JP6238051B2 - 省エネルギー技術提案装置、省エネルギー技術提案方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
建物の省エネルギー化への取り組みには大きく分けて、「運用改善」、「機器導入」及び「システム変更」が存在する。「運用改善」は、照明の間引きや冷房の温度設定を高めに設定するなどの取り組みのことである。「機器導入」はエネルギー消費量の少ない設備機器(省エネ機器)を導入することで省エネルギー化を実現しようとする取り組みである。また、「システム変更」はさらなる省エネルギーが可能なシステムに切り替える取り組み方法である。
省エネルギー率=1−{(設備αの省エネルギー率)+(設備βの省エネルギー率)}
設備αの省エネルギー率=(1−a/100)×(1−b/100)
設備βの省エネルギー率=(1−c/100)×(1−d/100)
以下、本発明の第一の実施形態による省エネルギー技術提案装置を図1〜図8を参照して説明する。
図1は第一の実施形態による省エネルギー技術提案装置の機能ブロック図を示す図である。
この図において、符号1は省エネルギー技術提案装置を表している。図1に示す通り、省エネルギー技術提案装置1は、建物用途定義記憶部10、建物規模定義記憶部11、空調システム方式定義記憶部12、省エネルギー技術定義記憶部13、導入可能省エネルギー技術定義記憶部14、省エネルギー技術組み合わせ記憶部15、省エネルギー率定義記憶部16、導入費用記憶部17、入力部20、一覧表示部30、選択可否表示部40、計算部50、計算結果出力部60を備えている。
建物規模定義記憶部11は、ビルなどの建物の規模を示した情報を蓄積するテーブル(以下、建物規模定義テーブルとする)を記憶している。本実施形態において建物規模定義テーブルは、建物の規模として、「10,000m2」、「5,000m2」、「3,000m2」を表示する文字情報とそれらを示す識別子とを関連付けて蓄積している。例えば「10,000m2」は建物の延床面積が1万平方メートルであることを示している。
空調システム方式定義記憶部12は、建物に導入する空調システムの方式を示した情報を蓄積するテーブル(以下、空調システム方式定義テーブルとする)を記憶している。本実施形態において空調システム方式定義テーブルは、「セントラル方式」、「パッケージ方式」をそれらを示す識別子と関連付けて蓄積している。ここで「セントラル方式」とは、1箇所の熱源設備から建物内の空調が必要な箇所に熱媒体をそれぞれ送り出して空調する空調方式のことである。「パッケージ方式」とは、建物内において空調を必要とする箇所それぞれに熱源設備を配置して管理する空調方式のことである。
省エネルギー技術組み合わせ記憶部15は、ある省エネルギー技術を導入するためには別のある省エネルギー技術の導入が必須となるような関係にある省エネルギー技術の組み合わせを定義した情報を蓄積したテーブル(以下、省エネルギー技術組み合わせテーブルとする)を記憶している。また、省エネルギー技術組み合わせ記憶部15は、ある省エネルギー技術を導入すると別のある省エネルギー技術の導入が不可能になるような関係にある省エネルギー技術の組み合わせを定義した情報も蓄積したテーブル(省エネルギー技術組み合わせテーブル)も記憶している。
導入費用記憶部17は、ある省エネルギー技術の導入に要する費用を省エネルギー技術と建物の用途と規模との組み合わせごとに定義した情報を蓄積したテーブル(以下、導入費用テーブルとする)を記憶している。
なお、これらのテーブル構成は一例であって、例えば省エネルギー技術定義記憶部13と省エネルギー率定義記憶部16と導入費用記憶部17のそれぞれが記憶するテーブルが一つのテーブルであってもよい。
一覧表示部30は、建物の用途、規模、及び空調システム方式を入力部20から入力してこれらを条件に上記の省エネルギー技術定義テーブル、導入可能省エネルギー技術定義テーブルから導入可能な省エネルギー技術の名称とその概要情報などを取得する。そして一覧表示部30は、取得結果から導入可能な省エネルギー技術の選択肢の一覧を表示する。選択肢の各々は取得した省エネルギー技術に関連付けられた画像であって、利用者が使用する端末の表示装置等に表示される。
また、画像とはコンピュータの表示装置に表示される文字、数字、アイコン、選択肢等の画像データであって、本実施形態においては利用者がその画像を選択したり、押下したりすることができるものである。
計算部50は、選択された画像が示す省エネルギー技術と指定された建物の用途とを条件に省エネルギー率定義テーブルを読み込んで、条件に合った省エネルギー率を取得して選択された全ての省エネルギー技術を導入することによって得られる合算省エネルギー率を計算する。また、計算部50は、選択された画像が示す省エネルギー技術と指定された建物の用途と規模を条件に導入費用テーブルを読み込んで、各省エネルギー技術の導入に要する費用を取得し、全ての省エネルギー技術を導入するのにかかる費用を計算する。
