JP6220713B2 - 荷電粒子ビーム照射システム - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子ビームを腫瘍等の患部に照射して治療する荷電粒子ビーム照射システムに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2011−177374号公報(特許文献1)がある。特許文献1は、スポットスキャン法による粒子線治療において、照射時間を短縮可能な荷電粒子ビーム照射システムを開示する。この荷電粒子ビーム照射システムは、荷電粒子発生装置とビーム輸送系と照射装置から構成され、制御装置は、照射装置内のビーム位置計測装置から得られた出力からスポットへの照射完了毎に荷電粒子ビームの位置・幅を演算している。
特開2011−177374号公報
治療においては、患者への負担低減や、治療可能な患者数増加のため、治療時間の短縮化の要望がある。スポットスキャン法ではその一つの手段として、一つの照射区画(スポット)へ一度に付与する照射線量を増加させ、線量の塗り重ね(リペイント)回数を減少させることで、照射時間を短縮し高線量率化を行う方法がある。
上記した課題を解決する本発明の特徴は、荷電粒子ビームを加速して出射する荷電粒子ビーム発生装置と、加速された荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、荷電粒子ビームの進行方向に照射対象を複数に分割してなる層毎に設定された複数の照射スポットに、加速した荷電粒子ビームを照射対象に出射する照射装置と、照射装置内を通過する荷電粒子ビームの線量を求めるビーム線量計測器と、走査電磁石で走査された荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めるビーム位置計測器を備え、ビーム位置計測器は、照射スポット毎に、荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めて許容範囲内にあるか否かを判定し、さらに、複数の照射スポットのうち一部または全部の照射スポットに対して、複数の照射区分に分割して線量が管理されるスプリットついて、スポットへの荷電粒子ビームの照射中に、スプリットごとに荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めて許容範囲内にあるか否かを判定する荷電粒子ビーム照射システムにある。
本発明によれば、照射対象に対する荷電粒子ビームの照射時間を短縮することができる。
本発明の好適な一実施形態である荷電粒子ビーム照射システムの全体構成をあらわす概略図である。 実施例1の荷電粒子ビーム照射システムを構成する照射装置及び照射制御装置の構成を示す概略図である。 荷電粒子ビームが照射される照射対象の、体表面からの深さ方向における領域分け(層分け)を示す説明図である。 ある層Liの照射スポットAi,jのうち、複数のビーム照射区間Sk(スプリットSk)に分割する照射スポットAi,jについて説明する説明図する。 荷電粒子ビーム照射システムによる荷電粒子ビームの位置及び幅を算出するフローを示すフローチャート図である。 図4の照射スポットNo.2(Ai,2)を例に、実施例1の荷電粒子ビーム照射システムがスポット及び各スプリットでの荷電粒子ビームのビーム線量の計測とビーム位置及び幅の算出のタイミングを示した図である。 実施例2の荷電粒子ビーム照射システムを構成する照射装置及び照射制御装置の構成を示す概略図である。 図4の照射スポットNo.2(Ai,2)を例に、実施例2の荷電粒子ビーム照射システムがスポット及び各スプリットでの荷電粒子ビームのビーム線量の計測とビーム位置及び幅の算出のタイミングを示した図である。
以下、図面を用いて各実施例を説明する。
本発明の好適な一実施例である荷電粒子ビーム照射システムを、図1を用いて説明する。図1は、本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1の全体構成を示す概略図である。荷電粒子ビーム照射システム1では、照射目標であるがんの患部に照射する荷電粒子ビームとして、陽子線を用いる。陽子線のかわりに、重粒子線(例えば、炭素線)を用いてもよい。
荷電粒子ビーム照射システム1は、荷電粒子ビーム発生装置2、ビーム輸送系3、照射装置5及び制御装置6を備える。治療室4内に、照射装置5及び患者用ベッド41が配置される。照射装置5は、治療用ベッド41に対向するように配置される。
荷電粒子ビーム発生装置2は、イオン源(図示せず)、前段加速器である直線加速器(ライナック)8及び円形加速器(シンクロトロン)9を備える。直線加速器8は、イオン源で生成された荷電粒子を所定のエネルギーまで加速してシンクロトロン9に入射する。シンクロトロン9は、入射された荷電粒子を所定のエネルギーまで加速して出射する。本実施例では、円形加速器としてシンクロトロンを例に説明するが、シンクロトロンに替えて、例えばサイクロトロンのような前段加速器8を備えない加速器やシンクロサイクロトロンなどの他の加速器を用いてもよい。
