JP6244943B2 - 半導体素子用ソケット - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子用ソケットに関するものである。
従来から、IC(集積回路)パッケージなどの半導体素子と、その電子機器の回路基板との間を電気的に接続するものとしてコンタクトが配設された半導体素子用ソケットが提供されている。
例えば、下記特許文献1には、半導体装置を各コンタクト端子群上に載置し、スライド部材を互いに近接する方向に摺動させることによって半導体装置をソケット本体部に装着することができる横スライド形式の半導体装置用ソケットが開示されている。
特許第4551309号公報
ところで、特許文献1に記載の半導体装置用ソケットは、操作者が半導体装置を本体部に向けて押圧しながらスライド部材をスライドさせて、半導体装置をソケット本体部に装着するものである。操作者が半導体装置を押圧しながら、スライド部材を操作するため、作業性が低下してしまう。また、半導体装置を押圧せずにカバー部材で押圧力を得ようとする場合、スライド部材のスライド時に大きな摩擦力が働いてしまい、スライド部材を操作する力が大きくなり作業性が低下してしまう。
そこで、本発明は、容易に半導体素子を着脱することができ、その作業性も高い半導体素子用ソケットの提供を目的とする。
上記課題を解決することのできる本発明の半導体素子用ソケットは、
下部に電極部を有する半導体素子を収容する収容部を備えた本体部と、
前記収容部の底面から突出し、前記収容部に収容される前記半導体素子の前記電極部が接触される端子と、
前記本体部に対してスライド可能に装着され、前記半導体素子を前記本体部の前記収容部に固定しない待機位置と、前記半導体素子を前記本体部の前記収容部に固定する固定位置とにスライドすることによって移動可能なカバー部材と、を備え、
前記本体部と前記カバー部材の一方に、前記本体部の内側へスライドする前記カバー部材のスライド方向内側へ向かって次第に下方へ傾斜するガイド溝が形成され、
前記本体部と前記カバー部材の他方に、前記ガイド溝に沿って移動する被ガイド部が設けられ、
前記カバー部材は、
前記待機位置で前記収容部の前記半導体素子の上方に配置され、前記固定位置で前記収容部の前記半導体素子の上面を押圧して前記半導体素子を前記端子へ押し付ける押部と、
前記固定位置に配置されることで前記本体部を係止し、前記待機位置の方向へスライドしないように前記カバー部材の移動を規制するロック部と、を備え
前記被ガイド部は、前記ガイド溝の傾斜方向に沿って形成された複数の突起を備え、複数の前記突起のうちの少なくとも一つの突起は、前記カバー部材が前記待機位置に配置された状態で前記ガイド溝から外れた位置に配置され、前記カバー部材が前記固定位置の方向へスライドして前記押部が前記半導体素子の上面に当接した時点から前記ガイド溝内に配置され、前記ガイド溝および前記被ガイド部は、前記本体部および前記カバー部材の両端に設けられ、前記本体部の中央部には、前記ガイド溝の傾斜方向に沿うガイド面が下方に向けて設けられ、前記カバー部材には、前記ガイド溝の傾斜方向に沿うスライド面が上方に向けて設けられ、
前記カバー部材が前記固定位置の方向へスライドして前記押部が前記半導体素子の上面に当接した時点から前記ガイド面と前記スライド面とが互いに摺接されて前記カバー部材の反りが防止されることを特徴とする。
本発明の半導体素子用ソケットにおいて、前記本体部または前記カバー部材の一方に、
前記カバー部材が前記待機位置に対して前記固定位置とは反対側にスライドして前記本体部から脱離するのを防止する脱離防止部が形成され、
前記本体部または前記カバー部材の他方に、前記脱離防止部を係止する係止部が形成されていることが好ましい。
本発明の半導体素子用ソケットにおいて、前記本体部または前記カバー部材の一方に、
前記待機位置にある前記カバー部材を前記固定位置の方向へスライドしないように前記カバー部材の移動を規制するカバー移動規制部が形成され、
前記本体部または前記カバー部材の他方に、前記カバー移動規制部を係止する被規制係止部が形成されていることが好ましい。
本発明の半導体素子用ソケットにおいて、前記本体部は、回路基板に接続される接続端子を備え、
前記カバー部材は、スライド方向外側の壁部に凹部が形成され、
前記カバー部材が前記待機位置に配置された状態で、平面視で前記接続端子が前記凹部に配置されて視認可能とされることが好ましい。
本発明の半導体素子用ソケットによれば、カバー部材を待機位置から固定位置へ向かってスライドさせるという単純な動作だけで、カバー部材をガイド溝に沿うスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動させ、カバー部材の押部で収容部内の半導体素子を容易に押し込み、その押し込んだ位置に固定するという作業を実行することができる。また、ロック部による本体部の係止を解除させることで、カバー部材をガイド溝に沿ってスライド方向外側へ向かって斜め上方へ自然に移動させて待機位置に配置させることができる。これにより、収容部からの半導体素子の取り外し作業の容易化を図ることができる。
すなわち、従来、押し込み動作とスライド動作とを別々の作業として行っていたのと比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
