JP6225308B1 - 木造家屋の防音室及び床構造 - Google Patents

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【課題】木造家屋の防音室などを提供する。【解決手段】防音室1は、ベタ基礎2と、このベタ基礎2上に立設され、第一の防音材を内包する二重壁3と、屋根10から吊設され、第二の防音材を内包する二重天井4とを備え、前記二重壁3と、前記二重天井4とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、前記ベタ基礎2上に、第三の防音材を挟みこんだ状態で床材5が載置されたので、内部に重量物である音源9を収容できる。この音源9からの音漏れの心配がなくなる結果、たとえ深夜においてさえも、大音響の楽器を存分に演奏することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、木造家屋の防音室及び床構造に関する。
例えば特許文献1では、下階側天井材である天井プラスタボードとの間に隙間を残して、床根太を除く上階側床材である床合板の下面に、止め金具を用いて吸音材グラスウールを密着固定する防音施工を行った木造家屋が開示されている。
上記特許文献1によれば、防音効果に優れ、2階の部屋からの騒音が下階側の部屋へ伝搬し難くなる、と記載されている。
しかしながら、特許文献1のように、床下に隙間を残したのでは、防音室に収容される音源が重量物の場合に耐震上の問題があり、いわゆる音漏れの問題も解消できない。また、既存の家屋を利用する場合、音源が重量物であると、それを支持する床下の補強にはコストがかかるので、そのコストの低減を図りたいとの要請もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、音源が重量物である場合にも対応可能な木造家屋の防音室及び床構造を提供することを目的とする。
本発明は、木造家屋の防音室であって、ベタ基礎と、このベタ基礎上に立設され、第一の防音材を内包する二重壁と、屋根から吊設され、第二の防音材を内包する二重天井とを備え、前記二重壁と、前記二重天井とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、前記ベタ基礎上に、第三の防音材を挟みこんだ状態で床材が載置されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、ベタ基礎と、このベタ基礎上に立設され、第一の防音材を内包する二重壁と、屋根から吊設され、第二の防音材を内包する二重天井とを備え、前記二重壁と、前記二重天井とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、前記ベタ基礎上に、第三の防音材を挟みこんだ状態で床材が載置されたので、内部に重量物である音源を収容できる。
この音源からの音漏れの心配がなくなる結果、たとえ深夜においてさえも、大音響の楽器を存分に演奏することができる。
ここで、前記ベタ基礎の周囲を立ち上げるとともに、該立ち上がり部内に前記第三の防音材を延長して挟みこんだ状態で床材の周囲が当接することが好ましい。
この場合、前記ベタ基礎の周囲を立ち上げるとともに、該立ち上がり部内に前記第三の防音材を延長して挟みこんだ状態で床材の周囲が当接するので、地震の際の縦揺れ、横揺れの両方に対応できる。
ここで、前記二重壁及び前記二重天井の少なくとも一部に遮音材を配置することが好ましい。
この場合、前記二重壁及び前記二重天井の少なくとも一部に遮音材を配置するので、反射音が少なくなる。
請求項記載の発明のように、前記二重壁周囲における第一の所定位置の下部から中間部を切り欠いた開口部に、第四の防音材を内包する二重扉を開閉自在に備えることが好ましい。
請求項記載の発明によれば、前記二重壁周囲における第一の所定位置の下部から中間部を切り欠いた開口部に、第四の防音材を内包する二重扉を開閉自在に備えたので、人の出入りや音源の搬出入ができる。
ここで、前記二重壁周囲における第二の所定位置の中間部を切り欠いた開口部に、少なくとも二重のガラス窓又は透明なアクリル窓を備えることが好ましい。
この場合、前記二重壁周囲における第二の所定位置の中間部を切り欠いた開口部に、少なくとも二重のガラス窓又は透明なアクリル窓を備えたので、明り取りができる。
ここで、前記二重壁周囲における第三の所定位置の上部を貫通するダクトを設けるとともに、前記二重天井又は前記二重壁に換気装置を設けて、前記ダクトを少なくとも二回は屈曲させた状態で、前記換気装置に接続することが好ましい。
