以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態におけるコンテンツ出力装置の外観図である。
本実施の形態におけるコンテンツ出力装置100は、タブレット端末として構成されており、各チャンネルで放送されるコンテンツである放送番組(テレビ番組)を受信して復号する。そして、コンテンツ出力装置100は、その放送番組の映像をディスプレイ101に表示するとともに、その放送番組の音声をスピーカ102から出力する。
このようなコンテンツ出力装置100は、放送番組の放送が開始されたときには、そのことを発光素子103による点滅と、スピーカ102からの報知音とによってユーザに知らせ、さらに、その放送番組をユーザに通知する点に特徴がある。これにより、本実施の形態におけるコンテンツ出力装置100では、録画予約の設定などの手間をかけずに、コンテンツの見逃しおよび聞き逃しを防ぐことができる。以下、このようなコンテンツ出力装置100について詳細に説明する。
図2は、本実施の形態におけるコンテンツ出力装置100のブロック図である。
コンテンツ出力装置100は、図2の(a)に示すように、上述のディスプレイ101、スピーカ102および発光素子103を備えるとともに、さらに、受信部104、主制御部105、状態検出部106、出力処理部107、操作受付部108、格納部109および番組開始制御部110を備える。
ディスプレイ101は、例えば液晶ディスプレイとして構成され、出力処理部107による処理にしたがって放送番組の映像などを表示する。なお、ディスプレイ101は、液晶ディスプレイではなく、有機EL(electroluminescence)ディスプレイまたはプラズマディスプレイとして構成されていてもよい。スピーカ102は、出力処理部107による処理にしたがって放送番組の音声などを出力する。なお、このようなディスプレイ101およびスピーカ102は、放送される複数のコンテンツのうち、ユーザによって選択されて受信部104によって受信されたコンテンツに含まれる、映像および音声のうちの少なくも1つを出力する出力部として構成されている。
発光素子103は、例えばLED(Light Emitting Diode)などで構成され、番組開始制御部110による制御にしたがって発光または点滅する。
受信部104は、チューナとしての機能を備え、主制御部105によって指定されたチャンネルの放送番組を含む放送波を受信し、その放送番組を出力処理部107に出力する。
状態検出部106は、コンテンツ出力装置100の状態を検出し、その検出された状態を出力処理部107に通知する。例えば、状態検出部106は、コンテンツ出力装置100の状態として縦向きまたは横向きを検出する。縦向きは、略長方形のディスプレイ101の長手方向が鉛直方向に沿うようにされたコンテンツ出力装置100の状態であり、横向きは、ディスプレイ101の長手方向が水平方向に沿うようにされたコンテンツ出力装置100の状態である。
出力処理部107は、受信部104からコンテンツである放送番組を取得し、その放送番組を復号する。そして、出力処理部107は、その復号された放送番組の映像をディスプレイ101に表示させ、その復号された放送番組の音声をスピーカ102から出力させる。なお、ディスプレイ101に表示される画像(放送番組の映像などの画像)、およびスピーカ102から出力される音声は、出力処理部107による処理によって構成されるため、出力処理部107がディスプレイ101に画像を表示し、出力処理部107がスピーカ102から音声を出力すると、表現することができる。
また、出力処理部107は、状態検出部106から通知される状態と、主制御部105による制御と、番組開始制御部110による制御とに基づいて、ディスプレイ101に表示される画像の表示態様と、スピーカ102から出力される音声の出力態様とを変更する。つまり、番組開始制御部110または主制御部105は、出力処理部107を介してディスプレイ101に、所定の制御に応じた画像を表示するとともに、出力処理部107を介してスピーカ102から、所定の制御に応じた音声を出力する。
操作受付部108は、ユーザによる操作を受け付け、その受け付けられた操作の内容を主制御部105に通知する。ここで、操作受付部108はディスプレイ101と一体化して構成されている。つまり、操作受付部108およびディスプレイ101を含むデバイスユニットは、いわゆるタッチパネルとして構成されている。
格納部109は、不揮発性メモリやハードディスクなどで構成され、番組情報テーブル109aを保持するための領域を有する。番組情報テーブル109aは、放送波に含まれる番組配列情報(SI:Service Information)に基づいて構成されるテーブルであって、複数の放送番組のそれぞれの番組情報をテーブル形式で示す。この番組情報は、放送局の名称と、その放送局のロゴと、放送番組のタイトルと、放送番組の放送が開始される時刻(以下、放送開始時刻という)とを含む。なお、番組情報は、放送番組の放送の継続時間、ジャンル、または出演者などを含んでいてもよい。
主制御部105は、操作受付部108によって受け付けられた操作に応じて、受信部104、出力処理部107および番組開始制御部110を制御する。
番組開始制御部110は、受信部104によって受信可能な放送番組のうちの何れかの放送が開始されると、発光素子103の点滅と、スピーカ102からの報知音の出力とによって、その開始をユーザに通知する。そして、その通知後、ユーザによる所定の操作が操作受付部108によって受け付けられると、番組開始制御部110は、出力処理部107を制御することによって、放送が開始される放送番組のタイトルなどをディスプレイ101に表示する。これにより、その放送番組がユーザに通知される。
具体的には、番組開始制御部110は、図2の(b)に示すように、フィルタ処理部111と、開始判定部112と、通知処理部113とを備える。
フィルタ処理部111は、受信部104によって受信される対象から外される放送番組を特定するための除外情報を保持している。そして、フィルタ処理部111は、開始判定部112からの指示を受け付けると、格納部109に格納されている番組情報テーブル109aを読み出す。次に、フィルタ処理部111は、その番組情報テーブル109aに示される番組情報のうち、除外情報によって特定される放送番組の番組情報を除外する。さらに、フィルタ処理部111は、受信部104によって受信不可能な放送局に対応する番組情報がその番組情報テーブル109aに含まれていれば、その番組情報も番組情報テーブル109aから除外する。これによって、番組情報テーブル109aによって示される各番組情報はフィルタリングされる。つまり、フィルタリング後の番組情報テーブル109aには、受信部104によって受信可能であって、且つ、受信部104による受信が拒否されていない、全ての放送番組の番組情報が示されている。フィルタ処理部111は、そのフィルタリング後の番組情報テーブル109aを開始判定部112に出力する。
