JP6237999B2 - 接合品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム合金部材と樹脂との接合品の製造方法に関する。
アルミニウム合金は合金材料のなかでも比較的高い比強度を有する。また、アルミニウム合金は放熱性にも優れる。そのため、アルミニウム合金成形品は、自動車、バイクなどの輸送機器;電子機器;建築部材;自転車、釣り具などのレジャー用品又は日用品などの分野において広く用いられている。
そして、近年、アルミニウム合金部材と樹脂とを接合させてなる接合品の需要が高まっている。このような接合品として、アルミニウム合金部材と他の部材とを樹脂接着剤を介して接着させた接合品やアルミニウム合金部材と樹脂製の部材とを直接接着させた接合品などが挙げられる。しかしながら、このような異種材料を接合させた接合品は接合強度が不十分である場合があった。
アルミニウム合金部材と樹脂との接合強度を向上させる方法も提案されている。特許文献1には、アルミニウム合金部品を陽極酸化することにより表面に数平均内径が10〜80nmの穴を形成した後に、前記アルミニウム合金部品を射出成形金型にインサートし、ポリアミド樹脂組成物を射出する金属樹脂複合体の製造方法が記載されている。特許文献1には、陽極酸化法として、硫酸水溶液中でアルミニウム合金部品を通電する方法や、当該陽極酸化前に化学研磨を行うことが記載されている。このような方法によれば、ポリアミド樹脂組成物とアルミニウム合金部品とを強固に接合できると記載されている。しかしながら、当該方法では、アルミニウム合金部材と樹脂との接合強度がなお不十分であった。
非特許文献1には、リン酸三ナトリウム水溶液中でアルミニウムを陽極酸化する方法が記載されている。しかしながら、非特許文献1には、アルミニウム合金部材と樹脂とを接合させることについて記載されていない。また、こうして陽極酸化されたアルミニウムに樹脂を接着させた場合、十分な接合強度が得られなかった。
特開2007−182071号公報
金属表面技術 Vol.38,No.3,102 (1987)
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、高い接合強度を得ることができるアルミニウム合金部材と樹脂との接合品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題は、リン酸及び/又は硫酸を含有する酸性の電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより第1酸化皮膜を形成した後に、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を用いて該基材を陽極酸化することにより第2酸化皮膜を形成してから、該酸化皮膜の表面に樹脂を接着させる接合品の製造方法を提供することによって解決される。
このとき、アルミニウム合金基材の表面に第1酸化皮膜を形成した後に、アルミニウム合金基材と第1酸化皮膜の間に第2酸化皮膜を形成することが好適である。第1及び第2酸化皮膜が、厚み方向に配向した細孔を有し、第1酸化皮膜の平均細孔径Dが第2酸化皮膜の平均細孔径Dよりも大きいことも好適である。
また、第1酸化皮膜を形成する際に印加する電圧が5〜50Vであり、第2酸化皮膜を形成する際に印加する電圧が3〜20Vであり、第1酸化皮膜を形成する際に印加する電圧が、第2酸化皮膜を形成する際に印加する電圧よりも大きいことも好適である。リン酸及び硫酸を含有する電解液を用いて第1酸化皮膜を形成することも好適である。
上記課題は、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより酸化皮膜を形成した後に、pHが1〜5である酸性水溶液で処理してから、該酸化皮膜の表面に樹脂を接着させる接合品の製造方法を提供することによっても解決される。
このとき、前記酸性水溶液が、硝酸又はクロム酸を含む水溶液であることが好適である。
本発明の製造方法によって得られたアルミニウム合金部材と樹脂との接合品は高い接合強度を有する。
