JP2016022313A - 保温保冷機能付き複合布帛 - Google Patents

保温保冷機能付き複合布帛 Download PDF

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和英 伊藤
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和英 伊藤
佐藤 和彦
Kazuhiko Sato
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Abstract

【課題】 流動性媒体を通すための流体回路が形成され、熱源または冷却源を包んで用いる保温保冷機能付き複合布帛であって、身体へのフィット感を高め、一定時間が経過しても快適な温度となる複合布帛を提供する。【解決手段】 繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を備え、前記布帛4の熱融着性フィルム3の側が重ね合わさって所定個所が熱融着処理されることで複合布帛1となるとともに流動性媒体を閉じ込めるための流体回路5が形成されている。前記流体回路付き複合布帛1を重ね合わせて収納部6を形成し、当該収納部6に熱源7、又は冷却源8を収納した保温保冷機能付き複合布帛100を形成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、熱源(カイロ等)や冷却源による保温保冷機能付き複合布帛に関する。
宇宙空間や原子力施設内などの特殊環境においては、身体を外部から遮蔽しつつ身体機能を維持する必要があり、身体の温度調節機能を有する衣服が検討されている。
医療分野では、湿布や冷却パック、温熱パックに替わるものとして、身体患部の保温・保冷をするためのジャケット等が検討されつつある。
また、従来より治療又はリハビリ用の器具として、発熱部を備えたサポーターや、保冷部を備えた保冷治療具が提案されている。
特許文献1には、温度調節衣服において、各冷却パネルを、人体面に接触し且つ冷却水供給時においても変形しない内面シートと、該内面シートの外面に接着されて前記内面シートとの間に前記冷却水が供給される冷却水通路を形成する外面シートとによって構成したこと、が記載されている(その請求項1)。特許文献1には、塩化ビニル製の内面シートと外面シートを熱融着して蛇行通路を形成する、との記述がある(その段落0019)。
特許文献2には、熱源ユニットと、アルミ箔の両面を樹脂系材料でラミネートした多層構造のアルミラミネートシートと、前記アルミラミネートシートを重ね、重ねたアルミラミネートシートの間に熱媒を流す熱媒通路を形成し、熱媒通路以外の部分を互いに融着シールし、熱媒通路を複数で並列にした熱媒ユニットとを備えたこと、が記載されている(その請求項1)。
特許文献3には、冷暖房装置を備えた衣服において、蛇行状に配した可撓性を有する冷媒用細管にアルミ箔を積層させて薄板状に衣服側熱交換器を形成し、断熱材により加工形成された外気に接触する外面側生地と、通気性・熱伝導性を有して肌面に接触する内面側生地とにより前記衣服側熱交換器を挟持させたこと、が記載されている(その請求項3)。
特許文献4には、冷却下着において、厚さ0.6mm以下の布帛を含み、かつ冷媒を循環させるチューブが前記布帛に縫着されていること、が記載されている(その請求項1)。
特許文献5には、患部に嵌めるサポーターにおいて、収納袋を伸縮性布により構成して付設し、該収納袋に使い捨てカイロを収納していること、が記載されている(その請求項1)。
特許文献6には、保冷材を封入した保冷部が設けられている関節疼痛緩和用保冷治療具が記載されている(その段落0010)。
特開平07−308338号公報 特開2001−227759号公報 特開2001−115315号公報 特開2013−112923号公報 実開平01−062820号公報 特開2004−261560号公報
しかしながら、塩化ビニル製シートを熱融着したもの(特許文献1)、アルミラミネートシートを融着シールしたもの(特許文献2)、冷媒用細管(チューブ)にアルミ箔を積層させて薄板状にしたもの(特許文献3)、及び、チューブを縫着したもの(特許文献4)は、いずれも容易には変形し難い構成である。また、塩化ビニル製シートやアルミラミネートシートは、身体へのフィット感が十分ではなく、さらには、生地とは異なる素材のチューブを縫着するなどの方法は、煩雑で高度な縫製技術を必要とし、生産期間も長くなってしまう。
そして、カイロを収納袋に入れたサポーター(特許文献5)、保冷材を封入した保冷部を設けている関節疼痛緩和用保冷治療具(特許文献6)では、身体と接触する素材が布で構成されているため、カイロ、もしくは保冷材が布を介して身体と接触する箇所だけに熱が伝わり、カイロ、もしくは保冷材が布を介して接触しない箇所には加温・冷却効果が少ない。また逆に、布がカイロ、もしくは冷却材の熱をそのまま身体に伝えるため、身体と接触する箇所は熱すぎ、もしくは冷たすぎてしまう。
その上、身体に接触する素材が布で構成されているため、保温・保冷効果が少なく、長時間の使用が難しく、フィット感も悪いものとなってしまう。
このため、本発明者等は、カイロや保冷材を収納した場合の複合布帛の装着表面温度は、カイロや保冷材をそのまま、もしくは布を介して身体に装着した場合に比べて、複合布帛の装着表面全体にわたって快適な温度となるように形成することの課題に直面した。すなわち、本願出願人は、流体回路付き複合布帛を既に特許出願しているが、熱源や冷却源を別途必要とするものであった。また、熱すぎたり、冷たすぎたりせずに、装着面全体に亘って快適な温度となるようにする必要性と、そのフィット感の優れた(さわり心地のよい)布帛の開発の必要性に迫られた。
