JP6222096B2 - 電子機器、及びプログラム - Google Patents
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Description
本願は、2012年9月19日に出願された特願2012−206310号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
図1は、本実施形態による電子機器1の外観の一例を示す概観図である。
電子機器1は、図1に示すように、前面部に表示部20を備えている。
電子機器1は、使用者が手に持って移動させた場合に、自装置(自己の電子機器、本体)の動きを判定することで、自装置の動きをインターフェースとして利用するモーションインターフェースを有している。すなわち、電子機器1は、自装置の動きを判定(検出)することにより、使用者の動作(モーション、ジェスチャー)を判定(検出)する。電子機器1は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、デジタルカメラ等の携帯情報端末である。
なお、本実施形態における電子機器1は、例えば、図2A、2B、2Cに示すような3種類の動きを判定する。ここで、電子機器1が判定する3種類の動きについて説明する。
また、図2Bは、電子機器1が判定する第2の動き(第2の運動)である円運動(回転運動)を示している。円運動(回転運動)は、使用者U1が電子機器1を把持して、円形を描いて1周させる運動である。
また、図2Cは、電子機器1が判定する第3の動き(第3の運動)である円弧運動(往復運動)を示している。円弧運動(往復運動)は、使用者U1が電子機器1を把持して、例えば、30度から90度の移動範囲(動作範囲)を円弧状に移動させる運動である。
次に、本発明に係る第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、電子機器1が、上述した直線運動(図2A)と、円運動(図2B)とを判定する一例について説明する。
図3は、本実施形態における電子機器1を示すブロック図である。
図3において、電子機器1は、センサ部10、表示部20、操作部30、記憶部40、及び制御部50を備えている。
また、加速度センサ11は、所定のサンプリング周期(所定の検出間隔)で周期的に加速度データを検出し、周期的に検出したそれぞれの加速度データを自装置の変位情報(検出データ)として制御部50に出力する。
図4のグラフにおいて、横軸は時間(ms(ミリ秒))を示し、縦軸は角速度データの標準偏差(deg(度)/s)を示している。波形W1は、X軸方向の角速度データの標準偏差を示している。波形W2は、Y軸方向の角速度データの標準偏差を示している。波形W3は、Z軸方向の角速度データの標準偏差を示している。時刻T1は、電子機器1の動き(使用者U1の動作)の開始点PSを示している。時刻T2は、電子機器1の動き(使用者U1の動作)の終了点PEを示している。なお、ここで、「電子機器1(自装置、本体)の動き」とは、空間上の力学的な動き(移動)のことである。
このように、重力算出部52は、静止判定部51が判定した判定結果に基づいて自装置(本体)の動きの開始を判定し、加速度センサ11によって検出された加速度データのうちの、動きの開始における加速度データである第1加速度データに基づいて、重力成分を算出する。
図5Aに示すグラフは、電子機器1が使用者U1によって円運動された場合において、重力算出部52が算出した重力成分の変化を示している。図5Bに示すグラフは、比較のために、背景技術のようにローパスフィルタを用いて算出した重力成分の変化を示している。
図5A、5Bのグラフにおいて、横軸は時間(ms(ミリ秒))を示し、縦軸は重力成分(重力加速度)(G)を示している。
図5Bにおいて、波形W7、波形W8、及び波形W9は、ローパスフィルタを用いて算出した場合における、X軸、Y軸、及びZ軸それぞれに対応する重力成分を示している。
波形W4、波形W5、及びW6に示すように、本実施形態における重力算出部52は、図5Bのローパスフィルタを用いる場合に比べて、正確な重力成分を得ることができる。
図6A、6B、6Cにおいて、各グラフは、例えば、XY平面上の軌跡を示しており、縦軸及び横軸は、各軸における移動距離(m)を示している。
図6Aの軌跡K1は、軌跡生成部54が生成した軌跡を示しており、簡略化処理部55による簡略化処理が行われる前の軌跡を示している。
図6Bの軌跡K2は、後述する第1の簡略化処理を簡略化処理部55が実行することにより、簡略化された軌跡を示している。
