JP6231176B2 - 鮮度マーカー及びこれを用いたセンシングシステム - Google Patents
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Description
本実施形態は、食品の鮮度を簡便に判定できる鮮度マーカー及びこれを用いたセンシングシステムに関する。
食品の腐敗により生成されたアミン(以下、「生体アミン」又は、単に「アミン」と称する。)は、アミノ酸の脱炭酸により生成し、魚介類や食肉中にあってアレルギー疾患や食中毒などの健康上のリスクとなる。生体アミンは、食品類の加工及び保管中にも発生するため、生体アミンの発生量が食品類の鮮度の指標となる。近年、アレルギー疾患や食中毒を防止し、また食品廃棄を低減する見地から、高感度、高選択的な生体アミンのセンシング方法が求められている。
生体アミンのセンシング方法としては、ガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーのような機器分析により行う方法が知られている。しかしながら、このような機器分析は測定前に行う処理に時間を要し、また使用する装置は常に管理調整する必要があるため、コスト高となる。
一方、簡易的、且つ迅速な生体アミンのセンシング方法としてテトラフェニルエテン類蛍光体を用いる方法が知られている。このセンシング方法は、溶液中にテトラフェニルエテン類蛍光体を溶解してなり、第一のステップとして生体アミンが溶液に溶解し、第二のステップとしてテトラフェニルエテン類蛍光体と生体アミンが反応して凝集体を形成するものである。テトラフェニルエテン類蛍光体は、単体では蛍光強度が微弱だが、凝集すると蛍光強度が増大することが知られており、蛍光強度の増大を以って生体アミンの発生を検出することができ、この結果を以って食品の鮮度劣化をセンシングすることができる。
食品の腐敗により発生する生体アミンは、種類が多く、それぞれ疎水性が異なる。このため、上記したセンシング方法において使用した溶媒に適合する生体アミンは検知される一方、この生体アミンと疎水性が大きく異なる生体アミンは、使用した溶媒に溶け込むことができず検知されない。生体アミンの種類は、食品によって異なるため、上記したセンシング方法を用いた場合、対象とする食品ごとに使用する溶媒を変更する必要があり不経済である。
本発明は、上記課題に鑑み為されたものであり、多くの種類の生体アミンを高感度に検知できる鮮度マーカーを提供することを目的とする。
本実施形態に係る鮮度マーカーは、アミンを検知する鮮度マーカーであって、上記アミンと共存することにより凝集して蛍光特性が変化する凝集蛍光体及び上記凝集蛍光体を溶解する溶媒を含む混合液を有する複数の検知体を有してなり、上記複数の検知体は、検知体毎に上記溶媒の疎水性が異なることを特徴とする。
また、本実施形態に係る鮮度マーカーは、アミンを検知する鮮度マーカーであって、上記アミンと共存することにより凝集して蛍光特性が変化する凝集蛍光体及び上記凝集蛍光体を溶解する溶媒または混合溶媒を含む混合液を有する検知体を有してなり、上記アミンの全部または一部と上記溶媒または混合溶媒との疎水性パラメータLog P値の差が、1.53以下であることを特徴とする。
また、本実施形態に係る鮮度マーカーは、アミンを検知する鮮度マーカーであって、上記アミンと共存することにより凝集して蛍光特性が変化する凝集蛍光体及び上記凝集蛍光体を溶解する溶媒または混合溶媒を含む混合液を有する検知体を有してなり、上記アミンの全部または一部と上記溶媒または混合溶媒との疎水性パラメータLog P値の差が、1.53以下であることを特徴とする。
以下、本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、検知対象物質となる生体アミンと共存することによって凝集し、蛍光特性が変化する凝集蛍光体と、この凝集蛍光体を溶解する溶媒と、上記凝集蛍光体と溶媒とを保持する媒体から構成される検知体を有し、この検知体が二以上に分画され、この分画された検知体毎に上記溶媒の疎水性が異なる形態が基本となる。本実施形態に係る鮮度マーカーによれば、検知体毎に溶媒の疎水性が異なるため、多くの種類の生体アミンを検知することができる。
本実施形態では、検知対象物質となる生体アミンと共存することによって凝集し、蛍光特性が変化する凝集蛍光体と、この凝集蛍光体を溶解する溶媒と、上記凝集蛍光体と溶媒とを保持する媒体から構成される検知体を有し、この検知体が二以上に分画され、この分画された検知体毎に上記溶媒の疎水性が異なる形態が基本となる。本実施形態に係る鮮度マーカーによれば、検知体毎に溶媒の疎水性が異なるため、多くの種類の生体アミンを検知することができる。