開始判定部112は、受信部104および出力処理部107を介して、放送波に含まれる現在時刻情報を取得する。そして、開始判定部112は、フィルタリング後の番組情報テーブル109aによって示される放送番組の番組情報ごとに、その現在時刻情報によって示される現在時刻と、番組情報に含まれる放送開始時刻とを比較することによって、その番組情報によって特定される放送番組の放送が開始されたか否かを判定する。なお、このような判定は、現在時刻が更新されるごとに随時行われる。また、このような判定は、フィルタリング後の番組情報テーブル109aによって示される全ての放送番組の番組情報に対して行われてもよく、現在視聴中の放送番組のチャンネル以外のチャンネルで放送される全ての他の放送番組(いわゆる裏番組)の番組情報に対して行われてもよい。
ここで、開始判定部112は、放送が開始されたと判定すると、その放送が開始された放送番組の番組情報を通知処理部113に出力する。なお、放送が開始された放送番組を、以下、開始放送番組といい、開始放送番組の番組情報を、以下、開始番組情報という。また、開始判定部112は、複数の放送番組の放送が開始されたと判定すると、それらの複数の放送番組の開始番組情報を通知処理部113に出力する。
通知処理部113は、開始番組情報を開始判定部112から取得すると、まず、発光素子103を点滅させるとともに、出力処理部107を介してスピーカ102から報知音を出力させる。その後、通知処理部113は、ユーザによる所定の操作が操作受付部108によって受け付けられると、上述の判定に用いられたフィルタリング後の番組情報テーブル109aの中から、現在時刻に放送される全ての放送番組の番組情報を取得する。そして、通知処理部113は、その現在時刻に放送される全ての放送番組の番組情報を現在番組一覧としてディスプレイ101に表示する。ここで、通知処理部113は、その現在番組一覧に含まれる開始番組情報を、他の番組情報と異なる態様でディスプレイ101に表示する。
図3は、番組情報テーブル109aの内容の一例を示す図である。
番組情報テーブル109aは、例えば、放送局またはチャンネルごとにテーブル化された、複数の放送番組の番組情報を示す。例えば、番組情報テーブル109aは、地上波の放送局の名称として、「Aテレ」、「Bテレビ」および「Cテレ放送」などを示し、放送局「Aテレ」の放送番組の番組情報として、放送番組の放送開始時刻「19:30」およびタイトル「AXYドラマ」を示す。また、番組情報テーブル109aは、放送局「Bテレビ」の放送番組の番組情報として、放送番組の放送開始時刻「20:00」およびタイトル「BXYバラエティ」を示し、放送局「D金沢」の放送番組の番組情報として、放送番組の放送開始時刻「19:00」およびタイトル「DXY旅行」を示す。
このような番組情報テーブル109aは、主制御部105によって生成されて格納部109に格納される。つまり、主制御部105は、受信部104および出力処理部107を介して、放送波に含まれる番組配列情報を取得し、その番組配列情報の内容に基づいて番組情報テーブル109aを生成して格納部109に格納する。なお、図3に示す番組情報テーブル109aでは、放送局またはチャンネルごとに、番組情報を示しているが、他の態様で番組情報を示していてもよい。
図4は、番組開始制御部110による制御を説明するための説明図である。
番組開始制御部110の通知処理部113は、開始番組情報を開始判定部112から取得すると、図4の(a)に示すように、発光素子103を点滅させる。さらに、通知処理部113は、出力処理部107を介してスピーカ102から報知音を出力する。このような、発光素子103の点滅と、スピーカ102からの報知音の出力とによって、ユーザに対して、現在視聴中の放送番組の放送局(チャンネル)以外の放送局で、他の放送番組(いわゆる裏番組)の放送が開始されたことをユーザに通知することができる。
このような通知を受けたユーザは、裏番組である開始放送番組を確認したい場合、図4の(b)に示すように、ディスプレイ101の上端に指先を当て、ディスプレイ101に指先を当てた状態でその指先を下に下ろす。操作受付部108は、このような指先の動きを、ユーザによる操作として受け付け、その操作の内容を主制御部105に通知する。主制御部105は、その操作の内容が開始放送番組の確認要求であると判断し、ユーザの指先の動きを番組開始制御部110に通知する。
その結果、通知処理部113は、開始番組情報をユーザに通知するための第1のバー(アップバー)21と、現在視聴されている放送番組の番組情報を表示するための第2のバー22とを、ユーザの指先の動きにあわせてディスプレイ101に表示する。なお、このような表示は出力処理部107を介して行われる。
具体的には、第1のバー21は、ユーザの指先に追随するように、ディスプレイ101の上端から下方に向かって引き降ろされるように表示され、第2のバー22は、第1のバー21とは逆に、ディスプレイ101の下端から上方に向かって引き上げられるように表示される。
通知処理部113は、第1のバー21および第2のバー22のそれぞれの全ての領域が表示されると、発光素子103の点滅を停止させ、出力処理部107を制御することによって、スピーカ102からの報知音の出力を停止する。
また、通知処理部113は、発光素子103の点滅および報知音の出力が開始されてから、上述のようなユーザによる操作が受け付けられずに、あらかじめ定められた時間(第1の通知時間)が経過すると、発光素子103およびスピーカ102に対して、その点滅と報知音の出力とを停止させる。
図5は、番組開始制御部110による制御を説明するための他の説明図である。
通知処理部113は、図5の(a)に示すように、出力処理部107を制御することにより、上述の現在番組一覧を第1のバー21上に表示する。例えば、現在番組一覧にあるそれぞれの番組情報は、放送局の名称と、その放送局のロゴと、放送番組のタイトルとを示す画像(以下、部品画像という)として表示される。そして、通知処理部113は、それらの部品画像のうち、開始番組情報を示す部品画像21aのみを明滅させて表示する。また、通知処理部113は、現在視聴中の放送番組の番組情報を第2のバー22上に表示する。
このように開始番組情報の部品画像21aが明滅して表示されることによって、開始放送番組をユーザに通知することができる。