そこで本発明の目的は、流動性媒体を通すための流体回路が形成され、熱源または冷却源を包んで用いる複合布帛であって、身体へのフィット感、そして装着面全体にわたって快適な温度を持続する保温保冷効果を高めた保温保冷機能付き複合布帛を提供することにある。
まず、本発明者等は、複合布帛を形成する際に、流動性媒体を通すための流体回路を同時形成することで、身体へのフィット感を高めた複合布帛とするとともに、耐水性のある流体回路とすることに成功した。また、カイロや保冷材を収納した場合の複合布帛の装着表面温度は、カイロや保冷材をそのまま、もしくは布を介して身体に装着した場合に比べて、複合布帛の装着表面全体にわたって快適な温度となるように形成することに成功した。そして、本発明の複合布帛を介して身体に装着することで、一定時間が経過しても快適な温度となるように形成することに成功した。
すなわち、本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、編物又は織物からなる繊維基布に熱融着性フィルムがラミネートされた伸縮性の布帛を備え、前記布帛の熱融着性フィルムが重ね合わさって熱プレスされ所定個所が熱融着処理されて耐水性の流体回路が形成されているとともに、前記流体回路には流動性媒体が閉じ込められており、熱源または冷却源を包んで用いる構成であることを特徴とする。
ここで、「包んで用いる」とは、流体回路に流動性媒体が封止された複合布帛を使用して、熱源または冷却源を取り囲むようにして用いることを示し、複合布帛を袋状にして熱源または冷却源を包む構成でもよいし、複合布帛を風呂敷のように使用し、熱源または冷却源を複合布帛でくるんで使用する構成でもよい。
本発明によれば、前記熱融着性フィルムによって流動性媒体を通すための流体回路が形成されているので、縫着等の追加工を必要とせず、身体へのフィット感が高く、かつ、耐水性のある流体回路を備えた保温保冷機能付き複合布帛となる。
また、流動性媒体の作用により、装着面全体にわたって快適な温度を持続する保温保冷効果を高めた保温保冷機能付き複合布帛となる。すなわち、熱源が熱すぎたり、又は、冷却材が冷たすぎても、凹凸形状の流体回路の作用により、これを調整して、熱すぎたり、又は、冷たさ過ぎたりすることをなくす機能を発揮する。
本発明は、前記流体回路が前記流動性媒体により膨張して凹凸形状を呈し、この凹凸形状を介して前記熱源または前記冷却源を包むため袋状に形成されている収納部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、凹凸形状の流体回路が熱源または冷却源に適度に接触するので、カイロや保冷材を適度に押圧して(もみほぐすような状態)、適度な熱(温度)を生じさせるので、カイロや保冷材を別途シートで覆う必要はなく、そのまま包み込んでよくなり、水滴や蒸気を布帛の表面に生じさせるようなことがない。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、前記熱源または前記冷却源が前記複合布帛よりも小さいサイズであり、前記熱源または前記冷却源が露出しない構成であることを特徴とする。
前記熱源または前記冷却源が前記複合布帛よりも小さいサイズであっても、流動性媒体の作用により、装着面全体にわたって快適な温度を持続する保温保冷効果を高めた保温保冷機能付き複合布帛となる。また、凹凸形状の流体回路が前記熱源または前記冷却源に適度に接触するので、袋状・ポケット状の収納部の大きさは、カイロや保冷材の大きさのものを設定すれば良く、大きすぎたり小さすぎたりするようなことはない。そして、布帛の伸縮と合わせて適度な伸縮力を発揮させる。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、前記流体回路に前記流動性媒体を注入する開口部が設けられ、当該開口部から前記流動性媒体を交換可能であるとともに、前記開口部を塞ぐ栓が設けられていることを特徴とする。
流動性媒体を交換可能とすることで、流動性媒体の劣化等のメンテナンスが可能となる。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、前記収納部の収納口に閉鎖部材が設けられ、当該閉鎖部材により前記熱源または前記冷却源の脱落を防止する構成であることを特徴とする。
本発明では、前記熱源または冷却源は着脱可能であることを特徴とする。
前記熱源が例えば使い捨てカイロ等の1回限りの使用であるもの、充電式で繰り返し使用可能であるもの、また前記冷却源が保冷材のように冷凍庫で冷やす必要があるもののような場合、前記熱源、または前記冷却源を取り外し、また取り付けることで、繰り返し保温保冷機能付き複合布帛を使用することができる。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、前記閉鎖部材が面ファスナー、スナップ、ボタン、ジッパー、引き紐のいずれかであることを特徴とする。
