JP6227499B2 - 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法に関する。
燃料電池を備える燃料電池システムは、電動機で駆動する燃料電池車両などの電源に利用され、従来から様々な燃料電池システムが開発されている。
例えば、下記特許文献1では、燃料電池の発電中に滞留水が所定量以上であると判断された場合、滞留水を排出してフラッディングを回避するように構成されている。
また、下記特許文献2では、システム停止指令の検知後(燃料電池の発電停止後)に、酸化剤ガスを内部アノード流路に供給し、滞留水を排出するように構成されている。
なお、上記したフラッディングとは、燃料電池内に滞留する滞留水が過剰であり、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)に燃料ガス、酸化剤ガスが供給され難く、MEAの発電性能が低下するおそれがある状態を指す。
また、上記する燃料電池内に滞留する滞留水には、MEAの表面に付着している水や、アノードセパレータの内部アノード流路及びカソードセパレータの内部カソード流路に滞留している水が含まれる。
特開2007−52937号 特開2009−266689号
しかしながら、上記特許文献1によれば、システム停止指令の検知時(燃料電池の発電停止時)の滞留水が考慮されていない。このため、例えば高負荷発電直後や暖機中又は暖機直後にシステム停止指令を検知すると、大量の滞留水が残留した状態で燃料電池システムが停止してしまう。
一方で、上記特許文献2によれば、燃料電池システムの停止時に残留する滞留水を低減させることができるが、酸化剤ガスをアノードに供給する装置等が必要となり、燃料電池システムの大型化を招いてしまう。
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、大型化を回避しつつ、燃料電池システムの停止時に残留する滞留水を低減させることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、前記空調用加熱装置に加熱される空調用冷媒が通流する空調用冷媒回路と、前記燃料電池を冷却する燃料電池用冷媒が通流する燃料電池用冷媒回路と、前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続する接続手段と、を備え、前記発電制御手段は、通常時モードと停止時乾燥モードとを有し、前記通常時モードは、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電させるモードであり、前記停止時乾燥モードは、システム停止指令を検知した場合、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費するモードであり、前記発電制御手段は、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用冷媒の温度が所定値以上の場合、前記接続手段が前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続させることを特徴とする。
前記する発明によれば、システム停止指令を検知した場合、乾燥条件での燃料電池の発電が行われるため、燃料電池システムの停止時に残留する滞留水が低減する。このため、次回の燃料電池システムの起動時に発電性能が低下するという不利益を回避できる。
また、燃料電池の発電により滞留水を排出させるため、燃料電池システムが通常備える構成で滞留水の排出を実現でき、燃料電池システムの大型化を回避することができる。
また、乾燥条件で発電された燃料電池の電力は、騒音や振動が発生し難い空調用加熱装置により消費されるため、燃料電池システムの静粛性が高く、商品性が向上する。
ここで、空調用加熱装置に電力を供給し続けて空調用加熱装置が所定温度になると、フェイルセーフ機能により空調用加熱装置への電力供給が中断され、空調用加熱装置が停止するおそれがある。
しかし、前記構成によれば、空調用冷媒が所定値以上になった場合、言い換えれば、空調用加熱装置が所定温度になった場合、空調用冷媒回路と燃料電池用冷媒回路とが接続され、空調用冷媒のほかに燃料電池用冷媒も空調用加熱装置に通流する。
この結果、空調用加熱装置から熱を回収する冷媒の全体量が増加し、空調用加熱装置が停止し難くなる。このため、乾燥条件での発電を継続することができ、確実に滞留水が排出される。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給し、前記燃料電池の発電電力により駆動する酸化剤ガス供給手段と、を備え、前記発電制御手段は、通常時モードと停止時乾燥モードとを有し、前記通常時モードは、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電させるモードであり、前記停止時乾燥モードは、システム停止指令を検知した場合、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費するモードであり、前記発電制御手段は、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用加熱装置の消費電力量が所定値以上になったとき、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させることを特徴とする。
前記構成によれば、空調用加熱装置での消費電力量が所定値(たとえば、フェイルセーフ機能により空調用加熱装置に供給される電力が減少し始めるときまでの電力量)以上になった場合、酸化剤ガス供給手段の駆動量が増大し、酸化剤ガス供給手段での消費電力量が増加する。
このため、空調用加熱装置の低減した消費電力が酸化剤ガス供給手段の増大した消費電力で補われ、乾燥状態での発電を継続することができ、確実に滞留水が排出される。
また、酸化剤ガス供給手段の駆動量が増大するため、燃料電池から排出される滞留水も増加し、燃料電池がより乾燥するようになる。
また、前記燃料電池システムは、前記燃料電池に向かう酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス供給流路と、前記燃料電池からの酸化剤オフガスが通流する酸化剤オフガス排出流路と、前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤オフガス排出流路とを接続し、前記燃料電池をバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路に配設されたバイパス弁と、前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、を備え、前記発電制御手段は、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させている場合であって、前記インピーダンス測定装置により測定されたインピーダンス値が所定値以上になったとき、前記バイパス弁を開弁させることが好ましい。
前記する構成によれば、インピーダンス値が所定値以上と判定された場合、言い換えれば、電解質膜が乾燥状態と推定される場合に、開閉弁が開弁されて酸化剤ガスの一部がバイパス流路を通流するようになる。
この結果、燃料電池に供給される酸化剤ガスの流量、圧力が低減するため、排出される滞留水も低減し、燃料電池の電解質膜が適度な湿潤状態となる。
以上、前記構成によれば、電解質膜の破壊が防止されるとともに、次回の燃料電池スタックの起動性低下も生じ難い。
