JP6226084B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、FM変調された電波を送信して周辺の障害物を検出するレーダ装置に関するものである。
従来から、車両に搭載され、電波を使って周辺の障害物(大型車、普通四輪車、二輪車等)を検出し、自車(自機)と検出した障害物との相対距離および相対速度を計測するレーダ装置がある。また、検出した障害物が、二輪車であるか、四輪車であるかを判定する車載用レーダ装置も提案されている。例えば、特許文献1では、車載用レーダ装置において、隣接した複数のビームを形成し、隣接するビームに対する受信信号の強度を比較することにより二輪車か四輪車かを判定する。また、特許文献1では、予め幾つかの車種(大型車、普通四輪車、二輪車等)からの受信信号の強度のデータを自車からの相対距離ごとに記憶しておき、検出した障害物からの受信信号の強度および相対距離と比較することにより、車種を判定する。
特開平6−162397号公報
このような従来のレーダ装置では、複数の物体が接近している場合には、高速フーリエ変換(以下、「FFT」と称する)等の周波数分析を実施すると複数の周波数スペクトルが重なってしまう。したがって、検出された障害物は複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかが判別できないという課題があった。この結果、例えば、検出された障害物との相対距離および相対速度に複数の物体の情報が混入し、誤差が大きくなっていることを判別できなかった。また、例えば、検出した障害物の車種を判定する場合には、誤判定が多くなる可能性があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、検出された障害物が複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかを判別可能なレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明におけるレーダ装置は、送信信号を外部に送信する送信アンテナと、送信信号に対する外部からの受信信号を受信する受信アンテナと、送信信号と受信信号との差の信号であるビート信号を生成するミキサと、ビート信号に対して周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを算出する周波数分析部と、第1の周波数スペクトルから障害物を検出する障害物検出部と、障害物検出部で障害物が検出された場合に障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する物体重畳判定部とを備え、物体重畳判定部は、所定の単数の物体が障害物として存在する場合に周波数分析部で算出されると予測される周波数スペクトルであり、所定の単数の物体の凹凸形状が反映された周波数スペクトルである第2の周波数スペクトルを所定の単数の物体ごとに予め記憶するスペクトル記憶部と、第2の周波数スペクトルのそれぞれと第1の周波数スペクトルとを比較して障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定するスペクトル比較部とを備えるものである。
この発明におけるレーダ装置は、送信信号を外部に送信する送信アンテナと、送信信号に対する外部からの受信信号を受信する受信アンテナと、送信信号と受信信号との差の信号であるビート信号を生成するミキサと、ビート信号に対して周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを算出する周波数分析部と、第1の周波数スペクトルから障害物を検出する障害物検出部と、障害物検出部で障害物が検出された場合に障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する物体重畳判定部とを備え、物体重畳判定部は、所定の単数の物体が障害物として存在する場合に周波数分析部で算出されると予測される周波数スペクトルであり、所定の単数の物体の凹凸形状が反映された周波数スペクトルである第2の周波数スペクトルを所定の単数の物体ごとに予め記憶するスペクトル記憶部と、第2の周波数スペクトルのそれぞれと第1の周波数スペクトルとを比較して障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定するスペクトル比較部とを備えるので、検出された障害物が複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかを判別可能となる。
本発明の実施の形態1によるレーダ装置の構成図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における送信信号の一例を表す図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における物体重畳判定部の構成図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルを説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における誤差推定部の構成図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における誤差推定部からの出力を説明するための図である。 本発明の実施の形態1によるレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。 本発明の実施の形態2によるレーダ装置の構成図である。 本発明の実施の形態3によるレーダ装置の構成図である。 本発明の実施の形態3によるレーダ装置における物体重畳判定部の構成図である。 本発明の実施の形態3によるレーダ装置におけるスペクトル組合せ部の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態3によるレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。 本発明の実施の形態4によるレーダ装置の構成図である。 本発明の実施の形態4によるレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。 本発明の実施の形態4によるレーダ装置における送信信号の一例を表す図である。 本発明の実施の形態5によるレーダ装置の構成図である。 本発明の実施の形態5によるレーダ装置における物体重畳判定部の構成と外部サーバとを表す図である。 本発明の実施の形態5によるレーダ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態5によるレーダ装置のハードウェア構成の別の例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるレーダ装置の構成図である。図1に示すように、本実施の形態のレーダ装置は、制御電圧生成部1と、発振器2と、送信アンテナ3と、受信アンテナ4と、ミキサ5と、周波数分析部6と、障害物検出部7と、物体重畳判定部8と、相対速度算出部9と、相対距離算出部10と、誤差推定部11とを備えている。本実施の形態のレーダ装置は、車両に搭載され、誤差推定部11の出力は、レーダ装置の外部に備える制御部12へと入力される。以下では、本実施の形態のレーダ装置が搭載された車両を自車両と称する。
