JP6232210B2 - ミラー装置、極端紫外光生成装置及び極端紫外光生成システム - Google Patents

ミラー装置、極端紫外光生成装置及び極端紫外光生成システム Download PDF

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Description

本開示は、ミラー装置、極端紫外光生成装置及び極端紫外光生成システムに関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)光を生成するための極端紫外光生成装置と縮小投影反射光学系(reduced projection reflective optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
極端紫外光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma:レーザ励起プラズマ)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
米国特許第8198613号明細書 米国特許出願公開第2011/0223543号明細書 米国特許出願公開第2013/0001442号明細書
概要
本開示の1つの観点に係るミラー装置は、回転楕円面[0]を基準に構成された凹面部を有する基板部と、凹面部に位置し表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、を含み、複数の溝が、回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、第1領域よりも凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されてもよい。
本開示の他の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、貫通孔が設けられたチャンバと、チャンバ内にターゲットを出力するように構成されたターゲット生成部と、貫通孔を通してチャンバ内にパルスレーザ光を導入するように構成されたレーザ集光光学系と、チャンバ内で生成された極端紫外光を集光するミラー装置と、を備えてもよい。ミラー装置は、回転楕円面[0]を基準に構成された凹面部を有する基板部と、凹面部に位置し表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、を含み、複数の溝が、回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、第1領域よりも凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されてもよい。
本開示の他の1つの観点に係る極端紫外光生成システムは、パルスレーザ光を生成するレーザ装置と、貫通孔が設けられたチャンバと、チャンバ内にターゲットを出力するように構成されたターゲット生成部と、貫通孔を通してチャンバ内にパルスレーザ光を導入するように構成されたレーザ集光光学系と、チャンバ内で生成された極端紫外光を集光するミラー装置と、を備えてもよい。ミラー装置は、回転楕円面[0]を基準に構成された凹面部を有する基板部と、凹面部に位置し表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、を含み、複数の溝が、回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、第1領域よりも凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されてもよい。
また、本開示の他の1つの観点に係るミラー装置の製造方法は、回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部に複数の第1の溝を形成する工程であって、複数の第1の溝が、回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、第1領域よりも凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように、凹面部の一部を除去して複数の第1の溝を形成する工程と、複数の溝が形成された基板部の凹面部に多層反射膜を形成する工程であって、多層反射膜の表面に複数の第2の溝が現れるように、多層反射膜を形成する工程と、を含んでもよい。
また、本開示の他の1つの観点に係るミラー装置の製造方法は、回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部の凹面部に多層反射膜を形成する工程と、多層反射膜に複数の溝を形成する工程であって、複数の溝が、回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、第1領域よりも凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように、多層反射膜の一部を除去して複数の溝を形成する工程と、を含んでもよい。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、第1の実施形態に係るEUV光生成システムの構成を示す一部断面図である。 図3Aは、第1の実施形態において用いられるEUV集光ミラーの平面図であり、図3Bは、図3Aに示されるEUV集光ミラーのIIIB−IIIB線における断面図である。 図4は、図3Bに示されたEUV集光ミラーの断面の一部を拡大して示す。 図5は、図4に示されたEUV集光ミラーの断面の一部をさらに拡大して示す。 図6は、パルスレーザ光の入射角が図5に示されたものと異なる場合の第1の方向成分の光路を示す。 図7は、パルスレーザ光がCOレーザ光である場合に好ましい溝深さを、多層反射膜への入射角との関係で示す。 図8は、パルスレーザ光がCOレーザ光である場合に好ましい溝深さの範囲を、多層反射膜への入射角との関係で示す。 第1の実施形態において用いられるEUV集光ミラーを製造するための加工装置を概略的に示す。 図10は、第2の実施形態において用いられるEUV集光ミラーの断面の一部を拡大して示す。 図11は、第2の実施形態において用いられるEUV集光ミラーを製造するための加工装置を概略的に示す。 図12Aは、第3の実施形態において用いられるEUV集光ミラーの平面図であり、図12Bは、図12Aに示されるEUV集光ミラーのXIIB−XIIB線における断面図である。
