JP6232767B2 - 排気ガス再循環装置を備えた内燃機関 - Google Patents

排気ガス再循環装置を備えた内燃機関 Download PDF

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Description

この発明は、排気ガス再循環装置を備えた内燃機関に関する。
内燃機関から排出される排気ガスを浄化するために、排気ガスの一部を燃焼室に還流する排気ガス再循環装置が用いられる。
排気ガス再循環装置は、燃焼室へ導入される吸気に排気ガス(以下、「還流ガス」と称する)を還流することで、燃焼室内の燃焼温度を低下させ、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減する。また、還流ガスの導入は、燃焼温度の低下やポンピングロスの低減等により、燃費の向上にも寄与している。
しかし、燃費改善のために還流ガスが大量に導入されると、燃焼室内での火炎の伝播が不安定となり、振動の発生や燃費の悪化、あるいは、失火に至る場合がある。また、大量の還流ガスの導入は、排気ガス中の炭化水素(HC)の増加につながるという問題もある。
そこで、例えば、特許文献1には、ピストンが下死点付近に下降した際に開放され、燃焼室内の混合気にスワール流、タンブル流を生じさせるスワール弁、タンブル弁を設けることによって、混合気に乱れを生じさせ、火炎の伝播を促進し、燃焼の改善を行う技術が開示されている。
また、特許文献2には、燃焼室内に還流ガスを導入した後、新気と燃料との混合気を、シリンダヘッド側の燃焼室の頂部からピストンヘッド側に向かって噴射する技術が開示されている。これにより、燃焼室内において、シリンダ軸線に近い点火プラグ周囲に、還流ガスを含まない着火容易な混合気を形成し、燃焼を促進させている。
特許文献3は、シリンダ軸線を中心として外径寄りの領域に還流ガスを含む空気を、中央寄りの領域に還流ガスを含まない空気(新気)を分布させ、シリンダヘッド側の燃焼室の頂部からピストンヘッド側に向かって燃料を噴射する技術を開示している。
特開2003−214165号公報 特開2004−150284号公報 特開2006−342707号公報
上記特許文献1によれば、内燃機関の高負荷時においては、スワール弁、タンブル弁が吸気抵抗を生じさせるので、体積効率が低下し、出力が低下する場合がある。
上記特許文献2,3によれば、シリンダヘッド側からピストンヘッド側へ、すなわち、点火プラグから離れる方向に向かって燃料が噴射されている。このため、燃料や混合気は、時間の経過とともに点火プラグから遠ざかっていく。したがって、特に、燃費改善のために大量の還流ガスが導入されている場合には、燃料への着火が円滑でない問題がある。
また、燃焼室内における燃焼状態は、シリンダ軸線の中心回りに常に一様ではない。例えば、高負荷の状態では、吸気側が排気側に比較してノッキングが発生しやすい場合がある。また、内燃機関の仕様によっては、あるいは、内燃機関の負荷や回転数次第では、その逆、すなわち、排気側が吸気側に比較してノッキングが発生しやすい場合も想定される。
このため、上記特許文献2,3のように、単に、シリンダ軸線を中心とする中心寄りの領域と外径寄りの領域とで還流ガスの有無を分けるだけでは、特に、大量の還流ガスが導入されている場合、ノッキングを回避することができない問題がある。
そこで、この発明の課題は、還流ガスを大量に導入する際でも、確実にノッキングを回避できるようにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明の内燃機関は、吸入空気を燃焼室に導く吸気ポートと、前記吸気ポートの上流側の吸気通路に設けられ前記吸入空気中に還流ガスを導入する排気ガス再循環装置と、前記燃焼室からの排気を外部に排出する排気ポートと、前記燃焼室の頂部に設けられた点火プラグと、前記燃焼室内に臨み前記点火プラグの電極に対して噴霧方位が指向するように配置された噴射弁と、前記燃焼室内に前記吸気ポートからの還流ガスを含む吸入空気が充満した状態で、前記噴射弁から新気及び燃料からなる混合気の噴射を制御する制御手段を備えた構成を採用したのである。
ここで、点火プラグの電極に対して噴霧方位が指向するとは、燃焼室内に臨む噴射弁の噴霧方位の中に、点火プラグの電極が含まれていることを意味する。特に、点火プラグの電極に対して、噴射弁の噴霧中心線が指向するように配置することが望ましい。