図6Cの軌跡K3は、後述する第2の簡略化処理を簡略化処理部55が実行することにより、簡略化された軌跡を示している。
ここで、この簡略化処理部55による第1の簡略化処理について、図7を参照して詳細に説明する。
この図において、軌跡K4は、軌跡生成部54が生成した軌跡であり、点P0〜点P4は、各検出点に対応する軌跡上の点である。また、点P0は、電子機器1の移動の開始点PSを示している。
簡略化処理部55は、第1の簡略化処理において、以下の処理を実行する。
簡略化処理部55は、基準点P0から軌跡データの次の点P1までの直線を示す基準直線L0を設定する。簡略化処理部55は、基準点P0から軌跡データの点P2、P3、・・・と順番に直線を引き、この直線の基準直線L0に対する角度θ1が所定の角度範囲(例えば、±30度の範囲)を超える線を判定する。すなわち、簡略化処理部55は、設定した基準直線L0に対して、基準点P0との直線が2次元平面上の所定の角度範囲(例えば、±30度の範囲)を超える軌跡上の点を、軌跡の順番に判定する(判定処理)。図7に示す一例では、所定の角度範囲を超える軌跡上の点は、点P3に対応する。
簡略化処理部55は、基準点から所定の角度範囲を超える軌跡上の点P3までの直線L1に、軌跡を変更する(変更処理)。
ここで、動き判定部60の軌跡判定部61は、例えば、直線運動と円運動(回転運動)との2つの動き(運動)を判定する。
図8A、8Bは、本実施形態における軌跡による動き判定の一例を示す図である。
図8A、8Bにおいて、各グラフは、図6A、6B、6Cと同様に、例えば、XY平面上の軌跡を示しており、縦軸及び横軸は、各軸における移動距離(m)を示している。
図8Aにおいて、軌跡判定部61は、開始点PSから終了点PEまでの軌跡K5において、所定の長さ(所定の第1の長さ)以上の直線K51により、直線運動と判定する。なお、軌跡K5のうちの、直線K52は、所定の長さ(所定の第1の長さ)未満であるため、移動の方向として数えない。この場合、軌跡判定部61は、軌跡K5を直線K51による1方向の移動であると判定し、その結果、直線運動であると判定する。
図8Bにおいて、軌跡判定部61は、開始点PSから終了点PEまでの軌跡K3において、所定の長さ(所定の第2の長さ)以上の直線が、例えば、7回以上連続して続いた場合(この例では、直線K31〜K38まで連続)に、自装置の動きが円運動であると判定する。なお、軌跡K3のうちの、直線K39は、所定の長さ(所定の第2の長さ)未満であるため、移動の方向として数えない。また、上述した所定の第1の長さと所定の第2の長さとは、異なる値の長さでもよいし、同じ値の長さでもよい。
このように、動き判定部60は、重力補正部53によって補正された第2加速度データ(重力除去加速度データ)に基づいて、自装置(本体)の動きを判定する。
図9は、本実施形態における電子機器1の動き判定の処理を示すフローチャートである。
図9において、まず、センサ部10が、加速度データ、及び角速度データを検出する(ステップS101)。例えば、センサ部10の加速度センサ11は、所定のサンプリング周期(所定の検出間隔)で周期的に加速度データを検出し、検出したそれぞれの加速度データを検出データとして制御部50に出力する。また、例えば、センサ部10のジャイロセンサ12は、所定のサンプリング周期(所定の検出間隔)で周期的に角速度データを検出し、検出したそれぞれの角速度データを検出データとして制御部50に出力する。制御部50は、センサ部10から取得した検出データを記憶部40に記憶させる。
すなわち、簡略化処理部55は、上述した第1の簡略化処理により、軌跡生成部54が生成した軌跡(例えば、図6Aの軌跡K1)を、簡略化した軌跡(例えば、図6Bの軌跡K2)に簡略化する。
角速度データの標準偏差は、角速度データのバラツキを示しており、本実施形態における電子機器1は、角速度データの標準偏差の変化に基づいて、角速度データの変化を適切にとらえることができる。そのため、本実施形態における電子機器1は、静止状態を正確に判定することができるとともに、動き(移動)の開始点、及び終了点を正確に判定することができる。よって、本実施形態における電子機器1は、自装置の動きの判定率を向上させることができる。
これにより、本実施形態における電子機器1は、例えば、直線運度や円運動などの動き(動き(運動)の種類)を軌跡に基づいて、正確に判定することができる。
これにより、本実施形態における電子機器1は、簡易な手段により直線運動を判定することができる。
これにより、本実施形態における電子機器1は、簡易な手段により円運動を判定することができる。