このような通知を受けたユーザは、その部品画像21aによって特定される放送番組である開始放送番組を視聴したい場合、図5の(b)に示すように、部品画像21aに指先を当てる。操作受付部108は、このような指先の接触を、ユーザによる操作として受け付け、その操作の内容を主制御部105に通知する。主制御部105は、その操作の内容が、部品画像21aによって特定される開始放送番組の視聴要求であると判断する。つまり、主制御部105は、部品画像21aに対応する開始放送番組がユーザ操作によって選択されたと判定する。このような判断がされると、主制御部105は、部品画像21aによって示される開始番組情報の放送局(チャンネル)の放送波を受信部104に受信させる。これによって、コンテンツ出力装置100によって視聴されるチャンネルおよび放送番組が切り替えられる。
図6は、チャンネルの切り替えが行われたコンテンツ出力装置100の外観図である。
例えば、放送局の名称「Bテレビ」および開始放送番組のタイトル「BXYバラエティ」を開始番組情報として示す部品画像21aに指先が当てられた場合、主制御部105は、受信部104によって受信されるチャンネルを、放送局「Bテレビ」のチャンネルに合わせる。これによって、チャンネルが、放送局「D金沢」のチャンネルから放送局「Bテレビ」のチャンネルに切り替えられる。その結果、放送番組「BXYバラエティ」の映像と音声が、コンテンツ出力装置100のディスプレイ101とスピーカ102から出力される。
このように本実施の形態におけるコンテンツ出力装置100は、複数の放送番組のうち、ユーザによって選択されて受信部104によって受信されたコンテンツに含まれる、映像および音声のうちの少なくも1つを出力する出力部(スピーカ102およびディスプレイ101)と、受信部104によって受信可能であって、且つ、受信部104による受信が拒否されていない、全ての放送されるコンテンツのそれぞれに対して、当該コンテンツの放送が開始されるか否かを判定する開始判定部112と、開始判定部112によって放送が開始されると判定されたコンテンツをユーザに通知する通知処理部113とを備える。
これにより、全ての放送番組の中から、開始放送番組がユーザに通知されるため、ユーザはその通知された開始放送番組に興味があれば、その開始放送番組を選択することによって、その開始放送番組の受信を受信部104に行わせ、その開始放送番組に含まれる映像などを出力部から出力させることができる。その結果、録画予約の設定などの手間をかけることなく、コンテンツの見逃しまたは聞き逃しを簡単に防ぐことができる。また、コンテンツ出力装置100が録画予約機能を持たなくても、コンテンツの見逃しまたは聞き逃しを防ぐことができる。
また、本実施の形態における通知処理部113は、開始判定部112によって、放送番組の放送が開始されると判定されると、開始放送番組があることを、光および音でユーザに通知する第1段目の通知処理と、第1段目の通知処理の後に受け付けられるユーザの操作に応じて、開始放送番組を特定するための番組情報をユーザに提示する第2段目の通知処理とを実行する。
これにより、開始放送番組がある場合には、その開始放送番組の番組情報がユーザに提示される前に、つまり、その開始放送番組がユーザに通知される前に、開始放送番組があることだけが光および音でユーザに通知される。したがって、ユーザが他の放送番組を視聴しているときには、その開始放送番組がユーザに唐突に通知されることを防ぐことができるとともに、ユーザによる他の放送番組の視聴が妨げられるのを抑えることができる。
また、本実施の形態における通知処理部113は、開始判定部112によって、放送番組の放送が開始されると判定されると、現在番組一覧をディスプレイ101に表示させるとともに、その現在番組一覧の中にある、開始放送番組に対応する番組情報を示す開始通知用の部品画像21aを、他の放送番組に対応する番組情報を示す部品画像と異なる態様でディスプレイ101に表示させる。
これにより、開始放送番組を他の放送番組とともにユーザに通知することができる。さらに、開始放送番組を特徴的な部品画像によって視覚的に分かりやすくユーザに通知することができる。
また、本実施の形態における主制御部105は、操作受付部108によって、開始通知用の部品画像21aを選択する操作が受け付けられたときには、開始通知用の部品画像21aに対応するコンテンツを受信部104に受信させ、受信部104に受信されたコンテンツに含まれる、映像および音声のうちの少なくとも1つを出力部に出力させる。
これにより、他の放送番組が視聴されているときには、ユーザは開始通知用の部品画像21aを選択することによって、視聴対象の放送番組を、開始放送番組に簡単に切り替えることができる。つまり、ユーザに対する操作性を向上することができる。
図7は、現在番組一覧および開始番組情報の他の表示例を示す図である。
コンテンツ出力装置100の状態検出部106は、コンテンツ出力装置100の状態として縦向きを検出すると、その状態を出力処理部107に通知する。その結果、出力処理部107は、図5の(a)に示す横向き用の画像の代わりに、図7に示すような、縦向き用の画像をディスプレイ101に表示する。
縦向き用の画像では、ディスプレイ101の略中央部分に、現在視聴中の放送番組の映像31が表示され、その映像31の上に、現在番組一覧を含む第1のバー21が表示され、その映像31の下に、現在視聴中の放送番組の番組情報を示す第2のバー22が表示される。つまり、放送番組の出力が開始されると、通知処理部113は、ユーザの操作に関わらず、その放送番組の映像31の表示とともに、第1のバー21および第2のバー22を常に表示する。また、開始放送番組がなければ、第1のバー21上の現在番組一覧では、全ての番組情報の部品画像が同一の態様で表示される。一方、開始放送番組があれば、発光素子103の点滅および報知音の出力が行われることなく、開始番組情報を示す部品画像が明滅して表示される。
図8は、現在番組一覧および開始番組情報のさらに他の表示例を示す図である。
コンテンツ出力装置100の主制御部105は、操作受付部108に受け付けられたユーザの操作に応じて、例えばWWW(World Wide Web)ブラウザを用い、コンテンツ出力装置100に備えられた通信インタフェースを介してインターネットの画像を取得する。そして、主制御部105は、出力処理部107を制御することによって、そのインターネットの画像をディスプレイ101に表示する。
ここで、出力処理部107は、放送番組の出力とインターネットの画像の表示とが同時に実行されるときには、ディスプレイ101を領域41と領域42とに分け、領域41にインターネットの画像を表示し、領域42に放送番組の視聴用の画像を表示する。出力処理部107は、番組開始制御部110の通知処理部113による制御に基づいて、上述の縦向き用の画像をディスプレイ101の領域42に表示する。
