JP6432545B2 - 炉体構築方法 - Google Patents
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Description
このため、コークス炉には、操業温度において熱膨張および熱収縮がほとんど無い特性を有する珪石(SiO2)を主成分とするモルタル(珪石モルタル)を用いる。これにより、強度が低下したり、れんがとの間に隙間が生じたりすることを防止する。
そこで、従来、モジュールブロック工法と呼ばれる工法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
モジュールブロック工法は、炉体構築現場から離れた別地で、事前にれんがを所定サイズのブロック(モジュールブロック)に組み立てた後、このモジュールブロックを、炉体構築現場へ運搬し、炉体構築現場にある耐火物の上に接合する工法である。
このようなモジュールブロック工法を採用することで、築炉期間の短縮が期待される。
このような接着を行なう際、耐火物の上面に塗布されるモルタルは、流動性を維持していることを要する。モルタルに流動性がない場合には、モジュールブロックが耐火物の上に載るだけで、両者は接着されない。
スペーサが横ズレしたり脱落したりすると、目地厚が不均一となり、モジュールブロックの傾斜が発生する場合もある。また、横ズレや脱落したスペーサの位置を戻すための煩雑な作業も発生する。
[1]炉体構築現場から離れた別地で作製したモジュールブロックを、上記炉体構築現場の耐火物の上に接合して、炉体を構築する、炉体構築方法であって、上記モジュールブロックの下面に、嵌合凸部が形成され、上記耐火物の上面に、上記嵌合凸部が嵌合する形状の嵌合凹部が形成されており、上記嵌合凹部に、モルタルを塗布し硬化させて、所望の目地厚を確保するためのスペーサを形成し、次いで、上記耐火物の上記上面にモルタルを塗布し、このモルタルが硬化するまでの時間内に、上記嵌合凸部と上記嵌合凹部とが嵌合するように上記耐火物の上に上記モジュールブロックを載せ、その後、このモルタルを硬化させる、炉体構築方法。
[2]上記モジュールブロックが、複数個のれんがを接合して作製されている、上記[1]に記載の炉体構築方法。
[3]上記モジュールブロックが、不定形耐火物から作製したプレキャストブロックである、上記[1]に記載の炉体構築方法。
[4]上記スペーサを、上記嵌合凹部の長手方向の全域にわたって形成する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の炉体構築方法。
[5]上記スペーサを、上記嵌合凹部の長手方向の一部のみに形成する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の炉体構築方法。
[6]上記炉体がコークス炉である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の炉体構築方法。
[7]上記モジュールブロック、上記耐火物、および、上記モルタルが、SiO2を含有する、上記[6]に記載の炉体構築方法。
図1は、モジュールブロック工法を説明するための概略図である。図1では、炉体構築現場1から離れた別地(図示せず)で作製したモジュールブロック2を、炉体構築現場1の耐火物3の上に接合して、炉体(図示せず)を構築しようとしている。
なお、図1に示すモジュールブロック2および耐火物3は、その一部のみを切り欠いて図示している。
モジュールブロック2は、モルタル5aを介して複数個のれんが4を接合することによって作製されている。もっとも、モジュールブロック2は、これに限定されず、例えば、不定形耐火物から作製したプレキャストブロックであってもよい。
れんが4およびモルタル5a(すなわち、モジュールブロック2)は、後述する理由から、珪石(SiO2)を含有することが好ましく、SiO2を主成分とすることがより好ましい。なお、モルタル5aは、後述するモルタル5bおよびモルタル5cと同様のモルタルであることが好ましい。
一例として、コークス炉に用いるモジュールブロックとして好ましいサイズは、長さが2mから10m、高さが0.5mから2m、幅が約0.9m(燃焼室の幅)である。
次に、耐火物3について説明する。耐火物3は、モジュールブロック2を炉体構築現場1に運搬した際には、すでに炉体構築現場1に設置されている。
本実施形態では、耐火物3は、モジュールブロック2と同様に、モルタル5aを介して複数個のれんが4を接合することによって作製されており、このため、耐火物3の上面3aには、嵌合凹部7が形成されている。
なお、以下の説明で「嵌合凹部7」に言及する場合は、特に断りがない限り、モジュールブロック2の嵌合凹部7ではなく、耐火物3の嵌合凹部7を意味するものとする。
なお、耐火物3も、モジュールブロック2と同様に、不定形耐火物から作製したプレキャストブロックであってもよい。
いずれの場合も、耐火物3は、後述する理由から、珪石(SiO2)を含有することが好ましく、SiO2を主成分とすることがより好ましい。
