JP6237308B2 - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明の請求項5記載の画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体に形成された潜像をトナー像として現像する現像装置と、前記現像装置により現像され、前記像保持体に保持されたトナー像を前記転写部材によって前記転写体に転写させる、請求項1〜3何れか1項記載の転写装置と、を備えている。
《全体》
画像形成装置10は、画像形成部8と、制御部24と、を含んで構成されている。以下、図1を参照しつつ説明する。
〔トナー画像形成部〕
トナー画像形成部14は、画像形成ユニット40Y、40M、40C、40Kと、中間転写ユニット50と、を備えている。ここで、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)は、トナー色の一例である。ここで、中間転写ユニット50は、転写装置の一例である。
画像形成ユニット40Yは、感光体ドラム42Yと、帯電装置44Yと、露光装置30Yと、現像装置46Yと、除去装置48Yと、を備えている。同じように、画像形成ユニット40M、40C、40Kは、各色に対応するように、感光体ドラム42M、42C、42Kと、帯電装置44M、44C、44Kと、露光装置30M、30C、30Kと、現像装置46M、46C、46Kと、除去装置48M、48C、48Kと、を備えている。以下の説明では、画像形成ユニット40Y、40M、40C、40K及びこれらを構成する各部材について、トナー色(Y、M、C、K)毎の区別が不要な場合は添字Y、M、C、Kを省略する。
感光体ドラム42は、現像装置46によって現像されたトナー画像を保持する機能を有する。感光体ドラム42は、円筒状に形成され、駆動手段(図示省略)によって自軸周り(矢印R1方向(図1参照))に回転駆動されるようになっている。感光体ドラム42は、アルミ製の基材と、この基材上に、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層の順で形成された感光層(図示省略)と、を備えている。ここで、感光体ドラム42は、像保持体の一例である。
帯電装置44は、感光体ドラム42の自軸方向(装置奥行き方向)に沿って配置されている。帯電装置44は、帯電ロール440と、クリーニングロール450と、を備えている。帯電ロール440の軸(図示省略)には、感光体ドラム42の外周面を帯電させるために必要な電圧が印加されるようになっている。そして、帯電ロール440は、感光体ドラム42の外周面を負極性に帯電させるようになっている。クリーニングロール450は、帯電ロール440の外周面に付着したトナー、外添剤、紙粉、埃等の不純物を除去するようになっている。
露光装置30は、帯電装置44により帯電された感光体ドラム42の外周面に、潜像を形成する機能を有する。露光装置30は、制御部24を構成する画像信号処理部(図示省略)から受け取った画像データに応じて、発光ダイオードアレイ(図示省略)から露光光を出射するようになっている。そして、この露光光は帯電装置44により帯電された感光体ドラム42の外周面を照射し、当該外周面に潜像を形成するようになっている。
現像装置46は、感光体ドラム42に形成された潜像をトナー像として現像する機能を有する。現像装置46は、感光体ドラム42の自軸方向に沿って配置されている。現像装置46は、感光体ドラム42の外周面へトナーを供給するトナー供給体46Aと、トナー供給体46Aへトナー及びキャリアを含む現像剤を搬送する複数の搬送部材46Bと、現像装置46内のトナーの濃度を検出するトナー濃度センサ60と、を備えている。
除去装置48は、感光体ドラム42の外周面に形成されたトナー画像が中間転写ベルト52に1次転写された後、感光体ドラム42の外周面に転写されずに残ったトナー、外添剤等を、感光体ドラム42の外周面から除去する機能を有する。除去装置48は、感光体ドラム42の自軸方向に沿って配置され、感光体ドラム42の外周面に接触するブレード48Aを備えている。
中間転写ユニット50は、各感光体ドラム42に保持された各色のトナー画像を重畳させて、記録媒体Pに転写させる機能を有する。中間転写ユニット50は、中間転写ベルト52と、複数(4つ)の1次転写部100と、駆動ロール56と、2次転写ロール58と、を備えている。また、各1次転写部100は、1次転写ロール54と、一対の軸受部102と、圧縮ばね102と、を備えている(図2参照)。ここで、1次転写ロール54は、転写部材の一例である。また、中間転写ベルト52は、転写体の一例である。
補給機構22Y、22M、22C、22Kは、現像剤を現像装置46Y、46M、46C、46Kへ補給する機能を有する。なお、各補給機構22による、現像装置46への現像剤の補給動作は、トナー濃度センサ60の検出結果に基づいて行われるようになっている。