これら一覧表示部30、選択可否表示部40、計算部50及び計算結果出力部60は何れも省エネルギー技術提案装置1においてCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより備わる機能である。
図2は、表示装置に表示される初期状態における画面イメージであって、例えば利用者の端末からWebブラウザを介して省エネルギー技術提案装置1のWebサーバ機能が提供するWebページにアクセスしたときに表示される画面のイメージである。
画面100は、省エネルギー技術提案装置1によって提供される画面イメージの全体を示している。初期状態においては初期表示される用途指定アイコン101、規模指定アイコン102、空調システム指定アイコン103だけが表示されている。
規模指定アイコン102は、利用者が省エネルギー改修を行う建物の規模を入力するためのインタフェースを提供する画像データである。規模指定アイコン102は、例えばドロップダウンリストであって、利用者が「10,000m2」、「5,000m2」、「3,000m2」等の建物の延床面積を示す値の中から1つを選択して入力できるようになっていてもよい。なお、これらの情報は、建物規模定義テーブルに保持されており、一覧表示部30がこのテーブルを読み込んでドロップダウンリストの選択肢に表示されるように制御している。
空調システム指定アイコン103は、利用者が省エネルギー改修を行う建物の空調システム方式を入力するためのインタフェースを提供する画像データである。空調システム指定アイコン103は、例えばドロップダウンリストであって、利用者が「セントラル方式」、「パッケージ方式」から選択して入力できるようになっていてもよい。なお、これらの情報は、空調システム方式定義テーブルに保持されており、一覧表示部30がこのテーブルを読み込んでドロップダウンリストの選択肢に表示されるように制御している。
図3は、利用者が建物の用途、規模、空調システム方式を指定したときの画面イメージである。
図3(a)は、図2の状態から用途指定アイコン101に「オフィス」、規模指定アイコン102に「10,000m2」、空調システム指定アイコン103に「セントラル方式」が入力されたときに、これらの条件を満たす建物において導入することができる省エネルギー技術を示すアイコンが表示されることを示している。
図3(b)は、省エネルギー技術アイコン104に対して入力される指示に応じてアイコンのサイズが拡大することを示している。例えば、利用者が省エネルギー技術アイコン104b−1をクリックすると、図3(b)のようにその省エネルギー技術アイコンの表示サイズが拡大し、その省エネルギー技術に関して概要情報が表示される。省エネルギー技術アイコン104の表示サイズが拡大すると、他の省エネルギー技術アイコン104の表示位置はそれに伴って移動する。なお、省エネルギー技術アイコン104の表示サイズの拡大や並べ替えは公知の技術で行われるものとする。
図4は、図3の状態から用途指定アイコン101に「病院」、規模指定アイコン102に「5,000m2」、空調システム指定アイコン103に「パッケージ方式」が入力されたときの画面100の画面イメージである。これらの値が入力されると、一覧表示部30はその値を条件とする建物において導入可能な省エネルギー技術を示すアイコンを図3で表示されているアイコンに代わって表示する。
図5は、ある省エネルギー技術を導入するにあたっては別のある省エネルギー技術を導入しなければならない場合や、別のある省エネルギー技術は導入できなくなる場合があり、選択可否表示部40がその制御を行うことを説明するための図である。
省エネルギー技術アイコン104は、利用者がチェック印を入力する領域を有しており、利用者がその領域をクリックすると例えば図5中の省エネルギー技術アイコン104−1のようにチェック印が表示される。チェック印が表示されたアイコンは利用者がそのアイコンが示す省エネルギー技術を選択したことを意味する。チェック印を入力する領域とは、例えば図5が示すようにそれぞれのアイコンの左上端付近に設けられたチェックボックスでもよい。
図3の例では、利用者が「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」のアイコンを選択すると選択可否表示部40は、導入が必須である「Hfインバータ照明器具の導入」のアイコンにチェック印を自動的に表示する。一方、選択可否表示部40は、導入できない「LED照明の導入」のアイコンのチェック印を入力する領域を自動的に選択できなくするよう制御する。また、選択可否表示部40は、「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」との導入が必須でも不可能でもない「昼休み、終業後の一斉消灯」に対しては特に選択された状態にもしなければ選択不可能な状態にもしない。利用者は別途、「昼休み、終業後の一斉消灯」を選択することができる。