シンクロトロン9は、荷電粒子ビームの周回軌道を構成する環状のビームダクト21、複数の偏向電磁石22、複数の四極電磁石(図示せず)、入射器23、出射用の高周波印加装置24、出射用デフレクター28、荷電粒子ビームに高周波電圧を印加する加速装置(加速空胴)29を有する。高周波印加装置24は、出射用高周波電極25、開閉スイッチ26及び高周波電源27を備える。出射用高周波電極25は、ビームダクト21に設けられ、開閉スイッチ26を介して高周波電源27に接続される。加速装置29、複数の偏向電磁石22、四極電磁石及び出射用デフレクター28は、図1に示すように、ビームダクト21に沿って配置される。高周波電源装置(図示せず)が加速装置29に接続される。
ビーム輸送系3は、シンクロトロン9と照射装置5を接続するビーム経路(ビームダクト)32を備え、このビーム経路32上に、複数の四極電磁石(図示せず)及び複数の偏向電磁石31を備える。ビーム経路32は、出射用デフレクター28付近でシンクロトロン9の環状のビームダクト21に接続される。ビーム輸送系3が、荷電粒子ビーム発生装置2で加速された荷電粒子ビームを照射装置5に輸送する。
照射装置5は、図2に示すように、ケーシング50、第1走査電磁石(X方向走査電磁石)51、第2走査電磁石(Y方向走査電磁石)52、ビーム位置検出器(ビーム位置モニタ)53、ビーム線量検出器(ビーム線量モニタ)54、第1走査電磁石電源55、第2走査電磁石電源56、電源制御装置57、ビーム位置計測装置58、ビーム線量計測装置59を備える。第1走査電磁石51、第2走査電磁石52、ビーム位置モニタ53及び線量モニタ54は、ケーシング50内であって、通過する荷電粒子ビームのビーム軌道上に配置される。
ケーシング50内に入射された荷電粒子ビームのビーム進行方向に垂直な平面内において、ある一方向をX方向とし、当該X方向に垂直な方向をY方向とする。第1走査電磁石51は通過する荷電粒子ビームをX方向に走査し、第2走査電磁石52は通過する荷電粒子ビームをY方向に走査する。電源制御装置57は、照射制御装置63からの指令信号に基づいて、第1走査電磁石電源55及び第2走査電磁石電源56を制御する。第1走査電磁石電源55が第1走査電磁石51に所定の励磁電流を印加し、第2走査電磁石電源56が第2走査電磁石52に所定の励磁電流を印加する。
ビーム位置モニタ53とビーム線量モニタ54は、ケーシング50内であって、第1走査電磁石51と第2走査電磁石52よりも下流側(ケーシング50の出口側)に配置される。ビーム位置モニタ53及びビーム線量計測装置58が、荷電粒子ビームの位置及び幅を求めるビーム線量計測器である。ビーム位置計測装置58は、ビーム位置モニタ53からの位置データを受け取って、通過した荷電粒子ビームの位置と幅(広がり)を計測する。ビーム線量モニタ54及びビーム線量計測装置59が、通過する荷電粒子ビームのビーム線量を計測するビーム線量計測器である。ビーム線量計測装置59は、線量モニタ54からの線量データを受け取ると、通過した荷電粒子ビームの照射線量を計測する。ビーム線量計測装置59は、2つの線量カウンター(第1線量カウンター64及び第2線量カウンター65)を有する。第1線量カウンター64は、照射スポットへの照射が開始される直前または同時にリセットされ、同一の照射スポットへの照射中は常に荷電粒子ビームの照射線量をカウントし続け、照射線量が該当スポットの目標線量に到達すると、ビーム線量計測装置59がスポット線量満了信号を中央制御装置62及び照射制御装置63に出力する。第2線量カウンター65で計測した照射線量があらかじめ設定された目標線量ΔDに達すると、ビーム線量計測装置59はスプリット線量満了信号を中央制御装置62及び照射制御装置63に出力するとともに、第2線量カウンター65のカウントをリセットする。本実施例では、ビーム位置計測器は荷電粒子ビームの位置及び幅の両方を求める例を説明するが、荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方を求める例であってもよい。また、本実施例では、照射装置5がビーム位置計測装置58及びビーム線量計測装置59を備える構成を例に説明するが、照射制御装置63がビーム位置計測装置58及びビーム線量計測装置59を備える構成であってもよい。
制御装置6は、図1に示すように、加速器・輸送系制御装置61、中央制御装置62、照射制御装置63を備える。加速器・輸送系制御装置61及び照射制御装置63は、中央制御装置62に接続される。中央制御装置62は、治療計画装置7に接続される。加速器・輸送系制御装置61は、荷電粒子ビーム発生装置2を構成する各機器及びビーム輸送系3を構成する各機器を制御する。照射制御装置63は、照射装置5を構成する各機器を制御する。
