JP2015048568A - 流体回路付き複合布帛 - Google Patents

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節夫 滝沢
和英 伊藤
Kazuhide Ito
和英 伊藤
佐藤 和彦
Kazuhiko Sato
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Abstract

【課題】 流動性媒体を通すための流体回路が形成された複合布帛であって、身体へのフィット感を高めた複合布帛を提供する。
【解決手段】 繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を備え、前記布帛4の熱融着性フィルム3の側が重ね合わさって所定個所が熱融着処理されることで複合布帛となるとともに流動性媒体を通すための流体回路5が形成されている。前記熱融着処理は、所定の回路形状を有する金型を用いた熱プレスである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体回路付き複合布帛に関する。
宇宙空間や原子力施設内などの特殊環境においては、身体を外部から遮蔽しつつ身体機能を維持する必要があり、身体の温度調節機能を有する衣服が検討されている。また、医療分野では、湿布や冷却パック、温熱パックに替わるものとして、身体患部の保温・保冷をするためのジャケット等が検討されつつある。
特許文献1には、温度調節衣服において、各冷却パネルを、人体面に接触し且つ冷却水供給時においても変形しない内面シートと、該内面シートの外面に接着されて前記内面シートとの間に前記冷却水が供給される冷却水通路を形成する外面シートとによって構成したこと、が記載されている(その請求項1)。特許文献1には、塩化ビニル製の内面シートと外面シートを熱融着して蛇行通路を形成する、との記述がある(その段落0019)。
特許文献2には、熱源ユニットと、アルミ箔の両面を樹脂系材料でラミネートした多層構造のアルミラミネートシートと、前記アルミラミネートシートを重ね、重ねたアルミラミネートシートの間に熱媒を流す熱媒通路を形成し、熱媒通路以外の部分を互いに融着シールし、熱媒通路を複数で並列にした熱媒ユニットとを備えたこと、が記載されている(その請求項1)。
特許文献3には、冷暖房装置を備えた衣服において、蛇行状に配した可撓性を有する冷媒用細管にアルミ箔を積層させて薄板状に衣服側熱交換器を形成し、断熱材により加工形成された外気に接触する外面側生地と、通気性・熱伝導性を有して肌面に接触する内面側生地とにより前記衣服側熱交換器を挟持させたこと、が記載されている(その請求項3)。
特許文献4には、冷却下着において、厚さ0.6mm以下の布帛を含み、かつ冷媒を循環させるチューブが前記布帛に縫着されていること、が記載されている(その請求項1)。
特開平7−308338号公報 特開2001−227759号公報 特開2001−115315号公報 特開2013−112923号公報
しかしながら、塩化ビニル製シートを熱融着したもの(特許文献1)、アルミラミネートシートを融着シールしたもの(特許文献2)、冷媒用細管(チューブ)にアルミ箔を積層させて薄板状にしたもの(特許文献3)、及び、チューブを縫着したもの(特許文献4)は、いずれも容易には変形し難い構成である。また、塩化ビニル製シートやアルミラミネートシートは、身体へのフィット感が十分ではなく、さらには、生地とは異なる素材のチューブを縫着するなどの方法は、煩雑で高度な縫製技術を必要とし、生産期間も長くなってしまう。
そこで、本発明者等は、鋭意検討し、その結果、複合布帛を形成する際に、流動性媒体を通すための流体回路を同時形成することで、身体へのフィット感を高めた複合布帛とするとともに耐水性のある流体回路とすることに成功した。
すなわち、本発明は、流動性媒体を通すための流体回路が形成された複合布帛であって、身体へのフィット感を高めた複合布帛を提供することを目的とする。
本発明の流体回路付き複合布帛は、編物又は織物からなる繊維基布の片面に融点が110℃以上210℃以下のエラストマーからなる熱融着性フィルムがラミネートされた伸縮性の布帛を備え、前記布帛の熱融着性フィルム側が重ね合わさって熱プレスによって所定個所が熱融着処理されることで複合布帛となるとともに流動性媒体を通すための耐水性の流体回路が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、複合布帛を形成する際に、流動性媒体を通すための流体回路を同時形成することで、身体へのフィット感を高めた複合布帛となるとともに耐水性のある流体回路となる。