本発明において、流動性媒体とは、気体又は液体である。前記流動性媒体としては、前記熱融着性フィルム及び前記繊維基布を変質させず、保温保冷効果を高める材質であり、例えば空気、窒素、アルゴン、フロン、水、不凍液、高分子ゲルのいずれか一つまたは二つ以上が挙げられる。前記熱融着性フィルムは、前記流動性媒体を透過させないようにする必要があるため、無透湿フィルム又は耐水性フィルムを用いる。前記流動性媒体が液体の場合、前記熱融着性フィルムは、耐水性フィルムが好ましい。前記流動性媒体が薬品の場合、前記熱融着性フィルムは、耐薬品性フィルムが好ましい。
前記流動性媒体を注入、追加、または交換する場合、前記熱源を使用するときは前記流動性媒体は加温したものを使用し、前記冷却源を使用するときは前記流動性媒体は冷却したものを使用してもよい。もちろん、前記流動性媒体を加温、冷却しなくても、保温保冷効果を発揮することができる。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、サポーター、下着、被服、ジャケット、ズボン、マフラー、手袋、腹巻き、ベルト、靴下、枕、熱源または冷却源用ケースであり、前記熱源または前記冷却源が収納される収納部が設けられていることを特徴とする。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛を様々な形態に加工することで、身体の色々な箇所を快適な温度とすることが可能となる。例えば、下着の腰部分に熱源を収納する収納部が形成されていたり、又、膝や肘などの関節部分に熱源を収納する収納部が形成されていると、腰や関節を直接保温・加熱するとともに、保温・加熱された流動性媒体が流体回路を介して身体の他の部分を保温・加熱することとなる。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛は、前記収納部を前記流体回路が形成された布帛を1枚を折りたたんだ状態で、もしくは2枚重ね合わせて熱圧着、縫製、または貼り合わせて袋状としていることを特徴とする。
本発明では、前記流体回路を構成する形状は、前記流動性媒体により膨張して前記布帛の表裏に凹凸形状が所定間隔で形成され、この膨張した流体回路が略平面視で主要部が流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状、又は、流体回路が交錯する田の字形状であることを特徴とする。
前記流体回路の形状としては、蛇行形状、波形状、渦巻形状、U字形状、三角形状、四角形状、ギザギザ形状、田の字形状(マトリックス形状)、井の字状等が挙げられる。
本発明によれば、蛇行形状とすると流体を流動させる際の抵抗が少なくてスムーズな流動となり、又、田の字形状とすると、複合布帛における流体回路の回路密度を高めることが容易となる。
本発明は、前記繊維基布におけるストレッチ率が30%以上300%以下に設定されており、かつ、前記熱融着性フィルムにおけるストレッチ率が50%以上1000%以下に設定されていることを特徴とする。編物又は織物が有する高いストレッチ性によって、流体を流動させる際の圧力に耐えられるとともに、肌触りの良い複合布帛となる。本発明では、前記繊維基布におけるストレッチ率は30%以上300%以下に設定される。本発明では、前記繊維基布の厚みは30μm以上2000μm以下に設定され、前記繊維基布の厚みが100μm以上1000μm以下が好ましい。前記繊維基布の厚みが薄いほど熱交換効率が高められる。前記繊維基布の厚みが厚いほど肌触りが良く強度が確保される。
前記繊維基布としては、起毛することで、さらに肌触りを良くすることが可能である。前記繊維基布としては、熱伝導性の良い金属繊維を交編又は交織することで、さらに温冷感性をアップすることが可能である。前記繊維基布と肌の密着性を良くするには、その繊度を単糸が1dex以下の細糸にするのが良い。
本発明では、前記熱融着性フィルムにおけるストレッチ率は50%以上1000%以下に設定され、ストレッチ率が200%以上500%以下が好ましい。本発明では、前記熱融着性フィルムの厚みは10μm以上500μm以下に設定される。前記熱融着性フィルムの厚みが10μm未満の場合は流体を流動させるために必要な圧力に耐えられない虞がある。前記熱融着性フィルムの厚みが500μmを超えると伸縮性が十分でない。前記熱融着性フィルムは、耐水性、耐熱性、耐薬品性があることが好ましい。前記熱融着性フィルムの融点は、110℃以上210℃以下が好ましい。前記熱融着性フィルムの融点が110℃未満の場合は、必要な耐熱性が得難い。前記熱融着性フィルムの融点が210℃を超えると熱融着処理が容易ではない。
本発明は、前記熱融着性フィルムが、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択されるエラストマーであることを特徴とする。本発明によれば、前記エラストマーが有する高いストレッチ性によって、流体を流動させる際の圧力に耐えられる。
前記熱融着性フィルムの材質のうち、ポリウレタンは、水系の媒体における無透湿性のヒートシールとして好ましい。また、ポリウレタンは、ガラス転移温度が低いため、低温安定性や低温耐久性に優れている。また、前記熱融着性フィルムの材質のうち、ポリプロピレンは、溶剤系の媒体における無透湿性のヒートシールとして好ましい。
本発明は、前記繊維基布が、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択される弾性糸を用いた編物又は織物であることを特徴とする。
本発明の保温保冷機能付き複合布帛の製造方法としては、編物又は織物からなる繊維基布の片面に熱融着性フィルムがラミネートされた伸縮性の布帛を、その熱融着性フィルム側を重ね合わせて熱プレスにより所定個所を熱融着処理することによって耐水性の流体回路を形成するともに、前記流体回路には流動性媒体を封入し、熱源または冷却源を包んで用いる構成とすることを特徴とする。