(生体アミン)
一般に、食品を放置しておくと、時間の経過とともに、匂い、外観、テクスチャー、味などに何らかの変化を生じ、ついには食用に適さなくなる。このような食品の悪変を劣化、変敗、あるいは変質と称し、通俗的には“たべものが腐る”という。食品の劣化は、微生物原因のほか、昆虫、自己消化、化学的原因(脂質の酸化、褐変)あるいは物理的原因(傷、つぶれなどの損傷)によっても起こるが、微生物(腐敗細菌)の増殖によって変質し、食べられなくなる場合が多く、これを広義の腐敗という。
一般に、食品を放置しておくと、時間の経過とともに、匂い、外観、テクスチャー、味などに何らかの変化を生じ、ついには食用に適さなくなる。このような食品の悪変を劣化、変敗、あるいは変質と称し、通俗的には“たべものが腐る”という。食品の劣化は、微生物原因のほか、昆虫、自己消化、化学的原因(脂質の酸化、褐変)あるいは物理的原因(傷、つぶれなどの損傷)によっても起こるが、微生物(腐敗細菌)の増殖によって変質し、食べられなくなる場合が多く、これを広義の腐敗という。
食品の蛋白質が微生物の作用を受けて分解されて有害物質や悪臭を生じる過程を腐敗、これに対して炭水化物や油脂が微生物の作用を受けて分解して、風味が悪くなり食用に適さない状態を変敗もしくは変質と区別することもある。そして、腐敗臭の成分の主なものはアンモニア、トリメチルアミン等の各種の生体アミンと呼ばれるアミン成分である。
このため、肉や魚のような蛋白質に富んだ食品の腐敗の程度を知るために、この生体アミン成分を定量することは有用である。生体アミンの定量分析方法としては、液体高速クロマトグラフィーなどによる検出が一般的であるが、試料の複雑な前処理や測定時間など判定に時間を要し、コストもかかる。
また、食品中の窒素化合物は、主に蛋白質であり、微生物の酵素や食品の酵素によって加水分解されてポリペプチド、簡単なペプチドあるいはアミノ酸になる。そして、アミノ酸が、脱アミノ反応、トランスアミネーション、脱炭酸反応などにより分解されて、生体アミンが生成する。
アミノ酸から生成する生体アミンとしては、例えば1,2−エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、スペルミジン、スペルミン、ヒスタミン、トリプタミンなどが挙げられる。
(凝集蛍光体)
本実施形態に係る凝集蛍光体は、アミンの存在下で凝集或いは結晶析出することにより蛍光スペクトル、励起スペクトルの形状や強度、蛍光寿命などの蛍光特性が変化する蛍光体をいう。このような凝集蛍光体としては、例えば特開2012-51816号公報に記載されている凝集誘起型発光性分子を挙げることができる。凝集誘起型発光性分子は、溶媒に溶解した状態では励起光を照射しても蛍光を発しないが凝集することで蛍光を発する。具体的な例としては、下記一般式(I)で表されるテトラアリールエテン誘導体である。
本実施形態に係る凝集蛍光体は、アミンの存在下で凝集或いは結晶析出することにより蛍光スペクトル、励起スペクトルの形状や強度、蛍光寿命などの蛍光特性が変化する蛍光体をいう。このような凝集蛍光体としては、例えば特開2012-51816号公報に記載されている凝集誘起型発光性分子を挙げることができる。凝集誘起型発光性分子は、溶媒に溶解した状態では励起光を照射しても蛍光を発しないが凝集することで蛍光を発する。具体的な例としては、下記一般式(I)で表されるテトラアリールエテン誘導体である。
なお、上記式中の「カチオン」は、特に限定されず、有機性のカチオンでもよく、無機性のカチオンでもよい。このようなカチオンとしては、例えばアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ピリジニウム等を挙げることができる。また、カチオンが1分子内に2個以上ある場合には、それぞれ異なるカチオンであってもよい。
上記一般式(I)で表されるテトラアリールエテン誘導体は、分子内のカルボキシル基がアミンとの水素結合や静電相互作用(以下、「反応」とも称する。)によって溶液中での溶解性が低下し凝集する。この凝集した状態のテトラアリールエテン誘導体に紫外線等の励起光を照射すると蛍光を発すようになる。本実施形態では、媒体に保持される凝集蛍光体と溶媒を含む組成物は、未反応の凝集蛍光体が凝集、析出しない濃度、即ち、飽和にならない濃度となるよう調製される。
