JP7202083B2 - 調温装具及び人体調温システム - Google Patents

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Description

本発明は、人体を加熱又は冷却するのに用いる調温装具及び人体調温システムに関する。
人体を加熱する加熱装具及び人体を冷却する冷却装具が、従来から提案されている。これらの調温装具は、例えば寒冷地における冬場の屋外作業や夏場の炎天下での屋外作業にとって特に有用とされている。
登録実用新案第3185237号公報(特許文献1)には、身体冷却用衣服が開示されている。この身体冷却用衣服は、外形がベストに整えられたビニール等からなる表地と裏地を、十字形状の接着部において接着することで複数の小区画に区分された矩形状の冷媒室を形成する。隣接する冷媒室の間には、それを連通する冷媒通路を形成し、さらに冷媒室に冷媒を供給する冷媒出入口が設けられる。
特開2015-89430号公報(特許文献2)には、作業者が着用する冷却ベストと冷却装置本体との間で冷却水を常時循環させて作業者の人体を冷却する人体冷却システムが開示されている。
特開2017-190536号公報(特許文献3)には、作業者が着用する被服体に、熱媒体の流路となる被服体チューブと、熱媒体を循環させるポンプと、ポンプに電力を供給する電源部等とを有する温度調整部を備える可搬型温度調節装置が開示されている。ここで温度調整部は、例えばベルトを用いて背負うリュックサック、肩掛けバッグ、ヒップバッグ等のように身体に装着する可搬型であることを特徴としている。
登録実用新案第3185237号公報、図1~図4 特開2015-89430号公報、請求項1、図1 特開2017-190536号公報、図2、段落0018
これらの従来技術のうち特許文献1のものでは、十字状の接着部で複数の小区画に区分された矩形状の冷媒室を形成する。このため冷媒室に充填した冷媒を入れ替える際に、各冷媒室を区画する「壁」となっている十字状の接着部によって、冷媒の流れが悪化して流動抵抗が大きくなり、冷媒の交換作業をスムーズに行えない虞がある。特許文献2の従来技術は、冷却ベストと冷却装置本体との間で冷却水を常時循環させるために、高い冷却効果を得られることが期待される。しかしながら、冷却ベストと冷却装置本体とを注入用と排出用の一対のホースで常時繋げておく必要がある。そのため作業者の行動範囲がホースの長さによって制限されてしまい自由な行動が制限され、またホースが途中で折れたりすると冷却水の循環が停止して冷却効果が得られない虞がある。特許文献3の従来技術は、特許文献2と同様に熱媒体を被服体チューブに常時供給するものであるため、高い冷却効果を得られることが期待される。しかしながら、ポンプや電源部等を含む温度調整部をリュックサック等の形態で、身につけておかなければならない。そのため装着者は、温度調節部をぶつけて破損させたり故障させたりしないように、身のこなしに気を遣う必要があることから、自由な行動が制限される虞がある。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。本発明の目的は、人体を加熱又は冷却する調温装具について、優れた冷却効果を発揮しつつ装着者の自由な行動を制限しないことにある。
上記目的を達成すべく本発明は、以下の特徴を有するものとして構成される。
即ち、本発明は、人体を加熱又は冷却する熱媒体を注入及び排出可能な熱媒体収容袋を備える調温装具について、前記熱媒体収容袋が、前記人体を加熱又は冷却する調温対象部位に対応する外形に形成されており、前記熱媒体の交換口と、前記熱媒体の充填により膨らむ膨出部と、前記膨出部に対して陥没する多数の点状凹部とを有することを特徴とする調温装具を提供する。
本発明の調温装具は、熱媒体が加熱媒体である場合には、例えば冬季等の低温環境において人体を暖めるのに好適な加熱装具として構成できる。他方、熱媒体が冷却媒体である場合には、例えば夏季の炎天下等の高温環境において人体を冷やすのに好適な冷却装具として構成できる。また、熱媒体収容袋は、加熱又は冷却する人体の調温対象部位に対応する外形を有し、例えば人体の胸部や背中の全部又は一部に対応する形状として構成できる。
前記熱媒体収容袋は、熱媒体の交換口を有する。このため使用により当初の加熱効果や冷却効果が低減しても、交換口を通じて熱媒体収容袋の熱媒体を入れ替えることで、繰り返し当初の加熱効果及び冷却効果を容易に得ることができる。したがって装着者は、熱媒体収容袋を、熱媒体の供給装置から外して自由に行動することができる。
前記熱媒体収容袋は、熱媒体の充填により膨らむ膨出部を有する。この膨出部が人体に近く配置されることで、調温対象部位に対する確実な加熱効果又は冷却効果を得ることができる。また、前記熱媒体収容袋は、膨出部に対して陥没する多数の点状凹部を有する。これによれば熱媒体収容袋の人体側袋面に多数の点状凹部による陥没部(凹状空間)が形成されることで、膨出部による人体への過剰な加熱や冷却を抑制することができる。その点状凹部による陥没部は断熱空間として機能する。このため加熱媒体による保温効果を高め、冷却媒体による冷却効果を維持に効果的に機能する。
さらに多数の点状凹部は、熱媒体収容袋の内部に熱媒体が流れる特定の流路を形成することがなく、熱媒体収容袋の内部での熱媒体の流動性を良好にできる。前述の特許文献1では、個々の冷媒室を形成する十字状の接着部が「壁」となって熱媒体の流動抵抗を高めてしまう。冷媒用入口から熱媒体を注入して全体に行き渡らせるためには、隣接する冷媒室どうしを連通する冷媒通路を通じる必要があるが、個々の冷媒室に区画するためには冷媒通路を狭くする必要があることから、効率的に注入することが難しい。これは冷媒用入口から熱媒体を排出するときも同様である。これに対して本発明は、離散的に配置された「壁」を作らない多数の点状凹部であるため、熱媒体の注入時と回収時に、熱媒体収容袋の内部での熱媒体の流動抵抗を低減することができ、熱媒体の注入時間及び排出時間(回収時間)の短縮に寄与することができる。
前記熱媒体収容袋は、前記人体の高さ方向に沿う下側部位に前記熱媒体の充填容量が少ない低充填部を有するように構成できる。
