JP6220043B2 - 流体流路を監視するための流量センサ回路 - Google Patents

流体流路を監視するための流量センサ回路 Download PDF

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Description

本発明は、流体流路の状態を監視するための電子回路及び回路の使用方法に関する。
水分分析器、例えばコロラド州BoulderのGE分析機器のSievers900実験室全有機炭素(TOC)分析器(Laboratory Total Organic Carbon(TOC)Analyzer)又はチェックポイント携帯/オンラインTOCセンサ(CheckPoint Portable/On−Line TOC Sensor)などは、詰まるおそれのある小さい流路を有している。したがって、水分分析器の流路の状態を報告するための必要性が存在する。本発明はこの必要性に対処するものである。
米国特許出願公開第2005/189343号明細書
本発明の一態様では、流体流路のための流量センサ回路は、流体流路に設けられた自己加熱サーミスタと、処理部と、定電圧源又は定電流源とを有するサーミスタ回路を含み、流量センサ回路は、サーミスタの傾きをもった立上がりを有するサーミスタの温度上昇をもたらすように、定電圧源又は定電流源によりサーミスタに十分に通電し、
処理部により立上がりの傾きを算出するように構成される。
本発明の別の態様では、処理部は、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの算出された傾きを調べて、算出された傾きを、正常な流体の流れ、停滞した流体、及び流体流路内の断続的な気泡の存在を示す所定の傾き値と比較することによって、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかを判定するように構成される。
本発明のさらなる態様では、流体流路は、サーミスタに隣接するポンプを含む。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが約1.63+0.35℃/秒と1.63−0.39℃/秒との間にある場合には、流路の流体は正常に流れており、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが約1.05+0.08℃/秒と1.05−0.11℃/秒との間にある場合には、流体は流路で停滞しており、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが約2.93+1.02℃/秒と2.93−0.057℃/秒との間にある場合には、断続的な気泡が流体内に存在する。
本発明のさらに別の態様では、水分分析器内の流体流路のための流量センサ回路は、処理部と、単一の自己加熱サーミスタとを含み、サーミスタは、水分分析器の流体流路内に設けられ、流体流路は、サーミスタに隣接して配置されたポンプを含み、サーミスタ回路は、サーミスタの立上がりを有する温度上昇をもたらすように、サーミスタに十分に通電し、立上がりの傾きを算出するように定期的に構成され、サーミスタは、定電圧源又は定電流源により通電され、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きは、処理部によって算出される。
本発明のさらなる態様では、処理部は、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きを調べて、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかを判定するように構成され、流量センサ回路は、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかについて、ユーザに情報を与えるように構成されたディスプレイをさらに含む。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、印加電圧、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、流量センサ回路は、処理部に対して、サーミスタを流れる電流量の表現を提供するように構成され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタに印加される電圧を算出し、サーミスタ回路は、サーミスタスイッチ、電圧調整器、及びサーミスタドライブをさらに含む。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、電圧降下、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、流量センサ回路は、処理部に対して、サーミスタの両端の電圧降下の値を提供するように構成され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタの両端の電圧降下を算出し、サーミスタ回路は、電流源、サーミスタスイッチ、及びデジタルアナログ変換器をさらに含む。