図6は、省エネルギー技術を示すアイコンが選択されると、導入によって得られる省エネルギーの効果である合算省エネルギー率と導入のために必要な改修費用とが画面100に表示されることを説明するための図である。
省エネ率アイコン105は、選択された省エネルギー技術アイコンが示す技術の導入によって達成できる省エネルギー率を表示する画像である。複数のアイコンが選択された時は全ての省エネルギー技術の導入による合算省エネルギー率が表示される。
導入費用アイコン106は、選択された省エネルギー技術アイコンが示す技術の導入に必要な費用を表示する画像である。複数のアイコンが選択された時は全ての省エネルギー技術の導入に掛かる改修費用が表示される。
図6の例では、利用者が省エネルギー技術アイコン104−1及び104−7を選択すると計算結果出力部60は、省エネルギー技術アイコン104−1及び104−7に表示された省エネルギー技術の導入による合算省エネルギー率を省エネ率アイコン105に表し、その値はXX.X%である。また、計算結果出力部60は、その場合の導入に掛かる改修費用は導入費用アイコン106に表示し、YYY円である。
合算省エネルギー率及び導入に掛かる改修費用は、利用者が省エネルギー技術アイコンを選択すると計算され、直ちに省エネ率アイコン105、導入費用アイコン106に表示される。
図7は、省エネルギー技術の技術属性情報に従って省エネルギー技術を分類し、その分類に従って省エネルギー技術アイコン104−1等を並べ替え表示することができることを説明するための図である。
表示順指定アイコン107は、利用者が省エネルギー技術アイコン104−1等を並べ替えるのに使用する指標となる省エネルギー技術の技術属性情報を入力するためのインタフェースを提供する画像である。表示順指定アイコン107は、例えばドロップダウンリストであって「設備別」、「運用・更新別」、「省エネレベル別」から選択できるようになっていてもよい。
運用・更新別とは、省エネルギー化をどのようにして達成するかという観点から分類して表示する方法である。どのようにして達成するかとは、例えば、新しい機器の導入は行わず「運用改善」で省エネルギー化を達成するのか、あるいは「設備機器」を入れ替えることによって達成するのか、又はより大がかりにシステム全体を入れ替える「システム更新」によって省エネルギー化を達成するのかといったことである。
省エネレベル別とは、その省エネルギー技術を導入することによる省エネルギー率順に並べて表示する方法である。
図7(b)は、同じ用途、規模、空調システム方式において表示順指定アイコン107に「省エネレベル別」が入力されたときに画面100に表示される省エネルギー技術アイコン104−1等の並び方の一例を示したものである。
図7(a)、(b)は、一覧表示部30が、表示順指定アイコン107への入力値によって、表示される省エネルギー技術アイコンを変更せずにアイコンの並び方を変えることを示している。
図8は、導入可能省エネルギー技術定義テーブルの一例である。図8の1行目のレコードは、用途が「オフィス」、規模が「10,000m2」、空調システム方式が「セントラル方式」という組み合わせに対して、省エネルギー技術が「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」を対応付けて記録しているレコードである。これは、用途が「オフィス」、規模が「10,000m2」、空調システム方式が「セントラル方式」を条件とする建物には、省エネルギー技術「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」が導入可能であることを示している。
このテーブルに例示した4行目までのレコードは、上記と同じ条件の建物に対して導入が可能な省エネルギー技術を定義している。
同様に5〜7行目のレコードは、用途が「病院」、規模が「5,000m2」、空調システム方式が「セントラル方式」を条件とする建物に導入可能な省エネルギー技術を定義している。8〜9行目のレコードは、用途が「物販店舗」、規模が「3,000m2」、空調システム方式が「パッケージ方式」を条件とする建物に適用可能な省エネルギー技術を定義している。