図9は、本実施の形態におけるコンテンツ出力装置100の処理動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、コンテンツ出力装置100が横向きの状態にされている場合のコンテンツ出力装置100の処理動作を示す。
まず、コンテンツ出力装置100の受信部104および出力処理部107は、ユーザによって選択された放送番組の映像と音声を、ディスプレイ101とスピーカ102から出力させる(ステップS100)。
次に、主制御部105は、格納部109に番組情報テーブル109aが格納されているか否かを判定する(ステップS102)。ここで、主制御部105は、番組情報テーブル109aが格納されていないと判定すると(ステップS102のNo)、開始放送番組の通知ができないことをユーザに警告するための処理である警告処理を行うとともに(ステップS104)、番組情報テーブル109aを取得するための処理であるテーブル取得処理を行う(ステップS106)。警告処理では、例えば、主制御部105は、出力処理部107を制御することによって、「番組情報テーブルがないために開始放送番組の通知ができません」などのメッセージをディスプレイ101に表示する。テーブル取得処理では、例えば、主制御部105は、受信部104によって受信されるチャンネルを、番組配列情報を送信するチャンネルに合わせることによって、番組配列情報を取得する。そして、主制御部105は、その取得された番組配列情報に基づいて番組情報テーブル109aを生成して格納部109に格納する。このようなステップS106の処理が行われた後、主制御部105はステップS102からの処理を繰り返し実行する。
なお、ステップS102では、主制御部105は、格納されている番組情報テーブル109aが最新のものか否かを判定し、最新のものでないと判定したときに、ステップS104およびS106の処理を行なうことによって、最新の番組情報テーブル109aを取得してもよい。
一方、ステップS102において、番組情報テーブル109aが格納されていると判定されると(ステップS102のYes)、番組開始制御部110の開始判定部112は、受信部104によって受信されている放送波に含まれる現在時刻情報を、出力処理部107を介して取得する(ステップS108)。さらに、開始判定部112は、フィルタリング後の番組情報テーブル109aによって示される放送番組の番組情報ごとに、その現在時刻情報によって示される現在時刻と、番組情報に含まれる放送開始時刻とを比較することによって、その番組情報によって特定される放送番組の放送が開始されたか否かを判定する。つまり、開始判定部112は、開始放送番組があるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、開始判定部112は、開始放送番組がないと判定すると(ステップS110のNo)、ステップS108からの処理を繰り返し実行する。
このように、本実施の形態における開始判定部112は、複数の放送番組のそれぞれの放送が開始される時刻を示す時刻情報である番組情報テーブル109aを参照し、放送番組ごとに、番組情報テーブル109aによって示される当該放送番組の時刻と、現在の時刻とを比較することによって、当該放送番組の放送が開始されたか否かを判定する。これにより、放送番組の放送が開始されたか否かを確実に判定することができる。
一方、ステップS110において、開始放送番組があると判定されると(ステップS110のYes)、通知処理部113は、発光素子103の点滅と、スピーカ102からの報知音とによって、裏番組などの放送番組の放送が開始されたことをユーザに通知する(ステップS112)。
次に、通知処理部113は、開始放送番組の確認のためのユーザ操作が操作受付部108に受け付けられたか否かを、主制御部105からの通知に基づいて判定する(ステップS114)。ここで、通知処理部113は、上述のユーザ操作が受け付けられていないと判定すると(ステップS114のNo)、さらに、ステップS112の通知が開始されてから第1の通知時間が経過したか否かを判定する(ステップS116)。通知処理部113は、第1の通知時間が経過していないと判定すると(ステップS116のNo)、ステップS114からの処理を繰り返し実行し、第1の通知時間が経過したと判定すると(ステップS116のYes)、裏番組などの放送開始の通知を終了する(ステップS118)。つまり、通知処理部113は、発光素子103の点滅と、スピーカ102からの報知音の出力とを停止する。
一方、通知処理部113は、ステップS114において、上述のユーザ操作が受け付けられたと判定すると(ステップS114のYes)、ディスプレイ101に第1のバー21および第2のバー22を表示する(ステップS120)。つまり、通知処理部113は、出力処理部107を制御することによって、第1のバー21上に現在番組一覧を表示するとともに、その現在番組一覧に含まれる複数の部品画像のうち、開始放送番組に対応する部品画像21aのみを明滅させて表示する。開始放送番組が複数ある場合には、通知処理部113は、開始放送番組のそれぞれに対応する部品画像21aのみを明滅させて表示する。
次に、主制御部105は、ユーザが部品画像21aに指先を当てる操作によって、その部品画像21aに対応する開始放送番組が選択されたか否かを判定する(ステップS122)。ここで、主制御部105は、選択されていないと判定すると(ステップS122のNo)、さらに、ステップS120の表示が開始されてから第2の通知時間が経過したか否かを判定する(ステップS124)。主制御部105は、第2の通知時間が経過していない判定すると(ステップS124のNo)、ステップS122からの処理を繰り返し実行し、第2の通知時間が経過したと判定すると(ステップS124のYes)、その判定結果を通知処理部113に出力する。その判定結果を受けた通知処理部113は、現在番組一覧と開始番組情報(部品画像21a)の表示を終了する(ステップS126)。つまり、通知処理部113は、第1のバー21および第2のバー22がそれぞれディスプレイ101の外に引き出されるように、それらのバー21,22を消去する。
このように、本実施の形態における通知処理部113は、開始放送番組のユーザへの通知を開始してから、予め定められた時間である第2の通知時間が経過したか否かを判定し、経過したと判定したときには、開始放送番組のユーザへの通知を終了する。これにより、予め定められた時間が経過したときには、ユーザへの通知が終了されるため、ステップS100で開始された他の放送番組の視聴が、その通知によって妨げられるのを抑えることができる。