この場合、前記二重壁周囲における第三の所定位置の上部を貫通するダクトを設けるとともに、前記二重天井又は前記二重壁に換気装置を設けて、前記ダクトを少なくとも二回は屈曲させた状態で、前記換気装置に接続するので、換気ファンや空調装置による換気ができる。
請求項3記載の発明のように、前記二重壁下部に木造部分を有し、該木造部分に所定間隔でもって防虫剤の薬液を封入することにより、シロアリ対策を施工可能とすることが好ましい。
請求項3記載の発明によれば、前記二重壁下部に木造部分を有し、該木造部分に所定間隔でもって防虫剤の薬液を封入することにより、シロアリ対策を施工可能としたので、シロアリ被害を防止することができる。
ここで、前記屋根上に太陽光発電パネルを配置可能とすることが好ましい。
この場合、前記屋根上に太陽光発電パネルを配置可能としたので、太陽光発電による省エネを図ることができる。
ここで、前記屋根からの雨水を集める天水桶と、該天水桶に溜まった雨水を散布する散布装置とを設けることが好ましい。
この場合、前記屋根からの雨水を集める天水桶と、該天水桶に溜まった雨水を散布する散布装置とを設けたので、例えばこの雨水を再び屋根に戻して散布することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の木造家屋の防音室の少なくとも2階の床構造であって、床下の強度部材に対応した床上の部位間に架設される補強部材を備えたことを特徴とするものである。
請求項記載の発明によれば、床下の強度部材に対応した床上の部位間に架設される補強部材を備えたので、床を後付で簡単かつ確実に補強することができる。
したがって、この床構造の上に重量物である音源を設置した場合には、従来よりもはるかに低コストでありながら、床の剛性が高くなり、防音性能、耐震性能が向上する。
本発明によれば、ベタ基礎と、このベタ基礎上に立設され、第一の防音材を内包する二重壁と、屋根から吊設され、第二の防音材を内包する二重天井とを備え、前記二重壁と、前記二重天井とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、前記ベタ基礎上に、第三の防音材を挟みこんだ状態で床材が載置されたので、内部に重量物である音源を収容できる。
この音源からの音漏れの心配がなくなる結果、たとえ深夜においてさえも、大音響の楽器を存分に演奏することができる。
請求項記載の発明によれば、床下の強度部材に対応した床上の部位間に架設される補強部材を備えたので、床を後付で簡単かつ確実に補強することができる。
したがって、この床構造の上に重量物である音源を設置した場合には、従来よりもはるかに低コストでありながら、床の剛性が高くなり、防音性能、耐震性能が向上する。
本発明の実施形態1に係る防音室の外観を示す斜視図である。 実施形態1に係る防音室の詳細構造を示す縦断面図である。 実施形態1に係る防音室の主として電気系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る床構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る防音室1の外観を示す斜視図、図2は実施形態1に係る防音室の詳細構造を示す縦断面図である。ただし、図1の紙面に向かって左側が防音室1の北側に対応しており、右側が防音室1の西側に対応している。本発明者は、プラントメーカーのエンジニアとして、長年にわたり、防音対策などに従事してきた経験を生かして、自宅の敷地内に、実際に防音室1を作り、そこで得られた成果を以下に記す。
図1,図2に示すように、この防音室1は、独立した木造家屋であって、基本的には、柱や梁などの主要な構造部分が木材でつくられているが、その内部に重量物である音源9を収容可能なものである。重量物である音源9としては、重さが500kgを超えるようなグランドピアノや大型自動演奏楽器などが挙げられる。
ここでは、砕石21上に打設したコンクリート製のベタ基礎2と、このベタ基礎2上に立設され、グラスウール(第一の防音材に相当する。)31を二層にしてパネルボードに内包する二重壁3と、屋根10から防振ハンガー42で吊設され、これもグラスウール(第二の防音材に相当する。)41を二層にしてパネルボードに内包する二重天井4と、を備え、二重壁3と、二重天井4とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、ベタ基礎2上に、ロックウール(第三の防音材に相当する。)22を二層にして挟みこんだ状態でコンクリート製の床材5が載置されている。
グラスウールは各層でそれぞれ100mm程度の厚みをなしており、ロックウールは各層でそれぞれ25mm程度の厚みをなしている。また、ベタ基礎2と二重壁3との間と、二重壁3と二重天井4との間とは、パッキンやシーラーなどで有意な隙間をなくしている。