なお、制御電圧生成部1、周波数分析部6、障害物検出部7、物体重畳判定部8、相対速度算出部9、相対距離算出部10および誤差推定部11は、電子回路で構成することができる。また、制御電圧生成部1、周波数分析部6、障害物検出部7、物体重畳判定部8、相対速度算出部9、相対距離算出部10および誤差推定部11は、メモリに記憶されたプログラムを計算機で処理することによって実現することもできる。
制御電圧生成部1は、任意の固有周波数の連続波であるCW信号およびFM変調されたFM信号からなる送信信号を生成するための制御電圧を生成する。図2は、本実施の形態のレーダ装置における送信信号の一例を表す図であり、横軸は時間、縦軸は周波数を表す。但し、図2に示す送信信号はあくまでも一例であり、その波形にとらわれるものではない。例えば、CW信号の後に三角波形のFM信号を生成してもよい。発振器2は、制御電圧に応じて周波数が変化する送信信号を生成する。送信信号の周波数を送信周波数と称する。送信アンテナ3は、送信信号を外部に送信する。
受信アンテナ4は、送信アンテナ3により送信された送信信号に対する外部からの受信信号を受信する。受信信号の周波数を受信周波数と称する。ミキサ5は、送信信号と受信信号との差であるビート信号を生成する。ビート信号の周波数をビート周波数と称する。周波数分析部6は、ビート信号の周波数分析を行い、ビート信号の周波数スペクトルである第1の周波数スペクトルを求める。障害物検出部7は、第1の周波数スペクトルから車両周辺の障害物の有無を検出する。障害物検出部7は、例えば、第1の周波数スペクトルのピーク強度を用いて、障害物の有無を検出する。障害物検出部7は、第1の周波数スペクトルの強度分布を用いて、障害物の有無を検出する構成とすることもできる。
物体重畳判定部8は、障害物検出部7で障害物が検出された場合に、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する。物体重畳判定部8は、後述するように、障害物が複数の物体が接近したものであるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルの分布形状から判定する。相対速度算出部9は、検出された障害物と自車両との相対速度を第1の周波数スペクトルから算出する。相対距離算出部10は、自車両から検出された障害物までの相対距離を第1の周波数スペクトルから算出する。
誤差推定部11は、相対速度算出部9で算出された相対速度に含まれる誤差、および相対距離算出部10で算出された相対距離に含まれる誤差を物体重畳判定部8の判定結果から推定する。誤差推定部11は、障害物との相対速度、障害物までの相対距離、および推定された誤差を出力する。レーダ装置の外部に設けられる制御部12は、障害物との相対速度、障害物までの相対距離、および推定された誤差から、自車両に対する最適な制御の内容、タイミングを判断し、判断結果に基づいた制御を行う。制御部12が行う制御としては、接近検出等の警報を発すること、ブレーキの制御、ハンドルの制御、アクセルの制御などが考えられる。警報については、表示装置を介して発することもできるし、スピーカを介して発することもできる。以上が、本実施の形態のレーダ装置の構成である。
次に、本実施の形態のレーダ装置における物体重畳判定部8の構成について説明する。図3は、本実施の形態のレーダ装置における物体重畳判定部8の構成図である。図3に示すように、物体重畳判定部8は、スペクトル記憶部81とスペクトル比較部82とを備える。スペクトル記憶部81は、所定の単数の物体が障害物として存在する場合に、周波数分析部6で算出されると予測される周波数スペクトルを物体ごとに予め記憶する。すなわち、障害物として存在すると想定される物体について、その物体が単独で存在する場合に、周波数分析部6で算出される周波数スペクトルを予め求めておき、物体ごとにスペクトル記憶部81に記憶しておく。スペクトル記憶部81に記憶される周波数スペクトルを第2の周波数スペクトルと称する。
なお、第2の周波数スペクトルとしては、所定の検出条件における代表的な周波数スペクトルのみを物体ごとに1つずつ記憶してもよいし、物体ごとに複数の検出条件における複数の周波数スペクトルを記憶してもよい。検出条件とは、物体までの相対距離などを指す。また、第2の周波数スペクトルを記憶する物体としては、大型四輪車、普通四輪車、二輪車のそれぞれ複数種類などが考えられ、移動体以外を含んでもよい。
スペクトル比較部82は、周波数分析部6で算出される第1の周波数スペクトルと、スペクトル記憶部81に記憶される第2の周波数スペクトルのそれぞれとを比較して、検出された障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定する。
図4は、本実施の形態のレーダ装置における第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルを説明するための模式図である。図4(a)は、送信信号が障害物で反射し、受信信号となる様子を表す模式図である。図4(a)では、障害物が単数の物体(大型四輪車)である場合を表している。障害物である大型四輪車は、高さによって自車両からの相対距離が異なり、送信信号が反射される位置によって、送信信号が送信されてから受信信号が受信されるまでの時間も異なる。図4(b)は、障害物で反射した受信信号がレーダ装置に到達する時間と受信信号の強度の一例を表す図であり、横軸は時間、縦軸は受信信号の強度である。図4(c)は、受信信号から得られたビート信号を周波数分析して得られた周波数スペクトルの一例を表す図であり、横軸は周波数、縦軸はスペクトル強度となる。
例えば、図4に示すような大型四輪車の断面形状で反射した受信信号が到来する時間とその強度を予め計測し、その計測した遅延プロファイルから周波数スペクトルを算出し、第2の周波数スペクトルとしてスペクトル記憶部81に記憶する。遅延プロファイルから周波数スペクトルを算出する際には、本実施の形態のレーダ装置で用いられるのと同じサンプリング条件や周波数分析のパラメータを用いる。サンプリング条件として、サンプリングレートや量子化の際のビット数などがある。周波数分析のパラメータとしては、FFTによる周波数分析を行う際のFFT点数などがある。FFT点数は、FFT処理を行うためのデータ数である。なお、周波数スペクトルとしては、背面だけでなく、前面や後側方等からの周波数スペクトルも加えてもよく、二輪車等では検出できる、車輪によるドップラ成分の情報を付加してもよい。
スペクトル比較部82では、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルのそれぞれとを比較するが、この際には距離に応じて電波が減衰する特性を考慮してもよい。具体的には、相対距離算出部10で算出した相対距離に応じて第2の周波数スペクトルの強度を変更した後に、第1の周波数スペクトルと比較して障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定してもよい。この場合、相対距離が長ければ、第2の周波数スペクトルの強度を弱くし、相対距離が短ければ、第2の周波数スペクトルの強度を強くすることが考えられる。
次に、本実施の形態のレーダ装置における誤差推定部11の構成について説明する。図5は、本実施の形態のレーダ装置における誤差推定部11の構成図である。図5に示すように、誤差推定部11は、誤差記憶部111と誤差出力部112とを備える。誤差記憶部111は、相対速度算出部9で算出される相対速度に含まれる誤差と、相対距離算出部10で算出される相対距離に含まれる誤差とを予め記憶する。誤差記憶部111に記憶される誤差としては、障害物検出部7で検出された障害物が複数の物体である場合の誤差と、単数の物体である場合の誤差とが記憶される。