本発明の実施形態の第1実施例に係る半導体素子用ソケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係る半導体素子用ソケットの斜視図である。 半導体素子用ソケットの本体部を示す斜視図である。 半導体素子用ソケットの本体部の平面図である。 半導体素子用ソケットの本体部の側面図である。 本体部に取り付けられるカバー部材の斜視図である。 本体部に取り付けられるカバー部材の裏面側から視た斜視図である。 (a)はカバー部材の平面図であり、(b)はカバー部材の背面図であり、(c)はカバー部材の裏面図である。 カバー部材が待機位置に配置された状態の半導体素子用ソケットの平面図である。 図9におけるB部拡大図である。 カバー部材が固定位置に配置された状態の半導体素子用ソケットの平面図である。 図11におけるC部拡大図である。 図2におけるA部拡大図である。 (a)は半導体素子用ソケットの平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のE−E線における断面図であり、(d)は(a)のF−F線における断面図である。 (a)は半導体素子用ソケットの平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のG−G線における断面図であり、(d)は(a)のH−H線における断面図である。 (a)は半導体素子用ソケットの平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のI−I線における断面図であり、(d)は(a)のJ−J線における断面図である。 本発明の実施形態の第2実施例に係る半導体素子用ソケットの斜視図である。 図17に示される例において、半導体素子が装着された状態を示す斜視図である。 図17に示される例における本体部を示す斜視図である。 図17に示される例において用いられる放熱用部材を示す斜視図である。 図17に示される例において、吸着搬送用カバーが装着された状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態の第3実施例に係る半導体素子用ソケットの斜視図である。 図22に示される例における裏面を示す斜視図である。 図22に示される例において用いられる放熱用部材を示す斜視図である。 図24に示される放熱用部材が配線基板のスルーホールに半田付け固定された状態を示す部分断面図である。
以下、本発明に係る半導体素子用ソケットの実施形態の第1実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は、半導体素子用ソケット1の斜視図を示す。図1および図2に示すように、半導体素子用ソケット1は、本体部2と、一対のカバー部材3A,3Bとを備えている。
本体部2は、下部に電極部(銅などの電極パットや半田ボール)を有する半導体素子(例えば、ICチップ)を収容する収容部11を備えている。収容部11には、収容された半導体素子の電極部と接触する弾性変位可能な可動接点部を上端に有する端子(コンタクトプローブ)12が配置されている。また、本体部2の外壁部には、例えば、電子機器の回路基板の導体パターン(不図示)に半田付けなどで接続される端子12の接続端子(以下、固定端子部ともいう)13が配置されている。
それぞれのカバー部材3A,3Bは、本体部2に対してスライド可能に装着されており、対向するカバー部材3A,3Bが互いに近づく方向または離れる方向にスライドする。カバー部材3A,3Bは、互いに近づいた位置が固定位置とされ、互いに離れた位置が待機位置とされる。カバー部材3A,3Bは、互いに近づく方向へスライドして固定位置に配置されることによって、収容部11に載置された半導体素子を本体部2に固定(保持)することができる。これに対して、カバー部材3A,3Bは、固定位置よりも互いに離れる方向へスライドされて待機位置に配置されることによって、収容部11に載置された半導体素子を本体部2に固定しない(開放)状態にすることができる。
このように、カバー部材3A,3Bは、スライドによって半導体素子を固定する固定位置と、半導体素子を固定しない待機位置とに移動可能である。なお、以下の説明では、図1に示す矢印Xの方向を、本体部2に対するカバー部材3A,3Bのスライド方向といい、さらにカバー部材3A,3Bが近づく方向をスライド方向内側あるいは固定位置方向といい、離れる方向をスライド方向外側あるいは待機位置方向という。
本体部2に固定される半導体素子としては、例えば、BGA(Ball grid array)型、LGA(Land grid array)型、QFN(Quad Flat Non−Leaded Package)型パッケージIC等を対象とすることができる。
図3は、本体部2の斜視図を示す。図4は、本体部2の平面図を示す、図5は、本体部2の側面図を示す。
図3から図5に示すように、本体部2におけるスライド方向の両側、すなわちカバー部材3A,3Bが装着される両側には、その両端に、それぞれ一対のカバー取付部21A,21Bおよび一対の22A,22Bが形成されている。一対のカバー取付部21A,21Bにはカバー部材3Aが装着され、一対のカバー取付部22A,22Bにはカバー部材3Bが装着される。なお、本体部2は、例えば、絶縁性を有する樹脂部材によって構成されている。
カバー取付部21A,21B,22A,22Bは、カバー部材3Aまたは3Bが取り付けられない側面、すなわちスライド方向に延びる側面23Aまたは23Bに沿って形成されている。各カバー取付部21A,21B,22A,22Bは、同一の構造を有している。
ここで、各カバー取付部21A,21B,22A,22Bについて説明する。なお、各カバー取付部21A,21B,22A,22Bは、同一の構造を有しているので、カバー取付部21Aの構造を説明し、他のカバー取付部21B,22A,22Bの説明は省略する。
カバー取付部21Aの外壁面には、カバー部材3Aに設けられている突起状の被ガイド部41(図7において後述する)をガイドするためのガイド溝31が形成されている。ガイド溝31に沿って被ガイド部41を移動させることにより、カバー部材3Aがスライド方向に移動することになる。
ガイド溝31は、カバー部材3Aの固定位置方向であるスライド方向内側に向かって次第に下方へ傾斜する溝であり、所定の傾斜角θを有して延びている(図5参照)。
また、カバー取付部21Aの外壁面におけるガイド溝31よりもスライド方向内側の位置には、外方へ突出する係止ブロック32が形成されている。この係止ブロック32は、外方側の面が傾斜面33とされており、この傾斜面33は、スライド方向内側へ向かって次第に外方へ突出するように傾斜されている。
また、カバー取付部21Aの上壁面には、カバー部材3Aをスライド方向に誘導するカバー部材誘導溝35が、スライド方向に沿って形成されている。
また、カバー取付部21Aの外壁面の上部には、本体部2に装着されたカバー部材3Aを本体部2から外れないようにする(脱離を防止する)ための、例えば突起部からなるカバー外れ規制部(脱離防止部の一例)36が形成されている。カバー外れ規制部36は、カバー部材3Aに設けられている外れ被規制部46(図7において後述する)と係止することによってカバー部材3Aの外れを規制している。
