JP6246317B2 - スケール捕捉器及び給湯器 - Google Patents

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Description

本発明は、スケール粒子を捕捉するスケール捕捉器、及び、該スケール捕捉器を用いて熱交換器内へのスケール粒子の付着を抑制する給湯器に関するものである。
浴室又は台所等に温水を供給する給湯器は、電気給湯器、ガス給湯器又は石油給湯器等に大別され、いずれも熱を水に伝えるための熱交換器と呼ばれる部分が存在する。最近は特にこれらのうち省エネルギー及び地球温暖化対策としての二酸化炭素削減の観点から、ヒートポンプ熱交換式の電気給湯器(ヒートポンプ給湯器)が注目されている。
ヒートポンプ給湯器の原理は、大気の熱を熱媒体に移し、その熱でお湯を沸かすものである。具体的に言えば、気体を圧縮したときに発生する高熱を熱交換器を介して水へ移し、その気体を膨張させたときの冷気によって再び熱媒体の温度を大気の温度まで戻す繰り返し(冷熱サイクル)によるものである。理論上投入エネルギー以上の熱エネルギーを取り出すことはできないが、ヒートポンプ給湯器は大気の熱を活用する仕組みのため、運転に要するエネルギーよりも多くの熱エネルギーを利用することができる。
ヒートポンプ給湯器における熱交換器は、水に対して熱を伝えるために、熱伝達面を常に清浄な状態に保つことが非常に重要である。熱伝達面の壁面が汚れると有効な熱伝達面積が減少し、熱伝達性能の低下を招く。さらに汚れが蓄積すると、熱交換器に水が流動する際に発生する圧力損失が増大し、最悪の場合には流路の閉塞を招く。特に水中の硬度成分(カルシウムイオン、マグネシウムイオン、イオン状シリカ又は分子状シリカ等)が高い地域では、加熱によりスケール(スケール粒子)と呼ばれる溶解度の低い無機化合物塩が析出し、熱交換器内に付着するという問題点がある。
水中の硬度成分がスケールとして熱交換器の内部に付着する機構として、熱交換器の熱伝達面等の高温表面上で炭酸カルシウムの核が発生し、スケールの結晶成長が進行するというものがある。また、給湯器のタンク内部の水を熱交換器にポンプで循環させながら加熱する場合には、熱交換器によって加熱した温水中で発生した炭酸カルシウムの核又は粒子が熱交換器に再び導入されて、熱伝達面に付着する場合もある。
特許文献1には、前述したようなスケール粒子を水中から分離する方法について記載されている。当該方法とは、スケールを付着する機能を有するスケール付着体が収納されたスケール捕捉器内部に熱交換装置で温められた加熱水を通過させるといった熱交換器へのスケール付着防止方法である。また特許文献1には、加熱を行わない期間に、スケール捕捉器内部に水道水を洗浄水として導入し、スケール付着体からスケールを剥離し、これを水回路外へ排出することで付着体の付着機能を再生する技術も開示されている。
また、特許文献2では、給水入口側の配管に電位差を2V以上とした電極式スケール成分沈殿析出装置を介装接続するとともに、電極式スケール成分沈殿析出装置で沈殿・析出したスケールを捕捉するスケール成分捕捉器をスケール成分沈殿析出装置の下流側に設け、熱交換器へのスケール付着を防止する方法が記載されている。
国際公開第2012/176325号 特開平3−170747号公報
しかしながら、特許文献1のようなスケール捕捉器を使用した場合、捕捉したスケール粒子がスケール捕捉器上流部に蓄積され、水回路における圧力損失が増大し、次第にスケール捕捉器が閉塞するという問題点があった。また、特許文献1には、洗浄によってスケールをスケール捕捉器のスケール付着体から剥離し、水回路外に排出する方法も開示されているが、洗浄工程には多くの水道水を使用しなければならなかったり、排出液を給水に使用した際に給水に剥離したスケール粒子が混入しクレームにつながる可能性があったりするという問題点を抱えていた。
また、特許文献2に記載の技術は、スケール捕捉器に着脱自在なフィルターを使用し、物理的遮りを利用することで、析出したスケール成分を捕捉している。しかしながら、このような方法をもって熱交換器におけるスケール付着を抑制する場合、捕捉したスケール成分によってフィルターがすぐに目詰まりしてしまうという問題点があった。そして、フィルターを定期的に交換しなければ、スケール成分除去装置の流路が閉塞してしまうという問題点があった。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、洗浄・交換を必要とせず、スケール捕捉器上流側でのスケール粒子の堆積に伴う圧力損失の増加を抑制し、かつ水中で発生したスケールを長期間効率的に除去することが可能なスケール捕捉器を提供することを第1の目的としている。また、当該スケール捕捉器を備えた給湯器を提供することを第2の目的としている。
本発明に係るスケール捕捉器は、両端部に水の出入口が形成されたケーシングと、スケール粒子よりも代表長さが大きな開口部が複数形成され、前記ケーシングに充填されたスケール付着体と、を備え、前記ケーシングは、水の入口とすべく縮管されて円錐台形状に一体形成された水入口部と、前記スケール付着体を前記水入口部から離隔する空洞領域とを備え、前記空洞領域の体積をX、及び、前記スケール付着体が存在する領域の体積をYとした場合、0.005≦X/Y≦1.5となっているものである。
また、本発明に係る給湯器は、給湯タンクと、該給湯タンクに貯留される水を加熱する熱交換器とを備え、前記給湯タンクと前記熱交換器とが配管接続されて湯水循環回路が形成される給湯器において、前記湯水循環回路の少なくとも1箇所に、本発明に係るスケール捕捉器を設けたものである。
本発明によれば、高いスケール捕捉性能を維持しつつ、スケール捕捉器上流部でのスケール堆積による圧力損失の増加及び閉塞を抑制できるスケール捕捉器を得ることができる。また、当該スケール捕捉器を給湯器に採用することにより、長期間高性能な運転がメンテナンスすることなく可能な給湯器を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る給湯器を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る給湯器のスケール捕捉器の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスケール付着体の構成部材の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスケール付着体の構成部材の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスケール付着体の構成部材の一例を示す図である。 