(溶媒)
本実施形態に係る溶媒は、上記凝集蛍光体を溶解することができ、且つ、検知対象とする生体アミンの全部または一部との疎水性パラメータLog P値の差が1.53以下となる溶媒を使用する。検知対象とする生体アミンと溶媒の疎水性パラメータLog P値の差が1.53を越えると、生体アミンと溶媒との相溶性が悪くなることで、形成される凝集体が不均一なものとなり、鮮度マーカーの感度が低下する虞がある。
本実施形態に係る溶媒は、上記凝集蛍光体を溶解することができ、且つ、検知対象とする生体アミンの全部または一部との疎水性パラメータLog P値の差が1.53以下となる溶媒を使用する。検知対象とする生体アミンと溶媒の疎水性パラメータLog P値の差が1.53を越えると、生体アミンと溶媒との相溶性が悪くなることで、形成される凝集体が不均一なものとなり、鮮度マーカーの感度が低下する虞がある。
なお、疎水性パラメータLog P値とは、水と1−オクタノール中における物質の分配係数であり、Norgwyn Montgomery Software社のソフトウェア「Molecular modeling Pro.Plus version 7.0.4」を用いて算出した値である。
また、本実施形態に係る溶媒は、鮮度マーカーが鮮度劣化を経時的に検知するものであるため、雰囲気下において、ある一定期間中に揮発減量しない溶媒であることが好ましい。さらに、本実施形態に係る溶媒は、鮮度マーカーが食品に添付、或いは近傍に設置して使用されるため、人体に対して安全性が高い溶媒であることが好ましい。また、本実施形態に係る溶媒は、2種以上を混合して混合溶媒として使用してもよい。
このような溶媒としては、沸点が高く毒性の少ないグリコール系溶媒が好ましい。グリコール系溶媒としては、具体的には、例えばポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル等のエチレングリコール系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール系溶媒などを挙げることができる。
図1に、グリコール系溶媒と疎水性パラメータLog P値の相関、及び生体アミンの疎水性パラメータLog P値との照合の一例を示す。
図1に示すように、グリコール系溶媒の疎水性パラメータLog P値は、末端置換基とグリコールユニットの繰り返し単位数に大きく依存する。具体的には、疎水性パラメータLog P値は、末端置換基の炭素数の合計数が増加するに従って高くなり、グリコールユニットの繰り返し単位数が増加するに従って小さくなる。
溶媒と生体アミンの疎水性パラメータLog P値が近いほど、生体アミンは溶け込みやすく、溶媒と生体アミンの疎水性パラメータLog P値が遠いほど溶け込み難い。即ち、疎水性パラメータLog P値が近い物質同士は相用性が大きい。溶媒と検知対象物質(腐敗物質)のLog P値が近いことは、溶媒と検知対象物質が均一に混ざりあい易いことを意味する。
従って、図1に例示されているグリコール系溶媒の場合、生体アミンの疎水性パラメータLog P値との関係から、例えば、以下のような検知体を順番に配列するのが好ましい。
(1)溶媒が、モノエチレングリコール系、ジエチレングリコール系において末端置換基の炭素数の合計数が2、またはトリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が2から3、またはテトラエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が2から5である検知体、
(2)溶媒が、モノエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から4、またはジエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から6、トリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から6、またはテトラエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から7である検知体、
(3)溶媒が、モノエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が5から8、またはジエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が6から8、トリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が7から8、またはテトラエチレングリコール類の末端置換基の炭素数の合計数が7から8である検知体。