治療計画装置7は、X線CT装置で撮影された患者の断層画像情報等を用いて照射対象(例えば、がん患部)の位置及び形状を認識する。治療計画装置7は、患部に対する荷電粒子ビームの照射方向を決定し、この照射方向(患者の体表面からの深さ方向)において照射対象(患部)を複数の層Li(i=1,2,…,m)、すなわち、層L1,L2,L3,…,Lmに分割する(図3)。層L1が体表面から最も深い位置に存在し、層の深さは層L2,L3,…,Lmの順に浅くなって層Lmが最も浅い。荷電粒子ビームは、矢印50の方向から照射される。さらに、各層において、照射領域である複数の照射スポットAi,j(i=1,2,…,m、j=1,2,…,n)が設定され、その中心位置(目標位置)Pi,j、及びこれらの中心位置の座標(xi,j,yi,j)が定められ、照射スポットAi,jへの荷電粒子ビームの照射順序が決定される。照射領域全体に対する必要な照射線量に基づいて、照射スポットAi,jごとの目標線量R0i,jを決める。各層Liに荷電粒子ビームが到達して層ごとにブラッグピークが形成されるように、それぞれの層の深さに応じた荷電粒子ビームのエネルギーEiを決定する。治療計画装置7は、治療開始前に、照射対象の層Li及び照射スポットAi,jのそれぞれの数、照射スポットAi,jの中心位置Pi,j、照射スポットAi,jごとの目標線量R0i,j、照射スポットAi,jの照射順序及び各層Li対応する荷電粒子ビームのエネルギーEi等を含む治療計画情報を作成する。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1の動作について説明する。
中央制御装置62は、治療開始前に、患者の治療計画情報を治療計画装置7から受け取る。また、中央制御装置62は、患者が載った治療用ベッド41を所定の位置に位置決めして、照射装置5の中心軸が治療用ベッド41上の患者の照射対象に向けられるように配置する。
医療従事者(例えば、医者)は、治療用ベッド41の位置決めが完了すると治療開始信号を入力装置に入力する。中央制御装置62は、治療開始信号を受け取ると、加速器・輸送系制御装置61及び照射制御装置63に照射準備開始指令を出力する。照射準備開始指令を受け取った加速器・輸送系制御装置61は、荷電粒子ビーム発生装置2及びビーム輸送系3を起動して荷電粒子ビームの照射準備を開始する。加速器・輸送系制御装置61が荷電粒子ビーム発生装置2及びビーム輸送系3を制御する。また、照射制御装置63は、照射準備開始指令を受け取ると、照射装置5を起動して荷電粒子ビームの照射準備を開始する。照射制御装置63が、照射装置5を制御する。
イオン源で生成された荷電粒子は、直線加速器8で加速された後、シンクロトロン9で所定のエネルギーに加速される。本実施例では、照射対象における最も深い層L1に荷電粒子ビームを照射し、層L1内の全照射スポットA1,jのそれぞれの目標位置P1,jに荷電粒子ビームが照射された後、荷電粒子ビームが層L2,L3,…,Lmへと浅い位置の層に向かって順次照射される照射方式を例に説明するが、荷電粒子ビームが層Lm,Lm-1,…,L2,L1へと浅い位置の層からに深い位置の層に向かって順次照射する照射方式であってもよい。
照射制御装置63は、荷電粒子ビームの照射位置が照射スポットAi,jの目標位置(中心位置)Pi,jとなるように、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52のそれぞれの励磁電流を制御する。具体的には、照射スポットAi,jの目標位置(中心位置)Pi,jの情報に基づいて決定される励磁電流が、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52に励磁されるように、照射制御装置63は電源制御装置57に励磁指令信号を出力する。電源制御装置57は、第1走査電磁石電源55及び第2走査電磁石電源56を制御して、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52に励磁電流を励磁する。照射制御装置63は、層L1における最初の照射スポットA1,1の目標位置(中心位置)P1,1(x1,1,y1,1)に荷電粒子ビームが到達するように、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52の励磁電流を制御する。
照射制御装置63は、照射スポットAi,jの目標位置Pi,jに荷電粒子ビームが到達するように、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52の励磁電流が調整されたと判定すると、ビーム出射開始信号を加速器・輸送系制御装置61に出力する。加速器・輸送系制御装置61は、ビーム出射開始信号を受け取ると、加速された荷電粒子ビームをシンクロトロン9から出射する。加速された荷電粒子ビームは、ビーム輸送系3を通過して、照射装置5に入射される。
