JP6245078B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はモータ制御装置に関し、特にモータ駆動時の省電力化に関する。
パーソナルコンピュータ(PC)周辺機器の光学ドライブやハードディスクドライブ等では、USB電源による電力供給を受けて動作するため、電力使用量が限られており、ドライブ駆動時の省電力化が要求される。
特許文献1には、直流モータの起動電流制限回路として、直流モータの端子電圧を監視し、電流制限値を直流モータの回転速度に比例した値になるように制御することが記載されている。
特許文献2には、モータの消費電力及びモータ駆動に要する電圧を所定の範囲内に抑制するために、モータの回転速度に応じたトルクリミット値をトルクテーブルから読み出して設定することにより、消費電力を所定の電力リミット値以内、駆動電圧を所定の電圧リミット以内となるように制御することが記載されている。
特開平4−87583号公報 国際公開第2013/108356号公報
省電力化を図るためにはリミットを設定することが有効であるが、リミットを設定する方式として、上限固定リミット方式と回転数に応じた固定オフセットリミット方式がある。前者は、モータ駆動のリミット値を最高回転速度の定常駆動レベルよりも所定量だけ高めに設定する方式であり、特に加速初期に駆動電流が瞬間的に増大してしまう問題がある。後者は、上記の特許文献1のようにモータ駆動のリミット値をモータ回転速度に比例させる、あるいは回転速度を定常状態で駆動するのに必要な値よりも所定量だけ高めに設定する方式であり、常に消費電流を最小限に抑制するため前者方式による問題は生じないが、他方で必要以上に省電力化されてしまう結果、目標とする回転速度まで加速するのに時間を要してしまう問題がある。
本発明の目的は、省電力化を図りつつも、目標とする回転速度までに速やかに到達する、すなわち省電力性能と加速性能を兼ね備えたモータ制御装置を提供することにある。
本発明は、モータの駆動を制御するモータ制御装置であって、目標回転速度及びリミット値を設定する演算手段と、前記目標回転速度と、検出されたモータの回転速度との差分に応じてモータ駆動電圧信号を生成する生成手段と、前記モータ駆動電圧信号を前記リミット値で制限する制限手段と、前記制限手段で制限されたモータ駆動電圧信号を用いてモータを駆動する駆動手段とを備え、前記演算手段は、モータの回転速度が増大するほど増大する駆動電圧値であり、かつ、モータを定常的に回転させるために必要な回転速度毎の駆動電圧値に対し、相対的に低回転速度での増分が相対的に高回転速度での増分よりも大きいような駆動電圧値を前記リミット値として設定するものであり、前記モータを定常的に回転させるために必要な回転速度毎の駆動電圧値と、回転速度が増大するほどその値が小さくなるオフセット電圧を加算することで前記リミット値を設定し、かつ、前記モータと基準モータとの加速特性の相違に応じて前記オフセット電圧を増減調整することを特徴とする。
本発明のモータ制御装置によれば、省電力化を図りつつ、目標とする回転速度まで従来以上に速やかに到達することができる。
実施形態の構成ブロック図である。 従来方式による消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号のタイミングチャート(その1)である。 従来方式による消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号のタイミングチャート(その2)である。 実施形態による消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号のタイミングチャートである。 実施形態のリミット値設定説明図である。 実施形態のモータ駆動処理フローチャートである。 図6におけるリミット処理の詳細フローチャートである。 他の実施形態の学習説明図である。 他の実施形態の処理フローチャートである。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。本実施形態のモータ制御装置は、例えばUSB接続されるPC周辺機器の光学ドライブやハードディスクドライブ等で使用され得るが、これに限定されるものではない。