また、前記燃料電池システムは、前記燃料電池の内部流路における滞留水量を把握する滞留水量把握手段を備え、前記発電制御手段は、前記滞留水量把握手段により把握された前記滞留水量が多いほど、前記停止時乾燥モードにおける前記燃料電池の発電量を増大させることが好ましい。
前記する構成によれば、滞留水量把握手段により把握された滞留水量に基づいて発電量を設定することができる。このため、滞留水の残留を抑制できるとともに燃料ガス(水素)の浪費を回避できる。
また、前記燃料電池システムは、前記システム停止指令前の検出時前の所定時間内に所定電流値以上の高負荷発電が行われたか否かを判定する高負荷発電判定手段を備え、前記発電制御手段は、前記高負荷発電判定手段により前記高負荷発電が行われたと判定された場合、前記発電制御手段が前記停止時乾燥モードにおける前記燃料電池の発電量を増大させることが好ましい。
前記する構成によれば、システム停止指令の検知前の所定時間内に高負荷発電が行われた場合、乾燥発電での発電量が増大し、確実に滞留水を排出することができる。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、前記空調用加熱装置に加熱される空調用冷媒が通流する空調用冷媒回路と、前記燃料電池を冷却する燃料電池用冷媒が通流する燃料電池用冷媒回路と、前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続する接続手段と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、通常時モードにより、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電する工程と、システム停止指令を検知した場合、停止時乾燥モードにより、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費する工程と、を含み、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用冷媒の温度が所定値以上の場合、前記接続手段が前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続させることを特徴とする。
前記する発明によれば、システム停止指令を検知した場合、乾燥条件で燃料電池の発電が行われ、燃料電池システムの停止時に残留する滞留水が低減する。このため、次回の燃料電池システムの起動時に発電性能が低下するという不利益を回避できる。
また、滞留水の排出は、燃料電池システムが通常備える構成により実現でき、燃料電池システムの大型化が回避される。
また、乾燥条件で発電された燃料電池の電力が、空調用加熱装置により消費されるため、燃料電池システムの静粛性が高く、商品性が向上する。
また、前記構成によれば、空調用冷媒が所定値以上になった場合、言い換えれば、空調用加熱装置が所定温度になった場合、空調用冷媒回路と燃料電池用冷媒回路とが接続され、空調用冷媒のほかに燃料電池用冷媒も空調用加熱装置に通流する。
この結果、空調用加熱装置から熱を回収する冷媒の全体量が増加し、空調用加熱装置が停止し難くなる。このため、乾燥条件での発電を継続することができ、確実に滞留水が排出される。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給し、前記燃料電池の発電電力により駆動する酸化剤ガス供給手段と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、通常時モードにより、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電する工程と、システム停止指令を検知した場合、停止時乾燥モードにより、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費する工程と、を含み、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用加熱装置の消費電力量が所定値以上になったとき、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させることを特徴とする。
前記発明によれば、空調用加熱装置での消費電力量が所定値(たとえば、フェイルセーフ機能により空調用加熱装置に供給される電力が減少し始めるときまでの電力量)以上になった場合、酸化剤ガス供給手段の駆動量が増大し、酸化剤ガス供給手段での消費電力量が増加する。
このため、空調用加熱装置の低減した消費電力が酸化剤ガス供給手段の増大した消費電力で補われ、乾燥状態での発電を継続することができ、確実に滞留水が排出される。
また、酸化剤ガス供給手段の駆動量が増大するため、燃料電池から排出される滞留水も増加し、燃料電池がより乾燥するようになる。
本発明によれば、大型化を回避しつつ、燃料電池システムの停止時に残留する滞留水を低減させることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法を提供することができる。
実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 実施形態に係る空調システムの構成図である。 目標電流値と単位時間当たりの滞留水の増加量との関係を示すマップ図である。 実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 燃料電池システムの動作を示すタイムチャートである。 変形例に係る燃料電池システムの構成図である(冷媒の流れは空調用冷媒が所定値未満の場合)。 変形例に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 空調用冷媒が所定値以上の場合の冷媒の流れを示す図である。
つぎに、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、モータにより駆動する燃料電池車(移動体)に燃料電池システムが搭載された例を挙げて説明するが、本発明は移動体に限らず、据え置き型の固定設備に備え付けてもよい。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10を経由するように冷媒を循環させる冷媒系と、燃料電池スタック10の発電電力を消費する電力消費系と、これらを電子制御するECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)70と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セル11が積層されて構成されている。各単セル11は、積層方向に隣り合った単セル11に電気的に接続され、単セル11全体が直列接続になっている。
また、単セル11の積層方向の両端には、ターミナルプレートがそれぞれ積層されている。このターミナルプレートは、後述する電力制御器51を介して外部負荷に電気的に接続し、燃料電池スタック10の発電電力を供給するための部材である。
単セル11は、MEAと、MEAを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータ及びカソードセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜(例えばパーフルオロスルホン酸型)からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードと、を備えている。
