JP6220802B2 - 収納容器 - Google Patents

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本発明は、収納容器に関する。
従来、粉物(例えば小麦粉)、乾物(例えばかつおぶし、マカロニ)、調味料(例えば砂糖、塩)、漬物(例えばピクルス、オリーブ)等を収納する収納容器は、蓋体が容器本体に嵌合又は螺合により取着される(例えば、特許文献1参照)。
しかし、蓋の開閉の際に、容器本体に蓋体を嵌合する構成の場合、大きな力が必要であり、容器本体に蓋体を螺合する構成の場合、蓋体を回転させなければならず、手間がかかるという欠点があった。
特開2002−360404号公報
解決しようとする課題は、容易に蓋体を開閉することができない点である。
そこで、本発明に係る収納容器は、上方開口部を有する容器本体と、上記上方開口部の外周に螺着されるリング体と、上記リング体の後部に開閉自在に枢着されて上記リング体の上部を施蓋する蓋体と、上記蓋体に取着されて上記リング体と上記蓋体との間を密封するためのパッキンを、備え、上記パッキンが後方へ突出したU形引掛片を有し、上記リング体が、上記蓋体との枢着部近傍に引掛用垂下片を有し、かつ、該垂下片の上方に、後方突出状の弯曲凸面を有する突部を有し、該U形引掛片を弾性的に伸長させて上記弯曲凸面に圧接しつつ上記垂下片に引掛け、上記蓋体の施蓋状態では、該U形引掛片の弾発付勢力によって上記蓋体が開く方向に回転モーメントを付与するように構成したものである。
また、上記弯曲凸面の曲率半径rと、上記U形引掛片の厚さ寸法tを、t≦r≦4×tに設定したものである。
また、上記突部の弯曲凸面に圧接した上記U形引掛片の後端部、及び、上記リング体の後端部を、上記容器本体の後端面の上方延長面上ないし前方に配設したものである。
本発明の収納容器によれば、容易に蓋体を開閉することができる。蓋体を自動的に開くことができる。また、パッキンの弾性という特徴を、U形引掛片に生かすことができる。すなわち、パッキンの弾性を、密封と引張力の両方に共通して生かすことができる。また、パッキンの密封部分とU形引掛片が一体ものなので、シンプルな構造となり、取付部位の強度が大きい。構造が簡素で丈夫であり、スムーズに組立てることができる。さらに、後方への突出寸法を小さくできる。
本発明の第1の実施の形態を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 リング体を示す平面図である。 図4のC−C断面図である。 蓋体を示す平面図である。 蓋体を後方から見た図である。 パッキンを示す平面図である。 図8のD−D断面図である。 要部拡大作用説明図である。 蓋体の開蓋途中を示す断面図である。 開蓋状態を示す断面図である。 第2の実施の形態を示す断面図である。
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態を示し、この収納容器は、粉物(例えば小麦粉)、乾物(例えばかつおぶし、マカロニ)、調味料(例えば砂糖、塩)、漬物(例えばピクルス、オリーブ)等を収納するためのものである。
上方開口部1を有する容器本体2と、上方開口部1の外周3に螺着されるリング体4(図4・図5参照)と、リング体4の後部に開閉自在に枢着されてリング体4の上部を施蓋する蓋体5(図6・図7参照)と、蓋体5に取着されてリング体4と蓋体5との間を密封するためのパッキン6(図8・図9参照)を、備える。
パッキン6が後方へ突出したU形引掛片7を有する。
リング体4が、蓋体5との枢着部8近傍に引掛用垂下片9を有する。リング体4が、垂下片9の上方に、後方突出状の弯曲凸面10を有する突部11を有する。
U形引掛片7を弾性的に伸長させて弯曲凸面10に圧接しつつ垂下片9に引掛けられている。
図10に示すように、蓋体5の施蓋状態では、U形引掛片7の弾発付勢力Fによって蓋体5が開く方向に回転モーメントMを付与するように構成する。すなわち、枢着部8(図1・図3参照)の回転軸心Oから、U型引掛片7にはたらく弾発付勢力Fの作用線までの距離(うでの長さ)をRとすると、M=F×Rの回転モーメントMがはたらく。蓋体5は、図2に示す施蓋状態から、図11に示す開蓋途中状態、図12に示す開蓋状態へと開く。
弯曲凸面10の曲率半径rと、U形引掛片7の厚さ寸法tを、t≦r≦4×tに設定する。曲率半径rが、r<tの場合、蓋体5をスムーズに開くことができない。すなわち、U形引掛片7が曲がる部分で引掛かる。また、4×t<rの場合、突部11が大きく後方へ突出する。さらに説明すると、これによって(開蓋状態に比較して)施蓋状態では、U形引掛片7の弾発的伸長変形量を大きく設定できる。このようにして、最も大きい回転モーメントを必要とする係止状態を解除した直後に、大きな回転モーメントMを発生できる。
図7・図8に示すように、蓋体5が、パッキン6の密封側の変形を抑止するための下方突出状変形抑止片15を有する。蓋体5が前端部に係止片16を有し、リング体4が前端部に被係止片17を有する。蓋体5の施蓋状態では、係止片16と被係止片17が係止して施蓋状態を保持する。係止片16と被係止片17の係止を離脱させると、自動的に蓋が開く。
図13は、第2の実施の形態を示す。突部11の弯曲凸面10に圧接したU形引掛片7の後端部12、及び、リング体4の後端部13が、容器本体2の後端面14の上方延長面S上ないし前方に配設される。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、蓋体5とリング体4の係止構造は、リング体4に被係止凹部を形成し、蓋体5に(リング体4の被係止凹部に係止する)係止凸部を形成しても良い。
以上のように、本発明は、上方開口部1を有する容器本体2と、上記上方開口部1の外周3に螺着されるリング体4と、上記リング体4の後部に開閉自在に枢着されて上記リング体4の上部を施蓋する蓋体5と、上記蓋体5に取着されて上記リング体4と上記蓋体5との間を密封するためのパッキン6を、備え、上記パッキン6が後方へ突出したU形引掛片7を有し、上記リング体4が、上記蓋体5との枢着部8近傍に引掛用垂下片9を有し、かつ、該垂下片9の上方に、後方突出状の弯曲凸面10を有する突部11を有し、該U形引掛片7を弾性的に伸長させて上記弯曲凸面10に圧接しつつ上記垂下片9に引掛け、上記蓋体5の施蓋状態では、該U形引掛片7の弾発付勢力Fによって上記蓋体5が開く方向に回転モーメントMを付与するように構成したので、容易に蓋体5を開閉することができる。蓋体5を自動的に開くことができる。また、パッキン6の弾性という特徴を、U形引掛片7に生かすことができる。すなわち、パッキン6の弾性を、密封と引張力の両方に共通して生かすことができる。また、パッキン6の密封部分とU形引掛片7が一体ものなので、シンプルかつ取付部位の強度が大きい。構造が簡素で丈夫であり、スムーズに組立てることができる。
また、上記弯曲凸面10の曲率半径rと、上記U形引掛片7の厚さ寸法tを、t≦r≦4×tに設定したので、(開蓋状態に比較して)施蓋状態では、U形引掛片7の弾発的伸長変形量を大きく設定できる。しかも、U形引掛片7の弯曲内面と弯曲凸面10とが、スムーズに滑りを生じ、U形引掛片7の弾発力を有効かつスムーズに蓋体5へ伝達することができ、従って、蓋体5を強くかつスムーズに開くことができる。特に、腕の長さRを大きく設定することができ、同じ弾発付勢力Fに対しても大きな回転モーメントMを生じさせることができる。また、後方へ少ししか突出しないにかかわらず、下方向へU形引掛片7を十分に長く弾発的に伸長させて引掛けることが可能なため、弾発付勢力Fを十分に大きくすることができる。
また、上記突部11の弯曲凸面10に圧接した上記U形引掛片7の後端部12、及び、上記リング体4の後端部13を、上記容器本体2の後端面14の上方延長面S上ないし前方に配設したので、コンパクトに設置することができる。即ち、複数個の収納容器を、その容器本体2,2相互を当接して、かつ、設置空間の内面に容器本体2の後端面14を当接して、狭小空間にも(無駄なく)設置可能となる。このように、突部11、引掛片7等を後方へ突出状に付設しても、設置の邪魔とならない。
1 上方開口部
2 容器本体
3 外周
4 リング体
5 蓋体
6 パッキン
7 U形引掛片
8 枢着部
9 (引掛用)垂下片
10 弯曲凸面
11 突部
12 後端部
13 後端部
14 後端面
F 弾発付勢力
M 回転モーメント
r 曲率半径
S 上方延長面
t 厚さ寸法