ベタ基礎2は、地震の際の縦揺れには強いが、横揺れまでを阻止するものではない。そこで、ベタ基礎2の周囲を立ち上げるとともに、この立ち上がり部内にロックウール22を延長して挟みこんだ状態で床材5の周囲が当接するようになっている。これにより、地震の際の縦揺れのみならず、横揺れにも対応できるようになっている。
また、室内平面での対称性を少なくするとともに、その縦横比を大きく変えており、これにより音源9から発せられる音波が壁反射しても干渉しにくくなっている。これに加えて、二重壁3の北側内面のパネルボードに例えばフェルト製の遮音シート(遮音材に相当する。)32を貼り付けるとともに、二重天井4の下側内面のパネルボードには例えば吸音パネルを採用しており、これにより前記壁反射そのものを少なくしている。
前記二重壁3の周囲のうち、北側及び西側(第一の所定位置に相当する。)の下部から中間部にかけて、その厚み方向にわずかな段部を設けることで外広がりに切り欠いた開口部を設けるとともに、そこにグラスウール(第四の防音材に相当する。)などを内包する二重扉6a,6bを開閉自在に備えている。
二重扉6a,6bとそれに対応する前記開口部との間には、音波のすり抜けをなくすためにパッキンを介在させている。二重扉6aは音源9の搬出入のために設けた、比較的大型の扉であって、互いに対向するように配置された内扉と外扉との間に、空間を少しだけ設けて、演奏中は閉状態としているものである。二重扉6bは人の出入りのために設けた、比較的小型の扉であって、互いに直角に設けた内扉と外扉との間に、人がとどまることのできる程度の空間を設けた、いわゆるエアーロック式を採用することで、演奏中でも開閉できるようになっている。
前記二重壁3の周囲のうち、前記二重扉6bの横側(第二の所定位置に相当する。)の中間部にかけて、その厚み方向にわずかな段部を設けて外広がりに切り欠いた開口部を設けるとともに、そこに三重のガラス窓7を着脱可能に取り付けている。これにより、いわゆる明り取りができるようになっている。また、図示はしていないが、同様のガラス窓を東側にも設けている。
前記二重壁3の周囲のうち、前記二重扉6bの上部(第三の所定位置に相当する。)を貫通するダクト8,8を設けるとともに、前記二重天井4又は前記二重壁3に換気装置14を設けて、前記ダクト8,8を少なくとも二回は屈曲させた状態で、前記換気装置14に接続している(図3参照)。前記ダクトのうち、一方は吸気用であり、他方は排気用であるが、いずれも防露用の断熱材を施工している。これにより、ダクト8,8からの音漏れを少なくして、室内の換気ができるとともに、その室内の湿度上昇を抑えるようにもなっている。
ここで、前記ダクト8,8の屈曲させる具体的な方法としては、それぞれ同一方向に45度ずつ二回以上屈曲させることが好ましい。これにより、ダクト8,8内を通過する空気による管路抵抗の増大をできるだけ少なくして、換気性能を確保する一方、前記ダクト内を音波がすり抜けることによる音漏れを減少させることができる。
前記二重壁3の下部の木造部分3に、略0.3〜1mの間隔でもって小穴を開けておき、そこに防虫剤の薬液を注入した上で、各小穴をパテなどで埋め戻すことにより、いわゆるシロアリ対策を施している。ただし、前記二重壁3の上部の木造部分3と、両木造部分3,3間の図示しない柱については、シロアリ対策は特に施していないが、建設段階で使用するすべての木造部分を予め防虫処理しておくことが好ましい。
前記防音室1ではないが、本発明者は、同様の木造家屋で、前記屋根10上に太陽光発電パネル11を配置した経験をもっており、その発電効率を向上するために、太陽光発電パネル11の水洗浄をすることを考えた。具体的には、屋根10からの雨水は天水桶12を介して太陽光発電パネル11の洗浄水として利用できるようにする。その場合の電気系統と水系統とを示すブロック図を図3に示した。なお、図3中の破線が電気系統、二点鎖線が水系統を示す。
図3に示すように、太陽光発電パネル11で発生した直流(DC)は、インバータ501で交流(AC)に変換されて、配電盤502で散水装置13、換気装置14、その他の電気機器(エアコン、照明、楽器など)に給電される。ここで、余った電力は蓄電池503に蓄電されるか、電力量計504を経由して系統に戻されて売電される一方、不足電力は蓄電池503から給電されるか、電力量計504を経由して系統から給電されることとなる。
屋根10から図示しない樋で集められた雨水は、地面GL付近に設けられた天水桶12に一旦蓄えられ、所定のタイミングにて前記散水装置13で太陽光発電パネル11の洗浄水として散水されるようにする。所定のタイミングは、黄沙や鳥糞などで太陽光発電パネル11が汚れたときなど不定期なものであってもよいし、定期的なものであってもよい。