図5に示す部分構造をスケール捕捉器5に充填した状態を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスケール捕捉器5でスケール粒子を捕捉する様子を説明するためのイメージ図である。 本発明の実施の形態2に係るスケール捕捉器5を示す断面図である。 本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5閉塞までの年数の相対値を示す。 本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5の熱交換器4へのスケール付着抑制効果持続年数の相対値を示す。 本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5の使用可能年数の相対値を示す。 本発明の実施例2の実験結果を示す図であり、スケール捕捉器5のスケール閉塞までの年数の相対値を示す図である。 本発明の実施例3の実験結果を示す図であり、スケール捕捉器5の空洞径D3が変化した際のスケール捕捉器5の圧力変化を示す。 実施例2−2に係るスケール捕捉器を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器のストレーナの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器のストレーナの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器のストレーナの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
以下に、本発明に係るスケール捕捉器及び給湯器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付し、それらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る給湯器を示す概略構成図である。
まず、図1に示す給湯器1の構成について簡単に説明する。図1に示すように、給湯器1は、主として、水を加熱する熱を生成する熱源2、熱源2で生成された熱と水とを熱交換させて水を加熱する熱交換器4、熱交換器4で加熱された水(以下、加熱された水を湯水ともいう)を貯留する給湯タンク3、及び、熱交換器4を流れる水からスケール(スケール粒子)を捕捉するスケール捕捉器5を備えている。
また、給湯器1の内部には、二つの回路(熱媒体循環回路A、湯水循環回路B)が構成されている。熱媒体循環回路Aは、熱源2と熱交換器4とが循環配管14で接続されて形成されており、熱源2で生成された熱を当該熱媒体循環回路A内を循環する熱媒体によって熱交換器4に供給するものである。本実施の形態1に係る熱媒体循環回路Aは、ヒートポンプ式となっている。つまり、熱源2内には、ヒートポンプサイクルの構成要素である圧縮機、減圧装置及び蒸発器が設けられており、熱交換器4を凝縮器として用いている。
湯水循環回路Bは、給湯タンク3と熱交換器4とが配管接続されて形成されている。詳しくは、送り配管となる熱交換器入口配管15によって、給湯タンク3の例えば下部と熱交換器4の水流入口とが接続されている。この熱交換器入口配管15には、湯水循環回路Bに給湯タンク3内の水を循環させる循環ポンプ6が設けられている。また、戻り配管によって、熱交換器4の水流出口と給湯タンク3の例えば上部とが接続されている。つまり、給湯タンク3内に貯留されていた水は、熱交換器入口配管15を通って熱交換器4に流入し、熱交換器4内で熱源2から供給された熱によって加熱されて、給湯タンク3内に戻る構成となっている。なお、本実施の形態1では、戻り配管にスケール捕捉器5が設けられている。本実施の形態1では、戻り配管のうち、スケール捕捉器5の上流側に接続されている配管をスケール捕捉器入口配管11と称することとする。また、戻り配管のうち、スケール捕捉器5の下流側に接続されている配管をスケール捕捉器出口配管12と称することとする。また、給湯タンク3には、水道水を給湯タンク3に導入する水道配管13、及び、給湯タンク3内の湯水を給湯先へ導く給湯配管16も接続されている。
なお、熱源2は、熱媒体循環回路Aのようなヒートポンプ式等の循環する回路である必要は必ずしもなく、循環する湯水を加熱できる媒体を使用することが可能であるならばどのような媒体を用いても構わない。例えば、当業者であれば、他の湯水電気給湯器、ガス給湯器又は石油給湯器等にも応用することが可能である。また、スケール捕捉器5(スケール付着体8)を接続する位置は、図1に示すような熱交換器4と給湯タンク3との間が最も好ましいが、この位置に限定されるものではない。湯水循環回路Bにおけるスケール捕捉器5の設置位置は、湯水循環回路B内において設けられていれば、どこに設けられていても構わない。例えば、スケール捕捉器5を熱交換器入口配管15に設けてもよいし、熱交換器4(水流入口、水流出口等)に設けてもよいし、給湯タンク3(例えばスケール捕捉器出口配管12との接続部、熱交換器入口配管15との接続部等)に設けてもよい。
図2は、本発明の実施の形態1に係る給湯器のスケール捕捉器5の構成を示す断面図である。
図2に示すように、スケール捕捉器5は、両端部に水の入出口が開口した(換言すると、両端部に配管接続部が形成された)ケーシング5a、及び該ケーシング5aに充填されたスケール付着体8等を備えている。より詳しくは、スケール捕捉器5は、片方の端部の底面中央部に、底面に垂直な方向に開口した入口を持ち、他方の端部に開口した出口を持つ。なお、図2に示すスケール捕捉器5のケーシング5aは、下側の端部底面の中央部にに水の入口が形成されており、上側の端部に水の出口が形成されている。また、本実施の形態1では、スケール付着体8をケーシング5aから流出することを防止するため、スケール付着体8をスケール付着体保持容器7に充填し、該スケール付着体保持容器7をケーシング5a内に収容している。スケール付着体保持容器7の少なくとも両端部(ケーシング5aの開口と対向する部分であり、水の入口又は出口となる部分)は、例えばメッシュ等のような開口部を有する形状となっている。そして、当該開口部は、スケール粒子よりも十分に大きい形状となっている。当該開口部が小さいと、スケール付着体保持容器7自身がフィルターの役割を果たし、スケール粒子によってスケール付着体保持容器7の開口部分が目詰まりし、スケール捕捉器5が閉塞されてしまう可能性があるためである。
