JP6231460B2 - 金属・樹脂複合材料 - Google Patents
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Description
ここで、上記金属・樹脂複合部材において、前記凹部の深さは、前記金属繊維の繊維長さの1/1000〜1/100倍であってよい。これにより、金属繊維の一方の端部である先端が凹部に入り込むと共に、凹部から突出している金属繊維の他方の端部である突端を樹脂層で保持することができる。
また、上記金属・樹脂複合部材において、前記凹部の開口径は、前記金属繊維の繊維径の2〜5倍であってよい。これにより、凹部内に金属繊維の先端が入り込み、且つ、凹部の内周面に金属繊維の先端が引っかかりやすくなる。
また、上記金属・樹脂複合部材において、前記凹部は、前記金属部材の表面に対する方向が垂直であってよい。これにより、金属繊維の先端が凹部に入り込みやすくなる。
ここで、上記金属・樹脂複合部材において、前記プライマー層は、前記金属繊維の繊維長さの1/1000〜1/100倍の厚さであってよい。これにより、金属繊維の一方の端部である先端が入り込むと共に、プライマー層から突出している金属繊維の他方の端部である突端が樹脂層に保持することができる。
樹脂層に含まれる金属繊維の含有量を5〜20質量%することによって、繊維強化による強度向上を図りつつ、射出成形時の樹脂流動性を保つことができる。
ここで、上記金属・樹脂複合部材において、射出成形時の樹脂の流動性と、金属・樹脂複合部材の強度の観点から、前記樹脂層の厚みが、最も厚みの薄い箇所で1.8〜3mmであってよい。
図1に示すように、本発明の第一の実施形態に係る金属・樹脂複合部材1は、金属部材3と、金属部材3の一方の表面上に積層された樹脂層2とで構成されている。図1で示す第一の実施形態に係る金属・樹脂複合部材1は、平板状の部材であるが、形状は限定されない。例えば、閉断面を有する筒型形状、様々な形の立体的形状であっても良い。
金属部材3を構成する金属は、例えば、アルミニウム合金材(6000系、5000系、7000系、2000系、3000系等)、マグネシウム合金、鋼材(軟鋼、高張力鋼)チタン合金またはそれらの組み合わせが用いられる。
樹脂層2は、金属部材3上に、溶融された樹脂が射出成形で形成される。ここで、樹脂層2を構成する樹脂は、通常の射出成形に用いられる樹脂組成物であれば、特に限定されない。樹脂層2に用いられる樹脂は、例えば、プロピレン(PP)、ポリアミド、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
図2に示すように、本発明の第二の実施形態に係る金属・樹脂複合部材1は、金属部材3と、金属部材3の一方の表面にプライマー処理が施されたプライマー層5と、プライマー層5上に積層された樹脂層2とで構成されている。図2で示す第二の実施形態に係る金属・樹脂複合部材1は、平板状の部材であるが、形状は限定されない。例えば、閉断面を有する筒型形状、様々な形の立体的形状であっても良い。
金属部材3を構成する金属は、例えば、アルミニウム合金材(6000系、5000系、7000系、2000系、3000系等)、マグネシウム合金、鋼材(軟鋼、高張力鋼)、チタン合金またはそれらの組み合わせが用いられる。
樹脂層2は、プライマー層5上に、溶融された樹脂が射出成形で形成される。ここで、樹脂層2を構成する樹脂は、通常の射出成形に用いられる樹脂組成物であれば、特に限定されない。樹脂層2に用いられる樹脂は、例えば、プロピレン(PP)、ポリアミド、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
実施例1の金属・樹脂複合部材は、上述の第一の実施形態に係る金属・樹脂複合部材の実施例である。
実施例2の金属・樹脂複合部材は、上述の第二の実施形態に係る金属・樹脂複合部材の実施例である。
実施例3の金属・樹脂複合部材は、上述の第二の実施形態に係る金属・樹脂複合部材の実施例である。
比較例1の金属・樹脂複合部材では、金属部材として、アルミニウム合金(具体的には、板厚1.0mmのJIS5082合金板)を用いて、表面に脱脂処理のみを行った。
比較例2の金属・樹脂複合部材では、金属部材として、アルミニウム合金(具体的には、板厚1.0mmのJIS5082合金板)を用いて、表面に凹部(ピット)を設ける実施例1と同様の電解エッチング処理を行った。
比較例3の金属・樹脂複合部材では、金属部材として、アルミニウム合金(具体的には、板厚1.0mmのJIS5082合金板)を用いて、表面に凹部(ピット)を設ける実施例1と同様の電解エッチング処理を行った。
そして、上記実施例1〜3の金属・樹脂複合部材及び比較例1〜3の金属・樹脂複合部材について、それぞれ、樹脂部分と金属部分の一部を機械加工により除去して、幅30mm、長さ200mmの試験片を作成し、引張せん断試験を行った。実施例1〜3の金属・樹脂複合部材及び比較例1〜3の金属・樹脂複合部材のそれぞれについての引張せん断試験の結果を以下の表1に示す。
上述の引張せん断試験より、以下のことが明らかになった。
2 樹脂層
3 金属部材
4 金属繊維
5 プライマー層
31 凹部
32 係合部
51 係合部
Claims (9)
- 金属部材と、前記金属部材の表面側に樹脂が射出成形された樹脂層と、が積層された金属・樹脂複合部材であって、
前記樹脂層には、繊維径2〜30μm、繊維長さ1〜5mmの金属繊維が分散して含まれ、
前記金属部材の表面には、その開口径が前記金属繊維の繊維径よりも大きく、前記金属繊維の繊維長さよりも小さくなるように形成され、前記金属繊維の繊維長さより小さい深さの凹部が多数形成され、
前記金属繊維の一方の端部である先端が前記樹脂とともに前記凹部に入り込むとともに、前記金属繊維の他方の端部である突端が前記樹脂層に突き出ている係合部が形成されていることを特徴とする金属・樹脂複合材料。 - 前記凹部の深さは、前記金属繊維の繊維長さの1/1000〜1/100倍であることを特徴とする請求項1に記載の金属・樹脂複合材料。
- 前記凹部の開口径は、前記金属繊維の繊維径の2〜5倍であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属・樹脂複合材料。
- 前記凹部は、前記金属部材の表面に対する方向が垂直であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属・樹脂複合材料。
- 金属部材と、前記金属部材の表面側に樹脂が射出成形された樹脂層と、が積層された金属・樹脂複合部材であって、
前記樹脂層には、繊維径2〜30μm、繊維長さ1〜5mmの金属繊維が分散して含まれ、
前記金属部材の表面には、前記金属繊維の繊維長さより薄いプライマー層が形成され、
前記金属繊維の一方の端部である先端が前記プライマー層の表面に入り込み込むと共に、前記金属繊維の他方の端部である突端が前記樹脂層に突き出ている係合部が形成されていることを特徴とする金属・樹脂複合材料。 - 前記プライマー層は、前記金属繊維の繊維長さの1/1000〜1/100倍の厚さであることを特徴とする請求項5に記載の金属・樹脂複合材料。
- 前記樹脂層に含まれる前記金属繊維の含有量は、5〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属・樹脂複合材料。
- 前記金属繊維の繊維長さは、3〜5mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属・樹脂複合材料。
- 前記樹脂層の厚みが、最も厚みの薄い箇所で1.8〜3mmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属・樹脂複合材料。
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