この散水は、夏場において、ある程度は、室内の保冷効果を奏するものであり、冬場において、ある程度は、積雪を融解させる効果を奏するものである。天水桶12の貯水だけでは散水量が追い付かない場合は、水道水や井戸水を利用することができるようにし、天水桶12の貯水が余る場合は、庭園への散水などに利用することもできるようにしている。太陽光発電パネル11は屋根10上に載置しており、その屋根10の修理時などには簡単に取り外しでき、その修復も簡単にすることができるようになっている。
防音室1の完成後に、その室内のほぼ中央に音源9を配置した。この音源9は、ピアノやドラムの音などを組み合わせて、高音域から低音域にわたるものとした。しかる後に、音源9をオンオフしながら、騒音計を使用して、そのA特性を実際に測定してみた。その結果、音源9の騒音レベルが最大110dbであった場合でも、室外の騒音レベルは30〜40db程度となり、実に70〜80db程度もの減音効果があった。
ここで、音源9をオン状態としたとき、その音源9から1m離れた位置での測定値は最大110dbであり、このときの二重壁3の外壁面から1m離れた位置での測定値は30db程度であり、三重ガラス窓7の直ぐ外側での計測値は40db程度であった。音源9をオフ状態としたとき、その音源9から1m離れた位置での測定値は30db程度、二重壁3の外壁面から1m離れた位置での測定値は30db程度、三重ガラス窓7の直ぐ外側での計測値は30db程度であった。なお、30dbは室外の環境音(雨音など)と同じ騒音レベルである。
したがって、この防音室1では、ほぼ完全に音漏れがなくなることがわかった。市販の防音室では20〜40db程度の減音効果しかないことから、せっかく防音室を設けても多少の音漏れがあることに比べて、画期的な成果であるといえる。
以上説明したように、本実施形態1の防音室1によれば、ベタ基礎2と、このベタ基礎2上に立設され、グラスウール31を内包する二重壁3と、屋根10から吊設され、グラスウール41を内包する二重天井4とを備え、前記二重壁3と、前記二重天井4とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、前記ベタ基礎2上に、ロックウール22を挟みこんだ状態で床材5が載置されたので、内部に重量物である音源9を収容できる。
この音源9からの音漏れの心配がなくなる結果、たとえ深夜においてさえも、大音響の楽器を存分に演奏することができる。
(実施形態2)
上記実施形態1は独立家屋で防音室1を構成した例であるが、既存の木造家屋の2階などに簡易な防音室105を設置したいことがある。本実施形態2は、そのような例を示すもので、図4は本発明の実施形態2に係る床構造100を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。上記実施形態1の防音室1での成果を受けて、本発明者は、さらに木造家屋の自宅2階に、実際に床構造100を作った。ただし、防音室105自体は、防音性能が35db程度の市販品を使用した。床構造100で得られた成果を以下に記す。
現行の建築基準法施工令の第85条(積載荷重)で定められている『室の床の積載荷重』については『住宅の居室、住宅以外の建築物における寝室又は病室』において1800N/m(約180kg/m)となっている。
一方、住宅の2階の床上に例えばアップライトピアノを置こうとすると、その音漏れを防止するために、防音室を設けてその中にアップライトピアノを収容するのが通常である。しかし、2〜3m程度の床面積を有する防音室105の重量は、簡易なものでも500kg以上であり、その中に収容するアップライトピアノの重量(約300kg)と人間の体重(約50kg)とが加算されると、全体で約317〜475kg/mとなり、前記積載荷重(約180kg/m)をとてもクリアすることができない。したがって、隣との間隔があまりとれない、例えば都会の住宅の2階の床上に、アップライトピアノを収容した防音室105を直接載置することは困難であった。
そこで、住宅の床構造の補強をすることになるが、従来は、既存の木造家屋で、後付けで補強するには、床板を剥がして、梁間に根太を追加した上で、床板を復旧していた。そのように手間のかかる作業をなくすため、本実施形態2の床構造100では、図4(a)(b)に示すように、床102下の梁(強度部材に相当する。)101に対応した床102上の部位間に架設される補強根太(補強部材に相当する。)103を所定間隔(約30cm間隔)で備えている。
補強根太103として、例えば□型鋼を使用することで、補強に伴う床104の嵩上げ高さを抑えることができるようになっている。
この床構造100の完成後の室内の一部における床の嵩上げ量は50mm程度で済むことがわかった。その嵩上げした床のほぼ中央に約250kg/mの防音室105を設置し、その中に総重量が50kg程度の音源を実際に入れて加振してみた結果、当該床の縦揺れ、横揺れともに無視できる程度となっていることがわかった。
