JP6242439B1 - 冷・暖房衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の自由な動きを制限せず、しかも優れた冷・暖房効果を得られる衣服を提供する。【解決手段】樹脂膜の内層(12a)(13a)と繊維布の外層(12b)(13b)とが積層された少なくとも2層構造の表地(12)と裏地(13)とから成り、その表地と裏地との内層同士が対面するように重ね合わされた衣服本体(10)を有し、上記衣服本体はその周囲の連続的な縁取り状態として上記内層同士を溶着した第1溶着部(14)と、その第1溶着部により囲まれた内部において同じく内層同士を点在分布状態に溶着した多数の第2溶着部(15)と、同じく第1溶着部により囲まれた内部に冷・暖房用液体の迂回又は蛇行流動回路(P)を形成すべく、やはり上記内層同士を不連続に溶着した第3溶着部(16)と、その流動回路の途中に連通する冷・暖房用液体の導入口(22)並びに導出口(23)とを備え、その液体導入口から迂回又は蛇行流動回路を経て液体導出口へ循環流動する冷・暖房用液体によって、衣服本体の全体を冷・暖房するように定めた。【選択図】図1

Description

本発明は暑い環境下での着用による冷房効果又は寒い環境下での着用による暖房効果を得られる冷・暖房衣服に関する。
この種の冷・暖房衣服としては、特許文献1、2に記載のような衣服にチューブを縫い付け配管して、その内部へ冷水又は温水を循環流動させるタイプと、特許文献3に記載のような衣服に設けた冷媒室へ、冷媒を出し入れ自在に充満させておくタイプとの2種が公知である。
特開平4−209807号公報 特開2003−113507号公報 実用新案登録第3185237号公報
ところが、特許文献1、2に記載のタイプでは、衣服にチューブを縫い付けているため、その衣服の全体に配管することが困難であり、衣服の全表面積に占めるチューブの配管面積が半分にも満たず、衣服の全体を均一に冷・暖房することができない。
また、冷水又は温水の流動するチューブがあたかも皮膚から浮き出す血管のように、衣服の表面から膨張するため、傷付きやすく、耐用性に問題があるほか、露出状態に着用する上衣の場合、外観デザインを阻害することにもなる。更に、外部から見えない下着の場合でも、着用者における身体の動きに応じた自由な変形を、いたずらに制限することとなり、違和感を与える問題がある。
他方、特許文献3に記載のタイプでは、表地と裏地との接着部によって冷媒室が形成されているため、特許文献1、2の上記膨張を抑制しやすい利点があると言えるが、その冷媒が固体である場合には勿論のこと、液体でも貯溜状態にあり、循環流動していないため、早期に冷却性能が低下してしまう。そうすると、冷媒を頻繁に出し入れ交換しなければならず、甚だ不便である。
更に、冷媒室を区画形成するために、衣服と別個な接着剤とその塗布作業工程とが必要となり、生産性が低下する問題もある。
本発明はこのような諸問題の抜本的な解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では樹脂膜の内層と繊維布の外層とが積層された少なくとも2層構造の表地と裏地とから成り、その表地と裏地との内層同士が対面するように重ね合わされた衣服本体を有し、
上記衣服本体はその周囲の連続的な縁取り状態として上記内層同士を溶着した第1溶着部と、その第1溶着部により囲まれた内部において同じく内層同士を点在分布状態に溶着した多数の第2溶着部と、同じく第1溶着部により囲まれた内部に冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成すべく、やはり上記内層同士を不連続に溶着した第3溶着部と、その蛇行又は迂回流動回路の途中に連通する液体導入口並びに液体導出口とを備え、
その液体導入口から蛇行又は迂回流動回路を経て液体導出口へ循環流動する冷・暖房用液体によって、衣服本体の全体を冷・暖房するように定めたことを特徴とする。
また、請求項2では第1〜3溶着部が何れも接着剤や接着テープ、その他の別個な接着手段を介さず、高周波溶着加工、超音波溶着加工又は熱圧溶着加工によって形成されていることを特徴とする。
請求項3では第3溶着部が直線形態又は曲線形態をなしていることを特徴とする。
請求項4では表地と裏地における内層の樹脂膜が軟質の熱可塑性樹脂フィルムから成り、同じく外層の繊維布がポリアミド繊維の織物から成ることを特徴とする。
請求項5では蛇行又は迂回流動回路の途中に連通する液体導入口と液体導出口が、衣服本体の表地又は裏地に貫通形成されていると共に、
その液体導入口には衣服本体の外側から液体導入エルボの開口基端部が、液体導出口には同じく衣服本体の外側から液体導出エルボの開口基端部が、各々差し込み状態に接続一体化されていることを特徴とする。
請求項6では液体導入エルボと液体導出エルボが何れも表地と裏地における内層の樹脂膜と同系の半硬質の熱可塑性樹脂から成り、
その液体導入口と液体導出口へ各々差し込まれた開口基端部が、上記内層の樹脂膜と同じ軟質の熱可塑性樹脂フィルムから成る別個な取付座を介して、その表地又は裏地の内層に溶着一体化されていることを特徴とする。