誤差出力部112は、物体重畳判定部8における判定結果に応じて、誤差記憶部111に記憶される誤差を読み出し、相対速度および相対距離に付加して出力する。誤差出力部112は、物体重畳判定部8において、障害物が複数の物体が接近したものであると判定された場合には、障害物が複数の物体である場合の誤差を出力し、障害物が単数の物体であると判定された場合には、障害物が単数の物体である場合の誤差を出力する。
なお、本実施の形態のレーダ装置では、検出された障害物が複数の物体の場合と、単数の物体の場合とで異なった誤差を記憶する構成としているが、他の構成とすることもできる。相対距離が短いほど受信信号の強度が強くなり、受信信号のS/N比が改善する。したがって、誤差記憶部111は、相対距離によっても異なった誤差を記憶し、誤差出力部112は、物体重畳判定部8における判定結果と相対距離とに応じて誤差を読み出してもよい。
また、相対距離および相対速度に含まれる誤差は、周波数分析回路6で用いられる分析パラメータによっても変化する。例えば、周波数分析部6でFFTを用いて周波数分析する場合には、FFT点数などが分析パラメータとなる。周波数分析部6でアナログデータの量子化も行う場合には、量子化の際のサンプリング条件も分析パラメータに含むこともできる。したがって、誤差記憶部111は、周波数分析部6で用いられる分析パラメータによっても異なった誤差を記憶し、誤差出力部112は、物体重畳判定部8における判定結果と分析パラメータとに応じて誤差を読み出してもよい。
図6は、誤差推定部11からの出力を説明するための図である。図6において、横軸は相対速度、縦軸は相対距離を表す。図6のAは、相対速度算出部9で算出された相対速度および相対距離算出部10で算出された相対距離を表す。図6のBは、障害物が単数の物体である場合における相対速度算出部9で算出された相対速度および相対距離算出部10で算出された相対距離の誤差の範囲を表す。図6のCは、障害物が複数の物体である場合における相対速度算出部9で算出された相対速度および相対距離算出部10で算出された相対距離の誤差の範囲を表す。
図6は、相対速度および相対距離に誤差の範囲を付加した出力の例であるが、誤差推定部11は他の形式で出力してもよい。例えば、誤差を加味した上で、もっとも危険な状態である可能性が高い最接近となる相対距離を出力してもよい。また、例えば、誤差を加味した上で、もっとも速く接近してくる相対速度を出力してもよい。さらに、相対速度と相対距離から算出できる衝突までの時間であるTTC(Time to Collision)を出力してもよい。
次に、本実施の形態のレーダ装置の動作を更に詳しく述べる。図7は、本実施の形態のレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。以下、図7を用いて、本実施の形態のレーダ装置の処理の流れを説明する。本実施の形態のレーダ装置は、測定を開始すると、ステップS701の処理を行う。ステップS701では、制御電圧生成部1が制御電圧を生成し、発振器2が制御電圧に応じて周波数が変化する送信信号を生成し、送信アンテナ3が送信信号を外部に送信する。
次に、ステップS702では、受信アンテナ4が受信信号を受信し、ミキサ5が送信信号と受信信号の差であるビート信号を生成し、周波数分析部6がビート信号の周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを求め、障害物検出部7が第1の周波数スペクトルから自車両周辺の障害物の有無を検出する。なお、周波数分析部6は、FFTなどによりビート信号の周波数分析を行う。
ここで、障害物検出部7が行う障害物の検出について述べる。障害物が存在する場合、CW信号を送信した際の受信信号からは、レーダ装置と障害物との相対速度から発生するドップラ成分が検出される。その際検出されるドップラ周波数fdは、その相対速度Vと送信周波数fに依存した下記の式(1)で表されることになる。また、FM信号を送信した際の受信信号からは、相対距離Rに応じた下記の式(2)の周波数frと上記ドップラ周波数fdとが加算された周波数(fd+fr)の周波数成分が検出される。式(2)において、Δfは送信信号の周波数の単位時間当たりの変化量を示し、Cは光の速度を示している。
Figure 0006226084
Figure 0006226084
障害物が存在する場合には、上記の周波数fdおよび(fd+fr)の周波数成分が、第1の周波数スペクトルに発生することになる。障害物検出部7では、第1の周波数スペクトルの強度を任意の閾値と比較し、第1の周波数スペクトルに閾値を超える周波数成分が存在する場合には、障害物が存在すると判定する。一方、第1の周波数スペクトルに閾値を超える周波数成分が存在しない場合には、障害物が存在しないと判定する。なお、前記の閾値に関しては、周辺に存在する壁や電柱等の構造物から反射される周辺ノイズとの関係から移動平均をとる手法など様々な手法が提案されているが、本提案はそのような手法に何ら限定されるものではない。
上記の説明では説明を簡略化したが、一般的には、図4に示すように障害物の複数の点で送信信号が反射され、受信信号となる。相対距離Rが異なる複数の点で送信信号が反射する場合には、上記の周波数(fd+fr)に対応する周波数成分が複数発生し、第1の周波数スペクトルが生成される。したがって、第1の周波数スペクトルの強度分布は、送信信号を反射する複数の反射点までの相対距離と、各反射点での反射強度とに依存する。すなわち、第1の周波数スペクトルの強度分布は、障害物における各反射点の位置関係と、各反射点における反射強度とに依存するので、障害物の形状、材質に依存する。よって、第1の周波数スペクトルの強度分布は、障害物によって異なったものとなる。同様に、第2の周波数スペクトルの強度分布も、物体によって異なったものとなる。すなわち、第2の周波数スペクトルの強度分布も、物体における各反射点の位置関係と、各反射点における反射強度とを反映したものとなる。言い換えると、第2の周波数スペクトルの強度分布も、物体の凸凹形状を反映したものとなる。
さらに、障害物が複数の物体が接近したものである場合には、各物体からの反射波が合成されたものが受信信号となる。この場合には、第1の周波数スペクトルには、複数の物体の情報が混在することになる。障害物検出部7において、障害物の検出は以上のように行われる。ステップS702で障害物が存在すると判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS703へと移行する。一方、ステップS702で障害物が存在しないと判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS701へと戻る。
ステップS703では、相対速度算出部9は障害物との相対速度を算出し、相対距離算出部10は障害物までの相対距離を算出する。FM変調された送信波を用いたレーダ装置で一般的に用いられるペアリングの処理も、必要に応じて実行される。障害物との相対速度の算出は、CW信号を送信した際の受信信号に対する第1の周波数スペクトルに基づいて行われる。具体的には、相対速度算出部9では、CW信号を送信した際に計測できる相対速度に依存したドップラ成分の周波数fdを抽出し、下記の式(3)に代入することで相対速度を検出できる。周波数fdを抽出する方法としては、例えば、第1の周波数スペクトルの強度が最大となる周波数を抽出することが考えられる。
Figure 0006226084