実施例における接合品の接合強度の評価方法の概略図である。 実施例1における第1酸化皮膜を形成した後のアルミニウム合金基材の表面の電子顕微鏡写真である。 実施例1におけるアルミニウム合金部材の断面の電子顕微鏡写真である。 実施例1におけるアルミニウム合金部材の表面の電子顕微鏡写真である。 実施例1におけるアルミニウム合金部材の断面の元素分布である。 実施例1におけるアルミニウム合金部材の酸化皮膜の厚み方向の元素分布を示す図である。 実施例における各接合品のせん断剥離強度を比較した図である。
本発明は、リン酸及び/又は硫酸を含有する酸性の電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより第1酸化皮膜を形成した後に、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を用いて該基材を陽極酸化することにより第2酸化皮膜を形成してから、該酸化皮膜の表面に樹脂を接着させる接合品の製造方法である。
陽極酸化に供されるアルミニウム合金基材は特に限定されない。当該基材中のアルミニウム元素の含有量は、通常、50重量%以上であり、75重量%以上が好適である。当該基材中のアルミニウム以外の元素の合計含有量は、通常、50重量%以下であり、25重量%以下が好適である。このような元素としては、マグネシウム、亜鉛、マンガン、銅、ニッケル、シリコン、鉄、チタン、鉛、錫及びクロムなどが挙げられる。
アルミニウム合金基材の材料のアルミニウム合金として、展伸用合金、鋳造用合金及びダイカスト用合金等が挙げられる。なかでも、展伸用合金、ダイカスト用合金が好適である。
展伸用合金としては、Al−Mg系のアルミニウム合金、純アルミ系のアルミニウム合金、Al−Cu系のアルミニウム合金、Al−Mn系のアルミニウム合金、Al−Si系のアルミニウム合金、Al−Mg−Si系のアルミニウム合金、Al−Zn−Mg系のアルミニウム合金等が挙げられ、なかでも、Al−Mg系のアルミニウム合金、純アルミ系のアルミニウム合金が好適である。Al−Mg系のアルミニウム合金としては、JIS規格により規定されるA5052などが挙げられ、純アルミ系のアルミニウム合金としては、JIS規格により規定されるA1100及びA1050などが挙げられる。
鋳造用合金としては、Al−Mg系のアルミニウム合金、Al−Mg−Zn系のアルミニウム合金、Al−Cu−Mg系のアルミニウム合金、Al−Si−Cu系のアルミニウム合金、Al−Si系のアルミニウム合金及びAl−Si−Mg系のアルミニウム合金等が挙げられ、なかでも、Al−Mg系のアルミニウム合金及びAl−Mg−Zn系のアルミニウム合金が好適である。Al−Mg系のアルミニウム合金としてはJIS規格により規定されるAC7A等が挙げられ、Al−Cu−Mg系のアルミニウム合金としてはJIS規格により規定されるAC1B等が挙げられ、Al−Si−Cu系のアルミニウム合金としてはJIS規格により規定されるAC2A等が挙げられ、Al−Si−Mg系のアルミニウム合金としてはAC4CH等が挙げられる。
ダイカスト用合金としては、JIS規格により規定されるADC12等のAl−Si系のアルミニウム合金、Al−Si−Cu系のアルミニウム合金等が挙げられる。
前記アルミニウム合金基材は、材料のアルミニウム合金を成形することにより得られる。アルミニウム合金の成形方法は特に限定されない。プレス加工、鍛造、押出し加工、圧延加工等の展伸法;重力鋳造、ダイカスト等の鋳造法;切削加工等の一般的な成形方法を適宜選択することができる。また、アルミニウム合金に、溶体化処理、時効処理などの種々の調質処理を施してもよい。
こうして得られたアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより第1酸化皮膜を形成する。第1酸化皮膜が形成されることにより、アルミニウム合金基材と樹脂との接合強度が向上する。
アルミニウム合金を成形した後、脱脂、酸化皮膜の除去、スマット除去、研磨などの前処理を行った後に、陽極酸化に供することが好適である。