前記本発明によれば、前記低充填部によって熱媒体収容袋の下側部位に熱媒体が偏って溜まってしまい、その下側部位が偏膨張するのを防ぐことができる。このため加熱効果又は冷却効果が熱媒体収容袋の下側部位に偏在するのを防ぎ、人体の調温対象部位を満遍なく加熱又は冷却することができる。また、熱媒体収容袋の下側部位が偏膨張しないため、偏膨張により装着者の自由な行動が制限されるのを抑制できる。即ち、装着者の不快感や違和感を感じることも低減できる。そうした低充填部位は、前記熱媒体収容袋の上側部位よりも下側部位について、前述の点状凹部を密に配置することで形成することができる。
前記熱媒体収容袋は、前記熱媒体が充填されず曲折可能な非充填部を有するように構成できる。
本発明によれば、非充填部には熱媒体が充填されないので、人体への未使用時には熱媒体収容袋を非充填部に沿って折り曲げることができる。即ち、熱媒体収容袋は、熱媒体を充填済みでも未充填でも折り畳めるため、保管や運搬時に便利である。また、そうした非充填部を人体の背骨に沿って設け、熱媒体を冷却媒体とする場合には、神経の通り道である人体の背骨に沿う部位では冷却媒体による冷却効果を抑制できるので、過剰な冷却により生じることのある体調不良の発生を抑制することができる。
前記熱媒体収容袋は、前記人体の高さ方向に沿う下縁に、前記交換口を有するように構成できる。
本発明によれば、交換口が熱媒体収容袋の下縁にあるため、人体に調温装具を装着したままの状態で、熱媒体収容袋の熱媒体を効率的に回収することができ、また注入することができる。
前記熱媒体収容袋を保持する服本体をさらに備えるように構成できる。
本発明によれば、熱媒体収容袋を保持する服本体を備えるため、調温装具を衣服として構成することができる。この調温装具によれば、着衣によって容易に人体の加熱効果又は冷却効果を得ることができる。前記服本体は、例えばベスト及び袖付きの衣服等として構成できる。また、用途としては、洋服、作業着、ユニフォーム等として構成できる。
前記本発明は、前記熱媒体収容袋を覆う断熱部材をさらに備えるように構成できる。
本発明によれば、熱媒体が加熱媒体である場合には、低温環境であっても断熱部材によって熱媒体収容袋が冷やされるのを防げるため、加熱媒体による加熱効果をできるだけ長く維持することができる。また、熱媒体が冷却媒体である場合には、人体の体温により熱媒体収容袋が加熱されるのを防げるため、冷却媒体による冷却効果をできるだけ長く維持することができる。
前記本発明は、前記交換口に着脱可能な接続管と、前記接続管に連結される温度調節装置とを備えており、前記温度調節装置が、前記熱媒体を収容するとともに前記熱媒体の熱媒体調温部を有するタンク部と、前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管に送り且つ前記接続管から前記熱媒体を前記タンク部に回収する熱媒体給排手段とを備えるように構成できる。
本発明によれば、温度調節装置に連結された接続管を熱媒体収容袋の交換口に接続することで、熱媒体収容袋に熱媒体を充填することができる。そして熱媒体の充填後は、熱媒体収容袋の交換口から接続管を外すことができる。このため調温装具の装着者は、熱媒体の加熱又は冷却に必要な装置を身体に装着せずに自由に行動できる。即ち、装着者は、前述の特許文献2のように接続管を繋げたまま行動する必要がないので、接続管が届く範囲に移動が制限されず、自由に行動できる。また、装着者は、前述の特許文献3のように熱媒体による加熱効果や冷却効果を得るための駆動機構や電源部を身につけたまま行動する必要がないので、それらの破損や故障を気に掛けずに、自由に行動できる。
前記熱媒体給排手段は、前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管を介して前記熱媒体収容袋に供給する注入モードと、前記熱媒体収容袋に充填した前記熱媒体を前記接続管を介して前記タンク部へ回収する回収モードとを切り換える流路切換部を有するように構成できる。
本発明によれば、熱媒体給排手段の流路切換部が、注入モードと回収モードとを切り換えることができるので、熱媒体の注入と回収を容易に行うことができる。さらに本発明については、前記接続管が1本であり、前記温度調節装置が前記接続管を接続する1つの接続口を有するように構成できる。これによれば、熱媒体の注入と回収とを別々の接続管によって行う必要がなく、1の接続管によって熱媒体の入れ替えを容易に行うことができる。
前記流路切換部は、前記タンク部から前記熱媒体を吸入して前記タンク部に吐出する攪拌モードをさらに切り換え可能であるように構成できる。
本発明によれば、流路切換部が攪拌モードにさらに切換可能であるため、タンク部に収容する加熱媒体や冷却媒体を攪拌することで、効率的に加熱又は冷却することができる。
また、前記目的を達成すべく本発明は、人体を加熱又は冷却する熱媒体を収容し、熱媒体の交換口を有する熱媒体収容袋と、前記交換口に着脱可能な接続管と、前記接続管に連結される温度調節装置とを備えており、前記温度調節装置は、前記熱媒体を収容するとともに前記熱媒体の熱媒体調温部を有するタンク部と、前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管に送り且つ前記接続管から前記熱媒体を前記タンク部に回収する熱媒体給排手段とを備え、前記熱媒体給排手段は、前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管を介して前記熱媒体収容袋に供給する注入モードと、前記熱媒体収容袋に充填した前記熱媒体を前記接続管を介して前記タンク部へ回収する回収モードとを切り換える流路切換部を有する人体調温システムを提供する。
本発明によれば、温度調節装置に連結された接続管を熱媒体収容袋の交換口に接続することで、熱媒体収容袋に熱媒体を容易に充填することができ、熱媒体の充填後は熱媒体収容袋の交換口から接続管を外すことができる。このため本発明によれば、熱媒体の交換作業を円滑に行うことができる。また、熱媒体を充填した熱媒体収容袋は、接続管及び温度調節装置と分離して使用できるため、装着者の自由な行動を制限せず、人体の調温対象部位を効果的に加熱又は冷却することができる。そして熱媒体収容袋に対する熱媒体の注入と回収は、熱媒体給排手段の流路切換部が注入モードと回収モードとを切り換えることで容易に行うことができる。
