JP3096138U - スモークウッドパネル - Google Patents

スモークウッドパネル

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株式会社桜木工務店
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】断熱、耐震強化、および防虫、防湿、防カビ等
によるシックハウス症候群などの発生の軽減を図るスモ
ークウッドパネルを提供する。 【解決手段】建築物の床下、壁中、屋根裏の6面に燻煙
乾燥木材を加工した断熱材兼耐震、耐風強化パネルを張
り巡らす。燻煙乾燥木材は、煙の成分が木材の芯まで浸
透するように燻煙窯の中で2週間ほど加熱・加圧し、含
水率が15%以下に乾燥させる。

Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【考案の施工説明】 住宅建築の床下材の土台、大引に燻煙木材を使用します。1階の床全面に厚さ 30mm〜40mmの燻煙木材板を張り、仕上げ材のフローリングや畳はその上 に敷きます。壁体内は燻煙木材板を間柱、添え木を組桟として横張ないし斜張に 組んだパネルを作り、窓以外の壁面の柱と柱の間に組み込み固定します。室内側 は部屋の仕上げ壁、外側は外装壁によってサンドイッチになり見えなくなります 。屋根裏は母屋の上に燻煙木材板を流れ勾配に打ちつけ、その上に桟を打ち、屋 根瓦を葺きます。 【0002】 【考案の属する技術分野】 燻煙乾燥釜で燻煙処理された木材を加工する技術は完成されています。取付け 施工は建築大工による木工事部門に入ります。床と屋根裏の工事は建築現場で大 工が寸法カットしながら直接ビス金物で取りつけます。壁体内は作業場で建築大 工によって原寸パネルに加工され、建前時にレッカーで吊り、構造金物やネジ釘 で取付けます。 【0003】 【従来の技術】 最近までの燻煙木材は木材の表面に直接火炎をあてて燻す方法や、薬品で表面 を煙焼するなどの方法でした。燻煙釜によって燻す燻煙乾燥木材が出回ったのは ここ数年のことで、各地に幾例か見られますが、燻煙乾燥木材を床、壁、屋根裏 の6面全てに張り巡らして、断熱材、耐震・耐風強化工法とした実例は見られま せん。現況は省エネルギー対策や高気密、高断熱の対策として壁体内、床下、天 井裏にビニール製の防湿気密フィルムを張り巡らし、グラスウール、ロックウー ル、ウレタンフォーム、フォームポリスチレン等の製品を仕上げ材の中に敷き込 んで断熱材、気密材として使用しています。化学製品の断熱材、保温材をいくら 多く使用しても建物の強化にはなりません。壁耐力の強化策としては筋交の木材 や鉄筋を入れる工法が主流に行われています。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】 地球の温暖化、環境汚染の身近な問題として、石油化学製品を多く使った建築 資材のうち断熱材が指摘されています。住宅解体後の廃材は産業廃棄物として環 境汚染の要因となっています。合板や塗装材などの石油化学製品から発生するホ ルムアルデヒド、トルエンなどにより住む人に影響するシックハウス症候群は、 現在重大な社会問題になっています。また、阪神淡路大震災以降、建築住宅の耐 震強化が重要視されており、特に近い将来襲来が予想されている東海、南海地震 地帯は耐震強化住宅が重要かつ緊急課題となっています。それらの問題を総合的 に解決する手段として、燻煙木材は断熱材、保温材でありながら建物の強化材に もなる最良の資材です。 【0005】 【考案の効果】 厚さ30mm〜40mmの燻煙板は高度な断熱性が証明されており、壁にパネ ルとして組んで使用すると従来の筋交工法の3倍以上の強固な耐力壁となります 。燻煙木材は建物の耐久性にも優れ、防腐作用、防虫作用、防湿作用、空気の浄 化作用など人間の健康に幾多もの効果があるとされています。住宅の工事中に白 蟻防除と防腐処理として化学薬品による消毒散布が義務付けられています。その 行程がなくなれば、その薬品によるシックハウス症候群の一要因は軽減されるこ とになります。燻煙木材には高い防蟻効果もあり、自然環境にも人体にもやさし い住宅材料であるといえます。また、林業界ではほとんど商品価値の認められな い間伐材や杉の真黒材も、燻煙処理すれば耐久性の高い硬質の木材と評価されま す。 【0006】 【考案を解決する為の手段】 戦後植林された木材が建築材料として使用可能時期に入ってきました。その木 材の大半は杉であります。杉材はヒノキやヒバ、松などより木質が柔らかく、良 質の建築住宅の木材には不向きで敬遠されています。