電解質膜は水分透過性を有し、例えば、内部アノード流路12の滞留水が減少すると、内部カソード流路13の滞留水が電解質膜を透過して内部アノード流路12に流出するようになっている。このため、内部アノード流路12と内部カソード流路13との一方の滞留水が排出されると、内部アノード流路12と内部カソード流路13との他方の滞留水も排出されるようになっている。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するため単セル11の積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セル11の面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝が内部アノード流路12として機能している。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セル11の積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セル11の面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝が内部カソード流路13として機能している。
そして、内部アノード流路12を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、内部カソード流路13を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セル11で電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。
次いで、燃料電池スタック10とモータ52等の外部負荷とが電気的に接続されて電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電する。
2H→4H++4e…(1)
+4H+4e→2HO …(2)
このように燃料電池スタック10が発電すると、カソードで生成した水分(水蒸気)の一部が電解質膜を透過し、アノードに移動する。よって、アノードから排出されるアノードオフガスとカソードから排出されるカソードオフガスとが多湿になっている。また、カソードに供給される空気は、後記する加湿器32により加湿されて多湿になっている。
また、アノードセパレータ及びカソードセパレータには、各単セル11を冷却する冷媒が通流する溝や孔が形成されている。そして、これらの溝や孔が冷媒流路14を構成している。
また、燃料電池スタック10の一対のターミナルプレートには、インピーダンス測定装置15が接続されている。インピーダンス測定装置15は、燃料電池スタック10の出力に交流電流を重畳させてインピーダンス値を測定する構成となっている。そして、インピーダンス測定装置15による測定結果は、ECU70に出力されるようになっている。
なお、インピーダンス値は、電解質膜の湿潤状態に対応して変化し、インピーダンス値が高い場合に電解質膜が乾燥状態と推定され、インピーダンス値が低い場合に電解質膜は水が過剰な状態と推定される。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21と、常閉型の遮断弁22と、インジェクタ23と、エゼクタ24と、気液分離器25と、循環ポンプ26と、常閉型のパージ弁27と、常閉型のドレン弁28と、圧力センサ(不図示)と、を備えている。
水素タンク21は、水素が高圧で貯蔵された容器である。水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、インジェクタ23、配管23a、エゼクタ24、配管24aを介して、内部アノード流路12の入口に接続されている。そして、ECU70によって遮断弁22が開かれてインジェクタ23が水素を噴射(吐出)すると、水素タンク21の水素が配管21a等を通って内部アノード流路12に供給されるようになっている。
遮断弁22は、ECU70の指令に従って開閉する電磁式の開閉弁である。
なお、パージ弁27、ドレン弁28、後記する加湿器バイパス弁33、スタックバイパス弁34も同様の構成である。
インジェクタ23は、ECU70がPWM制御することでニードルが進退し、水素タンク21からの新規水素を、そのノズルから断続的に噴射する電子制御式の水素噴射装置である。このようにインジェクタ23が水素を噴射することで、内部アノード流路12を通流する水素の圧力、流量が制御されるようになっている。
また、インジェクタ23が、水素の噴射量を可変することで、エゼクタ24における負圧が可変するようになっている。このように負圧が可変すると、負圧によって吸引されるアノードオフガスの量、つまり、燃料ガス循環流路(配管25a等)を循環する水素の循環量が制御されるようになっている。具体的には、インジェクタ23からの水素の噴射量が多くなると、負圧が大きくなり、水素の循環量が増加する。
エゼクタ24は、インジェクタ23からの新規水素をノズルで噴射することで負圧を発生させ、この負圧によって配管26aのアノードオフガスを吸引し、新規水素とアノードオフガスとを混合し、内部アノード流路12に向けて噴射するものである。
内部アノード流路12の出口は、配管25a、気液分離器25、配管25b、循環ポンプ26、配管26aを介して、エゼクタ24の吸気口に接続され、内部アノード流路12から排出された水素を含むアノードオフガスがエゼクタ24に吸気されるようになっている。これにより、水素が内部アノード流路12を経由して循環するようになっている。
なお、内部アノード流路12からのアノードオフガスが通流するアノードオフガス排出流路は、配管25aと、配管25bの一部と、配管27aと、配管27bとを備えて構成されている。
気液分離器25は、アノードオフガスに含まれる液体状の水を回収し分離するものである。回収・分離された水は、気液分離器25の底部からなるタンク部に一時的に貯溜されるようになっている。
タンク部は、配管28a、ドレン弁28、配管28bを介して、希釈器36に接続されている。そして、ECU70によってドレン弁28が開かれると、気液分離器25の水が配管28a等を通って希釈器36に排出されるようになっている。
循環ポンプ26は、前記燃料ガス循環流路(配管25a等)に設けられ、ECU70の指令に従って作動することで、アノードオフガスを圧送し、水素の循環量を制御するポンプである。そして、循環ポンプ26の回転速度が高くなると、循環ポンプ26からのアノードオフガスの吐出圧が高く、そして、吐出量が多くなり、燃料ガス循環流路(配管25a等)を循環する水素の循環量が増加するようになっている。
パージ弁27は、システムの起動時や燃料電池スタック10の発電時おいて、配管25bを循環する水素に同伴する不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合、ECU70により開くようになっている。
図示しない圧力センサは、配管24a上に設置されて内部アノード流路12の水素の圧力を検出するセンサであり、検出結果をECU70に出力している。
<カソード系>
カソード系は、エアポンプ31と、加湿器32と、加湿器バイパス弁33と、スタックバイパス弁34と、常開型の背圧弁35と、希釈器36と、流量センサ(不図示)と、圧力センサ(不図示)と、を備えている。
エアポンプ31は、配管31a、加湿器32、配管32aを介して、内部カソード流路13の入口に接続されている。そして、ECU70の指令に従ってエアポンプ31が作動すると、車外の酸素を含む空気がエアポンプ31に吸気圧縮され、配管31a等を通って内部カソード流路13に供給される。
