JP6225169B2 - ミラーアレイ - Google Patents

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Description

ここに開示した技術は、複数のミラーデバイスを備えたミラーアレイに関するものである。
従来より、様々なミラーデバイスが知られている。特許文献1に開示されたミラーデバイスは、アクチュエータと、ミラーと、アクチュエータとミラーとを連結し、弾性的に変形可能なヒンジとを備えている。このミラーデバイスは、アクチュエータを傾動させることによって、ミラーを傾動させる。このとき、ヒンジは、屈曲したり、アクチュエータとミラーとが並ぶ方向に伸縮したりする。
特開2009−229916号公報
ところで、前述のようなヒンジには使用目的に応じて様々な特性が要求される。例えば、大きな剛性が要求されるときもあれば、小さな剛性が要求されるときもある。あるいは、剛性を大きくした方がいいのか、小さくした方がいいのかが方向に応じて異なる場合もある。
例えば、前記ミラーデバイスにおいては、ヒンジの一端部と他端部とを結ぶ方向のヒンジの剛性は小さく且つ、該方向と直交する方向(以下、「幅方向」という)のヒンジの剛性は大きいことが好ましい。すなわち、アクチュエータを傾動させてミラーを傾動させるときには、ヒンジは、屈曲する。このとき、ヒンジは、ヒンジの一端部と他端部とを結ぶ方向に伸びる。アクチュエータの傾動を阻害しないためには、アクチュエータとミラーとが並ぶ方向のヒンジの剛性は小さいことが好ましい。その一方で、幅方向のヒンジの剛性まで小さいと、ミラーが幅方向に変位し易くなり、ミラーが周辺の構造体と接触し易くなる。ミラーが周辺の構造体と接触すると、ミラーが破損する虞がある。そのため、幅方向のヒンジの剛性は大きいことが好ましい。
ヒンジの材料や太さを変更すれば、ヒンジの剛性を単純に大きくしたり、小さくしたりすることは容易である。しかしながら、ヒンジの剛性に対する要求が方向に応じて異なる場合には、ヒンジの材料や太さを単純に変更する方法ではヒンジの剛性を要求の通りに調整することは難しい。例えば、ヒンジの太さを細くすることによって、ヒンジの一端部と他端部とを結ぶ方向のヒンジの剛性を小さくすることができるとしても、当然ながら、幅方向へのヒンジの剛性も小さくなってしまう。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所定の方向へのヒンジの剛性をあまり小さくすることなく、別の方向へのヒンジの剛性を小さくすることにある。
ここに開示されたミラーアレイは、所定の配列方向に配列された複数のミラーと、前記ミラーを駆動する複数のアクチュエータと、前記ミラーを支持し、弾性的に変形可能であって、前記配列方向に配列された複数の第1ヒンジとを備え、前記第1ヒンジは、前記配列方向に蛇行しながら一端部から他端部へ延びる蛇行部を有し、隣り合う2つの前記第1ヒンジにおいて、所定の第1領域では、一方の第1ヒンジの前記蛇行部の少なくとも一部が該2つの第1ヒンジの間の中間線を越えて他方の第1ヒンジの方へ突出し、前記第1領域とは異なる第2領域では、他方の第1ヒンジの前記蛇行部の少なくとも一部が該中間線を越えて一方の第1ヒンジの方へ突出しているものとする。
前記の構成によれば、複数の第1ヒンジが所定の配列方向に配列された構成において、隣り合う2つの第1ヒンジは、第1領域では一方の第1ヒンジの蛇行部の少なくとも一部が両者の中間線を越えて他方の第1ヒンジ側へ突出し、第2領域では他方の第1ヒンジの蛇行部の少なくとも一部が該中間線を越えて一方の第1ヒンジ側へ突出している。これにより、配列方向への蛇行部の寸法を拡大することができる。この配列方向は、第1ヒンジの一端部と他端部とを結ぶ方向と交差する方向である。つまり、配列方向への蛇行部の寸法を大きくすることによって、一端部と他端部とを結ぶ方向への第1ヒンジの剛性を低下させることができる。一方、配列方向への蛇行部の寸法を大きくしても、配列方向への第1ヒンジの剛性は、一端部と他端部とを結ぶ方向への剛性ほどは低下しない。
また、前記第1ヒンジは、一端部と他端部とを結ぶ方向に伸縮しやすくなるので、ミラーデバイスにおいては、アクチュエータによるミラーの駆動を容易に行うことができる。その一方で、蛇行する方向への第1ヒンジの剛性を大きくすることによって、ミラーが周辺の部材と衝突することを抑制することができる。
前記ミラーアレイによれば、或る方向へのヒンジの剛性をあまり小さくさせることなく、別の方向へのヒンジの剛性を小さくすることができる。
図1は、ミラーアレイの平面図である。 図2は、ミラーアレイの、図1のII−II線における断面図である。 図3は、波長選択スイッチの概略図である。 図4は、第1ヒンジの平面図である。 図5は、第1ヒンジのヒンジモデルの平面図である。 図6は、ヒンジモデルの材料物性値を示す表である。 図7は、Y軸方向寸法WとX軸方向の剛性Kxとの関係を示すグラフである。 図8は、Y軸方向寸法WとY軸方向の剛性Kyとの関係を示すグラフである。 図9は、凸部の個数NとX軸方向の剛性Kxとの関係を示すグラフである。 図10は、凸部の個数NとY軸方向の剛性Kyとの関係を示すグラフである。 図11は、変形例に係るミラーアレイの平面図である。 図12は、変形例1に係る第1ヒンジの平面図である。 図13は、変形例2に係る第1ヒンジの平面図である。 図14は、変形例3に係る第1ヒンジの平面図である。
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《実施形態1》
図1は、ミラーアレイ1の平面図を、図2は、ミラーアレイ1の、図1のII−II線における断面図を示す。
ミラーアレイ1は、複数のミラーデバイス100,100,…を備えている。複数のミラーデバイス100,100,…は、所定のY軸方向に一列に配列されている。
ミラーアレイ1は、SOI(Silicon on Insulator)基板109を用いて製造されている(図2参照)。SOI基板109は、単結晶シリコンで形成された第1シリコン層191と、SiOで形成された酸化膜層192と、単結晶シリコンで形成された第2シリコン層193とがこの順で積層されて構成されている。
ミラーデバイス100は、ベース部102と、ミラー131と、ミラー131を駆動するアクチュエータ104と、ミラー131とアクチュエータ104とを連結する第1ヒンジ105と、ミラー131とベース部102とを連結する第2ヒンジ106と、ミラー131に設けられた可動櫛歯電極107と、ベース部102に設けられた固定櫛歯電極108と、参照電極194と、制御部10とを有している。ミラーアレイ1は、いくつかのミラーデバイス100,100,…ごとに共通の1つの制御部10を有している。尚、ミラーアレイ1は、ミラーデバイス100ごとに1つの制御部10を有していても、すべてのミラーデバイス100,100,…で共通の1つの制御部10を有していてもよい。可動櫛歯電極107及び固定櫛歯電極108は、検出部の一例である。
ベース部102は、全体の図示は省略するが、概略長方形の枠状に形成されている。ベース部102は、第1シリコン層191、酸化膜層192及び第2シリコン層193で形成されている。
ミラー131は、平面視長方形の板状に形成されている。ミラー131は、ミラー本体132と、ミラー本体132の表面に積層された鏡面層133とを有している。ミラー本体132は、第1シリコン層191で形成され、鏡面層133は、Au/Ti膜で形成されている。尚、ミラー本体132の裏面にも、鏡面層133と同様の鏡面層134が積層されている。鏡面層134は、ミラー本体132の表面において生じる、鏡面層133に起因する膜応力をバランスさせる機能を有する。これにより、ミラー本体132、ひいては、鏡面層133の平面度を向上させることができる。
ここで、ミラー131の中心を通り、ミラー131とアクチュエータ104とが並ぶ方向に延びる軸をX軸とする。X軸は、ミラー131の長辺に平行に延びている。ミラー131の中心を通り、ミラー131の短辺に平行に延びる軸をY軸とする。X軸とY軸とは直交している。複数のミラー131,131,…は、Y軸上に並んでいる。すなわち、複数のミラー131,131,…の配列方向は、Y軸方向に一致する。X軸及びY軸の両方に直交する軸をZ軸とする。尚、Z軸方向を上下方向ということがある。その場合、鏡面層133の側を上とし、ミラー本体132の側を下とする。
アクチュエータ104は、ベース部102から片持ち状に延び、その先端が第1ヒンジ105を介してミラー131に連結されている。アクチュエータ104は、湾曲することによって、ミラー131を傾動させる。詳しくは、アクチュエータ104は、基端部がベース部102に連結され、ベース部102から片持ち状に張り出しているアクチュエータ本体141と、アクチュエータ本体141の表面に積層された圧電素子142とを有している。
アクチュエータ本体141は、平面視長方形の板状に形成されている。アクチュエータ本体141は、第1シリコン層191で形成されている。アクチュエータ本体141は、X軸方向に延びている。アクチュエータ本体141の先端部は、第1ヒンジ105を介して、ミラー131の一方の短辺である第1短辺131aに連結されている。