本発明の調温装具及び人体調温システムによれば、加熱効果及び冷却効果に優れ、熱媒体の交換作業を円滑に行うことができ、また装着者の自由な行動を制限しないようにすることができる。
本発明の調温装具の一実施形態である冷却装具の外観斜視図。 図1で示す調温ベストの側面図。 図1で示す調温ベストの背面部の分解図。 図1で示す調温ベストに備える調温袋の正面図。 図1の冷媒供給装置の構成を示す説明図。
以下、本発明の調温装具及び人体調温システムの一実施形態を説明する。本実施形態では調温装具及び人体調温システムとして冷却装具1を例示して説明する。よって冷却装具1で用いる熱媒体は冷却媒体(以下、単に「冷媒」という。)である。
本明細書、特許請求の範囲では、説明の便宜上、図1に示される調温ベスト2を基準として、その左右方向(幅方向)をX方向、前後方向(奥行方向)をY方向、上下方向(高さ方向)をZ方向として説明する。
冷却装具1の構成
冷却装具1は、調温ベスト2と冷媒供給装置3とを備える。図1は調温ベスト2と冷媒供給装置3とを接続した状態を示す。この状態では冷媒供給装置3が、調温ベスト2からの冷媒Cの回収又は調温ベスト2への冷媒Cの供給の何れかを行える状態である。調温ベスト2の装着者は、こうした冷媒供給装置3との接続状態を解除して行動することができる。
調温ベスト2の説明
調温ベスト2は、相互に別体として構成されており分離可能である前面部4と背面部5とで構成される。前面部4は、装着者の胸部と腹部を覆う外形を有する。背面部5は、装着者の背中を覆う外形を有する。前面部4と背面部5は、脇部接合部6と肩部接合部7とで相互に繋がり一体化され、1着の衣服(ベスト)として構成される。本実施形態の調温ベスト2は、外衣として使用され、装着者は下着や中着の上にこれを着る。また調温ベスト2は、作業用ベストとして使用され、例えば夏場の炎天下の屋外環境や、工場等の高温の屋内環境等の高温環境での着用に適している。
前面部4の説明
前面部4は、右前面部4aと左前面部4bとを有しており、それらは中央の前面接合部4cによって開け閉めできる。この前面部4は、本発明の「服本体」の一部を構成する。前面接合部4cは、本実施形態では線ファスナーとして構成されており、装着者が調温ベスト2を容易に着脱することができ、前面接合部4cの閉状態では右前面部4aと左前面部4bとが容易に分離できないようにしている。
右前面部4aと左前面部4bには、複数の横帯片4dが縫い付けられている。複数の横帯片4dは、右前面部4aと左前面部4bの下側位置から胸部の上方位置まで、所定間隔で並列に水平方向(X方向)に沿って前面外装部4eに縫合されている。横帯片4dには、図1で示すように、隣接する縦縫合線4d1どうしの間に各種のアタッチメントを調温ベスト2に装着できるアタッチメント用装着部4fが形成されている。アタッチメント用装着部4fは、前面外装部4eの表面に対して横帯片4dが縫合されず浮いていることで環状の係止部として形成される。こうしたアタッチメント用装着部4fには、例えば小物を収容するポーチやホルダーの固定用帯紐を挿通して固定したり、名札のクリップで挟んだり、カナビラを挿通して固定することができる。右前面部4aに設けた横帯片4dと左前面部4bに設けた横帯片4dとは、水平方向で一文字状に配置されている。このため閉じた状態の前面接合部4cを跨ぐようにアタッチメントを配置し、アタッチメントを右前面部4aの横帯片4dと左前面部4bの横帯片4dにそれぞれ固定できる。
閉状態の前面接合部4cの上端部から左右に分かれて伸長する右肩部4g1と左肩部4g2には前面肩部接合部4g3が設けられている。前面肩部接合部4g3は、本実施形態では面ファスナーとして構成されており、同じく面ファスナーとして構成されている後述する背面部5の背面肩部接合部8bと重なって相互に接合する。前述した肩部接合部7は、前面肩部接合部4g3と背面肩部接合部8bによって構成されている。ここで前面肩部接合部4g3と背面肩部接合部8bは面ファスナーであるため、接合位置を装着者の体格に応じて自在に調整することができる。よって調温ベスト2は、装着者の体型に合わせて大きさを調整することができ、後述する冷却効果を効果的に発揮することできる。
装着者の体型に合わせて大きさを調整できるという点では、前面部4と背面部5との境界には脇部接合部6が設けられている。脇部接合部6は、複数本のサイドベルトによって構成されており、サイドベルトは前面部4から伸張する係止具6aに、背面部5から伸張する帯状の係止紐6bを挿通して留めることで締めることができる。この脇部接合部6も、装着者の体型に合わせて調温ベスト2を装着できることを実現するものであり、後述する冷却効果を効果的に発揮するのに貢献する。
前面部4の下縁側には、腰ベルト4hが設けられている。腰ベルト4hは、調温ベスト2の下端において腹部の周囲を引き締めるものである。したがって、腰ベルト4hは、装着者の体型に合わせて調温ベスト2を装着できることを実現するものであり、後述する冷却効果を効果的に発揮するのに貢献する。
背面部5の説明
背面部5は、複数の部材で構成されている。具体的には、図3で示すように、装着者の側から順に、背面内装部8、「断熱部材」としての内側断熱部9a、「熱媒体収容袋」としての調温袋10、「断熱部材」としての外側断熱部9b、背面外装部11とで構成されている。このうち背面内装部8、背面外装部11は、前述の前面部4とともに本発明の「服本体」を構成する。
背面内装部8は、人体の背中に沿って装着される部分であり蒸れを低減するためにメッシュ生地パネル8aで構成されている。背面内装部8の上端における装着者の左右の肩に対応する部分には、背面肩部接合部8bが設けられている。本実施形態の背面肩部接合部8bは、前述したように、面ファスナーで構成されており、前面肩部接合部4g3とともに肩部接合部7を構成する。この背面内装部8は、固定部(図示略)を介して背面外装部11に対して着脱可能に固定される。
