JP6226164B1 - 庖丁研ぎ器とその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】庖丁を粗砥用砥石体を使用して研ぎ上げ、その後テンプラ油やグリス等の少量を付着し仕上用砥石体にて研ぎ上げる庖丁研ぎ器等を提供する。【解決手段】表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングする2個の円盤状研磨砥石1、1を対向状にセットする。中心部に軸杆3を貫通して軸杆3の左右両サイドよりナット4、4を軸着する粗砥用砥石体aを設け、表面部6にダイヤモンド粉末をコーティングする2個の円盤状研磨砥石5、5をセットする。中心部に軸杆7を貫通して軸杆7の左右両サイドよりナット8、8を軸着する仕上用砥石体bを設け、上面部9に粗砥用砥石体aと仕上用砥石体bを所定間隔おきに並列し、回転自在に嵌着する細長形状の握持体cと、握持体cの上面部9にスライドが調整可能な左側刃物ガイド体d等を装着した。【選択図】 図1

Description

本発明は、粗砥用砥石体と仕上用砥石体とを握持体の上面部に並列状態で回転自在に嵌着せしめ、庖丁を粗砥用砥石体を使用して研ぎ上げ、研ぎ上げ後は、テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスの少量を付着せしめ仕上用砥石体にて研ぎ上げるようにした庖丁研ぎ器とその使用方法の技術分野に関するものである。
従来庖丁研ぎ器として、本件特許出願人が開発した下記特許文献1(特許第3991158号公報)が開示されている。さらに本出願人が出願中の庖丁研ぎ器に関する特許文献2(特開2010−110885公報)が開示されている。
しかし、前記開示の庖丁研ぎ器は、何れも中央に1個のダイヤをコーティングした研磨砥石体を装着し、両刃庖丁や片刃庖丁を自由に研ぎ上げることを目的に開発されたものであった。
さらに、従来のダイヤ研磨砥石式の庖丁研ぎ器は、その他の砥石と違い、その硬さを利用して庖丁の刃先を削り落して刃を付けるものであり、他方、その他の天然・合成砥石も水を付けて研ぐほどに砥石から、はがれ落ちた細かい部分と、すり減った庖丁の金属部分が、水を媒体として研ぐ程に、ぬめりが出てくる時が、庖丁が一番研げる状態である。
また、従来開示のダイヤ研磨砥石式の庖丁研ぎ器は、ダイヤ砥石体が1個しか装着されていないので使用頻度が多くなると、研磨砥石体にコーティングされているダイヤモンド粉末が時間の経過と共に剥がれ落ちてしまう恐れがあった。そのため製品寿命が短くなると云うものであった。
特許第3991158号公報 特開2010−110885公報
本発明が解決しようとする課題は以下のとおりである。
本発明は、回転自在にして、且若干傾斜状に装着せしめるダイヤ研磨砥石体を2個形成し、握持体の上面部に所定の間隔を置いて2個並列(二頭式)せしめ、一方の砥石体は粗砥として使用し、他方の砥石体は仕上砥として使用すること、さらに粗砥によって研ぎ上げた後、他方の仕上砥に、水ではなく、テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスの何れかを仕上砥側の円盤状研磨砥石側もしくは庖丁の刃部側に付着せしめて研ぎ上げるようにして、1000番の砥石で研いだものと同じような切れ味をだすことができるようにして課題を解決した。
さらに本発明の創作に至った経緯は下記のとおりである。
本件特許出願人は、昨年の実験から、平らな10cmの両面にダイヤを付け砥石全体を庖丁の刃がこすれるよう考えました。巨大な砥石一枚を直立にし、斜めにセットした庖丁に圧力が掛かるようにし、それを手前に引き、その勢いで砥石がまわるように考え作りましたが、さて、押す時に庖丁に掛かっている圧力を逃してやらなければ庖丁は動きません。今まで押す引くで使っていらっしゃったお客様に100%受け入れられないと判断し中止致しました。しかし、安物の庖丁でもびっくりするほどの切れ味になりました。
これを生かして再度挑戦したのは、庖丁を台の上に乗せ、台の庖丁を斜めに当たるように焼入れしたステンレス丸棒に、長さ7cm巾6cmのダイヤの付いた厚い削り台を自由にスライド出来るように作りましたが、砥石も100番から1000番まで揃えましたが、価格がべらぼうに高い事と思ったように自由に削れず中止致し、同時進行していた二頭式の形に致し、従来の砥石と仕上用の砥石として使う事を考え、前回の異常に切れる油付の砥石を付け試作しました所、この方法がベストと考え、売り出す事と致しました。