本発明は、前記熱融着性フィルムの厚みが12μm以上25μm以下であることを特徴とする。本発明は、前記繊維基布の厚みが前記熱融着性フィルムの厚みよりも大きく設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記熱融着性フィルムによって流動性媒体を通すための流体回路が形成されるので、縫着等の追加工を必要とせず、身体へのフィット感が高く、かつ、耐水性のある流体回路を備えたと流体回路付き複合布帛となる。
本発明において、流動性媒体とは、気体又は液体である。前記流動性媒体としては、前記熱融着性フィルム及び前記繊維基布を変質させない材質であり、例えば空気、窒素、アルゴン、フロン、水、不凍液等が挙げられる。前記熱融着性フィルムは、前記流動性媒体を透過させないようにする必要があるため、無透湿フィルム又は耐水性フィルムを用いる。前記流動性媒体が液体の場合、前記熱融着性フィルムは、耐水性フィルムが好ましい。前記流動性媒体が薬品の場合、前記熱融着性フィルムは、耐薬品性フィルムが好ましい。
本発明は、前記熱プレスにて用いる金型の回路形状は、平面視で主要部が流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状となっている凹部と、当該凹部の両側が突出した凸部があり、前記凹部に対応した箇所は熱プレスされずに、前記凸部に対応した箇所が熱プレスされていることを特徴とする。
本発明によれば、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。本発明は、前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波、又は超音波のいずれかないしは両方を併用することができる。
前記回路形状としては、蛇行形状、波形状、渦巻形状、U字形状、三角形状、四角形状、ギザギザ形状等が挙げられる。
本発明は、前記回路形状の主要部が、流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状であることを特徴とする。
本発明によれば、流体を流動させる際の抵抗が少なくてスムースな流動となるとともに、複合布帛における流体回路の回路密度を高めることが容易となる。
本発明は、前記熱融着性フィルムの材質が、ポリウレタンまたはポリカーボネートのいずれかであることを特徴とする。
本発明によれば、前記エラストマーが有する高いストレッチ性によって、流体を流動させる際の圧力に耐えられる。本発明では、前記熱融着性フィルムにおけるストレッチ率は50%以上1000%以下に設定され、ストレッチ率が200%以上500%以下が好ましい。本発明では、前記熱融着性フィルムの厚みは10μm以上500μm以下に設定される。前記熱融着性フィルムの厚みが10μm未満の場合は流体を流動させるために必要な圧力に耐えられない虞がある。前記熱融着性フィルムの厚みが500μmを超えると伸縮性が十分でない。前記熱融着性フィルムは、耐水性、耐熱性、耐薬品性があることが好ましい。前記熱融着性フィルムの融点は、110℃以上210℃以下が好ましい。前記熱融着性フィルムの融点が110℃未満の場合は、必要な耐熱性が得難い。前記熱融着性フィルムの融点が210℃を超えると熱融着処理が容易ではない。
前記熱融着性フィルムの材質のうち、ポリウレタンは、水系の媒体における無透湿性のヒートシールとして好ましい。また、ポリウレタンは、ガラス転移温度が低いため、低温安定性や低温耐久性に優れている。また、前記熱融着性フィルムの材質のうち、ポリプロピレンは、溶剤系の媒体における無透湿性のヒートシールとして好ましい。
本発明は、前記繊維基布が、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択される弾性糸を用いた編物又は織物であることを特徴とする。
本発明によれば、前記織物又は前記編物が有する高いストレッチ性によって、流体を流動させる際の圧力に耐えられるとともに、肌触りの良い複合布帛となる。本発明では、前記繊維基布におけるストレッチ率は30%以上300%以下に設定される。本発明では、前記繊維基布の厚みは30μm以上2000μm以下に設定され、前記繊維基布の厚みが100μm以上1000μm以下が好ましい。前記繊維基布の厚みが薄いほど熱交換効率が高められる。前記繊維基布の厚みが厚いほど肌触りが良く強度が確保される。
前記繊維基布としては、起毛することで、さらに肌触りを良くすることが可能である。前記繊維基布としては、熱伝導性の良い金属繊維を交編又は交織することで、さらに温冷感性をアップすることが可能である。前記繊維基布と肌の密着性を良くするには、その繊度を単糸が1dex以下の細糸にするのが良い。