実施形態
<内容>
1.概要
2.EUV光生成システムの全体説明
2.1 構成
2.2 動作
3.回折格子が形成されたEUV集光ミラーを含むEUV光生成システム
3.1 構成
3.2 動作
3.3 回折格子が形成されたEUV集光ミラー
3.4 基板部の中心からの距離と溝深さとの関係
3.5 製造方法
4.第2の積層部の厚さが低減されたEUV集光ミラー
4.1 構成
4.2 製造方法
5.反射面の一部に回折格子が形成されたEUV集光ミラー
6.その他
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作のすべてが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.概要
LPP式のEUV光生成装置においては、ターゲット生成部がドロップレット状のターゲットを出力し、チャンバ内のプラズマ生成領域に到達させてもよい。ターゲットがプラズマ生成領域に到達した時点で、レーザ装置がターゲットにパルスレーザ光を照射することにより、ターゲットがプラズマ化し、このプラズマからEUV光を含む放射光が放射され得る。放射光に含まれるEUV光は、EUV集光ミラーによって反射されることにより、中間集光点を経由して外部の露光装置に出力されてもよい。
レーザ装置がターゲットにパルスレーザ光を照射したとき、ターゲットがパルスレーザ光の一部を反射する場合がある。ターゲットによって反射されたパルスレーザ光は、EUV光の光路と同じ光路を進み得る。ターゲットによって反射されたパルスレーザ光が外部の露光装置に出力されることを抑制するため、EUV集光ミラーの反射面には複数の溝が形成されていてもよい。この複数の溝は、パルスレーザ光を回折させる回折格子として機能してもよい。複数の溝の深さが、パルスレーザ光の波長の4分の1である場合には、パルスレーザ光の0次回折光が弱くなり、パルスレーザ光が外部の露光装置に出力されることが抑制され得る。
しかしながら、EUV集光ミラーの反射面に対するパルスレーザ光の入射角度によっては、0次回折光が十分に弱くならない場合がある。
本開示の1つの観点によれば、EUV集光ミラーの反射面が、第1領域と、第1領域よりもEUV集光ミラーの中心から遠い第2領域と、を有し、EUV集光ミラーの反射面に形成された複数の溝が、第1領域において第1の深さを有し、第2領域において第1の深さより大きい第2の深さを有してもよい。
この観点によれば、EUV集光ミラーの反射面に対するパルスレーザ光の入射角度に応じて、パルスレーザ光の0次回折光が弱められるため、パルスレーザ光が外部の露光装置に出力されることが抑制され得る。
2.EUV光生成システムの全体説明
2.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット生成部26を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット生成部26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット生成部26から出力されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられていてもよい。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられてもよく、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。ミラー装置としてのEUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されていてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられていてもよく、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過してもよい。
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御部5、ターゲットセンサ4等を含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲット27の存在、軌跡、位置、速度等を検出するよう構成されてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されてもよい。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御部34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含んでもよい。レーザ光進行方向制御部34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えてもよい。
2.2 動作