本実施形態の基本概念は、省電力化を図るためのリミット値をモータの回転速度に応じて設定するとともに、特に低回転速度領域におけるリミット値を増大調整してモータの加速特性を向上させるものである。リミット値は、モータ駆動電圧の上限値であるが、モータ駆動電圧を制限することで当然ながらモータの駆動電流ないし消費電流、さらにはモータの消費電力も制限される。リミット値は、モータの駆動電圧に代えてモータの駆動電流の上限値としてもよい。以下の実施形態では、リミット値として、モータ駆動電圧の上限値を例示して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態の構成ブロック図を示す。モータ制御装置は、コントローラ10と、サーボイコライザ12と、リミッタ14と、ドライバ16を備え、モータ18の駆動を制御する。コントローラ10は演算手段として機能し、サーボイコライザ12は生成手段として機能し、リミッタ14は制限手段として機能し、ドライバ16は駆動手段として機能する。
コントローラ10は、モータ18の回転/停止、加速/減速を制御する。コントローラ10は、モータ18の目標回転速度(あるいは目標回転数)を演算し、モータ18の回転速度が目標回転速度となるようにフィードバック制御する。このため、コントローラ10には、後述するドライバ16からモータ18の回転速度が供給される。また、コントローラ10は、モータ18の駆動電圧のリミット値を設定し、駆動電圧がリミット値以内に収まるように制御する。コントローラ10におけるリミット値設定処理については後述する。コントローラ10は、設定した目標回転速度を含む目標回転速度指令100をサーボイコライザ12に出力し、設定したリミット値を含むリミット値指令102をリミッタ14に出力する。
サーボイコライザ12は、コントローラ10から供給された目標回転速度指令100で指定される目標回転速度と、ドライバ16から供給されたモータ18の回転速度との差分を演算し、差分信号の利得及び位相を補償して、モータ18を目標回転速度で駆動するためのモータ制御信号104、つまりモータ駆動電圧信号をリミッタ14に出力する。
リミッタ14は、コントローラ10から供給されたリミット値指令102で指定されるリミット値と、サーボイコライザ12から供給されたモータ制御信号104を比較し、モータ駆動電圧がリミット値以内であればそのまま制御信号106としてドライバ16に出力する。他方、モータ駆動電圧がリミット値を超えていればモータ駆動電圧をリミット値に制限して制御信号106としてドライバ16に出力する。本実施形態のリミット値は、モータ18の回転速度に応じ、回転速度が増大するほどその値が増大する可変リミット値である。
ドライバ16は、リミッタ14から供給された制御信号(モータ駆動電圧信号)106に応じてモータ18に駆動電流を通電してモータ18を回転駆動する。また、ドライバ16は、モータ18の回転速度を検出してコントローラ10及びサーボイコライザ12に回転速度検出信号108をフィードバックする。
コントローラ10は、フィードバックされたモータ18の回転速度を用いて新たなリミット値を演算し(あるいはリミット値を更新し)、リミット値指令102をリミッタ14に出力する。リミッタ14は、新たに演算ないし更新されたリミット値を用いてモータ制御信号を制限する。コントローラ10は、基本的にはモータ18の回転速度に応じ、回転速度が増大するほどその値が増大するようにリミット値を設定するが、従来方式と異なり、特にモータ18の回転速度が相対的に低い低回転速度領域においてリミット値を増大調整する。
次に、リミット値の設定について説明する。
図2は、リミットを設定する第1の従来方式として、上限固定リミット方式を用いた場合の消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号(モータ駆動電圧信号)のタイミングチャートを参考として示す。いずれも低速から最高回転速度まで加速する場合の時間変化である。
図2(a)は消費電流の時間変化であり、加速時には消費電流が急峻に増大して目標電流値を一時的に超え、その後、徐々に減少して最高速度に応じた消費電流となる。
図2(b)はモータ回転速度の時間変化であり、低速回転状態からモータ回転速度が急峻に増大し、その後、比較的穏やかに回転速度が増大して最高回転速度となる。回転速度が急峻に増大する加速初期のタイミングにおいて、図2(a)に示すように消費電流が一時的に目標電流を超えてしまう。