ここで、まず、図3〜図4に基づいて、従来のスペーサを用いたモジュールブロック工法について説明する。図3は、従来のスペーサを用いたモジュールブロック工法において、モジュールブロックを耐火物の上に載せる前の状態を示す模式図であり、図4は、モジュールブロックを耐火物の上に載せた後の状態を示す模式図である。
そこで、図3に示すように、嵌合凸部6および嵌合凹部7を避けて、耐火物3の上面3aに、モルタル5cと同じ材質のスペーサ8を配置して、所望の目地厚を確保しようとする方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
次に、上記問題を解決する本実施形態を、図5〜図8に基づいて説明する。
図5〜図7は、本実施形態において、モジュールブロックを耐火物の上に載せる前の状態を示す模式図であり、図8は、モジュールブロックを耐火物の上に載せた後の状態を示す模式図である。
嵌合凹部7に塗布したときのモルタル5bの形状は、図5に示すように上面が平面である形状であってもよいし、図6に示すように上面が凹型である形状であってもよい。
なお、以下では、便宜的に、図5に示す形状でモルタル5bを塗布した場合を例に説明する。
例えば、図2(a)〜図2(c)に示すれんが4を使用し、目地厚を5mmに設定し、上に載るモジュールブロック2の高さが1mである場合、嵌合凹部7に塗布するモルタル5bの厚さは、例えば3mmから6mmであり、好ましくは4mmから5mmである。
なお、嵌合凹部7に塗布するモルタル5bは、その硬化後に、モジュールブロック2が載せられても潰れないレベルの強度を発現するモルタルであることが好ましい。
しかしながら、本実施形態においては、モルタル5bからなるスペーサは、嵌合凹部7の中に配置されて位置保持されているため、モジュールブロック2の重さによってモルタル5cが流動しても、横ズレしたり脱落したりすることが抑制される。
ここで、「SiO2を主成分とする」とは、「90質量%以上のSiO2を含有する」ことを意味し、SiO2以外の成分およびその含有量については、特に限定されない。
モルタル5bとモルタル5cとは、高温下において一体化することから、互いに同様の成分組成であることが好ましい。
図2(a)〜図2(c)に示すれんが4を使用して、長さ:8m、高さ:1m、幅:0.9mのモジュールブロック2を数基作製した。このモジュールブロック2を上下に接合し(下段のモジュールブロック2が耐火物3となる)、目地厚(単位:mm)を測定した。目標とする目地厚は5mmに設定した。結果を下記表1に示す。
具体的には、実施例1〜4では、嵌合凹部7に塗布したモルタル5bの厚さ(図5中、符号Tで示す)を3mmから6mmとし、モルタル5bの硬化後に、耐火物3の上面3aにモルタル5cを6mmから7mmの厚さで塗布した。モルタル5cの厚さは、耐火物3の上面3aからモルタル5cの上面までの高さ方向の距離である。
比較例1〜2では、嵌合凹部7にモルタル5bを塗布せずに、耐火物3の上面3aにモルタル5cのみを下記表1に示す条件で塗布した。
これに対して、スペーサとなるモルタル5bを嵌合凹部7に塗布しなかった比較例1〜2では、接合後の目地厚は1mmから2mmとなり、実施例1〜4と比べて薄くなり、目地厚の設定値(5mm)から離れた値となった。
2:モジュールブロック
2a:上面
2b:下面
3:耐火物
3a:上面
4:れんが
5a:モルタル
5b:モルタル(スペーサ)
5c:モルタル
6:嵌合凸部
7:嵌合凹部
8:従来のスペーサ
Claims (7)
- 炉体構築現場から離れた別地で作製したモジュールブロックを、前記炉体構築現場の耐火物の上に接合して、炉体を構築する、炉体構築方法であって、
前記モジュールブロックの下面に、嵌合凸部が形成され、
前記耐火物の上面に、前記嵌合凸部が嵌合する形状の嵌合凹部が形成されており、
前記嵌合凹部に、モルタルを塗布し硬化させて、所望の目地厚を確保するためのスペーサを形成し、
次いで、前記耐火物の前記上面にモルタルを塗布し、当該モルタルが硬化するまでの時間内に、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とが嵌合するように前記耐火物の上に前記モジュールブロックを載せ、その後、当該モルタルを硬化させる、炉体構築方法。 - 前記モジュールブロックが、複数個のれんがを接合して作製されている、請求項1に記載の炉体構築方法。
- 前記モジュールブロックが、不定形耐火物から作製したプレキャストブロックである、請求項1に記載の炉体構築方法。
- 前記スペーサを、前記嵌合凹部の長手方向の全域にわたって形成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炉体構築方法。
- 前記スペーサを、前記嵌合凹部の長手方向の一部のみに形成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炉体構築方法。
- 前記炉体がコークス炉である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炉体構築方法。
- 前記モジュールブロック、前記耐火物、および、前記モルタルが、SiO2を含有する、請求項6に記載の炉体構築方法。
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