従って、図1に例示されているグリコール系溶媒の場合、生体アミンの疎水性パラメータLog P値との関係から、例えば、以下のような検知体を順番に配列するのが好ましい。
(1)溶媒が、モノエチレングリコール系、ジエチレングリコール系において末端置換基の炭素数の合計数が2、またはトリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が2から3、またはテトラエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が2から5である検知体、
(2)溶媒が、モノエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から4、またはジエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から6、トリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から6、またはテトラエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が3から7である検知体、
(3)溶媒が、モノエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が5から8、またはジエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が6から8、トリエチレングリコール系の末端置換基の炭素数の合計数が7から8、またはテトラエチレングリコール類の末端置換基の炭素数の合計数が7から8である検知体。
(媒体)
本実施形態に係る媒体は、上記凝集蛍光体及び溶媒を含む組成物(混合液)を保持できるものであれば特に制限されないが、組成物(混合液)の保持性を考慮すると、空隙率が一定以上あるものが好ましく、例えば多孔質基板、網目構造体などを挙げることができる。
本実施形態に係る媒体は、上記凝集蛍光体及び溶媒を含む組成物(混合液)を保持できるものであれば特に制限されないが、組成物(混合液)の保持性を考慮すると、空隙率が一定以上あるものが好ましく、例えば多孔質基板、網目構造体などを挙げることができる。
このような媒体としては、例えばセルロース繊維、紙、布、フィルタ、スポンジ等を挙げることができる。特に、セルロースアセテート材からなるメンブレンフィルタは蛍光強度を増加させることができるため好ましい。
また、媒体には、本実施形態で使用する溶媒の屈折率にできるだけ近似した材質のものを選択することが好ましい。使用する媒体と溶媒の屈折率を近似されることにより、媒体の内部で生じている蛍光を妨げることがないため、より大きな蛍光強度を得ることが可能になり、鮮度判定に有利になる。
(基材)
また、必要に応じて検知体を支持する基材を使用してもよい。使用される基材は、凝集蛍光体を溶解する溶媒に対する耐溶剤性を有するものであり、また、基材自体が蛍光を発しないものを選択することが好ましく、凝集蛍光体が蛍光を発する際の蛍光波長と近似しない材質のものであれば特に限定されない。
また、必要に応じて検知体を支持する基材を使用してもよい。使用される基材は、凝集蛍光体を溶解する溶媒に対する耐溶剤性を有するものであり、また、基材自体が蛍光を発しないものを選択することが好ましく、凝集蛍光体が蛍光を発する際の蛍光波長と近似しない材質のものであれば特に限定されない。
このような基材としては、例えばテフロン(登録商標)シート、ポリイミドシート、ポリエステルフィルム、ポリアセタールシート、ナイロンシート、ポリカーボネートシート、ポリプロピレンシート、ポリエチレンシート、PETフィルム、塩化ビニルシートなどのプラスチックシート、ガラスプレート等を挙げることができる。
図2は、本実施形態に係る鮮度マーカーの生体アミン検知プロセスの一例を示す図である。図2(a)に示すように、本実施形態に係る鮮度マーカー10は、基材1上に検知体2a、2b、及び2cに分画された検知体2が支持されている。検知体2a、2b、及び2cには、凝集蛍光体3と、それぞれ疎水性の異なる溶媒4a、4b、及び4cが保持されている。図2(b)に示すように、食品から発生した生体アミン5a、5b、及び5cは、それぞれ溶け込みやすい溶媒4a、4b、及び4cが保持された検知体2a、2b、及び2cにて凝集蛍光体3と凝集体6a、6b、及び6cを形成する。