本発明は、繊維基布の片面に熱融着性フィルムがラミネートされた前記布帛を2枚重ね合わせている。本発明では、前記繊維の厚みは、前記熱融着性フィルムの厚みよりも大きく設定される。本発明では、前記布帛の厚みは80μm以上5000μm以下に設定される。本発明の前記流体回路付き複合布帛の製造方法によって流体回路付き複合布帛が得られる。
本発明の流体回路付き複合布帛の製造方法と、本発明の流体回路付き複合布帛によれば、複合布帛を形成する際に、流動性媒体を通すための流体回路を同時形成することで、身体へのフィット感を高めた複合布帛となるとともに耐水性のある流体回路となる本発明によれば、熱プレスによって、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。本発明によれば、流体を流動させる際の抵抗が少なくてスムースな流動となるとともに、複合布帛における流体回路の回路密度を高めることが容易となる。
本発明の流体回路付き複合布帛を裁断するなどして衣服とすることで、身体側と外側とが繊維基布となるので、着用感が良く、かつ、見映えが良い衣服となり、それとともに、熱融着性フィルムによって形成された流体回路によって身体の温度調節ができる高性能で多機能な衣服となる。
本発明を適用した第1の実施形態の流体回路付き複合布帛を例示する平面図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛の側面図である。 上記実施形態の流体回路付き複合布帛のE−E線断面図である。 本発明の流体回路付き複合布帛の製造手順を示すフローチャート図である。 本発明の流体回路付き複合布帛を熱プレスする金型を例示する平面図である。 上記金型のE−E線断面図である。 本発明の流体回路付き複合布帛を熱プレスする金型の他の例を示す平面図である。 上記金型のA−A線断面図である。 本発明を適用した第2の実施形態の流体回路付き複合布帛を例示する平面図である。
本発明を実施するための形態を以下に説明する。
(本発明の第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。図2は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1の側面図である。図3は、本実施形態の流体回路付き複合布帛1のE−E線断面図である。本実施形態の流体回路付き複合布帛1は、合繊編物からなる繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を2枚重ね合わせて、所定の回路形状を有する金型10を用いた熱プレスによって複合布帛とするとともに流動性媒体を通すための流体回路5を形成している(図1〜図3)。
本実施形態では、前記複合布帛1は、前記流体回路5の入口には、連結管101が連結固定されており、前記流体回路5の出口には、連結管102が連結固定されており、連結管101と連結管102の間には既知のポンプ100が接続され、流体9が流体回路5内を流動する構成となっている(図1、図3)。ここでは、連結管101,102はポリエステル製であり、ポリエステル糸が編成された繊維基布2と熱融着され固定されている。上記以外の方法としては、連結管101,102を繊維基布2と接着剤にて接着してもよいし、熱収縮チューブ等の連結固定手段を用いて固定してもよい。
図3に示すように、流体回路5は断面が楕円形状又は円形状となり、流体回路5以外の箇所は断面が板形状となる。これは、流体回路5以外の箇所が熱プレスされているが、流体回路5が熱プレスされていないことで、流体回路5を構成する内側の熱融着性フィルム3と外側の繊維基布2のストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるとともに、流体回路5を構成しないエリアのストレッチ性並びに伸縮性が抑えられることによる。
図4は、本発明の流体回路付き複合布帛1の製造手順を示すフローチャート図である。本実施形態の流体回路付き複合布帛1の製造手順は、熱プレス(符号S11)、裁断処理(符号S12)の各工程からなる(図4)。
図5は、本発明の流体回路付き複合布帛を熱プレスする金型10を例示する平面図である。図6は、前記金型10のE−E線断面図である。本実施形態の金型10は、耐熱性の硬質金属製であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケル合金、銅合金からなる。前記金型10の平面14には、前記流体回路5を形成するための凹部15が彫り込んである(図5、図6)。金型10は、同じ形状のものを2つ向かい合わせて熱圧着する構成となっている。すなわち、繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を、その熱融着性フィルム3の側を向かい合わせに前記布帛4を2枚重ね合わせて金型10と金型10とで挟み、所定個所(図5に示す例では平面14と対応する箇所)を熱融着処理することによって複合布帛とするとともに流動性媒体9を通すための流体回路5を形成する。本実施形態では、前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波熱融着方式としている。本実施形態によれば、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。