図2(c)はモータ制御信号(モータ駆動電圧信号)の時間変化であり、上限固定されたリミット値を「駆動リミット」として示す。加速時にモータ駆動電圧が駆動リミットを超えると駆動リミットに制限される。その後、最高回転速度となる。駆動リミットは、最高回転速度での駆動電圧値よりも所定量だけ大きい値に設定される。この方式では、駆動リミットに余裕がある分、最高回転速度まで速やかに加速することが可能であるが、上記のように特に加速初期において消費電流が著しく増大してしまう。
図3は、リミットを設定する第2の従来方式として、回転速度に応じた固定オフセットリミット方式を用いた場合の消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号(モータ駆動電圧信号)のタイミングチャートを参考として示す。
図3(a)は消費電流の時間変化であり、図2(a)と異なり消費電流はいずれも目標電流を超えることはない。
図3(b)はモータ回転速度の時間変化であり、図2(b)と異なり加速度はほぼ一定である。
図3(c)はモータ制御信号(モータ駆動電圧信号)の時間変化であり、回転速度に応じたリミット値を「駆動リミット」として示す。駆動リミットは、それぞれの回転速度において定常的に当該回転速度で回転するのに必要な駆動電圧(図中、一点鎖線で示す)に対し、固定の増大分、つまりオフセット値を加算して得られる。駆動リミットは回転速度が増大するほど大きくなる。加速初期においてもモータ制御信号が駆動リミットに達するため制限される結果、加速初期においても図2(a)のように消費電流が目標値を超えることはなく省電力化が図られる。但し、図3(b)に示すように加速度はほぼ一定であるため、図2(b)と比較すると最高回転速度に達するまで時間を要してしまう。
このように、従来方式には一長一短があり、省電力化を図りつつも迅速に最高回転速度、あるいは目標回転速度に達することは困難である。
これに対し、図4は、本実施形態におけるリミット値を用いた消費電流、モータ回転速度、モータ制御信号(モータ駆動電圧信号)のタイミングチャートを示す。
図4(a)は消費電流の時間変化であり、図3(a)と同様に消費電流はいずれも目標電流を超えることがないだけでなく、図3(a)の場合よりも加速初期において消費電流が増大している。
図4(b)はモータ回転速度の時間変化であり、図3(b)と異なり加速初期において加速度が増大しており、図2(b)に近い特性である。
図4(c)はモータ制御信号(モータ駆動電圧信号)の時間変化であり、リミット値を「駆動リミット」として示す。本実施形態のリミット値は、図3(c)のリミット値と同様に、それぞれの回転速度において定常的に当該回転速度で回転するのに必要な駆動電圧(図中、一点鎖線で示す)に対し、増大分、つまりオフセット値を加算して得られるが、図3(c)と異なり、オフセット値が固定ではなく回転速度に応じて変化する。つまり、相対的に低回転速度では、相対的に高回転速度よりもオフセット値が大きい。言い換えれば、相対的に低回転速度でオフセット値がブーストされる。これにより、加速初期においてリミット値は図3(c)の場合よりも大きくなる結果、加速初期においてモータ制御信号を図3(c)の場合よりも大きく設定でき、消費電流も増大して(但し、目標電流以内)、回転速度も増大する。本実施形態のモータ駆動電圧は、図2のモータ駆動電圧と図3のモータ駆動電圧の間にあるといえる。
リミット値設定についてさらに詳述する。
図5は、コントローラ10におけるリミット値設定処理を模式的に示す。
図5(a)は、回転速度に対するモータ駆動電圧の変化であり、それぞれの回転速度を定常的に維持するために必要な駆動電圧(定常状態のモータ駆動電圧)200である。回転速度に応じ、回転速度が増大するほどモータ駆動電圧200はほぼ直線的に増大する。いま、X1を低速回転時の回転速度、X2を高速回転時の回転速度、Xをその間の任意の回転速度とし、YD1をX1における駆動電圧、YD2をX2における駆動電圧、YDをXにおける駆動電圧とすると、
YD=(YD1−YD2)(X−X1)/(X1−X2)+YD1 ・・・(1)
である。実際に、モータ18を低速回転から高速回転まで加速させ、(X1,YD1)、(X2,YD2)を取得し、これらのデータから最小2乗法で1次近似式を演算する。必要に応じて3点もしくはそれ以上の点を取得して近似の精度を向上してもよい。