請求項7では冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成する第3溶着部が、衣服本体を上下2室に大別する1本の長い横線状第3溶着部と、その横線状第3溶着部と交叉する関係に配列されることによって、上下2室の内部を各々複数づつの小室に細分する複数本の短かい縦線状第3溶着部とから成り、
上下2室を連通させる一対の縦連通路を、上記横線状第3溶着部の左右両端位置に開口形成すると共に、
上下2室の各内部にある小室同士の隣り合う左右相互間を連通させる複数づつの横連通路を、上記縦線状第3溶着部の上端位置と下端位置へ交互に開口形成して、
冷・暖房用液体が上下2室の小室を左右方向へ蛇行又は迂回しながら循環流動するように定めたことを特徴とする。
請求項8では上室の脇腹部に相当する中途位置へ液体導入口と、下室の同じ脇腹部に相当する中途位置へ液体導出口とを各々形成することにより、
液体導入口から上室に導入された冷・暖房用液体が、その上室の小室を蛇行又は迂回してから下室の小室を蛇行又は迂回した後、その下室の液体導出口から導出されるという循環流動を行うように定めたことを特徴とする。
請求項9では冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成する第3溶着部が、衣服本体を左右2室に大別する1本の長い縦線状第3溶着部と、その縦線状第3溶着部と交叉する関係に配列されることによって、左右2室の内部を各々複数づつの小室に細分する複数本の短かい横線状第3溶着部とから成り、
左右2室を連通させる横連通路を、上記縦線状第3溶着部の上端位置又は下端位置に開口形成すると共に、
左右2室の各内部にある小室同士の隣り合う上下相互間を連通させる複数づつの縦連通路を、上記横線状第3溶着部の左端位置と右端位置へ交互に開口形成して、
冷・暖房用液体が左右2室の小室を上下方向へ蛇行又は迂回しながら循環流動するように定めたことを特徴とする。
請求項10では左右2室の何れか一方における下端位置へ液体導入口と、残る他方の下端位置へ液体導出口とを各々形成することにより、
液体導入口から左右2室の何れか一方に導入された冷・暖房用液体が、その一方の小室を蛇行又は迂回してから他方の小室を蛇行又は迂回した後、その他方の液体導出口から導出されるという循環流動を行うように定めたことを特徴とする。
更に、請求項11では衣服本体がレーシングカーや自転車などの競技用衣服、運動用特殊衣服、消防服、放射線防護服、各種作業服、一般衣服の何れかの用途の全体又は一部に使用されることを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、冒頭に述べた従来技術の諸問題をすべて解決できる効果がある。
つまり、衣服本体における表地と裏地との樹脂膜から成る内層同士が、その周囲を密封状態に縁取る一連の第1溶着部と、その囲まれた内部に点在分布する多数の第2溶着部と、同じく内部に冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成する不連続な第3溶着部とによって、溶着一体化されており、衣服本体における全体のパターン面積に対して、冷・暖房用液体の蛇行又は迂回する流動回路の面積が占める比率は、約99%であると言える程に広大な面積となり、その結果衣服本体の全体を均一に効率良く冷・暖房できるのである。
しかも、衣服本体は表地と裏地とから成り、その何れも樹脂膜の内層と繊維布の外層とが積層された少なくとも2層構造をなし、その表地と裏地との内層同士が向かい合う相互間に、上記蛇行又は迂回流動回路が形成されているため、その内層同士が点在分布する多数の第2溶着部により溶着一体化されていることとも相俟って、冷・暖房用液体の内圧を受けて膨張したり、着用者の自由な動きを制限したり、更に外観デザインを阻害したりするおそれもない。
また、冷・暖房用液体はその液体導入口から上記蛇行又は迂回流動回路を経て液体導出口へ、蛇行又は迂回しながら循環流動するようになっているため、その液体を貯溜した状態に保ったり、固体の保冷剤や保温剤を収容したりするタイプに比し、冷・暖房性能の早期な低下を招いたり、上記固体や液体の頻繁な出し入れ交換を余儀なくされたりすることがない。
その場合、請求項2の構成を採用するならば、上記衣服本体における表地と裏地とが樹脂膜の内層を具備することに基き、その表地と裏地との内層同士を高周波溶着加工、超音波溶着加工又は熱圧溶着加工によって溶着一体化することができるため、優れた量産効果を得られる。
請求項3の構成を採用するならば、第3溶着部を点在分布する多数の第2溶着部と干渉しない関係状態に配列しやすく、特に曲線(波線)形態に配列設置するならば、衣服本体の強度アップも得られる効果がある。
請求項4の構成を採用するならば、表地と裏地との内層同士を安定・確固に溶着加工しやすく、同じく外層の高い引張強度と耐衝撃性を得られる効果がある。
また、請求項5の構成を採用するならば、衣服本体の表地又は裏地を貫通する液体導入口と液体導出口に対して、その対応的な液体導入エルボと液体導出エルボとを各々容易に連通接続することができる。
その場合、特に請求項6の構成を採用するならば、液体導入エルボの開口基端部と液体導出エルボの開口基端部とを別個な取付座の介在により、衣服本体における表地の内層又は裏地の内層へ確実に溶着一体化することができ、その取付状態の安定性と耐用性に優れる。