本発明のさらに別の態様では、流体流路内の流体の流れを検出する方法であって、本方法は、流体流路に設けられた自己加熱サーミスタと、定電圧源又は定電流源とを有する流量センサ回路を提供するステップと、定電圧源又は定電流源により通電されるサーミスタの温度上昇をもたらすように、サーミスタに十分に通電するステップと、通電されたサーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを算出して、サーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを、流体流路を流れる流体の状態に等しいとするステップとを含む。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、印加電圧、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって算出され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタに印加される電圧を算出する。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、電圧降下、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタの両端の電圧降下を処理部に提供することによって算出され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタの両端の電圧降下を算出する。
本発明のさらなる態様では、流体流路は、水分分析器の流体流路であり、水分分析器は、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかを示すディスプレイをさらに含む。
本発明のさらに別の態様では、流体流路のための流量センサ回路は、処理部と、自己加熱サーミスタと、定電圧源又は定電流源とを含み、サーミスタは、流体流路内に設けられ、流量センサ回路は、第1の期間(T1)には、サーミスタに高電流を印加し、第2の期間(T2)には、高電流がサーミスタに印加されると共に、処理部によりサーミスタの温度の複数の測定値を取得し、処理部を用いて、T2の間に取得された測定値の平均(T2av)及び標準偏差(T2sd)を算出し、第3の期間(T3)には、サーミスタに低電流を印加し、第4の期間(T4)には、高電流がサーミスタに印加されると共に、処理部によりサーミスタの温度の複数の測定値を取得し、処理部を用いて、T4の間に取得された測定値の平均(T4av)及び標準偏差(T4sd)を算出し、処理部によりT2sd及びT4sdを用いて流路の状態を確認するように構成される。
本発明のさらなる態様では、処理部は、T2sd、T4sd、T2av、及びT4avのうちの少なくとも1つを、気泡詰まり標準偏差しきい値及び空気停止標準偏差しきい値と比較して、流体流路が、正常に流れているか、気泡を含みもしくは詰まっているか、又は空気を含むかもしくは停止しているかを判定することによって、流路の状態を確認するように構成される。
本発明のさらなる態様では、処理部は、T2avとT4avとの差を空気しきい値及び停止しきい値と比較して、流路が停止しているか又は空気を含むかどうかを判定することによって、流路の状態を確認するようにさらに構成される。
本発明のさらなる態様では、処理部は、T2sd、T4sd、T2av、及びT4avのうちの少なくとも1つを、較正しきい値、標準偏差低温故障しきい値、及び平均低温故障しきい値のうちの少なくとも1つと比較して、サーミスタが較正されているかどうか、流量センサ回路が開いているかどうか、流量センサ回路が故障しているかどうか、又は、流量センサ回路が正常に動作しているかどうかを判定することによって、流量センサ回路の状態を確認するようにさらに構成される。
本発明のさらなる態様では、サーミスタはICサーミスタであり、流量センサ回路はTCサーミスタをさらに含み、処理部は、較正しきい値をICサーミスタのT4avとTCサーミスタのT4avとの差の絶対値と比較して、ICサーミスタ及びTCサーミスタが較正されているかどうかを判定することによって、流量センサ回路の状態を確認するようにさらに構成される。
本発明のさらなる態様では、処理部は、T2sdを標準偏差低温しきい値と比較して、サーミスタが実際の温度を読んでいるかどうかを判定することによって、T2avとT4avとの差を平均低温しきい値と比較して、サーミスタが自己加熱しているかどうかを判定することによって、T2av及びT4avのうちの1つを高温電子故障しきい値及び低温電子故障しきい値のうちの少なくとも1つと比較して、電子故障が流量センサ回路に存在するかどうかを判定することによって、流量センサ回路の状態を確認するようにさらに構成される。
本発明のさらに別の態様では、流体流路の状態を確認する方法であって、本方法は、処理部及び流体流路内に設けられた自己加熱サーミスタを有する流量センサ回路を提供するステップと、第1の期間(T1)に、高電流によりサーミスタに通電するステップと、第2の期間(T2)に、高電流がサーミスタに印加されると共に、処理部を用いてサーミスタの温度の複数の測定値を取得するステップと、処理部を用いて、T2の間に取得された測定値の平均(T2av)及び標準偏差(T2sd)を算出するステップと、第3の期間(T3)に、低電流によりサーミスタに通電するステップと、第4の期間(T4)に、低電流がサーミスタに印加されると共に、処理部を用いてサーミスタの温度の複数の測定値を取得するステップと、処理部を用いて、T4の間に取得された測定値の平均(T4av)及び標準偏差(T4sd)を算出するステップと、処理部を用いて、T2sd及びT4sdを用いて流路の状態を確認するステップとを含む。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、印加電圧、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって測定され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタに印加される電圧を算出する。