さらに、本実施の形態1に係るスケール捕捉器5のケーシング5a内には、水の入口となる側の端部に空洞領域9が形成されており、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8は直線上に並んでいる。詳しくは、スケール捕捉器5のケーシング5aは、水の入口側となる端部底面の中央部が底面に垂直な方向からスケール捕捉器入口配管11に接続されており、水の出口側となる端部がスケール捕捉器出口配管12に接続されている。そして、空洞領域9は、スケール捕捉器入口配管11が接続される側の端部に形成されている。空洞領域9は、充填されたスケール付着体8の集合体が存在せず、自由に水が流入する領域である。この構成により水はスケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8の順番に一定方向で流れる。
なお、スケール捕捉器5の形状は、必ずしも図2のような形状である必要はなく、スケール付着体8が充填できればどのような形状でもよい。ただし、スケール捕捉器5内の圧力損失は小さい方が望ましく、例えば円筒形の形状が好ましい。一方で、給湯器1のサイズには制限があり、給湯器システムはコンパクトであることが望まれる。従って、配管等の水回り備品の管径に制約が生じる。そこで、必要に応じて縮管加工を行いスケール捕捉器5の入口配管(本実施の形態1ではスケール捕捉器入口配管11)と出口配管(本実施の形態1ではスケール捕捉器出口配管12)の管径を小さくする必要がある場合がある。この場合、入口配管と出口配管付近のスケール捕捉器5の形状は、加工性に優れ、中央部に配管が接続されることで圧力損失低下を極力抑制可能であることが望まれ、例えば円錐台形であることが望ましい。また、湯水循環回路Bとスケール捕捉器5の配管接続部での圧力損失を減らすため、図2のように水の流れる方向に沿って(換言すると、スケール捕捉器5内を略直線的に水が流れるように)スケール捕捉器5を湯水循環回路Bに接続する必要がある。スケール捕捉器5の水の出口側は、望ましくは端部底面の中央部であって水の流れ方向の直線上に接続するとよいが、給湯器システム内の設置スペースに合わせて例えば底面に水平な方向を向いてもよいし、端部底面の中央部に出口がある必要もない。
また、スケール付着体8を保持する構成は、スケール付着体8が湯水循環回路Bに流れ出なければスケール付着体保持容器7のような容器である必要はない。例えば、スケール捕捉器5の入口配管及び出口配管に固定具を付ける構造でもよい。また、スケール付着体保持容器7には金網を使用してもよいが、このとき金網のメッシュの開き目はスケール粒子よりも十分に大きい必要がある。上述のように、メッシュの開き目が小さい金網を使用すると、金網自身がフィルターの役割を果たし、スケール粒子によって金網の開口部分が目詰まりし、スケール捕捉器5が閉塞されてしまう可能性があるためである。また、スケール付着体8が湯水循環回路Bに流れ出なければ、スケール付着体8を保持する構成そのものを設ける必要もない。
図3及び図4は、本発明の実施の形態1に係るスケール付着体の構成部材の一例を示す図である。
スケール付着体保持容器7に充填されているスケール付着体8の全体構造は、例えば図3に示すようなメッシュ目が開口部10となるメッシュ状の板状部材、及び図4に示すような開口部10が複数形成された板状部材(以下、スケール付着体8を構成する部材を部分構造8aと称する)等のような板状部材をスケール捕捉器5内の水の流れに沿う方向(例えば、図2のスケール捕捉器5の場合、上下方向)に複数枚(本実施の形態1の場合10枚以上)積層することにより構成されている。変形例としては、このような板状部材を捻ったり曲げたりすることによって積層させてもよい。また、部分構造8aの積層については、湯水中のスケール粒子と部分構造8aとの衝突確率を高めるために、部分構造8aの開口部10が、湯水の流れの方向に対し一列に並ぶことのないよう10層以上積層すると好ましい。例えば、開口部10が互い違い、又は不規則になるよう、部分構造8aを10層以上積層すると好ましい。
また、図4のような部分構造8aを積層する場合、任意の層の開口部10と上下に積まれる層の非開口部とが重なることがないよう、積層される部分構造8a同士の間隔を所定間隔(例えば0.1mm)以上あけることが望ましい。間隔をあける方法としては、所定厚み(例えば0.1mm)以上のスペーサーを図4に示す部分構造8a間に挿入すること、又は、図4に示す部分構造8a間に図3のような部分構造8aを挿入することが挙げられる。なお、後述のように、スケールの粒子径が部分構造8a同士の間隔よりも大きくなることも考えられる。しかしながら、このようなスケール粒子が部分構造8a間に詰まることはない。部分構造8aは水の流れに沿う方向に積層されているため、スケール粒子は、水の流れ方向に対向する開口部10(スケール粒子よりも大きな開口部)を通って流れることができるからである。
部分構造8a及び開口部10の詳細について説明する。
図3及び図4に示すように、スケール付着体8の部分構造8aは、メッシュ状又は円状の穴(開口部10)が複数空いた平板形状のものであり、開口率が大きいものを使用することができる。開口部10の形状については、上述した以外の他にも三角、四角及び多角形、並びに星形等の開口率が大きくできる形状であれば限定されるものではない。
より詳細には、本実施の形態1における開口部10は、開口部10の代表長さLdが1mm以上20mm以下となるように設定されている。後述のように、スケールの粒子径が1mmまで成長することは極めて少ないため、代表長さLdを1mm以上にすることにより、スケール付着体がスケールによって物理的に遮られることを防止できるからである。また、代表長さLdの上限値を20mmとしたのは、開口部10が大きくなりすぎると、スケール付着体8の充填量が少なくなってしまい、スケール付着体8の本来の目的であるスケール捕捉能力が低下してしまうためである。
なお、代表長さは以下のように定義される。例えば、開口部10が真円形状の場合、開口部10の直径が代表長さLdとなる。また、開口部10が真円形状以外の場合、開口部10の面積をS、外周をPとした場合、代表長さLdはLd=4S/Pで定義される。
図5は、本発明の実施の形態1に係るスケール付着体の構成部材の一例を示す図である。
一方、スケール付着体8の部分構造8aの他の構造として、例えば図5に示すような螺旋状に巻かれた繊維(カール状繊維)を用いることもできる。図5の部分構造8aのように円状に巻かれた繊維の積層方向(巻の中心線)と垂直な断面形状が略真円形状の場合、このようなカール状繊維の部分構造8aで構成されるスケール付着体8は、断面形状の開口部の代表長さLdに相当するカール径D(開口部の内径)、カール状繊維の繊維径D、部分構造8aの外径(及び当該部分構造8aから構成される集合体の外径)、並びに部分構造8aの高さ等の特性因子によって規定される。部分構造8aの上記断面形状が真円形状でない場合、断面形状の開口部の面積をT、外周をQとすると、代表長さLdはLd=4T/Qで定義される。