請求項7の構成や請求項9の構成を採用するならば、冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を衣服本体の全体へ効率良く形成することができ、その流動回路に沿って冷・暖房用液体を円滑に流動させ得る効果がある。
その場合、請求項8の構成や請求項10の構成を採用するならば、冷・暖房用液体における蛇行又は迂回しながらの循環流動が、ますます円滑となり、衣服本体の隅々まで波及しやすくなる。
更に、請求項11の構成を採用するならば、上記衣服本体をそれ自体が製品−衣服としてのほか、衣服の一部分をなす言わば材料としても提供できる効果がある。
本発明に係る基本実施形態の特殊なベストを示す展開状態の正面図である。 図1の部分拡大正面図である。 点状第2溶着部を抽出して示す部分拡大正面図である。 図3の4−4線に沿う拡大断面図である。 図1の5−5線に沿う拡大断面図である。 図2の6−6線に沿う拡大断面図である。 図2の7−7線に沿う拡大断面図である。 液体導入エルボの取付状態を示す拡大断面図である。 液体導入エルボの取付状態を示す拡大正面図である。 液体導出エルボの取付状態を示す拡大断面図である。 衣服本体と冷・暖房用液体循環装置との接続状態を示す外観図である。 同じく接続使用状態の作用説明図である。 本発明に係る第1変形実施形態のベストを示す背面図である。 同じく第2変形実施形態のパンツを示す正面図である。 図14の背面図である。 図14の裾部だけを抽出して示す展開状態の正面図である。
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜12はレーシングカーレーサーのベスト(競技用衣服)に適用した本発明の基本実施形態を例示している。(10)はその衣服(ベスト)本体であって、背中面(後身頃)(10B)と、これに左右両脇腹部(11L)(11R)の何れか一方を介して連続する前面(10F)と、同じく他方を介して連続する後面(10R)とから成り、その前身頃に相当する前面(10F)と後面(10R)とが着用者の体格次第では召し合わ(重合)されることになる。
このような一連の衣服本体(10)は表地(12)と裏地(13)とを備えており、しかもその表地(12)と裏地(13)との何れも内層(12a)(13a)と外層(12b)(13b)とが、図外のラミネーターなどにより積層一体化された少なくとも2層構造をなしている。
その場合、内層(12a)(13a)としては溶着加工時に発熱して溶着一体化する素材であれば足り、ウレタン系樹脂やポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂などを広く採用できるが、特に熱可塑性樹脂のうちの軟質ポリエチレンやその他のオレフィン系樹脂が好ましい。また、その内層(12a)(13a)の形態としては連続した皮膜状やフィルム状に成形加工したものが良い。
これに対して、外層(12b)(13b)としてはポリエステル繊維やレーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、その他の合成繊維の織物又は編物を広く採用することができるが、特にナイロン6・6やナイロン6のポリアミド繊維の織物(平織物)が耐衝撃性と引張強度に優れる点で好ましい。
そして、上記衣服本体(10)の表地(12)と裏地(13)とは図4〜7から示唆されるように、その内層(12a)(13a)同士の対面する状態に重ね合わされており、後述の溶着加工時に発熱して、内層(12a)(13a)同士が溶着一体化するようになっている。特に、上記表地(12)と裏地(13)とを互いに同じ内層(12a)(13a)と外層(12b)(13b)とから成る2層構造にすれば、生産性が著しく向上する。
上記内層(12a)(13a)による優れた溶着加工性と上記外層(12b)(13b)による高い引張強度とを得られるならば、その表地(12)と裏地(13)との相互間へ、別異の物質層(図示省略)を介在させたり、上記外層(12b)(13b)の表面へ別異の物質層(図示省略)を被着させたりして、2層以上の多層構造に形成してもさしつかえない。
上記衣服本体(10)は図1の展開状態から明白なように、着用者の背骨に対応位置する仮想垂直線(O−O)を中心として、ほぼ左右対称の輪郭形状を呈しており、その周囲が線状の第1溶着部(14)によって連続的な縁取り状態に溶着一体化されている。
つまり、衣服本体(10)をなす表地(12)の内層(12a)と裏地(13)の内層(13a)とが、第1溶着部(14)での縁取り状態に溶着一体化されることにより、その内部が後述する冷・暖房用液体(冷水又は温水)の洩れ出さない密封空間として確保されているのである。その線状第1溶着部(14)の太さ(幅)寸法は約2mm〜3mmである。尚、第1溶着部(14)の外周位置を縫代部として、表地(12)と裏地(13)とを縫い付けることもあり得る。
また、一連の線状第1溶着部(14)によって囲まれた内部には、図2〜4や図6から明白なように、多数の第2溶着部(15)が点在分布しており、その第2溶着部(15)の群数を介して、やはり衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士が溶着一体化されている。衣服本体(10)が後述する冷・暖房用液体の内圧を受けて、過度に膨張しないように抑制されているのである。