(判定方法)
本実施形態に係る鮮度マーカーは、上記のとおり、媒体上に保持された凝集蛍光体とアミンとの反応により変化した蛍光特性を検知することで、食品の鮮度状態を分かるようにしたものであり、本実施形態に係る鮮度マーカーに紫外線光源部によって紫外光を照射し、発した蛍光を、発光検出部を用いて確認し、食品の鮮度状態を判定する。
本実施形態に係る鮮度マーカーは、上記のとおり、媒体上に保持された凝集蛍光体とアミンとの反応により変化した蛍光特性を検知することで、食品の鮮度状態を分かるようにしたものであり、本実施形態に係る鮮度マーカーに紫外線光源部によって紫外光を照射し、発した蛍光を、発光検出部を用いて確認し、食品の鮮度状態を判定する。
即ち、本実施形態に係るセンシングシステムは、本実施形態に係る鮮度マーカーと、この鮮度マーカーに紫外光を照射する紫外線光源部と、紫外線照射によって鮮度マーカーに出現する画像パターンを検出する発光検出部から構成され、紫外線照射により鮮度マーカーに出現する画像パターンにより検知対象物質を検知し、食品の鮮度状態を判定する。ここで発光検出部とは、肉眼による目視、デジタルカメラなどの画像化デバイスを言う。
本実施形態では、発光検出部として、食品の鮮度状態を目視で判定する場合は、できるだけ可視光下を避けた暗闇中の方が好ましい。また、蛍光光度計を用いることで、より精度の高い鮮度状態の判定が可能となる。さらに、デジタルカメラなどのCCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーを介して画像化されたもの(画像パターン)を確認することで、より精度の高い判定が可能となる。
このようなデジタルカメラなどの電子処理された画像は、微弱な蛍光画像をより大きなコントラストを持った画像に変換することが可能で、微妙な蛍光強度の差を判別したい場合、すなわち生体アミンの発生量の僅かな違いを判別する場合に、より有効な方法となる。さらに、カメラ付きのスマートフォン等に画像処理による比色機能を持たせることで、自動判別機能を付加した鮮度判定が可能になる。
(鮮度マーカーの他の形態)
図3は、実施形態2に係る鮮度マーカー20を示している。図3に示すように、鮮度マーカー20は、複数の検知体2が基材1上に二次元に配列され、溶媒の疎水性パラメータLog P値及び凝集蛍光体の濃度を連続的に変化させた複数の検知体2からなるマトリクスで構成されている。溶媒の疎水性パラメータLog P値を連続的に変化させることで多くの種類の生体アミンを検出することができ、凝集蛍光体の濃度を連続的に変化させることで生体アミンを検知する感度に上げることができる。
図3は、実施形態2に係る鮮度マーカー20を示している。図3に示すように、鮮度マーカー20は、複数の検知体2が基材1上に二次元に配列され、溶媒の疎水性パラメータLog P値及び凝集蛍光体の濃度を連続的に変化させた複数の検知体2からなるマトリクスで構成されている。溶媒の疎水性パラメータLog P値を連続的に変化させることで多くの種類の生体アミンを検出することができ、凝集蛍光体の濃度を連続的に変化させることで生体アミンを検知する感度に上げることができる。
図4は、実施形態3に係る鮮度マーカー30の概略構成を示す図である。図4に示すように、鮮度マーカー30は、腐敗の進行度に応じて発生する生体アミンを順次検知できるように検知体2(2a〜2g)が配列され、この配列に沿って目盛状の鮮度表示7(7a〜7g)がされている。これにより、視覚による鮮度の判定が容易となる。可食と非可食の境界に位置する目盛が強調された表示(図中符号7d)とすることで視覚による鮮度の判定がより容易となる。なお、図4において、検知体2の全体形状が三角形状となっているが、特に検知体2の形状は限定されない。
以下、実施例及び比較例等により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[鮮度マーカーの生体アミン依存性]
蛍光液(組成物)の調製:
凝集蛍光体には、上記一般式(I)において、R1及びR3がカルボキシル基であり、かつR2およびR4が水素原子である化合物(1)を用い、以下の溶媒にそれぞれ0.02重量%液となるように溶解させて蛍光液AおよびBとした。
蛍光液(組成物)の調製:
凝集蛍光体には、上記一般式(I)において、R1及びR3がカルボキシル基であり、かつR2およびR4が水素原子である化合物(1)を用い、以下の溶媒にそれぞれ0.02重量%液となるように溶解させて蛍光液AおよびBとした。