本発明のさらなる態様では、通電されたサーミスタは、電圧降下、抵抗、温度、及び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタの両端の電圧降下を処理部に提供することによって測定され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタの両端の電圧降下を算出する。
本発明のさらなる態様では、流体流路は、水分分析器の流体流路であり、流体流路は、水分分析器の流体流路であり、水分分析器は、流体流路が、正常に流れているか、気泡を含みもしくは詰まっているか、又は空気を含むかもしくは停止しているかを示すディスプレイをさらに含む。
本発明のさらなる態様では、ディスプレイは、流量センサ回路が開いているかどうか、流量センサ回路が故障しているかどうか、又は流量センサ回路が正常に動作しているかどうかをさらに示す。
本発明の利点は、例示のために図示され記載された本発明の実施形態についての以下の説明から、当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は他の及び異なる実施形態が可能であり、その詳細は様々な点で変更が可能である。
本発明のこれらの及び他の特徴、並びにそれらの利点は、例として添付の概略図面を参照しながら、ここで記載する本発明の実施形態で具体的に例示する。
本発明の一実施形態による、自己加熱サーミスタを用いた水分分析器の流路を示す図である。 本発明の一実施形態による、自己加熱サーミスタを用いた水分分析器の流路を示す図である。 本発明の一実施形態による、自己加熱サーミスタを用いた水分分析器の流路を示す図である。 本発明の一実施形態による、単一流路のための自己加熱サーミスタを用いた定電圧流量センサ回路を示す図である。 本発明の一実施形態による、複数流路のための自己加熱サーミスタを用いた定電圧流量センサ回路を示す図である。 本発明の一実施形態による、単一流路のための自己加熱サーミスタを用いた定電流流量センサ回路を示す図である。 本発明の一実施形態による、複数流路のための自己加熱サーミスタを用いた定電流流量センサ回路を示す図である。 本発明の一実施形態による、自己加熱サーミスタのためのハウジングを示す図である。 本発明の一実施形態による、自己加熱サーミスタのためのハウジングを示す図である。 本発明の一実施形態による、水分分析器を正常に水が流れる条件の下でのサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、水分分析器を停滞した流体が流れる条件のインターバルの下でのサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、気泡のインターバルが水分分析器を流れる流体に入る場合のサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、気泡のインターバルが水分分析器を流れる流体に入る場合のサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、水分分析器を停滞した流体が流れる条件のインターバルの下でのサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、水分分析器を正常に水が流れる条件の下でのサーミスタの温度応答を示す図である。 本発明の一実施形態による、処理部のメモリに記憶され、処理部により実行されるプログラムのフローチャートである。 本発明の一実施形態による、処理部のメモリに記憶され、処理部により実行されるプログラムのフローチャートである。 本発明の一実施形態による、処理部のメモリに記憶され、処理部により実行されるプログラムのフローチャートである。 本発明の一実施形態による、処理部のメモリに記憶され、処理部により実行されるプログラムのフローチャートである。
いずれの図も、概略的なものであって、一定の比率で描かれているわけではないことに留意されたい。これらの図面のうちの一部の相対的な寸法及び比率は、図面を明瞭にするため、及び図面の便宜のために、サイズを誇張又は縮小して示してある。同じ符号は、異なる実施形態における対応する又は類似の特徴を示すために、一般的に用いられる。したがって、図面及び説明は、本質的に例示的なものとしてみなされるべきであって、限定的なものとみなされるべきではない。
近似する文言は、本明細書及び特許請求の範囲の全体にわたってここで用いられるように、それが関連する基本的機能の変更をもたらすことなく許容範囲で変化することができる定量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、例えば「約」という1つ又は複数の用語によって修飾される値は、指定された正確な値に限定されない。少なくともいくつかの例では、近似する文言は、値を測定するための機器の精度に対応することができる。範囲の限定は組み合わせ及び/又は置き換えが可能であり、文脈及び文言が特に指示しない限り、このような範囲は識別され、それに包含される全ての部分範囲を含む。動作の実施例又は特に示す場合を除いて、明細書及び特許請求の範囲において用いられる、成分の量及び反応条件などに関する全ての数又は表現は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されるものと理解すべきである。
「任意の」又は「任意に」は、その後に記載された事象又は状況が発生してもよいし、発生しなくてもよいこと、或いは、その後に特定された材料が存在してもよいし、存在しなくてもよいこと、並びに、その記述が、事象もしくは状況が発生する、又は材料が存在する場合、及び事象もしくは状況が発生しない、又は材料が存在しない場合を含んでいることを意味する。