内側断熱部9aと外側断熱部9bは、図3では分離して示しているが、相互に着脱可能な1つの袋体として構成されている。即ち、内側断熱部9aと外側断熱部9bは、一体となって断熱部9を構成する。断熱部9の内部には、前述の調温袋10が収容される。断熱部9と調温袋10は、複数の固定部(図示略)によって相互に複数箇所で固定されて、調温袋10が断熱部9の内部で位置ずれしないようにされている。内側断熱部9aと外側断熱部9bは、例えばアルミ箔と不織布とを積層して形成されており、アルミ箔を調温袋10に面するようにして使用される。即ち、内側断熱部9aは、調温袋10により人体が過度に冷却されることを防ぐとともに、人体の熱が調温袋10に伝わり、調温袋10の冷却効果が急速に低減するのを抑制する。外側断熱部9bは、高温環境の外気の熱が背面外装部11を介して調温袋10に伝わり、調温袋10の冷却効果が低減するのを抑制する。
調温袋10は、表地と裏地の外縁どうしを、熱融着等により液密に接合した袋状に形成されている。表地と裏地は、液密性の樹脂製のシート材にて形成されている。シート材の素材としては、例えばポリウレタン、ポリエチレンを用いることができる。
調温袋10には、表地と裏地とを固着する多数の固着部10aが形成されている。表地の表面と裏地の表面は固着部10aの部分が凹んでおり、各固着部10aは本発明の「点状凹部」として構成されている。各固着部10aは、本実施形態では、表地と裏地とを熱融着してなる融着部にて構成している。したがって各固着部10aを形成する表地と裏地との間には冷媒Cを充填できない。固着部10aは、熱融着による融着部のみならず、接着剤により接着してなる接着部として構成してもよい。多数の固着部10aは、同じ直径の正円形に形成されている。このように多数の固着部10aを正円形とすることで、後述する冷媒Cの注入及び回収を行う際に、冷媒Cの流動抵抗の増加を抑制し、スムーズに注入作業及び回収作業を行えるようにしている。
多数の固着部10aは、X方向及びZ方向において不等ピッチで配置されている。また、多数の固着部10aは、調温袋10について左右対称に配置されている。多数の固着部10aは、調温袋10の下側から上側へ8行で配置されており、隣接する行間ではX方向で位置ずれする千鳥状に配置されている。
各行に配置したX方向における固着部10aどうしの間隔は同じだが、下から数えて1行目~4行目、6行目及び7行目は距離dx1で、5行目は距離dx2で、8行目は距離dx3で配置される。それらの距離はdx1<dx2<dx3の長さ関係である。したがって、Z方向で調温袋10の下側部位(1~4行目)は、隣接する固着部10aが比較的密に配置されており、上側部位(5行目~8行目)は下側部位よりも離間して配置されている。
Z方向における行間の間隔は、下から数えて1番目の行間(第1行間)が距離dz1で、以下同様に第2、3、6行間が距離dz2で、第4,5,7行間が距離dz3となっている。それらの距離はdz1<dz2<dz3の長さ関係である。したがって、Z方向で調温袋10の下側部位(第1行間~第3行間)は、隣接する固着部10aが比較的密に配置されており、上側部位(第4行間~第7行間)は下側部位よりも離間して配置されている。
以上のように多数の固着部10aは、調温袋10の上側部位よりも下側部位において、隣接する固着部10aどうしの配置間隔が狭くなるようにしている。そして、調温袋10の中心下端には、冷媒Cの「交換口」として機能する注入・回収ポート10bが配置されており、そこから離れるほど、固着部10aどうしの間隔が広くなるようにしている。このように人体の高さ方向(Z方向)に沿う調温袋10の下側部位(後述する脇下調温部10fのZ方向における中央より下側部分)に、隣接する固着部10aどうしの間隔を狭くすることで冷媒Cの充填容量が少なくなる低充填部10Aを設ける。これにより調温袋10に充填した冷媒Cが、調温袋10の下側部位に多く溜まって、調温袋10の下側部位が偏って膨張してしまうのを防ぐことができる。これに対して調温袋10の上側部位は、低充填部10Aと比較して、隣接する固着部10aどうしの間隔を相対的に広くすることで冷媒Cを充填し易くなる標準充填部10Bとなっている。調温袋10の下側部位が偏膨張してしまうと、調温袋10の上側部位における冷却効果が低下し、背中の上側部位における冷却効果が低下し、背中全体を満遍なく広い面積で均一に冷却することが困難となる。また、調温袋10の下側部位が偏膨張してしまうと、腹部が膨張することで、装着者の動き易さを損ねてしまうおそれもある。これらを原因として装着者が不快に感じることがないように、不等ピッチで多数の固着部10aを配置することで、調温袋10を均質に膨張させるようにしている。調温袋10に冷媒Cを充填した場合、その厚みは低充填部10Aも標準充填部10Bもほぼ同じである。
多数の固着部10aは、冷媒Cが充填されない非充填部となり、その周囲には冷媒Cが充填されて膨らむ膨出部10cが形成されることとなる。したがって、固着部10aは、膨出部10cに対して調温袋10の厚み方向(Y方向)で陥没する形状となっている。このように膨出部10cを設けることで、膨出部10cが人体の調温対象部位としての背中に近接して配置されて、確実な冷却効果を得ることができる。また、多数の固着部10aを配置することで、調温対象部位としての背中を過剰に冷却してしまうことを抑制することができる。特に固着部10aにより形成される陥没部が断熱空間として機能することで、冷媒Cによる冷却効果を維持することにも繋がる。
さらに調温袋10には、「非充填部」としての中央固着部10dが形成されている。中央固着部10dは、調温袋10のX方向の中心でZ方向に沿って伸長して形成されている。この中央固着部10dには、冷媒Cが充填されない。そのため調温袋10に冷媒Cを充填した状態であっても、中央固着部10dを曲折線として、調温袋10の左右を合わせるように折り畳むことができる。このため保管や運搬時に便利である。また、冷媒Cが充填されず、膨出部10cに対して陥没する中央固着部10dは、神経の通り道である人体の背骨における冷却効果を抑制できる。よって過剰な冷却により生じることのある体調不良を抑制することができる。