図1を参照に、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射されてもよい。
ターゲット生成部26は、ターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射され得る。EUV集光ミラー23は、放射光251に含まれるEUV光を、他の波長域の光に比べて高い反射率で反射してもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光を含む反射光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力されてもよい。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
EUV光生成制御部5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成制御部5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理するよう構成されてもよい。また、EUV光生成制御部5は、例えば、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御するよう構成されてもよい。さらに、EUV光生成制御部5は、例えば、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御するよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
3.回折格子が形成されたEUV集光ミラーを含むEUV光生成システム
3.1 構成
図2は、第1の実施形態に係るEUV光生成システム11の構成を示す一部断面図である。図2に示されるように、チャンバ2の内部には、集光光学系22aと、EUV集光ミラー23と、ターゲット回収部28と、EUV集光ミラーホルダ41と、プレート42及び43とが設けられてもよい。チャンバ2には、ターゲット生成部26が取り付けられてもよい。ターゲット生成部26は、ターゲット制御部52と、圧力調節器53と、加震装置59と、リザーバ61とを含んでいても良い。
チャンバ2の外部には、レーザ光進行方向制御部34aと、EUV光生成制御部5と、レーザ装置3とが設けられてもよい。レーザ光進行方向制御部34aは、高反射ミラー341及び342を含んでもよい。高反射ミラー341は、ホルダ343によって支持されていてもよい。高反射ミラー342は、ホルダ344によって支持されていてもよい。
プレート42は、チャンバ2に固定されてもよい。プレート42には、プレート43が固定されてもよい。EUV集光ミラー23は、EUV集光ミラーホルダ41を介してプレート42に固定されてもよい。
集光光学系22aは、軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222を含んでもよい。軸外放物面ミラー221は、ホルダ223によって支持されてもよい。平面ミラー222は、ホルダ224によって支持されてもよい。ホルダ223及び224は、プレート43に固定されてもよい。軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222によって反射されたパルスレーザ光33がプラズマ生成領域25で集光するように、これらのミラーの位置及び姿勢が保持されてもよい。
ターゲット生成部26のリザーバ61は、図示しないヒータを用いてターゲットの材料を溶融した状態で内部に貯蔵してもよい。リザーバ61の一部が、チャンバ2の壁面に形成された貫通孔20を貫通しており、リザーバ61の先端がチャンバ2の内部に位置していてもよい。リザーバ61の上記先端には、開口62が形成されていてもよい。貫通孔20の周囲のチャンバ2の壁面には、リザーバ61のフランジ部61aが密着して固定されてもよい。
3.2 動作
ターゲット生成部26は、開口62を介して、溶融したターゲットの材料をドロップレット状のターゲット27としてチャンバ2内のプラズマ生成領域25に向けて出力してもよい。ドロップレット状のターゲット27は、その表面張力によって球の形状を有していてもよい。ターゲット回収部28は、ターゲット27の軌道の延長線上に配置され、プラズマ生成領域25を通過したターゲット27を回収してもよい。
レーザ装置3によって出力されるパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34aによって、パルスレーザ光32として集光光学系22aに導かれてもよい。パルスレーザ光32は、ウインドウ21を介してチャンバ2内に入射し、集光光学系22aによって、パルスレーザ光33としてプラズマ生成領域25に集光されてもよい。
EUV光生成制御部5は、ターゲット27がプラズマ生成領域25に到達するタイミングでパルスレーザ光33がプラズマ生成領域25に集光されるように、ターゲット生成部26及びレーザ装置3を制御してもよい。これにより、ターゲット27にパルスレーザ光33が照射され、ターゲット27がプラズマ化されてもよい。プラズマからは、EUV光を含む放射光251が放射されてもよい。また、ターゲット27にパルスレーザ光33が照射されたとき、パルスレーザ光33の一部は、ターゲット27によってパルスレーザ光35として反射され得る。パルスレーザ光35は、パルスレーザ光33の進行方向と逆方向の方向成分を含む多方向に進行し、その少なくとも一部がEUV集光ミラー23に入射し得る。
放射光251に含まれるEUV光は、EUV集光ミラー23によって反射され、このEUV光を含む反射光252が、図1に示された露光装置6に向けて出力されてもよい。パルスレーザ光35は、EUV集光ミラー23によってパルスレーザ光36として反射され得る。パルスレーザ光36が露光装置6に出力されることを抑制するために、EUV集光ミラー23は、以下に説明される構成を有してもよい。