圧電素子142は、アクチュエータ本体141の表側(ミラー131の鏡面層133と同じ側)に設けられている。アクチュエータ本体141の表面にはSiO層146が積層されており、圧電素子142は、SiO層146上に積層されている。圧電素子142は、アクチュエータ本体141と同様に、平面視長方形の板状に形成されている。圧電素子142は、下部電極143と、上部電極145と、これらに挟持された圧電体層144とを有する。下部電極143、圧電体層144、上部電極145は、SiO層146上にこの順で積層されている。圧電素子142は、SOI基板109とは別の部材で形成されている。詳しくは、下部電極143は、Pt/Ti膜で形成されている。圧電体層144は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で形成されている。上部電極145は、Au/Ti膜で形成されている。
ベース部102には、下部電極143と電気的に接続された駆動用端子121が設けられている。上部電極145と駆動用端子121を介して圧電素子142に電圧が印加される。
アクチュエータ104は、圧電素子142に電圧が印加されると、アクチュエータ本体141のうち圧電素子142が積層された表面が伸縮し、アクチュエータ本体141が上下方向に湾曲する。
第1ヒンジ105は、2つの部材、即ち、アクチュエータ104とミラー131とを連結し、弾性的に変形可能に構成されている。第1ヒンジ105は、第1シリコン層191で形成されている。第1ヒンジ105の詳細な構成については後述する。
第2ヒンジ106は、2つの部材、即ち、ミラー131とベース部102とを連結し、弾性的に変形可能に構成されている。第2ヒンジ106は、ミラー131ごとに2つ設けられている。第2ヒンジ106の一端は、ミラー131の第2短辺131bに連結され、他端は、ベース部102に連結されている。第2ヒンジ106は、全体としてつづら折り状に屈曲している。第2ヒンジ106は、第1シリコン層191で形成されている。
可動櫛歯電極107は、アーム部179を介してミラー131の第2短辺131bに片持ち状に設けられている。アーム部179は、2つの第2ヒンジ106の間をX軸方向に延びている。可動櫛歯電極107は、3つの電極指171,171,…を有している。電極指171は、第2ヒンジ106よりもミラー131から離れている。3つの電極指171,171,…は、互いに平行にX軸方向に延びている。可動櫛歯電極107及びアーム部179は、第1シリコン層191で形成されている。尚、電極指171の個数は、3つに限られるものではない。
一方、ベース部102には、可動櫛歯電極107が入り込む凹部102aが形成されている。凹部102aに固定櫛歯電極108が設けられている。固定櫛歯電極108は、2つの電極指181,181を有している。2つの電極指181,181は、互いに平行にX軸方向に延びている。各電極指181は、可動櫛歯電極107の電極指171の間に入り込んでいる。つまり、可動櫛歯電極107の電極指171と固定櫛歯電極108の電極指181とは互いに対向している。固定櫛歯電極108は、第1シリコン層191で形成されている。ただし、固定櫛歯電極108は、可動櫛歯電極107とは電気的に絶縁されている。尚、電極指181の個数は、2つに限られるものではない。
ベース部102には、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との静電容量を検出するための第1検出端子122及び第2検出端子123が設けられている。
第1検出端子122は、ベース部102の第1シリコン層191のうち可動櫛歯電極107と電気的に導通している部分の表面に設けられている。第1検出端子122は、複数の可動櫛歯電極107,107,…で共通であって、1つだけ設けられている。尚、第1検出端子122は、ミラーデバイス100ごとに設けられていてもよい。
第2検出端子123は、電極部124の表面に設けられている。電極部124は、ベース部102の第1シリコン層191で形成され、ベース部102の酸化膜層192上においてその周りの部分から孤立し、電気的に絶縁されている。電極部124は、固定櫛歯電極108が連結されている。第2検出端子123及び電極部124は、固定櫛歯電極108ごとに設けられている。
また、ベース部102には、参照電極194が設けられている。参照電極194は、可動櫛歯電極107の電極指171に相当する第1電極指194aと固定櫛歯電極108の電極指181に相当する第2電極指194bとを有している。第1電極指194a及び第2電極指194bは、電極指171及び電極指181と同様の構成をしている。つまり、第1電極指194aは、3つ設けられ、第2電極指194bは、2つ設けられている。第2電極指194bは、第1電極指194aの間に入り込んでいる。つまり、第1電極指194aと第2電極指194bとは互いに対向している。
参照電極194の静電容量は、第1検出端子122及び第3検出端子125を介して検出される。
第1電極指194aは、ベース部102の第1シリコン層191のうち第1検出端子122が設けられた部分と電気的に導通している。
第3検出端子125は、電極部126の表面に設けられている。電極部126は、電極部124と同様の構成をしている。つまり、電極部126は、ベース部102の第1シリコン層191で形成され、ベース部102の酸化膜層192上においてその周りの部分から孤立し、電気的に絶縁されている。電極部126は、第2電極指194bが連結されている。
尚、ミラー131、アクチュエータ104、第1ヒンジ105、第2ヒンジ106、可動櫛歯電極107、固定櫛歯電極108及び参照電極194の下方においては、酸化膜層192及び第2シリコン層193が除去されている。
また、隣接するミラーデバイス100,100の固定櫛歯電極108,108の間には、隔壁102bが設けられている。つまり、隣接する凹部102a,102aは、隔壁102bにより隔離されている。隔壁102bは、第1シリコン層191、酸化膜層192及び第2シリコン層193で形成されている。
このように構成されたミラーアレイ1は、SOI基板109をエッチングしたり、その表面に成膜することにより製造される。例えば、SOI基板109の表面にSiO層146を成膜し、SiO層146の上に、Pt/Ti膜(下部電極143)、チタン酸ジルコン酸鉛(圧電体層144)及びAu/Ti膜(上部電極145)を順に成膜して、フォトリソグラフィ及びエッチングにより圧電素子142を形成する。次に、第1シリコン層191をICP−RIE等の異方性エッチングを行うことによりミラー本体132及びアクチュエータ本体141等を形成する。続いて、ミラー本体132の表面にAu/Ti膜を成膜して、鏡面層133を形成する。その後、圧電素子142に所定の電圧を印加して分極処理を施す。
−波長選択スイッチ−
このミラーアレイ1は、例えば、波長選択スイッチ2に組み込まれて使用される。図3に、波長選択スイッチ2の概略図を示す。
波長選択スイッチ2は、1つの入力用光ファイバ21と、3つの出力用光ファイバ22〜24と、光ファイバ21〜24に設けられたコリメータ25と、回折格子で構成された分光器26と、レンズ27と、ミラーアレイ1とを備えている。尚、この例では、出力用ファイバは、3本だけであるが、これに限られるものではない。
この波長選択スイッチ2においては、入力用光ファイバ21を介して、複数の異なる波長の光信号が入力される。この光信号は、コリメータ25により平行光にされる。平行光となった光信号は、分光器26によって、所定の数の特定波長の光信号に分波される。分波された光信号は、レンズ27によって集光され、ミラーアレイ1に入射する。分波される特定波長の個数と、ミラーアレイ1のミラー131の個数は対応している。つまり、分波された特定波長の光信号は、それぞれ対応するミラー131に入射する。そして、該光信号は、各ミラー131により反射し、再びレンズ27を通って、分光器26へ入射する。分光器26は、複数の異なる波長の光信号を合波し、出力用光ファイバ22〜24へ出力する。ここで、ミラーアレイ1は、各ミラー131を傾動させることによって光信号の反射角度を調整して、対応する光信号がどの出力用光ファイバ22〜24へ入力されるのかを切り替える。尚、ミラー131の個数の方が分波される特定波長の個数よりも多くてもよい。
−ミラーアレイの動作−
次に、このように構成されたミラーアレイ1の動作について説明する。
アクチュエータ本体141には圧電素子142が成膜されているため、圧電素子142に電圧を印加していない状態においてはアクチュエータ104に反り(以下、「初期反り」と称する)が生じている。ミラー131は、この初期反りに起因して傾斜している。初期反りは、アクチュエータ104ごとにばらつきを有する。そのため、ミラー131の傾斜もそれぞれ異なる。
そこで、ミラーアレイ1を動作させる際には、まず圧電素子142にバイアス電圧を印加することによって初期反りを調整する。それにより、ミラー131,131,…の傾斜を均一にする。詳しくは、制御部10は、上部電極145と下部電極143とにバイアス電圧を印加する。バイアス電圧の極性が分極処理のときの電圧の極性と同じ場合には、バイアス電圧に応じて圧電体層144が収縮する。それに伴い、アクチュエータ本体141の圧電素子142側の表面が収縮する。その結果、アクチュエータ本体141の反り状態が変化する。