図5(b)は、回転速度に対するオフセット値(オフセット電圧)の変化であり、回転速度に応じ、回転速度が増大するほどオフセット電圧300はほぼ直線的に減少する。図3(c)に示す従来方式では、オフセット電圧は回転速度によらず固定値であることに留意されたい。YO1をX1におけるオフセット電圧、YO2をX2におけるオフセット電圧、YOをXにおけるオフセット電圧とすると、
YO=(YO1−YO2)(X−X1)/(X1−X2)+YO1 ・・・(2)
である。
図5(c)は、回転速度に対するリミット値の変化であり、モータ駆動電圧とオフセット電圧の和としてリミット値400が演算される。YL1をX1におけるリミット値、YL2をX2におけるリミット値、YLをXにおけるリミット値とすると、
YL1=YD1+YO1
YL2=YD2+YO2
YL=YD+YO ・・・(3)
である。
以上のようにオフセット電圧及びリミット値を設定した後、実際にモータ18を低速回転から高速回転まで加速させ、その時の消費電流を目標電流にできるだけ近づけるように(目標電流を超えない範囲で)、オフセット電圧をさらに調整する。例えば、ある回転速度で消費電流が目標電流よりも著しく小さい場合、その回転速度のオフセット電圧を増大調整して目標電流に近づける。オフセット電圧をさらに調整することで、消費電流を目標電流にほぼ一致させることができる。このことは、省電力化を図るとともに、無駄に消費電流を制限することなく、速やかにモータ18を目標回転速度まで加速できることを意味する。
コントローラ10は、予め回転速度に対する定常状態のモータ駆動電圧、及び調整後のオフセット電圧をテーブルとしてメモリに記憶しておき、検出された回転速度に対応する定常状態のモータ駆動電圧YD及びオフセット電圧YOをテーブルを用いて演算し、当該回転速度におけるリミット値をYL=YD+YOにより演算する。勿論、テーブルに代えて定常状態のモータ駆動電圧及びオフセット電圧を関数で規定し、当該関数を用いてリミット値を演算してもよい。
リミット値設定処理の流れを要約すると、以下の通りである。
(I)回転速度に応じた定常状態のモータ駆動電圧YDを設定する。
(II)回転速度に応じたオフセット電圧YOを設定する。
(III)モータ18を駆動して加速し、実際の消費電流が目標電流にほぼ一致するようにオフセット電圧YOを調整する。
(IV)定常状態のモータ駆動電圧YDと調整後のオフセット電圧YOを加算してリミット値を演算する。
定常状態のモータ駆動電圧YDを設定する際には、実際にモータ18を駆動して検出することが好適であるが、必ずしもこれに限定されず、予め設定された標準的なモータ駆動電圧を用いてもよい。
回転速度に応じたオフセット電圧YOを設定する際には、図5(b)に示すように回転速度に応じてほぼ直線的に減少するようなオフセット電圧YOを設定することが好適であるが、必ずしもこれに限定されず、2次曲線あるいはより高次の曲線を用いてオフセット電圧YOを設定してもよい。
オフセット電圧YOを調整する際には、実際の消費電流が目標電流にほぼ一致するように調整することが好適であるが、必ずしもこれに限定されず、実際の消費電力が目標電力にほぼ一致するように調整してもよい。また、調整の間隔は、回転速度が所定量だけ増大したタイミングで調整するのが望ましい。すなわち、X1からX2まで加速する場合に、所定の増分をΔXとして、X1+ΔX、X1+2ΔX、X1+3ΔX、・・・のタイミングでオフセット電圧を調整する。調整の間隔を任意に変更可能としてもよい。調整の間隔が細かいほど、オフセット電圧の調整精度が向上し、省電力性能及び加速性能をより高いレベルで満足し得る。さらに、設定されたオフセット電圧YOが既に十分な精度であれば、オフセット電圧YOの調整処理自体を省略することも可能である。
図6は、本実施形態のモータ駆動処理フローチャートを示す。低速回転状態から目標回転速度まで加速する場合の処理フローチャートである。
コントローラ10は、モータの回転速度を変更するか否かを判定する(S101)。モータの回転速度を変更する場合、コントローラ10は、その時点においてリミット処理を実行する(S102)。リミット処理とは、回転速度に応じてリミット値を演算し、リミッタ14に対してリミット値指令102を出力する処理をいう。リミット処理の詳細については後述する。
また、コントローラ10は、モータ18の目標回転速度を設定し、サーボイコライザ12に目標回転速度指令100を出力する(S103)。