その場合、上記第2溶着部(15)は約1.5mm〜3.0mmの直径を有する丸い点状(ドット)として、約5mm〜8mmの等間隔(d)おきに分布されているが、その衣服本体(10)の全面に亘ってほぼ均一に点在分布される限り、その第2溶着部(15)の大きさ寸法や隣り合う間隔寸法は適当に設定することができる。
更に、同じく上記第1溶着部(14)での縁取り状態に囲まれた内部には、不連続な線状をなす複数の第3溶着部(16)により、冷・暖房用液体をその後述する液体導入口から液体導出口への一方向(A)に向かって、可及的に遠廻りする如く流動進行させるための迂回又は蛇行流動回路(P)が形成されている。
即ち、第3溶着部(16)も上記第1、2溶着部(14)(15)と同じく、衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士を溶着一体化しているが、図1の展開図とその図2の部分拡大図から明白なように、その第3溶着部(16)は衣服本体(10)の上記密封空間を上室(U)と下室(D)との2室に大別する1本の長い横線状第3溶着部(16x)と、その横線状第3溶着部(16x)と交叉する関係に配列されることによって、上室(U)と下室(D)との内部を各々複数づつの小室(Us)(Ds)に細分する複数本の短かい縦線状第3溶着部(16y)とから成る。
この点、図1の基本実施形態では上記衣服本体(10)の仮想垂直中心線(O−O)と平行な垂直の縦線状第3溶着部(16y)と、水平な横線状第3溶着部(16x)とが直交する関係状態にあるが、その直交だけに限らず、互いに交叉する関係状態にあるならば、その第3溶着部(16y)(16x)の何れか一方又は双方が傾斜した線状に配列されても勿論良い。その縦線状第3溶着部(16y)と横線状第3溶着部(16x)の太さ(幅)寸法は約2mm〜3mmである。
そして、上室(U)と下室(D)とを区分する上記長い横線状の第3溶着部(16x)は、衣服本体(10)の左右両側縁部をなす線状の上記第1溶着部(14)まで到達しておらず、その横線状第3溶着部(16x)の左右両端位置に一対の縦連通路(17)が開口形成されている。横線状第3溶着部(16x)の左右両端位置では図1、5のように、衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との上記内層(12a)(13a)同士が溶着一体化されておらず、冷・暖房用液体がその縦連通路(17)を上下方向へ流動し得るようになっているのである。(W1)(W2)はその縦連通路(17)の開口幅を示しているが、互いに同じ寸法であるとは限らない。
また、上記横線状の第3溶着部(16x)により区分された上室(U)の内部には、その横線状第3溶着部(16x)から上方へ連続的に垂立するも、上記衣服本体(10)の上縁部をなす線状の第1溶着部(14)までは到達しない短かい縦線状第3溶着部(16y)と、逆に衣服本体(10)の上縁部をなす線状の第1溶着部(14)から下方へ連続的に垂下するも、上記横線状第3溶着部(16x)までは到達しない短かい縦線状第3溶着部(16y)とが、図1、2のように、その隣り合う左右相互間での交互に配列設置されることによって、その短かい縦線状第3溶着部(16y)同士の交互する上端位置と下端位置に横連通路(18)(19)が各々開口形成されており、冷・暖房用液体がその横連通路(18)(19)を介して、上室(U)内の細かい小室(Us)を迂回又は蛇行する如く、左右方向へゆっくりと円滑に流動し得るようになっている。(W3)(W4)はその横連通路(18)(19)の開口幅を示しているが、互いに同じ寸法であるとは限らない。
他方、同じく横線状の第3溶着部(16x)により区分された下室(D)の内部には、その横線状第3溶着部(16x)から下方へ連続的に垂下するも、衣服本体(10)の下縁部をなす線状の第1溶着部(14)までは到達しない短かい縦線状第3溶着部(16y)と、逆に衣服本体(10)の下縁部をなす線状の第1溶着部(14)から上方へ連続的に垂立するも、上記横線状第3溶着部(16x)までは到達しない短かい縦線状第3溶着部(16y)とが、同じく図1、2のように、その隣り合う左右相互間での交互に配列設置されることによって、その短かい縦線状第3溶着部(16y)同士の交互する上端位置と下端位置に横連通路(20)(21)が各々開口形成されており、やはり冷・暖房用液体がその横連通路(20)(21)を介して、下室(D)内の細かい小室(Ds)を迂回又は蛇行する如く、左右方向へゆっくりと滑らかに流動し得るようになっている。(W5)(W6)はその横連通路(20)(21)の開口幅を示しているが、互いに同じ寸法であるとは限らない。
要するに、上室(U)と下室(D)の内部に各々分布する横連通路(18)(19)(20)(21)の開口位置では、図7から示唆されるように、衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との上記内層(12a)(13a)同士が溶着一体化されていないのである。上記線状の第3溶着部(16)はその長い横線状第3溶着部(16x)と短かい縦線状第3溶着部(16y)との何れにあっても、これを図1の概略図に示すような直線形態又は図2の部分拡大図に示すような曲線(波線)形態として、点状の第2溶着部(15)と干渉しないように配列設置することが好ましい。特に、その曲線(波線)形態に溶着一体化するならば、冷・暖房用液体の内圧に耐える強度の向上も期待することができる。