照射装置5に入射された荷電粒子ビームは、第1走査電磁石51でX方向に走査され、第2走査電磁石52でY方向に走査されて、照射対象の層Li内おける照射スポットAi,jの目標位置Pi,j(xi,j,yi,j)に照射される。
照射装置5に設けられた線量モニタ54は、荷電粒子ビームのビーム線量を計測し、
ビーム位置モニタ53は、通過する荷電粒子ビームの位置及び幅を計測する。
線量モニタ54は、計測した線量データをビーム線量計測装置59に出力する。ビーム線量計測装置59は、受け取った線量データを第1線量カウンター64に入力し、照射スポットAi,jでの積算線量Ri,jを求め、積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達したか否かを判定する。積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達していない(Ri,j>R0i,j)場合、照射スポットAi,jへの荷電粒子ビームの照射は継続される。積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達すると、ビーム線量計測装置59はスポット線量満了信号を中央制御装置62及び照射制御装置63に出力する。スポット線量満了信号を受け取った中央制御装置62は、加速器・輸送系制御装置61にビーム停止信号を出力する。加速器・輸送系制御装置61が荷電粒子ビームの照射を停止する。照射スポットA1,jに対して荷電粒子ビームが照射され、積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達すると荷電粒子ビーム出射は停止され、この荷電粒子ビーム出射を停止された状態で走査電磁石の励磁電流を変更し、次の照射スポットへの荷電粒子ビームの照射が可能な状態となった後、荷電粒子ビーム出射を開始する。
ビーム位置モニタ53は、計測した位置・幅データをビーム位置計測装置58に出力する。ビーム位置計測装置58は、積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達すると、受け取った位置・幅データに基づいて、照射スポットAi,jでの荷電粒子ビームの位置及び幅を算出し、あらかじめ定められた許容範囲内であるか否かを判定する。荷電粒子ビームの位置及び幅が許容範囲内の場合、ビーム位置計測装置58は正常に当該照射スポットAi,jへの照射が完了したと判断し、次の照射スポットAi,j+1への荷電粒子ビームの照射を開始する。層Liの全ての照射スポットに対して荷電粒子ビームの照射が完了すると、次の層Li+1に対して荷電粒子ビームを照射する。照射対象の全ての層Lmに対して正常に荷電粒子ビームが照射されると、当該患者への治療が終了する。なお、荷電粒子ビームの位置及び幅が許容範囲を超えた場合、ビーム位置計測装置58は異常と判定し、異常信号を加速器・輸送系制御装置61、照射制御装置63及び中央制御装置62に出力する。異常信号を受け取った加速器・輸送系制御装置61は、次の照射スポットAi,j+1への荷電粒子ビームの照射を開始せず、ビーム照射を中止する。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1は、前述の照射スポットAi,jごとの荷電粒子ビームの位置及び幅の判定に加えて、複数の照射スポットAi,jのうち一部または全部の照射スポットに対しては、照射スポットAi,jを分割し、その分割されたビーム照射区間Sk(k=1,2,…,p)ごとに荷電粒子ビームの位置及び幅の判定を行う。以下に、図4,5,6を用いて詳細を説明する。
まずは、照射スポットAi,jのうち、複数のビーム照射区間Sk(スプリットSk)に分割する照射スポットAi,jについて説明する。図4を例に説明する。図4のスポットNo.1は、ある層Liの1番目の照射スポットAi,1を示し、スポットNo.2は2番目の照射スポットAi,2を示し,スポットNo.3は3番目の照射スポットAi,3を示し,スポットNo.4は4番目の照射スポットAi,4を示す。図4の横軸は時間tを示す。荷電粒子ビーム照射システム1は、このうち一部または全部の照射スポット(図4の2番目の照射スポットAi,2及び4番目の照射スポットAi,4)に対して、複数のビーム照射区間Sk(スプリットSk)を設定する。説明のために、ある層Liのj番目の照射スポット照射スポットAi,jに対して設定されたビーム照射区間(スプリット)を、Sk,j(k=1,2,…,p、j=1,2,…,n)と示す。