3.3 回折格子が形成されたEUV集光ミラー
図3Aは、第1の実施形態において用いられるEUV集光ミラー23の平面図であり、図3Bは、図3Aに示されるEUV集光ミラー23のIIIB−IIIB線における断面図である。図4は、図3Bに示されたEUV集光ミラー23の断面の一部を拡大して示す。図4において、EUV集光ミラー23の断面を示すハッチングは省略されている。EUV集光ミラー23は、基板部70と、基板部70の一方の面に形成された凹面部に位置する多層反射膜80とを有していてもよい。多層反射膜80の表面85は、複数の溝84を有していてもよい。図3Aに示されるように、複数の溝84は、同心円状であってもよい。図4に示されるように、複数の溝84の断面は、矩形状であってもよい。
図5は、図4に示されたEUV集光ミラー23の断面の一部をさらに拡大して示す。図5において、EUV集光ミラー23の断面を示すハッチングは省略されている。多層反射膜80は、基板部70の一方の面を覆う第1の積層部80aと、第1の積層部80aの表面を部分的に覆う第2の積層部80bとを有してもよい。多層反射膜80の表面85は、第2の積層部80bの表面と、第1の積層部80aの表面のうちで第2の積層部80bによって覆われていない部分と、を含み得る。多層反射膜80の表面85においては、第2の積層部80bの表面に対して、第1の積層部80aの表面が窪んだ形状になっていることにより、この窪んだ部分が溝84となっている。溝深さdは、第2の積層部80bの厚さに相当していてもよい。溝ピッチpは、溝幅fに対して約2倍の大きさを有してもよく、例えば100μm以上、5000μm以下でもよい。溝ピッチpは、好ましくは500μm以上、2000μm以下でもよい。
図4に示されるように、多層反射膜80の表面85には、放射光251と、ターゲット27によって反射されたパルスレーザ光35とが入射し得る。放射光251は、波長13.5nmのEUV光を含んでもよい。パルスレーザ光35は、波長10.6μmの赤外光を含んでもよい。図5に示されるように、パルスレーザ光35は、第1の積層部80aの表面に入射するパルスレーザ光35aと、第2の積層部80bの表面に入射するパルスレーザ光35bと、を含んでもよい。
パルスレーザ光35が多層反射膜80の表面85で反射される場合、複数の溝84が形成された多層反射膜80の表面85は、回折格子として機能し得る。すなわち、パルスレーザ光35aは、多層反射膜80の表面85で回折して、第1の方向成分37a及び第2の方向成分38aを含む複数の方向成分に反射されてもよい。パルスレーザ光35bは、多層反射膜80の表面85で回折して、第1の方向成分37b及び第2の方向成分38bを含む複数の方向成分に反射されてもよい。なお、回折とは、波が障害物に遮られたときに、この障害物の背後にも波が回り込むように広がって伝播する現象をいい得る。この回折は、多層反射膜80の表面85のように複数の溝84が形成された反射面において光が反射されたときにも起こり得る。
第1の方向成分37a及び第1の方向成分37bの反射角は、パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角と等しくてもよい。第2の方向成分38a及び第2の方向成分38bの反射角は、パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角と異なってもよい。
図5には、パルスレーザ光35a、35b、37a、37b、38a及び38bが波線で示されている。これらの波線は、パルスレーザ光の各々の位相を概念的に示している。パルスレーザ光35aとパルスレーザ光35bとは、同じ位相を有していてもよい。
パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角が0°である場合、パルスレーザ光35a及び第1の方向成分37aの光路長と、パルスレーザ光35b及び第1の方向成分37bの光路長との間には、溝深さdの2倍に相当する差が生じ得る。この光路長の差は、溝深さdがパルスレーザ光35の波長λの4分の1であるとすると、波長λの2分の1に相当し得る。これにより、第1の方向成分37aの位相と第1の方向成分37bの位相とは互いに反対になり得る。従って、第1の方向成分37a及び第1の方向成分37bが、干渉して互いに弱めあってもよい。パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角と等しくなるような反射角を有する第1の方向成分37a及び第1の方向成分37bは、0次回折光と呼ばれ得る。これらの0次回折光が互いに弱めあうように、溝深さdが設定されることが望ましい。すなわち、パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角が0°である場合、d=λ/4であることが望ましい。
一方、パルスレーザ光35a及び第2の方向成分38aの光路長と、パルスレーザ光35b及び第2の方向成分38bの光路長との差は、第2の方向成分38a及び第2の方向成分38bの反射角に依存し得る。第2の方向成分38a及び第2の方向成分38bが特定の反射角を有する場合に、第2の方向成分38aの位相と第2の方向成分38bの位相とが一致し得る。これにより、パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bの入射角と異なる特定の反射角を有する第2の方向成分38a及び第2の方向成分38bが、互いに強めあってもよい。このような特定の反射角は、離散的に複数存在し、このような特定の反射角を有する第2の方向成分38a及び第2の方向成分38bによって、干渉縞が形成されてもよい。このような特定の反射角のうち、0次回折光の反射角に最も近い反射角は2つ存在し、それぞれの反射角を有する方向成分が、−1次回折光及び+1次回折光と呼ばれ得る。図4には、−1次回折光及び+1次回折光がパルスレーザ光36として示されている。−1次回折光及び+1次回折光が、0次回折光よりも強い光強度を有することが望ましい。