第1酸化皮膜の形成に使用する電解液は、リン酸及び/又は硫酸を含有する酸性の電解液を用いる。電解液のpHは、1以下であることが好適であり、0.7以下であることがより好適である。電解液中のリン酸の濃度は、0.5〜15mol/Lであることが好適である。電解液中の硫酸の濃度は、0.1〜10mol/Lであることが好適である。接合強度の観点からは、電解液は、リン酸及び硫酸を含有するもの又はリン酸を含有するものが好適であり、リン酸及び硫酸を含有するものがより好適である。
前記電解液中にアルミニウム合金基材を浸漬した後に陽極酸化を行う。このときの浴温は、通常20〜90℃であり、電解時間は、通常0.1〜30分である。陽極酸化する際に印加する電圧が5〜50Vであることが好適である。上述した電解液中で陽極酸化を行った場合、アルミニウム合金基材表面近傍では基材の溶解と酸化が同時に進行し、第1酸化皮膜が形成されるものと考えられる。
第1酸化皮膜を形成した後に、第2酸化皮膜を形成する。リン酸及び/又は硫酸を含有する酸性の電解液を用いて陽極酸化した後の基材表面は非常に清浄である。そのため、次の陽極酸化によって均一な第2酸化皮膜が形成される。
第2酸化皮膜の形成には、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を使用する。このような電解液を用いて第2酸化皮膜を形成することが本発明の製造方法の特徴の1つである。このような、電解液を用いることにより得られる接合品の接合強度が向上する。
ここで、リン酸根は、遊離のリン酸、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩として電解液中に含まれるものである。また、リン酸が縮合して得られるポリリン酸やその塩の場合には、それらが加水分解して得られるリン酸根の数だけリン酸根を含有しているものとする。塩の場合には、金属塩であってもよいし、アンモニウム塩のような非金属の塩であっても良い。環境面やコスト面からは、使用される電解液中のリン酸塩がナトリウム塩であることが好適である。
第2酸化皮膜の形成に使用される電解液のpHが10.5未満の場合には、陽極酸化皮膜が十分に形成されない。電解液のpHは11以上が好適である。一方、電解液のpHが13を超える場合にも、陽極酸化皮膜が十分に形成されない。
第1酸化皮膜が形成されたアルミニウム合金基材を上記電解液に浸漬した後に陽極酸化を行う。このときの浴温は、通常10〜50℃であり、電解時間は、通常0.1〜30分である。印加する電圧は3〜20Vであることが好適である。第2酸化皮膜の表面の第1酸化皮膜は細孔の細孔径が比較的大きいため、このような比較的低い電圧により、効率的に第2酸化皮膜が形成される。第1酸化皮膜を形成する際に印加する電圧が、第2酸化皮膜を形成する際に印加する電圧よりも大きいことが好適であり、5V以上大きいことがより好適であり、10V以上大きいことがさらに好適である。
こうして陽極酸化されたアルミニウム合金基材を酸性水溶液で処理することが好ましい。これにより、アルミニウム合金部材と樹脂との接合強度がより向上する。酸性水溶液で処理することにより、酸化皮膜等に付着したアルカリが溶出し、接合強度がより向上するものと考えられる。酸化皮膜が前記処理によって実質的に溶解せずに残存することが重要である。
前記酸性水溶液としては、酸化力を有する酸を含む水溶液が好ましく、硝酸又はクロム酸を含む水溶液が例示される。当該水溶液の酸濃度は、0.1〜30質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%であることがより好ましい。前記水溶液の液温は、通常0〜50℃であり、処理時間は、通常0.01〜10分である。
こうして得られたアルミニウム合金部材は、アルミニウム合金基材の表面が第2酸化皮膜で覆われ、第2酸化皮膜の表面が第1酸化皮膜で覆われたものである。第2酸化皮膜はアルミニウム合金基材の表面に形成される。すなわち、アルミニウム合金基材と第1酸化皮膜の間に第2酸化皮膜が形成される。これにより、アルミニウム合金基材と第1酸化皮膜との密着性が向上し、第1酸化皮膜の耐久性が向上する。また、第2酸化皮膜が形成されることにより、得られる接合品の耐食性が向上する。