アクチュエータ本体141の反り状態が変化すると、アクチュエータ本体141の先端が変位する。それに伴い、ミラー131の第1短辺131aも同様に変位する。ミラー131の第2短辺131bは、第2ヒンジ106を介してベース部102に連結されているため、ほとんど変位しない。その結果、ミラー131は、第2ヒンジ106を支点として第1短辺131aの側が変位するように傾動する。
そして、制御部10は、詳しくは後述する可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量に基づいてバイアス電圧を調整して、ミラー131,131,…の傾斜を均一にする。
このように、初期状態においては、圧電素子142にバイアス電圧が印加されており、ミラー131,131,…の傾斜が均一に調整されている。
制御部10は、この状態から所望のミラーデバイス100に駆動電圧を印加して、ミラー131を個別に制御する。ミラー131は、バイアス電圧を印加したときと同様に、駆動電圧に応じて傾動する。すなわち、ミラー131は、Y軸に平行であって且つ実質的に第2ヒンジ106を通過するA軸の周りに傾動する。このとき、第1ヒンジ105は、凸状に湾曲し、第2ヒンジ106は、凹状に湾曲する。
−ミラーの傾動量の検出−
アクチュエータ104を作動させてミラー131が傾動すると、それに伴って可動櫛歯電極107も傾動する。可動櫛歯電極107は、第2ヒンジ106を挟んでミラー131と反対側に位置するので、例えばミラー131が第1短辺131aを上昇させるように傾動すると、可動櫛歯電極107は、電極指171を下降させるように傾動する。その結果、可動櫛歯電極107の電極指171と固定櫛歯電極108の電極指181との対向している部分の面積が変化し、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量が変化する。
制御部10は、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量を第1検出端子122及び第2検出端子123を介して検出している。制御部10は、圧電素子142の印加電圧を静電容量の変化に基づいて調整することによって、ミラー131の傾動量を制御する。
このとき、制御部10は、第1検出端子122及び第3検出端子125を介して参照電極194の静電容量も検出している。制御部10は、参照電極194の静電容量を参照することによって、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量の変化をより正確に求めることができる。
ここで、電極指171が電極指181との対向面積が小さくなると、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量が小さくなる。静電容量が零になると、静電容量の変化を検出できないので、ミラー131の傾動を検出できなくなってしまう。ここで、本実施形態のように、電極指171と電極指181との間隔に対する、SOI基板109の厚み方向への電極指171及び電極指181の寸法の比が小さい構成においては、電極指171と電極指181とが対向する方向以外の方向へ電界が広がるフリンジ効果が発生する。そのため、電極指171が電極指181と対向していなくても、電極指171と電極指181とが近ければ、電極指171と電極指181との間に電界が生じ得る。しかし、電極指171と電極指181とが大きく離れてしまうと、やはり静電容量は零になってしまう。そうなると、ミラー131の傾動量を検出できなくなる。換言すると、ミラー131の傾動量を精度良く制御できる範囲は、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量を検出できる範囲に限られる。
可動櫛歯電極107は、第1ヒンジ105よりも第2ヒンジ106の近くに配置されている。つまり、可動櫛歯電極107は、ミラー131のA軸の近傍に設けられている。そのため、ミラー131が傾動するときの可動櫛歯電極107の変位量が抑制される。その結果、静電容量を検出可能なミラー131の傾動範囲を拡大することができる。つまり、ミラー131の傾動量を精度良く制御できるミラー131の傾動範囲を拡大することができる。
尚、このような構成においては、水平面(例えば、ベース部102の表面)からのミラー131の傾動角度が同じであれば、ミラー131が下方に傾動している場合であっても上方に傾動している場合であっても静電容量の検出結果は同じになる。そのため、前述のミラーアレイ1の動作においては、ミラー131の駆動時にミラー131が水平面を跨いで傾動しないようにバイアス電圧及び駆動電圧が設定される。つまり、(i)初期反りによってアクチュエータ104が水平面よりも上側に湾曲しており、バイアス電圧によって反りをさらに上方へ調整し、駆動電圧によってアクチュエータ104をさらに上方へ湾曲させる場合と、(ii)初期反りによってアクチュエータ104が水平面よりも下側に湾曲しており、バイアス電圧によってアクチュエータ104を水平面よりも上側へ反らせ、駆動電圧によってアクチュエータ104をさらに上方へ湾曲させる場合と、(iii)初期反りによってアクチュエータ104が水平面よりも下側に湾曲しており、バイアス電圧によってアクチュエータ104を水平面より下側の範囲で上方へ調整し、駆動電圧によってアクチュエータ104を水平面より下側の範囲でさらに上方へ湾曲させる場合(すなわち、アクチュエータ104が水平面よりも上側へ湾曲することはない)とがある。尚、このようなアクチュエータ104の動作は、一例である。
−第1ヒンジの構成−
次に、第1ヒンジ105の構成について詳細に説明する。図4は、並設された複数の第1ヒンジ105,105,…の平面図である。図4において、Y軸方向の端部から1番目の第1ヒンジ105及びその要素には添字aを付している。同様に、2番目の第1ヒンジ105及びその要素には添字bを、3番目の第1ヒンジ105及びその要素には添字cを付している。ただし、以下の説明においては、全ての第1ヒンジ105,105,…に共通の説明をする場合等、各第1ヒンジ105を区別しない場合には、添字の記載を省略する。
第1ヒンジ105は、蛇行部150と、第1端部153と、第2端部154とを備えている。蛇行部150は、並設された第1蛇行部151と第2蛇行部152とを有する。第1蛇行部151と第2蛇行部152とは、X軸に対して線対称な形状をしている。第1蛇行部151の一端部と第2蛇行部152の一端部とは、第1端部153に連結されている。第1蛇行部151の他端部と第2蛇行部152の他端部とは、第2端部154に連結されている。第1端部153は、アクチュエータ104に連結されている。第2端部154は、ミラー131に連結されている。
第1蛇行部151は、交互に配列された3つの第1凸部155,155,…と2つの第1凹部156,156とを有し、ジグザグ状に形成されている。第1蛇行部151は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に第1端部153から第2端部154まで延びている。第1凸部155及び第1凹部156はそれぞれ、矩形状に形成されている。第1凸部155は、Y軸方向外側に延び、直角に2回屈曲して折り返し、Y軸方向内側に延びている。第1凹部156は、Y軸方向内側に延び、直角に2回屈曲して折り返し、Y軸方向外側に延びている。
第2蛇行部152は、交互に配列された3つの第2凸部157,157,…と2つの第2凹部158,158とを有し、ジグザグ状に形成されている。第2蛇行部152は、Y軸方向に蛇行しながらX軸方向に第1端部153から第2端部154まで延びている。第2凸部157及び第2凹部158はそれぞれ、矩形状に形成されている。第2凸部157は、Y軸方向外側に延び、直角に2回屈曲して折り返し、Y軸方向内側に延びている。第2凹部158は、Y軸方向内側に延び、直角に2回屈曲して折り返し、Y軸方向外側に延びている。
2つの第1凹部156,156と2つの第2凹部158,158とはそれぞれ、互いに連結されている。つまり、第1蛇行部151と第2蛇行部152は、両端部以外に、第1凹部156と第2凹部158とが連結されている。
換言すると、第1ヒンジ105は、X軸方向に並ぶ複数の環状部と、該環状部を連結する連結部とを有している。環状部は、X軸方向よりもY軸方向に長い形状をしている。
―隣り合う第1ヒンジ同士の関係―
このように構成された第1ヒンジ105は、第1端部153から第2端部154の方を向いて見たときに、Y軸方向に隣り合う第1ヒンジ105と部分的に重なっている。つまり、隣り合う2つの第1ヒンジ105,105において、所定の第1領域R1では、一方の第1ヒンジ105の蛇行部150の少なくとも一部が該2つの第1ヒンジ105の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ105の方へ突出し、第1領域R1とは異なる第2領域R2では、他方の第1ヒンジ105の蛇行部150の少なくとも一部が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ105の方へ突出している。中間線Lは、一方の第1ヒンジ105と他方の第1ヒンジ105との中間においてX軸に平行に延びる直線である。