ここで、前記制御手段は、噴射弁による新気及び燃料からなる混合気の噴射時期、噴射圧、噴射期間を制御することができる。このとき、噴射時期、噴射圧、噴射期間の三つの要素の中から選択される一つ、又は二つを制御してもよいし、三つの要素全てを制御してもよい。
また、燃焼室内における燃料の燃焼は、内燃機関の運転状態が高負荷であるか、あるいは、低負荷であるかによって大きく特性が異なる。
そこで、噴射弁からの混合気の噴射は、内燃機関の負荷の大きさに基づいて制御することが有効である。前記制御手段は、内燃機関の負荷の値に基づいて、噴射弁による新気及び燃料からなる混合気の噴射時期、噴射圧、噴射期間の三つの要素の中から選択される一つ、又は二つ、あるいは、三つの要素全てを制御する。
例えば、高負荷の場合には、比較的長い時間に亘って噴射弁から燃料の噴射を行い、還流ガスを含む酸素が少ない吸入空気を、点火プラグ周囲から緩やかに押し出す構成としてもよい。すなわち、負荷が高いほど相対的長い時間に亘って噴射弁から燃料を噴射する。また、低負荷の場合には、比較的短い時間内に噴射弁から燃料の噴射を行い、還流ガスを含む酸素が少ない吸入空気中に、還流ガスを含まない混合気(酸素を多く含む混合気)を割り込ませるように充填し、層状化する構成としてもよい。すなわち、負荷が低いほど相対的に短い時間内に噴射弁から燃料を噴射する。特に、低負荷の場合は、噴射弁から燃料の噴射を点火直前、噴射圧は高く、噴射時間を短くする等することで、円周状に(同心円状に)層状化し、燃焼安定性を確保することが望ましい。
また、噴射弁は、燃焼室のシリンダ軸線回りの方位のうち、燃焼室内で高負荷時に相対的にノッキングを生じにくい側に配置されることが望ましい。一般的には、高負荷時にもノッキングを生じにくい側は排気ポート側であるので、噴射弁は排気ポート側に配置することが望ましい。ただし、内燃機関の仕様や運転状況によっては、排気ポート側が吸気ポート側に比較してノッキングしやすい場合も想定されるので、その場合、噴射弁は、吸気ポート側にすることが望ましい。
また、前記点火プラグが、中心電極と前記中心電極に対向する側方電極とを備えている場合に、前記側方電極を前記噴射弁側に位置させることが望ましい。
前記噴射弁は、内燃機関が備える過給器の余剰圧力を導入した蓄圧タンクの圧力によって、前記混合気を噴射する構成とすることが望ましい。
この発明によれば、燃焼室内に臨む噴射弁を、点火プラグの電極に指向するように配置したので、還流ガスを含まない混合気は点火プラグに向かって近づく方向に噴射される。このため、燃焼室内に充満する還流ガスを含む吸入空気は点火プラグ周囲から円滑に排除され、点火プラグ付近での混合気への着火が確実になる。これにより、還流ガスを大量に導入する際でも着火を確実にでき、ノッキングを回避することができる。
この発明の一実施形態を示し、(a)は低負荷時の燃料噴射状態を示す要部拡大図、(b)は高負荷時の燃料噴射状態を示す要部拡大図である。 図1の変形例を示し、(a)は低負荷時の燃料噴射状態を示す要部拡大図、(b)は高負荷時の燃料噴射状態を示す要部拡大図である。 この発明の内燃機関の全体構成を示す模式図 (a)は負荷状態と燃料噴射の時期との関係を示すマップ図、(b)は負荷状態と燃料噴射圧との関係を示すマップ図、(c)は負荷状態と燃料噴射期間との関係を示すマップ図である。 (a)は点火プラグの全体図、(b)は(a)のB−B矢視図、(c)は(b)の変形例である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態の内燃機関は自動車用エンジンであり、図1(a)にエンジンEの要部を示す。
エンジンEには、ピストン12を収容した気筒内に、吸入空気を送り込む吸気ポート1a、排気を送り出す排気ポート2a、シリンダヘッド側からシリンダの軸線に沿って下向きに配置された点火プラグ13等が備えられている。吸気ポート1a及び排気ポート2aは、それぞれバルブによって開閉される。吸気ポート1a内には、吸気通路1内の吸入空気に燃料を噴射する燃料噴射弁として、インジェクタ11が備えられている。
図3に示すように、吸気ポート1aに通じる吸気通路1には、上流側から下流側に向かって、エアクリーナ8、過給器(ターボチャージャ)7、吸気通路1を流れる吸気を冷却するインタークーラ6、通路断面積を変化させて吸気の流量を制御するスロットルバルブ5等が順に設けられている。
排気ポート2aから引き出された排気通路2は、図示しない触媒、消音器等を経て大気へ開放されている。また、排気の一部は、過給器用排気通路9を経由して過給器7に導かれている。過給器7では、排気ガスを利用してタービンを高速回転させ、その回転力で圧縮機を駆動することにより、圧縮した空気を吸気通路1に送り込んでいる。