モータ18を駆動して加速し始めると、コントローラ10は、制御周期のタイミングで再びリミット処理を実行し(S104)、モータ18が目標回転速度に達したか否かを判定する(S105)。未だ目標回転速度に達していない場合には、引き続きS104のリミット処理を実行する。すなわち、目標回転速度に達するまで、所定の制御周期でリミット処理を繰り返し実行し、その時点における回転速度に応じたリミット値を演算してリミッタ14に出力する。リミッタ14は、S104で順次演算されたリミット値を用いてモータ駆動電圧を制限してドライバ16に出力する。ドライバ16は、制限されたモータ駆動電圧信号を用いてモータ18を駆動する。
モータ18が目標回転速度に達した場合(S105でYES)、コントローラ10は、リミット値を解除すべく解除指令をリミッタ14に出力して処理を終了する(S106)。モータ18は、目標回転速度で定常的に回転し続ける。ここで、目標回転速度に達した場合にリミット値を解除するのは、目標回転速度を維持すべくフィードバック制御する際に、種々の要因により目標回転速度を維持すべくモータ駆動電圧を増減調整する必要が生じるところ、仮にリミット値がそのまま存在していると、このリミット値の制限を受けて目標回転速度を維持できないおそれが生じるからである。S106でリミット値を解除する代わりに、図2(c)に示すような上限固定方式でのリミット値、つまり目標回転速度を維持するために必要と考えられる程度に十分大きなリミット値に置換してもよい。
図7は、図6のS102、S104で実行されるリミット処理の詳細フローチャートを示す。リミット処理に先立って、定常状態のモータ駆動電圧、及び調整後のオフセット電圧がいずれもテーブルとしてコントローラ10のメモリに記憶されているものとする。例えば、定常状態のモータ駆動電圧として、
(回転速度,モータ駆動電圧)=(X1,YD1)、(X2,YD2)
がテーブルとして記憶され、調整後のオフセット電圧として、
(回転速度,オフセット電圧)=(X1,YO1)、(X2,YO2)
がテーブルとして記憶されているものとする。
リミット処理では、モータ18の現在の回転速度を検出してコントローラ10にフィードバックする(S201)。コントローラ10は、回転速度に応じたオフセット電圧(駆動オフセット電圧)を演算する(S202)。すなわち、テーブルから(X1,YO1)、(X2,YO2)を読み出し、現在の回転速度Xに対し、
YO=(YO1−YO2)(X−X1)/(X1−X2)+YO1 ・・・(4)
により駆動オフセット電圧YOを演算する。この(4)式は、上記の(2)式と同一である。
次に、コントローラ10は、回転速度に応じた定常状態駆動電圧を演算する(S203)。
すなわち、テーブルから(X1,YD1)、(X2,YD2)を読み出し、現在の回転速度Xに対し、
YD=(YD1−YD2)(X−X1)/(X1−X2)+YD1 ・・・(5)
により定常状態駆動電圧YDを演算する。この(5)式は、上記の(1)式と同一である。
そして、演算して得られた駆動オフセット電圧YOと定常状態駆動電圧YDを加算し、
YL=YD+YO ・・・(6)
によりリミット値YLを演算する。この(6)式は、上記の(3)式と同一である。コントローラ10は、演算して得られたリミット値YLをリミット値指令102としてリミッタ14に出力する。加速に伴って回転速度Xが変化すると、これに応じて駆動電圧YD及び駆動オフセット電圧YOも変化するから、リミット値YLも変化する。
以上のように、本実施形態によれば、回転速度が増大するほどその値が増大するようなリミット値を設定することで省電力化を図りつつ、回転速度が相対的に低回転の領域では相対的に高回転の領域に比べてリミット値を増大させることで、特に加速初期におけるモータ駆動電圧及びモータ駆動電流の増大を許容し、迅速に目標回転速度まで加速することができる。
なお、本実施形態では、定常状態駆動電圧及びオフセット電圧をテーブルとしてメモリに記憶しているが、これに代えて、演算して得られたリミット値自体をテーブル(あるいは関数)としてメモリに記憶し、検出された回転速度に応じたリミット値をテーブルから読み出して簡易に設定してもよい。
<第2実施形態>
図8は、本実施形態におけるオフセット電圧の調整を模式的に示す。基本概念は、基準となる標準的なモータの回転速度と、処理対象となるモータの回転速度の差、より特定的には両者の加速性能の相違を吸収するようにオフセット電圧を補正することにある。