一方、主制御部105は、ステップS122において、開始放送番組が選択されたと判定すると(ステップS122のYes)、ディスプレイ101に表示されている放送番組を開始放送番組に切り替える(ステップS128)。つまり、主制御部105は、ユーザの指先が当てられた部品画像21aによって示される開始番組情報の放送局(チャンネル)の放送波を受信部104に受信させる。
そして、主制御部105は、ステップS118、S126およびS128のうちのいずれかの処理が行われた後、放送番組の出力終了を促すユーザの操作が操作受付部108に受け付けられたか否かを判定する(ステップS130)。ここで、主制御部105は、その操作が受け付けられたと判定すると(ステップS130のYes)、受信部104および出力処理部107を制御することによって、ディスプレイ101およびスピーカ102からの、放送番組の映像および音声の出力を終了させる(ステップS132)。一方、主制御部105は、その操作が受け付けられていないと判定すると(ステップS130のNo)、ステップS102からの処理を繰り返し実行する。
(変形例1)
上記実施の形態では、開始判定部112によって複数の開始放送番組があると判定された場合には、現在番組一覧に含まれる、開始放送番組に対応する部品画像21aのそれぞれを同じ態様で明滅させ表示することによって、ユーザにそれらの開始放送番組を通知した。
本変形例に係るコンテンツ出力装置100は、現在番組一覧に含まれる、開始放送番組に対応する部品画像のそれぞれを同じ態様で明滅させて表示することなく、ユーザの嗜好に応じて、それらを互いに異なる態様で表示する点に特徴がある。
具体的には、本変形例に係る通知処理部113は、ユーザによって選択された放送番組の属性または放送局の名称の履歴をあらかじめ定められた期間だけ蓄積している。つまり、操作受付部108はユーザによって選択された放送番組または放送局を受け付ける。そして、主制御部105は、受信部104および出力処理部107を制御することによって、そのユーザによって選択された放送番組の映像、またはユーザによって選択された放送局の放送番組の映像をディスプレイ101に表示する。このとき、通知処理部113は、その選択された放送番組の番組情報によって示される、放送番組の属性または放送局の名称を履歴として記録する。
そして、通知処理部113は、開始判定部112によって複数の開始放送番組があると判定された場合には、履歴として記録している放送番組の属性または放送局の名称にもとづいて、第1のバー21上の現在番組一覧の中にある、開始放送番組に対応する部品画像のそれぞれを、互いに異なる態様で表示する。つまり、通知処理部113は、過去に多く選択された放送番組の属性と同一の属性に属する開始放送番組に対応する部品画像ほど、他の開始放送番組に対応する部品画像よりも強調されるように、それらの開始放送番組に対応する部品画像を現在番組一覧の中で表示する。または、通知処理部113は、過去に多く選択された放送局の名称と同一の名称の放送局の開始放送番組に対応する部品画像ほど、他の開始放送番組に対応する部品画像よりも強調されるように、それらの開始放送番組に対応する部品画像を現在番組一覧の中で表示する。
図10は、ユーザの嗜好に応じた態様で表示される、複数の開始放送番組のそれぞれに対応する部品画像の一例を示す図である。
例えば、放送番組の属性がジャンルである場合、通知処理部113は、ジャンル「バラエティ」に属する放送番組が、ジャンル「ソング」に属する放送番組よりも多く選択されているという履歴を保持している。この場合、通知処理部113は、ジャンル「バラエティ」に属する開始放送番組に対応する部品画像21bが、ジャンル「ソング」に属する開始放送番組に対応する部品画像21cよりも強調されるように、部品画像21b,21cをディスプレイ101の第1のバー21上に表示する。またこのとき、通知処理部113は、開始放送番組に対応する部品画像21b,21cを、開始放送番組でない放送番組に対応する部品画像よりも左に寄せて表示する。さらに、通知処理部113は、開始放送番組でない放送番組に対応する部品画像を、開始放送番組に対応する部品画像21b,21cよりも小さく表示する。これにより、開始放送番組をユーザに分かりやすく通知することができる。さらに、通知処理部113は、強調される部品画像21bが部品画像21cよりも左側に位置するように、部品画像21b,21cを表示する。これにより、複数の開始放送番組のうち、ユーザの最も嗜好性の高い開始放送番組をユーザに分かりやすく通知することができる。
(変形例2)
上記実施の形態では、放送番組が出力されているときには、あらかじめ設定された内容にしたがって開始放送番組のユーザへの通知を行う。本変形例に係るコンテンツ出力装置100は、その設定をディスプレイ101に表示される画像(設定画面)にしたがって変更することができる点に特徴がある。
図11は、コンテンツ出力装置100の設定画面の一例を示す図である。
主制御部105は、操作受付部108によって、設定画面の表示を促すユーザの操作が受け付けられると、出力処理部107を制御することによって、その設定画面50をディスプレイ101に表示する。
この設定画面50では、スイッチ51の操作によって、開始放送番組のユーザへの通知の設定をONとOFFとに切り替えることができる。つまり、このスイッチ51をONにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、開始放送番組があれば、図5に示すように、その開始放送番組に対応する部品画像21aを明滅させて表示することによって、開始放送番組をユーザに通知する。一方、このスイッチ51をOFFする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、開始放送番組があっても、上述のような開始放送番組のユーザへの通知を実行しない。
また、設定画面50では、スイッチ51がONにされた場合には、スイッチ52の操作によって、2段階通知の設定をONとOFFとに切り替えることができる。つまり、スイッチ52をONにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、開始放送番組があれば、第1段目の通知処理と第2段目の通知処理を実行する。この第1段目の通知処理は、発光素子103を点滅させて、スピーカ102から報知音を出力することによって、開始放送番組があることをユーザに通知する処理である。また、第2段目の通知処理は、現在番組一覧の中にある、開始放送番組に対応する部品画像を明滅させて表示することによって、開始放送番組をユーザに通知する処理である。一方、スイッチ52をOFFにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、開始放送番組があっても、第1段目の通知処理を実行せず、開始放送番組の確認のための操作が受け付けられていなくても、第2段目の通知処理を実行する。つまり、通知処理部113は、開始放送番組がある場合には、現在番組一覧を示す第1のバー21を自動的に表示し、その現在番組一覧の中の、開始放送番組に対応する部品画像を明滅させる。