一方、障害物までの相対距離の算出は、CW信号およびFM信号を送信した際の受信信号に対する第1の周波数スペクトルに基づいて行われる。具体的には、相対距離算出部10では、例えばFM信号を送信した際に計測できる相対速度と相対距離とに依存したドップラ周波数(fd+fr)を抽出し、CW信号を送信した際に計測できる相対速度に依存したドップラ周波数fdを減算して、距離に応じた周波数frを算出し、下式(4)に代入することで、相対距離を算出できる。周波数(fd+fr)を抽出する方法としては、例えば、第1の周波数スペクトルの強度が最大となる周波数を抽出することが考えられる。
Figure 0006226084
次に、ステップS704では、物体重畳判定部8が、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する。物体重畳判定部8では、スペクトル記憶部81に記憶される複数の第2の周波数スペクトルのそれぞれと、第1の周波数スペクトルとを比較して、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定する。具体的には、第2の周波数スペクトルのそれぞれの強度分布の形状と、第1の周波数スペクトルの強度分布の形状との類似度を算出し、算出した類似度がいずれも所定の閾値を下回った場合には、障害物が複数の物体であると判定する。一方、算出した類似度のいずれかが所定の閾値以上となった場合には、障害物が単数の物体であると判定する。
前述の通り、第1の周波数スペクトルの強度分布は、障害物によって異なったものとなる。また、第2の周波数スペクトルは、障害物として存在すると想定される物体について、その物体が単独で存在する場合の周波数スペクトルを予め求めたものである。したがって、第2の周波数スペクトルの強度分布の形状と、第1の周波数スペクトルの強度分布の形状との類似度を求めることで、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定することが可能となる。
なお、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとでは、障害物までの相対距離の違いによって周波数軸方向にスペクトルが移動することが考えられるが、物体重畳判定部8では強度分布の形状の類似度を求めるので、この影響は抑制される。強度分布の形状とは、所定の基準周波数におけるスペクトルの強度に対する各周波数におけるスペクトルの相対的な強度の分布である。強度分布の形状の類似度を求める際には、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとでは、基準周波数は同一とする必要はない。強度分布の形状の類似度を算出する手法としては、相関分析手法や特徴点抽出によるパターンマッチングなどの様々な手法が考えられる。
以上が、ステップS704におけるレーザ装置の動作である。なお、物体重畳判定部8では、障害物が複数の物体である可能性があれば、複数の物体であると判定されることになる。ステップS704で、障害物が複数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS705に移行する。一方、ステップS704で、障害物が単数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS706に移行する。
ステップS705では、誤差推定部11は、障害物が複数の物体である場合の誤差を相対速度および相対距離に付加して出力する。また、ステップS706では、誤差推定部11は、障害物が単数の物体である場合の誤差を相対速度および相対距離に付加して出力する。なお、障害物が単数の物体である場合の誤差は、第1の周波数スペクトルと類似する第2の周波数スペクトルによって、異なる値とすることもできる。
前述の通り、障害物が複数の物体が接近したものである場合には、第1の周波数スペクトルには、複数の物体の情報が混在することになる。したがって、一般的に、第1の周波数スペクトルから求められる相対速度および相対距離に含まれる誤差は、障害物が単数の物体である場合と比較して大きくなる。このことを考慮し、ステップS705で付加される誤差は、ステップS706で付加される誤差よりも大きくする。また、前述の通り、物体重畳判定部8は、障害物が複数の物体である可能性があれば、複数の物体であると判定する。したがって、障害物が複数の物体である可能性がある場合には、誤差推定部11では大きな誤差を付加することになる。以上が、本実施の形態のレーダ装置の処理となる。
ステップS707およびステップS708は、制御部12の処理となる。ステップS707では、制御部12は、レーダ装置から出力された障害物との相対速度と誤差、および障害物までの相対距離と誤差に基づいて、自車両に対する制御が必要か否かを判断する。自車両に対する制御が必要であると判断した場合には、制御部12の処理は、ステップS708に移行する。自車両に対する制御が必要でないと判断した場合には、制御部12は処理を終了し、レーダ装置がS701の処理を開始する。ステップS708では、制御部12は、自車両に対する最適な制御の内容、タイミングを判断し、判断結果に基づいた制御を行う。
以上で述べたように、本実施の形態のレーダ装置は、送信信号を外部に送信する送信アンテナ3と、送信信号に対する外部からの受信信号を受信する受信アンテナ4と、送信信号と受信信号との差の信号であるビート信号を生成するミキサ5と、ビート信号に対して周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを算出する周波数分析部6と、第1の周波数スペクトルから障害物を検出する障害物検出部7と、障害物検出部で障害物が検出された場合に障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する物体重畳判定部8とを備えるので、検出された障害物が複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかを判別可能となる。
また、第1の周波数スペクトルから障害物との相対速度を算出する相対速度算出部9と、第1の周波数スペクトルから障害物までの相対距離を算出する相対距離算出部10と、物体重畳判定部8の判定結果から相対距離および相対速度に含まれる誤差を推定する誤差推定部11とを備えるので、障害物の状態に応じて適切な誤差を出力することができる。この結果、障害物との相対速度と、障害物までの相対距離と、相対距離および相対速度に含まれる誤差とに応じて、レーダ装置が搭載される車両を適切に制御することが可能となる。
従来のレーダ装置では、障害物として複数の物体が接近している場合に、検出される障害物との相対距離、相対速度等に複数の物体の情報が混入し、誤差が大きくなる可能性があった。よって、従来のレーダ装置を車両に搭載し、検出された障害物との相対距離、相対速度などを利用して接近警報を発したり、車両を停止したりする制御を行う場合、適切な制御ができない可能性があった。一方、本実施の形態のレーダ装置によれば、障害物として複数物体が接近しており、複数物体からの受信信号に対する周波数スペクトルが重畳していることを判別可能であり、より適切な制御を行うことが可能となるという顕著な効果を奏する。なお、本実施の形態のレーダ装置は、車両に搭載される例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
実施の形態2
図8は、本発明の実施の形態2によるレーダ装置の構成図である。本実施の形態のレーダ装置は、相対速度算出部9と、相対距離算出部10と、誤差推定部11とを備えない点で、実施の形態1におけるものとは異なる。また、本実施の形態のレーダ装置の外部には、車種判別部13を備える。なお、図8において、実施の形態1の図1におけるものと同一の番号を付したものは同一のものであり、詳細な説明は省略する。以下、本実施の形態のレーダ装置について説明する。