図8(a)は、基準となるモータを加速し、所定の回転速度に達したときの基準時間TB内における回転速度差(加速度)を低速回転速度X1及び高速回転速度X2で検出する様子を示す。低速回転速度X1で検出された基準時間内の回転速度差をYR1、高速回転速度X2で検出された基準時間内の回転速度差をYR2とすると、回転速度Xにおける回転速度差YRは、最小2乗法で近似して、
YR=(YR1−YR2)(X−X1)/(X1−X2)+YR1 ・・・(7)
により演算される。
図8(c)は、処理対象となるモータを実際に加速した場合の回転速度を示す。学習開始時間をXS,このときの回転速度をYMS,学習終了時間をXE,このときの回転速度をYMEとし、学習時間をTM=XE−XSとすると、基準となるモータでは基準時間TBにおける回転速度差YRはそのときの回転速度をXとして(7)式で演算されるが、実際のモータでは学習時間TMにおいて回転速度差YM=YME−YMSとなっているから、比率にしてYR/YMの相違が生じ、学習時間を基準時間に合わせると、(YR/YM)*(TM/TB)だけ回転速度差(加速度)の相違が生じている。この相違は、標準的なモータと実際のモータとの間の慣性質量の相違や摩擦力の相違等に起因するものであるが、この相違分を用いて回転速度Xにおけるオフセット値を調整してリミット値を増減調整することで、基準となるモータとの加速性能の相違、あるいはモータ毎のバラツキを吸収できる。
図8(b)は、オフセット電圧の調整を示す。図において、実線は調整前のオフセット電圧である。回転速度Xにおける調整前のオフセット電圧をYOとすると、調整された後のオフセット電圧YOAは、
YOA={(YO*YR*TM/TB/YM)−YO}*k+YO ・・・(8)
により演算される。ここで、kは補正係数であり、加速性能の相違あるいはバラツキをどの程度吸収するかにより定まる係数で、例えばk=0.5と設定する。勿論、k=1としてもよい。
図9は、本実施形態の処理フローチャートを示す。処理の前提として、予め基準となるモータを駆動して基準時間TB毎に回転速度差を検出し、回転速度と組にして(回転速度,回転速度差)のデータの組を取得し、最小2乗法で近似しておくものとする。
まず、コントローラ10は、現在の回転速度を検出する(S301)。次に、リミット制御状態か否かを判定する(S302)。リミット制御状態とは、モータ駆動電圧がリミット値に達しており、リミット制御が実行されている状態を意味する。
リミット制御状態でない場合(S302でNO)、コントローラ10は、学習開始時間XSをメモリ(ワーキングメモリ)に保存するとともにタイマを動作させ、現在の回転速度を開始回転速度YMSとしてメモリ(ワーキングメモリ)に保存する(S303)。
次に、コントローラ10は、当該回転速度に対するオフセット電圧(駆動オフセット電圧)YOをテーブルから読み出して演算する。この演算は、第1実施形態における(4)式を用いて実行する。また、学習結果の駆動オフセット電圧を演算する(S304)。学習結果の駆動オフセット電圧は、未だ学習がなされていない状態では駆動オフセット電圧YOと同一である。
他方、リミット制御状態である場合(S302でYES)、S303の処理を実行することなくS304の処理に移行し、駆動オフセット電圧YOをテーブルから読み出して演算する。
次に、コントローラ10は、開始時間XSから基準時間TBが経過したか否かを判定する(S305)。未だ基準時間TBに達していない場合、定常状態駆動電圧YDをテーブルから読み出して演算し、S304で演算された駆動オフセット電圧YOと加算してリミット値YLAを演算する。定常状態駆動電圧YDの演算は、第1実施形態における(5)式を用いて実行する。そして、得られたリミット値をリミット値指令102としてリミッタ14に出力する(S307)。基準時間TBに達した場合には、このときの時間XEを検出し、学習後の駆動オフセット電圧YOAを演算するとともにオフセット学習値を演算する。また、次の学習のためにこのときのタイミングを新たな開始時間XSとしてメモリに保存するとともに、このときの回転速度を新たな開始回転速度YMSとしてメモリに保存する(S306)。
学習後の駆動オフセット電圧YOAは、学習時間TM=XE−XS、学習された回転速度差YM=(XEにおける回転速度−XSにおける回転速度)、基準となるモータの回転速度差YR、基準時間TB、補正係数kを用いて、S304で演算された駆動オフセット電圧YOを