加湿器32は、内部カソード流路13に向かう空気を加湿するものである。具体的には、加湿器32は、水分交換可能な中空糸膜32dを備えており、この中空糸膜32dを介して空気とカソードオフガスとを水分交換させている。
配管31aは、配管33a、加湿器バイパス弁33、配管33bを介して、配管32aに接続されている。そして、ECU70によって加湿器バイパス弁33が開かれると、新規空気が配管33a等を通って加湿器32をバイパスするようになっている。
内部カソード流路13の出口は、配管32b、加湿器32、配管32c、背圧弁35、配管35aを介して、希釈器36に接続されている。このため、内部カソード流路13からのカソードオフガスは、配管32b等を通って、希釈器36に供給される。
配管32aの途中と配管32bの途中には、燃料電池スタック10の内部カソード流路13をバイパスするスタックバイパス管34aが設けられている。そして、スタックバイパス管34aの途中に、スタックバイパス弁34が設けられている。
スタックバイパス弁34は、ECU70の指令に従って開閉する常閉型の電磁弁である。そして、スタックバイパス弁34が開くと、配管32aを通流する空気の一部がスタックバイパス管34aに流れ込み、内部カソード流路13を通流する空気の流量、圧力が小さくなる。
背圧弁35は、バタフライ弁等から構成された常開型の弁であり、その開度はECU70によって制御される。具体的には、背圧弁35の開度が小さくなると、内部カソード流路13における空気の圧力(実カソード圧力)が高くなるようになっている。
希釈器36は、パージ弁27から導入されるアノードオフガスと、配管35aから導入されるカソードオフガス(希釈用ガス)とを混合し、アノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈する容器であり、その内部に希釈空間を備えている。そして、アノードオフガスとカソードオフガスとが混合することで生成した希釈後ガスは、配管36aを介して車外に排出されるようになっている。
図示しない流量センサは、エアポンプ31の吸気口の近傍に取り付けられて質量流量(g/s)を検出するセンサであり、検出結果をECU70に出力している。
図示しない圧力センサは、配管32aに取り付けられて内部カソード流路13の空気の圧力を検出するセンサであり、検出結果をECU70に出力している。
<冷媒系>
冷媒系は、冷媒ポンプ41と、ラジエータ(放熱器)42と、サーモスタット43と、を備えている。
冷媒流路14の出口は、配管41aを介して、冷媒ポンプ41の吸込口に接続されている。冷媒ポンプ41の吐出口は、配管41b、ラジエータ42、配管42a、サーモスタット43、配管43aを介して、冷媒流路14の入口に接続されている。そして、ECU70の指令に従って冷媒ポンプ41が作動すると、スタック用冷媒が、冷媒流路14及びラジエータ42を経由するように循環し、燃料電池スタック10が適宜に冷却されるようになっている。
配管41bの途中には、サーモスタット43に接続する配管43bが設けられている。そして、低温起動時等においてスタック用冷媒の温度が低い場合、スタック用冷媒が配管43bを通ってサーモスタット43に向かいラジエータ42をバイパスし、燃料電池スタック10が早期に暖機されるようになっている。すなわち、サーモスタット43(方向切換弁)は、スタック用冷媒の温度に対応して、スタック用冷媒の通流方向を切り換えるようになっている。
以下、スタック用冷媒が通流する回路(配管41a、配管41b、配管42a、配管43a、配管43b)をスタック用冷媒回路(燃料電池用冷媒回路)という。
<電力消費系>
電力消費系は、電力制御器51と、モータ52と、空調システム80とを備えている。
電力制御器51は、ECU70からの指令に従って燃料電池スタック10の発電電力(出力電流、出力電圧)を制御する機器であり、DC/DCチョッパ等の電子回路を備えている。
モータ52は、燃料電池車の駆動力を発生する電動機であり、電力制御器51の出力端子(不図示)に接続されている。
空調システム80は、燃料電池車の車内温度を調整するためのシステムである。
図2に示すように、空調システム80は、空調用冷媒が通流する空調用冷媒回路81と、ヒータ(空調用加熱装置)82と、温度センサ83と、冷媒ポンプ84と、ダクト85と、送風機86と、エバポレータ87と、エアミックスドア88と、ヒータコア89と、を備えている。
温度センサ83は、空調用冷媒の温度を検出するための装置であって、空調用冷媒回路81上であってヒータ82の下流側近傍に設けられている。温度センサ83は、その検出結果をECU70とヒータ82とに出力している。
ヒータ82は、燃料電池スタック10を電源とし、ECU70からの指令に基づいて空調用冷媒を加熱する電気ヒータであり、エアポンプ31や燃料電池車両のアクセサリよりも消費電力が格段に大きい装置である。なお、ヒータ82は、使用時に振動音や作動音が極めて小さい。
また、ヒータ82には、加熱温度をECU70からの指令温度に適合させるため、電力制御器51から供給される電力を調整するコントロール部(不図示)が設けられている。
コントロール部は、フェイルセーフ機能を有し、温度センサ83により検出された温度がヒータ82の使用上限となる温度に近づいた場合、ヒータ82に供給される電力を減少するようになっている。さらに、コントロール部は、温度センサ83により検出された温度がヒータ82の上限値になった場合、ヒータ82への電力供給を中断させるようになっている。
冷媒ポンプ84は、ECU70からの指令に基づいて空調用冷媒を圧送するための装置である。
ダクト85は、車室外と車室に連通する筒状部材である。ダクト85内には、車室外側から順に、送風機86、エバポレータ87、エアミックスドア88、ヒータコア89が設置されている。
送風機86は、車室外からの空気を吸入してダクト85内に送り込むブロワである。
エバポレータ87は、送風機86から送り込まれる空気を冷却するものであり、冷房運転時に蒸発器として機能する。なお、図2において図示していないが、圧縮機(図示せず)、コンデンサ(凝縮器:図示せず)、膨張弁(図示せず)、及びエバポレータ87が配管(図示せず)を介して環状に順次接続されている。前記した圧縮機が駆動し、膨張弁の開度が絞られることでエバポレータ87に低温低圧の冷媒が流入する。
エアミックスドア88は、例えば回動式のドアであり、ECU70からの指令に従い回動軸を中心として回動する。これによって、ヒータコア89に流入する空気とヒータコア89を迂回する空気との流量比を調整し、車室に送り込まれる空気の温度を設定することができる。
<その他機器>
図1に示すように、IG61は、燃料電池車(燃料電池システム1)の起動スイッチであり、運転席周りに配置されている。IG61は、ECU70と接続されており、ECU70は、IG61のON信号/OFF信号を検知するようになっている。
アクセル開度センサ62は、アクセル開度(アクセルの踏み込み量)を検出し、ECU70に出力するようになっている。
<ECU>
ECU70は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されている。そして、ECU70は、その内部に記憶されたプログラムに従って下記の機能を実行することで、各種機器を制御している。
≪発電制御機能≫
ECU70(発電制御手段)は、通常時モード又は停止時乾燥モードで、燃料電池システム1を運転する機能を備えている。
<通常時モード>