上記のようなカバー取付部21A,21B,22A,22Bを有する本体部2には、カバー取付部21A,21B,22A,22Bの内壁面(一対のカバー取付部の対向する面)およびこの内壁面の近傍位置に、収容部11に載置される半導体素子の移動を規制するための半導体規制部24A,24Bが形成されている。
また、本体部2には、カバー取付部21A,21B同士の間およびカバー取付部22A,22B同士の間に、ガイドブロック37が形成されている。ガイドブロック37には、スライド方向外側へ向けて突出するガイド部38が形成されている。ガイド部38は、その下面側が、スライド方向内側へ向かって次第に下方へ、ガイド溝31と同じ傾斜角θで傾斜するガイド面39とされている(図3参照)。
次に、カバー部材3A,3Bについて説明する。なお、カバー部材3Aと3Bとは同一の構造を有しているので、カバー部材3Aの構造を説明し、他のカバー部材3Bの説明は省略する。
図6は、カバー部材3A(3B)の斜視図を示す。図7は、カバー部材3A(3B)の裏面側から視た斜視図を示す。図8は、カバー部材3A(3B)を示し、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は裏面図を示す。図9は、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態の半導体素子用ソケット1の平面図を示す。図10は、図9におけるB部拡大図を示す。図11は、カバー部材3A,3Bが固定位置に配置された状態の半導体素子用ソケット1の平面図を示す。図12は、図11におけるC部拡大図を示す。図13は、図2におけるA部拡大図を示す。
カバー部材3Aは、例えば、絶縁性を有する樹脂部材によって構成されている。図6から図8に示すように、カバー部材3Aにおける側壁40の内側面には、被ガイド部41が形成されている。被ガイド部41は、カバー部材3Aのスライド移動に伴い、本体部2のカバー取付部21A,21Bに形成されたガイド溝31に沿って移動する部分である。
被ガイド部41は、前方ガイド突起(突起の一例)41Aと後方ガイド突起(突起の一例)41Bとを有している。前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bは、それぞれガイド溝31と同一傾斜角θに沿う形状に形成されており、ガイド溝31の幅寸法よりも僅かに小さな幅寸法を有している。さらに、前方ガイド突起41Aと後方ガイド突起41Bとは、ガイド溝31と同一傾斜角θで傾斜した位置に配置されている。そして、これらの前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bは、それぞれガイド溝31内に配置され、ガイド溝31に沿って移動される。
また、側壁40の内側面には、カバー取付部21A,21Bの外壁面におけるガイド溝31よりもスライド方向内側の位置に形成された係止ブロック32と係止する、例えば爪部からなるロック爪(ロック部および被規制係止部の一例)44が形成されている。
図9および図10に示すように、ロック爪44は、係止ブロック32におけるスライド方向外側部である係止ブロック外側部(カバー移動規制部の一例)32aに当接することで、カバー部材3Aを待機位置に配置された状態に維持させる。
さらに、図11および図12に示すように、ロック爪44は、係止ブロック32におけるスライド方向内側部である係止ブロック内側部32bを係止することで、カバー部材3Aを固定位置に配置された状態に維持させる。
また、図13に示すように、側壁40の内側面には、カバー取付部21Aの外壁面の上部に形成されたカバー外れ規制部36と係止する、例えば突起部からなる外れ被規制部(係止部の一例)46が形成されている。カバー部材3Aの外れ被規制部46は、カバー取付部21Aのカバー外れ規制部36に係止され、これ以上のスライド方向外側へのカバー部材3Aの移動(カバー部材3Aの外れ)が規制されている。このように、外れ被規制部46は、カバー外れ規制部36と係止することによって、本体部2に装着されているカバー部材3Aの本体部2からの脱離を防止している。なお、図13は、カバー部材3Aが待機位置にスライドされている状態を示している。
図7および図8(c)に示すように、カバー部材3Aの上壁50の内側面には、スライド方向へ延びる被誘導突起部51が形成されている。被誘導突起部51は、カバー部材3Aが本体部2に装着されたときに、カバー取付部21A,21Bの上壁面に形成されたカバー部材誘導溝35に摺動可能に嵌合される。カバー部材3Aのスライドに伴って、被誘導突起部51はカバー部材誘導溝35内をスライド方向へ摺動する。
また、カバー部材3Aの上壁50の内側面には、スライド方向と直交する方向に沿って、カバー部材3Aの中央部および左右両側の三箇所に押部71が形成されている。押部71は、カバー部材3Aを固定位置の方向へスライドさせていったときに最初に半導体素子の上面に当接する部分である。これらの部分を介して半導体素子はカバー部材3Aで押圧される。
また、カバー部材3Aの中央部における上壁50と後壁52との角部には、開口部53が形成されている。開口部53を構成する下面側は、スライド方向内側へ向かって次第に下方へ、ガイド溝31と同じ傾斜角θで傾斜するスライド面54とされている。本体部2に装着されたカバー部材3Aをスライドさせることで、開口部53には、ガイドブロック37のガイド部38が摺接される。
また、カバー部材3Aの後壁(壁部の一例)52には、凹部55が形成されている。これにより、本体部2に装着されたカバー部材3Aが待機位置に配置された状態で、平面視で端子12の接続端子13が凹部55に配置され、上方側から接続端子13が視認可能とされている(図9および図11参照)。
次に、図14から図16を参照して、半導体素子を半導体素子用ソケット1に固定する際の各部の動作を説明する。