カール径Dは、繊維の内寸法で定義される。従って、カール径Dが小さいほど開口部の代表長さLdは小さくなり、部分構造8aの集合体つまりスケール付着体8の空隙率は減少する。この場合でも、断面形状の開口部の代表長さLd(カール径D)が、1mm以上20mm以下となるものであればよい。実用的には、カール繊維の引っ張り強度は2〜4kgあることが望ましい。この条件は、60℃以上に加熱する給湯器において10年以上の腐食耐久力に対応する。ステンレス製のカール状繊維であれば、繊維径Dは10μm以上であっても対応できる。ここで、カール状繊維のスケール付着体8をスケール捕捉器5に充填した状態を図6に示す。
カール状繊維は所定のステンレス線(例えばSUS304)を専用ローラーで平坦に圧縮することで作成できる。
本実施の形態1に係るスケール付着体8は、フィルターのようにスケール粒子を物理的に遮ることによってスケールを捕捉するのではなく、スケール粒子とスケール付着体8の付着力によってスケール付着体8表面にスケール粒子を捕捉し、さらにスケール付着体8を湯水によって高温に保ちながら当該湯水を通過させることで、スケールをスケール付着体8表面で結晶化させることによって水中のスケール粒子を捕捉する。すなわち、本実施の形態1に係るスケール付着体8は、単なる「付着」だけでなく、「結晶化」を加えた2つの作用によって、水中のスケール粒子を付着体で捕捉することができ、水中からスケール粒子を除去することが可能となる。スケール付着体8の構成材料の表面において、炭酸カルシウムの核生成が起きる場合のエネルギー障壁が小さいほど、スケール付着体8の表面において核生成(結晶化)が起きやすい材料と言える。
スケール付着体8の材料としては、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)樹脂(PTFE、PFA))、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム及び芳香族ポリアミド(ナイロン6又はナイロン6−6等)等を用いることができる。これらのうち、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムのうちのいずれかの材料がより好ましい。
なお、スケール付着体8の材料としては、上述の材料に限定されず、炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが同程度であればスケール付着体8の材料として使用することが可能である。好ましくは、表面における炭酸カルシウムのスケール粒子の核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下となる材料から構成される材料を挙げることができる。
空洞領域9は、捕捉したスケール粒子によってスケール捕捉器5の圧力損失が増加することを抑制し、給湯器1における湯水循環回路Bの流量低下及び閉塞を防ぐ機能を有する。具体的にはスケール捕捉器入口配管11を、ケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続すると、水はスケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8を一定方向に流れる。空洞領域9は外周方向全体に対称な形で空洞が広がる構成である。水の流速は中央部が最大であり、外周部に行くほど小さくなり、外周部全体の壁面沿いが最小になる。空洞領域9においては、外周部全体に均等にスケール粒子が堆積するが、中央部は水の流速が最大でありスケール粒子の堆積が生じにくくなる。よって長い期間において中央部に水の流路が確保され圧力損失の増加を抑制し、給湯器1における湯水循環回路Bの流量低下及び閉塞を防ぐ機能を有する。例えば、水がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して水平な方向から空洞領域9に流れ込む場合、水の流速の対称性が失われ上記の効果を得られない。
本実施の形態1では、スケール粒子よりも大きな開口部を有する部分構造8aで構成されたスケール付着体8によってスケールを捕捉するスケール捕捉器5において、捕捉したスケールによってスケール捕捉器5の圧力損失が大きくなっていく現象を明らかにした。
なお、スケール粒子のサイズは水質・運転温度(湯水の沸き上げ温度)・給湯器1の運転時間等によって異なるが、本実施の形態1においては1mm以下の粒子を想定している。通常、給湯器において温められたタンク内の湯は、数日中には使用されて入れ替わるため、粒子が1mm以上まで成長することは極めて少ないと考えられる。
図7は、本発明の実施の形態1に係るスケール捕捉器5でスケール粒子を捕捉する様子を説明するためのイメージ図である。
本実施の形態1に係るスケール捕捉器5では、数百μm以上の粒子径の大きなスケール粒子がスケール捕捉器5の上流側で捕捉されやすい傾向があることが明らかになった。これは、粒子径の大きなスケール粒子程、スケール付着体8とのファンデルワールス力が大きくなるため、粒子径の大きなスケール粒子は上流側で優先的に捕捉される傾向があるためだと考えられる。以下、本実施の形態1に係るスケール捕捉器5でのスケール粒子の捕捉されていく様子を、図7を参照しながら説明する。
給湯器1の運転が開始され、湯水循環回路B内の湯水がスケール捕捉器5内を流れ出すと、図7の左図に示すように、スケール付着体8の上流側で優先的に捕捉される粒子径のスケール粒子が、徐々にスケール付着体8の上流側つまり空洞領域9に堆積していく。具体的には流速が最小となる外周部から均等に堆積が始まる。そして、図7の中央図に示すように、空洞領域9に、多孔質なスケール堆積層が形成され始める。スケール堆積層は多孔質であり、かつ、空洞領域9が十分に残っているため、スケール捕捉器5の圧力損失低下が極力少ないようにスケールは堆積されていく。一方、空洞領域9に捕捉されたスケール自身も、水中で生成されたスケールを付着する作用がある。
この多孔質なスケール堆積層は、空洞領域9において圧力損失の増加が極小となるように成長していく。しかし、空洞領域9全域に多孔質なスケール堆積層が形成されると、図7の右図に示すように、その後多孔質層として堆積する領域を失ったスケールは、多孔質膜を緻密にしながらスケールを捕捉していき、スケール捕捉器5の圧力損失を増加させ、給湯器1における湯水循環回路Bの流量低下及び閉塞を招く。つまり、空洞領域9を大きくすることで、スケール捕捉器5の圧力損失が増加して給湯器1における湯水循環回路Bの流量が低下するまでの期間が飛躍的に増加することが明らかとなった。