吸気通路1の過給器7の上流側は、排気ガス再循環装置3を構成する排気還流通路3aによって、排気通路2と連通している。排気還流通路3aを介して、エンジンEから排出される排気ガスの一部が、還流ガスとして吸気通路1のインタークーラ6の上流側に還流する。また、排気還流通路3には排気還流弁3bが設けられ、排気還流弁3bの開閉と、吸気通路1内に設けたスロットルバルブ等の開閉に伴う吸気通路1内の圧力状態に応じて、還流ガスを吸気通路1内の吸気に合流させている。
過給器7によって加圧された吸気通路1内の吸気は、インタークーラ6を通じて吸気ポート1aに送られる。吸気ポート1a内のインジェクタ11には、燃料タンク4から燃料管10を通じて燃料が供給されており、インジェクタ11から噴射される燃料と、吸気ポート1aに供給された吸気とによって、吸入空気としての混合気が生成される。
ここで、吸気通路1内において過剰な圧力が発生している場合は、吸気の一部はブローオフバルブ21、圧力調整管20を通じて蓄圧タンク22に供給される。これにより、吸気の圧力は適正な範囲に制御される。また、蓄圧タンク22は、供給された加圧空気を所定の圧力を上限として貯留することができる。蓄圧タンク22内が所定の圧力を越えた場合は、加圧空気を大気開放することなく、別途設けられる還流通路で余剰の加圧空気を吸気通路1に還流する。
燃焼室内には、図1(a)に示す正面視において、点火プラグ13の電極14に対して、噴霧中心線pが指向するように配置された噴射弁27が設けられている。
図5(a)は点火プラグ13の全体図を示す。図5(b)は点火プラグ13の電極14と噴射弁27との位置関係を平面的に表したものである。通常、点火プラグ13の中心電極14cは、カソードとして電子を放出する正極として設計されている。側方電極(側極)14aは接地電極であり、シェルの先端側に設けられるネジ部(シリンダ側のプラグ穴に対応するネジ部)の先端に固定されている。側方電極14aは、点火プラグ13の軸心から偏心した位置に立ち上がっており、L字状に約90度屈曲して、先端部14bが中心電極14cに所定のギャップをもって対向している。
噴射弁27は、図5(b)に示す平面視においても、点火プラグ13の電極14に対して、噴霧中心線pが指向するように配置されている。また、側方電極14aは、点火プラグ13の軸心に対して噴射弁27側寄りの配置になっている。
この実施形態では、噴射弁27は、燃焼室のシリンダ軸線回りの方位のうち、燃焼室内で高負荷時に相対的にノッキングを生じにくい側である排気ポート2a側に配置されている。
噴射弁27からの燃料噴射は、図1に示すように、加圧空気供給管26を通じて供給される蓄圧タンク22内の加圧空気を用いて行っている。加圧空気の噴射弁27への供給圧は、調整器23で調整可能になっている。
図1の実施形態では、噴射弁27を気液混合ノズルとし、加圧空気が通路を通過する際の負圧を利用して、燃料タンク4から引き出された第二の燃料管25内の燃料を気化し、その加圧空気と燃料との混合気Bを燃焼室内に噴射している。
また、図2の変形例では、蓄圧タンク22内に蓄圧タンク用インジェクタ24を配置し、蓄圧タンク22内に混合気Bを生成している。蓄圧タンク用インジェクタ24には、燃料タンク4から引き出された第二の燃料管25内の燃料が供給される。蓄圧タンク22内の加圧された混合気Bは、噴射弁27から燃焼室内に噴射される。なお、図3の全体図は、図2の形態に対応したものとなっている。
このエンジンEの制御装置及び制御方法について説明する。前述の過給器7やスロットルバルブ5、排気還流弁3b、インジェクタ11、噴射弁27、調整器23、蓄圧タンク用インジェクタ24等は、全て、それぞれケーブル7a,5a,3c,11a,27a,23a,24aを通じて、コンピュータ(Electronic Control Unit)に備えられた制御手段30によって制御される。
また、制御手段30は、エンジンE又はその他の箇所に設けた負荷検出手段28から、ケーブル28aを通じて負荷の値を取得する。負荷の情報は、アクセルペダルに連動するスロットルバルブの開度や、燃料噴射量、内燃機関の回転数、車速等の情報に基づいて、演算で取得することもできる。また、制御手段30は、クランク角センサ等からの情報に基づいて、エンジンEの回転数の情報を取得する。