本発明によれば、複合布帛を形成する際に、流動性媒体を通すための流体回路を同時形成することで、身体へのフィット感、保温保冷効果を高めた複合布帛となるとともに耐水性のある流体回路となる。本発明によれば、熱プレスによって、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。また本発明によれば、流動性媒体が流動する際の抵抗が少なくてスムーズな流動となるとともに、複合布帛における流体回路の回路密度を高めることが容易となる。複合布帛を介して身体に接触するため一定時間が経過しても接触面が快適な温度となり、また広範囲にわたって身体を保温保冷することが可能となる。
本発明を適用した第1の実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100を例示する斜視図である。 上記実施形態の熱源7または冷却源8を配置した状態の断面図であり、(a)は本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100を例示するB−B線断面図であり、(b)は熱源7または冷却源8を配置した状態の断面図の他の例であり、(c)は図2(a)の破線で囲まれた領域Iを拡大した図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛1を折り畳み線Eで折り畳んだ斜視図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛1の側面図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛1のC−C線断面図である。 上記実施形態の別の通路形状をもつ複合布帛1を例示する平面図である。 本発明の保温保冷機能付き複合布帛100の製造手順を示すフローチャート図である。 本発明の流体回路付き複合布帛1を熱プレスする金型を例示する平面図である。 上記金型のD−D線断面図である。 本発明を適用した第1の実施形態の製造手順である流動性媒体注入・固定処理を例示する平面図である。 本発明の流体回路付き複合布帛1を熱プレスする金型の他の例を示す平面図である。 上記金型のA−A線断面図である。 本発明を適用した第2の実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。
本発明を実施するための形態を以下に図を用いて詳細に説明する。
(本発明の第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100を例示する斜視図である。図2は、熱源7または冷却源8を配置した状態の断面図である。本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100は、流体回路付き複合布帛1、収納口21、閉鎖部材22、開口部101、102、固定部材23、24が設けられ、流体回路付き複合布帛1を重ね合わせて熱圧着、縫製、もしくは貼り合わせ等することで袋状とし、収納部6を形成する。前記収納部6は、熱源7、又は冷却源8を収納するためのものであり、収納口21から、熱源7、又は冷却源8を挿入し、収納した後、閉鎖部材22で収納口21を封止する。前記閉鎖部材22により、熱源7、及び冷却源8は着脱可能となっている。
ここでは、説明の便宜上、熱源または冷却源を包んで用いる構成を、布帛1を袋状にして熱源または冷却源を包む構成としたが、「包んで用いる」とは、流体回路に流動性媒体が封止された複合布帛を使用して、熱源または冷却源を取り囲むようにして用いることを示し、折り畳んで袋状・ポケット状とする構成だけでなく、複合布帛を風呂敷のように使用し、熱源または冷却源を複合布帛でくるんで使用する構成としてもよい。
前記熱源7、又は冷却源8は周囲との温度差がある物質であり、前記熱源7は例えば使い捨てカイロ等の1回限りの使用であるものでも、充電式や可逆反応式などのように繰り返し使用可能であるものでもよい。前記冷却源8は例えば保冷材等である。
また、熱源7、冷却源8のサイズは収納部6に収まるサイズより小さいものであればよく、サイズが小さくても保温保冷機能付き複合布帛100の作用によって広い範囲を保温、又は保冷することができ、充分効果を発揮できる。
前記閉鎖部材22は、面ファスナー、スナップ、ボタン、ジッパー、引き紐等の収納口21を開閉可能に封止できる部材であればなんでもよく、熱源7、及び冷却源8の脱落を防止することができる。
また、本実施形態では熱源7、又は冷却源8は収納部6に着脱可能であるが、保温保冷機能付き複合布帛100と一体型であってもよく、前記収納口21を熱圧着、縫製、もしくは貼り合わせ等で封止してもよい。
図2(a)は、本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100を例示するB−B線断面図である。
前記保温保冷機能付き複合布帛100は、前記流体回路付き複合布帛1を重ね合わせた状態で使用される。流体回路付き複合布帛1には流体回路5が形成され、流体回路5は複合布帛1全体に配設されている。前記流体回路5には流動性媒体9が注入されており、当該流動性媒体9は流体回路5内を自由に移動することが可能である。前記流動性媒体9としては、保温保冷効果を高める材質であり、例えば空気、窒素、アルゴン、フロン、水、不凍液、高分子ゲル等が挙げられる。