この試作品をもって、某商社に秘密を厳守してご覧に入れました。私の友人のSさんの研いだ庖丁を持って参りました。Sさんは三条地区では傑出した研ぎの名人です。先ず、厚紙を切れる庖丁で切って見せました。
次に持って行ったコンクリートブロックを、何回も何回もこすり庖丁が完全に切れなくしました。切れないのを証明するため、厚紙を切って見せました。厚紙は庖丁の刃が入らず、ぶさぶさになりました。
従来の砥石を使い完全に刃が付いたのを確かめ、油砥石とした砥石に掛ける前に、庖丁にグリスを庖丁の刃の長さ全体に巾5mmほどに紙へらで庖丁の刃先に塗り、軽く4、5回こすりました。ダイヤの番定は荒いのに1000番の砥石で研いだようによく切れます。
前記S名人の研いだのとは若干違うように思いましたが、あまり遜色ありません。私も自信はありましたが、自分でデモンストレーションしながら、これは売れると感じました。今回は本当にお金が掛りました。発明とはお金が掛るのです。
従来の砥石を粗砥とするならば、仕上用として用いた油砥石がまさしく仕上用としてぴったりなのです。粗砥用の砥石で刃を付けたものならば、ほんの3、4回押したり引いたりで仕上に代るダイヤの番定もやや同じです。安定した大玉のダイヤも気持ちよく研げ、皆様方にきっと喜んでいただけると確信しております。
今回の特許出願は、ダイヤコーティング砥石の種々の試作品の中で思いがけない切れ味が容易にえられる事が分り、それを主体とした耐久性などの見地から粗砥とさほど違わない砥石に庖丁の刃にグリスを刃先5mm巾に紙へらで付けるだけで、仕上砥石で研いだと同じ切れ味をえた事は大発見でした。
これならば、粗砥石、油砥石と同じ位の使い用となり、仕上砥石だけが極端に早く減る事はない。
以上が本願発明を創作するに至った経緯である。
課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石1と、表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石1とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石1を外側方にして、前記両砥石1、1を対向状にセットし、且前記両砥石の中心部に軸杆を貫通し、前記軸杆3の左右両サイドにナット4、4を軸着せしめた粗砥用砥石体aと、表面部6にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石5と表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石5とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石5を外側方にして、前記両砥石5、5を対向状にセットし、且前記両砥石の中心部に軸杆を貫通し、前記軸杆7の左右両サイドにナット8、8を軸着せしめたグリス付着専用の仕上用砥石体bとを設け、上面部9に形成せしめた嵌挿部9b内に前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bを所定の間隔おきに並列し、且回転自在に嵌着せしめる細長形状の握持体cと、前記握持体cの上面部9に左側刃物ガイド体dと、前記握持体cの上面部9に右側刃物ガイド体eと、前記握持体cの上面部9にして、且前記左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eとの間に、スライドが調整可能な中央刃物ガイド体fを夫々装着せしめ、前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bが、前記握持体cの長さ方向の軸線に対し、所定の角度で傾斜状にして、且平行状に並列せしめ、前記左側刃物ガイド体dと前記右側刃物ガイド体eと前記中央刃物ガイド体fに細長孔14、14、14を形成し、前記各細長孔14、14、14に頭部16付きガイドピン15を貫通して前記3つのガイド体d、e、fと前記握持体cを夫々螺着せしめ、前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bが、前記左側刃物ガイド体dと前記右側刃物ガイド体eと、前記中央刃物ガイド体fによってカバーされ、前記中央刃物ガイド体fの全長が、前記左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eの端部17、18との間に形成される庖丁刃の刃挿入部19、20を調整できる長さにて形成されていることを特徴とする庖丁研ぎ器である。
