JP6247946B2 - 害虫駆除装置 - Google Patents
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Description
そのため、作物に対して薬剤を使用しないで害虫の駆除をする方法として、特許文献1では、炭酸ガスを使用して、害虫を駆除する方法が記載されていて、具体的には、地面に植わっている作物の上面をビニールシート等のような被覆体で覆い、内部に炭酸ガス等のガスを導入することが記載されている。
しかし、処理する作物の量に合わせて、最小の被覆体空間で、害虫を駆除する必要がある。
(1)溝を有する溝部材と、その溝部材の溝形状に沿わせることによって環状のへこみ部を形成したベースシートと、そのベースシートのへこみ部内に設けた液体と、その液体内に差し込まれた底面側に開口端部を有する袋体と、その袋体内に充填される駆除用ガスとを有する害虫駆除装置にあって、前記溝部材は、その溝の長さ方向に分割された部品の集合体であることを特徴とした害虫駆除装置。
(2)前記溝部材が、U字溝の集合体であることを特徴とした(1)の害虫駆除装置。
(3)前記溝部材の上縁端部断面が半円形であること、または前記溝部材の上縁端部のエッヂがテイパー状になっていることを特徴とした(1)または(2)の害虫駆除装置。
(4)前記溝部材が、樹脂成形体であることを特徴とした(1)、(2)または(3)の害虫駆除装置。
また、溝部材の形状に沿って、下記のベースシートの周辺部が挿入されることから、ベースシートの引き裂き強度が弱いと、溝部材の上縁端部のエッヂ部分で、ベースシートに亀裂がはいりやすく、袋体内部側でベースシートに亀裂がはいると、駆除用ガスがもれてしまう。そのため、溝部材の上縁端部断面が半円形またはであること、または溝部材の上縁端部のエッヂがテイパー状(円錐状に加工した状態)にすることにより、ベースシートに亀裂がはいりにくくすることができる。また、この亀裂防止の点で、溝部材の材質としてコンクリートまたは荒削りの木材よりも、樹脂材のほうが好ましい。
袋体の形状は、上面と側面とからなり、底面部分が開口部分となる。また、一時的に開口し、作物を入れ替え、再び閉口する部分を設けてもよい。
袋体を形成するシートは、樹脂材を主体としたもので、厚さが0.05〜0.8mm程度で、好ましくは、0.1〜0.5mm程度の、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の連続製膜性に優れた透明なプラスチックフィルムが使用できる。特に、一軸配向または二軸配向フィルムは、寸法安定性、機械的性質、耐熱性、透明性、電気的性質などに優れた性質を有することから好ましい。また、必要に応じ本発明の趣旨を損なわない範囲で他の粒子、例えばカオリン、タルク、二酸化ケイ素、ゼオライト、酸化アルミニウム等を少量配合してもよい。また、耐光性という点では、紫外線吸収剤、光安定化剤がシートに含まれていることが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなどが使用できる。光安定化剤としては、ヒンダードアミンなどが使用できる。また、帯電防止剤、潤滑剤等を配合してもよい。
強度、保温性などの点から、複数の機能を有する層を積層した積層シートにしたり、機能物質を添加したりして用いることが好ましい。
シートに積層するものとしては、織布、不織布等のクロスを張り合わせるとシートに強度が得られ裂けにくくなり好ましい。クロスの原料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられるが、成形性、廉価性などの点でポリオレフィンが好ましく、具体的には、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが好ましい。
また、樹脂フィルムの表面に、アルミニウム等の金属を蒸着等により形成させ、直接またはラミ材を介してシートに圧着して張り合わせることで、太陽光を反射し袋体内の温度上昇を抑制したり、熱線を反射して袋体内から外に熱が逃げないようにしたりすることができる。張り合わせには、ドライラミネート、押出しラミネート、ホットメルトラミネート、サーマルラミネートなど通常の方法が利用できる。溶液、ホットメルト、溶融したポリエチレンなどの接着材をラミ材とする方法のほか、サーマルラミネートのようにラミ材なしで熱をかけて圧着する方法が利用できる。
添加する機能物質としては、硫酸バリウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、炭酸カルシウムなどの粒子を用いるとシートが白色化し、太陽光を反射し袋体内の温度上昇を抑制することができる。
窒息させるガスとしては、空気中の酸素と置換することで、酸素の濃度を致死濃度以下に下げる希釈気体で、窒素ガス、またはアルゴンガスなどの希ガスが使用される。窒素ガス、または希ガスの致死濃度のガス濃度としては、ほぼ100%空気と置換する必要とする場合が多い。
炭酸ガスの場合は、濃度が35%以上に高まると顕著な致死作用がみられる場合が多いし、処理する時間も短くてすむ場合が多いので好ましい。
分解された図1の袋体1とベースシート2と溝部材3とを重ね合わせた形となっている。また、溝部材3によりへこませたベースシート2の環状のへこみ部2a内部には、液体4がはられて、袋体1の底面側にある開口端部1aが液体4内に差し込まれることにより、袋体1の内部が密閉容器となり、その袋体1の内部に駆除用ガス5を充填することができるようになる。
そのため、溝部材の上縁端部3aの断面が半円形にすること、または溝部材の上縁端部3aのエッヂがテイパー状(円錐状に加工した状態)にすることにより、ベースシートに亀裂がはいりにくくすることができる。これらの上縁端部3aの加工は、少なくとも袋体内部側でよいが、両方にあると、溝部材の設置が容易となり好ましい。
Claims (4)
- 溝を有する溝部材と、その溝部材の溝形状に沿わせることによって環状のへこみ部を形成したベースシートと、そのベースシートのへこみ部内に設けた液体と、その液体内に差し込まれた底面側に開口端部を有する袋体と、その袋体内に充填される駆除用ガスとを有する害虫駆除装置にあって、前記溝部材は、その溝の長さ方向に分割された部品の集合体であることを特徴とした害虫駆除装置。
- 前記溝部材が、U字溝の集合体であることを特徴とした請求項1の害虫駆除装置。
- 前記溝部材の上縁端部断面が半円形であること、または前記溝部材の上縁端部のエッヂがテイパー状になっていることを特徴とした請求項1または2の害虫駆除装置。
- 前記溝部材が、樹脂成形体であることを特徴とした請求項1、2または3の害虫駆除装置。
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