搬送部16は、媒体収容部12に収容された記録媒体Pを、後述する排出部20に搬送する機能を有する。搬送部16は、送出ロール16Aと、複数の搬送ロール対16Bと、反転搬送部16Dと、後述する排出ロール16Eと、を備えている。送出ロール16Aは、媒体収容部12に収容された記録媒体Pを、排出ロール16Aよりも記録媒体Pの搬送方向下流側へ送り出すようになっている。複数の搬送ロール対16Bは、送出ロール16Aにより送り出された記録媒体Pが搬送される搬送路16Cに沿って配置されている。そして、複数の搬送ロール対16Bは、送出ロール16Aによって送り出された記録媒体Pを対向ロール56と2次転写ロール58との対向位置(2次転写位置T2)へ搬送するようになっている。
定着装置18は、記録媒体Pに2次転写されたトナー画像を、記録媒体Pに定着させる機能を有する。定着装置18は、定着ロール18Aと、加圧ロール18Bと、を備えている。定着装置18は、2次転写位置T2に対し、記録媒体Pの搬送方向下流側に配置されている。定着ロール18Aは、記録媒体Pにおけるトナー画像が転写された側に配置され、その内周面側にハロゲンヒータ(図示省略)が配置されている。加圧ロール18Bは、搬送路16Cを搬送され、定着ロール18Aとの対向位置T3(図1参照)を通過する記録媒体Pを、定着ロール18Aに向けて加圧するようになっている。
排出部20は、定着装置18よりも記録媒体Pの搬送方向下流側であって、画像形成装置10本体の外側上面の一部に、形成されている。トナー画像が定着された記録媒体Pは、搬送路16Cにおける定着装置18と排出部20との間の部位に設けられた排出ロール16Eによって、排出部20に排出されるようになっている。
次に、画像形成装置10における動作について、図1を参照しつつ説明する。
次に、本実施形態の要部である1次転写部100及び中間転写ユニット50について、図面を参照しつつ説明する。
1次転写部100は、図2に示されるとおり、1次転写ロール54と、軸受部102と、圧縮ばね104と、を備えている。
1次転写ロール54は、長尺状であって、中間転写ベルト52の内周面に接触する接触部54Aと、接触部54Aの両端部から突起した一対の突起部54Bと、を備えている。接触部54Aは、外径φ6(mm)の外周面を有する円柱状の部材とされている。なお、1次転写ロール54は、一例として金属製のロールとされている。
軸受部102は、長尺状の部材であって、その一端側には、貫通穴102Aが形成されている。軸受部102は、1次転写ロール54の両端(一対の突起部54B)を支持しており、滑り軸受として機能するようになっている。
圧縮ばね104は、軸受部102に対して装置高さ方向上側に配置され、軸受部102の他端部と、中間転写ユニット50の筐体の一部106とに、圧縮された状態で挟まれている。そして、圧縮ばね104は、軸受部102を装置高さ方向上側から下側に押圧するようになっている。
軸受部102に支持された1次転写ロール54は、圧縮ばね104が軸受部102を押圧することにより、中間転写ベルト52の内周面を押圧している。そして、中間転写ベルト52が矢印R2の方向に周回移動すると、1次転写ロール54は、中間転写ベルト52から摩擦力を受けて、自軸周りに(矢印R3方向に)従動回転するようになっている。
次に、軸受部102による1次転写ロール54の摺動負荷Y(N)(以下、摺動負荷Y(N)という。)と、中間転写ベルト52に対する1次転写ロール54の接触圧力X(Pa)(以下、接触圧力X(Pa)という。)との関係について説明する。
[式1] Y≦0.02X−1.07、及び、69.93≦X≦95
1次転写ロール54は、図2に示されるように、中間転写ベルト52の内周面における1次転写ロール54が接触する部位に対し、装置高さ方向上側に配置されている。そして、1次転写ロール54は、圧縮ばね104に押圧された軸受部102に支持されながら、中間転写ベルト52の内周面を押圧している。したがって、接触圧力X(Pa)とは、1次転写ロール54及び軸受部102の自重に起因する圧力と、一対の圧縮ばね104の押圧力に起因する圧力と、の和に相当する。
1次転写ロール54は、図2に示されるように、画像形成動作時において中間転写ベルト52が周回移動することに伴い中間転写ベルト52に従動し、矢印R3方向に力を受けて回転する。一方、この期間中、1次転写ロール54は、軸受部102から転がり抵抗(摩擦)を受ける。ここで、摺動負荷Y(N)とは、この転がり抵抗に相当する物理量である。なお、本実施形態では、画像形成動作時における中間転写ベルト52が周回移動する速度(以下、プロセス速度という。)は、一例として、126(mm/s)とされている。
次に、[式1]の根拠([式1]を導き出した試験)について図面を参照しつつ説明する。
本試験は、画像形成装置10において、1次転写ロール54を用いて、記録媒体PとしてA4サイズの用紙10、000枚に、用紙の印字領域全体にカラー5% 印字を行い、画質を官能評価することで行っている。本試験は、図3に示される表のとおり、接触圧力X(Pa)と、摺動負荷Y(N)との組み合わせを、15種類(試験1〜15)設定して行っている。