一方、多層反射膜80の表面85は、複数の溝84の溝幅fに対して非常に小さい波長を有する放射光251を反射する場合には、回折格子として機能しないことがあり得る。すなわち、図4に示されるように、放射光251の入射角と反射光252の反射角とは同一であり得る。放射光251の入射角と反射光252の反射角とが同一である限り、図2及び図3Bに示されるように、多層反射膜80は、反射光252を中間集光点292に集光し得る。一方、図2に示されるように、多層反射膜80の表面85によって−1次回折光及び+1次回折光となったパルスレーザ光36は、中間集光点292へ向かう方向とは異なる方向に進み得る。これにより、反射光252は壁291のアパーチャを通過して露光装置6に出力され、パルスレーザ光36は壁291に当たって露光装置6への通過を抑制され得る。
3.4 基板部の中心からの距離と溝深さとの関係
図3Bに示されるように、多層反射膜80の表面は、第1領域81と、第1領域81よりも基板部70の中心から遠い第2領域82とを有し得る。第1領域81に入射するパルスレーザ光35の入射角よりも、第2領域82に入射するパルスレーザ光35の入射角の方が大きくなり得る。第1領域81と第2領域82において入射角が異なる状況は、例えばEUV集光ミラー23が回転楕円面形状の反射面を有する場合に顕著であってよく、他の形状の反射面であっても同様であってよい。ここで、基板あるいはEUV集光ミラーの中心とは、反射面が回転対称面である場合の軸が、基板あるいはEUV集光ミラーの表面と交わる位置であってもよい。あるいは、EUV集光ミラー表面において、EUV集光ミラーに対して入射するパルスレーザ光の入射角が最も小さくなる位置に対応する基板あるいはEUV集光ミラー上の位置であってもよい。
図6は、パルスレーザ光35の入射角が図5に示されたものより大きい場合の第1の方向成分37a及び37bの光路を示す。図6において、EUV集光ミラー23の断面を示すハッチングは省略されている。溝深さdは、第2の積層部80bの厚さに相当していてもよい。パルスレーザ光35は、第1の積層部80aの表面に入射するパルスレーザ光35aと、第2の積層部80bの表面に入射するパルスレーザ光35bと、を含んでもよい。パルスレーザ光35a及びパルスレーザ光35bが入射角θで多層反射膜80の表面85に入射する場合、0次回折光を構成する第1の方向成分37a及び第1の方向成分37bは、入射角θと等しい反射角を有し得る。
図6においては、パルスレーザ光35b及び第1の方向成分37bの光路を多層反射膜80の表面85に沿った方向にずらした仮想のパルスレーザ光35c及び仮想の第1の方向成分37cの光路が示されている。仮想のパルスレーザ光35c及び仮想の第1の方向成分37cの光路長は、パルスレーザ光35b及び第1の方向成分37bの光路長と等しいものとする。
図6に示されるように、パルスレーザ光35a及び第1の方向成分37aの光路長と、仮想のパルスレーザ光35c及び仮想の第1の方向成分37cの光路長との間には、溝深さdにcosθを乗算して得られた値の2倍に相当する差が生じ得る。第1の方向成分37aの位相と仮想の第1の方向成分37cの位相とが反対になるようにするには、この光路長の差が、次式に示されるように、パルスレーザ光35の波長λの2分の1であればよい。
2dcosθ=λ/2
このとき、溝深さdは以下のように算出され得る。
=λ/(4cosθ)
溝深さdがこのように設定されることにより、0次回折光の強度を弱めることができ、パルスレーザ光36が露光装置6に向けて通過することが抑制され得る。
図7は、パルスレーザ光35がCOレーザ光である場合に好ましい溝深さを、多層反射膜80への入射角との関係で示す。COレーザ光であるパルスレーザ光35は、波長10.6μmの赤外光を含んでもよい。このパルスレーザ光35の入射角θが0°である場合、溝深さdはパルスレーザ光35の波長を4で除算して得られた値、すなわち、約2.65μmでもよい。パルスレーザ光35の入射角θが30°である場合、溝深さdはパルスレーザ光35の波長を4cosθで除算して得られた値、すなわち、約3.06μmでもよい。
図3Bを参照しながら上述したように、基板部70の中心に近い第1領域81に入射するパルスレーザ光35の入射角よりも、基板部70の中心から遠い第2領域82に入射するパルスレーザ光35の入射角の方が大きくなり得る。このことから、基板部70の中心に近い第1領域81における溝深さよりも、基板部70の中心から遠い第2領域82における溝深さの方が大きいことが望ましい。
溝深さは、基板部70の中心からの距離に応じてなだらかに変化していてもよいし、段階的に変化していてもよい。例えば、パルスレーザ光35の入射角度が0°以上7°未満となる領域においては溝深さを2.65μmとし、パルスレーザ光35の入射角度が7°以上14°未満となる領域においては溝深さを2.70μmとしてもよい。パルスレーザ光35の入射角度が14°以上21°未満となる領域においては溝深さを2.78μmとし、パルスレーザ光35の入射角度が21°以上28°未満となる領域においては溝深さを2.91μmとしてもよい。パルスレーザ光35の入射角度が28°以上35°以下となる領域においては溝深さを3.11μmとしてもよい。
また、各領域における溝深さは特定の値でなければならないものではない。0次光をどの程度許容するかにもよるが、以下に例示するような範囲内の値に設定されればよい。