これにより、本実施形態における電子機器1は、軌跡生成部54が生成した軌跡を、簡易な手段により、直線による軌跡として簡略化することができる。
次に、本発明に係る第2の実施形態について図面を参照して説明する。
図10は、本実施形態における電子機器(本体)1aを示すブロック図である。
本実施形態では、電子機器1aが、上述した直線運動(図2A)及び円運動(図2B)を判定するとともに、上述した円弧運動(図2C)を判定する場合の一例について説明する。
なお、図10において、図3と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、制御部50aが、開始終了判定部56と、円弧運動判定部62とを備え、制御部50aが円弧運動を判定する点が、第1の実施形態と異なる。
動き判定部60aは、軌跡判定部61と、円弧運動判定部62とを備えている。
図11のグラフにおいて、横軸は時間(ms(ミリ秒))を示し、縦軸は角速度データ(deg(度)/s)を示している。波形W10は、X軸方向の角速度データを示している。波形W11は、Y軸方向の角速度データを示している。波形W12は、Z軸方向の角速度データを示している。時刻T5は、電子機器1aの動きの開始点PSを示している。時刻T6は、電子機器1aの動きの中間点PMを示している。時刻T7は、電子機器1aの動きの終了点PEを示している。
波形W12のうち、波形W121は、開始点PSから中間点PMまでの角速度データを示している。波形W12のうち、波形W122は、中間点PMから終了点PEまでの角速度データを示している。
なお、動き判定部60aの軌跡判定部61は、第1の実施形態と同様に、直線運動と円運動とを判定するので、ここでは説明を省略する。
図12のフローチャートにおいて、ステップS201〜ステップS211までの処理は、図9のステップS101〜ステップS111までの処理と同様であり、ここでは説明を省略する。
なお、本実施形態では、ステップS210において、軌跡判定部61は、この所定の長さ以上の直線が、異なる移動方向により7回以上連続して続いていない場合(ステップS210:NO)の場合に、処理をステップS212に進める。
また、円弧運動判定部62は、中間点PM(図11の時刻T6)から動きの終了点PE(図11の時刻T7)までの角速度データを積分した角度の変位量を算出する(ステップS214)。
なお、上述のステップS201〜ステップS216の処理において、軌跡判定部61による動き判定の処理と、円弧運動判定部62による動き判定の処理とは、シリアル処理(逐次実行の処理)として説明したが、パラレル処理(並列実行の処理)として処理されてもよい。
これにより、本実施形態における電子機器1aは、簡易な手段により円弧運動を判定することができる。
また、本実施形態における電子機器1aは、第1の実施形態と同様に、センサ部10、静止判定部51、重力算出部52、重力補正部53、軌跡生成部54、簡略化処理部55、及び動き判定部60aの軌跡生成部54を備えている。そのため、本実施形態における電子機器1aは、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
例えば、上記の各実施形態において、加速度センサ11及びジャイロセンサ12は、互いに直交する3軸(例えば、X軸、Y軸、及びZ軸)を検出する形態を説明したが、これに限定されるものではない。また、制御部50(50a)は、加速度センサ11及びジャイロセンサ12の取り付け誤差や各センサの個体差を低減するために、静止状態において一定期間、各軸の検出を行った測定値に基づいて、検出データを補正するキャリブレーション処理を実行してもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、SDカード、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
Claims (9)
- 少なくとも加速度データと本体の角速度データとを含む前記本体の変位情報を検出するセンサ部と、
前記センサ部が検出した所定の検出回数分の前記変位情報に対する標準偏差の変化に基づいて、前記本体が静止状態であるか否かを判定する静止判定部と、
前記静止判定部が判定した判定結果に基づいて前記本体の動きの開始を判定し、前記センサ部によって検出された加速度データのうちの前記動きの開始における加速度データである第1加速度データと、前記本体が動いている間に前記センサ部が検出した角速度データとに基づいて、重力成分を算出する重力算出部と、