まず、Y軸方向に並ぶ1番目の第1ヒンジ105aと2番目の第1ヒンジ105bとの関係について説明する。
1番目の第1ヒンジ105aにおいては、第1端部153aが第2端部154aよりも長く、蛇行部150aがアクチュエータ104よりもミラー131の近くに設けられている。2番目の第1ヒンジ105bにおいては、第2端部154bが第1端部153bよりも長く、蛇行部150bがミラー131よりもアクチュエータ104の近くに設けられている。こうして、1番目の第1ヒンジ105aの蛇行部150aと、2番目の第1ヒンジ105bの蛇行部150bとは、X軸方向位置が異なる。
そして、ミラー寄りの第1領域R1において、1番目の第1ヒンジ105aの第2蛇行部152aは、中間線Lを越えて2番目の第1ヒンジ105b側に突出している。1番目の第1ヒンジ105aの第2蛇行部152aのY軸方向には、2番目の第1ヒンジ105bの蛇行部150bが存在しないので、1番目の第1ヒンジ105aの第2蛇行部152aは、中間線Lを越えて2番目の第1ヒンジ105b側に突出することができる。第2蛇行部152aは、2番目の第1ヒンジ105bの第2端部154bの手前まで突出している。
尚、1番目の第1ヒンジ105aは、第1端部153a及び第2端部154aを通る直線(即ち、X軸)に対して線対称な形状をしている。すなわち、1番目の第1ヒンジ105aにおいて、第1蛇行部151aは、第1端部153a及び第2端部154aからY軸方向へ第2蛇行部152aとは反対側に突出している。第1蛇行部151aの突出量は、第2蛇行部152aの突出量と略同じである。
また、アクチュエータ寄りの第2領域R2において、2番目の第1ヒンジ105bの第1蛇行部151bは、中間線Lを越えて1番目の第1ヒンジ105a側に突出している。2番目の第1ヒンジ105bの第1蛇行部151bのY軸方向には、1番目の第1ヒンジ105aの蛇行部150aが存在しないので、2番目の第1ヒンジ105bの第1蛇行部151bは、中間線Lを越えて1番目の第1ヒンジ105a側に突出することができる。第1蛇行部151bは、1番目の第1ヒンジ105aの第1端部153aの手前まで突出している。
尚、2番目の第1ヒンジ105bは、第1端部153b及び第2端部154bを通る直線(即ち、X軸)に対して線対称な形状をしている。すなわち、2番目の第1ヒンジ105bにおいて、第2蛇行部152bは、第1端部153b及び第2端部154bからY軸方向へ第1蛇行部151bとは反対側に突出している。第2蛇行部152bの突出量は、第1蛇行部151bの突出量と略同じである。
次に、Y軸方向の端部から2番目の第1ヒンジ105bと3番目の第1ヒンジ105cとの関係について説明する。
3番目の第1ヒンジ105cは、1番目の第1ヒンジ105aと同様の構成をしている。すなわち、3番目の第1ヒンジ105cにおいては、第1端部153cが第2端部154cよりも長く、蛇行部150cがアクチュエータ104よりもミラー131の近くに設けられている。そのため、3番目の第1ヒンジ105cの蛇行部150cと、2番目の第1ヒンジ105bの蛇行部150bとは、X軸方向位置が異なる。
そして、第2領域R2において、2番目の第1ヒンジ105bの第2蛇行部152bは、前述の如く、第1蛇行部151bと同様にY軸方向に拡大されており、中間線Lを越えて3番目の第1ヒンジ105c側に突出している。2番目の第1ヒンジ105bの第2蛇行部152bのY軸方向には、3番目の第1ヒンジ105cの蛇行部150cが存在しないので、2番目の第1ヒンジ105bの第2蛇行部152bは、中間線Lを越えて3番目の第1ヒンジ105c側に突出することができる。第2蛇行部152bは、3番目の第1ヒンジ105cの第1端部153cの手前まで突出している。
また、第1領域R1において、3番目の第1ヒンジ105cの第1蛇行部151cは、中間線Lを越えて2番目の第1ヒンジ105b側に突出している。3番目の第1ヒンジ105cの第1蛇行部151cのY軸方向には、2番目の第1ヒンジ105bの蛇行部150bが存在しないので、3番目の第1ヒンジ105cの第1蛇行部151cは、中間線Lを越えて2番目の第1ヒンジ105b側に突出することができる。第1蛇行部151cは、2番目の第1ヒンジ105bの第2端部154bの手前まで突出している。
尚、3番目の第1ヒンジ105cは、第1端部153c及び第2端部154cを通る直線(即ち、X軸)に対して線対称な形状をしている。すなわち、3番目の第1ヒンジ105cにおいて、第2蛇行部152cは、第1端部153c及び第2端部154cからY軸方向へ第1蛇行部151cとは反対側に突出している。第2蛇行部152cの突出量は、第1蛇行部151cの突出量と略同じである。
このように、Y軸方向の端部から奇数番目の第1ヒンジ105は、1番目の第1ヒンジ105aと同様の構成をしている。一方、Y軸方向の端部から偶数番目の第1ヒンジ105は、2番目の第1ヒンジ105bと同様の構成をしている。そして、奇数番目の第1ヒンジ105と偶数番目の第1ヒンジ105とでは、蛇行部150の位置がX軸方向に互いにずれており、蛇行部150のY軸方向寸法が拡大されている。
第1ヒンジ105のY軸方向寸法を拡大すると、Y軸方向に延びる線部(以下、「横線部」という)1510の長さが長くなる。横線部1510の長さを長くすることによって、第1ヒンジ105のX軸方向の剛性を小さくすることができる。
−第1ヒンジの剛性−
以下に第1ヒンジ105の剛性について説明する。
第1ヒンジ105の剛性を計算するために、図5に示すヒンジモデルM1を設定した。
ヒンジモデルM1は、第1ヒンジ105と同様の構成をしている。詳しくは、ヒンジモデルM1は、蛇行部150と、第1端部153と、第2端部154とを備えている。蛇行部150は、並設された第1蛇行部151と第2蛇行部152とを有する。第1蛇行部151は、8個の第1凸部155,155,…と7個の第1凹部156,156,…とを有している。第2蛇行部152は、8個の第2凸部157,157,…と7個の第2凹部158,158,…とを有している。7個の第1凹部156,156,…と7個の第2凹部158,158,…とはそれぞれ、互いに連結されている。
ヒンジモデルM1の寸法については、ヒンジ線の幅が3μm、ヒンジ線間の間隔が3μm、ヒンジ線の厚さが10μm、Y軸方向の全幅が120μmである。
ヒンジモデルM1の材料は、シリコンであり、図5に示すような結晶方位を設定する。ヒンジモデルM1の材料物性値を図6に示す。
X軸方向については、ヒンジモデルM1の一端を固定端とし、ヒンジモデルM1の他端に1×10−5NのX軸方向の引張り力Fxを作用させる。X軸方向への変形量をδxとして、Kxを以下のように定義する。
Kx=Fx/δx
となる。Kxは、X軸方向へのヒンジモデルM1のバネ定数に相当する値であり、以下、Kxを「X軸方向の剛性」と称する。
Y軸方向については、ヒンジモデルM1の一端を固定端とし、ヒンジモデルM1の他端に1×10−5NのY軸方向の引張り力Fyを作用させる。このとき、ヒンジモデルM1の他端は、X軸方向への変位が禁止され、Y軸方向及びZ軸方向にのみ変位可能となるように拘束条件が設定されている。Y軸方向への変形量をδyとして、Kyを以下のように定義する。
Ky=Fy/δy
となる。このような拘束条件を設定した理由は、モデルの挙動が実際のミラーデバイス100における第1ヒンジ105の挙動に近似するからである。Kyは、Y軸方向へのヒンジモデルM1の剛性に関連した値であり、以下、説明の便宜上、Kyを「Y軸方向の剛性」と称する。
このような条件で、ANSYS Workbench Mechanical バージョン14.0を使用し、静的構造解析によりX軸方向の剛性Kx及びY軸方向の剛性Kyを求めた。
まず、ヒンジモデルM1のY軸方向寸法Wを変更して、Y軸方向寸法Wが異なる様々なモデルについてX軸方向の剛性Kx及びY軸方向の剛性Kyを求めた。Y軸方向寸法Wは、第1蛇行部151の横線部1510と第2蛇行部152の横線部1510とを足した寸法に略等しい。その結果を、図7,8に示す。図7は、Y軸方向寸法WとX軸方向の剛性Kxとの関係を示すグラフである。図8は、Y軸方向寸法WとY軸方向の剛性Kyとの関係を示すグラフである。
次に、ヒンジモデルM1の第1凸部155及び第2凸部157の各個数N(以下、「凸部の個数N」という)を変更して、凸部の個数Nが異なるモデルについてX軸方向の剛性Kx及びY軸方向の剛性Kyを求めた。その結果を、図9,10に示す。図9は、凸部の個数NとX軸方向の剛性Kxとの関係を示すグラフである。図10は、凸部の個数NとY軸方向の剛性Kyとの関係を示すグラフである。
まず、Y軸方向寸法Wを変化させた場合のX軸方向の剛性Kxの変化とY軸方向の剛性Kyの変化とを比較する。図7,8によれば、X軸方向の剛性Kxは、Y軸方向寸法Wの逆数の3乗に略比例するのに対し、Y軸方向の剛性Kyは、Y軸方向寸法Wの逆数に略比例する。つまり、Y軸方向寸法Wを大きくすることは、Y軸方向の剛性Kyを低下させる効果よりもX軸方向の剛性Kxを低下させる効果の方が大きい。
次に、凸部の個数Nを変化させた場合のX軸方向の剛性Kxの変化とY軸方向の剛性Kyの変化とを比較する。図9,10によれば、X軸方向の剛性Kxは、凸部の個数Nの逆数に略比例するのに対し、Y軸方向の剛性Kyは、凸部の個数Nの逆数の3乗に略比例する。つまり、凸部の個数Nを増やすことは、X軸方向の剛性Kxを低下させる効果よりもY軸方向の剛性Kyを低下させる効果の方が大きい。