しかし燻煙乾燥処理すると 硬質となり、建築木材として良質の構造材に使用可能となります。商品価値の薄 い間伐材も燻煙処理すれば同等の木材として使用できます。 【0007】 【考案の実施の形態】 木造住宅の構造材を燻煙乾燥処理した実用例は全国には幾例かあります。また 外壁や内装壁に燻し板を使用するのは昔から行われており、囲炉裏や薪竃によっ て天井や屋根裏が燻されていました。しかし床下、屋根裏、壁体内など、隠れ材 として全面に燻煙乾燥材を断熱材として張り巡らす工法は存在していません。 【考案の実施例】 【提出日】平成15年3月25日(2003.3.25) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【考案の詳細な説明】 【考案の施工説明1】 床下用スモークウッドパネルは厚さ30mm〜40m mの燻煙乾燥木材板を使用し、幅910mm×長さ3640mmと幅910mm ×長さ1820mmの二種類の長方形パネルを製作します。燻煙乾燥木材板を原 則として45度の斜張りとして火打梁り効果を有するようにします。パネルの四 方を45mm×75mmの枠材で囲み約350mm間隔に45mm×45mmの 補助材を入れ斜材とネジ釘で固定します。図1参照。建物への取付けは建物組立 時に1階床の全面にパネルを張りネジ釘で固定します。仕上げ材のフローリング や畳はその上に敷きます。図2参照。 【考案の施工説明2】 壁中用スモークウッドパネルは厚さ30mm〜40m mの燻煙乾燥木材板を住宅設計図の壁寸法に合せて筋交角度に斜張に組んで長方 形パネルを製作します。パネルの四方を45mm×120mmの枠材で囲み柱間 隔の中間、約450mm間隔に45mm×45mmの補助材を入れ、斜材とネジ 釘で固定します。壁中用スモークウッドパネルは高知県立森林技術センターでの 壁耐力実験にて、壁倍率2.7の結果が出ています。図3参照。建物への取付け は建物組立時に柱と柱の間に組み込み金物とネジ釘で固定します。室内側は部屋 の仕上げ壁、外は外壁によって見えなくなります。図4参照 【考案の施工説明3】 屋根裏用スモークウッドパネルは厚さ40mmの燻煙 乾燥木材板を使用し、幅1000mm×長さ4000mmの長方形パネルを製作 します。燻煙乾燥木材板を縦張に組み四方を45mm×75mmの枠材で囲み約 450mm間隔に45mm×45mmの補助材を入れ縦材とネジ釘で固定します 。図5参照。建物への取付けは建物組立時に母屋木の上に屋根勾配に打ちつけ、 その上に桟を打ち屋根瓦を葺きます。図6参照。 【考案の属する技術分野】 燻煙乾燥窯で燻煙乾燥処理された木材を加工する 技術は完成されていますが、パネルの製作は今日まだされていません。パネルの 製作は、主に工場内となります。現場で建物への取付け施工は建築大工による木 工事部門に入ります。工場で製造されたスモークウッドパネルは、建前時に1階 床、壁中、屋根裏それぞれレッカーで吊り、建築大工が構造金物やネジ釘で取り 付けます。 【従来の技術】 従来の燻煙木材は木材の表面に直接火炎をあてて燻す方法や 、薬品で表面を煙焼するなどの方法でした。燻煙窯によって燻す燻煙乾燥木材が 出回ったのはここ数年のことで、各地で幾例か見られますが、燻煙乾燥木材パネ ルを床、壁、屋根裏の6面全てに張り巡らして、断熱材、耐震、耐風強化パネル として施工した実例は見られません。現況は省エネルギー対策や高気密、高断熱 の対策として床下、壁中、天井裏にビニール製の防湿気密フィルムを張り巡らし 、グラスウール、ロックウール、ウレタンフォーム、フォームポリスチレン等の 製品を仕上げ材の中に敷き込んで断熱材、気密材として使用しています。化学製 品の断熱材、保温材をいくら多く使用しても建物の強化にはなりません。壁耐力 の強化策としては筋交の木材(壁倍率2.0)や鉄筋を入れる工法が主流に行わ れています。 【考案が解決しようとする課題】 地球の温暖化、環境汚染の身近な問題とし て、石油化学製品を多く使った建築資材のうち断熱材が指摘されています。住宅 解体後の廃材は産業廃棄物として環境汚染の要因となっています。合板や塗装材 などの石油化学製品から発生するホルムアルデヒド、トルエンなどにより住む人 に影響するシックハウス症候群は、現在重大な社会問題になっています。また、 阪神淡路大震災以降、建築住宅の耐震強化が重要視されており、特に近い将来襲 来が予想されている東海、南海地震地帯は耐震強化住宅が重要かつ緊急課題とな っています。それらの問題を総合的に解決する手段として、燻煙乾燥木材は環境 にやさしい断熱材、保温材でありながら建物の強化材にもなる最良の資材です。 