前記流体回路5は、前記流動性媒体9により膨張して複合布帛1の表裏に凹凸形状が所定間隔で形成される。
前記収納部6に収納された前記熱源7、または前記冷却源8の温度差エネルギーは熱源7、または冷却源8が接触している流体回路付き複合布帛1の内面を介して流動性媒体9に伝達され、流体回路付き複合布帛1に注入されている流動性媒体9全体に広がる。そのため、熱源7、または冷却源8が前記保温保冷機能付き複合布帛100よりも小さいサイズであっても、身体の接触面全体が快適な温度となり、広範囲にわたって身体を保温保冷することができる。
図2(b)は、熱源7または冷却源8を配置した状態の断面図の他の例である。前記収納部6は、前記熱源7、または前記冷却源8が収納できる大きさで、かつ収納部6の内側のサイズがほぼ熱源7、または冷却源8と同じサイズとなっている。よって、サイズが小さいため前記保温保冷機能付き複合布帛100のコストが抑えられると共に、前記熱源7、または前記冷却源8が前記収納部6内を移動するのを防ぎ、また流体回路5が全て熱源7、または冷却源8に接触しているため、熱の伝達が早く、すぐに身体の接触面が快適な温度となる。
前記熱源7が例えばカイロのように軽くもむことで発熱を促す場合は、カイロを収納部6に収納した状態のまま保温保冷機能付き複合布帛100を軽くもむことで発熱を促すことが可能である。それは流体回路付き複合布帛1がストレッチ性並びに伸縮性が高いためであり、使用中にカイロの温度が下がった場合、カイロを収納部6から取り出す必要がなく簡便であり、またカイロの熱を逃がすことなく効率的に利用することができる。
図2(c)は、図2(a)の破線で囲まれた領域Iを拡大した図である。
前記流体回路5で形成される凹凸部11はカイロを押圧するため、前記収納部6にカイロを収納するだけで凹凸部11の作用により、カイロに発熱を促すことも可能である(図2(c))。よって、使用中にカイロの温度が下がることが少ないため、わざわざ保温保冷機能付き複合布帛100を取り出してもむ必要がなく簡便である。
図3は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。図4は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1を折り畳み線Eで折り畳んだ斜視図である。
前記流体回路付き複合布帛1は、流動性媒体9を通すための流体回路5が流体回路付き複合布帛1全体に配設され、当該流体回路5には、開口部101、102が設けられている。前記開口部101、102は流動性媒体9を注入するための注入口であり、開口部101、102から流動性媒体9を注入後、固定部材(栓)23、24で流動性媒体9を流体回路5内に固定する。
本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100は、流体回路付き複合布帛1を折り畳み線Eで折り畳み、重ね合わせて熱圧着、縫製、もしくは貼り合わせ等することで形成される。
前記流体回路5は、前記保温保冷機能付き複合布帛100の全体に配設されていてもよいし、保温保冷機能付き複合布帛100の片面だけに配設されていてもよいし、身体の接触面だけに配設されていてもよい。
また、前記流体回路付き複合布帛1の流体回路5は全て連結されていてもよいし、分断されていてもよい。分断されている場合は、連結されている流体回路5ごとに流動性媒体9を注入するための開口部101、102が形成される。
前記固定部材23、24は開口部101、102を開閉可能にする部材であり、プラスチック等の素材で形成された中空管を開口部101、102に固定し、密閉状に施蓋可能としたキャップを着脱することにより、流動性媒体9を適量注入、追加、または交換することができるようになっている。また逆流防止弁等、開口部101、102を開閉可能で、かつ密閉状に封止できる部材であればどのような部材でもよい。
前記流動性媒体9を適量注入、追加、または交換する場合、前記熱源7を使用するときは前記流動性媒体9は加温したものを使用し、前記冷却源8を使用するときは前記流動性媒体9は冷却したものを使用してもよい。もちろん、前記流動性媒体9を加温、冷却しなくても、保温保冷効果を発揮することができる。
本実施形態では、固定部材23、24により開口部101、102を開閉可能としたが、開口部101、102を熱圧着、縫製、もしくは貼り合わせ等で固定してもよく、この場合は、部品点数が少なくなり、低コストで製造することができる。
また開口部101、102が2つ設けられているが、開口部は1つでもよく、また開口部を3つ以上とする場合もある。保温保冷機能付き複合布帛100のサイズや注入する流動性媒体9の量等によって適宜選択できる。
本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100を、身体の脇に挟んでリンパ節を温めたり、患部を冷やしたりすることで、身体を適切な温度に長時間保つことができる。また、サポーター、下着、被服、ジャケット、ズボン、マフラー、手袋、腹巻き、ベルト、靴下、枕、熱源または冷却源用ケースのいずれかの形態に加工して使用することが容易である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