何れにしても、上記第1〜3溶着部(14)(15)(16)はすべて溶着加工によって形成されている。その溶着加工としては高周波溶着加工や超音波溶着加工、熱圧溶着加工などの何れであってもさしつかえないが、特に出力が安定し、加工機(高周波ウエルダー)の早く起動する高周波溶着加工の採用が好ましい。
上記第1〜3溶着部(14)(15)(16)を形成する溶着加工は、衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士を発熱させて、直接溶着一体化するものであるから、別個な接着剤やその塗布作業工程を介する必要がなく、しかも冷・暖房用液体の迂回又は蛇行流動回路(P)が全面的に配列された衣服本体(10)を、単一のパターンにて製造できることとなり、量産性に優れる。
更に、(22)(23)は上記衣服本体(10)における左右両脇腹部(11L)(11R)の何れか一方に点在する上下一対として、その表地(12)又は裏地(13)の内層(12a)(13a)と外層(12b)(13b)とを貫通する状態に形成された冷・暖房用液体の導入口と導出口であり、その上側の液体導入口(22)が上記迂回又は蛇行流動回路(P)を形作っている上室(U)内の途中(小室)(Us)に連通している一方、下側の液体導出口(23)が同じく迂回又は蛇行流動回路(P)を形作っている下室(D)内の途中に(小室)(Ds)連通している。
そして、図8、10の部分拡大図から明白なように、その液体導入口(22)には冷・暖房用液体導入エルボ(24)の開口基端部が外側から差し込まれた上、別個な取付座(25)を介して上記表地(12)又は裏地(13)の内層(12a)(13a)に溶着一体化されている一方、上記液体導出口(23)には冷・暖房用液体導出エルボ(26)の開口基端部がやはり外側から差し込まれた上、別個な取付座(27)を介して同じく表地(12)又は裏地(13)の内層(12a)(13a)に溶着一体化されており、その液体導入エルボ(24)と液体導出エルボ(26)とは上下位置関係での並列状態にある。
この点、図8、10の基本実施形態では冷・暖房用液体の導入口(22)と導出口(23)とを何れも衣服本体(10)の表地(12)に貫通形成している。しかも、その液体の導入エルボ(24)と導出エルボ(26)とは互いに同一であって、何れもその素材が上記表地(12)と裏地(13)における内層(12a)(13a)と同系の好ましくは半硬質なポリエチレンから成ると共に、その別個な取付座(25)(27)も互いに同じ楕円形の部品として、上記内層(12a)(13a)と同系の樹脂膜である軟質のポリエチレンフィルムから成り、その取付座(25)(27)が液体導入エルボ(24)の開口基端部や液体導出エルボ(26)の開口基端部と、上記表地(12)の内層(12a)とに各々溶着一体化されている。
その場合、上記液体導入エルボ(24)と液体導出エルボ(26)との少なくとも液体導入エルボ(24)については、図9の拡大正面図から明白なように、その表地(12)の内層(12a)と溶着された楕円形をなす取付座(25)の周辺部だけ、その周辺部に沿って配置される複数の特別な円弧線状の第2溶着部(15a)により、上記表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士を溶着一体化することが好ましい。
上記取付座(25)の周辺部に沿う位置だけは、表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士を上記丸い点状の第2溶着部(15)のみならず、円弧線状の第2溶着部(15a)でも追加的に溶着一体化することにより、冷・暖房用液体の圧送力に耐える高い強度を確保し、液体導入エルボ(24)から導入される冷・暖房用液体の圧送力を受けて、衣服本体(10)の裏地(13)が膨張変形し、剥離してしまうおそれを防ぐのである。
(28)(29)は上記液体導入エルボ(24)の開口先端部と液体導出エルボ(26)の開口先端部へ、各々クランプバンド(30)を介して連通接続された冷・暖房用液体の導入チューブと導出チューブであって、何れも軟質の熱可塑性樹脂(好ましくは透明の軟質ポリエチレン)から成り、冷・暖房用液体循環装置(B)と接続使用されることになる。(31)は上記衣服本体(10)へ副資材として取り付けられたタスキ掛けベルト、(32)は同じく締め付け用の面ファスナーである。
冷・暖房用液体循環装置(B)は携行できるケーシング(33)の内部に、少なくとも冷水(クーラントを含む)又は温水の貯蔵タンク(34)と循環ポンプ(35)、バッテリ(36)並びに電源スイッチ(37)を備えており、上記衣服本体(10)側の液体導入チューブ(28)並びに液体導出チューブ(29)と図外のコネクターなどを介して、図11、12のように着脱自在に連通接続され、その貯蔵タンク(34)の冷水又は温水が循環ポンプ(35)によって、衣服本体(10)側の上記迂回又は蛇行流動回路(P)へ圧送され、再び貯蔵タンク(34)へ戻り、再度冷やし又は温められて、衣服本体(10)の上記迂回又は蛇行流動回路(P)へ導入されるというサイクルを繰り返し、冷・暖房作用するようになっている。