【考案の効果】 厚さ30mm〜40mmの燻煙乾燥木材板は高度な断熱性が 証明されており、壁にパネルとして組んで使用すると従来の筋交工法の3倍以上 の強固な耐力壁となります。燻煙乾燥木材は建物の耐久性にも優れ、防腐作用、 防虫作用、防湿作用、空気の浄化作用など人間の健康に幾多もの効果があります 。住宅の工事中に白蟻防除と防腐処理として化学薬品による消毒散布が義務付け られています。その工程がなくなれば、その薬品によるシックハウス症候群の一 要因は軽減されることになります。燻煙乾燥木材には高い防蟻効果もあり、自然 環境にも人体にもやさしい住宅材料であります。また、林業界ではほとんど商品 価値の認められない間伐材や杉の真黒材も燻煙乾燥処理をすれば耐久性の高い硬 質の木材と評価されます。 【考案を解決するための手段】 戦後植林された木材が建築材料として使用可 能時期に入ってきました。その木材の大半は杉であります。杉材はヒノキやヒバ 、松などより木質が柔らかく、良質の建築住宅の木材には不向きで敬遠されてい ます。しかし燻煙乾燥処理すると硬質となり、建築木材としての良質の構造材に 使用できます。商品価値の薄い間伐材も燻煙乾燥処理すれば同等の木材として使 用できます。 【考案の実施の形態】 木造住宅の構造材を燻煙乾燥処理した実用例は全国的 には幾例かあります。外壁や内装壁に燻し板を使用するのは昔から行われていて 、囲炉裏や薪竃によって天井や屋根1が燻されていました。本提案の床下、壁面 、屋根裏の中など、隠れ材として、全面に燻煙乾燥材パネル使用による断熱材や 住宅強化対策として張り巡らす工法は現在のところ存在していません。
【図面の簡単な説明】 【図1】床の仕上げ材の下、全面に燻煙木材板を張った
図です。 【図2】壁体内に燻煙木材板で作成したパネルを張った
図です。 【図3】屋根裏に燻煙木材板を張った図です。 【図4】矩計り図です。
【手続補正書】 【提出日】平成15年3月25日(2003.3.2
5) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【考案の名称】 スモークウッドパネル 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 木材を燻煙窯の中で2週間ほど加熱・加
圧し、煙の成分が木材の芯まで浸透し、含水率15%以
下に乾燥した燻煙乾燥木材を使用した床下用スモークウ
ッドパネルであって、パネルの四方を枠材で囲み、所定
の間隔に補助材を入れ、斜材を枠材の表面に固定した防
蟻効果のある断熱材兼耐震耐風強化床下用スモークウッ
ドパネル。 【請求項2】 木材を燻煙窯の中で2週間ほど加熱・加
圧し、煙の成分が木材の芯まで浸透し、含水率15%以
下に乾燥した燻煙乾燥木材を使用した壁中用スモークウ
ッドパネルであって、パネルの四方を枠材で囲み、所定
の間隔に補助材を入れ、斜材を枠材の表面に固定した防
蟻効果のある断熱材兼耐震耐風強化壁中用スモークウッ
ドパネル。 【請求項3】 木材を燻煙窯の中で2週間ほど加熱・加
圧し、煙の成分が木材の芯まで浸透し、含水率15%以
下に乾燥した燻煙乾燥木材を使用した屋根裏用スモーク
ウッドパネルであって、パネルの四方を枠材で囲み、所
定の間隔に補助材を入れ、縦材を枠材の表面に固定した
防蟻効果のある断熱材兼耐震耐風強化屋根裏用スモーク
ウッドパネル。 【図面の簡単な説明】 【図1】床下用スモークウッドパネルの完成図である。 【図2】床下用スモークウッドパネルの建物への取付け
図である。 【図3】壁中用スモークウッドパネルの完成図である。 【図4】壁中用スモークウッドパネルの建物への取付け
図である。 【図5】屋根裏用スモークウッドパネルの完成図であ
る。 【図6】屋根裏用スモークウッドパネルの建物への取付
け図である。 【手続補正2】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】全図 【補正方法】変更 【補正内容】 【図1】 【図6】 【図2】 【図5】 【図3】 【図4】

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 燻煙乾燥木材板を建築住宅の床下、外壁
    体内、屋根裏の6面に隠し材として張り巡らし、断熱材
    や構造の強化材として使用する工法です。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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