さらに、設定画面50では、スイッチ52がONにされた場合には、スイッチ53の操作によって、スピーカ音の設定をONとOFFとに切り替えることができる。つまり、スイッチ53をONにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、第1段目の通知処理において、スピーカ102から報知音を出力するとともに発光素子103を点滅させる。一方、スイッチ53をOFFにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、第1段目の通知処理において、スピーカ102からの報知音の出力を禁止した状態で、発光素子103を点滅させる。
さらに、設定画面50では、スイッチ51がONにされた場合には、スイッチ54の操作によって、履歴利用の設定をONとOFFとに切り替えることができる。つまり、スイッチ54をONにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、複数の開始放送番組がある場合には、上述の変形例1のように履歴を利用する。つまり、通知処理部113は、その履歴を利用することによって、開始放送番組に対応する部品画像のそれぞれをユーザの嗜好に応じて互いに異なる態様で表示する。一方、スイッチ54をOFFにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、通知処理部113は、複数の開始放送番組がある場合には、上述の履歴を利用することなく、開始放送番組に対応する部品画像のそれぞれを同じ態様で表示する。
さらに、設定画面50では、スイッチ51がONにされた場合には、スイッチ55の操作によって、フィルタ設定をONとOFFとに切り替えることができる。つまり、スイッチ55をONにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、フィルタ処理部111は、除外情報を用いて番組情報テーブル109aに対するフィルタリングを行う。一方、スイッチ55をOFFにする操作が操作受付部108によって受け付けられると、フィルタ処理部111は、除外情報を用いたフィルタリングを行うことなく、フィルタリングされていない番組情報テーブル109aを開始判定部112に出力する。
ここで、フィルタ設定がONにされた場合には、主制御部105は、出力処理部107を制御することによって、そのフィルタ処理部111の詳細な設定を行うためのフィルタ設定画面60をディスプレイ101に表示する。
このフィルタ設定画面60では、設定部61における選択入力に基づいて、受信部104によって受信可能な地上デジタル放送の全ての放送局の中から、受信を拒否する放送局を選択することができる。同様に、設定部62における選択入力に基づいて、受信部104によって受信可能なBS放送の全ての放送局の中から、受信を拒否する放送局を選択することができる。また、設定部63における選択入力に基づいて、受信部104によって受信可能なCS放送の全ての放送局の中から、受信を拒否する放送局を選択することができる。
さらに、フィルタ設定画面60では、ボックス64に入力されたキーワードを含む番組情報に対応する放送番組の受信を拒否することができ、設定部65における選択入力に基づいて、選択されたジャンルに属する放送番組の受信を拒否することができる。
主制御部105は、上述のようなフィルタ設定画面60への入力によって選択または決定された、受信が拒否された放送局と、受信が拒否された放送番組とを示す上述の除外情報を生成する。主制御部105は、この除外情報によって示される放送局または放送番組の放送波の受信を受信部104に対して禁止するとともに、その除外情報をフィルタ処理部111に出力する。
このように本変形例における通知処理部113は、ユーザによって通知不要の操作が受け付けられたか否かを判定し、受け付けられたと判定した場合には、開始放送番組のユーザへの通知を禁止する。これにより、開始放送番組のユーザへの通知を行うか否かをユーザが設定することができ、使い勝手を向上することができる。
以上、本発明に係るコンテンツ出力装置について、実施の形態およびその変形例を用いて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態およびその変形例では、通知処理部113は、開始放送番組に対応する部品画像を明滅させて表示することによって、その開始放送番組をユーザに通知したが、他の態様でユーザに通知してもよい。例えば、通知処理部113は、開始放送番組に対応する部品画像の色、形または大きさを、他の放送番組に対応する部品画像と異ならせてもよい。また、通知処理部113は、開始放送番組に対応する部品画像の全体を明滅させることなく、その部品画像によって示される開始放送番組のタイトル、放送局の名称、および放送局のロゴのうちの何れか1つのみを明滅させてもよい。また、通知処理部113は、各放送番組に対応する部品画像を含む現在番組一覧を表示することなく、開始放送番組に対応する部品画像のみを表示してもよい。また、通知処理部113は、開始放送番組に対応する部品画像を表示する代わりに、または、その部品画像の表示とともに、開始放送番組に対応する番組情報の内容をスピーカ102から音声で出力することにより、その開始放送番組をユーザに通知してもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例の部品画像には、放送番組のタイトル、放送局の名称、および放送局のロゴが示されているが、他の内容が示されていてもよい。この場合には、番組情報テーブル109aの番組情報に、上述の他の内容が含まれている。他の内容は、例えば、放送番組に出演する俳優または歌手の名前などである。なお、開始放送番組に、ユーザが好む俳優または歌手が出演する場合にのみ、その俳優または歌手の名前を示す部品画像を表示してもよい。このようなユーザの嗜好は、上記変形例1と同様に、ユーザによって選択された放送番組の番組情報の履歴を用いることによって特定される。