図9は、省エネルギー技術組み合わせテーブルの一例である。図9の1行目のレコードは、第一の省エネルギー技術が「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」、第二の省エネルギー技術が「Hfインバータ照明器具の導入」、導入区分が「必須」を対応付けて記憶したレコードである。これは、第一の省エネルギー技術である「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」を導入するためには第二の省エネルギー技術である「Hfインバータ照明器具の導入」も導入が「必須」であることを示している。しかし、第二の省エネルギー技術である「Hfインバータ照明器具の導入」を導入するために第一の省エネルギー技術である「照明の人感センサー在室検知制御の導入(Hfインバータ照明版)」の導入が必須であることは意味しない。
図10は、省エネルギー率定義テーブルの一例である。図10の1行目のレコードは、省エネルギー技術が「LED照明の導入」、建物の用途が「オフィス」、単体での省エネルギー率が「9.09%」を対応付けて記憶したレコードである。これは、「LED照明の導入」を「オフィス」に対して行った場合の単体での省エネルギー率が「9.09%」であることを示している。省エネルギー率が「9.09%」とは、導入前の建物が必要とするエネルギー量を100とすると、「LED照明の導入」後に建物が必要とするエネルギー量は、90.91であることを示している。
なお、後述するように複数の省エネルギー技術を導入するときの省エネルギー率は、それらの技術についての「単体での省エネルギー率」の合計とはならない。
また、本実施形態において省エネルギー率は、省エネルギー技術と建物の用途ごとに定義されている。
図11は、導入費用テーブルの一例である。図11の1行目のレコードは、省エネルギー技術が「Hfインバータ照明器具の導入」、建物の用途が「オフィス」、建物の規模が「10,000m2」、費用が「XXXXX万円」を対応付けて記憶したレコードである。これは、「Hfインバータ照明器具の導入」を規模が「10,000m2」の「オフィス」に対して行った場合の導入費用が「XXXXX万円」であることを示している。
なお、複数の省エネルギー技術を導入するときの導入費用は、それらの技術についての導入費用の合計である。
また、本実施形態において導入費用は、省エネルギー技術と建物の用途、及び規模ごとに定義されている。
図12のフロー図を用いて本実施形態による省エネルギー技術提案装置1が利用者からの入力に基づいて省エネルギー技術の一覧表示を行う処理について説明する。
前提として、図2の画面において利用者が、用途指定アイコン101において「オフィス」、規模指定アイコン102において「10,000m2」、空調システム指定アイコン103に「セントラル方式」の値をそれぞれ選択したものとする。また、表示順指定アイコン107として「設備別」の値を選択したものとする。
すると、一覧表示部30は、キーボードやマウスの操作によるその入力信号(建物の用途、規模、空調システム方式、表示順を示す情報)を入力部20を介して入力する(ステップS1)。
このように建物の用途、規模、空調システム方式を指定して省エネルギー技術を図3のように一覧表示させることで、利用者はどのような省エネルギー技術を対象とする建物に導入することができるのかを簡単に知ることができる。
さらに設備別や省エネレベル別に分類して表示したり、色分けして表示することで、利用者の利便性をより高めることが可能である。
図13のフロー図を用いて本実施形態による省エネルギー技術提案装置1が利用者からの指示に基づいて選択した省エネルギー技術のもたらす省エネルギー率や導入に掛かる改修費用を表示する処理について説明する。
前提として、図12を用いて説明したような処理を経て、既に画面100には省エネルギー技術アイコン104が一覧表示されているものとする。そして、利用者によってある省エネルギー技術アイコン104が選択されたとする。そのとき、選択可否表示部40は、キーボードやマウスによるその入力信号(選択された省エネルギー技術アイコン104が示す省エネルギー技術の識別子)を省エネルギー技術提案装置1が備えるコンピュータの入力部20を介して入力する。
まず、計算部50は、メモリに格納しているチェック印が付された省エネルギー技術アイコン104が示す省エネルギー技術の識別子と用途指定アイコン101が示す建物の用途を示す識別子、規模指定アイコン102が示す建物の規模を示す識別子をメモリから読み込む。
次に計算部50は、省エネルギー率定義テーブルを読み込んで、入力した省エネルギー技術の識別子と建物用途の識別子の組み合わせに一致するレコード対応付けて記憶されているそれぞれの省エネルギー技術についての単体での省エネルギー率を取得し、省エネルギー技術の識別子に関連付けてメモリに格納する。そして以下の式で選択した全省エネルギー技術による省エネルギー率を計算する(ステップS15)。