この現象は、従来技術の範囲では想定が困難であり今回初めて明らかにしたことである。フィルターのようにスケール粒子の物理的遮りによってスケールを捕捉する場合、フィルター表面が目詰まりすることによって、流路が閉塞してしまう。フィルターのような捕捉材を用いる場合は、上流側に空洞領域を設けても閉塞までの時間が延びることはない。従って、従来技術において空洞領域を適切に設計することは考慮できていなかった。
また、空洞領域の機能を十分に考慮せずに、スケール捕捉器入口構造を設計すると、空洞領域を十分に活用することができない。
空洞領域9を大きくする方法として、スケール捕捉器5自身の大きさを大きくする方法と、スケール付着体8の量を減らして空洞領域9を増加させる方法とが考えられる。前者は、スケール捕捉器5が収容される筐体(例えば、熱源2、熱交換器4及びスケール捕捉器5が収容される室外機)の大きさにより制限されるものの、制限内においてスケール捕捉器5の大きさを大きくすることは有効である。後者は、スケール捕捉器5内の構造を最適化することで、高いスケール捕捉性能を維持しつつ、スケール捕捉器上流部でのスケール堆積による圧力損失の増加及び閉塞を抑制し、長期間高性能な運転がメンテナンスすることなく可能な給湯器1を提供することができる。なお、本実施の形態1において、メンテナンスフリーとは10年以上、望ましくは15年以上、スケール捕捉器5及び熱交換器4の部品を洗浄交換する必要がないことを意味する。
空洞領域9を大きくしすぎるとスケール付着体8の量が減るため、スケール捕捉器5のスケール捕捉能力が低下してしまう。逆に、空洞領域9が不十分であると、スケール捕捉能力は十分あるにも関わらず、スケール捕捉器5が閉塞してしまい、給湯器1が稼働できなくなってしまう。このため、実施の形態3で後述するように、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yの体積比X/Yは、0.005以上1.5以下であることが望ましい。
ここで、空洞領域9は、製造・取付け工程での上流・下流方向の間違え等、簡便性を考慮して、スケール付着体8の上流側及び下流側の両方(ケーシング5aの両端部)に設けてもよい。
次に、給湯器1の運転方法について説明する。図1に示すように、まず、水道水を水道配管13から給湯タンク3に導入し、満水となった時点で熱源2を運転し、循環配管14内に高温の熱媒体を循環させる。これと同時に循環ポンプ6を動作させ、熱交換器入口配管15を通して給湯タンク3内の水を熱交換器4に供給し、熱媒体との熱交換によって加熱する。熱交換器4において加熱された湯水は、スケール捕捉器入口配管11を通してスケール捕捉器5に供給され、スケール捕捉器5内のスケール付着体8と接触した後、スケール捕捉器出口配管12を通って給湯タンク3へと戻る。給湯タンク3内の水温が所定の温度となるまで、熱媒体及び給湯タンク3内の湯水の循環を続け、加熱終了後、給湯タンク3内の湯水を必要に応じて給湯配管16を通して給湯し、温水として使用する。このとき、熱源2と熱交換器4との間に温水が循環する中間回路を設け、床暖房等の室内暖房へと利用できる回路を併設してもよい。
このように、本実施の形態1に係る給湯器1によると、スケール捕捉器5は特定の十分な大きさの開口部10を持つスケール付着体8と、スケール付着体8の上流部に設けられた空洞領域9から構成されている。このため、スケール粒子堆積層の緻密化によるスケール捕捉器5の圧力損失増加、それに伴う給湯器1の湯水循環回路Bの流量の低下及び閉塞を抑制し、かつ、熱交換器4へのスケール粒子の付着を長期間にわたって抑制することが可能となる。したがって、給湯器1の長期間高性能な運転が、メンテナンスすることなく実現できる。また、本実施の形態1に係るスケール捕捉器5は、上記のように簡易な構成となっているので、安価に製作でき、かつ管理が容易になるという効果を得ることもできる。
実施の形態2.
実施の形態1で示したスケール捕捉器5の空洞領域を以下のように形成してもよい。なお、本実施の形態2で記載されていない構成は実施の形態1と同様とし、実施の形態1と同様の構成には実施の形態1と同じ符号を付している。
図8は、本発明の実施の形態2に係るスケール捕捉器5を示す断面図である。
なお、スケール捕捉器5内のスケール付着体8(換言するとスケール付着体保持容器7)及び空洞領域9の形状が異なる以外は、前述の実施の形態1と同様の構成である。スケール付着体8を構成する部分構造8aの構造、材料及び充填方法等に関しても実施の形態1と同様である。
本実施の形態2に係るスケール捕捉器5のスケール付着体8においては、水の入口側の端部が、下流側となる当該スケール付着体8の中央部に向かって凹んだ凹形状となっている。この凹形状は、下流側に向かうにしたがって狭くなっていく形状となっている。この構成によれば、同じ体積の空洞領域9においても、スケール捕捉器入口配管11近傍でのスケール堆積層の緻密化が緩和されるため、スケール捕捉器5の圧力損失増加及びそれに伴う給湯器1の湯水循環回路Bの流量の低下及び閉塞をさらに抑制することができる。ここで、スケール付着体8(換言するとスケール付着体保持容器7)の形状は製造・取付け工程での上流・下流方向の間違え等、簡便性を考慮して、スケール付着体8の上流側及び下流側で対称となるようにしてもよい。つまり、スケール付着体8の両端部の形状を、当該スケール付着体8の中央部に向かって凹んだ凹形状としてもよい。そして、スケール捕捉器5の下流側の端部にも、空洞領域9を形成してもよい。また、スケール付着体8の充填量を減らさないために、スケール付着体8における水の出口側となる端部を、下流側となるケーシング5aの水の出口側に向かって凸形状に形成してもよい(図8参照)。
実施の形態3.
本実施の形態3は、給湯器1のスケール捕捉器5の空洞径D3と空洞長さL(ケーシング5aの円筒部の長さ、図2参照)の設計指針を示すものである。ある一定以上の流量を湯水循環回路Bに確保するためには、スケール捕捉器5の圧力損失を設定値以下にする必要がある。その場合、スケール捕捉器5の形状及び体積によって、空洞径D3の下限値と空洞長さLの上限値が決まる。同じ体積のスケール捕捉器5でも、スケール捕捉器5自身の圧力損失が小さくなるよう空洞径D3及び空洞長さLを設計することで、スケール堆積によって圧力損失が増加しても一定以上の流量をより長い期間確保することが可能となる。
なお、スケール捕捉器5の空洞径D3及び空洞長さLが異なる以外は、前述の実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成である。
[実施例]
実施例1.