本明細書において、「備える」、「含む」、「有するという用語、又はこれらの他の任意の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図している。例えば、要素のリストを含む処理、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの要素だけに限定されるものではなく、特に列挙されないか、又はこのような処理、方法、物品、もしくは装置に固有でない他の要素を含むことができる。
単数形は、文脈が特に明確に指示しない限り、複数の言及を含む。
水分分析器5は、図1に示すように、流体流路10を有する。いくつかの水分分析器は、分析のため種々の水を格納するバイアルをサンプリングするオートサンプラを用いる。時々、バイアルがオートサンプラのサンプリング位置から誤って除外されたり、或いはバイアル瓶を不注意に空のままにしたりして、空気が流体流路の流体の流れに入ることがある。また、酸化剤を有するいくつかの水分分析器は、特定の水試料の最適条件を見つけるために酸化剤流量を自動的に調整するルーチンを使用する。酸化剤流量が高すぎると、余分な酸素気泡が発生して、TOCの適切な報告に悪影響を及ぼす。したがって、水分分析器の流路内の空気の存在を検出するための必要性が存在する。
付け加えれば、水分分析器はポンプを使用し、種々の理由のためにポンプを停止させることができる。例えば、蠕動ポンプを使用する水分析器では、蠕動ポンプのステッピングモータは、機械的に(例えば摩耗したベアリング)、電気的に(例えば腐食したケーブル接続)、又は他の理由(例えばソフトウェアのバグ)で故障することがある。また、モータとポンプヘッドとの結合が機械的に故障した場合には、モータが回転している場合であっても、ポンプヘッドが回転を停止する場合がある。これは、スチールモータ軸がポンプヘッドのプラスチックハブ部分の位置合わせ機構を剥離する場合に起こることが示されている。これらの事象のいずれも、停滞としても知られる、水分分析器の流路内の流体の流れの停止をもたらすであろう。したがって、水分分析器の流路内の流体の流れの停滞を検知する必要性が存在する。
本発明はこれらの要求の1つ又は複数に対処する。
図1を参照してここで説明する例示的な実施形態に示すように、流体流路10は、1つの自己加熱サーミスタ150の使用を採用している。シングルストリーム水分分析器5のこの実施形態では、流体流路10は、入口15、第1の導電率セル20、UV反応器25、第2の導電率セル30、サーミスタ150、ポンプ35、及びドレイン40を含む。動作中には、流体流は、入口15から流体流路10に入り、第1の導電率の測定を行う第1の導電率セル20を通り、試料流体流中の全有機炭素を酸化するUV反応器25を通り、第2の導電率測定を行う第2の導電率セル30を通って、下流方向に移動する。第2の導電率セル30を出た後に、流体流はサーミスタ150を流れ、本実施形態ではサーミスタ150はポンプ35の上流側に位置している。ポンプ35は、流路10を流れる流体流を引き出す。ポンプ35を出た後、流体流はドレイン40に導かれる。本発明の範囲から逸脱することなく、ポンプ35は、これらに限定されないが、蠕動ポンプ、シリンジポンプ、遠心ポンプを含む、水分分析器で用いることができる任意のタイプのポンプを包含することが意図されている。
図2を参照してここで説明する別の例示的な実施形態に示すように、流体流路10は、1つの自己加熱サーミスタ150の使用を採用している。シングルストリーム水分分析器5のこの実施形態では、流体流路10は、入口15、第1の導電率セル20、UV反応器25、第2の導電率セル30、サーミスタ150、ポンプ35、及びドレイン40を含む。
動作中には、流体流は、入口15から流体流路10に入り、第1の導電率の測定を行う第1の導電率セル20を通り、試料流体流中の全有機炭素を酸化するUV反応器25を通り、そして第2の導電率測定を行う第2の導電率セル30を通って、下流方向に移動する。第2の導電率セル30を出た後に、流体流は、ポンプ35に入り、ポンプ35は流路10を通る流体流をポンプする。ポンプ35を出た後、流体流は、サーミスタ150を通って、ドレイン40に導かれる。
図3では、2ストリーム水分分析器5は、複数の流体流路、即ちIC流体流路10AとTC流体流路10Bとを有している。各流体流路10A及び10Bは、1つの自己加熱サーミスタ150の使用を採用する。IC流体流路10A及びTC流体流路10Bは、T字管60で分かれるまでは、各々共通の経路を共有する。さらに、IC流体流路10A及びTC流体流路10B内の試料流体は、測定モジュール70によって別々に処理される。IC流体流路10A及びTC流体流路10B内の試料流体は、それぞれの流路からドレイン40に排出される。
共通の経路を共有しながら、IC流体流路10A及びTC流体流路10Bは、試料入口15A、オンライン入口15B、バルブ50、及びT字管60をそれぞれ含む。IC流体流路10Aは、測定モジュール70、ICサーミスタ150A、ICポンプ35Aをさらに含む。TC流体流路10Bは、測定モジュール70、TCサーミスタ150B、及びTCポンプ35Bをさらに含む。
動作中には、流体流は、試料入口15A又はオンライン入口15Bの一方もしくは両方で水分分析流路10に入り、バルブ50に導かれる。本実施形態では、バルブ50は、試料入口15A又はオンライン入口15Bのいずれかに入った流入を下流側のT字管60に受け渡す3方弁である。流体流が、バルブ50とT字管60との間を流れる間に、酸が酸注入部55により流体流に注入される。T字管60は、流体流の一部をIC流体流路10Aに沿って導き、流体流の残りの部分をTC流体流路10Bに沿って導く。