蛍光液A
ポリエチレングリコールジメチルエーテル 99.98wt%
(ハイソルブMPM、東邦化学工業製)
化合物(1) 0.02wt%
蛍光液B
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 99.98wt%
(BTG、日本乳化剤製)
化合物(1) 0.02wt%
ポリエチレングリコールジメチルエーテル 99.98wt%
(ハイソルブMPM、東邦化学工業製)
化合物(1) 0.02wt%
蛍光液B
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 99.98wt%
(BTG、日本乳化剤製)
化合物(1) 0.02wt%
鮮度マーカーサンプルの作製:
図5は、評価用の鮮度マーカーサンプルの作成方法を説明する図である。
先ず、図5(a)に示すように、ガラス板101上にメンブレンフィルタ102(アドバンテック社製CELLULOSE ACETATE C020A013A)を2つ設置し、次いで、図5(b)に示すように、それぞれのメンブレンフィルタ102の上にスクリーン紗103(ムラカミ社製、糸径:34μm、厚さ:52μm)を被せ、その両端をポリイミドの粘着テープ104で固定した。
図5は、評価用の鮮度マーカーサンプルの作成方法を説明する図である。
先ず、図5(a)に示すように、ガラス板101上にメンブレンフィルタ102(アドバンテック社製CELLULOSE ACETATE C020A013A)を2つ設置し、次いで、図5(b)に示すように、それぞれのメンブレンフィルタ102の上にスクリーン紗103(ムラカミ社製、糸径:34μm、厚さ:52μm)を被せ、その両端をポリイミドの粘着テープ104で固定した。
その後、図5(c)に示すように、ピペット105を用いて蛍光液106約10μLをメンブレンフィルタ102にスクリーン紗103の上から滴下し、メンブレンフィルタ102に含浸させて検知体とし、評価用の鮮度マーカーサンプル100を作製した。蛍光液106として蛍光液Aを滴下したサンプルを鮮度マーカーサンプルA、蛍光液Bを滴下したサンプルを鮮度マーカーサンプルBとした。
鮮度マーカーサンプルの評価:
図6に示すように、上記方法で作製した鮮度マーカーサンプルAおよびBを、それぞれ生の食材P(かまぼこ)が入った蓋つきのガラス容器Gに検知体が接触しないように設置する。鮮度マーカーサンプルを設置した後、蓋を閉めて室温での環境下で保管し、鮮度マーカーサンプルの蛍光状態を経時観察した。
図6に示すように、上記方法で作製した鮮度マーカーサンプルAおよびBを、それぞれ生の食材P(かまぼこ)が入った蓋つきのガラス容器Gに検知体が接触しないように設置する。鮮度マーカーサンプルを設置した後、蓋を閉めて室温での環境下で保管し、鮮度マーカーサンプルの蛍光状態を経時観察した。
蛍光状態の観察は、鮮度マーカーサンプルをガラス容器Gから取り出し、適当な暗室状態で紫外線照射を行い、その蛍光状態をデジタルカメラで撮影した画像を元に行った。紫外線照射にはハンディータイプのブラックライトを使用した。
図7は、蛍光液Aを使用した鮮度マーカーサンプルAの設置初期、約1時間後、約6時間後、及び1日後の蛍光状態を撮影した画像である。図7(a)は、生の食材P(かまぼこ)が入ったガラス容器Gに設置された鮮度マーカーサンプルAの画像であり、図7(b)は、食材Pを投入しない空のガラス容器Gに設置された鮮度マーカーサンプルAの画像である。
図7(a)に示す画像から、時間経過とともに鮮度マーカーサンプルAの蛍光が大きくなっていることが分かる。これに対して、図7(b)に示す画像から分かるとおり、空のガラス瓶中の鮮度マーカーサンプルAは、蛍光強度の変化がほとんど見られない。
図8は、蛍光液Bを使用した鮮度マーカーサンプルBの設置初期、1日後、2日後、3日後の蛍光状態を撮影した画像である。図8(a)は、生の食材(かまぼこ)が入ったガラス容器Gに設置された鮮度マーカーサンプルBの画像であり、図8(b)は、食材を投入しない空のガラス容器Gに設置された鮮度マーカーサンプルBの画像である。
鮮度マーカーサンプルBの蛍光強度の変化は、生の食材P(かまぼこ)が入ったガラス容器に設置した場合および空のガラス容器に設置した場合のいずれも蛍光液Aを使用した鮮度マーカーサンプルAと比較して小さいことが分かる。また、3日後の蛍光状態においても蛍光強度の増加する傾向は見られない。
