより速くしても光ファイバの走行を中断することなく巻取ボビンの切り替えを行うことができ、光ファイバの製造効率および歩留まりを向上させることができる。
また、線叩き防止手段内は、内周面が傾斜してV字形状の溝になっているので、線叩き防止手段内に案内された切断端末部は、回転による遠心力と静電気による吸引力によってV溝部に捕捉され易く、切断端末部による線叩きを確実に防止することができる。そして、V溝の位置が軸方向において巻取ボビンの外側に位置するため、より確実に線叩きの発生を防止することができる。
また、線叩き防止手段は平滑で高硬度の材質によって構成されているため、静電気の吸引力によって光ファイバの切断端末部が線叩き防止手段の内周面に当接しても、あるいは線叩き防止手段の内周面に帯電部材がこすり付けられても傷付かず製品寿命を長くすることができる。
また、接触式の帯電部材あるいは非接触式のコロナ放電によって、線叩き防止手段に確実に静電気を帯電することができ、さらに十分な線叩き防止効果(防止率90%以上)を確保できる電圧差(1kV以上)に帯電することができる。
また、線叩き防止手段は、駆動軸方向に移動可能であり、少なくとも巻き取り終了処理時に巻取ボビンに光ファイバが巻き取られる箇所を覆うように配設される。また、巻取ボビンの軸方向において巻取ボビンの一方の鍔部を覆う位置、好ましくは、光ファイバが巻回される胴部の一部を覆う位置に配設されるので、その覆う部分に形成された切欠部を介して切断された光ファイバの端末部をより確実に線叩き防止手段内に案内・引き込むことができ、引き込んだ切断端末部を静電気の吸引力によって内周面に捕捉することができる。
また、線叩き防止手段は、その一部分が巻取ボビンの軸方向において巻取ボビンの外側に配設されているので、線叩き防止手段内に引き込み、内周面に捕捉した光ファイバの切断端末部を巻取ボビンよりも外側の位置にまで移動させることができ、より確実に巻取ボビンを切り替える際の線叩きを防止することができる。
なお、上記実施形態では、本発明を光ファイバの線引工程における巻取ボビンの切り替えを行う巻き取り装置に適用した場合を例示したが、この形態に限定されることなく、例えば、光ファイバに着色樹脂を被覆して巻き取る着色装置、指示された所定の長さに分割しながら巻き替える巻替え装置等、光ファイバをボビンに巻き付けるあらゆる装置に対して適用可能である。
F:光ファイバ、F2:切断端末部、20:切り替え装置、21:巻き取り装置、22a、22b:巻取ボビン、23:駆動軸、24、44:線叩き防止手段、25:帯電部材(静電気発生手段)、26、26’:鍔部、27:ボビン支持盤、32:胴部、36:切欠部、37:開口、45:静電気発生器(静電気発生手段)、46:噴射ノズル

Claims (2)

  1. 光ファイバを巻き取る巻取ボビンと、
    光ファイバが前記巻取ボビンに巻き取られる箇所を覆う線叩き防止手段と、
    静電気を帯電させる静電気発生手段と、
    を備え、
    前記静電気発生手段は、前記線叩き防止手段と前記巻取ボビンの間に取り付けられ、前記巻取ボビンの回転により静電気を発生し、前記線叩き防止手段に対して接触することにより、前記線叩き防止手段に静電気を帯電させる部材であり、
    前記静電気発生手段は、前記線叩き防止手段から0.5mの位置で測定した前記巻取ボビンに対する前記線叩き防止手段の電位差が1kV以上となるように前記巻取ボビンに巻き取られている光ファイバの帯電とは逆電位の静電気を前記線叩き防止手段に帯電させることを特徴とする光ファイバの巻き取り装置。
  2. 光ファイバを巻取ボビンに巻き取る際、少なくとも前記光ファイバの巻き取り終了処理時には光ファイバが巻取ボビンに巻き取られる箇所を覆う位置に線叩き防止手段を配設し、
    前記線叩き防止手段と前記巻取ボビンの間に取り付けられた静電気発生手段が、前記巻取ボビンの回転により静電気を発生し、前記線叩き防止手段に対して接触することにより、前記線叩き防止手段に静電気を帯電させ、
    前記線叩き防止手段から0.5mの位置で測定した前記巻取ボビンに対する前記線叩き防止手段の電位差が1kV以上となるように前記巻取ボビンに巻き取られている光ファイバの帯電とは逆電位の静電気を前記線叩き防止手段に帯電させつつ光ファイバを巻き取ることを特徴とする光ファイバの巻き取り方法。
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