T字管60の後、IC流体流路10Aに沿って流れる流体流の内容は、ICサーミスタ150Aを流れる前に測定モジュール70において測定され、ICサーミスタ150Aは試料流体流の内容と接触する。ICサーミスタ150Aを流れた後、流体流はポンプ35に入る。ポンプ35を出た後、流体流はドレイン40に導かれる。
T字管60の後、酸化剤注入部65によって、TC流体流路10Bに沿って流れる流体流に酸化剤が添加され、その後に流体流の内容が測定モジュール70において測定される。それから、流体の内容は、下流側のICサーミスタ150Aを流れ、ICサーミスタ150Aは流体流の内容と接触する。ICサーミスタ150Aを流れた後、流体流はポンプ35に入る。ポンプ35を出た後、流体流はドレイン40に導かれる。
図1〜図3から明らかなように、各流路10は、少なくとも入口15、ポンプ35、及びサーミスタ150を含む。サーミスタ150は、ポンプ35の上流側又は下流側のいずれかに配置することができることが理解される。サーミスタ150は、流路10を通って移動する流体及び/又は空気の気泡などの、流路10の内容に接触している。
最も好適には、サーミスタ150は、サーミスタ150とポンプ35との間に測定モジュール70や導電率セル30などの構成要素が介在せずに、ポンプ35の直ぐ上流又は下流で、ポンプ35に隣接して配置される。
図4Aを参照してここで説明する例示的な実施形態に示すように、流量センサ回路100は、1つの流路に対して1つの自己加熱サーミスタ150を使用する定電圧サーミスタ回路である。サーミスタ150は、流路10を流れる流体に接触するように配置される。ホットサーミスタ150が流体に接触すると、流体は、サーミスタ150から熱を奪い、サーミスタ150の温度を低下させ、したがってサーミスタ150の抵抗を上昇させる。
本実施形態では、流量センサ回路100は、電圧調整器120、サーミスタスイッチ125、サーミスタドライブ130、トランスインピーダンスアンプ135、アナログデジタル変換器140、処理部145、ディスプレイ160、及び任意の補助機器155をさらに含む。本実施形態では、定電圧源は、電圧調整器120、サーミスタスイッチ125、及びサーミスタドライブ130を含む。電圧調整器120、サーミスタスイッチ125、及びサーミスタドライブ130の1つ又は複数は、単一の構成要素に統合することができると考えられる。
さらに、他の実施形態では、処理部145は、フィールドプログラマブルゲートアレイ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理コントローラ、又は同様の機能を有する別のタイプのコントローラであってもよいと考えられる。処理部145は、メモリ146を有する。さらに、当業者は、アナログデジタル変換器140としても機能する処理部145を使用することを選択し得ると考えられる。
動作中には、サーミスタスイッチ125は、処理部145から信号を受け取り、その信号によって処理部145はサーミスタスイッチ125を制御することができる。サーミスタスイッチ125が処理部145から高い信号を受け取ると、サーミスタスイッチ125は、電圧調整器120によって生成された電圧をサーミスタドライブ130に渡し、サーミスタドライブ130は、サーミスタハウジング500内に配置されたサーミスタ150に、サーミスタ150を加熱するのに十分な正確な電圧を印加する。一実施形態では、サーミスタドライブ130は、精密な演算増幅器である。サーミスタ150の抵抗値は、サーミスタハウジング500内の流体の温度及び内容で著しく変化し、それは標準的な抵抗器よりも大きい。
トランスインピーダンスアンプ135は、サーミスタ150を流れる電流量を測定し、サーミスタ150を流れる電流量を表す電圧を生成する。トランスインピーダンスアンプ135により生成された電圧は、処理部145に渡される前に、アナログデジタル変換器140によりデジタル化される。
トランスインピーダンスアンプ135が生成する電圧はサーミスタ150を流れる電流量を表しているので、処理部145は、デジタル化されたトランスインピーダンスアンプの電圧値に基づいて、サーミスタ150を流れる電流量を決定することができる。さらに、電圧調整器120は、サーミスタ150に既知の電圧値を印加するので、処理部145は、オームの法則を用いてサーミスタ150の抵抗を算出する(V=IR、ここでVは電圧調整器120によってサーミスタ150に印加される電圧であり、Iはサーミスタ150を流れる電流量であり、Rはサーミスタ150の抵抗である)。サーミスタ150の抵抗が分かると、処理部145は、式T=1/[A+B*ln(R)+C*(ln(R))3]−273.15(Rはオームの法則を用いて、上で算出されたΩ単位でのサーミスタの抵抗であり、Tは℃単位でのサーミスタの温度)で定義されたサーミスタ150の抵抗温度曲線を用いて、サーミスタ150の温度を算出する。A、B、及びCは、サーミスタごとに変化するサーミスタ定数である。一実施形態では、サーミスタ150は、GE Thermometrics P/N P60AB103M−NTであり、A=1.1268x10-3、B=2.348x10-4、C=8.282x10-8である。