通常時モードは、IG61のON時において、アクセル開度(要求負荷)に対応して水素、空気を通常に供給し、燃料電池スタック10を通常に発電させるモードである。
なお、アクセル開度が大きくなると、目標アノード圧力、目標カソード圧力が高くなり、目標アノードガス流量(目標水素流量)、目標カソードガス流量(目標空気流量)が多くなり、燃料電池スタック10の目標出力が大きくなる関係となっている。
<停止時乾燥モード>
停止時乾燥モードは、IG61のOFF信号(システム停止指令)を検知した場合、通常時モードよりも乾燥条件で燃料電池スタック10を発電させるモードである。
また、ECU70は、停止時乾燥モードの実行時において、空調システム80のヒータ82と冷媒ポンプ84とに運転指令を出し、燃料電池スタック10により発電された電力をヒータ82及び冷媒ポンプ84に供給させる。
なお、消費電力量に関し、冷媒ポンプ84よりもヒータ82の方が格段に大きいことから、燃料電池スタック10により発電された電力のほとんどがヒータ82により消費される。
また、通常時モードよりも乾燥条件で燃料電池を発電させる方法として、つぎの4つが挙げられる。なお、本発明では、4つの乾燥方法のうち一つを単独で使用してもよいし、複数組み合わせて使用してもよい。
<1.燃料電池スタックの温度上昇>
第1に、燃料電池スタック10の温度を通常時モードの設定温度よりも高めに設定し、燃料電池スタック10の温度を上昇させることで滞留水を気化させ、燃料電池スタック10から排出し易くする方法が挙げられる。
なお、燃料電池スタック10の温度を上昇させる方法としては、冷媒ポンプ41を間欠的に駆動したり、冷媒ポンプ41のON時間を短くしたり、冷媒ポンプ41を停止したりすることが挙げられるが、本発明においては特に限定されない。
また、燃料電池スタック10の温度を上昇させる場合、燃料電池スタック10の温度(図示しない温度センサの検出温度)がMEAの限界温度(耐熱上限温度)を超えないように、冷媒ポンプ41の制御する必要がある。なお、MEAの限界温度は、MEAの仕様(電解質膜の材質等)によって変化し、事前試験によって求められる。
その他、配管41aに絞り弁を設け、絞り弁の開度を小さく(絞り量を大きく)することで燃料電池スタック10の温度を高めてもよい。
<2.アノード側滞留水の排出>
第2に、パージ弁27を連続して開いたり、パージ弁27の開弁頻度を高めたりすることで、内部アノード流路12を通流するアノードガス(燃料ガス)の流量を増加させ、滞留水を速やかに排出する方法が挙げられる。
また、これに代えて又は加えて、循環ポンプ26を駆動させ、またはその回転速度を高めて、アノードガスの流量及び圧力を高めてもよい。
さらに、これらに代えて又は加えて、インジェクタ23による水素の噴射量を増加してもよい。
<3.カソード側滞留水の排出>
第3に、背圧弁35の開度を小さくしつつ、エアポンプ31の回転速度を高めることで、内部カソード流路13を通流する空気の流量、圧力を高め、内部カソード流路13の滞留水を排出する方法が挙げられる。
<4.供給される水分の低減>
第4に、加湿器バイパス弁33を開き、新規空気が加湿器バイパス弁33を通り加湿器32をバイパスすることで、内部カソード流路13に供給される水分を低減させ、燃料電池スタック10に供給(導入)される水分を低減する方法が挙げられる。
ECU70(発電制御手段)は、停止時乾燥モードの実行時において、フェイルセーフ機能によりヒータ82の電力消費量が低減した場合、エアポンプ31の駆動量を増大させる機能を備えている。
具体的には、燃料電池スタック10から出力される電流値IFCが所定値A以下になった場合、ヒータ82の消費電力が低減したと推定し、ECU70は、駆動量を増大するようにエアポンプ31に指令を出す。
また、ECU70は、電流値IFCが所定値A以下になったと判定した場合、電流値IFCが低下したという履歴を残し、エアポンプ31を駆動させたことを記憶する。
ECU70(発電制御手段)は、エアポンプ31の駆動量を増大させた場合にインピーダンス測定装置15から出力されるインピーダンス値に基づき、電解質膜を適度な湿潤状態に保つ機能を備えている。
具体的に、ECU70は、インピーダンス値が所定値BHI以上であると判定した場合、スタックバイパス弁34を開弁させて、エアポンプ31から供給される空気の一部をスタックバイパス管34aに流すように制御する。
また、ECU70は、インピーダンス値が所定値BLO以下であると判定した場合、スタックバイパス弁34を閉弁させて、エアポンプ31から供給される空気の全部を燃料電池スタック10のカソードに流すように制御する。
≪滞留水量把握機能≫
ECU70(滞留水量把握手段)は、燃料電池スタック10を通常時モードで運転した場合における燃料電池スタック10内の滞留水量を把握する滞留水量把握機能を備えている。なお、燃料電池スタック10内の滞留水は、内部アノード流路12に滞留する滞留水と、内部カソード流路13に滞留する滞留水と、を含む。
具体的には、ECU70は、目標電流値と図3のマップとに基づいて、単位時間あたりの滞留水の増加量(Δg/sec)を算出できるようになっている。そして、ECU70は、図3のマップにより算出された滞留水の増加量を時間で積分し、燃料電池スタック10内の滞留水量を算出(推定)する。
なお、図3において、単位時間あたりの滞留水の増加量が0よりも大きいとは、滞留水が増加することを意味し、滞留水の増加量が0よりも小さいとは、滞留水が減少することを意味する。
図3に示すように、目標電流値が所定目標電流値以下の範囲では、目標電流値が大きくなるにつれて滞留水の増加量が小さくなる関係となっている。
これは、目標電流値が大きくなるにつれて、燃料電池スタック10を通流する水素、空気の流量が増加し、水素、空気によって燃料電池スタック10から押し出される滞留水量が、発電に伴い生成する生成水量よりも多くなるからである。
また、目標電流値が所定目標電流値以上の範囲では、目標電流値が大きくなるにつれて滞留水の増加量が大きくなる関係となっている。これは、目標電流値が大きくなるにつれて、発電に伴い生成する生成水量が、燃料電池スタック10から押し出される滞留水量よりも多くなるからである。なお、所定目標電流値は、事前試験により求められるものである。
ECU70(発電制御手段)は、滞留水量把握機能により把握された滞留水量を排出するために、停止時乾燥モードで燃料電池スタック10を運転する目標時間(以下、「目標乾燥発電時間Tc」という。)を算出する機能を備えている。
具体的には、ECU70は、所定目標電流値で停止時乾燥モードを実行した場合における単位時間あたりの滞留水の増加量(低減量)を図3のマップから算出する。
そして、ECU70は、滞留水量把握機能により推定された滞留水量を、単位時間あたりの滞留水の増加量(低減量)で除算し、目標乾燥発電時間Tcを算出する。
このため、滞留水量把握機能により把握された滞留水量が多いほど目標乾燥発電時間Tcが長くなり、燃料電池スタック10の発電量が多くなるに構成されている。
なお、本実施形態における所定目標電流値は、図3に示すように、単位時間当たりの滞留水低減量が最も値が大きい電流値となっている。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、燃料電池システム1の動作を説明する。
なお、動作の説明では、IG61が継続してONされ、ECU70が通常時モードを実行し、燃料電池スタック10が通常に運転されている状態から説明する(Start)。
ステップS101において、ECU70は、IG61のOFF信号(システム停止信号)を検出したか否かを判定する。