図1(a)及び図2(a)に、エンジンEの低負荷時における燃料噴射状態を示す。図では、ピストンは圧縮行程で、燃焼室内は、既に吸気ポート1aからの還流ガスを含む吸入空気Aが充満した状態である。制御手段30は、取得した負荷の情報に基づいて、燃焼室内に吸入空気Aが充満した状態で、噴射弁27から新気及び燃料からなる混合気Bを点火プラグ13の電極14に向かって噴射する。
ここで、図4(a)に、制御手段30の制御の基準となる、エンジンEの負荷状態と燃料噴射の時期(新気噴射時期)との関係を示す。また、図4(b)に、同じくエンジンEの負荷状態と燃料噴射圧(新気噴射圧)との関係を示す。図4(c)に、同じくエンジンEの負荷状態と燃料噴射期間(新気噴射期間)との関係を示す。
図1(a)及び図2(a)はいずれも低負荷状態であるので、混合気Bの噴射時期は、図4(a)に示すように、点火時期の直前であることが望ましい。この例では、最も低負荷の状態で、点火前10度程度となっている。また、混合気Bの噴射圧は、図4(b)に示すように、高い方が望ましい。さらに、混合気Bの噴射期間(噴射継続時間)は、図4(c)に示すように、短い方が望ましい。
すなわち、低負荷時には、点火時期直前に、高圧且つ短時間で混合気Bを噴射することにより、還流ガスを含む吸入空気A中に、還流ガスを含まない混合気Bを割り込ませるように充填し、燃焼室内を、点火プラグ13に近い部分を含む中心寄りの領域と、その外径側の領域又はピストンヘッド側の領域とで層状化することができる。これにより、還流ガスが大量に導入されている状態においても、安定した燃焼が可能である。
図1(b)及び図2(b)に、エンジンEの高負荷時における燃料噴射状態を示す。ピストンは圧縮行程で、燃焼室内は、既に吸気ポート1aからの還流ガスを含む吸入空気Aが充満した状態である。制御手段30は、取得した負荷の情報に基づいて、燃焼室内に吸入空気Aが充満した状態で、噴射弁27から新気及び燃料からなる混合気Bを点火プラグ13の電極14に向かって噴射する。
図1(b)及び図2(b)はいずれも高負荷状態であるので、混合気Bの噴射時期は、図4(a)に示すように、点火時期よりも早い段階、少なくとも低負荷時の点火時期よりも早い段階であることが望ましい。この例では、最も高負荷の状態で、点火前50度程度となっている。また、混合気Bの噴射圧は、図4(b)に示すように、低い方が望ましい。さらに、混合気Bの噴射期間(噴射継続時間)は、図4(c)に示すように、長い方が望ましい。
すなわち、制御手段30は、混合気Bの噴射時期を、図4(a)に示すように、エンジンEの負荷が低いほど進角させ、エンジンEの負荷が大きくなるにつれて遅らせることが、燃焼の安定に有効である。また、混合気Bの噴射圧は、図4(b)に示すように、エンジンEの負荷が低いほど高くし、エンジンEの負荷が大きくなるにつれて低くすることが有効である。さらに、混合気Bの噴射期間(噴射継続時間)は、図4(c)に示すように、エンジンEの負荷が低いほど短く、エンジンEの負荷が大きくなるにつれて長くすることが有効である。
すなわち、高負荷時には、点火時期前の早い段階から、比較的低い圧で長い時間に亘って混合気Bを噴射することにより、還流ガスを含む吸入空気Aを、点火プラグ13周囲から緩やかに押し出すことができる。押し出された吸入空気Aは、点火プラグ13から遠ざかってエンドガスとなる。エンドガスは、ピストンやシリンダー壁面に押しつけられ自己着火することで衝撃波を発生しやすいが、ここではエンドガスが還流ガスを多く含むため、ノッキングの発生は防止される。ノッキングが生じないことにより、点火時期進角が容易に可能となり、出力の向上が期待できる。さらに、点火時期進角により排気温が低下するため、さらなるリーン化による燃費改善が期待でき、排気系への高温対策も簡素化できる。
低負荷時、高負荷時のいずれの場合においても、燃焼室内に臨む噴射弁27を、点火プラグ13の電極14に指向するように配置したので、還流ガスを含まない混合気Bは点火プラグ13に向かって近づく方向に噴射される。このため、燃焼室内に充満する還流ガスを含む吸入空気Aは点火プラグ13周囲から円滑に排除され、点火プラグ13付近での混合気Bへの着火が確実になる。これにより、還流ガスを大量に導入する際でも着火を確実にでき、ノッキングを回避することができる。
また、この実施形態では、噴射弁27は、高負荷時に相対的にノッキングを生じにくい排気ポート2a側に配置されているので、点火プラグ13に近い中央寄り領域からノッキングが生じやすい吸気ポート1a側の空燃比を相対的にリーンに、ノッキングが生じにくいとされる排気ポート2a側の空燃比を相対的にリッチにすることができる。この点においても、燃焼が不安定になることを抑制している。