第1酸化皮膜は厚み方向に配向した細孔を有する。当該細孔のうち、少なくとも一部がアルミニウム合金部材の表面に対して垂直方向に貫通していてもよい。第1酸化皮膜が薄い場合には、ほぼ全ての細孔が貫通し、網目状の皮膜になる。アルミニウム合金部材が第1酸化皮膜を有することにより、当該部材と樹脂との接合強度が向上する。また、第1酸化皮膜が細孔を有することにより、陽極酸化した際に第2酸化皮膜が形成されやすくなると考えられる。
第1酸化皮膜中の細孔の平均細孔径Dは特に限定されないが、20〜200nmであることが好適である。平均細孔径Dは、アルミニウム合金部材表面の電子顕微鏡写真から求めることができる。平均細孔径Dが20nm未満の場合には、第2酸化皮膜が形成されにくくなるおそれがあると考えられる。平均細孔径Dが35nm以上であることがより好適である。一方、平均細孔径Dが200nmを超える場合には、得られる接合品の接合強度が低下するおそれがある。平均細孔径Dが150nm以下であることがより好適である。
第1酸化皮膜の膜厚は特に限定されないが、3μm以下であることが好適である。第2酸化皮膜を形成する陽極酸化により、第1酸化皮膜の膜厚が薄くなる場合がある。この場合、上述のように、第1酸化皮膜は、網目状の皮膜になる。皮膜がさらに薄くなり網目の一部が切れていても構わない。このような場合、膜厚の測定は困難であるが、網目状の皮膜が少なくとも部分的に存在していれば、本発明の効果が奏される。第1酸化皮膜の膜厚は、2μm以下であることがより好適である。
第2酸化皮膜は厚み方向に配向した細孔を有する。第2酸化皮膜中の細孔の平均細孔径Dは、2〜20nmであることが好適である。平均細孔径Dは、アルミニウム合金部材表面あるいは断面の電子顕微鏡画像から求めることができる。
第2酸化皮膜の膜厚は特に限定されないが、0.2〜18μmであることが好適である。第2酸化皮膜の膜厚が0.2μm未満である場合には、得られる接合品の耐食性が低下するおそれがある。一方、膜厚が18μmを超える場合には、第1酸化膜が完全に消失するおそれがある。
第1酸化皮膜の膜厚と第2酸化皮膜の膜厚の合計が0.3〜20μmであることが好適である。各膜厚の合計が0.3μm未満である場合には、成形品の耐食性が低下するおそれがある。
第1酸化皮膜中の細孔の平均細孔径Dは第2酸化皮膜の平均細孔径Dよりも大きいことが好ましい。これにより、陽極酸化することにより、第2酸化皮膜が形成されやすくなると考えられる。第1酸化皮膜の平均細孔径Dと第2酸化皮膜の平均細孔径Dの比(D/D)が2以上であることがより好適である。
前記アルミニウム合金部材に形成された酸化皮膜の表面に樹脂を接着させることにより接合品を得る。本発明の接合品は、前記アルミニウム合金部材に形成された酸化皮膜の表面に樹脂が直接接合したものである。当該接合品として、例えばアルミニウム合金部材と他の部材とが樹脂接着剤を介して接合した接合品やアルミニウム合金部材に樹脂からなる部材が直接接着した接合品が挙げられる。
前記アルミニウム合金部材に接着させる樹脂は特に限定されず、接合品の用途などにより適宜選択すればよい。例えば、エポキシ樹脂;ポリウレタン;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアセタール;ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリスチレンやABSなどのスチレン系樹脂;フロロポリマー;ポリフェニレンサルファイド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリフェニレンエーテル;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム及びフッ素系ゴムなどのゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーが挙げられる。
前記アルミニウム合金部材に接着させる樹脂は、他の成分を含む樹脂組成物であっても構わない。他の成分としては、架橋剤、可塑剤、充填剤、顔料などが挙げられる。本発明の効果を阻害しない範囲であれば他の成分の含有量は特に限定されない。特に高い接合強度が必要な場合には、他の成分の含有量は50重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。