因みに、冷・暖房用液体循環装置(B)は上記レーシングカーレーサーのベストを冷房する場合、冷水を貯蔵したクーラーボックスとして、レーシングカーの操縦席に取り付け固定されることになり、そのベストを着用したレーサー本人が、上記導入チューブ(28)並びに導出チューブ(29)との接続作業を行う。最大冷房温度は一例として、マイナス15℃である。
更に詳しく言えば、冷・暖房用液体である冷水又は温水は図1の矢印(A)で示す如く、衣服本体(10)の液体導入口(22)から上記迂回又は蛇行流動回路(P)の上室(U)へ導入されて、その内部の細かい小室(Us)を迂回又は蛇行しながら左方向へ進み、やがて下室(D)へUターンして、引き続きその内部の細かい小室(DRs)をやはり迂回又は蛇行しながら右方向へ進んで、遂には液体導出口(23)から導出されることになる。
その作用過程での冷・暖房用液体は衣服本体(10)の隅々に至るまで遠廻りして、しかも円滑に万遍なく波及するため、その衣服本体(10)の全体を効率良く均一に冷・暖房することができ、冷・暖房作用上のデッドスペースを生成するおそれはない。液体が上記矢印(A)の一方向へ流れる途中において、たとえ複数の方向へ分散するようなことが起ったとしても、その全体的な流れとして液体導入口(22)から液体導出口(23)への一極集中的に合流するならば、上記冷・暖房効果の達成に支障はない。
衣服本体(10)における表地(12)と裏地(13)との内層(12a)(13a)同士を、上記第1〜3溶着部(14)(15)(16)での溶着一体化により、冷・暖房用液体の迂回又は蛇行流動回路(P)を形成しているため、その流動回路(P)の面積が衣服本体(10)における全体のパターン面積に占める比率は、その溶着部(14)(15)(16)や周囲の縫代部などを有するとしても、50%をはるかに越え、約99%に達すると言っても過言ではない大面積になる。その結果、著しく優れた冷・暖房効果を得られるのである。
その場合、図1の基本実施形態から看取できるように、衣服本体(10)の左右両脇腹部(11L)(11R)の位置には上記した縦線状の第3溶着部(16y)を配列設置しないことが望ましい。衣服本体(10)の左右両脇腹部(11L)(11R)は着用時において円弧状に折れ曲がるため、そこに縦線状の第3溶着部(16y)があると、これにより狭められた開口幅(W3)〜(W6)の横連通路(18)〜(21)を、冷・暖房用液体が通過し難く(流れ難く)なり、堰止められてしまうおそれがある。
その液体が堰止められるおそれを防ぐために、上記した点状の第2溶着部(15)を衣服本体(10)における左右両脇腹部(11L)(11R)の位置に限っては、その他の折れ曲がらない平面位置よりも荒い(粗)密度に点在分布させても良い。上記第2溶着部(15)を衣服本体(10)の全面に亘って均一に点在分布させないこともあり得る意味である。
また、図1に示した基本実施形態では冷・暖房用液体の迂回又は蛇行流動回路(P)を1本の長い横線状第3溶着部(16x)によって、上室(U)と下室(D)との2室に区分し、その上室(U)に液体導入口(22)と下室(D)に液体導出口(23)とを各々開口形成しているが、液体導入口(22)と液体導出口(23)とが上記横線状の第3溶着部(16x)を介して分離されることにより、冷・暖房用液体がその導入口(22)から導出口(23)への最短距離を直線的に流動せず、極力遠廻りする如く上記迂回又は蛇行流動回路(P)の全体を流動進行し得るならば、逆に液体導入口(22)を下室(D)へ、液体導出口(23)を上室(U)へ各々開口形成してもさしつかえない。
但し、迂回又は蛇行流動回路(P)の上室(U)に液体導入口(22)を、同じく下室(D)に液体導出口(23)を各々開口形成する方が好ましい。その逆な位置関係の構成と比較した場合、衣服本体(10)の着用時において、冷・暖房用液体は上室(U)から下室(D)へ言わば自然落下的に抵抗少なく流動し、全体へ滑らかに波及しやすいからである。
更に、図1に示した基本実施形態では液体導入口(22)と液体導出口(23)とを上下位置関係に設置して、その上下相互間へ1本の長い横線状第3溶着部(16x)を介在させることにより、両者を分離する状態に仕切っているが、図1と対応する図13の変形実施形態に示す如く、上記迂回又は蛇行流動回路(P)を1本の長い縦線状第3溶着部(160y)によって、左室(L)と右室(R)との2室に区分し、その左右何れか一方に液体導入口(22)と他方に液体導出口(23)とを各々開口形成しても良い。
そうすれば、その液体導入口(22)と液体導出口(23)とが上記長い縦線状の第3溶着部(160y)を介して分離されることになり、やはり冷・暖房用液体はその導入口(22)から導出口(23)への最短距離を直線的に流動せず、上記迂回又は蛇行流動回路(P)に沿い遠廻りして流れ進み、全体の均一な冷・暖房効果を得られる。