Claims (3)

  1. 上方開口部(1)を有する容器本体(2)と、上記上方開口部(1)の外周(3)に螺着されるリング体(4)と、上記リング体(4)の後部に開閉自在に枢着されて上記リング体(4)の上部を施蓋する蓋体(5)と、上記蓋体(5)に取着されて上記リング体(4)と上記蓋体(5)との間を密封するためのパッキン(6)を、備え、
    上記パッキン(6)が後方へ突出したU形引掛片(7)を有し、
    上記リング体(4)が、上記蓋体(5)との枢着部(8)近傍に引掛用垂下片(9)を有し、かつ、該垂下片(9)の上方に、後方突出状の弯曲凸面(10)を有する突部(11)を有し、
    該U形引掛片(7)を弾性的に伸長させて上記弯曲凸面(10)に圧接しつつ上記垂下片(9)に引掛け、
    上記蓋体(5)の施蓋状態では、該U形引掛片(7)の弾発付勢力(F)によって上記蓋体(5)が開く方向に回転モーメント(M)を付与するように構成したことを特徴とする収納容器。
  2. 上記弯曲凸面(10)の曲率半径(r)と、上記U形引掛片の厚さ寸法(t)を、t≦r≦4×tに設定した請求項1記載の収納容器。
  3. 上記突部(11)の弯曲凸面(10)に圧接した上記U形引掛片(7)の後端部(12)、及び、上記リング体(4)の後端部(13)を、上記容器本体(2)の後端面(14)の上方延長面(S)上ないし前方に配設した請求項1又は2記載の収納容器。
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