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記左側刃物ガイド体dの上面部に、前記粗砥用砥石体aであることを明確にする文字11を付記せしめる粗砥使用指示シール10を貼着し、右側刃物ガイド体eの上面部に、前記仕上用砥石体bであることを明確にする文字13を付記せしめる仕上砥使用指示シール12を貼着することを特徴とする請求項1に記載の庖丁研ぎ器である。
課題を解決するための手段として、請求項3に記載の発明は、握持体cの上面部9に握持体cの細長形状の軸線方向に対し、稍傾斜状にして、且並列状に回転自在に粗砥用砥石体aと仕上用砥石体bを嵌着せしめると共に、前記粗砥用砥石体aと仕上用砥石体bをカバーする左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eと中央刃物ガイド体fを、頭部16付きガイドピン15、15、15によって前記握持体cに夫々接続せしめた庖丁研ぎ器の使用方法であって、
前記庖丁研ぎ器の前記中央刃物ガイド体fを左側刃物ガイド体d側にスライドしてガイドピン15をゆるめた状態から締め付け後、左側刃物ガイド体d側の握持体cを片方の手指で握持し、もう片方の手指で握持していた庖丁の刃先を前記粗砥用砥石体a内に挿入し、所定の回数前進と後進を交互に繰り返し研ぎ上げた後、前記握持体cを置き換え、中央刃物ガイド体fのガイドピン15をゆるめて反対側にスライドさせて前記ガイドピン15を再度締め付け、前記粗砥用砥石体aによって研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは仕上用砥石体bに、グリスを付着せしめた後、前記右側刃物ガイド体e側の握持体cを握持し、前記庖丁の刃先を前記仕上用砥石体b内に挿入して研ぎ上げることを特徴とする庖丁研ぎ器の使用方法である。
課題を解決するための手段として、請求項4に記載の発明は、握持体cの上面部9に握持体cの細長形状の軸線方向に対し、稍傾斜状にして、且並列状に回転自在に粗砥用砥石体aと仕上用砥石体bを嵌着せしめると共に、前記粗砥用砥石体aと仕上用砥石体bをカバーする左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eと中央刃物ガイド体fを、頭部16付きガイドピン15、15、15によって前記握持体cに夫々接続せしめ、前記粗砥用砥石体a側の前記右側刃物ガイド体eの上面部には粗砥用砥石体aであることを指示するシール10を貼着し、他方前記仕上用砥石体b側の上面部にも仕上用砥石体bであることを指示するシール12を貼着せしめた庖丁研ぎ器の使用方法であって、
前記庖丁研ぎ器の前記中央刃物ガイド体fを左側刃物ガイド体d側にスライドしてガイドピン15をゆるめた状態から締め付け後、左側刃物ガイド体d側の握持体cを片方の手指で握持し、もう片方の手指で握持していた庖丁の刃先を前記粗砥用砥石体a内に挿入し、所定の回数前進と後進を交互に繰り返し研ぎ上げた後、前記握持体cを置き換え、中央刃物ガイド体fのガイドピン15をゆるめて反対側にスライドさせて前記ガイドピン15を再度締め付け、前記粗砥用砥石体aによって研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは仕上用砥石体bに、グリスを付着せしめた後、前記右側刃物ガイド体e側の握持体cを握持し、前記庖丁の刃先を前記仕上用砥石体b内に挿入して研ぎ上げることを特徴とする庖丁研ぎ器の使用方法である。