合算省エネルギー率=1−{(設備αの省エネルギー率)+(設備βの省エネルギー率)}
設備αの省エネルギー率=(1−a/100)×(1−b/100)
設備βの省エネルギー率=(1−c/100)×(1−d/100)
この式について簡単に説明すると(1−a/100)は、省エネルギー技術A導入後に必要なエネルギー量の導入前に必要なエネルギー量に対する割合である。(1−a/100)×(1−b/100)は省エネルギー技術A及びBの導入後に必要なエネルギー量のA及びBを導入する前に必要なエネルギー量に対する割合である。(1−c/100)×(1−d/100)についても同様である。このように同じ設備α(「照明」)に対する省エネルギー技術A、Bについては共に照明電力を減じる技術なので、A、Bそれぞれの省エネルギー率を掛け合わせることでAとBを導入した省エネルギー率を求める。CとDについても同様である。一方、「照明」への省エネルギー技術A,Bと「空調水搬送」への省エネルギー技術C,Dとでは省エネルギー化の対象が異なるため効果は互いに干渉しない。従ってこれらについては単純に足し合わせればよい。
従って省エネルギー技術A及びBの導入後の合算省エネルギー率は上記の式で求めることができる。
省エネルギー率を計算すると計算部50は、計算結果をメモリに格納する。
計算部50は合算省エネルギー率と全改修費用を計算するとそれぞれの計算結果を計算結果出力部60へ出力する。計算結果出力部60はこれらの計算結果を入力すると、合算省エネルギー率の値を省エネ率アイコン105に、全改修費用の値を導入費用アイコン106に表示する(ステップS17)。
以上で本処理フローは終了する。
また、省エネルギー技術の導入の効果や改修費用は一つの省エネルギーを導入するだけであれば容易に理解することが可能であるが、複数の技術を導入することとなると特に一般利用者には理解しづらい。しかし、本実施形態によれば、利用者は省エネルギー技術提案装置1の画面に表示された省エネルギーを示すアイコンをクリックして選択するだけで、それらの複数の省エネルギー技術を導入したときの省エネルギー率や導入に掛かる改修費用がすぐに画面に表示されるのでそれらを知ることができる。
利用の形態については省エネルギー技術提案装置1をサーバとして利用し、利用者はネットワークを介してクライアント端末から省エネルギー技術提案装置1の提供する上記のサービスを利用してもよい。また、省エネルギー技術提案装置1をスタンドアロンの端末として利用し、利用者は省エネルギー技術提案装置1に直接接続されたキーボードやディスプレイを用いて上記のサービスを利用してもよい。
11・・・建物規模定義記憶部
12・・・空調システム方式定義記憶部
13・・・省エネルギー技術定義記憶部
14・・・導入可能省エネルギー技術定義記憶部
15・・・省エネルギー技術組み合わせ記憶部
16・・・省エネルギー率定義記憶部
17・・・導入費用記憶部
20・・・入力部
30・・・一覧表示部
40・・・選択可否表示部
50・・・計算部
60・・・計算結果出力部
100・・・画面
101・・・用途指定アイコン
102・・・規模指定アイコン
103・・・空調システム指定アイコン
104・・・省エネルギー技術アイコン
105・・・省エネ率アイコン
106・・・導入費用アイコン
107・・・表示順指定アイコン
Claims (10)
- 省エネルギー改修を行う建物の用途と前記建物の規模と前記建物に導入する空調システム方式との組み合わせに対応付けて導入可能な省エネルギー技術を記憶する導入可能省エネルギー技術定義記憶部と、
前記用途と前記規模と前記空調システム方式とを入力する入力部と、
前記入力部が入力した前記用途と前記規模と前記空調システム方式とに基づいて前記導入可能省エネルギー技術定義記憶部から、導入可能な省エネルギー技術を示す情報を取得し、取得結果に基づいて前記導入可能な省エネルギー技術の選択肢の一覧を表示する一覧表示部と、
一の省エネルギー技術と組み合わせることが必須または不可能となる他の省エネルギー技術を定義した情報を記憶する省エネルギー技術組み合わせ記憶部と、
前記一覧表示部が表示した選択肢のうちいずれかが選択されると、前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術に基づいて、前記省エネルギー技術組み合わせ記憶部から前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術と組み合わせが必須である省エネルギー技術を示す情報と組み合わせが不可能である省エネルギー技術を示す情報とを取得して、前記組み合わせが必須である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択された状態で表示し、前記組み合わせが不可能である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択不可能な状態で表示し、残りの前記選択肢を選択可能な状態で表示する選択可否表示部と、