実施の形態1におけるものと同様に、障害物検出部8は、第2の周波数スペクトルのそれぞれの強度分布の形状と、第1の周波数スペクトルの強度分布の形状との類似度を算出し、算出した類似度がいずれも所定の閾値を下回った場合には、障害物が複数の物体であると判定する。一方、算出した類似度のいずれかが所定の閾値以上となった場合には、障害物が単数の物体であると判定する。
車種判別部13は、第2の周波数スペクトルのそれぞれについて、対応する車種を予め記憶している。物体重畳判定部8で障害物が単数の物体であると判定された場合には、車種判別部13は、第2の周波数スペクトルのいずれが第1の周波数スペクトルと類似するかに応じて、対応する車種を出力する。一方、物体重畳判定部8で障害物が複数の物体であると判定された場合には、車種判別部13は、車種を判定不能と出力する。なお、第1の周波数スペクトルと類似する第2の周波数スペクトルが複数存在する場合には、もっとも類似する第2の周波数スペクトルを選択することが考えられる。
本実施の形態のレーダ装置では、複数の物体が接近している場合に、単数の物体として検出してしまう可能性を低減できる。したがって、検出した障害物の車種を判定する場合には、複数の物体を単数の物体として検出することによる車種の誤判定を抑制することが可能となる。
実施の形態3
図9は、本発明の実施の形態3によるレーダ装置の構成図である。本実施の形態のレーダ装置は、実施の形態1におけるものとは、物体重畳判定部8bの構成が異なる。また、本実施の形態のレーダ装置は、誤差推定部11の代わりに位置推定部14を備える点で、実施の形態1におけるものと異なる。なお、図9において、実施の形態1の図1におけるものと同一の番号を付したものは同一のものであり、詳細な説明は省略する。以下、本実施の形態のレーダ装置について説明する。
図10は、本実施の形態のレーダ装置における物体重畳判定部8bの構成図である。図10に示すように、物体重畳判定部8bは、スペクトル記憶部81とスペクトル比較部82bとスペクトル組合せ部83とを備える。スペクトル記憶部81は、実施の形態1におけるものと同一のものである。スペクトル組合せ部83は、スペクトル記憶部81に記憶される第2の周波数スペクトルを複数組み合わせて第3の周波数スペクトルを生成する。スペクトル組合せ部83は、複数の第2の周波数スペクトルを組み合わせる際に、それぞれの周波数をずらした状態で組み合わせる。
図11は、本実施の形態のレーダ装置におけるスペクトル組合せ部83の動作を説明するための模式図である。図11の(a)から(e)において、横軸は周波数を表し、縦軸はスペクトルの強度を表す。図11(a)および(b)は、スペクトル記憶部81に記憶される第2の周波数スペクトルの例を表す。例えば、図11(a)は、大型四輪車に対応する第2の周波数スペクトルであり、図11(b)は、二輪車に対応する第2の周波数スペクトルである。図11(c)および(d)は、第2の周波数スペクトルの周波数をずらした周波数スペクトルを表す。周波数をずらすとは、周波数スペクトルの強度分布を周波数軸方向に平行移動させることを表す。図11では、図11(a)の第2の周波数スペクトルを周波数の高い方向に、図11(b)の第2の周波数スペクトルを周波数の低い方向にずらしている。
図11(e)は、図11(c)および(d)の周波数スペクトルを組み合わせて得られる第3の周波数スペクトルを表す。本実施の形態のレーダ装置においては、周波数スペクトルを組み合わせる際に、周波数スペクトルを加算している。なお、ここでは、2つの第2の周波数スペクトルの両方の周波数をずらす例について述べたが、これに限定されるものではない。片方のみの周波数をずらすように構成してもよく、組み合わせる周波数スペクトル同士の周波数方向の位置関係を相対的に変化させられれば良い。また、組み合わせる第2の周波数スペクトルは、2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
さらに、スペクトル組合せ部83は、複数の第2の周波数スペクトルを組み合わせる際に、第2の周波数スペクトルのそれぞれの強度を変更した後に組み合わせて、第3の周波数スペクトルを生成することもできる。具体的には、スペクトル組合せ部83は、単純に周波数スペクトルを加算して第3の周波数スペクトルを生成するのではなく、それぞれの周波数スペクトルに係数を乗算してから加算する重み付け加算を行って第3の周波数スペクトルを生成することもできる。スペクトル組合せ部83は、組み合わせる第2の周波数スペクトル、周波数スペクトルに乗算する係数、および周波数スペクトルを組み合わせる際の周波数をずらす方向、大きさを様々に変化させて、第3の周波数スペクトルを順次生成する。
スペクトル比較部82bは、まず、第2の周波数スペクトルのそれぞれと第1の周波数スペクトルとを比較して、障害物が複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかを判別する。障害物が複数の物体であると判定された場合には、次に、第3の周波数スペクトルと第1の周波数スペクトルとの類似度を算出し、最も類似度が高い第3の周波数スペクトルを求める。なお、スペクトル比較部82bでは、第3の周波数スペクトルと第1の周波数スペクトルとを比較するが、この際には距離に応じて電波が減衰する特性を考慮してもよい。具体的には、相対距離算出部10で算出された相対距離に応じて第3の周波数スペクトルの強度を変更した後に、第1の周波数スペクトルと比較してもよい。
位置推定部14は、障害物が複数の物体であると判定された場合には、第2の周波数スペクトルと、スペクトル比較部82bで求められた最も類似度が高い第3の周波数スペクトルとの周波数のずれ量から、複数の物体間の距離を求める。すなわち、位置推定部14は、スペクトル組合せ部83が、どれだけ第2の周波数スペクトルの周波数をずらしたかの情報に基づいて、複数の物体間の距離を求める。さらに、位置推定部14は、複数の物体間の距離と、相対距離算出部10で算出された相対距離とから、レーダ装置に最も近い物体の位置を推定する。一方、障害物が単数の物体であると判定された場合には、位置推定部14は、相対距離算出部10で算出された相対距離から、レーダ装置に最も近い物体の位置を推定する。位置推定部14は、障害物との相対速度と、レーダ装置に最も近い物体の位置とを出力する。
図12は、本実施の形態のレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。以下、図12を用いて、本実施の形態のレーダ装置の処理の流れを説明する。本実施の形態のレーダ装置は、測定を開始すると、ステップS1201の処理を行う。ステップS1201では、制御電圧生成部1が制御電圧を生成し、発振器2が制御電圧に応じて周波数が変化する送信信号を生成し、送信アンテナ3が送信信号を外部に送信する。
次に、ステップS1202では、受信アンテナ4が受信信号を受信し、ミキサ5が送信信号と受信信号の差であるビート信号を生成し、周波数分析部6がビート信号の周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを求め、障害物検出部7が第1の周波数スペクトルから自車両周辺の障害物の有無を検出する。ステップS1202で障害物が存在すると判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1203へと移行する。一方、ステップS1202で障害物が存在しないと判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1201へと戻る。