さらに、X軸方向の剛性Kxに与える影響をY軸方向寸法Wと凸部の個数Nとで比較する。図7,9によれば、X軸方向の剛性Kxは、Y軸方向寸法Wの逆数の3乗に略比例し、凸部の個数Nの逆数に略比例する。つまり、Y軸方向寸法Wを大きくすることの方が、凸部の個数Nを増やすことよりも、X軸方向の剛性Kxを低下させるのに効率的である。
次に、Y軸方向の剛性Kyに与える影響をY軸方向寸法Wと凸部の個数Nとで比較する。図8,10によれば、Y軸方向の剛性Kyは、Y軸方向寸法Wの逆数に略比例し、凸部の個数Nの逆数の3乗に略比例する。つまり、Y軸方向寸法Wを長くしても、凸部の個数Nを増やすことに比べて、Y軸方向の剛性Kyを低下させる効果は小さい。
以上の結果から、凸部の個数Nを増やすと、X軸方向の剛性Kxを低下させることができるものの、Y軸方向の剛性Kyも大きく低下させてしまう。それに対して、Y軸方向寸法Wを大きくすると、Y軸方向の剛性Kyをそれほど低下させることなく、X軸方向の剛性Kxを低下させることができる。
−第1ヒンジの剛性と第2ヒンジの剛性−
続いて、第1ヒンジ105及び第2ヒンジ106の剛性について説明する。
第2ヒンジ106の剛性は、第1ヒンジ105の剛性よりも大きくなっている。詳しくは、第2ヒンジ106のX軸方向の剛性は、第1ヒンジ105のX軸方向の剛性よりも大きい。これにより、ミラー131が傾動するときに、可動櫛歯電極107がX軸方向にずれることを防止することができる。つまり、ベース部102の形状は不変なので、アクチュエータ104が湾曲してミラー131が傾動するためには、第1ヒンジ105及び第2ヒンジ106がX軸方向へ伸びる必要がある。このとき、第2ヒンジ106の剛性が第1ヒンジ105の剛性よりも小さい場合には、ミラー131がアクチュエータ104の方へ大きく変位する。すると、可動櫛歯電極107もアクチュエータ104の方へ変位し、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量が変化する。つまり、可動櫛歯電極107と固定櫛歯電極108との間の静電容量が、ミラー131の傾動に伴う可動櫛歯電極107の傾動以外の原因で変化してしまう。それに対し、第2ヒンジ106のX軸方向の剛性が第1ヒンジ105のX軸方向の剛性よりも大きいと、第1ヒンジ105の方が第2ヒンジ106よりも大きく伸びる。これにより、ミラー131の、アクチュエータ104の方への変位が抑制される。その結果、ミラー131の傾動に伴う可動櫛歯電極107の傾動以外の原因による静電容量の変化を抑制することができる。
−まとめ−
ミラーアレイ1は、Y軸方向に配列された複数のミラー131,131,…と、前記ミラー131,131,…を駆動する複数のアクチュエータ104,104,…と、前記ミラー131を支持し、弾性的に変形可能であって、Y軸方向に配列された複数の第1ヒンジ105,105,…とを備え、前記第1ヒンジ105は、Y軸方向に蛇行しながら前記第1端部153から前記第2端部154へ延びる蛇行部150を有し、隣り合う2つの前記第1ヒンジ105,105において、所定の第1領域R1では、一方の第1ヒンジ105の前記蛇行部150が該2つの第1ヒンジ105,105の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ105の方へ突出し、前記第1領域R1とは異なる第2領域R2では、他方の第1ヒンジ105の前記蛇行部150が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ105の方へ突出している。
この構成によれば、隣り合う2つの第1ヒンジ105,105の一方の第1ヒンジ105の蛇行部150(詳しくは、第2蛇行部152)は、第1領域R1において、中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ105の方へ突出し、他方の第1ヒンジ105の蛇行部150(詳しくは、第1蛇行部151)は、第2領域R2において、中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ105の方へ突出している。つまり、第1端部153から第2端部154の方を向いて見たときに、隣り合う2つの第1ヒンジ105,105が互いに部分的に重なっている。これにより、第1ヒンジ105のY軸方向寸法を拡大することができる。第1ヒンジ105のY軸方向寸法は、Y軸方向の剛性よりもX軸方向の剛性に与える影響が大きい。つまり、第1ヒンジ105のY軸方向寸法を大きくすることによって、第1ヒンジ105のY軸方向の剛性をあまり低減することなく、X軸方向の剛性を効果的に低減することができる。
X軸方向の第1ヒンジ105の剛性を比較的小さくすることによって、ミラー131を変位させる際の第1ヒンジ105の変形を容易にすることができる。つまり、ミラー131が変位する際には、第1ヒンジ105は湾曲する必要がある。X軸方向の第1ヒンジ105の剛性が大きいと、第1ヒンジ105がミラー131の変位する際の抵抗となる。それに対して、X軸方向の第1ヒンジ105の剛性が小さいと、第1ヒンジ105がX軸方向に伸縮しやすくなる。第1ヒンジ105がX方向に伸縮しやすいと、第1ヒンジ105の湾曲も容易になる。すなわち、X軸方向に伸縮しやすくなることは、湾曲し易さにも寄与する。その結果、ミラー131を容易に変位させることができる。ひいては、アクチュエータ104の駆動電圧を低減することができる。また、Y軸方向の第1ヒンジ105の剛性を比較的大きくすることによって、ミラー131が周辺の部材と衝突することを抑制することができる。
こうして、1つのヒンジにおいて、X軸方向の剛性を小さくし、Y軸方向の剛性を大きくすることができる。
また、ミラーアレイ1は、ベース部102と、一端部が前記ミラー131に連結され、他端部が前記ベース部102に連結され、弾性的に変形可能な複数の第2ヒンジ106とをさらに備え、前記第1ヒンジ105は、第2端部154が前記ミラー131に連結され、第1端部153が前記アクチュエータ104に連結されている。
この構成によれば、第1ヒンジ105は、ミラー131のうちアクチュエータ104側の部分を支持する。ミラー131のうちベース部102側の部分は、第2ヒンジ106に支持されている。第2ヒンジ106は、ベース部102に連結されているので、ミラー131のうち第2ヒンジ106が連結された部分は、ミラー131が駆動される際に大きくは変位しない。その一方で、ミラー131のうち第1ヒンジ105が連結された部分は、アクチュエータ104の変動に応じて大きく変位する。その際、第1ヒンジ105は、湾曲する。X軸方向の第1ヒンジ105の剛性を小さくすることによって、第1ヒンジ105は容易に湾曲することができ、第1ヒンジ105がミラー131の変位を妨げることを抑制することができる。ひいては、アクチュエータ104の駆動電圧を低減することができる。
前記隣り合う2つの第1ヒンジ105,105は、隣り合う2つの前記ミラー131,131の一方のミラー131に連結された第1ヒンジ105と他方のミラー131に連結された第1ヒンジ105である。
ここで、各ミラー131の第1ヒンジ105のY軸方向寸法を拡大する方策としては、各ミラー131のY軸方向寸法を大きくすることや、隣り合う2つのミラー131,131のY軸方向、即ち、配列方向の間隔を大きくすることが考えられる。しかしながら、各ミラー131のY軸方向寸法を大きくしたり、ミラー131,131の配列方向の間隔を大きくしたりすると、ミラーアレイ1の全体的な寸法が大きくなってしまう。また、ミラーアレイ1を波長選択スイッチ2に適用する場合には、ミラー131,131の配列方向の間隔が大きくなると、光のロスが大きくなってしまう。
それに対し、前記の構成によれば、各ミラー131のY軸方向寸法を大きくしたり、ミラー131,131の配列方向の間隔を大きくしたりしなくても、第1ヒンジ105のY軸方向寸法を拡大することができる。つまり、各ミラー131のY軸方向寸法やミラー131,131間の間隔が決められた中で、第1ヒンジ105のY軸方向寸法を可及的に拡大することができる。
また、ミラーアレイ1は、前記ミラー131の変位量(傾動量)を検出する検出部をさらに備え、前記アクチュエータ104は、前記検出部の検出結果に基づいて制御される。
この構成によれば、ミラー131の変位量を精度良く制御することができる。つまり、前記の構成においては、隣り合う2つの第1ヒンジ105,105は、形状が異なり、ひいては、ヒンジとしての特性が異なる。そのため、アクチュエータ104を同じように作動させたとしても、一方の第1ヒンジ105に連結されたミラー131と他方の第1ヒンジ105に連結されたミラー131とでは変位量が異なる虞がある。そこで、前記検出部を設け、アクチュエータ104を検出部の検出結果に基づいて制御することによって、ミラー131の変位量を精度良く制御することができる。
前記検出部は、固定櫛歯電極108と、前記ミラー131に連結され、該固定櫛歯電極108に対向する可動櫛歯電極107とを有し、前記アクチュエータ104は、前記固定櫛歯電極108と前記可動櫛歯電極107との間の静電容量に基づいて制御される。