図4Bを参照してここで説明する例示的な実施形態に示すように、流量センサ回路100は、2つの自己加熱サーミスタ150A及び150Bを使用した定電圧サーミスタ回路であり、各サーミスタは別々の流路にある。一実施形態では、図3に示すように、サーミスタ150AはIC流路10AのICサーミスタ150Aとして、サーミスタ150BはTC流路10BのTCサーミスタ150Bとして用いられる。サーミスタ150A及び150Bは、2つの異なる流路を流れる流体に接触するように配置されている。ホットサーミスタ150A及び150Bが流体に接触すると、流体は、サーミスタ150A及び150Bから熱を奪い、サーミスタ150A及び150Bの温度を低下させ、したがってサーミスタ150A及び150Bの抵抗を上昇させる。
本実施形態では、流量センサ回路100は、電圧調整器120A及び120B、サーミスタスイッチ125A及び125B、サーミスタドライブ130A及び130B、トランスインピーダンスアンプ135A及び135B、マルチプレクサ137、アナログデジタル変換器140、処理部145、ディスプレイ160、及び任意の補助機器155をさらに含む。本実施形態では、第1の定電圧源は、電圧調整器120A、サーミスタスイッチ125A、及びサーミスタドライブ130Aを含む。第2の定電圧源は、電圧調整器120B、サーミスタスイッチ125B、及びサーミスタドライブ130Bを含む。
動作中には、サーミスタスイッチ125A及び125Bは、処理部145から信号を受け取り、その信号によって処理部145はサーミスタスイッチ125A及び125Bを制御することができる。サーミスタスイッチ125A及び125Bが処理部145から高い信号を受信すると、サーミスタスイッチ125A及び125Bは、電圧調整器120A及び120Bにより生成された電圧をサーミスタドライブ130A及び130Bに渡し、サーミスタドライブ130A及び130Bは、サーミスタハウジング500に配置されたサーミスタ150A及び150Bに、サーミスタ150A及び150Bを加熱するのに十分な正確な電圧を印加する。一実施形態では、サーミスタドライブ130A及び130Bは、精密な演算増幅器である。サーミスタ150A及び150Bの抵抗値は、サーミスタハウジング500内の流体の温度及び内容で著しく変化し、それは標準的な抵抗器よりも大きい。
トランスインピーダンスアンプ135Aは、サーミスタ150Aを流れる電流量を測定し、サーミスタ150Aを流れる電流量を表す電圧を生成する。トランスインピーダンスアンプ135Bは、サーミスタ150Bを流れる電流量を測定し、サーミスタ150Bを流れる電流量を表す電圧を生成する。トランスインピーダンスアンプ135A及び135Bにより生成された電圧は、マルチプレクサ137によって受け取られて、マルチプレクサ137は、処理部145に渡される前に、トランスインピーダンスアンプ135A又は135Bによって発生された電圧をアナログデジタル変換器140に交互に渡す。処理部145は、マルチプレクサ137がトランスインピーダンスアンプ135A又は135Bのどちらからの電圧をアナログデジタル変換器140に渡すかを制御する。
トランスインピーダンスアンプ135A及び135Bが生成する電圧はサーミスタ150A及び150Bを流れる電流量を表しているので、処理部145は、デジタル化されたトランスインピーダンスアンプの電圧値に基づいて、サーミスタ150A及び150Bの各々を流れる電流量を決定することができる。さらに、電圧調整器120A及び120Bは、サーミスタ150A及び150Bに既知の電圧値を印加するので、処理部145は、オームの法則を用いてサーミスタ150A及び150Bの抵抗を算出する(V=IR、ここでVは電圧調整器120A又は120Bによってサーミスタ150A又は150Bに印加される電圧であり、Iはサーミスタ150A又は150Bを流れる電流量であり、Rはサーミスタ150A又は150Bの抵抗である)。サーミスタ150A及び150Bの抵抗が分かると、処理部145は、式T=1/[A+B*ln(R)+C*(ln(R))3]−273.15(Rはオームの法則を用いて、上で算出されたΩ単位でのサーミスタの抵抗であり、Tは℃単位でのサーミスタの温度)で定義されたサーミスタ150A及び150Bの抵抗温度曲線を用いて、サーミスタ150A及び150Bの温度を算出する。A、B、及びCは、サーミスタごとに変化するサーミスタ定数である。一実施形態では、サーミスタ150A及び150Bは、GE Thermometrics P/N P60AB103M−NTであり、A=1.1268x10-3、B=2.348x10-4、C=8.282x10-8である。
図5Aを参照してここで説明する例示的な実施形態に示すように、流量センサ回路100は、1つの流路に対して1つの自己加熱サーミスタ150を使用する定電流サーミスタ回路である。サーミスタ150は、流路10を流れる流体に接触するように配置される。本実施形態では、流量センサ回路100は、電流源121、サーミスタスイッチ125、サーミスタ150、バッファアンプ136、アナログデジタル変換器140、処理部145、ディスプレイ160、及び任意の補助機器155を含む。本実施形態では、定電流源は、電流源121及びサーミスタスイッチ125を含む。電流源121及びサーミスタスイッチ125は、単一の構成要素に統合することができると考えられる。
動作中には、サーミスタスイッチ125は、処理部145から信号を受け取り、その信号によって処理部145はサーミスタスイッチ125を制御することができる。サーミスタスイッチ125が処理部145から高い信号を受け取ると、サーミスタスイッチ125は、定電流源121により生成された電流をサーミスタ150に渡す。電流は、サーミスタ150を通って接地へ進む。サーミスタ150を流れる電流は、サーミスタ150の両端に測定可能な電圧降下を生成する。バッファアンプ136は、利得1の増幅器であって、サーミスタ150の両端の電圧降下の値をアナログデジタル変換器140に渡す。アナログデジタル変換器140は、サーミスタ150の両端の電圧降下の値をデジタル化し、それを処理部145に渡す。