先ず、図14は、半導体素子用ソケット1の収容部11にICチップ(半導体素子)81が載置された状態で、カバー部材3A、3Bが互いに離れる方向(スライド方向外側)に移動して待機位置に配置された状態を示している。(a)は半導体素子用ソケット1の平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のE−E線における断面図であり、(d)は(a)のF−F線における断面図を示す。
図14(a)に示すように、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態では、
係止ブロック32の係止ブロック外側部32aにロック爪44が当接し、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態に維持される。これにより、カバー部材3A,3Bは、容易に固定位置方向へスライドしないように規制されている。なお、カバー部材3A,3Bの外れ被規制部46は、カバー部材3A,3Bが本体部2から外れないように、カバー取付部21A,21B,22A,22Bのカバー外れ規制部36に係止されている。
図14(c)に示すように、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態では、
被ガイド部41の前方ガイド突起41Aがガイド溝31内に配置され、後方ガイド突起41Bは、ガイド溝31から外れた位置に配置されている。
図14(d)に示すように、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態では、
カバー部材3A,3Bの開口部53が、ガイドブロック37のガイド部38から外れた位置に配置されている。
また、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態では、カバー部材3A,3Bの押部71は、収容部11に載置されたICチップ81に対して、その上面よりも上方かつ外方に配置されている。また、ICチップ81は、端子12の上端(可動接点部)に支持され、本体部2の収容部11を形成する底面11Bに対して僅かに上方に配置されている。
図15は、ICチップ81が半導体素子用ソケット1の収容部11に載置され、カバー部材3A、3Bが図14に示す位置より近づく方向(スライド方向内側)に移動した状態を示している。なお、(a)は半導体素子用ソケット1の平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のG−G線における断面図であり、(d)は(a)のH−H線における断面図を示す。
図15(a)に示すように、カバー部材3Aとカバー部材3Bとを近づく方向へスライドさせると、ロック爪44が係止ブロック32の傾斜面33に乗り上げ、カバー部材3A,3Bの固定位置方向へのスライドの規制が解除される。
図15(c)に示すように、カバー部材3Aとカバー部材3Bとを近づく方向へスライドさせると、被ガイド部41の前方ガイド突起41Aがガイド溝31に沿って斜め下方へ移動する。これにより、カバー部材3A,3Bは、それぞれ本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動する。
このように、カバー部材3A,3Bが本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動すると、ガイド溝31から外れた位置に配置されていた後方ガイド突起41Bがガイド溝31内へ入り込む。これにより、カバー部材3A,3Bが、前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bによってガイドされることとなる。
図15(d)に示すように、カバー部材3A,3Bが本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動すると、カバー部材3A,3Bの開口部53に、ガイドブロック37のガイド部38が入り込み、ガイド部38のガイド面39と開口部53のスライド面54とが摺接する。これにより、カバー部材3A,3Bの中央部がガイド面39によってガイドされることとなる。
また、カバー部材3A,3Bが本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動すると、収容部11に載置されたICチップ81に対して、その上面よりも上方かつ外方に配置されていた押部71がスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動する。これにより、押部71がICチップ81の上面に当接することとなる。そして、この時点からICチップ81が押部71で押し下げられ、端子12がICチップ81で押し下げられる。これにより、ICチップ81には、上述の可動接点部の弾性力に起因した端子12の付勢力である端子12からの反力が付与され、よって、カバー部材3A,3Bには、ICチップ81を介して上方へ向かう反力が付与される。
図16は、図15の状態からさらにカバー部材3A,3Bが互いに近づく方向(スライド方向内側)に移動して固定位置に配置された状態を示している。なお、(a)は半導体素子用ソケット1の平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)は(a)のI−I線における断面図であり、(d)は(a)のJ−J線における断面図を示す。
図16(c)に示すように、カバー部材3A,3Bをさらにスライドさせると、被ガイド部41の前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bがガイド溝31に沿って斜め下方へ移動する。これにより、カバー部材3A,3Bは、それぞれ本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動し、カバー部材3A,3Bが固定位置へ向かってガイドされる。
図16(d)に示すように、カバー部材3A,3Bが本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へさらに移動すると、カバー部材3A,3Bの開口部53に、ガイドブロック37のガイド部38がさらに入り込み、ガイド部38のガイド面39と開口部53のスライド面54とが摺接する。これにより、カバー部材3A,3Bの中央部が引き続きガイド面39によってガイドされる。