前記の構成によれば、ミラー131が変位すると、それに伴って可動櫛歯電極107が変位し、固定櫛歯電極108と可動櫛歯電極107との間の静電容量が変化する。つまり、固定櫛歯電極108と可動櫛歯電極107との間の静電容量を検出することによって、ミラー131の変位量を求めることができる。
−ミラーアレイの変形例−
続いて、ミラーアレイ1の変形例について説明する。図11に、ミラーアレイ201の平面図を示す。変形例に係るミラーアレイ201は、ミラーデバイス200の構成が前記ミラーデバイス100と異なる。以下、ミラーアレイ201の構成のうち、ミラーアレイ1と異なる部分を中心に説明する。変形例に特有の構成については、200番台の符号を付して説明する場合がある。ミラーアレイ1と同様の機能を有する構成は、十の位以下の数字及び記号を同じものにしている。
ミラーアレイ201は、複数のミラーデバイス200,200,…を備えている。ミラーデバイス200は、ベース部202と、ミラー131と、ミラー131を駆動する2つのアクチュエータ204,204と、ミラー131をアクチュエータ204と連結する2つの第1ヒンジ205,205と、ミラー131とベース部202とを連結する第2ヒンジ206と、ミラー131に設けられた第1可動櫛歯電極207A及び第2可動櫛歯電極207Bと、ベース部202に設けられた第1固定櫛歯電極208A及び第2固定櫛歯電極208Bと、制御部10とを有している。ミラーデバイス200は、2つのアクチュエータ204,204によりミラー131を駆動する。ミラーアレイ201は、いくつかのミラーデバイス200,200,…ごとに共通の1つの制御部10を有している。尚、ミラーアレイ201は、ミラーデバイス200ごとに1つの制御部10を有していても、すべてのミラーデバイス200,200,…で共通の1つの制御部10を有していてもよい。
アクチュエータ204の基本的な構成は、実施形態1のアクチュエータ104と同じである。アクチュエータ本体241の表面に圧電素子242が積層されている。
アクチュエータ本体241の先端部は、第1ヒンジ205を介してミラー131に連結されている。2つの第1ヒンジ205,205はそれぞれ、ミラー131の第1短辺131aにおいてX軸に対称な位置に連結されている。第1ヒンジ205は、並設された2つの蛇行部を有している。各蛇行部は、交互に配列された凸部と凹部とを有している。2つの蛇行部の凹部同士が連結されている。ただし、1つのミラーデバイス200において、2つの第1ヒンジ205,205が設けられている。
第2ヒンジ206は、前記第2ヒンジ106と同じ構成をしている。ただし、1つのミラーデバイス200において、1つの第2ヒンジ206が設けられている。第2ヒンジ206は、ミラー131の第2短辺131bの中央に連結されている。
第1可動櫛歯電極207A及び第2可動櫛歯電極207Bは、第1アーム部279a及び第2アーム部279bを介してミラー131の第2短辺131bに片持ち状に設けられている。第1アーム部279aは、X軸方向に延びている。第2アーム部279bは、第1アーム部279aの途中からY軸方向に分岐している。
第1可動櫛歯電極207Aは、2つの第1電極指271a,271aを有している。第1可動櫛歯電極207Aは、X軸上に位置している。第1可動櫛歯電極207Aは、第2ヒンジ206よりもミラー131から離れている。2つの第1電極指271a,271aは、互いに平行にY軸方向に延びている。
第2可動櫛歯電極207Bは、2つの第2電極指271b,271bを有している。第2可動櫛歯電極207Bは、X軸上ではなく、X軸からY軸方向にオフセットした位置に配置されている。第2可動櫛歯電極207Bは、A軸上に位置している。2つの第2電極指271b,271bは、互いに平行にX軸方向に延びている。
第1可動櫛歯電極207A、第2可動櫛歯電極207B、第1アーム部279a及び第2アーム部279bは、第1シリコン層191で形成されている。尚、第1電極指271a及び第2電極指271bの個数は、2つに限られるものではない。
一方、ベース部202には、第1可動櫛歯電極207Aが入り込む凹部202aが形成されている。凹部202aに第1固定櫛歯電極208Aが設けられている。第1固定櫛歯電極208Aは、2つの第1電極指281a,281aを有している。2つの第1電極指281a,281aは、互いに平行にY軸方向に延びている。各第1電極指281aは、第1可動櫛歯電極207Aの第1電極指271aの間に入り込んでいる。つまり、第1可動櫛歯電極207Aの第1電極指271aと第1固定櫛歯電極208Aの第1電極指281aとは互いに対向している。
また、ベース部202には、第2固定櫛歯電極208Bが設けられている。第2固定櫛歯電極208Bは、2つの第2電極指281b,281bを有している。2つの第2電極指281b,281bは、互いに平行にX軸方向に延びている。各第2電極指281bは、第2可動櫛歯電極207Bの第2電極指271bの間に入り込んでいる。つまり、第2可動櫛歯電極207Bの第2電極指271bと第2固定櫛歯電極208Bの第2電極指281bとは互いに対向している。
第1固定櫛歯電極208A及び第2固定櫛歯電極208Bは、第1シリコン層191で形成されている。ただし、第1固定櫛歯電極208A及び第2固定櫛歯電極208Bは、第1可動櫛歯電極207A及び第2可動櫛歯電極207Bとは電気的に絶縁されている。尚、第1電極指281a及び第2電極指281bの個数は、2つに限られるものではない。
ベース部202には、第1検出端子222、第2検出端子223及び第3検出端子224が設けられている。第1検出端子222及び第2検出端子223を介して第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの静電容量を検出することができる。第1検出端子222及び第3検出端子224を介して第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの静電容量を検出することができる。
第1検出端子222は、ベース部202の第1シリコン層191のうち第1可動櫛歯電極207A及び第2可動櫛歯電極207Bと電気的に導通している部分の表面に設けられている。
第2検出端子223は、第1電極部225の表面に設けられている。第1電極部225は、ベース部202の第1シリコン層191で形成され、ベース部202の酸化膜層192上においてその周りの部分から孤立し、電気的に絶縁されている。第1電極部225は、第1固定櫛歯電極208Aが連結されている。
第3検出端子224は、第2電極部226の表面に設けられている。第2電極部226は、ベース部202の第1シリコン層191で形成され、ベース部202の酸化膜層192上においてその周りの部分から孤立し、電気的に絶縁されている。第2電極部226は、第2固定櫛歯電極208Bが連結されている。
尚、ミラーアレイ201には、ミラーアレイ1のような参照電極194が設けられていない。ただし、ミラーアレイ201においても参照電極を設けてもよい。
ミラーデバイス200は、圧電素子242へ駆動電圧を印加することによって、アクチュエータ204を上方に湾曲させる。これにより、ミラー131を傾動させる。このとき、1つのミラー131に連結された2つのアクチュエータ204,204の湾曲量を同じにすることによって、ミラー131をA軸周りに傾動させることができる。一方、2つのアクチュエータ204,204の湾曲量をそれぞれ異ならせることによって、ミラー131をX軸周りに傾動させることができる。
ミラー131が傾動すると、それに伴って第1可動櫛歯電極207A及び第2可動櫛歯電極207Bも傾動する。詳しくは、ミラー131がA軸周りに傾動すると、第1可動櫛歯電極207Aが上下に変位し、第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの間の静電容量が変化する。第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの間の静電容量は、第1検出端子222及び第2検出端子223を介して検出することができる。圧電素子242,242の駆動電圧をこの静電容量の変化に基づいて調整することによって、ミラー131のA軸周りの傾動量を精度良く制御することができる。また、ミラー131がX軸周りに傾動すると、第2可動櫛歯電極207Bが上下に変位し、第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの間の静電容量が変化する。第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの間の静電容量は、第1検出端子222及び第3検出端子224を介して検出することができる。圧電素子242,242の駆動電圧をこの静電容量の変化に基づいて調整することによって、ミラー131のX軸周りの傾動量を精度良く制御することができる。