また、上記実施の形態およびその変形例では、開始判定部112は、現在時刻と放送開始時刻とを比較することによって、放送番組の放送が開始されたか否かを判定し、その後、通知処理部113が開始放送番組をユーザに通知した。これにより、ユーザが視聴対象の放送番組をその開始放送番組に切り替えたときには、その開始放送番組の冒頭部分は既に放送されてしまっており、ユーザはその冒頭部分を見逃してしまう。そこで、開始判定部112は、複数の放送番組のそれぞれの放送が開始される時刻(放送開始時刻)を示す時刻情報である番組情報テーブル109aを参照し、放送番組ごとに、番組情報テーブル109aによって示されるその放送番組の放送開始時刻と、現在時刻から所定時間(例えば、3秒、5秒または10秒など)後の時刻とを比較することによって、その放送番組の放送がその所定時間後に開始されるか否かを判定してもよい。これにより、開始放送番組のユーザへの通知が所定時間だけ前もって行われるため、ユーザは開始放送番組の冒頭部分を見逃すことなく、開始放送番組のすべてを視聴することができる。
ここで、上述のように、開始放送番組のユーザへの通知が所定時間だけ前もって行なわれる場合には、ユーザによる開始放送番組の選択操作に対して、視聴対象の放送番組の切り替えのタイミングを遅延させてもよい。例えば、放送開始時刻の例えば1分前に開始放送番組がユーザに通知され、その通知に対してユーザが、図5の(b)に示すように、その開始放送番組を選択する。この場合、ユーザの選択が迅速に行なわれると、開始放送番組の放送が開始される前にチャンネルが切り替えられる。その結果、通知時に出力されている放送番組のユーザによる視聴が、開始放送番組の放送前(例えば50秒前)に中断され、他の放送番組の出力が開始される。この他の放送番組は、開始放送番組のチャンネルで、その開始放送番組の前に放送されている番組である。したがって、このような場合には、通知時に出力されている放送番組のユーザによる視聴が早めに中断されるとともに、ユーザの好みまたは選択とは関係のない他の放送番組が開始放送時刻まで出力されてしまう。
そこで、主制御部105は、操作受付部108によって受け付けられた操作に応じて、放送開始時刻前に開始放送番組が選択されたと判断すると、放送開始時刻の直前(例えば1秒前)まで待機し、現在時刻が放送開始時刻の直前になったタイミングで、受信部104にチャンネル(放送番組)の切り替えを実行させる。その結果、ユーザは、開始放送番組の通知時に出力されている放送番組をできるだけ長く視聴することができるとともに、開始放送番組の冒頭部分の見逃しを防ぐことができる。
また、上記実施の形態およびその変形例では、複数の開始放送番組があると判定された場合には、ユーザは図5の(b)に示すような選択操作によって1つの開始放送番組を視聴することができるが、2つ以上の開始放送番組を視聴することはできない。そこで、コンテンツ出力装置100は複数のチューナ(受信部104)と録画部と再生部とを備えてもよい。この場合、主制御部105は、例えば2つのチューナのうちの一方のチューナに1つの開始放送番組の受信を行なわせて、その開始放送番組の出力を出力処理部107に実行させる。さらに、主制御部105は、他方のチューナに他の開始放送番組の受信を行なわせて、他の開始放送番組の録画を録画部に実行させる。そして、主制御部105は、ユーザによる再生操作が操作受付部108に受け付けられたときには、録画部によって録画された他の開始放送番組の再生を再生部に実行させる。再生部は、録画された他の開始放送番組の復号などの処理を行い、その開始放送番組の映像と音声をディスプレイ101およびスピーカ102から出力する。これにより、ユーザは2つ以上の開始放送番組を視聴することができる。
ここで、上述のような場合には、操作受付部108は、複数の開始放送番組のうち、視聴対象とされる開始放送番組と、録画対象とされる開始放送番組とを、ユーザの操作に応じて受け付けてもよい。主制御部105は、ユーザの操作に応じて視聴対象として指定された開始放送番組が映像および音声として出力され、ユーザの操作に応じて録画対象として指定された開始放送番組が録画されるように、受信部104、出力処理部107および録画部を制御する。これにより、複数の開始放送番組が通知された場合には、ユーザは、今すぐに視聴したい開始放送番組Aに放送番組を切り替えることができるとともに、今すぐではなくても後で視聴したい開始放送番組Bを録画させておき、開始放送番組Aの放送終了後に、録画された開始放送番組Bを再生して視聴することができる。また、開始放送番組の通知が開始放送時刻の前に行なわれ、録画対象とされる開始放送番組が指定された場合には、録画部は、その開始放送番組の録画の予約を受け付け、現在時刻が開始放送時刻になったときに、その録画を開始してもよい。
また、上述の例では、コンテンツ出力装置100は、複数の開始放送番組があると判定された場合に、それらのうちの何れかの開始放送番組を録画するが、開始放送番組が1つだけあると判定された場合にも、その開始放送番組を録画してもよい。この場合には、コンテンツ出力装置100は、開始放送番組の通知時に出力されている放送番組を、ユーザによって選択された開始放送番組に切り替えることなく、その開始放送番組を録画する。つまり、映像および音声として出力される放送番組は切り替えられずに継続してユーザによって視聴される。または、コンテンツ出力装置100は、逆に、開始放送番組の通知時に出力されている放送番組を開始放送番組に切り替え、開始放送番組の通知時に出力されていた放送番組の録画を開始してもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、通知処理部113は上記第1の通知処理において、発光素子103を点滅させるとともに、スピーカ102から報知音を出力することによって、開始放送番組があることをユーザに通知したが、このような点滅および音の出力以外の態様でユーザに通知してもよい。例えば、通知処理部113は、スピーカ102から報知音を出力することなく、発光素子103を点滅または点灯させたりすることのみによって、ユーザに通知してもよい。逆に、通知処理部113は、発光素子103を光らせることなく、スピーカ102から報知音を出力することのみによって、ユーザに通知してもよい。また、発光素子103を点滅させる代わりに、発光素子103の発光している色を変えることによって、開始放送番組があることをユーザに通知してもよい。例えば、通知処理部113は、発光素子103の発光している色を青色から赤色へ変えることによって、開始放送番組があることをユーザに通知する。また、コンテンツ出力装置100がバイブレータを備えている場合には、通知処理部113は、そのバイブレータを振動させることによって、開始放送番組があることをユーザに通知してもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100は、コンテンツとしてテレビの放送番組を受信して、その放送番組に含まれる映像および音声を出力したが、ラジオの放送番組を受信して、その放送番組に含まれる音声のみを出力してもよい。また、コンテンツ出力装置100は、テレビおよびラジオのそれぞれの放送番組を受信してもよい。なお、コンテンツがテレビの放送番組である場合、この放送番組は、番組配列情報(SI)で定義されるイベントに相当する。したがって、電子番組ガイドなどで示される長時間の放送番組の中に複数のイベントが含まれている場合には、開始判定部112はそれらのイベントごとに、そのイベントの放送が開始されるか否かを判定する。