その場合、図1に示した上記基本実施形態において、上下2室(U)(D)内の小室(Us)(Ds)を細分する複数本の短かい縦線状第3溶着部(16y)とその横連通路(18)(19)(20)(21)は、これらを図13の変形実施形態では左右2室(L)(R))内の小室(Ls)(Rs)を細分する複数本の短かい横線状第3溶着部(160x)とその縦連通路(180)(190)(200)(210)に置換させると共に、上記基本実施形態の縦連通路(17)を変形実施形態では横連通路(170)に置換させて、その横連通路(170)を上記縦線状第3溶着部(160y)の上端位置又は下端位置に開口形成するのである。
そうすれば、その変形実施形態の構成でも1本の長い縦線状第3溶着部(160y)と複数本の短かい横線状第3溶着部(160x)とは、やはり交叉する関係状態をなし、その細分された複数づつの小室(Ls)(Rs)によって、冷・暖房用液体の迂回又は蛇行流動回路(P)を形成できることになり、上記基本実施形態と実質的に同じ作用と効果を得られる。
先の図1〜12ではレーシングカーレーサーの着用する特殊なベスト(競技用衣服)の全体が、上記衣服本体(10)から構成された基本実施形態を示しており、また図13では一般(汎用)衣服であるベストの全体が、同じく上記衣服本体(10)から構成された変形実施形態を示しているけれども、例えば着用者の背中だけや両肩だけ、首だけ、腰だけ、両脚の太股だけなどを冷・暖房するために、その衣服の一部分だけが上記衣服本体(10)から構成されていても良いのである。
この点、図14〜16は本発明の別な変形実施形態として、パンツの裾部だけに適用された冷・暖房衣服を示しており、その着用者における両脚の太股部に巻き付けられる輪郭形状の衣服本体(10)は、その周囲を一連に縁取る線状の第1溶着部(14)と、その囲まれた内部に点在分布する多数の第2溶着部(15)と、同じく内部に冷・暖房用液体の迂回流動回路(P)を形成する線状の第3溶着部(16)とを備えている。
しかも、その第3溶着部(16)によって分離された上下2室(U)(D)の何れか一方には液体導入口(22)と、他方には液体導出口(23)とが各々開口形成されており、その際上下2室(U)(D)は複数づつの小室に細分されてはいないが、冷・暖房用液体である冷水又は温水はその液体導入口(22)から流体導出口(23)の一方向(A)へ、その迂回流動回路(P)を遠廻りする如く円滑に流動するため、やはり衣服本体(10)の全体を均一に冷・暖房することができる。
要するに、図1〜12の上記基本実施形態やその図1と対応する図13の変形実施形態では、その衣服本体(10)がレーシングカーや自転車、自動二輪車などの競技用衣服、ユニフォームやヤッケなどの運動用特殊衣服、消防服、放射線防護服、各種作業服、ジャケットやベスト、ポロシャツ、ズボン、スカート、ジョギングパンツ、パジャマなどの一般(汎用)衣服の各々全体に使用されるものとして、冷・暖房する面積が広大であれば、その衣服本体(10)に冷・暖房用液体の蛇行流動回路(P)を形成して、その液体導入口(22)から液体導出口(23)まで冷・暖房用液体を蛇行又はジグザグする如く流動させれば良いが、図14〜16の別な変形実施形態に例示されるような衣服の一部分だけが上記衣服本体(10)から構成される場合には、冷・暖房する面積が狭小であるため、その冷・暖房用液体の流動回路(P)を上記蛇行形態に代る迂回形態として、冷・暖房用液体が流動過程において可及的に遠廻りし、衣服本体(10)の全体を洩れなく均一に冷・暖房できるように構成してもさしつかえない。
本発明に係る冷・暖房衣服の着用時に使う上記冷・暖房用液体循環装置(B)は、例えばクーラーボックスとしての箱型のみならず、シリンダー型やその他の形態もあり得るため、これを着用者が背負ったり、腰ベルトから吊持したり、自転車や自動二輪車などに取り付けたりすることができ、その使用法は自由である。
尚、図13と図14〜16の変形実施形態におけるその他の構成と作用並びに使用法は、図1〜12の上記基本実施形態と実質的に同一であるため、その図13〜16に図1〜12と同じ符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
(10)・衣服本体
(12)・表地
(13)・裏地
(12a)(13a)・内層
(12b)(13b)・外層
(14)・第1溶着部
(15)(15a)・第2溶着部
(16)・第3溶着部
(16x)(160x)・横線状第3溶着部
(16y)(160y)・縦線状第3溶着部
(17)(170)・縦連通路
(18)(19)(20)(21)(180)(190)(200)(210)・横連通路
(22)・冷・暖房用液体の導入口
(23)・冷・暖房用液体の導出口
(24)・冷・暖房用液体の導入エルボ
(25)(27)・取付座
(26)・冷・暖房用液体の導出エルボ
(28)・冷・暖房用液体の導入チューブ
(29)・冷・暖房用液体の導出チューブ
(34)・冷・暖房用液体の貯蔵タンク
(35)・冷・暖房用液体の循環ポンプ
(36)・バッテリ
(37)・電源スイッチ
(A)・冷・暖房用液体の流れ方向
(B)・冷・暖房用液体の循環装置
(P)・迂回又は蛇行流動回路
(U)・上室
(D)・下室
(L)・左室
(R)・右室
(Us)(Ds)(Ls)(Rs)・小室

Claims (11)

  1. 樹脂膜の内層と繊維布の外層とが積層された少なくとも2層構造の表地と裏地とから成り、その表地と裏地との内層同士が対面するように重ね合わされた衣服本体を有し、