さらに、噴射弁27は、エンジンEが備える過給器7の余剰圧力を導入した蓄圧タンク22の圧力によって、新気及び燃料からなる混合気Bを噴射しているので、より高い噴射圧で混合気Bを噴射し、還流ガスを大量に導入する際でも着火が確実である。また、過給器7の余剰圧力の有効活用も可能となる。
また、点火プラグ13の側方電極14aが噴射弁27側に位置しているので、火花は、相対的にノッキングが生じやすい吸気ポート1a側に臨んでいる。これにより、還流ガスが大量に導入されている場合でも、着火性が良好となりノッキングを解消できる。また、点火プラグ13の火花の発生する箇所への燃料の付着が、側方電極14aによって遮られることから、噴射弁27からの燃料噴射が多い場合でも、点火プラグ13のくすぶり等の発生を抑制することができる。なお、点火プラグ13の電極14は、図5(a)に示す側方電極14aの形態とできるほか、例えば、図5(b)に示すように、側方電極14aを中心電極14cを囲む平面視円弧状としてもよい。
この実施形態では、燃焼室内に臨む噴射弁27は、点火プラグ13の電極14に対して噴霧中心線pが指向する、すなわち、噴霧中心線p上に点火プラグ13の電極14が位置するようにしたが、噴射弁27の向きは、混合気Bの噴霧方位である角度α(図5(a)(b)参照)の内側に点火プラグ13の電極14が含まれていれば、この発明の効果が期待できる。
また、噴射弁27からの混合気Bの噴射は、エンジンEの負荷の大きさに基づいて噴射時期、噴射圧、噴射時間の三つの要素を制御したが、例えば、噴射時期、噴射圧、噴射期間の三つの要素の中から選択される一つ、又は二つの要素を制御するようにしてもよい。
1 吸気通路
1a 吸気ポート
2 排気通路
2a 排気ポート
3 排気ガス再循環装置
3a 排気還流通路
3b 排気還流弁
4 燃料タンク
5 スロットルバルブ
6 インタークーラ
7 過給器
8 エアクリーナ
9 過給器用排気通路
10 燃料管
11 インジェクタ
12 ピストン
20 圧力調整管
21 ブローオフバルブ
22 蓄圧タンク
23 調整器
24 蓄圧タンク用インジェクタ
25 第二の燃料管

Claims (6)

  1. 吸入空気を燃焼室に導く吸気ポートと、
    前記吸気ポートの上流側の吸気通路に設けられ前記吸入空気中に還流ガスを導入する排気ガス再循環装置と、
    前記燃焼室からの排気を外部に排出する排気ポートと、
    前記燃焼室の頂部に設けられた点火プラグと、
    前記燃焼室内に臨み前記点火プラグの電極に対して噴霧方位が指向するように配置された噴射弁と、
    前記燃焼室内に前記吸気ポートからの還流ガスを含む吸入空気が充満した状態で、前記噴射弁から新気及び燃料からなる混合気の噴射を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記噴射弁は、過給器の余剰圧力を導入した蓄圧タンクの圧力によって、前記混合気を噴射することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記制御手段は、前記噴射弁による前記混合気の噴射時期、噴射圧、噴射期間のいずれか一つ、又は複数を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記制御手段は、負荷の大きさに応じて、前記噴射弁による前記混合気の噴射を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記制御手段は、負荷が高いほど相対的に長い時間に亘って前記噴射弁による前記混合気の噴射を行って前記吸入空気を前記点火プラグ周囲から緩やかに押し出し、負荷が低いほど相対的に短い時間内に前記噴射弁から燃料の噴射を行って前記吸入空気中に前記混合気を割り込ませるように充填して層状化することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記噴射弁は、前記燃焼室のシリンダ軸線回りの方位のうち、前記燃焼室内で高負荷時に相対的にノッキングを生じにくい側に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関。
  6. 前記点火プラグは、中心電極と前記中心電極に対向する側方電極とを備え、前記側方電極は、前記噴射弁側に位置することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関。
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