JP6221186B2 - 水管保護用耐火物 - Google Patents
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Description
耐火タイルは、水管の各々の半周部分に沿う形状を有する一対の保護部と、保護部同士を連結する連結部とを有している。保護部は、水管の外周面に沿うアーチ状に形成されている。これにより、耐火タイルの保護部を薄く形成することが可能となり、耐火タイルの表面温度の上昇が抑えられている。耐火タイルの表面温度の上昇が抑えられることによって、ごみの燃焼により発生するクリンカの付着が抑制される。
水管構造物に設けられているフックに係合する受け構造は、連結部の上下方向中央、即ち、タイルの中心部に形成されている。
また、耐火タイルの中心にフックの受け構造を形成するためには、耐火タイルの成型方法が複雑となり、耐火タイルの製造コストが増加するという課題があった。
ストーカ型焼却炉50は、投入ホッパ51と、火格子52と、内部空間53と、ボイラ54と、水管構造体10と、水管保護用構造体1と、を備えている。
水管構造体10は複数の水管11(図2参照)を有している。複数の水管11は、上下方向に沿って延在している。複数の水管11は、ボイラ54に接続されている。
なお、図面には、上下方向Vの方向と、上方V1の向き、及び下方V2の向きを記している。
補強部材12は平板状をなしている。補強部材12は、複数の水管11の軸線を含む平面と、同一平面上に配置されている。
換言すれば、フック下部16によって形成される第一空間S1のフック下部16の端部からの深さは、フック上部15によって形成される第二空間S2のフック上部15の端部からの深さよりも深い。
水管保護用構造体1は、補強部材12に設けられているフック13と、フック13を介して水管構造体10に取り付けられている複数の耐火タイル2と、水管構造体10と耐火タイル2との間に充填されたモルタル17と、を有している。本実施形態の耐火タイル2は、けんどん式によって水管構造体10に取り付けることができる。
保護部3は保護部本体18と、保護部本体18に形成されている複数のスペーサ19と、を有している。
保護部本体18の外周面32は、保護部本体18の内周面31と平行となるように形成されている。換言すれば、保護部本体18は、厚さが一定となるように形成されている。
サブスペーサ19Bは、上下方向に複数設けられている。サブスペーサ19Bの高さは、メインスペーサ19Aよりもやや低い。
なお、メインスペーサ19Aは、各々の保護部3に一つ設けられていればよい。
第一突起6の連結部本体5からの突出長さP1は第二突起7の連結部4本体からの突出長さP2よりも長い。第一突起6の連結部本体5からの突出長さP1は、フック下部16の基部14からの突出長さL1と略同じである。第二突起7の連結部本体5からの突出長さP2は、フック上部15の基部14からの突出長さL2と略同じである。
上記した構成とすることによって、耐火タイル2をけんどん式によって、水管構造体10に取り付けることができる。
凹部22が形成されていることによって、連結部4の上下方向中央近傍において、連結部4の厚さが薄くなる。凹部22は、凹部中央23と、凹部中央23と連結部4の上下方向の端部とを接続する斜面24とを有している。斜面24は、凹部中央23から、連結部4の端部に向かうに従って漸次連結部4の厚さが厚くなるように形成されている。
第一カバー部25の連結部本体5からの突出長さは、第一突起6の突出長さP1と略同一である。第二カバー部26の連結部本体5からの突出長さは、第二突起7の突出長さP2よりも大きい。第二カバー部26は、複数の耐火タイル2を水管構造体10に取り付けた際に、下方に隣り合う耐火タイル2との隙間を埋めるような長さを有している。
まず、図9(a)に示すように、耐火タイル2を傾けて、耐火タイル2の第一突起6を水管構造体10のフック13下方(第一空間S1)に挿入する。
次に、図9(b)に示すように、耐火タイル2の第一突起6をフック13の基部14に当接させる。次いで、耐火タイル2の下部を水管構造体10側に移動させて、耐火タイル2を水管構造体10と平行にする。
このような方法を用いることによって、耐火タイル2を水管構造体10にけんどん式で取り付けることができる。