ステップS1203では、相対速度算出部9は障害物との相対速度を算出し、相対距離算出部10は障害物までの相対距離を算出する。次に、ステップS1204では、物体重畳判定部8bが、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する。ステップS1204で、障害物が複数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS1205に移行する。一方、ステップS1204で、障害物が単数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS1208に移行する。なお、ステップS1201からS1204までの処理は、実施の形態1のステップS701からS704までの処理と同様である。
ステップS1205では、物体重畳判定部8bが、複数の第2の周波数スペクトルを組み合わせて第3の周波数スペクトルを生成し、第3の周波数スペクトルと第1の周波数スペクトルとの類似度を求める。物体重畳判定部8bは、組み合わせる第2の周波数スペクトル、周波数スペクトルに乗算する係数、および周波数スペクトルを組み合わせる際の周波数をずらす方向、大きさを様々に変化させて、第3の周波数スペクトルを順次生成し、第1の周波数スペクトルとの類似度が最も高い第3の周波数スペクトルを求める。
次に、ステップS1206では、位置推定部14が、障害物として検出された複数の物体間の距離を求める。複数の物体が存在する場合、各物体に対応する周波数スペクトルが発生する周波数は、レーダ装置から各物体までの相対距離に応じて異なる。位置推定部14では、この現象を活用し、上述の動作で複数の物体間の距離を求める。次に、ステップS1207では、位置推定部14は、複数の物体間の距離と、相対距離算出部10で算出された相対距離とから、レーダ装置に最も近い物体の位置を推定する。具体的には、位置推定部14は、相対距離算出部10で算出された相対距離から複数の物体間の距離を差し引いて、最も近い物体の位置を推定する。一方、ステップS1208では、位置推定部14は、相対距離算出部10で算出された相対距離をレーダ装置に最も近い物体の位置とする。以上が、本実施の形態のレーダ装置の処理となる。
ステップS1209およびステップS1210は、制御部12の処理となる。ステップS1209では、制御部12は、レーダ装置から出力された障害物との相対速度と、レーダ装置に最も近い物体の位置とに基づいて、自車両に対する制御が必要か否かを判断する。自車両に対する制御が必要であると判断した場合には、制御部12の処理は、ステップS1210に移行する。自車両に対する制御が必要でないと判断した場合には、制御部12は処理を終了し、レーダ装置がS1201の処理を開始する。ステップS1210では、制御部12は、自車両に対する最適な制御の内容、タイミングを判断し、判断結果に基づいた制御を行う。
本実施の形態のレーダ装置においては、障害物として複数の物体が近接している場合に、位置推定部14が複数の物体間の距離を推定する。したがって、障害物として複数の物体が近接している場合でも、レーダ装置から各物体までの相対距離をそれぞれ求めることが可能となり、レーダ装置から最も近い物体の位置を求めることも可能となる。したがって、本実施の形態のレーダ装置を車両に搭載することにより、より適切な車両の制御を行うことが可能となるという顕著な効果を奏する。
実施の形態4.
図13は、本発明の実施の形態4によるレーダ装置の構成図である。本実施の形態のレーダ装置は、実施の形態1におけるものとは、誤差推定部11を備えない点で構成が異なる。また、本実施の形態のレーダ装置は、不要波除去部15と、スイッチ16a、16bと、受信制御部17と、不要物体選択部18と、移動予測部19と、送信信号制御部20とを備える点で、実施の形態1におけるものと異なる。なお、図13において、実施の形態1の図1におけるものと同一の番号を付したものは同一のものであり、詳細な説明は省略する。以下、本実施の形態のレーダ装置について説明する。
不要波除去部15は、周波数分析部6で周波数分析を行う前に、ビート信号に含まれる不要な周波数成分を除去する。スイッチ16a、16bは、不要波除去部15の働きをON/OFFするために、ミキサ5から周波数分析部6への信号の経路を切り替える。受信制御部17は、スイッチ16a、16bの動作を制御する。不要物体選択部18は、障害物が複数の物体である場合に、複数の物体のうち不要な物体を選択し、ビート信号に含まれる不要な物体からの周波数成分を選択する。移動予測部19は、不要物体選択部18で選択された不要な物体の移動予測を行う。送信信号制御部20は、移動予測部19における移動予測結果に基づいて、ビート信号に含まれる不要な物体からの周波数成分が、不要波除去部15で除去される周波数成分となるように、送信信号の周波数の単位時間当たりの変化を制御する。
図14は、本実施の形態のレーダ装置における処理フローの一例を表す図である。以下、図14を用いて、本実施の形態のレーダ装置の処理の流れを説明する。本実施の形態のレーダ装置は、測定を開始すると、ステップS1401の処理を行う。ステップS1401では、受信制御部17は、スイッチ16a、16bを制御し、不要波除去部15の働きがOFFとなるようにビート信号の伝達経路を切り替える。次に、ステップS1402では、制御電圧生成部1bが、所定の制御電圧を生成し、発振器2が制御電圧に応じて周波数が変化する送信信号を生成し、送信アンテナ3が送信信号を外部に送信する。ステップS1402では、例えば、レーダ装置は、周波数を時間とともに上昇させるアップチャープと周波数を時間とともに下降させるダウンチャープとが均等な三角波形となるような送信信号を送信する。図15は、本実施の形態のレーダ装置における送信信号の一例を表す図であり、横軸は時間、縦軸は周波数を表す。
次に、ステップS1403では、受信アンテナ4が受信信号を受信し、ミキサ5がビート信号を生成し、周波数分析部6がビート信号の周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを求め、障害物検出部7が第1の周波数スペクトルから自車両周辺の障害物の有無を検出する。ステップS1403で障害物が存在すると判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1404へと移行する。一方、ステップS1403で障害物が存在しないと判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1402へと戻る。
ステップS1404では、相対速度算出部9は障害物との相対速度を算出し、相対距離算出部10は障害物までの相対距離を算出する。次に、ステップS1405では、物体重畳判定部8bが、障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを第1の周波数スペクトルから判定する。ステップS1405で、障害物が複数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS1406に移行する。一方、ステップS1405で、障害物が単数の物体であると判定されると、レーダ装置の処理はステップS1413に移行する。なお、ステップS1403からS1405までの処理は、実施の形態1のステップS702からS704までの処理と同様である。