また、カバー部材3A,3Bが本体部2に対してスライド方向内側へ向かって斜め下方へさらに移動すると、押部71によってICチップ81がさらに押し下げられ、ICチップ81の下面に設けられた電極パッドや半田ボールなどの電極部が、端子12の可動接点部に押し付けられ、確実に導通した状態となる。
図16(a)に示すように、カバー部材3A,3Bをさらにスライドさせることで、カバー部材3A,3Bが固定位置に配置されると、ロック爪44が係止ブロック32の傾斜面33を越えて係止ブロック内側部32b側に達し、ロック爪44が係止ブロック内側部32bを係止する。これにより、カバー部材3A,3Bの待機方向へのスライドが規制される。
このようにしてカバー部材3A,3Bが固定位置に配置されると、ICチップ81は、
上面が押部71によって押圧され、また、下面側の端子12の可動接点部から適正な接触力を得て、電気的導通状態になるとともに半導体素子用ソケット1に固定される。
ここで、移動方向がガイド溝31と被ガイド部41とでガイド溝31に沿う方向に限定されたカバー部材3A,3Bには、ICチップ81を介して端子12の可動接点部からの上方への反力がガイド溝31に沿う方向への力として作用することとなる。したがって、カバー部材3A,3Bのロック爪44が本体部2の係止ブロック32に押し付けられ、また、カバー部材3A,3Bの被ガイド部41の前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bが本体部2のガイド溝31の上方側の壁面に押し付けられ、さらに、カバー部材3A,3Bの開口部53のスライド面54が本体部2のガイドブロック37のガイド面39に押し付けられた状態とされる。これにより、カバー部材3A,3Bは、本体部2に対してガタつきなく固定位置に配置された状態とされる。
上記のようにICチップ81を固定した状態からICチップ81を取り出す際には、例えば、治具等によってロック爪44を本体部2から離す方向へ弾性変形させて広げ、ロック爪44による係止ブロック内側部32bの係止を解除させる。前述のように、移動方向がガイド溝31と被ガイド部41とでガイド溝31に沿う方向に限定されたカバー部材3A,3Bには、ICチップ81を介して端子12からの反力がガイド溝31に沿う方向への力として作用している。したがって、ロック爪44による係止ブロック内側部32bの係止が解除されると、カバー部材3A,3Bは、ガイド溝31に沿ってスライド方向外側へ斜め上方に移動する。
これにより、カバー部材3A,3Bの押部71によるICチップ81の押圧が解除されるとともに、カバー部材3A,3BがICチップ81の上方から外れた待機位置に配置される(図14参照)。よって、本体部2の収容部11に載置されたICチップ81の本体部2からの取り外しが可能となる。また、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置されると、ロック爪44が係止ブロック32の係止ブロック外側部32aに配置される。これにより、ロック爪44が係止ブロック32に当接することで、カバー部材3A,3Bは、待機位置に配置された状態に維持され、容易に固定位置方向へスライドしないように規制される。なお、カバー部材3A,3Bがスライド方向外側へ移動しても、カバー部材3A,3Bの外れ被規制部46がカバー取付部21A,21B,22A,22Bのカバー外れ規制部36に係止する。これにより、カバー部材3A,3Bは、本体部2から外れることなく待機位置に配置されることとなる。
以上、説明したように、本実施形態の半導体素子用ソケット1によれば、カバー部材3A,3Bを待機位置から固定位置へ向かってスライドさせるという単純な動作だけで、カバー部材3A,3Bをスライド方向内側へ向かって斜め下方へ移動させ、カバー部材3A,3Bの押部71で収容部11内のICチップ81を容易に押し込み、その押し込んだ位置に固定するという作業を実行することができる。
また、移動方向がガイド溝31と被ガイド部41とでガイド溝31に沿う方向に限定されたカバー部材3A,3Bには、固定状態において、ICチップ81を介して端子12の可動接点部からカバー部材3A,3Bに付与されている上方への反力がガイド溝31に沿う方向への力として作用した状態となっている。したがって、ロック爪44による係止ブロック内側部32bの係止を解除させることで、カバー部材3A,3Bをガイド溝31に沿ってスライド方向外側へ向かって斜め上方へ自然に移動させて待機位置に配置させることができる。これにより、収容部11からのICチップ81の取り外し作業の容易化を図ることができる。
すなわち、従来、押し込み動作とスライド動作とを別々の作業として行っていたのと比較して、作業性を大幅に向上させることができる。
しかも、カバー部材3A,3Bを水平方向へ移動させる部分がないため、ローラなどの部品を設けなくてもカバー部材3A,3Bを円滑にスライドさせることができ、また、水平方向へカバー部材3A,3Bを移動させる際に必要となる治具等を不要とすることができる。これにより、部品点数の削減や治具等の省略によるコスト低減を図ることができる。
また、ICチップ81を固定した状態では、ICチップ81を介して端子12の可動接点部からカバー部材3A,3Bに付与されている上方への反力がガイド溝31に沿う方向への力として作用するので、ロック爪44が係止ブロック内側部32bに押し付けられ、また、被ガイド部41の前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bがガイド溝31の上方側の壁面に押し付けられ、さらに、スライド面54がガイド面39に押し付けられた状態とされる。これにより、カバー部材3A,3Bを本体部2に対してガタつきなく固定位置に配置された状態とすることができ、よって、ICチップ81を確実に固定する事ができる。
また、この固定状態のとき、カバー部材3A,3Bに作用する端子12の可動接点部からの上方への反力は、ロック爪44の係止ブロック内側部32bへの係止箇所だけでなく、ガイド溝31の上方側の壁面と前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bとの接触箇所、およびガイドブロック37のガイド面39と開口部53のスライド面54との接触箇所に分散して作用することとなる。したがって、係止ブロック内側部32bを係止するロック爪44にかかる負担を低減することができる。