本発明は、上述のとおりの構成なので、二頭式にて並列せしめられている一方の粗砥石体にて従来の手法と同様にして庖丁を研ぎ上げ、つづいて並列している他方の仕上用砥石体に直接テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスを付着せしめるか、もしくは粗砥にて研ぎ上げられた庖丁側の刃部もしくは刃部の周辺に前記したテンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスを少量付着せしめた後、前記仕上用砥石体の円盤形状の研磨砥石側に握持している庖丁の刃部を挿入せしめ2〜3回こするだけで極めて優れた切れ味も持った庖丁研ぎができる。
また、本発明は、砥石体が二頭並列状に装着されているので、一方を粗砥石体として使用し、他方を仕上砥石体として使用し、ただし前記仕上砥石体には、テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスを付着することを条件にして庖丁をこすり上げるようにすると共に、前記仕上砥石体を介して研ぎ仕上げをするときは、握持体を置き換えるだけの簡単な操作で切れ味が抜群な庖丁研ぎができる。
さらに、本発明は、前記のように左側刃物ガイド体の上面部に粗砥用砥石体であることを指示するシールを、他方右側刃物ガイド体の上面部にも仕上用砥石体であることを指示するシールを夫々貼着せしめているので、庖丁を研ぐ手順を間違わずにできる利点がある。
加えて、粗砥用砥石体と仕上用砥石体の2個を二頭並列状に握持体に装着せしめた研ぎ構造としたので、従来の庖丁研ぎ器よりもダイヤモンド粉末の剥がれ落ちるスピードが遅くなり、そのため製品寿命が延命できる利点がある。
本発明庖丁研ぎ器の斜視図である。
同図1の庖丁研ぎ器が置き換えられた状態の斜視図である。
同図1の庖丁研ぎ器を分解した状態の斜視図である。
本発明は、実施の形態が共通しているので、図面に基づき一括して以下のとおり説明する。
図において、符号aは粗砥用砥石体を示している。該砥石体aは、表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石1と、表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石1とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石1を外側方にして、前記両砥石1、1を対向状にセットし、且中心部に軸杆3を貫通して前記軸杆3の左右両サイドよりナット4、4を軸着する。この軸着はネジ(図示なし)が設けられている。
さらに、前記粗砥用砥石体aを構成する対向状にセットされる円盤状の研磨砥石1、1の中、ダイヤモンド粉末をコーティングするのは、外側方の研磨砥石1である。前記のようにダイヤモンド粉末をコーティングした砥石1の外側円周部には、青色を着色して使用者が分り易いようにする。
bは仕上用砥石体であり以下の構成からなっている。
表面部6にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石5と表面部2にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石5とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石5を外側方にして、前記両砥石5、5を対向状にセットし、且中心部に軸杆7を貫通して前記軸杆7の左右両サイドよりナット8、8を軸着する。この軸着はネジ(図示なし)も設けられている。
前記仕上用砥石体bを構成する対向状にセットされる円盤状の研磨砥石5、5の中、ダイヤモンド粉末をコーティングするのは、外側方の研磨砥石5である。前記のようにダイヤモンド粉末をコーティングした砥石5の外側円周部には、赤色を着色して使用者が分り易いようにする。
cは握持体であり、以下の構成からなる。
上面部9に前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bを所定の間隔おきにして、且回転自在に嵌着せしめる構成である。
さらに前記握持体cは細長形状にして、前記2つの砥石体a、bが嵌挿する嵌挿部9bが形成されている。
dは左側刃物ガイド体であり、以下の構成からなっている。
前記握持体cの上面部9にスライドが調整可能に装着されている。その具体的説明は下記に説明する。
eは前記握持体cの上面部9にスライドが調整可能にセットされている右側刃物ガイド体である。