図8は、パルスレーザ光がCOレーザ光である場合に好ましい溝深さの範囲を、多層反射膜への入射角との関係で示す。
例えば、0次光の回折効率を2%まで許容することとした場合に、パルスレーザ光35の入射角度が0°となる領域において、溝深さは2.42μm以上、2.88μm以下でもよい。その場合に、パルスレーザ光35の入射角度が30°となる領域において、溝深さは2.78μm以上、3.34μm以下で、且つ、パルスレーザ光35の入射角度が0°となる領域における溝深さより大きくてもよい。
好ましくは、0次光の回折効率を1%まで許容することとした場合に、パルスレーザ光35の入射角度が0°となる領域において、溝深さは2.49μm以上、2.81μm以下でもよい。その場合に、パルスレーザ光35の入射角度が30°となる領域において、溝深さは2.87μm以上、3.25μm以下でもよい。
さらに好ましくは、0次光の回折効率を0.5%まで許容することとした場合に、パルスレーザ光35の入射角度が0°となる領域において、溝深さは2.54μm以上、2.76μm以下でもよい。その場合に、パルスレーザ光35の入射角度が30°となる領域において、溝深さは2.93μm以上、3.19μm以下でもよい。
3.5 製造方法
図9は、第1の実施形態において用いられるEUV集光ミラー23を製造するための加工装置を概略的に示す。この加工装置は、回転ステージ91と、移動ステージ92と、方向調節装置93と、イオンミリング装置94とを含んでもよい。
回転ステージ91は、基板部70を回転可能に支持してもよい。基板部70の一方の面は、回転楕円面の形状を有し、上記一方の面に多層反射膜80が形成されていてもよい。基板部70は、回転ステージ91により、回転楕円面の2つの焦点を結ぶ直線を軸として回転可能であってもよい。
移動ステージ92は、回転ステージ91による基板部70の回転軸に沿ってイオンミリング装置94を移動可能に支持してもよい。方向調節装置93は、イオンミリング装置94によるイオンビームの出射方向を調節可能であってもよい。イオンミリング装置94は、マスク95を備えていてもよい。マスク95は、イオンビームを通過させる開口を有し、イオンミリング装置94から出射されるイオンビームのビーム幅を規制してもよい。イオンミリング装置94は、イオンビームを出射することにより、基板部70の上記一方の面に形成された多層反射膜80の一部を削り、溝84を形成してもよい。マスク95の開口の幅は、形成しようとする溝84の溝幅fに合わせて設定してもよい。
ここで、基板部70の一方の面を構成する回転楕円面における楕円の長軸の長さを2aとし、短軸の長さを2bとすると、この回転楕円面は、以下の式1で表される楕円を、この楕円の2つの焦点を結ぶ直線を軸として回転させた軌跡に相当し得る。
/a+y/b=1 ・・・式1
ここで、x軸は、回転ステージ91による基板部70の回転軸に相当し得る。
式1に示される楕円上の任意の点(x,y)における楕円の法線は、以下の式2となり得る。
y=(a/b)x+y(1−a/b) ・・・式2
あるいは、以下の式でもよい。
x=(b/a)y+x(1−b/a
そこで、まず、移動ステージ92が、イオンミリング装置94をx軸に沿って以下の位置に移動させてもよい。
x=x(1−b/a
次に、方向調節装置93が、イオンミリング装置94によるイオンビームの出射方向を、式2の傾きa/bに相当する方向に調節してもよい。
そして、回転ステージ91によって基板部70を回転させながら、イオンミリング装置94がイオンビームを出射することにより、多層反射膜80に溝84が形成され得る。
さらに、上述の点(x,y)の代わりに、楕円上の他の点(x,y)を用いて同様の処理を行うことにより、多層反射膜80に同心円状の複数の溝84が形成され得る。
イオンビームの強度、回転ステージ91の回転速度、又はこれらの両方を制御することにより、溝深さが制御されてもよい。
4.第2の積層部の厚さが低減されたEUV集光ミラー
4.1 構成
図10は、第2の実施形態において用いられるEUV集光ミラー23の断面の一部を拡大して示す。図10において、EUV集光ミラー23の断面を示すハッチングは省略されている。第2の実施形態においては、基板部70が凹部70c及び凸部70dを有していてもよい。多層反射膜80は、凹部70cに位置する第1の積層部80cと、凸部70dに位置する第2の積層部80dとを有してもよい。
多層反射膜80の表面85は、第2の積層部80dの表面と、第1の積層部80cの表面と、を含み得る。多層反射膜80の表面85においては、第2の積層部80dの表面に対して、第1の積層部80cの表面が窪んだ形状になっていることにより、この窪んだ部分が溝84となっている。溝深さdは、第2の積層部80dの厚さより大きくてもよい。第1の積層部80cの厚さと第2の積層部80dの厚さとは、ほぼ等しくてもよい。第1の積層部80cの厚さと第2の積層部80dの厚さとが等しい場合、溝深さdは、基板部70の凹部70cと凸部70dとの段差に相当していてもよい。
第2の実施形態によれば、EUV光を反射するために必要な第2の積層部80dの厚さと、パルスレーザ光35を反射するときに0次回折光が互いに弱めあうために必要な溝深さdとを、別々に設定できる。すなわち、第2の積層部80dの厚さを溝深さdより小さくすることができ、多層反射膜の積層数を第1の実施形態よりも低減できる。このため多層反射膜形成に要する工程数を低減し得る。
4.2 製造方法
図11は、第2の実施形態において用いられるEUV集光ミラー23を製造するための加工装置を概略的に示す。この加工装置は、図9に示されたイオンミリング装置94の代わりに、切削工具96を含んでもよい。回転ステージ91は、多層反射膜80が形成されていない基板部70を回転可能に支持してもよい。切削工具96は、伸縮可能な切削刃97を有し、この切削刃97により、基板部70に凹部70cを形成してもよい。