以上のような表面形状を持つ調温袋10は、装着者の背中と脇下を「調温対象部位」としている。そのため調温袋10の外形は、大きく分けて2つ部位からなる。即ち、装着者の背中に沿わせる背中調温部10eと、背中調温部10eから左右の側方に突出して装着者の脇下に沿わせる脇下調温部10fである。これによって背中から脇下にあたる広い範囲で冷却効果を得られるようにしている。
調温袋10の中心下端には、冷媒Cの「交換口」として機能する注入・回収ポート10bが配置されている。調温袋10の下縁10gは、その注入・回収ポート10bに向けて下り傾斜となるテーパー形状となっている。これにより冷媒Cの回収時に、冷媒Cの注入・回収ポート10bにスムーズに導くことができる。なお、注入・回収ポート10bの位置に応じて下り傾斜のテーパー形状の下端位置は変えてもよい。
調温袋10の注入・回収ポート10bは、調温袋10の内部空間に連通する連結管10b1と、連結管10b1の先端に設けたコネクタ部10b2とで構成されている(図1、図5)。
背面外装部11は、例えば合成繊維で形成することができ、その素材としてはポリアミド繊維、ポリエステル繊維等を用いることができる。なお、前面外装部4eも背面外装部11と同様の素材を用いることができる。背面外装部11には、外側断熱部9bと背面内装部8を複数箇所で固定するための固定部(図示略)が設けられている。
冷媒供給装置3の構成の説明
冷媒供給装置3は、図5で示すように「温度調節装置」としての温度調節部12と、調温袋10に接続される接続管13とを備える。
温度調節部12は、「熱媒体給排手段」としての熱媒体給排部14と、タンク部15と、複数の管材でなる流路16a~16hと、制御部17と、圧力センサ18と、接続管13を接続する給排ポート19とを備える。
熱媒体給排部14には、ポンプ14aが配置されており、その吸入側となる一次側には「流路切換部」としての吸入流路切換部14bが接続されている。ポンプ14aの排出側となる二次側には「流路切換部」としての吐出流路切換部14cが接続されている。吸入流路切換部14bは、2つの流路16a、16bを介してタンク部15に接続され、1つの流路16cを介して給排ポート19に接続されている。吐出流路切換部14cは、2つの流路16d、16eを介してタンク部15に接続され、1つの流路16fを介して給排ポート19に接続されている。また、吸入流路切換部14bと吐出流路切換部14cは、ポンプ14aとそれぞれ流路16g、16hと接続されている。このように吸入流路切換部14bの一次側と吐出流路切換部14cの二次側には、複数の流路16a~16fが接続されており、その流路の切り換えが必要である。こうした吸入流路切換部14bと吐出流路切換部14cは、流路16a~16fの接続ポートを有する複数のエアオペレーションバルブで構成することができる。そして冷媒供給装置3は、圧縮空気を送るコンプレッサー(図示略)と、圧縮空気の供給と供給停止を行う電磁弁(図示略)とを備えており、これらによってエアオペレーションバルブを制御することで、流路16a~16fの切換動作が行われる。
タンク部15は、調温タンク15aと回収タンク15bを備えている。
調温タンク15aは、開閉可能な蓋を有する容器として形成されており、その内部には容器形状のバッファ部15cが配置されている。バッファ部15cの内部には、一端が吐出流路切換部14cに接続されている流路16dの他端と、「熱媒体調温部」としての冷却機15dの冷却コイル15eとが配置されている。このため冷媒Cは、バッファ部15cの内部で冷却コイル15eによって冷やされる。そして、バッファ部15cから溢れた冷媒Cが調温タンク15aに流れることで、調温タンク15aは冷媒Cを貯蔵する。このように調温タンク15aで冷媒Cを冷却しないでバッファ部15cにおいて冷却することで、バッファ部15cに一定量の冷媒Cが貯蔵された状態を維持でき、冷却コイル15e全体が常に冷媒Cに接して冷却する状態を維持でき、冷却機15dに過負荷がかからないようにできる。調温タンク15aには、例えば熱電対でなる温度センサ15fが配置されており、冷媒Cの温度を検知できるようにしている。調温タンク15aには、一端が吸入流路切換部14bに接続された流路16aの他端が配置されている。したがって、調温タンク15aに貯蔵する冷媒Cは、ポンプ14aにより吸入されてタンク部15から排出される。さらに、調温タンク15aには、レベル計15gが配置されており、冷媒Cの貯蔵量を検知できるようにしている。また、調温タンク15aの外面は断熱材15hにより覆われていて、外気温によって貯蔵する冷媒Cの温度ができるだけ変動しないようにしている。
回収タンク15bは、調温袋10から回収した冷媒Cを貯留するためのものである。回収タンク15bは、開閉可能な蓋を有する容器として形成されており、レベル計15iが配置され、回収した冷媒Cの貯蔵量を検知できるようにしている。回収タンク15bの内部には、一端が吸入流路切換部14bに接続された流路16bの他端が配置されている。即ち、回収タンク15bに貯蔵する冷媒Cは、流路16bを通じてタンク部15から排出できるようにしている。また、回収タンク15bの内部には、一端が吐出流路切換部14cに接続された流路16eの他端が配置されている。したがって、熱媒体給排部14から送られる冷媒Cは、流路16eを通じて回収タンク15bに供給することができる。
タンク部15には、以上のような調温タンク15aと回収タンク15bを受けるドレンパン15jが配置されており、ドレンパン15jには液漏れを検知する漏液センサ15kが配置されており、調温タンク15a及び回収タンク15bからの冷媒Cの漏出を検知できるようにしている。
制御部17は、コントローラで構成されており、冷媒供給装置3の全体の動作制御を行う。そのため、制御部17は、熱媒体給排部14、タンク部15及び圧力センサ18に対して信号線20a~20cを介して電気的に接続されている。制御部17の動作は後述する。
圧力センサ18は、吐出流路切換部14cと給排ポート19とを繋ぐ流路16fと、吸入流路切換部14bと給排ポート19とを繋ぐ流路16cを流れる冷媒Cの圧力を測定し圧力信号を出力する。その圧力信号は、信号線20cを通じて制御部17に送られて、制御部17は、給排ポート19、接続管13、調温袋10の内圧の異常を検知する。圧力センサ18を設ける場合、圧力センサ18と給排ポート19との間の流路16fと流路16cは、1つの流路として構成してもよい。