fは前記握持体cの上面部9にして、且前記左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eとの間に、スライドが調整可能な構造となっている中央刃物ガイド体である。さらにその具体的構成は下記に述べる。
さらに前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bは、前記握持体cの長さ方向の軸線に対し、所定の角度で傾斜状にして、且平行状に並列せしめられている。
10は粗砥使用指示シールであり、以下の構成からなっている。
該シール10は前記左側刃物ガイド体dの上面部に、前記粗砥用砥石体aであることを明確にする文字11を付記せしめ貼着されている。
図において、12は仕上砥使用指示シールであり、右側刃物ガイド体eの上面部に、前記仕上用砥石体bであることを明確にする文字13を付記せしめ貼着されている。
本発明は、前記左側刃物ガイド体dと前記右側刃物ガイド体eと前記中央刃物ガイド体fには、細長孔14、14、14が形成され、前記各細長孔14、14、14には頭部16付きガイドピン15を貫通して前記3つのガイド体d、e、fと前記握持体cを夫々螺着せしめる。
15aはガイドピン15と共に使用されるワッシャーである。
9aは係止部であり、前記各ガイド体d、e、fのスライドをスムーズに行うための機能がある。
さらに、本発明は、前記粗砥用砥石体aと前記仕上用砥石体bが、前記左側刃物ガイド体dと前記右側刃物ガイド体eと中央刃物ガイド体fによってカバーされている。
さらに、前記各ガイド体d、e、fは係止部9aによって、はみ出たりしない。
15bは握持体cと各ガイド体d、e、fを接続するために握持体c側に形成されたネジ付き突出部である。
前記中央刃物ガイド体fの全長は、前記左側刃物ガイド体dと右側刃物ガイド体eの端部17、18との間に形成される庖丁刃の刃挿入部19、20を調整できる長さにて形成されている。
本発明は、前記仕上用砥石体bが下記のように実施される。
すなわち、庖丁が前記粗砥用砥石体aによって研ぎ上げられた後、研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは刃部を含む刃部の周辺に、テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスを付着せしめて、前記庖丁を研ぎ上げるものである。
本発明の庖丁研ぎ器を構成する粗砥用砥石体aによって庖丁を研ぎ上げた後、仕上げのため仕上用砥石体bによって研ぐ以前の準備作業として庖丁の刃部側もしくは前記仕上用砥石体b側にテンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリス(食用機械類において使用される無害なグリスを使用する。)を少量付着せしめる。
つぎに、庖丁を前記握持体cに嵌着している前記仕上用砥石体bの円盤状研磨砥石5、5内に嵌挿せしめ複数回こする。その結果、庖丁の刃先は、切れ味が極めて良好に研ぎ上がる。
本件発明を開発するに至った経緯は、以下のとおりである。
従来の庖丁研ぎ器は、研ぎ器を構成するダイヤ砥石は、その他の砥石と違い、その硬さを利用して庖丁の刃先を削り落して刃をつけるものであった。一方、その他の天然・合成砥石とも、水を付け研ぐほどに砥石からはがれ落ちた細かい部分とすり減った庖丁の金属部分が、水を媒体として研ぐほどに、ぬめりが出てくる時が、庖丁が一番研げる状態である。そうなると、ぬめりもギラギラと油の入ったような風にも見える。このような研ぎ方は、ダイヤ砥石にはなかった。仕上用として更に細かいダイヤをはりつけ使用しても、決っして上手く行かず、試行錯誤の上、ダイヤ砥石の上に油を付けるか、庖丁の刃先に油を付け使用すると、現在の砥石だけの切れ味から、思い掛けない庖丁の切れ味を出すに至った。
この原因は、ダイヤ砥石の上から油を付けると、当りが柔らかくなり、今まで下に落ちていた、庖丁の削り滓が、油と同化して細かいダイヤにまとわり付き、天然砥石のぬめりと似たような状態になったものと判断する。しかし、本当に良く研げた庖丁の切れ味には及ばないが、2、3回こすって刃が付く、簡易庖丁研ぎ器としては大きな進歩であった。
以上が本件発明を開発するに至った経緯である。