また、カバー部材3A,3Bが固定位置へ移動された際に収容部11のICチップ81の上面を押圧してICチップ81を端子12へ押し付ける押部71が、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態で収容部11のICチップ81の上方に配置されている。したがって、押部71がICチップ81の側面などに干渉して損傷するような不具合を生じさせることなく、カバー部材3A,3Bを待機位置から固定位置へ移動させてICチップ81を押圧させることができる。
また、カバー部材3A,3Bが固定位置方向へ移動して押部71がICチップ81の上面に当接した時点から被ガイド部41の後方ガイド突起41Bがガイド溝31内に配置される。すなわち、押部71によってICチップ81が押圧されることでカバー部材3A,3Bに端子12の可動接点部からの反力が付与された時点で、被ガイド部41の前方ガイド突起41Aおよび後方ガイド突起41Bの全てがガイド溝31内に配置された状態となる。これにより、カバー部材3A,3Bに端子12の可動接点部からの反力が掛かり始めた後にも、カバー部材3A,3Bの円滑なスライド動作を行うことができる。
しかも、カバー部材3A,3Bが固定位置方向へ移動して押部71がICチップ81の上面に当接した時点からガイド部38のガイド面39と開口部53のスライド面54とが互いに摺接される。これにより、カバー部材3A,3Bに端子12の可動接点部からの反力が掛かり始めた後に、ガイド面39とスライド面54とが摺接することで、カバー部材3A,3Bの円滑なスライド動作を安定的に行うことができる。しかも、ガイド面39とスライド面54とが摺接することで、端子12の可動接点部からの反力によるカバー部材3A,3Bの中央部での反りを防止することができる。
また、本体部2にカバー外れ規制部36を設け、カバー部材3A、3Bに外れ被規制部46を設けて、カバー部材3A、3Bが待機位置にスライドしたときに、これ以上待機位置方向にスライドしないようにこれらの部材を係止させるようにしたので、カバー部材3A、3Bの本体部2からの脱離を確実に防止することができる。
また、ロック爪44が係止ブロック外側部32a側に配置されてロック爪44が係止ブロック外側部32aに当接することで、カバー部材3A,3Bは、待機位置に配置された状態に維持される。すなわち、カバー部材3A、3Bが待機位置にスライドしたときに、カバー部材3A、3Bを容易に自重で固定位置方向へ移動されることがないようにこれらの部材を係止させるようにしたので、待機状態におけるカバー部材3A、3Bのフラツキ移動(不安定状態)を防止することができる。
また、カバー部材3A,3Bにおけるスライド方向外側の後壁52に凹部55を形成し、カバー部材3A,3Bが待機位置に配置された状態でも、平面視で接続端子(固定端子部)13が凹部55に配置されて視認可能としたので、半導体素子用ソケット1を、回路基板へ実装して回路パターンに半田付け等で接続した本体部2の接続端子(固定端子部)13の回路パターンへの接続状態を容易に確認することができる。
なお、上述した実施形態では、ガイド溝31を本体部2に形成し、被ガイド部41をカバー部材3A,3Bに形成する構成としたが、この形態に限定されるものではなく、ガイド溝31をカバー部材3A,3Bに形成し、被ガイド部41を本体部2に形成するようにしてもよい。この場合にも同様の作用効果を得ることができる。
図17は、本発明に係る半導体素子用ソケットの実施形態の第2実施例を示す。
図1に示される例においては、カバー部材3Aおよび3Bは、それぞれ、樹脂部材とされるが、その代わりに、図17に示される例においては、カバー部材30Aおよび30Bは、それぞれ、熱伝導性の良い金属材料、例えば、アルミニウム合金等でダイキャストにより成形されているものとされる。加えて、本体部60は、後述する放熱用部材64を備えるものとされる。
カバー部材30Aとカバー部材30Bとは、互いに同一の構成を有するのでカバー部材30Aについて説明し、カバー部材30Bの説明を省略する。
カバー部材30Aは、後述する上壁30TWを除き、図6および図7に示されるカバー部材3Aと同様な構成を有しており、ロック爪(不図示)を内側に有するアーム30LNを有する側壁30LWと、ロック爪(不図示)を内側に有するアーム30RNを有する側壁30RWと、側壁30LWと側壁30RWとを連結する上壁30TWおよび後壁30WBと、を含んで構成されている。
側壁30LWおよび側壁30RWの内側の構成は、それぞれ、図7に示されるカバー部材3Aの側壁40の内側と同様な構成を備えており、即ち、被ガイド部、前方ガイド突起、後方ガイド突起を有している。
後壁30WBの中央部には、上壁30TWと後壁30WBとの交わる部分に開口部30WIが形成されている。開口部30WIの周縁には、スライド面30Sが形成されている。開口部30WIには、図18に示されるように、カバー部材30Aおよび30Bが互いに近接する場合、後述する本体部60のガイドブロック67Aが係合される。なお、図17は、カバー部材30Aおよび30Bが互いに離隔した状態を示す。
上壁30TWは、第1の放熱用フィン列30AH1、および、第2の放熱用フィン列30AH2を有している。第1の放熱用フィン列30AH1は、図17に示される直交座標におけるY座標軸に沿って所定の間隔で形成される複数個の放熱用フィンにより構成されている。Y座標軸は、カバー部材30Aおよびカバー部材30Bの摺動方向に沿ったX座標軸に対し直交する方向とされる。第2の放熱用フィン列30AH2は、第1の放熱用フィン列30AH1に対し平行に形成され、所定の間隔で形成される複数個の放熱用フィンにより構成されている。第2の放熱用フィン列30AH2の放熱用フィンの大きさは、第1の放熱用フィン列30AH1の放熱用フィンの大きさに比して小とされる。