給排ポート19は、本発明の「接続口」として構成され、そこには接続管13が着脱可能として接続される。接続管13の先端には、前述した調温袋10から伸長する注入・回収ポート10bのコネクタ部10b2に接続されるコネクタ部13aが取付けられている。コネクタ10b2とコネクタ部13aは、一方をソケット、他方をプラグとする流体コネクタとして構成されており、液密に嵌合接続することで、冷媒Cを流通させることができる。
ここで冷媒Cについて説明する。本実施形態で使用する冷媒Cは、液体であり、具体的にはエチレングリコール又はプロピレングリコールを使用することができる。このうちプロピレングリコールについては、仮に調温袋10が破れて漏出し、人体に付着したり誤飲しても有害ではないことから、安全に使用することができて、特に調温ベスト2に使用する冷媒Cとして好適である。
冷媒供給装置3の動作説明
冷媒供給装置3の各種機能による動作を説明する。冷媒供給装置3は、制御部17が熱媒体給排部14とタンク部15に対する動作制御によって、注入モード、回収モード、再充填モード、攪拌モード及び移送モードの5つの動作モードを実行することができる。
注入モードの説明
注入モードでは、冷媒供給装置3が調温ベスト2の調温袋10に対して冷媒Cを供給する。冷媒供給装置3の注入開始スイッチ3aを押すと(図1参照)、制御部17の制御によって熱媒体給排部14が駆動され、吸入流路切換部14bの一次側が流路16aに接続され、吐出流路切換部14cの二次側が流路16fに接続される。これにより冷媒供給装置3は、調温タンク15a、流路16a、吸入流路切換部14b、流路16g、ポンプ14a、流路16h、吐出流路切換部14c、流路16f、給排ポート19及び接続管13により構成される「流入流路」を形成して、調温タンク15aに貯蔵されている冷媒Cを調温袋10に注入することができる。
調温袋10への適切な充填量は、圧力センサ18の圧力信号に基づいて判定する。即ち、圧力センサ18は、流路16fを流れる冷媒Cの圧力を測定し、その圧力信号を信号線20cから制御部17に送る。制御部17は、冷媒Cの圧力が適正充填量に対応する充填圧力を超えたとき、適正量が充填されたと判定して、熱媒体給排部14の駆動を停止して、注入モードを自動停止する。注入モードはこのように実行される。なお、充填圧力は、冷媒Cの粘度や調温袋10の形状といった諸条件に応じて適切な値に設定することができる。
なお、冷媒供給装置3に備える動作停止スイッチ3bを押せば(図1参照)、任意のタイミングで、注入モードを手動で停止することもできる。このため、例えば適正充填量を超えて人体に不快な充填圧力が作用した場合のように、冷媒Cの注入を中断すべき事態が生じた場合であっても、安全に使用することができる。
回収モードの説明
回収モードでは、冷媒供給装置3が調温ベスト2の調温袋10から冷媒Cを回収する。冷媒供給装置3の回収開始スイッチ3cを押すと、制御部17の制御によって熱媒体給排部14が駆動され、吸入流路切換部14bの一次側が流路16cに接続され、吐出流路切換部14cの二次側が流路16eに接続される。これにより冷媒供給装置3は、接続管13、給排ポート19、流路16c、吸入流路切換部14b、流路16g、ポンプ14a、流路16h、吐出流路切換部14c、流路16e及び回収タンク15bにより構成される「回収流路」を形成して、調温袋10に充填されている冷媒Cを回収タンク15bに回収することができる。
調温袋10から回収する冷媒Cは、温まり冷却効果が低下している。そのため回収タンク15bを設けずに調温タンク15aに直接回収すると、設定温度に冷却されている冷媒Cが回収した冷媒Cによって温められてしまう。しかしながら回収タンク15bによって回収した冷媒Cを一時的に貯蔵することで、温まった冷媒Cを回収しても調温タンク15aに貯蔵する冷えた冷媒Cを設定温度に維持できるようにしている。
調温袋10からの冷媒Cの回収が終了したか否かは、圧力センサ18の圧力信号に基づいて判定する。即ち、圧力センサ18は、流路16cを流れる冷媒Cの圧力を測定し、その圧力信号を信号線20bから制御部17に送る。こ制御部17は、冷媒Cの圧力が回収圧力以下になったとき、適正量が回収されたと判定して、熱媒体給排部14の駆動を停止して、回収モードを自動停止する。回収モードはこのように実行される。なお、回収圧力は、冷媒Cの粘度や調温袋10の形状といった諸条件に応じて適切な値に設定することができる。
なお、注入モードと同様に、回収モードにおいても動作停止スイッチ3bを押せば(図1参照)、任意のタイミングで回収モードを手動で停止することができる。
再充填モードの説明
再充填モードでは、冷媒供給装置3が調温ベスト2の調温袋10から冷媒Cを回収し、これに続けて調温袋10に対して冷媒Cを供給する。再充填モードは、前述の回収モードと注入モードを自動で連続して行うものであり、その動作はそれぞれ説明した通りである。即ち、冷媒供給装置3の再充填スイッチ3dを押下すれば、前述の回収モードと注入モードの動作にしたがって、冷媒Cの回収開始から充填終了まで自動で行うことができる。これによれば再充填作業を容易に行うことができる。
なお、冷媒Cの再充填は、コネクタ部10b2とコネクタ部13aの接続後、前述の回収開始スイッチ3cを押下して冷媒Cを回収し、回収モードの自動停止後に、注入開始スイッチ3aを押下して冷媒Cを注入するようにして行ってもよい。
攪拌モードの説明
攪拌モードは、冷媒供給装置3が調温タンク15aに貯蔵されている冷媒Cを設定温度に維持する機能である。制御部17は、温度センサ15fによって調温タンク15aに貯蔵されている冷媒Cの温度を監視している。冷媒Cの温度が所定の設定温度を超える調節実行温度となった場合、制御部17は調温タンク15aに貯蔵されている冷媒Cの温度を下げる動作を自動で行う。