前記省エネルギー技術の導入によって得られる省エネルギー率を前記省エネルギー技術と前記用途との組み合わせに対応付けて記憶した省エネルギー率定義記憶部と、
前記選択肢の一覧から選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途とに基づいて前記省エネルギー率定義記憶部から取得し、取得した省エネルギー率に基づいて前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術を導入することによって得られる省エネルギー率を計算する計算部と、
前記計算部が計算した省エネルギー率を出力する計算結果出力部と
を備えることを特徴とする省エネルギー技術提案装置。 - 前記計算部は、前記建物が備える設備αに関する省エネルギー技術Aおよび省エネルギー技術B、前記建物が備える設備βに関する省エネルギー技術Cおよび省エネルギー技術Dが前記選択肢の一覧から選択され、前記省エネルギー技術Aの導入によって得られる省エネルギー率がa%、前記省エネルギー技術Bの導入によって得られる省エネルギー率がb%、前記省エネルギー技術Cの導入によって得られる省エネルギー率がc%、前記省エネルギー技術Dの導入によって得られる省エネルギー率がd%である場合、以下の式で省エネルギー率を計算する、
省エネルギー率=1−{(設備αの省エネルギー率)+(設備βの省エネルギー率)}
設備αの省エネルギー率=(1−a/100)×(1−b/100)
設備βの省エネルギー率=(1−c/100)×(1−d/100)
請求項1に記載の省エネルギー技術提案装置。 - 前記省エネルギー技術の導入に要する改修費用を前記省エネルギー技術と前記用途と前記規模との組み合わせに対応付けて記憶する導入費用記憶部を備え、
前記計算部は、前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途と前記入力した規模とに基づいて前記導入費用記憶部から費用を取得し、取得結果に基づいて、前記選択された前記選択肢が示す省エネルギー技術を導入するのに必要な改修費用を計算し、
前記計算結果出力部は、前記計算部が計算した改修費用を出力する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の省エネルギー技術提案装置。 - 前記省エネルギー技術に対応付けて前記省エネルギー技術の技術属性情報を記憶する省エネルギー技術定義記憶部を備え、
前記一覧表示部は、前記選択肢が示す省エネルギー技術に基づいて前記省エネルギー技術定義記憶部から技術属性情報を取得し、前記選択肢を、取得した技術属性情報に含まれる前記省エネルギー技術が対象とする設備に基づいて異なる表示態様で表示する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の省エネルギー技術提案装置。 - 前記一覧表示部は、入力される指示に応じて、前記技術属性情報に基づいて前記選択肢を、前記省エネルギー技術が対象とする設備別に分類して、又は、前記省エネルギー技術が省エネルギー化を達成する手段別に分類して、又は、省エネルギー率順に並べ替えて表示する
ことを特徴とする請求項4に記載の省エネルギー技術提案装置。 - 前記省エネルギー技術に対応付けて前記省エネルギー技術の概要情報を記憶する省エネルギー技術定義記憶部を備え、
前記一覧表示部は、前記選択肢が示す省エネルギー技術に基づいて前記省エネルギー技術定義記憶部から概要情報を取得し、前記選択肢に対して入力される指示に応じて、取得した概要情報を当該選択肢の表示サイズを拡大して表示し、表示サイズの拡大に応じて選択肢の並べ替えを行う
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の省エネルギー技術提案装置。 - 入力部が入力した省エネルギー改修を行う建物の用途と前記建物の規模と前記建物に導入する空調システム方式とに基づいて、前記用途と前記規模と前記空調システム方式との組み合わせに対応付けて導入可能な省エネルギー技術を記憶する導入可能省エネルギー技術定義記憶部から、導入可能な省エネルギー技術を示す情報を取得し、取得結果に基づいて前記導入可能な省エネルギー技術の選択肢の一覧を表示し、