電流源121がサーミスタ150に一定の電流値を与えることによりサーミスタ150を通電し、サーミスタ150の両端の電圧降下が測定可能になり、バッファアンプ136によって提供されるので、処理部145は、オームの法則を用いてサーミスタ150の抵抗値を算出する(V=IR、ここでVはサーミスタ150の両端の電圧降下であり、Iは定電流源121によってサーミスタ150に供給される電流量であり、Rはサーミスタ150の抵抗である)。サーミスタ150の抵抗が分かると、処理部145は、式T=1/[A+B*ln(R)+C*(ln(R))3]−273.15(Rはオームの法則を用いて、上で算出されたΩ単位でのサーミスタの抵抗であり、Tは℃単位でのサーミスタの温度)で定義されたサーミスタ150の抵抗温度曲線を用いて、サーミスタ150の温度を算出する。A、B、及びCは、サーミスタごとに変化するサーミスタ定数である。
処理部145は、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを調べて、水分分析器5の流路10の流体流の状態を決定する。流れる流体は、停滞する流体よりも急速にサーミスタ150から熱を取り去り、例えば、異なる温度対時間曲線をもたらす。同様に、空気は、流体よりもはるかに緩慢に熱を取り去るので、サーミスタ150における空気の存在を検出することができる。
図5Bを参照してここで説明する例示的な実施形態に示すように、流量センサ回路100は、流路ごとに1つの自己加熱サーミスタ150A及び150Bを使用する定電流サーミスタ回路である。一実施形態では、図3に示すように、サーミスタ150AはIC流路10AのICサーミスタ150Aとして、サーミスタ150BはTC流路10BのTCサーミスタ150Bとして用いられる。サーミスタ150A及び150Bは、2つの異なる流路を流れる流体に接触するように配置されている。ホットサーミスタ150A及び150Bが流体に接触すると、流体は、サーミスタ150A及び150Bから熱を奪い、サーミスタ150A及び150Bの温度を低下させ、したがってサーミスタ150A及び150Bの抵抗を上昇させる。
本実施形態では、流量センサ回路100は、電流源121A及び121B、サーミスタスイッチ125A及び125B、サーミスタ150A及び150B、バッファアンプ136A及び136B、マルチプレクサ137、アナログデジタル変換器140、処理部145、ディスプレイ160、及び任意の補助機器155を含む。本実施形態では、第1の定電流源は、電流源121A及びサーミスタスイッチ125Aを含む。電流源121A及びサーミスタスイッチ125Aは、単一の構成要素に統合することができると考えられる。さらに、第2の定電流源は、電流源121B及びサーミスタスイッチ125Bを含む。電流源121B及びサーミスタスイッチ125Bは、単一の構成要素に統合することができると考えられる。
動作中には、サーミスタスイッチ125A及び125Bは、処理部145から信号を受け取り、その信号によって処理部145はサーミスタスイッチ125A及び125Bを制御することができる。サーミスタスイッチ125A及び125Bが処理部145から高い信号を受け取ると、サーミスタスイッチ125A及び125Bは、定電流源121Aにより生成された電流をサーミスタ150Aに渡し、定電流源121Bにより生成された電流をサーミスタ150Bに渡す。電流は、サーミスタ150A及び150Bを通って接地へ進む。サーミスタ150A及び150Bを流れる電流は、サーミスタ150A及び150Bの両端に測定可能な電圧降下を生成する。バッファアンプ136A及び136Bは、利得1の増幅器であって、サーミスタ150A及び150Bの両端間の電圧降下の値をマルチプレクサ137に渡し、マルチプレクサ137は、処理部145に渡される前に、バッファアンプ136A及び136Bにより生成された電圧をアナログデジタル変換器140に交互に渡す。処理部145は、マルチプレクサ137がバッファアンプ136A又は136Bのどちらからの電圧をアナログデジタル変換器140に渡すかを制御する。
電流源121A及び121Bがサーミスタ150A及び150Bに一定の電流値を与えることによりサーミスタ150A及び150Bを通電し、サーミスタ150A及び150Bの両端の電圧降下が測定可能になり、バッファアンプ136によって提供されるので、処理部145は、オームの法則を用いてサーミスタ150A及び150Bの抵抗を算出する(V=IR、ここでVはサーミスタ150の両端の電圧降下であり、Iは定電流源121によりサーミスタ150に供給される電流量であり、Rはサーミスタ150の抵抗である)。サーミスタ150A及び150Bの抵抗が分かると、処理部145は、式T=1/[A+B*ln(R)+C*(ln(R))3]−273.15(Rはオームの法則を用いて、上で算出されたΩ単位でのサーミスタの抵抗であり、Tは℃単位でのサーミスタの温度)で定義されたサーミスタ150A及び150Bの抵抗温度曲線を用いて、サーミスタ150A及び150Bの温度を算出する。A、B、及びCは、サーミスタごとに変化するサーミスタ定数であり、処理部145のメモリ146に記憶される。さらに、処理部145は、算出した温度データをメモリ146に記憶する。
図4A〜図5Bでは、処理部145は、メモリ146から算出した温度データを読み出し、サーミスタ150(又はサーミスタ150A及び150B)の各温度上昇の立上がりの傾きを調べて、水分分析器5の流路10(又は流路10A、10B)の流体流の状態を判定する。流れる流体は、停滞する流体よりも急速にサーミスタ150から熱を取り去り、例えば、異なる温度対時間曲線をもたらす。同様に、空気は、流体よりもはるかに緩慢に熱を取り去るので、サーミスタ150における空気の存在を検出することができる。