尚、ミラー131がA軸回りに傾動するときには、それに伴って第2可動櫛歯電極207Bも変位するが、第2可動櫛歯電極207BはA軸上に位置するため、第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの間の静電容量の変化は小さい。つまり、第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの間の静電容量は、主にミラー131のX軸周りの傾動に起因して変化し、ミラー131のA軸周りの傾動の影響は小さい。また、ミラー131がX軸周りに傾動するときには、それに伴って第1可動櫛歯電極207Aも変位するが、第1可動櫛歯電極207AはX軸上に位置するため、第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの間の静電容量の変化は小さい。つまり、第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの間の静電容量は、主にミラー131のA軸周りの傾動に起因して変化し、ミラー131のX軸周りの傾動の影響は小さい。
ここで、第1可動櫛歯電極207Aは、第1ヒンジ205よりも第2ヒンジ206の近くに配置されている。つまり、第1可動櫛歯電極207Aは、A軸の近傍に設けられている。そのため、ミラー131がA軸周りに傾動するときの第1可動櫛歯電極207Aの変位量が抑制される。その結果、第1可動櫛歯電極207Aと第1固定櫛歯電極208Aとの間の静電容量を検出できるミラー131の傾動範囲を拡大することができる。つまり、A軸周りのミラー131の傾動量を精度良く制御できる範囲を拡大することができる。また、第2可動櫛歯電極207Bは、X軸の近傍に設けられている。そのため、ミラー131がX軸周りに傾動するときの第2可動櫛歯電極207Bの変位量が抑制される。その結果、第2可動櫛歯電極207Bと第2固定櫛歯電極208Bとの間の静電容量を検出できるミラー131の傾動範囲を拡大することができる。つまり、X軸周りのミラー131の傾動量を精度良く制御できる範囲を拡大することができる。
このように構成されたミラーアレイ201においては、ミラー131ごとに2つの第1ヒンジ105,105が設けられている。すなわち、1つのミラーデバイス200内において、2つの第1ヒンジ105,105が隣り合っている。さらに、複数のミラーデバイス200,200,…が配列されているため、一のミラーデバイス200の第1ヒンジ105は、該ミラーデバイス200に隣り合うミラーデバイス200の第1ヒンジ105と隣り合っている。
このような構成であっても、隣り合う第1ヒンジ205,205の構成は、前記ミラーアレイ1と同様である。すなわち、ミラーアレイ201においては、第1ヒンジ205は、ミラー131ごとに複数設けられている。そして、1つのミラー131に設けられた、隣り合う2つの第1ヒンジ205,205は、第1領域R1では、一方の第1ヒンジ205の蛇行部250の少なくとも一部が該2つの第1ヒンジ205,205の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ205の方へ突出し、第1領域R1とは異なる第2領域R2では、他方の第1ヒンジ205の蛇行部250の少なくとも一部が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ205の方へ突出している。
また、隣り合う、一のミラーデバイス200の第1ヒンジ205と別のミラーデバイス200の第1ヒンジ205は、第1領域R1では、一方の第1ヒンジ205の蛇行部250の少なくとも一部が該2つの第1ヒンジ205,205の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ205の方へ突出し、第1領域R1とは異なる第2領域R2では、他方の第1ヒンジ205の蛇行部250の少なくとも一部が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ205の方へ突出している。
つまり、ミラーアレイ1と同様に、Y軸方向の端部から奇数番目の第1ヒンジ205の蛇行部250とY軸方向の端部から偶数番目の第1ヒンジ205とは、X軸方向の位置が互いにずれており、それぞれ蛇行部250のY軸方向寸法が拡大されている。こうして、第1ヒンジ205のY軸方向寸法を大きくすることによって、第1ヒンジ205のY軸方向の剛性をあまり低減することなく、X軸方向の剛性を効果的に低減することができる。
−ヒンジの変形例−
次に、ヒンジの変形例について説明する。図12は、変形例1に係る、並設された2つの第1ヒンジ305,305の平面図である。以下、第1ヒンジ305のうち、前記第1ヒンジ105と異なる部分を中心に説明する。第1ヒンジ305の構成については、300番台の符号を付して説明する。第1ヒンジ105と同様の機能を有する構成は、十の位以下の数字及び記号を同じものにしている。
変形例1に係る第1ヒンジ305は、蛇行部350と、第1端部353と、第2端部354とを備えている。蛇行部350は、並設された第1蛇行部351と第2蛇行部352とを有する。第1蛇行部351の一端部と第2蛇行部352の一端部とは、第1端部353に連結されている。第1蛇行部351の他端部と第2蛇行部352の他端部とは、第2端部354に連結されている。第1端部353は、アクチュエータ(図示省略)に連結されている。第2端部354は、ミラー(図示省略)に連結されている。
第1蛇行部351は、交互に配列された複数の第1凸部355,355,…と複数の第1凹部356,356,…とを有している。第2蛇行部352は、交互に配列された複数の第2凸部357,357,…と複数の第2凹部358,358,…とを有している。第1凹部356,356,…と第2凹部358,358,…とはそれぞれ、互いに連結されている。第1凹部356及び第2凹部358のX軸方向寸法は、第1凸部355及び第2凸部357のX軸方向寸法よりも広くなっている。
ここで、隣り合う2つの第1ヒンジ305,305においては、それぞれの蛇行部350,350のX軸方向位置がずれている。詳しくは、一方の第1ヒンジ305の第1凸部355及び第2凸部357と他方の第1ヒンジ305の第1凹部356及び第2凹部358のX軸方向位置が一致し、一方の第1ヒンジ305の第1凹部356及び第2凹部358と他方の第1ヒンジ305の第1凸部355及び第2凸部357のX軸方向位置が一致している。そして、所定の第1領域R1では、一方の第1ヒンジ305の第2凸部357は、2つの第1ヒンジ305,305の間の中間線Lを越えて、他方の第1ヒンジ305の第1凹部356の中に入り込んでいる。また、所定の第2領域R2では、他方の第1ヒンジ305の第1凸部355は、中間線Lを越えて、一方の第1ヒンジ305の第2凹部358の中に入り込んでいる。
このような構成であっても、隣り合う2つの第1ヒンジ305,305において、所定の第1領域R1では、一方の第1ヒンジ305の蛇行部350が該2つの第1ヒンジ305,305の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ305の方へ突出し、第1領域R1とは異なる第2領域R2では、他方の第1ヒンジ305の蛇行部350が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ305の方へ突出している構成を実現することができる。
図13は、変形例2に係る、並設された2つの第1ヒンジ405,405の平面図である。以下、第1ヒンジ405のうち、前記第1ヒンジ105と異なる部分を中心に説明する。第1ヒンジ405の構成については、400番台の符号を付して説明する。第1ヒンジ105と同様の機能を有する構成は、十の位以下の数字及び記号を同じものにしている。
変形例2に係る第1ヒンジ405は、2つの蛇行部450,450と、第1端部453と、第2端部454と、2つの蛇行部450,450を連結する中間部459とを備えている。蛇行部450は、ジグザグ状にY軸方向に蛇行している。蛇行部450は、蛇行部150のように、2つの蛇行部の凹部同士が連結された構成とはなっていない。第1ヒンジ405においては、第1端部453、蛇行部450、中間部459、蛇行部450、第2端部454の順に並んでいる。中間部459は、第1端部453及び第2端部454と同様に、X軸方向に延びる線条で構成されている。
ここで、隣り合う2つの第1ヒンジ405,405においては、それぞれの蛇行部450,450のX軸方向位置がずれている。詳しくは、一方の第1ヒンジ405の1つ目の蛇行部450は、他方の第1ヒンジ405の第1端部453とX軸方向が一致し、2つ目の蛇行部450は、他方の第1ヒンジ405の中間部459とX軸方向が一致している。また、他方の第1ヒンジ405の1つ目の蛇行部450は、一方の第1ヒンジ405の中間部459とX軸方向が一致し、2つ目の蛇行部450は、一方の第1ヒンジ405の第2端部454とX軸方向が一致している。そして、所定の第1領域R1においては、一方の第1ヒンジ405の蛇行部450,450は、2つの第1ヒンジ405,405の間の中間線Lを越えて、他方の第1ヒンジ405の方へ突出している。また、所定の第2領域R2においては、他方の第1ヒンジ405の蛇行部450,450は、中間線Lを越えて、一方の第1ヒンジ405の方へ突出している。
図14は、変形例3に係る、並設された2つの第1ヒンジ505,505の平面図である。以下、第1ヒンジ505のうち、前記第1ヒンジ505と異なる部分を中心に説明する。第1ヒンジ505の構成については、500番台の符号を付して説明する。第1ヒンジ105と同様の機能を有する構成は、十の位以下の数字及び記号を同じものにしている。