前記アルミニウム合金部材に接着させる樹脂接着剤は、特に限定されず、接合品の用途、前記アルミニウム合金部材に対して接合させる部材の種類などにより適宜選択すればよい。樹脂接着剤として、ホットメルト接着剤、溶剤揮発型接着剤、硬化剤混合型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤、湿気硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤、エマルジョン型接着剤などが挙げられる。
ホットメルト接着剤に用いられる樹脂としては、ポリオレフィン、ポリウレタン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、熱可塑性エラストマー、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。また、反応性ホットメルト接着剤であっても構わない。反応性ホットメルト接着剤には、エポキシ樹脂などが用いられる。
溶剤揮発型接着剤に用いられる樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などが挙げられる。硬化剤混合型接着剤としては、エポキシ樹脂系のものやシリコーンゴム系のものが挙げられる。
アルミニウム合金部材に樹脂からなる部材を直接接着させる方法は特に限定されない。例えば、インサート成形方法、プレス成形方法、ラミネート法、加硫接着方法などが挙げられる。
コストを重視する場合には、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより酸化皮膜を形成した後に、pHが1〜5である酸性水溶液で処理してから、該酸化皮膜の表面に樹脂を接着させる接合品の製造方法を採用することもできる。陽極酸化に供されるアルミニウム合金基材としては上述したものが用いられる。陽極酸化方法及び酸性水溶液による処理方法は上述した方法が採用される。
本発明の製造方法によれば、高い接合強度を有するアルミニウム合金部材と樹脂との接合品が得られる。このような接合品は、自動車、バイクなどの輸送機器;電子機器;建築部材;自転車、釣り具などのレジャー用品又は日用品などの分野において有用である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本実施例中での試験方法は以下の方法に従って行った。
(1)アルミニウム合金部材の表面及び断面の電子顕微鏡観察
日本電子株式会社製電界放射型走査電子顕微鏡「JSM−7500FA」を用いて電子顕微鏡写真を撮影した。なお、断面観察用の試験片は、以下のとおり作製した。アルミニウム合金部材をエポキシ樹脂に包埋した後に、部材表面に対して垂直方向に切断した。部材の切断にはダイヤモンドカッターを用いた。日本電子株式会社製クロスセッションポリッシャー「SM−09010」を用いて成形品の切断面を加工することにより断面観察用の試験片を得た。
(2)アルミニウム合金部材の断面の元素分布測定
日本電子株式会社製X線マイクロアナライザー「JXA−8500FS」を用いて、アルミニウム合金部材の断面の元素分布を測定した。測定用のサンプルは、断面の電子顕微鏡観察に使用したものを用いた。測定は、加速電圧15kV、試料照射電流1×10−8Aの条件で行った。
(3)酸化皮膜の厚み方向における元素分布測定
株式会社堀場製作所製グロー放電発光分光分析装置を用いて、アルミニウム合金部材表面に形成された酸化皮膜の厚み方向における元素分布を測定した。酸化皮膜を厚み方向にエッチングしながら、測定を行うことにより、酸化皮膜の厚み方向における元素分布を求めた。
実施例1
アルミニウム合金基材として、JIS H4000により規定された展伸材であるA5052Pを用いた。当該展伸材を切断して、縦50mm、横20mm、厚み1mmのアルミニウム合金基材を得た。