実施例1は、図1に示す実施の形態1の給湯器1を用いた場合の、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5におけるスケールによる閉塞防止効果、及び熱交換器4内の伝熱面に形成されるスケール付着防止効果の実験に関する。
実験方法としては、まず、硬度350mg/L、pH8.0、温度20℃、容積200Lの水を給湯タンク3に貯留し、給湯タンク3内の水をプレート型水―水熱交換器に循環させながら加熱した。熱交換器4の伝熱面積は0.9mであった。熱交換器4の熱媒体循環回路Aには加熱した高温水を循環させ、熱交換器4の湯水循環回路Bに20L/分の流量で循環させ、給湯タンク3内の水を約1時間で60℃まで加熱した。給湯タンク3の容積に対する加熱期間内の循環水量の比率を循環比率と定義すると、循環比率は6(=20L/分×60分/200L)となる。
スケール捕捉器5は、内径が80mmで、長さが200mmの円柱形のものを使用した(ただし、後述のように両端部は縮径加工されている)。また、スケール付着体8として、ステンレス製のカール繊維を充填した。カール径Dは5.0mm、繊維断面の繊維径Dは0.17mmであった。また、スケール付着体8の空隙率は97.7%であった。スケール付着体保持容器7には、開き目2mmのメッシュを使用し、上流側の形状は水流方向に対して略垂直で平坦な形状である。このような条件で、体積比X/Yを0〜4と変化させ、スケール捕捉器5閉塞までの年数とスケール捕捉器5の熱交換器4へのスケール付着抑制効果持続年数を比較した。
図9は、本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5閉塞までの年数の相対値を示す。なお図中の横軸の値はX/Yであり、縦軸の値はX/Y=0.01のときの使用期間を1とした場合の相対値を示す。
スケール捕捉器5閉塞までの年数は、スケール付着に伴うスケール捕捉器5の圧力損失増加量が20kPaに到達する年数を示す。この実験では、スケール捕捉器入口配管11の内径は20mmであり、25mmかけて徐々に縮管加工している。体積比X/Yが0.005以上のとき、スケール捕捉器5の閉塞までの使用年数が著しく大きくなった。
図10は、本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5の熱交換器4へのスケール付着抑制効果持続年数の相対値を示す。なお図中の横軸の値はX/Yであり、縦軸の値はX/Y=0.01のときの使用期間を1とした場合の相対値を示す。
スケール捕捉器5の熱交換器4へのスケール付着抑制効果持続年数とは、給湯器1のCOPを初期の85%以上に維持できる年数である。本実験は、捕捉したスケールによってスケール捕捉器5が閉塞され評価不可にならないように、スケール付着体8の上流側に直径80mm、長さ100mmの空洞領域を、スケール捕捉器5の長さ200mmとは別に設けた。体積比X/Yが大きくなるほど、つまりスケール付着体8の充填量が小さくなるほど、スケール捕捉器5のスケール捕捉性能が低下し、熱交換器4へのスケール付着を抑制しにくくなっていることがわかった。
図11は、本発明の実施例1の実験結果を示す図であり、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yに対する、スケール捕捉器5の使用可能年数の相対値を示す。なお図中の横軸の値はX/Yであり、縦軸の値はX/Y=0.01のときの使用期間を1とした場合の相対値を示す。
図11からわかるように、空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yとの体積比X/Yが0.005以上1.5以下のときに、空洞がない従来例X/Y=0と比較するとスケール捕捉器5のスケール抑制効果持続年数は大きく改善された。図11ではX/Yが0以上0.01以下の時はスケール捕捉器5のスケール捕捉性能が低下し、熱交換器4へのスケール付着を抑制できなくなる前に空洞領域9にスケール詰まりが起こることを示している。X/Yが0.01以上の時は空洞領域9にスケール詰まりは起こらないがスケール捕捉器5のスケール捕捉性能が低下し、熱交換器4へのスケール付着を抑制できなくなることを示している。X/Yが0.005以上1.5以下の時はスケール詰りによる湯水循環回路Bの流量低下を招くことなく、スケール捕捉性能を維持したスケール捕捉器5が使用可能となることがわかった。
なお、給湯器1で加熱する湯水の温度が低下すれば、スケールの析出量が減少するため、スケール捕捉器5の使用可能年数はさらに長くなる(図11において、折れ線がy軸方向上側に平行移動する。傾向は変わらない。)。実用上、一般的な給湯器は40℃以上の沸き上げが必要になるが、本実施の形態3に係るスケール捕捉器5も上述のように40℃以上で勿論使用可能である。
実施例2.
実施例2は、実施の形態2のスケール捕捉器5を用いた場合の、スケール捕捉器5のスケールによる閉塞防止効果の実験に関する。
実験方法としては、まず、硬度350mg/L、pH8.0、温度20℃、容積200Lの水を給湯タンク3に貯留し、給湯タンク3内の水をプレート型水―水熱交換器に循環させながら加熱した。熱交換器の伝熱面積は0.9mであった。熱交換器4の熱媒体循環回路Aには加熱した高温水を循環させ、熱交換器4の湯水循環回路Bに20L/分の流量で循環させ、給湯タンク3内の水を約1時間で60℃まで加熱した。給湯タンク3の容積に対する加熱期間内の循環水量の比率を循環比率と定義すると、循環比率は6(=20L/分×60分/200L)となる。
スケール捕捉器5は、内径が80mmで、長さが200mmの円柱形のものを使用した。スケール捕捉器入口配管11の内径は20mmであり、25mmかけて徐々に縮管加工した。また、スケール付着体8として、ステンレス製のカール繊維を充填した。カール径Dは5.0mm、繊維断面の繊維径Dは0.17mmであった。また、スケール付着体8の空隙率は97.7%であった。空洞領域9の体積Xとスケール付着体8領域の体積Yの体積比X/Yは0.007とした。
(比較例2)
比較例2では、スケール付着体保持容器7に、開き目2mmのメッシュを使用し、スケール付着体8における水の入口側となる端部の形状は、水流方向に対して略垂直で平坦である(図2に示す形状)。
(実施例2−1)
実施例2−1では、スケール付着体保持容器7に、開き目2mmのメッシュを使用した。スケール付着体8における水の入口側となる端部の形状は、図8のようにスケール捕捉器5下流側に40mm凹んだお椀形状になっている(図8)。
(実施例2−2)
実施例2−2では、スケール付着体保持容器7に、開き目2mmのメッシュを使用した。スケール付着体8における水の入口側となる端部の形状は、スケール捕捉器5下流側に40mm凹んだ円錐形状になっている(図14参照)。
図12は、本発明の実施例2の実験結果を示す図であり、スケール捕捉器5のスケール閉塞までの年数の相対値を示す図である。
スケール付着体8における水の入口側となる端部の形状を下流方向に向かって凹んだ凹形状にしたことで閉塞までの年数が増加することがわかった。これは、スケール付着体8における水の入口側となる端部の形状が下流方向に凹となることで、平坦の場合と同体積の空洞領域9においてもスケール堆積に伴うスケール捕捉器5の入口部付近のスケール堆積層表面積を大きく保つことができるため、圧力損失の低下を抑制できたと考えられる。
実施例3.