照射スポットAi,jの目標線量R0i,jがスプリット目標線量ΔD0よりも大きな照射スポットに対しては複数のスプリットSk,jに分割する。照射スポットAi,jの目標線量R0i,jがスプリット目標線量ΔD0よりも小さい照射スポットに対しては複数のスプリットに分割しない。例えば、スプリット目標線量ΔD0を0.033MUとする。照射スポットNo.1と照射スポットNo.3は、目標線量R0i,jがスプリット目標線量ΔD0よりも小さいため、複数のビーム照射区間に分割されない。照射スポットNo.2と照射スポットNo.4は、目標線量がスプリット目標線量D0よりも大きいため、複数のスプリットSk,jに分割する。照射スポットNo.2は5つのスプリットSk,j(S1,2)(S2,2)(S3,2)(S4,2)(S5,2)と余剰線量に分割され、照射スポットNo.4は2つのスプリットSk,j(S1,4)(S2,4)と余剰線量に分割される。ビーム照射区間(S1,2)(S2,2)(S3,2)(S4,2)(S5,2)(S1,4) (S2,4)はそれぞれ0.033MUに設定されている。1つのスプリットSk,jまたは複数のスプリットSk,jが設定された照射スポットにおいて、設定されたスプリットSk,j以外に0.033MU未満の線量を照射するビーム照射区間を余剰線量と呼ぶ。以上のように、本実施例では、複数のビーム照射区間(スプリット)に分割する照射スポットAi,jを、所定のビーム線量(スプリット目標線量ΔD0)に基づいて決定している。具体的には、照射スポットAi,jの目標線量R0i,jをスプリット目標線量ΔD0で割って1未満の場合、照射スポットAi,jを複数のビーム照射区間に分割しない。照射スポットAi,jの目標線量R0i,jをスプリット目標線量ΔD0で割って1以上の場合、照射スポットAi,jの目標線量R0i,jを所定のビーム線量(スプリット目標線量ΔD0)毎に分割して、全てのビーム照射区間の線量が所定のビーム線量(スプリット目標線量ΔD0)以下となるように分割する。
一つの照射スポットAi,jに対して設定されたスプリットSk,jについて荷電粒子ビームを照射する場合、ビーム照射区間(例えば、スプリット(S1,2)から他のスプリット(S2,2))に替った場合であっても、第1走査電磁石51及び第2走査電磁石52により荷電粒子ビームを照射する目標位置Pi,jは変わらず、その照射スポットAi,jの目標位置Pi,jのままである。一つの照射スポットAi,jに設定されたスプリットSk,jについては、連続して荷電粒子ビームを照射する。本実施例では、所定のビーム線量値に基づいて複数のビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)に分割する照射スポットAi,jを決定する例を説明するが、所定のビーム線量値の替わりに、所定の時間間隔に基づいて複数のビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)に分割してもよい。また、照射スポットAi,jへの目標照射線量R0i,jを所定のビーム線量値ΔD0で割ったときの整数の商を用いて、当該照射スポットAi,jへの目標照射線量R0i,jを等分割することによってビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)に分割してもよい。
図5及び図6を用いて、本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1による、各ビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)の荷電粒子ビームの位置及び幅の算出について説明する。図5は、本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1による荷電粒子ビームの位置及び幅を算出するフローチャートを示す。図6は、図4に示す照射スポットNo.2(Ai,2)を例に、荷電粒子ビーム照射システム1がスポット及び各スプリットでの荷電粒子ビームのビーム線量計測とビーム位置及び幅の算出のタイミングを時系列で示した図である。
図6(A)はビーム線量計測装置59の第1線量カウンター64によるビーム線量の計測結果を示し、図6(B)はビーム線量計測装置59の第2線量カウンター65によるビーム線量の計測結果を示す。図6(A)に示す通り、照射スポットへのビーム積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達すると、ビーム線量計測装置59はスポット線量満了信号を中央制御装置62及び照射制御装置63に出力する。また図6(B)に示す通り、各スプリットでのビーム線量が目標線量ΔDkに達すると、ビーム線量計測装置59がスプリット線量満了信号を照射制御装置63に出力する。図6(C)はビーム位置計測装置58による、各スプリットでのビーム位置の計測結果を示す。図6(D)はビーム線量計測装置59が各スプリットでのビーム線量及びスポットでのビーム積算線量を計測・判定するタイミングを示す。図6(E)はビーム位置計測装置58がスプリットでのビーム位置及び幅を算出するタイミングを示し、図6(F)はビーム位置計測装置58がスポットでのビーム位置及び幅を算出・判定するタイミングを示す。