具体的には、制御部17は、温度センサ15fにより冷媒Cの温度が調節実行温度となったことを検知すると、冷却機15dを作動して、バッファ部15cに貯蔵されている冷媒Cを冷却コイル15eで冷却する動作を実行する。これとともに制御部17は、熱媒体給排部14を駆動し、吸入流路切換部14bの一次側を流路16aに接続し、吐出流路切換部14cの二次側を流路16dに接続する。これにより冷媒供給装置3は、調温タンク15a、流路16a、吸入流路切換部14b、流路16g、ポンプ14a、流路16h、吐出流路切換部14c、流路16d及びバッファ部15cにより構成される「攪拌流路」を形成する。バッファ部15cで冷却された冷媒Cが、調温タンク15aに流れ、調温タンク部15aに貯蔵されている冷媒Cがバッファ部15cに戻されて冷却されることで、調温タンク部15aの冷媒Cを設定温度まで冷却することができる。こうした攪拌モードは、特に回収モードや再充填モードで、調温袋10より温かい冷媒Cが回収され、後述の移送モードで回収した冷媒Cを回収タンク15bから調温タンク15aに移送した場合に自動で作動する。したがって、冷媒供給装置3では、温かい冷媒Cを回収しても、設定温度以下の冷媒Cを自動で生成することができる。
移送モードの説明
移送モードは、冷媒供給装置3が回収タンク15bに貯蔵されている冷媒Cを調温タンク15aに流す機能である。制御部17は、回収タンク15bのレベル計15iによって回収タンク15bに貯蔵されている冷媒Cの量を監視している。そして冷媒Cの量が所定の設定量を超える回収実行量となった場合、制御部17は回収タンク15bに貯蔵されている冷媒Cを調温タンク15aに流す動作を自動で行う。
具体的には、制御部17は、レベル計15iにより冷媒Cの貯蔵量が回収実行量に到達したことを検知すると、熱媒体給排部14を駆動し、吸入流路切換部14bの一次側を流路16bに接続し、吐出流路切換部14cの二次側を流路16dに接続する。これにより冷媒供給装置3は、回収タンク15b、流路16b、吸入流路切換部14b、流路16g、ポンプ14a、流路16h、吐出流路切換部14c、流路16d及びバッファ部15cにより構成される「移送流路」を形成する。これにより回収タンク15bに貯蔵する冷媒Cが調温タンク15aに流れて、調温袋10への注入に利用することができる。
冷却装具1の特徴
本実施形態の冷却装具1は、既に説明したもののほか以下の特徴を有する。
本実施形態の冷媒供給装置3は、前述した注入モード、回収モード、再充填モードを全自動で行うことができる。このような調温袋10への冷媒Cの注入・回収・再充填は、装着者が調温ベスト2を着たまま行うことができる。即ち、装着者は、調温袋10から伸長する注入・回収ポート10bを引き出し、そのコネクタ10b2に冷媒供給装置3の接続管13のコネクタ部13aを接続してから、注入開始スイッチ3a、回収開始スイッチ3c又は再充填スイッチ3dを押下するだけでよい。したがって装着者は、調温ベスト2を脱ぐことなく、簡単な操作で容易に冷媒Cの注入・回収・再充填を行うことができる。
本実施形態の調温ベスト2は、約リットルを適正充填量として、調温袋10に冷媒Cを充填することができる。そして太陽照射のある外気温30~38℃の屋外環境で1~2.0時間の冷却効果を得ることができる。冷却効果が無くなってきた場合、調温袋10から冷媒Cを回収し且つ充填量ゼロの状態から適正充填量まで充填するための所要時間は1分~2分であって、極めて短い時間で再充填することができる。夏季の炎天下での屋外作業等では、熱中症予防対策として小まめな休憩が有効であるが、そうした休憩サイクルに合わせて短時間で且つ容易に冷媒Cを再充填することが可能であり便利である。
変形例の説明
以上の実施形態については様々な変形例による実施が可能であるため、その幾つかの例を説明する。
前記実施形態では「調温装具」として冷却装具1を例示したが、加熱装具として構成することもできる。加熱装具の「熱媒体」は加熱媒体となる。また、冷媒供給装置3は冷却機15dを備えるが、それに替えて加熱器を備えることで加熱媒体供給装置として構成する。このように構成することで、調温ベスト2を冷却ベストとして使用するだけでなく、保温ベストとして使用することも可能である。
前記実施形態では、冷媒供給装置3に1つの給排ポート19を設ける例を示したが、複数設けるようにしてもよい。これによれば、複数の調温ベスト2に対して同時に冷媒Cの再充填等を効率的に行うことができる。
前記実施形態では、調温ベスト2に1つの調温袋10を設ける例を示したが、複数としてもよい。例えば調温対象部位が複数ある場合に、調温対象部位ごとに調温袋を設けるようにしてもよい。前記実施形態に応じて例示すると、背中調温部10eに対応する調温袋と、脇下調温部10fに対応する調温袋としてもよい。但し、この場合には、それぞれ別々に冷媒Cの注入や再充填を行う必要があるためそれらの作業が煩雑になる欠点がある。
前記実施形態では「点状凹部」として表地と裏地を熱融着した固着部10aを例示したが、表地と裏地が固着しておらず、表地と裏地の間に冷媒Cが流入する形態としてもよい。そうした「点状凹部」とする場合でも、膨出部10cに対して陥没する形状とする必要がある。
前記実施形態では、固着部10aを正円形とする例を示したが、楕円形等の他の円形でも、多角形でもよい。また、固着部10aは、短い線でも、複数本の短い線が交差する線としてもよいが、「点状凹部」を形成するものであることが必要であり、前述した特許文献1のように隣接する冷媒室を区画する壁を形成するようなものとしてはならない。
前記実施形態では調温袋10に中央固着部10dを設けて冷媒Cの充填状態で左右を合わせるように折り曲げることができるようにする例を示したが、中央固着部10dを設けなくてもよい。また、中央固着部10dは、装着者の背骨に沿って高さ方向(Z方向)に伸長する1本の直線状に形成する例を示したが、断続する破線状に形成したり、多数の点状の固着部10aを直線状に配置するような形態としてもよい。
前記実施形態では、調温袋10に1つの注入・回収ポート10bを設ける例を示したが、複数設けてもよい。また、注入ポートと回収ポートに分けて設けてもよい。この場合、注入ポートは上側部位に、回収ポートは下側部位に設けるようにしてもよい。これによれば、注入時には熱媒体を調温袋10の上から流し、回収時には熱媒体を調温袋10の下から排出できるので、効率的に注入と回収を行える利点がある。