ステップS1406では、不要物体選択部18が、複数の物体のうち不要な物体を選択し、ビート信号に含まれる不要な物体からの周波数成分を選択する。具体的には、不要物体選択部18は、第1の周波数スペクトルのうちで、不要な物体からの周波数成分と思われるものを選択する。なお、不要な物体とは、障害物として検出された複数の物体のうち、検出対象から除外する物体を意味する。また、不要な物体を選択する基準としては、複数の物体のうちレーダ装置からの相対距離が遠い物体とすることが考えられる。この場合には、第1の周波数スペクトルのうちで周波数の高い成分を除去することになる。レーダ装置からの相対距離が遠い物体を除外することで、相対距離の近い物体の位置を正確に計測できる。
次に、ステップS1407では、移動予測部19が、相対速度算出部9で算出された相対速度と相対距離算出部10で算出された相対距離とに基づいて、不要な物体の移動予測を行い、次の送信信号の送信時における不要な物体の位置と相対速度を予測する。具体的には、例えば算出した相対速度は次回測定でも継続するとして、この相対速度で次回測定までの時間に相対距離が変化すると考えることができる。更に、過去の相対距離と相対速度とを用いて移動を予測する手段として、例えばカルマンフィルタを用いる方法がある。このように統計処理を用いることで、次回測定時点での物体の相対位置と相対速度を正確に把握することができる。
次に、ステップS1408では、受信制御部17は、スイッチ16a、16bを制御し、不要波除去部15の働きがONとなるようにビート信号の伝達経路を切り替える。次に、ステップS1409では、送信信号制御部20が、移動予測部19における移動予測結果に基づいて、送信信号の周波数の単位時間当たりの変化を制御するための送信制御信号を生成する。
送信信号制御部20は、次の送信信号に対するビート信号に含まれる不要な物体からの周波数成分が、不要波除去部15で除去される周波数成分となるように、送信制御信号を生成する。送信信号制御部20は、送信制御信号によって、送信信号の周波数の単位時間当たりの変化を制御する。次に、ステップS1410では、制御電圧生成部1bが、送信信号制御部20からの送信制御信号に基づいて制御電圧を生成し、発振器2が制御電圧に応じて周波数が変化する送信信号を生成し、送信アンテナ3が送信信号を外部に送信する。
次に、ステップS1411では、受信アンテナ4が受信信号を受信し、ミキサ5がビート信号を生成し、不要波除去部15がビート信号に含まれる不要な周波数成分を除去し、周波数分析部6が不要な周波数成分が除去されたビート信号の周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを求め、障害物検出部7が第1の周波数スペクトルから自車両周辺の障害物の有無を検出する。ステップS1411で障害物が存在すると判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1412へと移行する。一方、ステップS1411で障害物が存在しないと判定された場合には、レーダ装置の処理はステップS1413へと移行する。
ステップS1412では、不要な周波数成分が除去された第1の周波数スペクトルに基づいて、相対速度算出部9は障害物との相対速度を修正し、相対距離算出部10は障害物までの相対距離を修正する。以上が、本実施の形態のレーダ装置の処理となる。
ステップS1413およびステップS1414は、制御部12の処理となる。ステップS1413では、制御部12は、レーダ装置から出力された障害物との相対速度と、障害物までの相対距離とに基づいて、自車両に対する制御が必要か否かを判断する。自車両に対する制御が必要であると判断した場合には、制御部12の処理は、ステップS1414に移行する。自車両に対する制御が必要でないと判断した場合には、制御部12は処理を終了し、レーダ装置がS1401の処理を開始する。ステップS1414では、制御部12は、自車両に対する最適な制御の内容、タイミングを判断し、判断結果に基づいた制御を行う。
本実施の形態のレーダ装置は、検出された障害物が複数の物体が近接したものである場合に、検出対象から除外する不要な物体を選択し、ビート信号から不要な物体からの周波数成分を除去し、不要な物体からの周波数成分が除去されたビート信号に基づいて、障害物までの相対距離と、障害物との相対速度とを求めるように構成されている。したがって、本実施の形態のレーダ装置を車両に搭載することで、検出された障害物が複数の物体が近接したものであっても、自車両に最も近い物体の位置を正確に求めることも可能となり、より適切な車両の制御を行うことが可能となるという顕著な効果を奏する。また、本実施の形態のレーダ装置は、検出された障害物が単数の物体である場合には、不要な物体の選択などを行わないため、常に不要な物体の選択などを行う場合と比較して、処理が早くなり、障害物の検出周期を早くできるという効果も奏する。
実施の形態5.
図16は、本発明の実施の形態5によるレーダ装置の構成図である。本実施の形態のレーダ装置は、第2の周波数スペクトルを随時更新できるように構成したものである。本実施の形態のレーダ装置は、実施の形態1におけるものとは、物体重畳判定部8cの構成が異なる。なお、図16において、実施の形態1の図1におけるものと同一の番号を付したものは同一のものであり、詳細な説明は省略する。以下、本実施の形態のレーダ装置について説明する。
図17は、本実施の形態のレーダ装置における物体重畳判定部8cの構成と外部サーバ200とを表す図である。図17に示すように、物体重畳判定部8cは、スペクトル記憶部81に記憶される第2の周波数スペクトルを随時更新できるように、スペクトル取得部84を備える。物体重畳判定部8cは、スペクトル記憶部81およびスペクトル比較部82も備えるが、これらは実施の形態1におけるものと同一のものである。なお、外部サーバ200は、レーダ装置が搭載される車両の外部に設けられる。
スペクトル取得部84は、無線通信によって、外部サーバ200に記憶されている周波数スペクトルを取得し、スペクトル記憶部81に予め記憶されている第2の周波数スペクトルを更新する。まず、スペクトル取得部は、外部サーバ200に記憶されている周波数スペクトルの中に、スペクトル記憶部81に記憶されている第2の周波数スペクトルよりも新しいものがあるか否かを判断することで、外部サーバ200から周波数スペクトルを取得するか否かを判断する。スペクトル取得部84は、例えば、周波数スペクトルの更新日時を外部サーバ200に問い合わせて、周波数スペクトルを取得するか否かを判断する。この問合せは、ユーザの操作にしたがって実行してもよいし、定期的に実行してもよい。別の例としては、外部サーバ200が、周波数スペクトルの更新が発生するたびに、スペクトル取得部84に通知してもよい。
外部サーバ200に記憶される周波数スペクトルは、新たな車両が発売された場合などに更新される。外部サーバ200に記憶される周波数スペクトルは、車両以外の障害物に対応する周波数スペクトルを含んでもよい。本実施の形態のレーダ装置は、外部から情報を取得して、スペクトル記憶部81に記憶される第2の周波数スペクトルを更新するスペクトル取得部84を備えるので、第2の周波数スペクトルを最新の状態に維持することができる。したがって、本実施の形態のレーダ装置によれば、新たな車両が販売されたり、車両形状が変更になったりした場合にも、検出された障害物が複数の物体が接近したものであるか、単数の物体であるかを判別可能となる。
なお、実施の形態1でも述べた通り、制御電圧生成部1、周波数分析部6、障害物検出部7、物体重畳判定部8c、相対速度算出部9、相対距離算出部10および誤差推定部11は、電子回路(処理回路)で構成することができる。また、制御電圧生成部1、周波数分析部6、障害物検出部7、物体重畳判定部8c、相対速度算出部9、相対距離算出部10および誤差推定部11は、メモリに記憶されたプログラムを計算機(プロセッサ)で処理することによって実現することもできる。