基板部70に凹部70cが形成された後で、第1の積層部80c及び第2の積層部80dを含む多層反射膜80が形成されてもよい。
他の点については、第1の実施形態と同様でよい。
5.反射面の一部に回折格子が形成されたEUV集光ミラー
図12Aは、第3の実施形態において用いられるEUV集光ミラー23の平面図であり、図12Bは、図12Aに示されるEUV集光ミラー23のXIIB−XIIB線における断面図である。パルスレーザ光33は、ターゲット27によって、パルスレーザ光351、パルスレーザ光352及びパルスレーザ光353を含む多方向のパルスレーザ光35として反射され得る。このとき、EUV集光ミラー23の基板部70の中心に近い第1領域81に向けて進行するパルスレーザ光351よりも、基板部70の中心から遠い第2領域82に向けて進行するパルスレーザ光352の方が小さい光強度を有し得る。また、第2領域82に向けて進行するパルスレーザ光352よりも、基板部70の中心からさらに遠い第3領域83に向けて進行するパルスレーザ光353の方がさらに小さい光強度を有し得る。一方、図1を参照しながら説明したEUV光を含む放射光251は、プラズマ生成領域25からほぼ等方的に放射され得る。
そこで、第3領域83においては、EUV光を反射するための多層反射膜80は形成されるが、パルスレーザ光353を回折させるための溝84は形成されなくてもよい。すなわち、EUV集光ミラー23の多層反射膜80には、第1領域81及び第2領域82を含む一部の領域にのみ溝84が形成されてもよい。なお、この場合においても、基板部70の中心に近い第1領域81における溝深さよりも、基板部70の中心から遠い第2領域82における溝深さの方が大きいことが望ましい。
他の点については、第1の実施形態と同様でよい。
溝84が形成されない領域は、基板部70の中心から遠い第3領域83である場合に限られず、他の領域であってもよい。
6.その他
上述の実施形態においては、溝84の断面形状が矩形状である場合について説明したが、本開示はこれに限定されない。溝の断面形状が三角形状あるいはその他の形状であってもよい。
上述の実施形態においては、複数の溝84が同心円状である場合について説明したが、本開示はこれに限定されない。溝が渦巻状に形成されていてもよいし、格子状に形成されている場合でもよい。
上述の実施形態においては、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23に複数の溝84が形成されている場合について説明したが、本開示はこれに限定されない。球面ミラー、放物面ミラー、トロイダル面ミラー等の凹面ミラーに溝が形成されている場合でもよい。また、EUV集光ミラー23の一部が凹面形状である場合、凹面形状部に複数の溝84が形成されてもよい。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
1…EUV光生成装置、2…チャンバ、3…レーザ装置、4…ターゲットセンサ、5…EUV光生成制御部、6…露光装置、11…EUV光生成システム、20…貫通孔、21…ウインドウ、22…レーザ光集光ミラー、22a…集光光学系、23…EUV集光ミラー、24…貫通孔、25…プラズマ生成領域、26…ターゲット生成部、27…ターゲット、28…ターゲット回収部、29…接続部、31、32、33…パルスレーザ光、34、34a…レーザ光進行方向制御部、35、35a、35b…パルスレーザ光、35c…仮想のパルスレーザ光、36…パルスレーザ光、37a、37b…第1の方向成分、37c…仮想の第1の方向成分、38a、38b…第2の方向成分、41…EUV集光ミラーホルダ、42、43…プレート、52…ターゲット制御部、53…圧力調節器、59…加震装置、61…リザーバ、61a…フランジ部、62…開口、70…基板部、70c…凹部、70d…凸部、80…多層反射膜、80a…第1の積層部、80b…第2の積層部、80c…第1の積層部、80d…第2の積層部、81…第1領域、82…第2領域、83…第3領域、84…溝、85…表面、91…回転ステージ、92…移動ステージ、93…方向調節装置、94…イオンミリング装置、95…マスク、96…切削工具、97…切削刃、221…軸外放物面ミラー、222…平面ミラー、223、224…ホルダ、251…放射光、252…反射光、291…壁、292…中間集光点、341、342…高反射ミラー、343、344…ホルダ、351、352、353…パルスレーザ光、d、d、d、d…溝深さ、f…溝幅、p…溝ピッチ

Claims (20)

  1. 回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部と、
    前記凹面部に位置し、表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、
    を含み、
    前記複数の溝が、前記回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、前記第1領域よりも前記凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されている、ミラー装置。
  2. 前記凹面部は、凹部及び凸部を有し、
    前記多層反射膜は、前記凹部に位置する第1の積層部と、前記凸部に位置する第2の積層部とを有する、請求項1記載のミラー装置。
  3. 前記第1の積層部と前記第2の積層部とが互いに離れて位置し、前記基板部の一部が前記第1の積層部と前記第2の積層部との間に位置する、請求項2記載のミラー装置。