前処理として、前記アルミニウム合金基材を、バフ研磨機を用いて研磨(♯250のバフ研磨紙を用いて研磨した後に、♯320のバフ研磨紙を用いて研磨した)した後に、水酸化ナトリウム系脱脂液に5分間浸漬して脱脂を行い、さらに、5%硝酸に10秒間浸漬してスマットを除去した。前処理したアルミニウム合金基材をリン酸(6mol/L)と硫酸(2mol/L)の混合溶液中(pH0、浴温65℃)で20Vにて1分間陽極電解することにより第1酸化皮膜を形成した。第1酸化皮膜が形成された基材を1枚抜き取り、表面の電子顕微鏡観察を行った。得られた電子顕微鏡写真を図2に示す。リン酸三ナトリウムを水に溶解することにより、リン酸根の濃度が0.3mol/Lであり、pHが12.3である電解液を調製し、当該電解液(浴温20℃)に第1酸化皮膜が形成された基材を浸漬した後、8Vにて3分間陽極酸化して第2酸化皮膜を形成した。処理後の基材を水洗した後、乾燥させた。こうして、第1及び第2酸化皮膜が形成されたアルミニウム合金部材を得た。
得られアルミニウム合金部材の断面の電子顕微鏡観察(酸化皮膜の膜厚の測定)、表面の電子顕微鏡観察(細孔径の測定)、断面の元素分布測定及び酸化皮膜の厚み方向における元素分布測定を行った。
アルミニウム合金部材の断面の電子顕微鏡写真を図3に示す。図3において、最下層がアルミニウム合金基材3であり、最上層がエポキシ樹脂4である。アルミニウム合金基材1の上に存在する層が第2酸化皮膜5である。そして、第2酸化皮膜5の表面の薄い層が第1酸化皮膜6である。なお、図3において、中央付近に2つ存在する白い粒子は鉄元素及びアルミニウム元素を含有する金属間化合物の粒子7である。断面の電子顕微鏡写真から測定された第2酸化皮膜5の膜厚は315nmであった。
アルミニウム合金部材の表面の電子顕微鏡写真を図4に示す。図4において、白い網目状の部分が第1酸化皮膜6である。そして、第1酸化皮膜6の細孔内に見られる多数の黒い点が第2酸化皮膜5に形成された細孔8である。アルミニウム合金部材の表面の電子顕微鏡写真から求めた第1酸化皮膜6における細孔の平均細孔径Dは65nmであった。ここで、細孔の最も離れた2点間の距離を細孔直径とした。細孔直径を10ヶ所測定し、それを平均することにより平均細孔径Dを算出した。第2酸化皮膜5に形成された細孔8の平均細孔径Dは11nmであった。平均細孔径Dは、平均細孔径Dと同様にして求めた。
アルミニウム合金部材の断面の元素分布測定の結果を図5に示す。図5から得られたアルミニウム合金部材の表面に酸化皮膜が形成されていることが分かる。
グロー放電発光分光分析によって測定した成形品表面の酸化皮膜の厚み方向の元素分布を図6に示す。図6の横軸はエッチング時間を示し、縦軸は検出された各元素の強度を示す。
得られたアルミニウム合金部材を用いて接合品を作製し、接合強度を評価した。図1に接合強度の評価方法の概略図を示す。図1に示すとおり、アルミニウム合金部材の間に、縦10mm、横10mm、厚み50μmのエポキシ樹脂系のホットメルトシート(日本マタイ株式会社製「エルファンNT」)を挟んだ後、3層が積層された部分に対して荷重(1.2kgf)を印加しながら、150℃にて30秒間保持した。得られた接合品の引張試験をインストロンジャパン カンパニイリミテッド 製「インストロン3382」を用いて行った。引張試験は剪断速度0.5mm/secにて行った。このとき測定されたせん断剥離強度は1214.9Nであった。結果を図7にも示す。
実施例2
第2酸化皮膜を形成した後にさらに以下に説明する酸性水溶液処理を行ったこと以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム合金部材を作製した。陽極酸化後のアルミニウム合金基材を20℃の5%硝酸水溶液に10秒間浸漬した。処理後の基材を水洗した後、乾燥させた。こうして得られたアルミニウム合金部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして接合品を作製し、接合強度を評価した。得られた接合品のせん断剥離強度は1759.13Nであった。結果を図7にも示す。
実施例3
アルミニウム合金基材としてJIS H 5302により規定されたダイカスト用合金であるADC12を用いたこと以外は、実施例2と同様にして接合品の作製及び評価を行った。得られた接合品のせん断剥離強度は1598.6Nであった。結果を図7にも示す。