実施例3では、スケール捕捉器5の容積を1Lとした場合の空洞径D3と空洞長さLの変化によるスケール捕捉器5自身の圧力損失変化に関する検討である。
スケール捕捉器5は空洞径D3及び空洞長さLを変化させ、D3×Lで表される容積は1Lと固定した。空洞径D3が決まれば、空洞長さLは一義的に決まる。
図13は、本発明の実施例3の実験結果を示す図であり、スケール捕捉器5の空洞径D3が変化した際のスケール捕捉器5の圧力変化を示す。
図13のようにスケール捕捉器自身の圧力損失を20kPa以下にするには、D3は14mm以上(長さL6.5m以下に対応)である必要がある。同じ体積のスケール捕捉器5でも、スケール捕捉器5自身の圧力損失がより小さくなるよう空洞径D3及び空洞長さLを設計することで、スケール堆積によって圧力損失が増加しても一定以上の流量をより長い期間確保することが可能となる。本実施例3においては25mm以上が望ましい。
実施の形態4.
スケール付着体8を保持する構成はスケール付着体保持容器7に限定されるものではないことを上述した。本実施の形態4では、スケール付着体8を保持する構成の一例を説明する。なお、本実施の形態4で記載されていない構成は実施の形態1〜実施の形態3のいずれかと同様とし、実施の形態1〜実施の形態3のいずれかで示した構成と同様の構成には上記の実施の形態と同じ符号を付している。
図15は、本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器のストレーナの一例を示す斜視図である。また、図16は、本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
例えば、実施の形態1で示したように、スケール付着体8の端部形状を水流方向に対して略垂直で平坦な形状とする場合、例えば図15に示すような金網等で形成された平板状のストレーナ7aを用いてもよい。詳しくは、図16に示すように、スケール付着体8における空洞領域9を形成したい側の端部に図15に示すストレーナ7aを固定し、ストレーナ7a及びケーシング5aでスケール付着体8を保持してもよい。
なお、図16に示すようにスケール付着体8の両端部に空洞領域9を形成する場合、一方のみ縮管加工されたケーシング5a内の縮管加工側に一方のストレーナ7aを取り付けて一方の空洞領域9を形成した後、ケーシング5a内にスケール付着体8を充填し、ケーシング5a内に他方のストレーナ7aを取り付けて他方の空洞領域を形成し、最後に他端を縮管加工すればよい。ストレーナの固定方法としては、ストレーナ側面とケーシングをかしめることによって固定する方法がある。
また、スケール付着体8の一方の端部側のみに空洞領域9を形成する場合、ケーシング5a内にストレーナ7aを取り付けた後にスケール付着体8を充填してもよいし、ケーシング5a内にスケール付着体8を充填した後にストレーナ7aを取り付けてもよい。
図17及び図18は、本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器のストレーナの一例を示す斜視図である。また、図19は、本発明の実施の形態4に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
例えば、実施の形態2で示したように、スケール付着体8の端部形状を下流側となる当該スケール付着体8の中央部に向かって凹んだ凹形状とする場合、例えば図17又は図18に示すような金網等で形成されたストレーナ7aを用いてもよい。なお、図17及び図18は共に、凹形状の底部に向かうにしたがって直径が狭くなっていく形状をしている。例えば図17に示すストレーナ7aを用いる場合、図19に示すように、スケール付着体8における空洞領域9を形成したい側の端部に図17に示すストレーナ7aを配置し、ストレーナ7a及びケーシング5aでスケール付着体8を保持すればよい。
図19に示すようにスケール付着体8の両端部に空洞領域9を形成する場合、一方のみ縮管加工されたケーシング5a内の縮管加工側に一方のストレーナ7aを取り付けて一方の空洞領域9を形成した後、ケーシング5a内にスケール付着体8を充填し、ケーシング5a内に他方のストレーナ7aを取り付けて他方の空洞領域を形成し、最後に他端を縮管加工すればよい。ストレーナの固定方法としては、ストレーナ側面とケーシングをかしめることによって固定する方法がある。
また、スケール付着体8の一方の端部側のみに空洞領域9を形成する場合、ケーシング5a内にストレーナ7aを取り付けた後にスケール付着体8を充填してもよいし、ケーシング5a内にスケール付着体8を充填した後にストレーナ7aを取り付けてもよい。
実施の形態5.