荷電粒子ビーム照射システム1が照射スポットAi,jに対して荷電粒子ビームの照射を開始する(ステップS1)。線量モニタ54は、荷電粒子ビームのビーム線量の計測を開始し、ビーム位置モニタ53は、通過する荷電粒子ビームの位置及び幅の計測を開始する。線量モニタ54は、計測した線量データをビーム線量計測装置59に出力する。ビーム線量計測装置59は、受け取った線量データを第2線量カウンター65に入力し、第2線量カウンター65が各スプリットでのビーム線量を求める。ビーム線量計測装置59は、ビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)毎にあらかじめ設定された目標線量ΔDkの情報をメモリ(図示せず)に記憶している。ビーム線量計測装置59は、第2線量カウンター65で求めたビーム線量が目標線量ΔDkに達したか否かを判定する(ステップS2)。当該ビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)のビーム線量が目標線量ΔDkに到達すると、ビーム線量計測装置59はスプリット線量満了信号を照射制御装置63に出力するとともに、第2線量カウンター65のカウントをリセットする。このように、ビーム線量計測装置59は、ビーム照射区間から次のビーム照射区間に変わるとき、第2線量カウンター65をリセットして、次のビーム照射区間でゼロからビーム線量を測定する。このように、第2線量カウンター65は、ビーム照射区間ごとにビーム線量を測定する。
照射制御装置63は、あらかじめ照射スポットAi,jへの目標線量がいくつのスプリット線量に分割されるかを演算してメモリ(図示せず)に記憶している。照射制御装置63は、ビーム線量計測装置59からのスプリット線量満了信号を受け取ると、当該スプリット線量満了信号が最終スプリットのスプリット線量満了信号であるか否かを判定する(ステップS3)。スプリット線量満了信号が最終スプリットのスプリット線量満了信号ではない場合、照射制御装置63は荷電粒子ビームを中断しない(ビーム照射を継続する)。最終スプリットでない場合、ビーム線量計測装置59は、直前に照射されたビーム照射区間Sk,jの荷電粒子ビームの位置及び幅を演算する(ステップS4)。ビーム線量計測装置59は、当該演算結果のビーム位置及び幅が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS5)。この判定が許容範囲を逸脱している場合、ビーム線量計測装置59は異常信号を、加速器・輸送系制御装置61、中央制御装置62及び照射制御装置63に出力する。照射制御装置63は直ちに荷電粒子ビームの照射を中断、もしくは次のスプリット線量満了信号を受け取るのと同時(ステップS6)に荷電粒子ビームの照射を中断する(ステップS7)。
スプリット線量満了信号が最終スプリットのスプリット線量満了信号である場合、ビーム位置計測装置58は、荷電粒子ビームの位置及び幅の演算は行わない。したがって、最終スプリットのビーム線量ΔDkと、目標線量をスプリット線量で分割した際に余剰となる線量Δdは、それら単独では位置・幅の演算及び判定は行われない。最終スプリットのビーム線量は、スポット照射完了後に、スポット全体での積算線量として評価され、判定される。そのため、これらの線量照射において位置及び幅に異常が生じた際でも、その線量分の照射が全体線量や線量分布に与える影響が許容範囲を逸脱しない範囲となるよう、スプリット線量ΔD0の値を設定する。
また、ビーム位置計測装置58が各スプリットでの荷電粒子ビームのビーム位置及び幅の演算・判定を行っている最中に、次のスプリット線量満了信号が出力された場合、荷電粒子ビーム照射システム1が荷電粒子ビームの照射を中断もしくは停止するインターロックを併せ持つとよい。もしくは、スプリット線量の積算の荷電粒子ビーム位置・幅の演算・判定を行っている最中に、次のスプリット線量が満了することのないよう、荷電粒子ビームの強度を制限する制御をおこなっても良い。
以上のように本実施例においては、1つのスポットへ照射する目標線量を複数のスプリット線量に分割し、当該スプリット線量ごとに荷電粒子ビームのビーム位置及び幅を算出し、判定(ビーム位置及び幅の算出結果が許容範囲を逸脱しているか否かの判定)することで、1つのスポットへ照射を行っている最中に荷電粒子ビームのビーム位置及び幅に異常が起こってもその影響が許容範囲を逸脱しないうちに安全にビーム照射を停止することが可能となり、1つのスポットに照射可能な最大線量への制限を大幅に緩和することができる。