次に、上述した庖丁研ぎ器の使用方法について説明する。
第1の研ぎ工程として、ガイドピン15をゆるめて前記庖丁研ぎ器の前記中央刃物ガイド体fを、左側刃物ガイド体d側にスライドさせる。そして、ガイドピン15を締め付け後、左側刃物ガイド体d側の握持体cを片方の手指で握持し、もう片方の手指で握持していた庖丁の刃先を前記粗砥用砥石体a内に挿入し、所定の回数前進と後進を交互に繰り返えし研ぎ上げる。
第2工程として、反対側の右側刃物ガイド体e側を置き換える。しかる後、中央刃物ガイド体fのガイドピン15をゆるめて反対側にスライドさせて前記ガイドピン15を再度締め付ける。
第3の研ぎ工程として、前記粗砥用砥石体aによって研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは前記仕上用砥石体bに、テンプラ油もしくはサラダ油もしくはグリスを付着せしめた後、前記仕上用砥石体b内に庖丁の刃部を挿入して研ぎ上げ庖丁研ぎを終了せしめるものである。
さらに、本件特許出願人は、本願発明の庖丁研ぎ器に無害なグリスを付着せしめ仕上用砥石体にて研ぎ上げる庖丁研ぎ器に関し、新潟県工業技術総合研究所の県央技術支援センターに、グリス(グリース)の塗布を施した庖丁研ぎ器に関し何故に前記のようにグリスを塗布し研ぎ上げると極めて良く切れるかに付き研究を依頼した。
その結果、前記技術支援センター長による「受託研究成果通知書」(平成29年3月15日付)が交付されるに至った。
前記受託研究成果通知書に明記されている内容(抜粋)は、下記のとおりであった。
「一般に、良好な切れ味を持つ刃物の刃先については、鋸歯状刃先という説と一直線状の刃先という説がある。朝倉健太郎(“刃物の科学”日刊工業新聞社、P12−13、P54−55)によれば、カミソリの鋸歯状の刃先は、刃先としては未完成とし、一直線状の刃先が理想としている。しかしながら、本調査研究の対象は、被切削対象に刃をなぞらせるカミソリと使用方法が異なり、「引き切り」や「押し切り」により対象を切断する包丁で、切断を効率的に行うためには、刃先の鋸歯の凹凸が被削材に食い込み、刃の掛かりを良好にする必要がある(尾上卓生・矢野宏、“刃物のおはなし”、日本規格協会、P174)。また、鋭い角度を持つ刃先も切れ味には良好な結果をもたらすことが知られている。当該包丁研ぎ器は、刃先を鋭くするだけでなく、鋸歯形成能も有することから、切れ味が向上するものと考えられる。
<まとめ>
グリース塗布を施して研磨する包丁研ぎ器について、研ぐ前後の包丁の先端形状や切れ味を調査し比較した結果、当該包丁研ぎ器に掛けた後は、刃先が鋭利になるだけでなく、鋸歯が形成されることが分かった。上記二つの効果がもたらされることで良好な切れ味になると推察される。」
上記により、本件特許出願に関する発明が、グリスを塗布し研ぐことによって、刃先が鋭利になるだけでなく鋸歯形状になり、良く切れることが実証された。
なお、本件特許出願人において、前記新潟県工業技術総合研究所県央技術支援センター長が作成した、「受託研究成果通知書」(工技県央第28号平成29年3月15日付)(研究報告付き)の原本)は、保持している。
a 粗砥用砥石体
b 仕上用砥石体
c 握持体
d 左側刃物ガイド体
e 右側刃物ガイド体
f 中央刃物ガイド体
1 円盤状研磨砥石
2 表面部
3 軸杆
4 ナット
5 円盤状研磨砥石
6 表面部
7 軸杆
8 ナット
9 上面部
9a 係止部
9b 嵌挿部
10 シール
11 文字
12 シール
13 文字
14 細長孔
15 ガイドピン
15a ワッシャー
15b 突出部
16 頭部
17 端部
18 端部
19 刃挿入部
20 刃挿入部

Claims (4)