IG61のOFF信号を検出していないと判定した場合(S101・No)、ECU70は、ステップS101の処理を繰り返す。
一方、IG61のOFF信号を検出したと判定した場合(S101・Yes)、ECU70は、ステップS102の処理に進む。
ステップS102において、ECU70は、図3に示すマップに基づいて燃料電池スタック10の滞留水量を把握し、その滞留水量を排出するために必要な目標乾燥発電時間Tcを算出する。
ステップS103において、ECU70は、停止時乾燥モードを実行し、乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が開始する。また、ECU70は、燃料電池スタック10の乾燥発電時間Tの計時を開始する。
ステップS104において、ECU70は、空調システム80(ヒータ82と冷媒ポンプ84)に運転指令を出し、ヒータ82と冷媒ポンプ84に電力供給を開始する。これにより、燃料電池スタック10が発電した電力が消費される。
ステップS105において、ECU70は、燃料電池スタック10から出力される電流値IFCが所定値A以下であるか否かを判定する。
電流値IFCが所定値A以下であると判定した場合(S105・Yes)、ECU70は、フェイルセーフ機能によりヒータ82の消費電力が低減したと判断し、ステップS108の処理に進む。
一方で、電流値IFCが所定値A以下でないと判定した場合(S105・No)、ECU70は、ステップS106の処理に進む。
ステップS106では、電流値IFCの低下履歴があるか否かを判定する。
電流値IFCが低下した履歴がないと判定した場合(S106・No)、ECU70は、エアポンプ31が駆動していないと判断し、ステップS107の処理に進む。
一方で、電流値IFCが低下した履歴があると判定した場合(S106・Yes)、ECU70は、エアポンプ31が駆動したと判断し、ステップS109の処理に進む。
ステップS108において、ECU70は、エアポンプ31の駆動量を増大させ、電流値IFCが低下した履歴を残す。
ステップS109において、ECU70は、インピーダンス値が所定値BHI以上であるか否かを判定する。
インピーダンス値が所定値BHI以上でないと判定した場合(S105・Yes)、ECU70は、電解質膜が乾燥状態ではないと判断し、ステップS111の処理に進む。
一方で、インピーダンス値が所定値BHI以上であると判定した場合(S109・No)、ECU70は、電解質膜が乾燥状態にあると判断し、ステップS110の処理に進む。
ステップS110において、ECU70は、スタックバイパス弁34に開弁指令を出す。これにより、エアポンプ31により送り込まれる空気の一部がスタックバイパス管34aを通流するようになり、内部カソード流路13を通流する空気の流量、圧力が小さくなる。この結果、電解質膜から排出される水が低減し、電解質膜が適度な湿潤状態となる。なお、当該処理後にステップS107に進む。
ステップS111において、ECU70は、インピーダンス値が所定値BLO以下になっている否かを判定する。
インピーダンス値が所定値BLO以下になっていないと判定した場合(S111・No)、ECU70は、電解質膜が適度な湿潤状態であると判断し、ステップS107の処理に進む。
一方で、インピーダンス値が所定値BLO以下になっていると判定した場合(S111・Yes)、ECU70は、電解質膜が水過剰状態にあると判断し、ステップS112の処理に進む。
ステップS112において、ECU70は、スタックバイパス弁34に閉弁指令を出す。これにより、スタックバイパス管34aが通流不可となり、内部カソード流路13を通流する空気の流量、圧力が大きくなる。この結果、電解質膜から排出される水が増加し、電解質膜が適度な湿潤状態となる。なお、当該処理後にステップ107に進む
ステップS107において、ECU70は、乾燥発電時間Tが目標乾燥発電時間Tよりも大きいか否かを判定する。
乾燥発電時間Tが目標乾燥発電時間Tよりも小さいと判定した場合(S107・No)、ECU70は、滞留水量把握機能により把握した滞留水量(システム停止指令時の滞留水量)の全部を排出していないと判断し、ステップS105に戻り、ステップS105以下の処理を繰り返す。
一方で、乾燥発電時間Tが目標乾燥発電時間Tよりも大きいと判定した場合(S107・Yes)、ECU70は、滞留水量把握機能により把握した滞留水量(システム停止指令時の滞留水量)の全部を排出したと判断し、Endに進む。
Endにおいて、ECU70は、停止時乾燥モードの実行を停止する。つまり、燃料電池スタック10の発電が停止するとともに、空調システム80(ヒータ82と冷媒ポンプ84)の運転も停止して、燃料電池システム1が停止する。
〈燃料電池システムの効果〉
以上、本実施形態に係る燃料電池システム1及び燃料電池システム1の制御方法によれば、図5の時刻「t1」に示すように、IG−OFF信号(システム停止信号)を検出した場合に、乾燥条件で燃料電池の発電が行われる(S103参照)。
このため、燃料電池システム1の停止時に残留する滞留水が低減し、次回の燃料電池システム1の起動時に発電性能が低下するという不利益を回避できる。
また、乾燥条件で燃料電池スタック10を発電させることで滞留水の排出を実現するため、燃料電池システム1が通常備える構成により滞留水の排出を実現でき、燃料電池システム1の大型化を回避することができる。
また、乾燥条件で発電された燃料電池スタック10の電力は、騒音や振動が発生し難いヒータ82により消費されるため、燃料電池システム1の静粛性が高く、商品性が向上する。
また、図5の時刻「t2」に示すように、電流値IFCが所定値A以下となった場合、言い換えれば、フェイルセーフ機能によりヒータ82で消費される電力が低減した場合、エアポンプ31の駆動量が増大し、エアポンプ31での消費電力量が増加する。このため、ヒータ82の低減した消費電力がエアポンプ31の増大した消費電力で補われて、乾燥状態での発電を継続することができ、確実に滞留水が排出される。
また、エアポンプ31の駆動量が増大するため、燃料電池スタック10から排出される滞留水も増加してより乾燥するようになる。
また、図5の時刻「t3」に示すように、インピーダンス値が所定値BHI以上になっていると判定された場合、言い換えれば、電解質膜が乾燥状態と推定される場合に、スタックバイパス弁34が開弁する。
このため、電解質膜の含水量が次第に増加し、電解質膜の破壊が防止される。また、次回の燃料電池スタック10の起動性低下も回避することができる。
また、図5の時刻「t4」に示すように、インピーダンス値が所定値BLO以下になっていると判定された場合、言い換えれば、電解質膜の水が過剰な状態と推定される場合、スタックバイパス弁34が閉弁する。
このため、電解質膜の含水量が次第に低減して適度な湿潤状態となり、次回の燃料電池スタック10の起動性低下を回避することができる。
また、滞留水量把握機能によりシステム停止時の滞留水量を把握されるとともに、発電制御機能により把握された滞留水量を排出できる目標乾燥発電時間Tが算出されるため、乾燥条件での発電時間が適当である。このため、停止時乾燥モードの終了時に滞留水が残留することがなく、かつ、水素の浪費を回避できる。
以上、実施形態に係る燃料電池システム1と燃料電池システム1の制御方法について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、本実施形態において、停止時乾燥モードの実行中(乾燥条件での燃料電池スタック10の発電中)に、電流値IFCが所定値A以下となった場合、エアポンプの駆動量を増加させているが、エアポンプ31以外にバッテリの充電や、燃料電池車両のアクセサリで電力を消費するように構成してもよい。