接触圧力X(Pa)の測定は、複数の圧縮ばね104のうちから選択した圧縮ばね104を1次転写部100に取り付けて、1次転写ロール54と中間転写ベルト52とで形成されるニップ部(以下、1次転写ニップ部という。)の圧力を測定している。この測定では、タクタイルセンサシステムI−SCAN(ニッタ株式会社製)を用いて行われている。
摺動負荷Y(N)の測定は、以下のように行われる。まず、この測定では、複数の軸受部102のうちから選択した軸受部102に1次転写ロール54を取り付け、1次転写ロール54の接触部54Aに紐の一端部を固定し、1次転写ロール54に紐を巻き付ける。次いで、紐の他端部をプッシュプルゲージ(株式会社イマダ製)に固定し、等速で紐を引張ながら引張力を測定する。そして、この測定された引張力が、摺動負荷Y(N)とされる。
画質の官能評価は、用紙の搬送方向に沿った筋状の画像形成不良(以下、筋状の画像形成不良という。)が発生しているか否かを目視で観察して評価することで行っている。そして、画質の官能評価では、目視で観察した結果、筋状の画像形成不良が発生していない場合を合格、発生している場合を不合格としている。なお、筋状の画像形成不良については、後述する。
図3の表に示されるように、試験1〜9では、A4サイズの用紙50、000枚に、用紙の印字領域全体にカラー5% 印字を行った後、用紙の搬送方向に沿った筋状の画像形成不良が発生していない。これに対して、試験10〜15では、A4サイズの用紙10、000枚に、用紙の印字領域全体にカラー5% 印字を行った後、用紙の搬送方向に沿った筋状の画像形成不良が発生している。つまり、本試験によれば、試験1〜9は合格、試験10〜15は不合格とされている。
以下、本実施形態の作用について、図面を参照しつつ説明する。まず、前述した筋状の画像形成不良の発生メカニズムについて説明する。次いで、本実施形態の作用を比較例(比較例1及び比較例2)と比較して説明する。以下の説明において、本実施形態で用いた部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて説明する。
筋状の画像形成不良は、1次転写ロール54が何らかの原因により中間転写ベルト52に従動回転されない場合に発生する。そして、1次転写ロール54が中間転写ベルト52に従動回転されない場合、以下のようなメカニズムにより、筋状の画像形成不良が発生する。画像形成装置10内のトナー、外添剤、キャリア、紙粉、埃等の不純物(以下、不純物という。)が中間転写ベルト52の内周面に付着すると、不純物は、中間転写ベルト52の内周面に付着したまま周回移動する。そして、不純物が、1次転写ニップ部に堆積する。このため、1次転写ロール54の軸方向における不純物が堆積した部位で電気抵抗が、大きくなる。この結果、1次転写ロール54に1次転写に必要な電圧が印加されても、中間転写ベルト52と感光体ドラム42との間に挟まれたトナーに形成される電界が、1次転写に必要な電界強度にならないために、筋状の画像形成不良が発生すると推認される。なお、筋状の画像形成不良の原因となる1次転写不良を、筋状の転写不良という。
まず、本実施形態の比較例として以下に説明する比較例1を想定したうえで、本実施形態と比較する。
したがって、本実施形態の中間転写ユニット50によれば、外径がφ6(mm)よりも大きい1次転写ロールを備えた中間転写ユニットに比べて、中間転写ベルト52の駆動トルクを小さくしつつ、1次転写ロール54の従動回転不良が抑制される。
次に、本実施形態の比較例として以下に説明する比較例2を想定したうえで、本実施形態と比較する。
比較例2の中間転写ユニットでは、筋状の1次転写不良が発生し難い。
42 感光体ドラム(像保持体の一例)
46 現像装置
50 中間転写ユニット(転写装置の一例)
52 中間転写ベルト(転写体の一例)
54 1次転写ロール(転写部材の一例)
102 軸受部
Claims (5)
- 周回移動する転写体と、
軸受部に支持されて前記転写体に従動回転しながら、像保持体に保持されたトナー像を前記転写体に転写させる転写部材と、
を備え、
前記軸受部による前記転写部材の摺動負荷Y(N)と、前記転写体に対する前記転写部材の接触圧力X(Pa)との関係は、Y≦0.02X−1.07、及び、69.93≦X≦95を満たす、
転写装置。 - 前記転写部材は、外周面が金属製のロールである、
請求項1記載の転写装置。 - 前記転写部材は、外径がφ6mm以下である、
請求項1又は2記載の転写装置。 - 前記像保持体と前記転写体とが接触する部位よりも前記転写体の搬送方向下流側に、前記転写部材と前記転写体とが接触する部位があり、
前記転写部材は、前記転写体を前記像保持体の回転中心から前記転写体の搬送方向下流側へ離れた方向へばねで押圧している、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の転写装置。 - 像保持体と、
前記像保持体に形成された潜像をトナー像として現像する現像装置と、
前記現像装置により現像され、前記像保持体に保持されたトナー像を前記転写部材によって前記転写体に転写させる、請求項1〜4何れか1項記載の転写装置と、
を備えた画像形成装置。
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