すなわち、本試験に使用した食材(かまぼこ)では、鮮度状態の変化を捉えるためのより感度の高い鮮度マーカーは、溶媒をポリエチレングリコールジメチルエーテルとした蛍光液Aを使用した鮮度マーカーサンプルAであるといえる。
すなわち、本試験に使用した食材(かまぼこ)では、鮮度状態の変化を捉えるためのより感度の高い鮮度マーカーは、溶媒をポリエチレングリコールジメチルエーテルとした蛍光液Aを使用した鮮度マーカーサンプルAであるといえる。
上記の評価結果から、さまざまな食材に適した鮮度マーカーを作成するには各々の食材に適した蛍光液の作成が必要であることが分かる。
[蛍光スペクトルの溶媒依存性]
生体アミンのスペルミジンを検知対象物質として、化合物(1)の蛍光スペクトルの溶媒依存性について評価した。使用した溶媒及びスペルミジンの各種パラメータを表1に示す。疎水性パラメータLog P値は、Norgwyn Montgomery Software, Inc.社のMolecular modeling Pro. Plus Version 7.0.4を用いた。まず分子力学計算(MM2)で構造の最適化を行い、その後3次元構造活性相関(Three-D QSAR terms)にて算出した。
生体アミンのスペルミジンを検知対象物質として、化合物(1)の蛍光スペクトルの溶媒依存性について評価した。使用した溶媒及びスペルミジンの各種パラメータを表1に示す。疎水性パラメータLog P値は、Norgwyn Montgomery Software, Inc.社のMolecular modeling Pro. Plus Version 7.0.4を用いた。まず分子力学計算(MM2)で構造の最適化を行い、その後3次元構造活性相関(Three-D QSAR terms)にて算出した。
*1;トリエチレングリコールブチルメチルエーテル
*2;ジエチレングリコールジブチルエーテル
*3;トリエチレングリコールジメチルエーテル
*4;ジエチレングリコールモノブチルエーテル
*5;溶媒のLog P値とスペルミジンのLog P値の差
化合物(1)の各溶媒中におけるスペルミジン8モル当量(500μモル)添加後の蛍光スペクトルを図9から図11に示す。図9はスペルミジン添加直後の蛍光スペクトルであり、図10はスペルミジン添加後、ブラックライト14時間照射後の蛍光スペクトルであり、図11はスペルミジン添加後13日間室温、室内光、大気開放条件で放置後の蛍光スペクトルである。図中かっこ内は、化合物(1)単独の場合の極大波長における蛍光強度を基準とした蛍光強度の倍率である。
図9から図11に示す蛍光スペクトルから、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(No.4)を除き、スペルミジン添加直後から蛍光強度の大幅な増大が観測されていることが分かる。また、これらの蛍光スペクトルからジエチレングリコールモノブチルエーテル(No.4)は、凝集蛍光が観測されるのに要する時間が長いことが分かる。このような溶媒は、凝集安定性を増進させる目的で他の溶媒との混合溶媒の調製する際に活用することができる。
スペルミジンを検知対象物質とした比較例として、Log P値が2.13であるマレイン酸ジブチルを溶媒とした場合(ΔLog P=1.91)の化合物(1)の蛍光スペクトルについて評価しところ、スペルミジン添加後ブラックライト14時間照射で蛍光強度は著しく減衰した。
しかしながら、検知対象物質をスペルミジンより疎水性パラメータLog P値が大きいフェネチルアミン(Log P=1.84、マレイン酸ジブチルとのΔLog P<0.29)では、蛍光強度の著しい減衰は見られなかった。
しかしながら、検知対象物質をスペルミジンより疎水性パラメータLog P値が大きいフェネチルアミン(Log P=1.84、マレイン酸ジブチルとのΔLog P<0.29)では、蛍光強度の著しい減衰は見られなかった。
上記の評価結果から、検知対象物質と鮮度マーカーの検知体に用いる溶媒のLog P値の差が1.53を越えると、検知対象物質が溶媒中で分子状に分散せず微小なドロップレットを形成し、その結果、検知対象物質と凝集蛍光体から形成される凝集体は不均一なものとなり、蛍光強度の維持力が低下すると考えられる。
これに対して、Log P値の差が1.53以下の場合は、凝集蛍光体と検知対象物質が均一にネットワークを形成する凝集体が構築されやすく、このような凝集体は耐久性に優れる。一方、No.4の溶媒のように末端にOH基がある溶媒は、蛍光体のCOOH基と水素結合を形成するため、腐敗物質との相互作用が制限を受けると考えられる。このような溶媒は、鮮度マーカーの感度を調整する(食品によって感度調整が必要である)ために混合溶媒の一部として添加することに有益であるが、溶媒全体がNo.4タイプの溶媒である場合は凝集体が形成される速度が低下してしまう。