樹脂材料で成形された本体部60の構造は、図19に拡大されて示されるように、半導体素子収容部62の底部の構成、ならびに、底部に設けられるコンタクト端子列62Ai,62Bi,62Ci,および、62Di、放熱用部材62を除き、図3に示される本体部2の構造と同様である。なお、図19は、コンタクト端子列62Ai,62Bi,62Ci,および、62Di、ならびに、放熱用部材62が取り外された状態を示す。
本体部60は、半導体素子収容部62を中央部に有している。半導体素子収容部62は、図19における直交座標軸におけるX座標軸に沿って延び、互いに向かい合う側壁60LWおよび60RWと、側壁60LWの一端と対応する側壁60RWの一端とを連結する連結壁60CW1と、側壁60LWの他端と対応する側壁60RWの他端とを連結する連結壁60CW2と、コンタクト端子列62Ai,62Bi,62Ci,および、62Di、ならびに、放熱用部材64が配される底部とを含んで構成されている。
側壁60LWおよび60RWは、互いに同一の構成を有するので側壁60LWについて説明し、側壁60RWの説明を省略する。
側壁60LWの外周部には、図3に示される本体部2の構造と同様に、一対のカバー取付部が、互いに離隔して形成されている。各カバー取付部は、ガイド溝60GC1、係止ブロック60Fを有している。各カバー取付部のガイド溝60GC1は、互いに交差するように下方に向けて傾斜している。係止ブロック60Fの相互間の略中央部には、後述する放熱用部材64の脚部が挿入される溝62Taが、Z座標軸に沿って延びて形成されている。なお、側壁60RWの外周部においては、ガイド溝60GC1、係止ブロック60Fに向き合うガイド溝60GC2、係止ブロック60Fが対応している。
側壁60LWの内周部には、図3に示される本体部2の構造と同様に、半導体規制部60GAおよび60GBが形成されている。
連結壁60CW1および連結壁60CW2の中央部には、カバー部材30Aおよび30Bの開口部30WIに対応したガイドブロック67Aおよび67Bが一体に形成されている。
底部は、コンタクト端子列62Aiとコンタクト端子列62Biとの間、コンタクト端子列62Ciとコンタクト端子列62Diとの間に、それぞれ、底部を貫通する開口部62H1、開口部62H2を有している。コンタクト端子列62Biとコンタクト端子列62Ciとの間には、放熱用部材64が載置される平坦部62Tが形成されている。
コンタクト端子列62Ai,62Bi,62Ci,および、62Diは、それぞれ、スリット群62SAi,62SBi,62SCi,および、62SDiと、各スリットにそれぞれ挿入される複数個のコンタクト端子と、を含んで構成されている。隣接するスリット相互間は、隔壁により仕切られている。各コンタクト端子は、スリットからZ座標軸に沿って突出する接点部と、配線基板PBの導体パターンに半田付け固定される固定端子部と、その接点部と固定端子部とを連結する湾曲部とを含んで構成されている。
各コンタクト端子の固定端子部は、開口部62H1、開口部62H2に突出している。
放熱用部材64は、図20に拡大されて示されるように、熱伝導性の良好な薄板金属材料で成形され、当接面部64Aと、当接面部64Aの両端に連なり形成される一対の脚部64Fとから構成されている。
帯状の当接面部64Aは、側壁60LWと側壁60RWとの間に延びており、ICチップ81が半導体素子収容部62に装着された場合、ICチップ81のパッケージの底面、あるいは、電極面に形成される放熱部に当接される。当接面部64Aには、複数個の弾性変位可能な接触片64i(i=1〜n.nは正の整数)が所定の間隔でY座標軸に沿って形成される。一対の脚部64Fは、配線基板PBの接地用導体パターンに半田付け固定されている。これにより、発熱したICチップ81の電極面からの熱または静電気が、放熱用部材64を通じて配線基板PBに逃がされるとともに、ICチップ81の上端面からの熱がカバー部材30Aおよびカバー部材30Bを介して半導体素子用ソケットの周囲の大気中に効率よく放熱されることとなる。
特に、大型化し発熱容量の大であるICチップ81において、品質管理上、識別シールをICチップ81の上端面に貼付する必要がある場合、ヒートシンク等をICチップ81に設けることができないとき、ICチップ81の上端面からの熱がカバー部材30Aおよびカバー部材30Bを介して半導体素子用ソケットの周囲の大気中に効率よく放熱されることとなる。
半導体素子用ソケットが自動搬送機により搬送される場合、底部には、図21に示されるように、吸着搬送用カバー68がその底部に対し装着される。これにより、自動搬送機の吸着部が吸着搬送用カバー68の平坦面に当接し吸着することによって自動搬送機が半導体素子用ソケットを個別に搬送できる状態となる。
吸着搬送用カバー68は、例えば、樹脂材料で額縁状に成形され、枠部と、枠部と一体に形成され、本体部60の底部に装着されたとき、コンタクト端子列62Bi,62Ciの全体を覆う平坦面部と、から構成されている。平坦面部は、枠部の内側における中央部に連結されている。枠部における向かい合う一対の縁部は、コンタクト端子列62Ai、62Diを個別に覆うものとされる。図17に示されるように、カバー部材30Aおよび30Bが互いに離隔した状態において、半導体素子収容部62内に吸着搬送用カバー68が装着された後、図18に示されるように、カバー部材30Aおよび30Bが互いに近接した状態とされることにより、その一対の縁部は、カバー部材30Aおよび30Bの側壁30LWおよび側壁30RWの内周部とンタクト端子列62Ai、62Diとの間で挟持されることとなる。
図22は、本発明に係る半導体素子用ソケットの実施形態の第3実施例を示す。
図17に示される例においては、側壁60LWと側壁60RWとの間に延びる帯状の放熱用部材64を備えるものとされるが、図22においては、複数個の放熱部材66が、本体部60´のコンタクト端子列62Biとコンタクト端子列62Ciとの間の平坦部に所定の間隔をもって図22における直交座標のY座標軸に沿って個別に設けられるものとされる。
なお、図22および図23においては、図17に示される例において同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
放熱用部材66は、図24に拡大されて示されるように、熱伝導性の良好な薄板金属材料で成形され、当接面部66Aと、当接面部66Aの両端に連なり形成される一対の脚部66Fとから構成されている。