図5は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1の側面図である。図6は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1のC−C線断面図である。本実施形態の流体回路付き複合布帛1は、合繊編物からなる繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を2枚重ね合わせて、所定の流体回路形状を有する金型10を用いた熱プレスによって複合布帛とするとともに流動性媒体9を通すための流体回路5を形成している(図5、図6)。
図6に示すように、流体回路5は断面が楕円形状又は円形状となり、流体回路5以外の箇所は断面が板形状となる。これは、流体回路5以外の箇所が熱プレスされているが、流体回路5が熱プレスされていないことで、流体回路5を構成する内側の熱融着性フィルム3と外側の繊維基布2のストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるとともに、流体回路5を構成しないエリアのストレッチ性並びに伸縮性が抑えられることによる。
図7は、上記実施形態の別の通路形状をもつ複合布帛1を例示する平面図である。前記流体回路5の通路形状が蛇行形状となっている。通路形状はこれに限定されるものではなく、例えば波形状、渦巻形状、U字形状、三角形状、四角形状、ギザギザ形状とすることも可能である。
図8は、本発明の保温保冷機能付き複合布帛100の製造手順を示すフローチャート図である。本実施形態の保温保冷機能付き複合布帛100の製造手順は、熱プレス処理(符号S11)、裁断処理(符号S12)、流動性媒体注入・固定処理(S13)、収納部形成処理(S14)の各工程からなる。
次に、熱プレス処理(S11)を図9、図10を用いて説明する。
図9は、本発明の流体回路付き複合布帛1を熱プレスする金型10を例示する平面図である。図10は、前記金型10のD−D線断面図である。本実施形態の金型10は、耐熱性の硬質金属製であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケル合金、銅合金からなる。前記金型10の平面14には、前記流体回路5を形成するための凹部15が彫り込んである(図9、図10)。金型10は、同じ形状のものを2つ向かい合わせて熱圧着する構成(S11)となっている。すなわち、繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を、その熱融着性フィルム3の側を向かい合わせに前記布帛4を2枚重ね合わせて金型10と金型10とで挟み、所定個所(図9に示す例では平面14と対応する箇所)を熱融着処理することによって複合布帛とするとともに流動性媒体9を通すための流体回路5を形成する。本実施形態では、前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波熱融着方式としている。本実施形態によれば、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。熱プレス処理(S11)によって、流体回路付き複合布帛1が形成される。
金型の種類によって、流体回路付き複合布帛1を所定サイズに裁断する裁断処理(S12)を行う。図9の金型10では裁断処理の必要がないため、裁断処理を省略する。
次に、流体回路5への流動性媒体注入・固定処理(S13)を図11、図3、図4を用いて説明する。
図11は、本発明を適用した第1の実施形態の製造手順である流動性媒体注入・固定処理を例示する平面図である。前記流体回路付き複合布帛1を形成後、前記流体回路5の開口部101、102に固定部材23、24を固定し、既知のポンプ104に接続して、流動性媒体9を流体回路5内に注入する。注入後、固定部材(栓)23、24によって、前記流動性媒体9を流体回路5内に固定する。流動性媒体注入・固定処理(S13)によって、流動性媒体9が流体回路5内に固定された流体回路付き複合布帛1が形成される(図3)。なお、固定部材(栓)23と24は、連結させて、流動性媒体を行き来させることもできる。
その後、収納部形成処理(S14)として、流体回路付き複合布帛1を折り畳み線Eで折り畳んで熱圧着、縫製、もしくは貼り合わせ等することで袋状とし、収納部6を形成、そして収納口21付近に閉鎖部材22を取り付けることで、保温保冷機能付き複合布帛100が形成される(図4)。前記閉鎖部材22を取り付けた後に、前記収納部6を形成してもよく、順序は適宜変更可能である。
最後に、熱源7、または冷却源8を収納口21から収納部6に挿入し、閉鎖部材22によって収納口21を封止することで、保温保冷機能付き複合布帛100を使用することができる。
前記保温保冷機能付き複合布帛100は、本実施形態のように1枚を折りたたんだ状態で収納部6を形成してもよいし、流体回路付き複合布帛1を2枚重ね合わせて収納部6を形成してもよい。
図12は、本発明の流体回路付き複合布帛1を熱プレスする金型10の他の例を示す平面図である。図13は、前記金型10のA−A線断面図である。本実施形態の金型10は、耐熱性の硬質金属製であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケル合金、銅合金からなる。前記金型10には、前記流体回路5を形成するための凹部15が彫り込んであり、凹部15の両側が突出した凸部16となっており、凸部16の外側が僅かに窪んだ窪み部14となっている(図12、図13)。窪み部14は、金型10の広い範囲で均一に窪んでおり、平面状となっている。金型10は、同じ形状のものを2つ向かい合わせて熱圧着する構成となっている。すなわち、繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を、その熱融着性フィルム3の側を向かい合わせに前記布帛4を2枚重ね合わせて金型10と金型10とで挟み、所定個所(図12に示す例では凸部16と対応する箇所)を熱融着処理することによって複合布帛とするとともに流動性媒体9を通すための流体回路5を形成する。本実施形態では、前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波熱融着方式としている。本実施形態によれば、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。