また、耐火タイル2を製造する際の成形方法が単純になるため、耐火タイル2を低コストで製造することが可能となる。例えば、耐火タイル2を型を用いてプレス成形する場合、第一穴部8と第二穴部9を形成するための棒状の治具を型の所定位置にそれぞれ配置した後に炭化ケイ素を型に入れ、プレス成型し、その後、これら治具を引き抜くという単純な方法で、耐火タイル2の形を得ることができる。なお、当該成形後、焼き固められて耐火タイル2となる。
例えば、上記実施形態では、耐火タイル2を有する水管保護用構造体1をストーカ型焼却炉50のボイラ水管壁に適用したが、これに限ることはない。ストーカ型焼却炉以外の炉のボイラ水管壁にも適用できる。本発明の耐火タイル2は、上記実施形態に記載された水管構造体10と同形状の水管構造体を有する熱交換器であれば、採用が可能である。
2 耐火タイル(水管保護用耐火物)
3 保護部
3A 第一保護部
3B 第二保護部
4 連結部
5 連結部本体
6 第一突起
7 第二突起
8 第一穴部
9 第二穴部
10 水管構造体
11 水管
11a 外周面
12 補強部材
13 フック
14 基部
15 フック上部
16 フック下部
17 モルタル
18 保護部本体
19 スペーサ
19A メインスペーサ
19B サブスペーサ
20 連結部平行面
21 連結部表面
22 凹部
23 凹部中央
24 斜面
25 第一カバー部
26 第二カバー部(カバー部)
31 内周面
32 外周面
50 ストーカ型焼却炉
51 投入ホッパ
52 火格子
53 内部空間
54 ボイラ
S1 第一空間
S2 第二空間
V 上下方向
Claims (5)
- 上下方向に延在する複数の水管と、
隣り合う前記水管同士を延在方向にわたって連結する補強部材と、
前記補強部材に上下方向に離間して配置された複数のフックであって、前記補強部材の表面に交差する方向に突出する基部と、前記基部の端部より上方に突出するフック上部と、前記基部の端部より下方に突出するフック下部と、を有する複数のフックと、
を有する水管構造体を保護する水管保護用耐火物であって、
隣り合う前記複数の水管の各々の外周面の一部に沿う形状を有する一対の保護部と、
前記保護部同士を連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、
連結部本体と、
前記連結部本体から上方に突出し、前記補強部材と前記フック下部との間の空間に挿入される第一突起と、
前記連結部本体から下方に突出し、前記補強部材と前記フック上部との間の空間に挿入される第二突起と、
を有し、
前記第一突起の前記連結部本体からの突出長さは前記第二突起の前記連結部本体からの突出長さよりも長く形成され、かつ、前記第一突起の上端から前記第二突起の下端までの長さが、上下方向に隣り合う一対の前記フックのうち上方の前記フックの前記フック下部の下端から下方の前記フックの前記フック上部の上端の寸法よりも長く形成され、
前記補強部材を向く面とは反対側の上下方向中央近傍に形成された凹部を有する水管保護用耐火物。 - 前記連結部は、前記連結部の前記補強部材を向く面とは反対側において、前記連結部から前記第二突起よりも下方に突出するカバー部を有する請求項1に記載の水管保護用耐火物。
- 上下方向に延在する複数の水管と、
隣り合う前記水管同士を延在方向にわたって連結する補強部材と、
前記補強部材に上下方向に離間して配置された複数のフックであって、前記補強部材の表面に交差する方向に突出する基部と、前記基部の端部より上方に突出するフック上部と、前記基部の端部より下方に突出するフック下部と、を有する複数のフックと、
を有する水管構造体を保護する水管保護用耐火物であって、
隣り合う前記複数の水管の各々の外周面の一部に沿う形状を有する一対の保護部と、
前記保護部同士を連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、けんどん式によって上下方向に隣り合う一対の前記フックの前記フック上部と前記フック下部との間に取り付けられ、
前記補強部材を向く面とは反対側の上下方向中央近傍に形成された凹部を有する水管保護用耐火物。 - 前記連結部は、前記連結部の前記補強部材を向く面とは反対側において、前記連結部から下方に突出するカバー部を有する請求項3に記載の水管保護用耐火物。
- 前記保護部は、
前記水管の外周面との間に隙間を有するように形成された保護部本体と、
前記保護部本体の内周面に前記隙間と同じ高さに形成されたスペーサと、を有する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の水管保護用耐火物。
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