また、本実施例によれば、安全を確保しつつ、1つの照射スポットへ照射可能な線量の上限が緩和され、リペイント数の削減により照射が中断されるスポット判定回数が減少し、線量率を向上することができる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1Aについて説明する。本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1Aは、実施例1の照射装置5を、照射装置5Aに替えた構成を備える。本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1Aのうち、実施例1で説明した構成と同一の符号を付された構成と同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図7を用いて、本実施例の照射装置5Aについて説明する。照射装置5Aは、実施例1の照射装置5の線量モニタ54を、二つの線量モニタ(第1線量モニタ54A,第2線量モニタ54B)に替え、実施例1のビーム線量計測装置59を、二つのビーム線量計測装置(第1ビーム線量計測装置59A,第2ビーム線量計測装置59B)に替えた構成を備える。第1線量モニタ54Aが第1ビーム線量計測装置59Aに接続され、第2線量モニタ54Bが第2ビーム線量計測装置59Bに接続される。第1ビーム線量計測装置59Aは、二つの線量カウンター(第1線量カウンター64A,第2線量カウンター65A)を有する。第2ビーム線量計測装置59Bは、二つの線量カウンター(第1線量カウンター64B,第2線量カウンター65B)を有する。第1線量モニタ54A及び第1ビーム線量計測装置59Aが第1ビーム線量計測器を構成し、第2線量モニタ54B及び第2ビーム線量計測装置59Bが第2ビーム線量計測器を構成する。本実施例では第1線量モニタ54Aが第2線量モニタ54Bよりも下流側(照射装置5Aの出口側)に配置される例を説明するが、第2線量モニタ54Bが第1線量モニタ54Aよりも下流側(照射装置5Aの出口側)に配置されてもよい。
図8を用いて、本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1Aによる、各ビーム照射区間Sk,j(スプリットSk,j)の荷電粒子ビームの位置及び幅の算出について説明する。図8は、荷電粒子ビーム照射システム1Aがスポット及び各スプリットでの荷電粒子ビームのビーム線量計測とビーム位置及び幅の算出のタイミングを時系列で示した図である。本実施例においても、図4に示す照射スポットNo.2(Ai,2)を例に、図8を用いて説明する。
図8(A)は第1ビーム線量計測装置59Aの第1線量カウンター64Aによるビーム線量の計測結果を示し、図8(B)は第1ビーム線量計測装置59Aの第2線量カウンター65Aによるビーム線量の計測結果を示す。図8(A)に示す通り、照射スポットへのビーム積算線量Ri,jが目標線量R0i,jに到達すると、第1ビーム線量計測装置59Aはスポット線量満了信号を中央制御装置62及び照射制御装置63に出力する。また図8(B)に示す通り、各スプリットでのビーム線量が目標線量ΔDkに達すると、第1ビーム線量計測装置59Aがスプリット線量満了信号を照射制御装置63に出力する。
図8(C)は第2ビーム線量計測装置59Bの第1線量カウンター64Bによるビーム線量の計測結果を示し、図8(D)はビーム線量計測装置59Bの第2線量カウンター65Aによるビーム線量の計測結果を示す。
図8(E)はビーム位置計測装置58の位置カウンタ(図示せず)による、各スプリットでのビーム位置情報の蓄積を示す。
図8(F)は第1ビーム線量計測装置59A及び第2ビーム線量計測装置59Bが各スプリットでのビーム線量及びスポットでのビーム積算線量を計測するタイミングを示す。図8(G)はビーム位置計測装置58がスプリットでのビーム位置及び幅を算出するタイミングを示し、図8(H)はビーム位置計測装置58がスポットでのビーム位置及び幅を算出するタイミングを示す。
本実施例は、第1ビーム線量計測器及び第2ビーム線量計測器の2台のビーム線量計測器で荷電粒子ビームの線量値を計測する。2台のビーム線量計測器でビーム線量値を管理することによって、より安全性の高い荷電粒子ビーム照射システムを提供することができる。
本実施例によれば、1つのスポットへ照射する目標線量を複数のスプリット線量に分割し、当該スプリット線量ごとに荷電粒子ビームのビーム位置及び幅を算出し、判定(ビーム位置及び幅の算出結果が許容範囲を逸脱しているか否かの判定)することで、1つのスポットへ照射を行っている最中に荷電粒子ビームのビーム位置及び幅に異常が起こってもその影響が許容範囲を逸脱しないうちに安全にビーム照射を停止することが可能となり、1つのスポットに照射可能な最大線量への制限を大幅に緩和することができる。
本実施例によれば、安全を確保しつつ、1つの照射スポットへ照射可能な線量の上限が緩和され、リペイント数の削減により照射が中断されるスポット判定回数が減少し、線量率を向上することができる。