図12と図13に示す金型10を用いた場合、流体回路5の周辺部で凸部16に対応した箇所のみが熱プレスされる。このため、流体回路5が熱プレスされていないことで、流体回路5を構成する内側の熱融着性フィルム3と外側の繊維基布2のストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるとともに、流体回路5の周辺部で凸部16に対応した箇所のストレッチ性並びに伸縮性が抑えられ、それ以外のエリアのストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるので、布帛全体としてはストレッチ性並びに伸縮性が高い状態の流体回路付き複合布帛が得られる。
本実施形態では、図7に示すように、符号5にて示す前記通路形状の主要部が、流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状となっている。本実施形態によれば、流動性媒体9が流動する際の抵抗が少なくてスムーズな流動となるとともに、複合布帛1における流体回路5の密度を高めることが容易となる。また、流体回路5を田の字状等の交際する形状にしても、流動性媒体9の充填効率を高めるとともに、複合布帛1における流体回路5の密度を高めることが容易となる。
ここで、冷却源から熱源(カイロ)に使用を変更するときは、流体回路5の流動性媒体9も変更することが効率的である。すなわち、冷却用の高分子ゲルや水などの流動性媒体9を排出させてから、保温用の流動性媒体9を充填して、保温材(カイロ)を袋状等の収納部6に収納すると良い。
また、流体回路5の流動性媒体9の充填の仕方としては、流動性媒体9を袋状等の収納部6に収納してから流動性媒体9を充填することが可能である。これにより、弾力性や伸縮性を調整することができる。
(本発明の第2の実施形態)
図14は、本発明を適用した第2の実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。ここで、同一の符号は、同じ機能を表しており、その説明を適宜省略する。本実施形態は、図14に示すように、符号5にて示す前記通路形状が、波形状となっており、所定ピッチで形成されている。そして、熱プレス(符号S11)して、所定サイズで裁断処理(符号S12)する。そうすると、流体回路5が分断された状態で切り出されるので、開口部101,102を布帛4と適宜連結固定する。本実施形態によれば、1セットの金型から多数個の流体回路付き複合布帛1を一度に製造することが容易となる。
(実施例)
繊維基布2は、ポリエステル100%、繊度が55dex、厚みが250μm、ストレッチ率が200%の天竺編み組織、丸編物とした。熱融着性フィルム3は、ポリウレタン、厚みが20μm、ストレッチ率が350%のフィルムとした。繊維基布2に熱融着性フィルム3をラミネートし布帛4とした。本発明に係る金型10は、6mm幅の流線型回路が形成されたアルミニウム合金製であり、寸法は30cm×40cmである。熱融着条件は、プレス温度が180℃、プレス時間が30秒、プレス圧力が25kg・cm2とした。前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波を用いた。高周波出力は、15.0kwである。前記布帛を熱融着後に所定サイズで裁断処理した。そうすると、図14に示すように、流体回路5が分断された状態で切り出されるので、開口部101、102に連結管を固定し、連結管と布帛4とを接着剤を用いて連結固定した。連結管は、ウレタンチューブを用いた。前記ウレタンチューブの外径は6mmとし、内径は3.5mmとした。ポンプ104は、チューブポンプ(イワキ製、323E/S/U)を用いた。流動性媒体9として、ジェリマーAC−10H(東亞合成製)を水溶性エポキシと苛性ソーダで架橋させた部分架橋ポリアクリル酸ソーダの5%水溶液とした。チューブポンプから吐出圧力100rpmで、前記流体回路付き複合布帛1に前記流動性媒体9を注入し、逆流防止弁で封じ、固定した。その後、流体回路付き複合布帛1を折り畳んで縫製することで袋状とし、熱源7、冷却源8を収納するための収納部6を形成、保温保冷機能付き複合布帛100を作成した。前記熱源7は、野外専用カイロ「熱々」(アイリスファインプロダクツ株式会社製)、前記冷却源8は抗菌クールタイム300g(パール金属株式会社製)を使用し、冷却源8は家庭用の冷凍庫で1昼夜冷凍させたものを使用した。温度17℃の室内で、図1に示す構成の保温保冷機能付き複合布帛100をベルトにつけて着用感を確認するとともに、着用後の前記保温保冷機能付き複合布帛100の表面温度と前記熱源7、または冷却源8の表面温度の経時変化を計測した。その結果を表1、2に示す。