    上記衣服本体はその周囲の連続的な縁取り状態として上記内層同士を溶着した第1溶着部と、その第1溶着部により囲まれた内部において同じく内層同士を点在分布状態に溶着した多数の第2溶着部と、同じく第1溶着部により囲まれた内部に冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成すべく、やはり上記内層同士を不連続に溶着した第3溶着部と、その蛇行又は迂回流動回路の途中に連通する液体導入口並びに液体導出口とを備え、
    その液体導入口から蛇行又は迂回流動回路を経て液体導出口へ循環流動する冷・暖房用液体によって、衣服本体の全体を冷・暖房するように定めたことを特徴とする冷・暖房衣服。
  2. 第1〜3溶着部が何れも接着剤や接着テープ、その他の別個な接着手段を介さず、高周波溶着加工、超音波溶着加工又は熱圧溶着加工によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  3. 第3溶着部が直線形態又は曲線形態をなしていることを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  4. 表地と裏地における内層の樹脂膜が軟質の熱可塑性樹脂フィルムから成り、同じく外層の繊維布がポリアミド繊維の織物から成ることを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  5. 蛇行又は迂回流動回路の途中に連通する液体導入口と液体導出口が、衣服本体の表地又は裏地に貫通形成されていると共に、
    その液体導入口には衣服本体の外側から液体導入エルボの開口基端部が、液体導出口には同じく衣服本体の外側から液体導出エルボの開口基端部が、各々差し込み状態に接続一体化されていることを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  6. 液体導入エルボと液体導出エルボが何れも表地と裏地における内層の樹脂膜と同系の半硬質の熱可塑性樹脂から成り、
    その液体導入口と液体導出口へ各々差し込まれた開口基端部が、上記内層の樹脂膜と同じ軟質の熱可塑性樹脂フィルムから成る別個な取付座を介して、その表地又は裏地の内層に溶着一体化されていることを特徴とする請求項5記載の冷・暖房衣服。
  7. 冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成する第3溶着部が、衣服本体を上下2室に大別する1本の長い横線状第3溶着部と、その横線状第3溶着部と交叉する関係に配列されることによって、上下2室の内部を各々複数づつの小室に細分する複数本の短かい縦線状第3溶着部とから成り、
    上下2室を連通させる一対の縦連通路を、上記横線状第3溶着部の左右両端位置に開口形成すると共に、
    上下2室の各内部にある小室同士の隣り合う左右相互間を連通させる複数づつの横連通路を、上記縦線状第3溶着部の上端位置と下端位置へ交互に開口形成して、
    冷・暖房用液体が上下2室の小室を左右方向へ蛇行又は迂回しながら循環流動するように定めたことを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  8. 上室の脇腹部に相当する中途位置へ液体導入口と、下室の同じ脇腹部に相当する中途位置へ液体導出口とを各々形成することにより、
    液体導入口から上室に導入された冷・暖房用液体が、その上室の小室を蛇行又は迂回してから下室の小室を蛇行又は迂回した後、その下室の液体導出口から導出されるという循環流動を行うように定めたことを特徴とする請求項7記載の冷・暖房衣服。
  9. 冷・暖房用液体の蛇行又は迂回流動回路を形成する第3溶着部が、衣服本体を左右2室に大別する1本の長い縦線状第3溶着部と、その縦線状第3溶着部と交叉する関係に配列されることによって、左右2室の内部を各々複数づつの小室に細分する複数本の短かい横線状第3溶着部とから成り、
    左右2室を連通させる横連通路を、上記縦線状第3溶着部の上端位置又は下端位置に開口形成すると共に、
    左右2室の各内部にある小室同士の隣り合う上下相互間を連通させる複数づつの縦連通路を、上記横線状第3溶着部の左端位置と右端位置へ交互に開口形成して、
    冷・暖房用液体が左右2室の小室を上下方向へ蛇行又は迂回しながら循環流動するように定めたことを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
  10. 左右2室の何れか一方における下端位置へ液体導入口と、残る他方の下端位置へ液体導出口とを各々形成することにより、
    液体導入口から左右2室の何れか一方に導入された冷・暖房用液体が、その一方の小室を蛇行又は迂回してから他方の小室を蛇行又は迂回した後、その他方の液体導出口から導出されるという循環流動を行うように定めたことを特徴とする請求項9記載の冷・暖房衣服。
  11. 衣服本体がレーシングカーや自転車などの競技用衣服、運動用特殊衣服、消防服、放射線防護服、各種作業服、一般衣服の何れかの用途の全体又は一部に使用されることを特徴とする請求項1記載の冷・暖房衣服。
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