実施例1及び実施例2では、ビーム位置計測器(ビーム位置モニタ53及びビーム位置計測装置58)が荷電粒子ビームの位置及び幅の両方を求めて異常判定する例を説明したが、荷電粒子ビームの位置又は幅のいずれか一方を求めて異常判定してもよい。
荷電粒子ビーム照射システム1、
荷電粒子ビーム発生装置2、
ビーム輸送系3、
治療室4、
照射装置5、5A、
制御装置6、
治療計画装置7、
直線加速器(ライナック)8、
円形加速器(シンクロトロン)9、
ビームダクト21、
偏向電磁石22、
入射器23、
出射用の高周波印加装置24、
出射用デフレクター28、
加速装置(加速空胴)29、
偏向電磁石31、
ビーム経路32、
患者用ベッド41、
ケーシング50、
第1走査電磁石(X方向走査電磁石)51、
第2走査電磁石(Y方向走査電磁石)52、
ビーム位置モニタ53、
線量モニタ54、54A、54B、
第1走査電磁石電源55、
第2走査電磁石電源56、
電源制御装置57、
ビーム位置計測装置58、
ビーム線量計測装置59、59A、59B
加速器・輸送系制御装置61、
中央制御装置62、
照射制御装置63、
第1線量カウンター64、64A
第2線量カウンター65、65B

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを加速して出射する荷電粒子ビーム発生装置と、
    加速された前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記荷電粒子ビームの進行方向に照射対象を複数に分割してなる層毎に設定された複数の照射スポットに、加速した前記荷電粒子ビームを出射する照射装置と、
    前記照射装置内を通過する荷電粒子ビームの線量を求めるビーム線量計測器と、
    前記走査電磁石で走査された荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めるビーム位置計測器を備え、
    前記ビーム位置計測器は、
    前記照射スポット毎に、前記荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めて許容範囲内にあるか否かを判定し、
    さらに、複数の前記照射スポットのうち一部または全部の照射スポットについて、当該スポットに対して照射されるべき目標照射線量を分割して得られる線量値をスプリット線量とし、前記目標照射線量を前記スプリット線量と前記スプリット線量よりも小さい余剰線量とに基づき管理し、当該照射スポットへの荷電粒子ビームの照射中に、当該スプリット線量ごとに前記荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を求めて許容範囲内にあるか否かを判定するものであって、
    最後に演算されたスプリット線量と前記余剰線量とに該当する荷電粒子ビームの照射についてはビームの位置及び幅の演算をせず、当該照射スポット全体での積算線量として前記荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方を評価し、
    かつ前記スプリット線量は、前記最後に演算されたスプリット線量と前記余剰線量とに該当する前記荷電粒子ビームの照射において位置及び幅に異常が生じた場合であっても前記照射スポットごとの許容範囲を逸脱しない範囲で定められることを特徴とする荷電粒子ビーム照射システム。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム照射システムにおいて、
    前記スプリット線量は、前記荷電粒子ビームの所定の基準線量値に基づいて設定されることを特徴とする荷電粒子ビーム照射システム。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子ビーム照射システムにおいて、
    前記スプリット線量は、所定の時間情報に基づいて設定されることを特徴とする荷電粒子ビーム照射システム。
  4. 請求項2に記載の荷電粒子ビーム照射システムにおいて、
    前記スプリット線量は、ある照射スポットへの目標照射線量を前記基準線量値で割ったときの整数の商を用いて、当該照射スポットへの目標照射線量を等分割することによって設定されることを特徴とする荷電粒子ビーム照射システム。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の荷電粒子ビーム照射システムにおいて、
    前記ビーム位置計測器が前記スプリット線量ごとの前記荷電粒子ビームの位置及び幅のいずれか一方又はその両方が前記許容範囲内にないと判定すると、前記照射装置からの荷電粒子ビームの出射を停止する制御装置を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム照射システム。
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