  4. 前記多層反射膜は、前記凹面部を覆う第1の積層部と、前記第1の積層部の表面を部分的に覆う第2の積層部とを有する、請求項1記載のミラー装置。
  5. 前記複数の溝は、前記第1領域における前記側面と、前記第2領域における前記側面と、の両方が前記回転楕円面の法線に対して略平行となるように形成されている、請求項1記載のミラー装置。
  6. 前記多層反射膜は、前記複数の溝の底部に位置する底面を有し、前記底面が、前記回転楕円面の法線に対して略垂直である、請求項1記載のミラー装置。
  7. 前記複数の溝は、前記第1領域における前記底面と、前記第2領域における前記底面との両方が前記回転楕円面の法線に対して略垂直である、請求項6記載のミラー装置。
  8. 前記多層反射膜は、前記複数の溝の間に位置する上面を有し、前記上面が、前記回転楕円面の法線に対して略垂直である、請求項1記載のミラー装置。
  9. 前記複数の溝は、前記第1領域における前記上面と、前記第2領域における前記上面との両方が前記回転楕円面の法線に対して略垂直である、請求項8記載のミラー装置。
  10. 前記複数の溝は、前記第1領域における溝幅と、前記第2領域における溝幅とが略同一となるように形成されている、請求項1記載のミラー装置。
  11. 前記複数の溝は、前記第1領域における溝幅に対する深さの比率よりも、前記第2領域における溝幅に対する深さの比率が大きくなるように形成されている、請求項1記載のミラー装置。
  12. 前記複数の溝は、100μm以上、5000μm以下のピッチで配置されている、請求項1記載のミラー装置。
  13. 前記複数の溝は、略同心円状に配置されている、請求項1記載のミラー装置。
  14. 貫通孔が設けられたチャンバと、
    前記チャンバ内にターゲットを出力するように構成されたターゲット生成部と、
    前記貫通孔を通して前記チャンバ内にパルスレーザ光を導入するように構成されたレーザ集光光学系と、
    前記チャンバ内で生成された極端紫外光を集光するミラー装置と、
    を備え、
    前記ミラー装置は、
    回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部と、
    前記凹面部に位置し、表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、
    を含み、
    前記複数の溝が、前記回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、前記第1領域よりも前記凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されている、極端紫外光生成装置。
  15. パルスレーザ光を生成するレーザ装置と、
    貫通孔が設けられたチャンバと、
    前記チャンバ内にターゲットを出力するように構成されたターゲット生成部と、
    前記貫通孔を通して前記チャンバ内に前記パルスレーザ光を導入するように構成されたレーザ集光光学系と、
    前記チャンバ内で生成された極端紫外光を集光するミラー装置と、
    を備え、
    前記ミラー装置は、
    回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部と、
    前記凹面部に位置し、表面に複数の溝が形成された多層反射膜と、
    を含み、
    前記複数の溝が、前記回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、前記第1領域よりも前記凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように形成されている、極端紫外光生成システム。
  16. 前記複数の溝の深さをdとし、前記パルスレーザ光の波長をλとし、前記多層反射膜に対する前記パルスレーザ光の入射角をθとしたとき、以下の式
    2dcosθ=λ/2
    を満たすように前記複数の溝が形成されている、請求項15記載の極端紫外光生成システム。
  17. 回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部に複数の第1の溝を形成する工程であって、前記複数の第1の溝が、前記回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、前記第1領域よりも前記凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように、前記凹面部の一部を除去して前記複数の第1の溝を形成する工程と、
    前記複数の溝が形成された前記基板部の凹面部に多層反射膜を形成する工程であって、前記多層反射膜の表面に複数の第2の溝が現れるように、前記多層反射膜を形成する工程と、
    を含むミラー装置の製造方法。
  18. 前記複数の第1の溝を形成する工程は切削工具を用いて行われる、請求項17記載のミラー装置の製造方法。
  19. 回転楕円面を基準に構成された凹面部を有する基板部の前記凹面部に多層反射膜を形成する工程と、
    前記多層反射膜に複数の溝を形成する工程であって、前記複数の溝が、前記回転楕円面の法線に対して略平行な側面を有し、第1領域における深さよりも、前記第1領域よりも前記凹面部の中心から遠い第2領域における深さが大きくなるように、前記多層反射膜の一部を除去して前記複数の溝を形成する工程と、
    を含むミラー装置の製造方法。
  20. 前記複数の溝を形成する工程はイオンビームを用いて行われる、請求項19記載のミラー装置の製造方法。
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