また、本実施形態では、ECU70が滞留水量を把握するとともに、その滞留水量に応じた目標乾燥発電時間Tを算出するように構成されているが、目標乾燥発電時間Tを予め設定された時間としてもよい。当該構成によっても、燃料電池システム1の停止時に残留する滞留水を減少させることができる。
また、IG−OFF信号を検出する直前に燃料電池スタック10が高負荷発電を行っており、上記した滞留水量把握機能で把握した滞留水量よりも実際の滞留水量が多いと認められるとき、ECU70が高負荷発電判定機能を備えるようにしてもよい。
ここで、高負荷発電判定機能とは、IG−OFF信号(システム停止指令)の検出時前の所定時間内に、燃料電池スタック10の電流値IFCが所定電流値以上であるか否かを判定する機能である。
そして、ECU70が高負荷発電判定機能を備える場合、乾燥発電時間を所定時間増加させるように構成してもよい。
具体的に、ECU70は、高負荷発電判定機能により大量の滞留水が発生したか否かを判定して大量の滞留水が発生したと判定した場合、滞留水量把握機能により算出した時間と所定時間(増加時間)を加算した時間を目標乾燥発電時間Tに設定する。これによれば、乾燥状態で発電する時間が長くなり、確実に滞留水を排出することができる。
また、本発明は、燃料電池用冷媒回路を通流するスタック用冷媒(燃料電池用冷媒)がヒータ82に通流するように構成してもよい。以下、燃料電池用冷媒回路上のスタック用冷媒がヒータ82に通流する変形例の詳細について説明する。
図6に示すように、変形例に係る燃料電池システム1Aは、実施形態の燃料電池システム1に、空調用冷媒回路81と燃料電池用冷媒回路とを接続する配管91及び配管92と、冷媒の流路を切り替える三方弁90とを加えた構成となっている。
なお、三方弁90と配管91と配管92とが特許請求の範囲に記載される「接続手段」に相当する構成である。
配管91は、空調用冷媒回路81を構成する配管81aと、燃料電池スタック10の冷媒流路14の入り口に接続する配管43aと、を接続し、空調用冷媒回路81上の冷媒を燃料電池スタック用の冷却回路上に流すための配管である。
配管92は、三方弁90を介して、空調用冷媒回路81を構成する配管81cと、燃料電池スタック10の冷媒流路14の入り口に接続する配管43aと、を接続し、燃料電池用冷媒回路上の冷媒を空調用冷媒回路81に流すための配管である。
三方弁90は、配管81bと配管81cと配管92との合流点に設けられ、ECU70の指令に従って、配管81cに連続する流路を配管81b又は配管92に切り替える弁である。
また、ECU70は、燃料電池スタック10を通常時モードで運転している場合、三方弁90に対し、配管81cと配管81bとを連続する流路となるように指令を出す。これにより、配管81a上の冷媒が配管81b、配管81cの順で流れて空調用冷媒回路81を循環する(図6の矢印参照)。
一方で、ECU70は、燃料電池スタック10を停止時乾燥モードで運転している場合(Start)、下記のような処理を行い、冷媒の通流を管理している。
ステップS201において、ECU70は、温度センサ83に測定された冷媒温度Tが所定温度T以上になっているか否かを判定する。
冷媒温度Tが所定温度T以上でないと判定した場合(S201・No)、ECU70は、ステップS202の処理に進む。
一方で、冷媒温度Tが所定温度T以上であると判定した場合、インピーダンス値が所定値BHIを超えていないと判定した場合(S201・Yes)、ECU70は、ステップS203の処理に進む。
ステップS202において、ECU70は、乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了したか否かを判定する。
乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了したと判定した場合には、Endに進み、三方弁90に指令を出すことなく終了する。
一方で、乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了していないと判定した場合には、ステップS201に戻り、冷媒温度Tが所定温度T以上になっているか否かの判定を繰り返す。
ステップS203において、ECU70は、三方弁90に配管81cと配管92とを連続する流路となるように指令を出す。
これにより、図8に示すように、配管81a上の冷媒が配管92に通流して配管43aに流れ込み、燃料電池用冷媒回路を流れるスタック用冷媒と合流する。
そして、スタック用冷媒と空調用冷媒との合流により、空調用冷媒の温度が低下するとともに、配管92を通流して空調用冷媒回路81に戻る。
なお、燃料電池用冷媒回路上に空調用冷媒が合流することに伴い、ECU70は、冷媒ポンプ41の駆動量を増大させて、燃料電池用冷媒回路を流れる冷媒量を増加させる。
ステップS204において、ECU70は、乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了したか否かを判定する。
乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了したと判定した場合(S204・Yes)には、ステップS205に進む。一方で、乾燥状態での燃料電池スタック10の発電が終了していないと判定した場合(S204・No)には、ステップS204に戻る。
ステップS205において、ECU70は、三方弁90に配管81cと配管81bとを連続する流路となるように指令を出す。これにより、冷媒は、空調用冷媒とスタック用冷媒とに分流する。そして、当該処理後にEndに進み、終了する。
以上、変形例に係る燃料電池システム1によれば、ヒータ82から熱を回収する冷媒の全体量が増加し、ヒータ82で消費される電力量が増加する。この結果、ヒータ82を停止させることなく乾燥条件での発電を継続することができ、燃料電池スタック10から確実に滞留水が排出される。
また、上記した所定温度Tは、下記の範囲で適宜設定することができるものである。
所定温度Tの上限は、ヒータ82が図示しないコントローラ部により電力供給を停止されるおそれがある温度である。この温度よりも所定温度Tが上回ってしまうと、ヒータ82への電力供給が停止された後に、スタック用冷媒がヒータ82に供給されるようになり、ヒータ82の運転を継続できなくなるからである。
一方で、所定温度Tの下限は、停止時乾燥モードを実行しているスタック用冷媒の温度である。この所定温度Tがスタック用冷媒の温度よりも下回ってしまうと、スタック用冷媒と空調用冷媒とが合流することで空調用冷媒が温まってしまうからである。
そのほか、上記した変形例において、空調用冷媒がスタック用冷媒と合流することで、スタック用冷媒の温度が上昇した場合、サーモスタット43が配管42aと配管43aとを連続して冷媒がラジエータ42を通流する。このため、ラジエータ42で放熱されて、空調用冷媒と合流した場合に空調用冷媒の温度を下げることができ、ヒータ82の継続的な運転が可能となる。
1、1A 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
15 インピーダンス測定装置
21 水素タンク
23 インジェクタ
31 エアポンプ(酸化剤ガス供給手段)
34 スタックバイパス弁(開閉弁)
32a 配管(酸化剤ガス供給流路)
32b 配管(酸化剤オフガス排出流路)
34a スタックバイパス管(バイパス流路)
51 電力制御器(発電制御手段)
52 モータ