図7は、本発明の流体回路付き複合布帛を熱プレスする金型10の他の例を示す平面図である。図8は、前記金型10のA−A線断面図である。本実施形態の金型10は、耐熱性の硬質金属製であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、ニッケル合金、銅合金からなる。前記金型10には、前記流体回路5を形成するための凹部15が彫り込んであり、凹部15の両側が突出した凸部16となっており、凸部16の外側が僅かに窪んだ窪み部14となっている(図7、図8)。窪み部14は、金型10の広い範囲で均一に窪んでおり、平面状となっている。金型10は、同じ形状のものを2つ向かい合わせて熱圧着する構成となっている。すなわち、繊維基布2の片面に熱融着性フィルム3がラミネートされた布帛4を、その熱融着性フィルム3の側を向かい合わせに前記布帛4を2枚重ね合わせて金型10と金型10とで挟み、所定個所(図7に示す例では凸部16と対応する箇所)を熱融着処理することによって複合布帛とするとともに流動性媒体9を通すための流体回路5を形成する。本実施形態では、前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波熱融着方式としている。本実施形態によれば、複合布帛の形成と、流体回路の形成を、同時形成することが容易である。
図7と図8に示す金型10を用いた場合、流体回路5の周辺部で凸部16に対応した箇所のみが熱プレスされる。このため、流体回路5が熱プレスされていないことで、流体回路5を構成する内側の熱融着性フィルム3と外側の繊維基布2のストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるとともに、流体回路5の周辺部で凸部16に対応した箇所のストレッチ性並びに伸縮性が抑えられ、それ以外のエリアのストレッチ性並びに伸縮性が良好な状態が維持されるので、布帛全体としてはストレッチ性並びに伸縮性が高い状態の流体回路付き複合布帛が得られる。
本実施形態では、図1に示すように、符号5にて示す前記回路形状の主要部が、流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状となっている。本実施形態によれば、流体9を流動させる際の抵抗が少なくてスムースな流動となるとともに、複合布帛1における流体回路5の密度を高めることが容易となる。
(本発明の第2の実施形態)
図9は、本発明を適用した第2の実施形態の流体回路付き複合布帛1を例示する平面図である。ここで、同一の符号は、同じ機能を表しており、その説明を適宜省略する。本実施形態は、図9に示すように、符号5にて示す前記回路形状が、波形状となっており、所定ピッチで形成されている。そして、熱プレス(符号S11)して、所定サイズで裁断処理(符号S12)する。そうすると、流体回路5が分断された状態で切り出されるので、連結管101,102,103を布帛4と連結固定する。本実施形態によれば、1セットの金型から多数個の流体回路付き複合布帛1を一度に製造することが容易となる。
(実施例)
繊維基布2は、ポリエステル100%、繊度が55dex、厚みが250μm、ストレッチ率が200%の天竺編み組織とした。熱融着性フィルム3は、ポリウレタン、厚みが12μm、ストレッチ率が300%のフィルムとした。接着剤によって繊維基布2に熱融着性フィルム3をラミネートし布帛4とした。布帛4は、ストレッチ率150%となった。本発明に係る金型10は、流線型回路が形成されたアルミニウム合金製であり、寸法は30cm×40cmである。熱融着条件は、プレス温度が180℃、プレス時間が30秒、プレス圧力が25kg・cmとした。前記熱プレスの際に、熱効率を高めるため高周波を用いた。高周波出力は、15.0kwである。前記布帛を熱融着後に所定サイズで裁断処理した。そうすると、図9に示すように、流体回路5が分断された状態で切り出されるので、接着剤を用いて連結管101,102,103を布帛4と連結固定した。連結管101,102,103は、ウレタンチューブを用いた。前記ウレタンチューブの外径は6mmとし、内径は3.5mmとした。ポンプ100は、圧電モバイルポンプ(電源が100VAC)をウォーターポンプとして用いた。そして、流体9として、水温5℃の水道水を用いた。図9に示す構成の流体回路付き複合布帛1を腕に巻きつけて、流体9を循環させた。吐出量は36cc/minとした。その結果、腕への冷却効果が良好であった。また、複合布帛1を腕に巻きつけた状態のフィット感が良好であった。