図18は、専用の処理回路を用いて、本実施の形態のレーダ装置を構成した場合のハードウェア構成図である。送信装置301は、発振器2と、送信アンテナ3とを備える。受信装置302は、受信アンテナ4と、ミキサ5とを備える。処理回路303は、制御電圧生成部1と、周波数分析部6と、障害物検出部7と、物体重畳判定部8と、相対速度算出部9と、相対距離算出部10と、誤差推定部11との機能を実現する。
図19は、プロセッサとメモリとを用いて、本実施の形態のレーダ装置を構成した場合のハードウェア構成図である。送信装置301は、発振器2と、送信アンテナ3とを備える。受信装置302は、受信アンテナ4と、ミキサ5とを備える。プロセッサ304およびメモリ305は、制御電圧生成部1と、周波数分析部6と、障害物検出部7と、物体重畳判定部8と、相対速度算出部9と、相対距離算出部10と、誤差推定部11との機能を実現する。なお、他の実施の形態のレーダ装置も同様のハードウェア構成で実現することができる。
1、1b 制御電圧生成部、2 発振器、3 送信アンテナ、4 受信アンテナ、5 ミキサ、6 周波数分析部、7 障害物検出部、8、8b、8c 物体重畳判定部、9 相対速度算出部、10 相対距離算出部、11 誤差推定部、12 制御部、13 車種判別部、14 位置推定部、15 不要波除去部、16a、16b スイッチ、17 受信制御部、18 不要物体選択部、19 移動予測部、20 送信信号制御部、81 スペクトル記憶部、82、82b スペクトル比較部、83 スペクトル組合せ部、84 スペクトル取得部、111 誤差記憶部、112 誤差出力部、200 外部サーバ、301 送信装置、302 受信装置、303 処理回路、304 プロセッサ、305 メモリ。

Claims (12)

  1. 送信信号を外部に送信する送信アンテナと、
    前記送信信号に対する外部からの受信信号を受信する受信アンテナと、
    前記送信信号と前記受信信号との差の信号であるビート信号を生成するミキサと、
    前記ビート信号に対して周波数分析を行って第1の周波数スペクトルを算出する周波数分析部と、
    前記第1の周波数スペクトルから障害物を検出する障害物検出部と、
    前記障害物検出部で前記障害物が検出された場合に前記障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを前記第1の周波数スペクトルから判定する物体重畳判定部と
    を備え、
    前記物体重畳判定部は、
    所定の単数の物体が障害物として存在する場合に前記周波数分析部で算出されると予測される周波数スペクトルであり、前記所定の単数の物体の凹凸形状が反映された周波数スペクトルである第2の周波数スペクトルを前記所定の単数の物体ごとに予め記憶するスペクトル記憶部と、
    前記第2の周波数スペクトルのそれぞれと前記第1の周波数スペクトルとを比較して前記障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定するスペクトル比較部と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記物体重畳判定部は、外部から情報を取得して、前記スペクトル記憶部に記憶される前記第2の周波数スペクトルを更新するスペクトル取得部を備えることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記スペクトル比較部は、前記第2の周波数スペクトルのそれぞれと前記第1の周波数スペクトルとの類似度を算出し、算出した類似度がいずれも所定の閾値を下回った場合に前記障害物が複数の物体であると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記第1の周波数スペクトルから前記障害物までの相対距離を算出する相対距離算出部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  5. 前記スペクトル比較部は、前記相対距離に応じて前記第2の周波数スペクトルの強度を変更した後に前記第1の周波数スペクトルと比較して前記障害物が複数の物体であるか単数の物体であるかを判定することを特徴とする請求項4に記載のレーダ装置。
  6. 前記物体重畳判定部の判定結果から前記相対距離に含まれる誤差を推定する誤差推定部を備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 前記誤差推定部は、
    前記障害物が複数の物体である場合に前記相対距離に含まれる前記誤差と前記障害物が単数の物体である場合に前記相対距離に含まれる前記誤差とを予め記憶する誤差記憶部と、
    前記物体重畳判定部の判定結果に応じて前記相対距離に含まれる前記誤差を出力する誤差出力部と
    を備えることを特徴とする請求項6に記載のレーダ装置。
  8. 前記誤差記憶部は、前記相対距離に含まれる前記誤差を前記周波数分析部で用いられる分析パラメータごとに予め記憶し、
    前記誤差出力部は、前記分析パラメータに応じて前記相対距離に含まれる前記誤差を出力する
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーダ装置。
  9. 前記障害物が複数の物体である場合に前記複数の物体のうち最も近い物体の位置を推定する位置推定部を備え、
    前記物体重畳判定部は、周波数をずらした複数の前記第2の周波数スペクトルを組み合わせて第3の周波数スペクトルを生成するスペクトル組合せ部を備え、
    前記スペクトル比較部は、前記第3の周波数スペクトルと前記第1の周波数スペクトルとの類似度を算出して最も類似度が高い第3の周波数スペクトルを求め、
    前記位置推定部は、前記第2の周波数スペクトルと前記最も類似度が高い第3の周波数スペクトルとの周波数のずれ量から前記複数の物体間の距離を求め、求められた前記複数の物体間の距離と前記相対距離とから前記最も近い物体の位置を推定する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のレーダ装置。
  10. スペクトル組合せ部は、複数の前記第2の周波数スペクトルのそれぞれの強度を変更した後に組み合わせて前記第3の周波数スペクトルを生成することを特徴とする請求項9に記載のレーダ装置。
  11. 前記スペクトル比較部は、前記相対距離に応じて前記第3の周波数スペクトルの強度を変更した後に前記第1の周波数スペクトルとの類似度を算出することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のレーダ装置。
  12. 前記ビート信号に含まれる不要な周波数成分を除去する不要波除去部と、
    前記第1の周波数スペクトルから前記障害物との相対速度を算出する相対速度算出部と、
    前記障害物が複数の物体である場合に前記複数の物体のうち不要な物体を選択する不要物体選択部と、
    前記相対距離および前記相対速度に基づいて前記不要な物体の移動予測を行う移動予測部と
    前記移動予測部の移動予測結果に基づいて前記ビート信号に含まれる前記不要な物体からの周波数成分が前記不要波除去部で除去される周波数成分となるように前記送信信号の周波数の単位時間当たりの変化を制御する送信信号制御部と
    を備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のレーダ装置。
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