ここで、防音室105の防音性能は、騒音計で測定はしていないが、カタログ値の35db程度であると考える。この防音室105は、20db程度の防音効果は期待できる室内に設置していることから、実用的には問題なしと考えた。
以上説明したように、本実施形態2の床構造100では、床102下の梁101に対応した床102上の部位間に架設される補強根太103を備えたので、床102を後付で簡単かつ確実に補強することができる。
したがって、この床構造100の上に防音室105を設置した場合には、床102の剛性が高くなり、耐震性能が向上することがわかった。
なお、上記実施形態1では、防音室1,105として、音楽室を例示しているが、その他大型インコや犬などの鳴き声の大きいペットを飼育する目的を有する防音室などであってもよい。
また、上記実施形態1では、独立家屋で防音室1を構成しているが、必ずしも完全に独立した家屋でなくてもよく、例えば母屋の1階部分を防音室1としてもよい。
また、上記実施形態1では、第一、第二及び第四の防音材としてグラスウールを使用し、第三の防音材としてロックウールを使用しているが、そのいずれであってもよいし、その他同等の性能を有する材料であってもよい。
また、グラスウールやロックウールなどは優れた断熱性能を有することから、外気温度が多少変動したとしても、室内温度はほぼ一定に維持できるので、楽器等の保管に有利であるといえる。
ただし、外気温度がさらに高温或いは低温となった場合や、楽器や照明からの発熱量がある場合や、人間が入室している場合などの条件によっては、換気装置14だけでは十分とはいえないこともあり、その場合は、図示しないエアコンなどで対応すればよい。
また、上記実施形態1では、三重のガラス窓7を設けているが、少なくとも二重のガラス窓7であればよい。このガラスに代えて、透明なアクリルを採用してもよい。
また、上記実施形態2では、床構造100上に、重量物である音源を収容した防音室105を載置しているが、住宅の構造上で防音が担保されるならば、その床構造100の床上に重量物である音源を直接載置してもよい。これは、音源であるアップライトピアノやグランドピアノなどを直接床上に載置する場合に相当する。
また、上記実施形態2では、木造家屋の2階の床に適用しているが、その1階の床に適用してもよい。特に借家の場合は、床上の補強を取り外し可能としておけばよい。さらに、本発明の適用範囲は、木造家屋に限定されず、マンションの床であってもよい。
1 防音室
2 ベタ基礎
3 二重壁
4 二重天井
5 床材
6a,6b 二重扉
7 三重窓
8 換気装置
9 音源
10 屋根
11 太陽光発電パネル
12 天水桶
13 散水装置
14 換気装置
15 その他の電気機器
特開2005−264715公報

Claims (4)

  1. 木造家屋の防音室であって、
    ベタ基礎と、このベタ基礎上に立設され、第一の防音材を内包する二重壁と、屋根から吊設され、第二の防音材を内包する二重天井とを備え、
    前記二重壁と、前記二重天井とが、ほぼ切れ目なく連なるとともに、
    前記ベタ基礎上に、第三の防音材を挟みこんだ状態で床材が載置され、
    前記ベタ基礎の周囲を立ち上げるとともに、該立ち上がり部内に前記第三の防音材を延長して挟みこんだ状態で床材の周囲が当接するように構成したことを特徴とする防音室。
  2. 前記二重壁周囲における第一の所定位置の下部から中間部を切り欠いた開口部に、第四の防音材を内包する二重扉を開閉自在に備え、
    前記二重壁周囲における第二の所定位置の中間部を切り欠いた開口部に、少なくとも二重のガラス窓又は透明なアクリル窓を備え、かつ、
    前記二重壁周囲における第三の所定位置の上部を貫通するダクトを設けるとともに、前記二重天井又は前記二重壁に換気装置を設けて、前記ダクトを少なくとも二回は屈曲させた状態で、前記換気装置に接続したことを特徴とする請求項1記載の防音室。
  3. 前記二重壁下部に木造部分を有し、該木造部分に所定間隔でもって防虫剤の薬液を封入することにより、シロアリ対策を施工可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載の防音室。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の木造家屋の防音室の少なくとも2階の床構造であって、
    床下の強度部材に対応した床上の部位間に架設される補強部材を備えたことを特徴とする床構造。
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