YOA={(YO*YR*TM/TB/YM)−YO}*k+YO ・・・(9)
により演算される。(9)式は、上記の(8)式と同一である。
オフセット学習値YOBAは、調整前の回転速度X2における駆動オフセット電圧をYOBとして、
YOBA=(YOA/YO)*YOB ・・・(10)
により演算される。このオフセット学習値YOBAは、学習によりどの程度駆動オフセット電圧が調整されるかを示すものであり、次の学習期間のS304で駆動オフセット電圧YOAを
YOA=YO*YOBA/YOB ・・・(11)
により演算する際に用いられる。このYOAを用いて、次の駆動オフセット電圧YOA’を、
YOA’={(YOA*YR*TM/TB/YM)−YOA}*k+YOA ・・・(12)
により演算する。
駆動オフセット電圧を演算した後、コントローラ10は、このときの回転速度に応じ、第1実施形態における(5)式を用いて定常状態駆動電圧YDを再び演算し、S306で演算した学習後の駆動オフセット電圧YOA(及びYOA’)と定常状態駆動電圧YDを加算して、
YLA=YOA+YD ・・・(13)
によりリミット値YLAを演算してリミッタ14に出力する(S307)。
本実施形態によれば、処理対象となるモータ18が基準となる標準的なモータよりも加速特性が遅い場合には駆動オフセット電圧が増大調整され、逆に、処理対象となるモータ18が基準となるモータよりも加速特性が速い場合には駆動オフセット電圧が減少調整されるので、モータ18毎の加速特性の相違あるいはバラツキが吸収されてほぼ同一の加速特性が得られる。このことは、例えば上記の(9)式においてTM=TBとして簡易化して
YOA={(YO*YR/YM)−YO}*k+YO ・・・(14)
として、YR>YM、つまり処理対象となるモータ18が基準となる標準モータよりも加速特性が遅い場合に右辺第1項が正となってYOAはYOよりも増大調整され、YR<YM、つまり処理対象となるモータ18が基準となる標準モータよりも加速特性が速い場合に右辺第1項が負となってYOAはYOよりも減少調整されることからも理解されよう。勿論、YR=YM、つまり処理対象となるモータ18と基準となる標準モータの加速特性が一致する場合には、YOA=YOとなって増減調整されることはない。
なお、本実施形態における回転速度やモータ駆動電圧の具体的な数値の一例は、
X1:500rpm
X2:5000rpm
YD1:235mV
YD2:961mV
Y01:400mV
Y02:100mV
YOB:100mV
TB:250msec
k:0.5
であるが、これらはモータ18毎に適宜設定し得るものであって、かかる数値に限定されないのは言うまでもない。
10 コントローラ、12 サーボイコライザ、14 リミッタ、16 ドライバ、18 モータ、100 モータ回転速度目標指令、102 リミット値指令、104 モータ制御信号、106 モータ制御信号(リミット後)、108 回転速度検出信号。

Claims (1)

  1. モータの駆動を制御するモータ制御装置であって、
    目標回転速度及びリミット値を設定する演算手段と、
    前記目標回転速度と、検出されたモータの回転速度との差分に応じてモータ駆動電圧信号を生成する生成手段と、
    前記モータ駆動電圧信号を前記リミット値で制限する制限手段と、
    前記制限手段で制限されたモータ駆動電圧信号を用いてモータを駆動する駆動手段と、
    を備え、
    前記演算手段は、モータの回転速度が増大するほど増大する駆動電圧値であり、かつ、モータを定常的に回転させるために必要な回転速度毎の駆動電圧値に対し、相対的に低回転速度での増分が相対的に高回転速度での増分よりも大きいような駆動電圧値を前記リミット値として設定するものであり、前記モータを定常的に回転させるために必要な回転速度毎の駆動電圧値と、回転速度が増大するほどその値が小さくなるオフセット電圧を加算することで前記リミット値を設定し、かつ、前記モータと基準モータとの加速特性の相違に応じて前記オフセット電圧を増減調整する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
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