変形例3に係る第1ヒンジ505は、蛇行部550と、第1端部553と、第2端部554とを備えている。蛇行部550は、並設された第1蛇行部551と第2蛇行部552とを有する。第1蛇行部551の一端部と第2蛇行部552の一端部とは、第1端部553に連結されている。第1蛇行部551の他端部と第2蛇行部552の他端部とは、第2端部554に連結されている。第1端部553は、アクチュエータ(図示省略)に連結されている。第2端部554は、ミラー(図示省略)に連結されている。
第1蛇行部551は、交互に配列された複数の第1凸部555,555,…と複数の第1凹部556,556,…とを有している。第2蛇行部552は、交互に配列された複数の第2凸部557,557,…と複数の第2凹部558,558,…とを有している。第1凹部556,556,…と第2凹部558,558,…とはそれぞれ、互いに連結されている。
ここで、隣り合う2つの第1ヒンジ505,505のうち一方の第1ヒンジ505においては、蛇行部550のY軸方向寸法が第1端部553から第2端部554に向かって徐々に小さくなっている。他方の第1ヒンジ505においては、蛇行部550のY軸方向寸法が第1端部553から第2端部554に向かって徐々に大きくなっている。
そして、一方の第1ヒンジ505の第1凸部555及び第2凸部557のX軸方向位置と、他方の第1ヒンジ505の第1凸部555及び第2凸部557のX軸方向位置とが一致している。ただし、一方の第1ヒンジ505と他方の第1ヒンジ505とでは、蛇行部550のY軸方向寸法の変化の昇降順が逆である。そのため、一方の蛇行部550のうちY軸方向寸法が大きい部分には、他方の蛇行部550のY軸方向寸法が小さい部分がX軸方向に並んでおり、一方の蛇行部550のうちY軸方向寸法が小さい部分には、他方の蛇行部550のY軸方向寸法が大きい部分がX軸方向に並んでいる。
つまり、隣り合う2つの第1ヒンジ505,505において、第1端部553寄りの第1領域R1では、一方の第1ヒンジ505の蛇行部550(詳しくは、第2蛇行部552)が該2つの第1ヒンジ505,505の間の中間線Lを越えて他方の第1ヒンジ505の方へ突出している。ただし、蛇行部550の突出量は、第1端部553から第2端部554に向かって徐々に減少している。第2端部554寄りの第2領域R2では、一方の第1ヒンジ505の蛇行部550は、中間線Lを越えておらず、第1端部553から第2端部554に向かって徐々に中間線Lから離れている。一方、第2端部554寄りの第2領域R2では、他方の第1ヒンジ505の蛇行部(詳しくは、第1蛇行部551)が該中間線Lを越えて一方の第1ヒンジ505の方へ突出している。蛇行部550の突出量は、第2端部554から第1端部553に向かって徐々に減少している。第1領域R1では、他方の第1ヒンジ505の蛇行部550は、中間線Lを越えておらず、X軸方向において第2端部554から第1端部553に向かって徐々に中間線Lから離れている。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、ミラーアレイは、波長選択スイッチに適用する場合に限られず、様々なアプリケーションに組み込むことができる。
また、前記実施形態における形状、寸法、材質は、例示に過ぎず、これらに限られるものではない。例えば、ミラーデバイス100,200は、前記の構成に限られるものではない。アクチュエータ104,204は、圧電駆動方式であるが、静電駆動方式であってもよい。また、第1ヒンジ105〜505は、アクチュエータ104,204とミラー131とを連結しているが、これに限られるものではない。第1ヒンジ105〜505は、ミラー131とベース部102,202とを連結する構成であってもよい。つまり、第1ヒンジ105〜505は、単に、ミラー131を支持する構成であってもよい。
また、ミラー131は、平面視長方形状でなくてもよい。ミラー131は、円形や長円形であってもよい。ミラーデバイス100,200における第1ヒンジ105,205の個数及び第2ヒンジ106,206の個数は、前記の個数に限られるものではない。
第1ヒンジ105〜505の形状は、前記の構成に限られるものではない。第1ヒンジ105,205,305,505は、2つの蛇行部の凹部同士が連結された構成となっているが、これに限られるものではない。例えば、第1ヒンジ105,205,305,505は、2つの蛇行部の一部の凹部だけが連結された構成や、2つの蛇行部の全ての凹部が連結されていない構成や、蛇行部450のような1つの蛇行部による構成であってもよい。また、蛇行部450は、1つの蛇行部による構成でなく、第1ヒンジ105のような2つの蛇行部による構成であってもよい。
前記第2ヒンジ106,206は、第1ヒンジ105〜505のような構成であってもよい。その場合、第1ヒンジ105〜505は、蛇行部が隣り合う第1ヒンジ105〜505との中間線を越えて突出する構成ではなく、それ以外の構成であってもよい。
また、前記可動櫛歯電極107,207A,207B,507,607A,607B及び固定櫛歯電極108,208A,208B,508,608A,608Bの構成は、一例であって、それ以外の構成であってもよい。例えば、可動櫛歯電極107,207A,207Bは、ミラー131の長辺から延びるアーム部に設けられていてもよい。また、可動櫛歯電極107は、第2可動櫛歯電極207Bのように、第2ヒンジ206とY軸方向に並ぶ位置に設けられていてもよい。さらに、可動櫛歯電極107,207Bの電極指は、X軸方向に延びているが、例えば、Y軸方向に延びていてもよい。同様に、可動櫛歯電極207Aの電極指は、Y軸方向に延びているが、例えば、X軸方向に延びていてもよい。可動櫛歯電極507,607A,607B及び固定櫛歯電極508,608A,608Bについても、その位置や電極指の延びる方向は、任意に設定することができる。
また、圧電素子は、圧電体層として、PZTの代わりに非鉛圧電材料であるKNN((K,Na)NbO)等を用いてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、ここに開示された技術は、ミラーアレイについて有用である。
1,201 ミラーアレイ
100,200 ミラーデバイス
131 ミラー
104,204 アクチュエータ
105,205,305,405,505 第1ヒンジ
150,250,350,450,550 蛇行部
151,351,551 第1蛇行部
152,352,552 第2蛇行部
106,206 第2ヒンジ
141,241 アクチュエータ本体
142,242 圧電素子
107,507 可動櫛歯電極(検出部)
207A,607A 第1可動櫛歯電極(検出部)
207B,607B 第2可動櫛歯電極(検出部)
108,508 固定櫛歯電極(検出部)
208A,608A 第1固定櫛歯電極(検出部)
208B,608B 第2固定櫛歯電極(検出部)
L 中間線

Claims (6)

  1. 所定の配列方向に配列された複数のミラーと、
    前記ミラーを駆動する複数のアクチュエータと、
    前記ミラーを支持し、弾性的に変形可能であって、前記配列方向に配列された複数の第1ヒンジとを備え、
    前記第1ヒンジは、前記配列方向に蛇行しながら一端部から他端部へ延びる蛇行部を有し、
    隣り合う2つの前記第1ヒンジにおいて、
    所定の第1領域では、一方の第1ヒンジの前記蛇行部の少なくとも一部が該2つの第1ヒンジの間の中間線を越えて他方の第1ヒンジの方へ突出し、
    前記第1領域とは異なる第2領域では、他方の第1ヒンジの前記蛇行部の少なくとも一部が該中間線を越えて一方の第1ヒンジの方へ突出しているミラーアレイ。
  2. 請求項1に記載のミラーアレイにおいて、
    ベース部と、
    一端部が前記ミラーに連結され、他端部が前記ベース部に連結され、弾性的に変形可能な複数の第2ヒンジとをさらに備え、
    前記第1ヒンジは、一端部が前記ミラーに連結され、他端部が前記アクチュエータに連結されているミラーアレイ。
  3. 請求項1又は2に記載のミラーアレイにおいて、
    前記隣り合う2つの第1ヒンジは、隣り合う2つの前記ミラーの一方のミラーに連結された第1ヒンジと他方のミラーに連結された第1ヒンジであるミラーアレイ。
  4. 請求項1又は2に記載のミラーアレイにおいて、
    前記第1ヒンジは、前記ミラーごとに複数設けられており、
    前記隣り合う2つの第1ヒンジは、1つの前記ミラーに設けられた2つの第1ヒンジであるミラーアレイ。
  5. 請求項1乃至4の何れか1つに記載のミラーアレイにおいて、
    前記ミラーの変位量を検出する検出部をさらに備え、
    前記アクチュエータは、前記検出部の検出結果に基づいて制御されるミラーアレイ。
  6. 請求項5に記載のミラーアレイにおいて、
    前記検出部は、固定櫛歯電極と、前記ミラーに連結され、該固定櫛歯電極に対向する可動櫛歯電極とを有し、
    前記アクチュエータは、前記固定櫛歯電極と前記可動櫛歯電極との間の静電容量に基づいて制御されるミラーアレイ。
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