  1. 表面部にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石と、表面部にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石を外側方にして、前記両砥石を対向状にセットし、且前記両砥石の中心部に軸杆を貫通し、前記軸杆の左右両サイドにナットを軸着せしめた粗砥用砥石体と、表面部にダイヤモンド粉末をコーティングする一方の円盤状研磨砥石と表面部にダイヤモンド粉末をコーティングしない他方の円盤状研磨砥石とを形成し、前記一方のダイヤモンド粉末をコーティングした円盤状研磨砥石を外側方にして、前記両砥石を対向状にセットし、且前記両砥石の中心部に軸杆を貫通し、前記軸杆の左右両サイドにナットを軸着せしめたグリス付着専用の仕上用砥石体とを設け、上面部に形成せしめた嵌挿部内に前記粗砥用砥石体と前記仕上用砥石体を所定の間隔おきに並列し、且回転自在に嵌着せしめる細長形状の握持体と、前記握持体の上面部に左側刃物ガイド体と、前記握持体の上面部に右側刃物ガイド体と、前記握持体の上面部にして、且前記左側刃物ガイド体と右側刃物ガイド体との間に、スライドが調整可能な中央刃物ガイド体を夫々装着せしめ、前記粗砥用砥石体と前記仕上用砥石体が、前記握持体の長さ方向の軸線に対し、所定の角度で傾斜状にして、且平行状に並列せしめ、前記左側刃物ガイド体と前記右側刃物ガイド体と前記中央刃物ガイド体に細長孔を形成し、前記各細長孔に頭部付きガイドピンを貫通して前記3つのガイド体と前記握持体を夫々螺着せしめ、前記粗砥用砥石体と前記仕上用砥石体が、前記左側刃物ガイド体と前記右側刃物ガイド体と、前記中央刃物ガイド体によってカバーされ、前記中央刃物ガイド体の全長が、前記左側刃物ガイド体と右側刃物ガイド体の端部との間に形成される庖丁刃の刃挿入部を調整できる長さにて形成されていることを特徴とする庖丁研ぎ器。
  2. 前記左側刃物ガイド体の上面部に、前記粗砥用砥石体であることを明確にする文字を付記せしめる粗砥使用指示シールを貼着し、右側刃物ガイド体の上面部に、前記仕上用砥石体であることを明確にする文字を付記せしめる仕上砥使用指示シールを貼着することを特徴とする請求項1に記載の庖丁研ぎ器。
  3. 握持体の上面部に握持体の細長形状の軸線方向に対し、稍傾斜状にして、且並列状に回転自在に粗砥用砥石体と仕上用砥石体を嵌着せしめると共に、前記粗砥用砥石体と仕上用砥石体をカバーする左側刃物ガイド体と右側刃物ガイド体と中央刃物ガイド体を、頭部付きガイドピンによって前記握持体に夫々接続せしめた庖丁研ぎ器の使用方法であって、
    前記庖丁研ぎ器の前記中央刃物ガイド体を左側刃物ガイド体側にスライドしてガイドピンをゆるめた状態から締め付け後、左側刃物ガイド体側の握持体を片方の手指で握持し、もう片方の手指で握持していた庖丁の刃先を前記粗砥用砥石体内に挿入し、所定の回数前進と後進を交互に繰り返し研ぎ上げた後、前記握持体を置き換え、中央刃物ガイド体のガイドピンをゆるめて反対側にスライドさせて前記ガイドピンを再度締め付け、前記粗砥用砥石体によって研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは仕上用砥石体に、グリスを付着せしめた後、前記右側刃物ガイド体側の握持体を握持し、前記庖丁の刃先を前記仕上用砥石体内に挿入して研ぎ上げることを特徴とする庖丁研ぎ器の使用方法。
  4. 握持体の上面部に握持体の細長形状の軸線方向に対し、稍傾斜状にして、且並列状に回転自在に粗砥用砥石体と仕上用砥石体を嵌着せしめると共に、前記粗砥用砥石体と仕上用砥石体をカバーする左側刃物ガイド体と右側刃物ガイド体と中央刃物ガイド体を、頭部付きガイドピンによって前記握持体に夫々接続せしめ、前記粗砥用砥石体側の前記右側刃物ガイド体の上面部には粗砥用砥石体であることを指示するシールを貼着し、他方前記仕上用砥石体側の上面部にも仕上用砥石体であることを指示するシールを貼着せしめた庖丁研ぎ器の使用方法であって、
    前記庖丁研ぎ器の前記中央刃物ガイド体を左側刃物ガイド体側にスライドしてガイドピンをゆるめた状態から締め付け後、左側刃物ガイド体側の握持体を片方の手指で握持し、もう片方の手指で握持していた庖丁の刃先を前記粗砥用砥石体内に挿入し、所定の回数前進と後進を交互に繰り返し研ぎ上げた後、前記握持体を置き換え、中央刃物ガイド体のガイドピンをゆるめて反対側にスライドさせて前記ガイドピンを再度締め付け、前記粗砥用砥石体によって研ぎ上げられた庖丁の刃部もしくは仕上用砥石体に、グリスを付着せしめた後、前記右側刃物ガイド体側の握持体を握持し、前記庖丁の刃先を前記仕上用砥石体内に挿入して研ぎ上げることを特徴とする庖丁研ぎ器の使用方法。
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