前記表示された選択肢の一覧のうちいずれかが選択されると、前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術に基づいて、一の省エネルギー技術と組み合わせることが必須または不可能となる他の省エネルギー技術を定義した情報を記憶する省エネルギー技術組み合わせ記憶部から、前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術と組み合わせが必須である省エネルギー技術を示す情報と組み合わせが不可能である省エネルギー技術を示す情報とを取得して、前記組み合わせが必須である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択された状態で表示し、前記組み合わせが不可能である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択不可能な状態で表示し、残りの前記選択肢を選択可能な状態で表示し、
前記選択肢の一覧から選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途とに基づいて、前記省エネルギー技術の導入によって得られる省エネルギー率を前記省エネルギー技術と前記用途との組み合わせに対応付けて記憶した省エネルギー率定義記憶部から取得し、取得した省エネルギー率に基づいて前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術を導入することによって得られる省エネルギー率を計算し、
前記計算した省エネルギー率を出力する
ことを特徴とする省エネルギー技術提案方法。 - 前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途と前記入力した規模とに基づいて、前記省エネルギー技術の導入に要する改修費用を前記省エネルギー技術と前記用途と前記規模との組み合わせに対応付けて記憶する導入費用記憶部から費用を取得し、取得結果に基づいて、前記選択された前記選択肢が示す省エネルギー技術を導入するのに必要な改修費用を計算し、
前記計算した改修費用を出力する
ことを特徴とする請求項7に記載の省エネルギー技術提案方法。 - コンピュータを、
入力部が入力した省エネルギー改修を行う建物の用途と前記建物の規模と前記建物に導入する空調システム方式とに基づいて、前記用途と前記規模と前記空調システム方式との組み合わせに対応付けて導入可能な省エネルギー技術を記憶する導入可能省エネルギー技術定義記憶部から、導入可能な省エネルギー技術を示す情報を取得し、取得結果に基づいて前記導入可能な省エネルギー技術の選択肢の一覧を表示する手段、
前記一覧を表示する手段によって表示された選択肢のうちいずれかが選択されると、前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術に基づいて、一の省エネルギー技術と組み合わせることが必須または不可能となる他の省エネルギー技術を定義した情報を記憶する省エネルギー技術組み合わせ記憶部から、前記選択された選択肢が示す省エネルギー技術と組み合わせが必須である省エネルギー技術を示す情報と組み合わせが不可能である省エネルギー技術を示す情報とを取得して、前記組み合わせが必須である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択された状態で表示し、前記組み合わせが不可能である省エネルギー技術に対応する前記選択肢を選択不可能な状態で表示し、残りの前記選択肢を選択可能な状態で表示する手段、
前記選択肢の一覧から選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途とに基づいて、前記省エネルギー技術の導入によって得られる省エネルギー率を前記省エネルギー技術と前記用途との組み合わせに対応付けて記憶した省エネルギー率定義記憶部から取得し、取得した省エネルギー率に基づいて前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術を導入することによって得られる省エネルギー率を計算する手段、
前記計算した省エネルギー率を出力する手段
として機能させることを特徴とするプログラム。 - コンピュータを、
前記選択された選択肢が示す前記省エネルギー技術と前記入力した用途と前記入力した規模とに基づいて、前記省エネルギー技術の導入に要する改修費用を前記省エネルギー技術と前記用途と前記規模との組み合わせに対応付けて記憶する導入費用記憶部から費用を取得し、取得結果に基づいて、前記選択された前記選択肢が示す省エネルギー技術を導入するのに必要な改修費用を計算する手段、
前記計算した改修費用を出力するする手段
として機能させることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
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