本発明品の要求耐水圧は、5000mm/水柱以上であり、これを剥離力で換算すると、およそ1500g/cm以上となる。この改良のためには、熱融着体積をある程度増やす必要があることから、熱融着性フィルム3の厚みは12μm以上が好ましい。そして、良好な伸縮性を得るためには、熱融着性フィルム3の厚みは25μm以下が好ましい。また、前記熱融着体積をある程度増やしているので、熱プレス時間は25秒以上45秒以下が好ましい。
上述の説明では、流体9を流動させるとして説明した。流体9としては、例えば水や不凍液等の温冷却材を循環させて身体を温冷却することができる。また、磁性体や放射性物質等の機能材を含有した流体9を循環させて身体の治療に役立てることができる。
上述の説明では、流体回路5の回路形状として、蛇行形状または波形状を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば渦巻形状、U字形状、三角形状、四角形状、ギザギザ形状とする場合もある。
上述の説明では、繊維基布2を構成する糸がポリエステルの例で説明した。繊維基布2を構成する糸としては、これに限られず、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートなど既知の糸が適用できる。また、繊維基布2の一部に炭素繊維、金属、セラミックスなどを部分適用して、航空宇宙環境や原子力施設などの特殊環境に耐え得るものとすることが可能である。
上述の説明では、流体回路付き複合布帛1を、帯状として、身体の患部に巻きつけて流体9を循環させて身体を温冷却する実施形態を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、流体9を流体回路5内に閉じ込めた状態で循環させずに身体を温冷却する場合もあり得る。
本発明の流体回路付き複合布帛1は、下着、服、ジャケット、ズボンの形態に加工して使用することが容易である。本発明の流体回路付き複合布帛1は、マフラー、手袋、腹巻き、靴下の形態に加工して使用することが容易である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
1 本発明の流体回路付き複合布帛、
2 繊維基布、
3 熱融着性フィルム、
4 本発明に係る布帛、
5 流体回路、
9 流体(流動性媒体)、
10 本発明に係る金型

Claims (7)

  1. 編物又は織物からなる繊維基布の片面に融点が110℃以上210℃以下のエラストマーからなる熱融着性フィルムがラミネートされた伸縮性の布帛を備え、前記布帛の熱融着性フィルム側が重ね合わさって熱プレスによって所定個所が熱融着処理されることで複合布帛となるとともに流動性媒体を通すための耐水性の流体回路が形成されていることを特徴とする流体回路付き複合布帛。
  2. 前記熱融着性フィルムの厚みが12μm以上25μm以下であることを特徴とする請求項1記載の流体回路付き複合布帛。
  3. 前記繊維基布の厚みが前記熱融着性フィルムの厚みよりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の流体回路付き複合布帛。
  4. 前記熱プレスにて用いる金型の回路形状は、平面視で主要部が流線形を連続的に組み合わせた蛇行形状となっている凹部と、当該凹部の両側が突出した凸部があり、前記凹部に対応した箇所は熱プレスされずに、前記凸部に対応した箇所が熱プレスされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の流体回路付き複合布帛。
  5. 前記熱融着性フィルムの材質が、ポリウレタンまたはポリカーボネートのいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の流体回路付き複合布帛。
  6. 前記繊維基布には、ポリウレタン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネートのうちいずれか1種以上から選択される弾性糸が用いられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の流体回路付き複合布帛。
  7. 請求項1から6のいずれか一項記載の流体回路付き複合布帛を身体の患部に巻きつけるため裁断して得られた流体回路付き帯状体。
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