前記本体が動いている間に前記センサ部が検出した加速度データである第2加速度データを、前記重力算出部が算出した前記重力成分に基づいて補正する補正部と、
前記補正部によって補正された前記第2加速度データに基づいて、前記動きを判定する動き判定部と
を備える電子機器。 - 前記静止判定部は、
前記センサ部が前記変位情報として検出した前記所定の検出回数分の角速度データに対する前記標準偏差の変化に基づいて、前記静止状態を判定する
請求項1に記載の電子機器。 - 前記静止判定部が判定した判定結果、及び前記センサ部が検出した角速度データに基づいて、前記動きの開始点及び前記動きの終了点を判定するとともに、前記本体の変位の方向が反転する中間点を判定する開始終了判定部をさらに備え、
前記動き判定部は、
前記補正部によって補正された前記第2加速度データに基づいて前記動きを判定するとともに、前記動きの開始点から前記中間点までの前記角速度データを積分した角度の変位量が所定の閾値以上である場合、且つ、前記中間点から前記動きの終了点までの前記角速度データを積分した角度の変位量が所定の閾値以上である場合に、前記動きを円弧運動であると判定する
請求項1又は請求項2に記載の電子機器。 - 前記補正部によって補正された前記第2加速度データの2階積分値の積算に基づいて、前記本体の移動の軌跡を生成する軌跡生成部をさらに備え、
前記動き判定部は、
前記軌跡生成部が生成した前記軌跡に基づいて前記動きを判定する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子機器。 - 前記動き判定部は、
前記軌跡生成部が生成した前記軌跡が、所定の第1の長さ以上の直線状、且つ1方向の移動である場合に、前記動きが直線運動であると判定する
請求項4に記載の電子機器。 - 前記軌跡を、互いに異なる所定数の移動方向の直線に変更することにより簡略化する簡略化処理部をさらに備え、
前記動き判定部は、
前記簡略化処理部によって簡略化された前記軌跡の開始点から終了点までの間に、所定の第2の長さ以上の直線が、前記所定数の移動方向のうちの、異なる前記移動方向により所定の回数以上連続して続いた場合に、前記動きが円運動であると判定する
請求項4又は請求項5に記載の電子機器。 - 前記簡略化処理部は、
前記軌跡の曲線を直線に変更することにより簡略化する第1の簡略化処理と、前記第1の簡略化処理によって簡略化した前記軌跡を、前記所定数の移動方向の直線に変更することにより、さらに簡略化する第2の簡略化処理とを実行し、
前記第1の簡略化処理は、
前記軌跡生成部が生成した前記軌跡の開始点を最初の基準点に設定する設定処理と、
前記基準点から前記軌跡における次の点までの直線を示す基準直線を設定し、設定した前記基準直線に対して、前記基準点との直線が2次元平面上の所定の角度範囲を超える前記軌跡上の点を、前記軌跡の順番に判定する判定処理と、
前記基準点から前記所定の角度範囲を超える前記軌跡上の点までの直線に、前記軌跡を変更する変更処理と、
前記所定の角度範囲を超える前記軌跡上の点を次の前記基準点として、前記判定処理と、前記変更処理とを前記軌跡の終了点まで繰り返す繰り返し処理と
を含む
請求項6に記載の電子機器。 - 前記静止判定部は、
前記センサ部が前記変位情報として検出した前記所定の検出回数分の前記加速度データに対する前記標準偏差の変化に基づいて、前記静止状態を判定する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電子機器。 - コンピュータに、
静止判定部が、少なくとも加速度データと本体の角速度データとを含む前記本体の変位情報を検出するセンサ部によって検出された所定の検出回数分の前記変位情報に対する標準偏差の変化に基づいて、前記本体が静止状態であるか否かを判定する静止判定手順と、
重力算出部が、前記静止判定手順によって判定された判定結果に基づいて前記本体の動きの開始を判定し、前記センサ部によって検出された加速度データのうちの前記動きの開始における加速度データである第1加速度データと、前記本体が動いている間に前記センサ部が検出した角速度データとに基づいて、重力成分を算出する重力成分算出手順と、
補正部が、前記本体が動いている間に前記センサ部が検出した加速度データである第2加速度データを、前記重力算出部が算出した前記重力成分に基づいて補正する補正手順と、
動き判定部が、前記補正手順によって補正された前記第2加速度データに基づいて、前記動きを判定する動き判定手順と
を実行させるためのプログラム。
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