前記実施形態では、調温袋10への冷媒Cの充填量と調温袋10からの冷媒Cの回収状況を、圧力センサ18の圧力信号に基づいて、判定する例を示したが、ポンプ14aの充填量や回収量に基づいて判定しても良い。冷媒Cの充填量や回収量は、例えば、ポンプ14aの単位時間当たりの充填量と充填時間に基づいて、算出できる。これによれば、調温袋10の変形によって圧力センサ18の圧力信号が変動しても判定に影響が出ないという利点がある。
前記実施形態では、調温対象部位を装着者の背中及び脇下として調温袋10を背中及び脇下に対応する外形とする例を示したが、これに限定されない。例えば、調温袋10についてはさらに胸部に対応する外形としたり、背中のみに対応する外形、脇下のみに対応する外形、胸部のみに対応する外形としてもよい。また、人体の肩部や脚部等をアイシングするためや、腰部等を保温するために、調温袋10を肩部、脚部、腰部等に対応する外形として構成してもよい。この場合には「調温装具」としては調温ベスト2ではなく、調温対象部位に応じた形状の調温装具として構成することになる。さらに「調温装具」、調温袋10の用途は限定されず、屋内外での活動用途、スポーツ用途、治療を含む医療用途、美容用途、リラクゼーション用途等としてもよい。
1 冷却装具(調温装具)
2 調温ベスト
3 冷媒供給装置
3a 注入開始スイッチ
3b 動作停止スイッチ
3c 回収開始スイッチ
3d 再充填スイッチ
4 前面部(服本体)
4a 右前面部
4b 左前面部
4c 前面接合部
4d 横帯片
4d1 縦縫合線
4e 前面外装部
4f アタッチメント用装着部
4g1 右肩部
4g2 左肩部
4g3 前面肩部接合部
4h 腰ベルト
5 背面部
6 脇部接合部
6a 係止具
6b 係止紐
7 肩部接合部
8 背面内装部(服本体)
8a メッシュ生地パネル
8b 背面肩部接合部
9 断熱袋(断熱部材)
9a 内側断熱部(断熱部材)
9b 外側断熱部(断熱部材)
10 調温袋(熱媒体収容袋)
10A 低充填部
10B 標準充填部
10a 固着部(点状凹部)
10b 注入・回収ポート(交換口)
10b1 連結管
10b2 コネクタ部
10c 膨出部
10d 中央固着部(非充填部)
10e 背中調温部
10f 脇下調温部
10g 下縁
11 背面外装部(服本体)
12 温度調節部(温度調節装置)
13 接続管
13a コネクタ部
14 熱媒体給排部(熱媒体給排手段)
14a ポンプ
14b 吸入流路切換部(流路切換部)
14c 吐出流路切換部(流路切換部)
15 タンク部
15a 調温タンク
15b 回収タンク
15c バッファ部
15d 冷却機(熱媒体調温部)
15e 冷却コイル
15f 温度センサ
15g レベル計
15h 断熱材
15i レベル計
15j ドレンパン
15k 漏液センサ
16a~16h 流路
17 制御部
18 圧力センサ
19 給排ポート(接続口)
20a~20c 信号線
C 冷媒(熱媒体)

Claims (9)

  1. 人体を加熱又は冷却する熱媒体の注入及び排出が可能な熱媒体収容袋を備える調温装具において、
    前記熱媒体収容袋は、
    前記人体を加熱又は冷却する調温対象部位に対応する外形に形成されており、
    前記熱媒体の交換口と、
    前記熱媒体の充填により膨らむ膨出部と、
    前記膨出部に対して陥没する多数の点状凹部とを有し、
    前記点状凹部は前記熱媒体収容袋の表地と裏地とを固着する固着部として形成されており、
    前記熱媒体収容袋は、前記人体の高さ方向に沿う下側部位に、隣接する前記固着部どうしの配置間隔を狭くすることで形成した前記熱媒体の充填容量が少ない低充填部を有することを特徴とする調温装具。
  2. 前記熱媒体収容袋は、前記熱媒体が充填されず曲折可能な非充填部を有する
    請求項1記載の調温装具。
  3. 前記熱媒体収容袋は、前記人体の高さ方向に沿う下縁に、前記交換口を有する
    請求項1又は請求項2記載の調温装具
  4. 前記熱媒体収容袋を保持する服本体をさらに備える
    請求項1~請求項3何れか1項記載の調温装具。
  5. 前記熱媒体収容袋を覆う断熱部材をさらに備える
    請求項1~請求項4何れか1項記載の調温装具。
  6. 前記交換口に着脱可能な接続管と、
    前記接続管に連結される温度調節装置とを備えており、
    前記温度調節装置は、
    前記熱媒体を収容するとともに前記熱媒体の熱媒体調温部を有するタンク部と、
    前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管に送り且つ前記接続管から前記熱媒体を前記タンク部に回収する熱媒体給排手段とを備える
    請求項1~請求項5何れか1項記載の調温装具。
  7. 前記熱媒体給排手段は、
    前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管を介して前記熱媒体収容袋に供給する注入モードと、前記熱媒体収容袋に充填した前記熱媒体を前記接続管を介して前記タンク部へ回収する回収モードとを切り換える流路切換部を有する
    請求項6記載の調温装具。
  8. 前記流路切換部は、
    前記タンク部から前記熱媒体を吸入して前記タンク部に吐出する攪拌モードをさらに切り換え可能である
    請求項7記載の調温装具。
  9. 人体を加熱又は冷却する熱媒体を収容し、前記熱媒体の交換口を有する熱媒体収容袋と、前記交換口に着脱可能な接続管と、
    前記接続管に連結される温度調節装置とを備えており、
    前記温度調節装置は、
    前記熱媒体を収容するとともに前記熱媒体の熱媒体調温部を有するタンク部と、
    前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管に送り且つ前記接続管から前記熱媒体を前記タンク部に回収する熱媒体給排手段とを備え、
    前記熱媒体給排手段は、
    前記タンク部に収容する前記熱媒体を前記接続管を介して前記熱媒体収容袋に供給する注入モードと、前記熱媒体収容袋に充填した前記熱媒体を前記接続管を介して前記タンク部へ回収する回収モードとを切り換える流路切換部を有する
    人体調温システム。
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