[蛍光寿命]
上記溶媒No.1〜4の溶媒中における化合物(1)単独、スペルミジン添加直後、ブラックライト照射10時間後、ブラックライト照射後14時間後の蛍光寿命、及び耐久性試験として室温・室内光・大気開放放置13日経過後の蛍光寿命について評価した。評価結果を表2に示す。なお、表2の蛍光寿命は、蛍光の減衰関数を2種類のイクスポテンシャル関数で近似して求めたものであり、各欄のかっこの中はχ2係数である。
上記溶媒No.1〜4の溶媒中における化合物(1)単独、スペルミジン添加直後、ブラックライト照射10時間後、ブラックライト照射後14時間後の蛍光寿命、及び耐久性試験として室温・室内光・大気開放放置13日経過後の蛍光寿命について評価した。評価結果を表2に示す。なお、表2の蛍光寿命は、蛍光の減衰関数を2種類のイクスポテンシャル関数で近似して求めたものであり、各欄のかっこの中はχ2係数である。
表2は、化合物(1)単独の蛍光寿命が、検知対象物質(腐敗物質)であるスペルミジンの添加によってどのように変化するか、さらに各耐久性試験後にどのように変化するかを実験で確かめた結果である。
表2に示すように、スペルミジン添加によって蛍光強度が増大するNo.1、No.2、及びNo.3の場合は、メインの蛍光寿命はスペルミジン添加により減少する。一方、蛍光強度が増大しないNo.4では、メインの蛍光寿命は減少しない。これは、化合物(1)とスペルミジンの相互作用が大きくなったこと、即ち凝集体の発生と連動している。
また、蛍光強度は、UV照射により減少するが、それに対応して蛍光寿命は増大する。これは、化合物(1)とスペルミジンの相互作用が弱まったためと考えられる。一方、耐久性試験によっても蛍光強度が減少しなかった一番右の欄の蛍光寿命は増大していない。この結果から、蛍光寿命を鮮度判定に活用できることが分かる。
また、蛍光強度は、UV照射により減少するが、それに対応して蛍光寿命は増大する。これは、化合物(1)とスペルミジンの相互作用が弱まったためと考えられる。一方、耐久性試験によっても蛍光強度が減少しなかった一番右の欄の蛍光寿命は増大していない。この結果から、蛍光寿命を鮮度判定に活用できることが分かる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2;検知体
3;凝集蛍光体
4;溶媒
5;検知対象物質(生体アミン)
6;蛍光体と検知対象物質から構成される凝集体
7;目盛状の鮮度表示
3;凝集蛍光体
4;溶媒
5;検知対象物質(生体アミン)
6;蛍光体と検知対象物質から構成される凝集体
7;目盛状の鮮度表示
Claims (5)
- アミンを検知する鮮度マーカーであって、
前記アミンと共存することにより凝集して蛍光特性が変化する凝集蛍光体及び前記凝集蛍光体を溶解する溶媒を含む混合液を有する複数の検知体を有してなり、
前記複数の検知体は、検知体毎に前記溶媒の疎水性が異なることを特徴とする鮮度マーカー。 - アミンを検知する鮮度マーカーであって、
前記アミンと共存することにより凝集して蛍光特性が変化する凝集蛍光体及び前記凝集蛍光体を溶解する溶媒または混合溶媒を含む混合液を有する検知体を有してなり、
前記アミンの全部または一部と前記溶媒または混合溶媒との疎水性パラメータLog P値の差が、1.53以下であることを特徴とする鮮度マーカー。 - 前記凝集蛍光体は、テトラアリールエテン類であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鮮度マーカー。
- 前記溶媒は、グリコール系を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の鮮度マーカー。
- 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の鮮度マーカー、紫外線光源部、及び発光検出部から構成され、
前記紫外線光源部による紫外線照射によって前記鮮度マーカーに出現する画像パターンにより検知対象物質を前記発光検出部によって検知することを特徴とするセンシングシステム。
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-
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