実施例4
アルミニウム合金基材として展伸材であるA5052Pを用いた。当該展伸材を切断して、縦50mm、横20mm、厚み1mmのアルミニウム合金基材を得た。
前処理として、前記アルミニウム合金基材を、バフ研磨機を用いて研磨(♯250のバフ研磨紙を用いて研磨した後に、♯320のバフ研磨紙を用いて研磨した)した後に、水酸化ナトリウム系脱脂液に5分間浸漬して脱脂を行い、さらに、20℃の5%硝酸に1分間浸漬してスマットを除去した。前処理したアルミニウム合金基材を陽極酸化した。当該陽極酸化は、実施例1における第2酸化皮膜を形成した条件にて行った。陽極酸化後のアルミニウム合金基材を20℃の5%硝酸水溶液に10秒間浸漬した。処理後の基材を水洗した後、乾燥させた。こうして得られたアルミニウム合金部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして接合品を作製し、接合強度を評価した。得られた接合品のせん断剥離強度は932.85Nであった。結果を図7にも示す。
比較例1
第1酸化皮膜を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして接合品の作製及び評価を行った。得られた接合品のせん断剥離強度は620.01Nであった。結果を図7にも示す。
比較例2
第1酸化皮膜を形成しなかったこと及び第2酸化皮膜の形成に用いる電解液として1.8mol/L硫酸水溶液(pH1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして接合品の作製及び評価を行った。得られた接合品のせん断剥離強度は763.45Nであった。結果を図7にも示す。
比較例3
第2酸化皮膜の形成に用いる電解液として1.8mol/L硫酸水溶液(pH1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして接合品の作製及び評価を行った。得られた接合品のせん断剥離強度は702.75Nであった。結果を図7にも示す。
比較例4
第1及び第2酸化皮膜を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして接合品の作製及び評価を行った。得られた接合品のせん断剥離強度は6.15Nであった。結果を図7にも示す。
1 アルミニウム合金部材
2 ホットメルトシート
3 アルミニウム合金基材
4 エポキシ樹脂
5 第2酸化皮膜
6 第1酸化皮膜
7 金属間化合物の粒子
8 細孔(第2酸化皮膜)

Claims (6)

  1. リン酸又は硫酸を含有する酸性の電解液を用いてアルミニウム合金基材を陽極酸化することにより第1酸化皮膜を形成した後に、リン酸根を0.03〜3mol/L含有し、pHが10.5〜13である電解液を用いて該基材を陽極酸化することにより第2酸化皮膜を形成してから、第1又は第2酸化皮膜の表面に樹脂を接着させるに際して、
    第1酸化皮膜を形成する際に印加する電圧を5〜50Vとし、第2酸化皮膜を形成する際に印加する電圧を3〜20Vとし、第1酸化皮膜を形成する際に印加する電圧を、第2酸化皮膜を形成する際に印加する電圧よりも大きくすることを特徴とする接合品の製造方法。
  2. アルミニウム合金基材の表面に第1酸化皮膜を形成した後に、アルミニウム合金基材と第1酸化皮膜の間に第2酸化皮膜を形成する請求項1に記載の接合品の製造方法。
  3. 第1及び第2酸化皮膜が、厚み方向に配向した細孔を有し、第1酸化皮膜の平均細孔径Dが第2酸化皮膜の平均細孔径Dよりも大きい請求項1又は2に記載の接合品の製造方法。
  4. リン酸及び硫酸を含有する電解液を用いて第1酸化皮膜を形成する請求項1〜のいずれかに記載の接合品の製造方法。
  5. 第2酸化皮膜を形成した後に、前記基材をpHが1〜5である酸性水溶液で処理してから、第1又は第2酸化皮膜の表面に樹脂を接着させる請求項1〜4のいずれかに記載の接合品の製造方法。
  6. 前記酸性水溶液が、硝酸又はクロム酸を含む水溶液である請求項5記載の接合品の製造方法。
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