スケール捕捉器5の端部は円錐台形の縮管構造に限定されるものではない。本実施の形態5では、スケール捕捉器5の構成の一例を説明する。なお、本実施の形態5で記載されていない構成は実施の形態1〜実施の形態4のいずれかと同様とし、実施の形態1〜実施の形態4のいずれかで示した構成と同様の構成には上記の実施の形態と同じ符号を付している。
図20は、本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
図20に示すスケール捕捉器5は、入口部分を円錐台形、出口部分を円柱の構造としている。このようにスケール捕捉器5を構成しても、スケール捕捉器入口配管11がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続され、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8が直線上に配置され、水が一定の方向で流れれば本発明の効果を発揮できる。さらに、スケール捕捉器5の出口部分を円柱としたことで、出口部分が円錐台形である実施の形態1と比較して、スケール捕捉器5の高さ(長さ)を等しくしてもスケール付着体8の体積が大きくなるので、スケール捕捉性能が低下するまでの時間を長くする効果がある。
図21は、本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
図21に示すスケール捕捉器5は、入口部分を円柱、出口部分を円錐台形の構造としている。このようにスケール捕捉器5を構成しても、スケール捕捉器入口配管11がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続され、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8が直線上に配置され、水が一定の方向で流れれば本発明の効果を発揮できる。さらに、スケール捕捉器5の入口部分を円柱としたことで、入口部分が円錐台形である実施の形態1と比較して、空洞領域9の高さが同じでも体積が大きくなるので、スケール詰まりが起きるまでの時間を長くする効果がある。
図22は、本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
図22に示すスケール捕捉器5は、入口部分及び出口部分を円柱の構造としている。このようにスケール捕捉器5を構成しても、スケール捕捉器入口配管11がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続され、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8が直線上に配置され、水が一定の方向で流れれば本発明の効果を発揮できる。さらに、スケール捕捉器5の入口部分を円柱としたことで、入口部分が円錐台形である実施の形態1と比較して、空洞領域9の高さが同じでも体積が大きくなるので、スケール詰まりが起きるまでの時間を長くすることができる。また、スケール捕捉器5の出口部分を円柱としたことで、出口部分が円錐台形である実施の形態1と比較して、スケール捕捉器5の高さを等しくしてもスケール付着体8の体積が大きくなるので、スケール捕捉性能が低下するまでの時間を長くする効果がある。
図23は、本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
図23に示すスケール捕捉器5は、入口部分を円錐台形、出口部分を円柱の構造としている。そして、スケール捕捉器出口配管12を、スケール捕捉器5の出口側の端部底面に水平な方向に配置している。このようにスケール捕捉器5を構成しても、スケール捕捉器入口配管11がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続され、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8が直線上に配置され、水が一定の方向で流れれば本発明の効果を発揮できる。さらに、スケール捕捉器出口配管12の配置方向を水の流れ方向に対して垂直にしたことで、スケール捕捉器5を配置するために必要な高さが小さくなるため、必要な設置スペースを小さくする効果がある。また、スケール捕捉器5の設置スペースが十分に存在する場合は、スケール付着体保持容器7の体積を大きくし、スケール付着体8と空洞領域9の体積を大きくする効果がある。
図24は、本発明の実施の形態5に係るスケール捕捉器の一例を示す断面図である。
図24に示すスケール捕捉器5は、入口部分及び出口部分を円柱の構造としている。そして、スケール捕捉器出口配管12を、スケール捕捉器5の出口側の端部底面に水平な方向に配置している。このようにスケール捕捉器5を構成しても、スケール捕捉器入口配管11がケーシング5aの水の入口側の端部底面に対して垂直な方向から、該入口側の端部の底面の中央部に接続され、スケール捕捉器入口配管11、空洞領域9、スケール付着体8が直線上に配置され、水が一定の方向で流れれば本発明の効果を発揮できる。さらに、スケール捕捉器5の入口部分を円柱としたことで、入口部分が円錐台形である実施の形態1と比較して、空洞領域9の高さが同じでも体積が大きくなるので、スケール詰まりが起きるまでの時間を長くする効果がある。また、スケール捕捉器出口配管12の配置方向を水の流れ方向に対して垂直にしたことで、スケール捕捉器5を配置するために必要な高さが小さくなるため、必要な設置スペースを小さくする効果がある。また、スケール捕捉器5の設置スペースが十分に存在する場合は、スケール付着体保持容器7の体積を大きくし、スケール付着体8と空洞領域9の体積を大きくする効果がある。
1 給湯器、2 熱源、3 給湯タンク、4 熱交換器、5 スケール捕捉器、5a ケーシング、6 循環ポンプ、7 スケール付着体保持容器、7a ストレーナ、8 スケール付着体、8a 部分構造、9 空洞領域、10 開口部、11 スケール捕捉器入口配管、12 スケール捕捉器出口配管、13 水道配管、14 循環配管、15 熱交換器入口配管、16 給湯配管、A 熱媒体循環回路、B 湯水循環回路。

Claims (12)

  1. 両端部に水の出入口が形成されたケーシングと、
    スケール粒子よりも代表長さが大きな開口部が複数形成され、前記ケーシングに充填されたスケール付着体と、
    を備え、
    前記ケーシングは、水の入口とすべく縮管されて円錐台形状に一体形成された水入口部と、前記スケール付着体を前記水入口部から離隔する空洞領域とを備え、
    前記空洞領域の体積をX、及び、前記スケール付着体が存在する領域の体積をYとした場合、
    0.005≦X/Y≦1.5
    となっていることを特徴とするスケール捕捉器。
  2. 前記スケール付着体と前記空洞領域との間に配置された金網状のストレーナを備えることを特徴とする請求項1に記載のスケール捕捉器。
  3. 前記ケーシングは、
    水の出口となる水出口部と、
    前記水出口部と前記スケール付着体との間に配置された金網状のストレーナとを更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のスケール捕捉器。
  4. 前記水入口部は、底面の中央に、前記底面に対して垂直方向に接続してあり、前記水入口部は、前記空洞領域及び前記スケール付着体と直線上に配置され、水を一定の方向に流すことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  5. 前記スケール付着体は、前記スケール粒子と付着する付着力を有し、湯水によって高温に保たれた前記スケール付着体に前記スケール粒子が付着した場合、前記スケール粒子は前記スケール付着体の表面で結晶化することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  6. 前記水入口部の側にある前記スケール付着体の端部は、前記水出口部の側にある当該スケール付着体の中央部側に向かって凹んだ凹形状となっていることを特徴とする請求項3に記載のスケール捕捉器。
  7. 前記空洞領域は前記ケーシング内の両端部に形成され、
    前記スケール付着体は、両端部が当該スケール付着体の中央部に向かって凹んだ凹形状となっていることを特徴とする請求項6に記載のスケール捕捉器。
  8. 前記代表長さが1mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  9. 前記代表長さをLd、前記開口部の面積をS、及び、前記開口部の外周長さをPとした場合、
    Ld=4S/P
    であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  10. 前記スケール付着体は、前記開口部が形成された板状部材が複数積層されて構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  11. 前記スケール付着体は、螺旋状に巻かれた繊維体で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のスケール捕捉器。
  12. 給湯タンクと、該給湯タンクに貯留される水を加熱する熱交換器とを備え、
    前記給湯タンクと前記熱交換器とが配管接続されて湯水循環回路が形成される給湯器において、
    前記湯水循環回路の少なくとも1箇所に、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のスケール捕捉器を設けたことを特徴とする給湯器。
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