各放熱用部材66の当接面部66Aは、ICチップ81が半導体素子収容部62に装着された場合、ICチップ81のパッケージの底面、あるいは、電極面に形成される放熱部に当接される。当接面部66Aには、複数個の弾性変位可能な接触片66Ai(i=1〜n.nは正の整数)が所定の間隔でY座標軸に沿って形成されている。一対の脚部66Fは、図23に示されるように、それぞれ、平坦部に形成されるスリット(不図示)を介して配線基板PBのスルーホールPBHに向けて突出している。また、一対の脚部66Fは、図25に拡大されて示されるように、配線基板PBのスルーホールPBHに挿入され、半田70により、半田付け固定されている。その際、配線基板PBに形成されるスルーホールPBHは、銅箔製のパッドPBC3によりその内周部が被覆されている。また、配線基板PBのスルーホールPBHの開口端の周縁における表面および裏面にも、パッドPBC3と一体に形成されるパッドPBC1およびPBC2が、形成されている。これにより、発熱したICチップ81の電極面からの熱または静電気が、各放熱用部材66を通じて配線基板PBの表面および裏面にも逃がされるとともに、ICチップ81の上端面からの熱がカバー部材30Aおよびカバー部材30Bを介して半導体素子用ソケットの周囲の大気に効率よく放熱されることとなる。
本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1:半導体素子用ソケット、2:本体部、3A,3B:カバー部材、11:収容部、12:端子、13:接続端子、31:ガイド溝、32a:係止ブロック外側部(カバー移動規制部)、36:カバー外れ規制部(脱離防止部)、39:ガイド面、41:被ガイド部、41A:前方被ガイド突起(突起)、41B:後方被ガイド突起(突起)、44:ロック爪(ロック部,被規制係止部)、46:外れ被規制部(係止部)、52:後壁(壁部)、
54:スライド面、55:凹部、64,66:放熱用部材、71:押部、81:ICチップ(半導体素子)

Claims (7)

  1. 下部に電極部を有する半導体素子を収容する収容部を備えた本体部と、
    前記収容部の底面から突出し、前記収容部に収容される前記半導体素子の前記電極部が接触される端子と、
    前記本体部に対してスライド可能に装着され、前記半導体素子を前記本体部の前記収容部に固定しない待機位置と、前記半導体素子を前記本体部の前記収容部に固定する固定位置とにスライドすることによって移動可能なカバー部材と、を備え、
    前記本体部と前記カバー部材の一方に、前記本体部の内側へスライドする前記カバー部材のスライド方向内側へ向かって次第に下方へ傾斜するガイド溝が形成され、
    前記本体部と前記カバー部材の他方に、前記ガイド溝に沿って移動する被ガイド部が設けられ、
    前記カバー部材は、
    前記待機位置で前記収容部の前記半導体素子の上方に配置され、前記固定位置で前記収容部の前記半導体素子の上面を押圧して前記半導体素子を前記端子へ押し付ける押部と、
    前記固定位置に配置されることで前記本体部を係止し、前記待機位置の方向へスライドしないように前記カバー部材の移動を規制するロック部と、を備え
    前記被ガイド部は、前記ガイド溝の傾斜方向に沿って形成された複数の突起を備え、複数の前記突起のうちの少なくとも一つの突起は、前記カバー部材が前記待機位置に配置された状態で前記ガイド溝から外れた位置に配置され、前記カバー部材が前記固定位置の方向へスライドして前記押部が前記半導体素子の上面に当接した時点から前記ガイド溝内に配置され、
    前記ガイド溝および前記被ガイド部は、前記本体部および前記カバー部材の両端に設けられ、
    前記本体部の中央部には、前記ガイド溝の傾斜方向に沿うガイド面が下方に向けて設けられ、前記カバー部材には、前記ガイド溝の傾斜方向に沿うスライド面が上方に向けて設けられ、
    前記カバー部材が前記固定位置の方向へスライドして前記押部が前記半導体素子の上面に当接した時点から前記ガイド面と前記スライド面とが互いに摺接されて前記カバー部材の反りが防止されることを特徴とする半導体素子用ソケット。
  2. 前記本体部または前記カバー部材の一方に、前記カバー部材が前記待機位置に対して前記固定位置とは反対側にスライドして前記本体部から脱離するのを防止する脱離防止部が形成され、
    前記本体部または前記カバー部材の他方に、前記脱離防止部を係止する係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子用ソケット。
  3. 前記本体部または前記カバー部材の一方に、前記待機位置にある前記カバー部材を前記固定位置の方向へスライドしないように前記カバー部材の移動を規制するカバー移動規制部が形成され、
    前記本体部または前記カバー部材の他方に、前記カバー移動規制部を係止する被規制係止部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体素子用ソケット。
  4. 前記本体部は、回路基板に接続される前記端子の接続端子を備え、
    前記カバー部材は、スライド方向外側の壁部に凹部が形成され、
    前記カバー部材が前記待機位置に配置された状態で、平面視で前記接続端子が前記凹部に配置されて視認可能とされることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の半導体素子用ソケット。
  5. 前記カバー部材が金属材料で形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体素子用ソケット。
  6. 前記本体部の収容部は、前記半導体素子の下部に接触し該半導体素子から発生した熱を放熱する放熱用部材を備えることを特徴とする請求項5記載の半導体素子用ソケット。
  7. 前記放熱用部材は、前記本体部が配される配線基板に固定される脚部を有することを特徴とする請求項6記載の半導体素子用ソケット。
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