62 アクセル開度センサ
70 ECU(発電制御手段、滞留水量把握手段)
81 空調用冷媒回路
82 ヒータ(空調用加熱装置)
83 温度センサ(空調用冷媒温度検出手段)
90 三方弁
91 配管
92 配管

Claims (7)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、
    前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、
    前記空調用加熱装置に加熱される空調用冷媒が通流する空調用冷媒回路と、
    前記燃料電池を冷却する燃料電池用冷媒が通流する燃料電池用冷媒回路と、
    前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続する接続手段と、
    を備え、
    前記発電制御手段は、通常時モードと停止時乾燥モードとを有し、
    前記通常時モードは、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電させるモードであり、
    前記停止時乾燥モードは、システム停止指令を検知した場合、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費するモードであり、
    前記発電制御手段は、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用冷媒の温度が所定値以上の場合、前記接続手段が前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続させる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、
    前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、
    前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給し、前記燃料電池の発電電力により駆動する酸化剤ガス供給手段と、
    を備え、
    前記発電制御手段は、通常時モードと停止時乾燥モードとを有し、
    前記通常時モードは、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電させるモードであり、
    前記停止時乾燥モードは、システム停止指令を検知した場合、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費するモードであり、
    前記発電制御手段は、前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用加熱装置の消費電力量が所定値以上になったとき、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池に向かう酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス供給流路と、
    前記燃料電池からの酸化剤オフガスが通流する酸化剤オフガス排出流路と、
    前記酸化剤ガス供給流路と前記酸化剤オフガス排出流路とを接続し、前記燃料電池をバイパスするバイパス流路と、
    前記バイパス流路に配設されたバイパス弁と、
    前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、
    を備え、
    前記発電制御手段は、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させている場合であって、前記インピーダンス測定装置により測定されたインピーダンス値が所定値以上になったとき、前記バイパス弁を開弁させる
    ことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の内部流路における滞留水量を把握する滞留水量把握手段を備え、
    前記発電制御手段は、前記滞留水量把握手段により把握された前記滞留水量が多いほど、前記停止時乾燥モードにおける前記燃料電池の発電量を増大させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記システム停止指令の検出時前の所定時間内に所定電流値以上の高負荷発電が行われたか否かを判定する高負荷発電判定手段を備え、
    前記発電制御手段は、前記高負荷発電判定手段により前記高負荷発電が行われたと判定された場合、前記発電制御手段が前記停止時乾燥モードにおける前記燃料電池の発電量を増大させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、
    前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、
    前記空調用加熱装置に加熱される空調用冷媒が通流する空調用冷媒回路と、
    前記燃料電池を冷却する燃料電池用冷媒が通流する燃料電池用冷媒回路と、
    前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続する接続手段と、
    を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    通常時モードにより、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電する工程と、
    システム停止指令を検知した場合、停止時乾燥モードにより、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費する工程と、
    を含み、
    前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用冷媒の温度が所定値以上の場合、前記接続手段が前記空調用冷媒回路と前記燃料電池用冷媒回路とを接続させる
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  7. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の発電を制御する発電制御手段と、
    前記燃料電池の発電電力により駆動する空調用加熱装置と、
    前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給し、前記燃料電池の発電電力により駆動する酸化
    剤ガス供給手段と、
    を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    通常時モードにより、要求負荷に対応して前記燃料電池を発電する工程と、
    システム停止指令を検知した場合、停止時乾燥モードにより、所定の目標乾燥発電時間が経過するまで、前記通常時モードよりも乾燥条件で前記燃料電池の発電を継続し、かつ、前記燃料電池の発電電力を前記空調用加熱装置で消費する工程と、
    を含み、
    前記停止時乾燥モードの実行時において前記空調用加熱装置の消費電力量が所定値以上になったとき、前記酸化剤ガス供給手段の駆動量を増大させる
    ことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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