また、上記実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100は、開始放送番組の有無に関わらず、図4の(b)に示すユーザの操作が受け付けられれば、現在番組一覧を含む第1のバー21を常に表示してもよい。そして、現在番組一覧に示される複数の部品画像の中から何れか1つの部品画像を選択する操作が操作受付部108に受け付けられた場合には、主制御部105は、その選択された部品画像に対応する放送番組を受信部104に受信させてもよい。つまり、主制御部105は、視聴対象の放送番組を、その選択された部品画像に対応する放送番組に切り替え、その放送番組の映像と音声をディスプレイ101およびスピーカ102から出力させる。
また、本実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100は、放送番組の映像および音声が出力されているとき、つまり、放送番組がユーザに視聴されているときに、開始放送番組をユーザに通知したが、放送番組が視聴されていないときにでも、開始放送番組をユーザに通知してもよい。例えば、コンテンツ出力装置100は、インターネットの画像をディスプレイ101の全体に表示しているときに、開始放送番組の有無を判定し、開始放送番組があれば、その開始放送番組をユーザに通知する。
また、本実施の形態およびその変形例では、主制御部105は、開始放送番組に対応する部品画像に指先を当てる操作が操作受付部108に受け付けられたときに、視聴対象の放送番組を開始放送番組に切り替えたが、このような操作が受け付けられていない場合であっても、開始放送番組への切り替えを行ってもよい。例えば、開始放送番組がユーザの好む番組であれば、主制御部105は、ユーザの操作を待ち受けることなく自動的に、その開始放送番組への切り替えを行う。このようなユーザの嗜好は、上記変形例1と同様に、ユーザによって選択された放送番組の番組情報の履歴を用いることによって特定される。また、主制御部105は、上述のような部品画像に指先を当てる操作ではなく、他の操作が行われたときに、開始放送番組への切り替えを行ってもよい。例えば、主制御部105は、コンテンツ出力装置100に備えられたボタンの操作、ユーザから発せられる音声による音声認識操作、または、リモコンの操作が行われたときに、開始放送番組への切り替えを行ってもよい。
また、本実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100はタブレット端末として構成されているが、据え置き型のテレビ受像機、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーションシステムの端末装置、またはスマートフォンとして構成されていてもよい。
また、本実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100は受信部104を備えているが、受信部104を備えていなくてもよい。この場合には、コンテンツ出力装置は、受信部を有する機器(チューナ機器)に接続され、そのチューナ機器を用いて、上記実施の形態およびその変形例と同様の処理動作を行う。
また、本実施の形態およびその変形例では、コンテンツ出力装置100は、番組配列情報を放送波から取得したが、インターネットを介して取得してもよい。
なお、本発明は以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記のコンテンツ出力装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。上記RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。上記マイクロプロセッサが、上記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、コンテンツ出力装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(2)上記のコンテンツ出力装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。上記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。上記マイクロプロセッサが、上記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
また、上記のコンテンツ出力装置を構成する構成要素の各部は、個別に1チップ化されていてもよいし、一部またはすべてを含むように1チップ化されていてもよい。
また、ここでは、システムLSIと呼称したが、集積度の違いにより、IC、LSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて構成要素の集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
(3)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、上記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムまたは上記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
また、上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、または上記プログラムまたは上記デジタル信号を上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(4)上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。