前記表1、2に示されるように熱源7、冷却源8の表面温度に比べて、保温保冷機能付き複合布帛100の表面温度は一定時間、快適な温度を保ち、保温保冷効果が良好であった。また、保温保冷機能付き複合布帛100をベルトに巻きつけた状態のフィット感が良好で、クッション性があり快適であった。そして、前記熱源7、冷却源8を保温保冷機能付き複合布帛100を用いずに装着する場合に比べて、暖かく、もしくは冷たく感じる面積が広く、広範囲にわたり快適な温度を感じることができた。
上述の説明では、繊維基布2を構成する糸がポリエステルの例で説明した。繊維基布2を構成する糸としては、これに限られず、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートなど既知の糸が適用できる。また、繊維基布2の一部に炭素繊維、金属、セラミックスなどを部分適用して、航空宇宙環境や原子力施設などの特殊環境に耐え得るものとすることが可能である。
また上述の説明では、熱源7をカイロ、冷却源8を保冷材とし、身体を適切な温度に保つために流体回路付き複合布帛1を使用する例を説明した。これに限らず、熱源7をおにぎりや弁当、惣菜等、そして冷却源8を青果物、冷凍食品、ペットボトル、缶飲料等の食品や飲み物とし、保温保冷機能付き複合布帛100で包んで用いることで、熱源7もしくは冷却源8の保温、保冷性を高め、外部からの刺激や衝撃から守ることが可能である。
1 流体回路付き複合布帛、
5 流体回路、
6 収納部、
7 熱源、
8 冷却源、
21 収納口、
22 閉鎖部材、
23、24 固定部材(栓)、
100 本発明の保温保冷機能付き複合布帛、
101、102 開口部

Claims (11)

  1. 編物又は織物からなる繊維基布に熱融着性フィルムがラミネートされた伸縮性の布帛を備え、前記布帛の熱融着性フィルムが重ね合わさって熱プレスされ所定個所が熱融着処理されて耐水性の流体回路が形成されているとともに、前記流体回路には流動性媒体が閉じ込められており、熱源または冷却源を包んで用いる構成であることを特徴とする保温保冷機能付き複合布帛。
  2. 前記流体回路が前記流動性媒体により膨張して凹凸形状を呈し、この凹凸形状を介して前記熱源または前記冷却源を包むため袋状に形成されている収納部を備えることを特徴とする請求項1記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  3. 前記熱源または前記冷却源は、前記複合布帛よりも小さいサイズであり、前記熱源または前記冷却源が露出しない構成であることを特徴とする請求項1または2記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  4. 前記流体回路には前記流動性媒体を注入する開口部が設けられ、前記開口部から前記流動性媒体を交換可能であるとともに、前記開口部を塞ぐ栓が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  5. 前記流動性媒体は、空気、窒素、アルゴン、フロン、水、不凍液、高分子ゲルのいずれか一つまたは二つ以上であり、前記熱源を使用するときは前記流動性媒体は加温したものを使用し、前記冷却源を使用するときは前記流動性媒体は冷却したものを使用することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  6. 前記保温保冷機能付き複合布帛は、サポーター、下着、被服、ジャケット、ズボン、マフラー、手袋、腹巻き、ベルト、靴下、枕、熱源または冷却源用ケースのいずれかの形態であり、前記熱源または前記冷却源を収納する前記収納部が形成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  7. 前記収納部は前記流体回路が形成された布帛を1枚を折りたたんだ状態で、もしくは2枚重ね合わせて熱圧着、縫製、または貼り合わせて前記袋状としていることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  8. 前記流体回路を構成する形状は、前記流動性媒体により膨張して前記布帛の表裏に凹凸形状が所定間隔で形成され、この膨張した流体回路が略平面視で主要部が流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状、又は、流体回路が交錯する田の字形状であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  9. 前記繊維基布におけるストレッチ率が30%以上300%以下に設定されており、かつ、前記熱融着性フィルムにおけるストレッチ率が50%以上1000%以下に設定されていることを特徴とする請求項1記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  10. 前記熱融着性フィルムが、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択されるエラストマーであることを特徴とする請求項1または9記載の保温保冷機能付き複合布帛。
  11. 前記繊維基布が、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択される弾性糸を用いた編物又は織物であることを特徴とする請求項1または9記載の保温保冷機能付き複合布帛。
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