一実施形態では、処理部145は、サーミスタ150の温度の複数のサンプルを取得し、メモリ146にサンプルを記憶し、サンプルをグループに細分化し、線形回帰(y=mx+b)を用いてグループごとに温度データの傾きを取得し、メモリ146に傾きを記憶し、そして各グループの温度データの傾きを、後述する様々な流体状態を示すメモリ146に記憶された既知の傾き値と比較することにより、傾きを特徴付けることによって、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを調べる。複数の連続したグループの温度傾きデータが同一の流体状態の存在を示す場合には、流体状態が存在すると考えられる。一実施形態では、サンプルレートが100サンプル/秒であり、サンプルは10サンプルのグループに分割される。さらに、本実施形態では、3つの連続したグループの温度傾きデータが同一の流体状態の存在を示す場合には、流体状態が存在すると考えられる。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態は、異なるサンプリングレートを使用し、サンプルを異なるサイズのグループに細分化して、異なる数の連続するグループが同一の流体状態を有するとして識別されれば、流体状態が存在するとみなし得ると、考えられる。
別の実施形態では、処理部145は、サーミスタ150の温度のサンプルのグループを取得し、メモリ146にサンプルを記憶し、線形回帰(y=mx+b)を用いて取得したサンプルの温度データの傾きを取得し、メモリ146に傾きを記憶し、そしてグループの温度データの傾きを、後述する様々な流体状態を示すメモリ146に記憶された既知の傾き値と比較することにより、傾きを特徴付けることによって、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを調べる。複数の連続したグループの温度傾きデータが同一の流体状態の存在を示す場合には、流体状態が存在すると考えられる。一実施形態では、サンプリングレートは100サンプル/秒であり、各グループは100サンプルである。さらに、本実施形態では、3つの連続したグループの温度傾きデータが同一の流体状態の存在を示す場合には、流体状態が存在すると考えられる。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態は、異なるサンプリングレートを使用し、異なるグループサイズを使用して、異なる数の連続するグループが同一の流体状態を有するとして識別されれば、流体状態が存在するとみなし得ると、考えられる。
正常な流体流路状態の条件下では、サーミスタ150が定電流源又は定電圧源により通電されると、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約1.56+0.54℃/秒と1.56−0.54℃/秒との間である。さらに、停滞した流体流路状態の条件下では、サーミスタ150が通電されると、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約1.13+0.63℃/秒と1.13−0.19℃/秒との間である。加えて、流体が流れているが、断続的な気泡を含む流体流路状態の条件下では、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約2.93+1.02℃/秒と2.93−0.057℃/秒との間である。処理部145が流路10内の流体の状態を判断すると、処理部145は、ユーザに対してディスプレイ160にその状態を表示する。
流体流路10の状態の知識、より具体的には、流体流路10内の流体の状態の知識は、報告された水分析測定(例えばTOC分析器のTOC値)が正確であること、目詰まり又は漏れが水分分析器5の流路内に存在しないこと、水分析器のポンプ35が適切に機能していること等を検証するために有用である。また、流路10内の流体の状態は、水分分析器の障害(例えば目詰まり、漏れ等)のトラブルシューティングに非常に役立つことができる。
さらに、TOCを測定するいくつかの水分分析器は、特定の試料流体の最適条件を見つけるために酸化剤流量を自動的に調整するルーチンを用いる。酸化剤流量が高すぎると、余分な酸素気泡が発生して、TOCの適切な報告に悪影響を及ぼす。流量センサ回路100のいくつかの実施形態では、処理部145は、酸化剤などの任意の補助機器155とインターフェースして、流体流路10内の流体の状態に関する情報を任意の補助機器に渡すことができると想定される。本発明は、酸化剤流量の自動調整を改善するために用いることができるが、それは水分分析器の流体流路10の流体中の気泡を検出することができるからである。
図6及び図7を参照すると、流路内に配置された場合に流体が流れる入口511及び出口512を有する導管510を備えたサーミスタハウジング500内に、サーミスタ150が配置されると想定される。サーミスタハウジング500はまた、密閉されたサーミスタフィードスルー520を有し、サーミスタフィードスルー520は、サーミスタ150のヘッド150aを流路を流れる流体流中に位置決めし、一方、サーミスタ150の電気リード150bのための密閉された通路を提供している。図6及び図7は、サーミスタハウジング500の1つの可能な実施形態を示しているが、当業者は、導管510とサーミスタフィードスルー520とを有する他のサーミスタハウジング構成を使用することを選択できると考えられる。
定電圧構成におけるサーミスタ150及び流量センサ回路100の効果は、図8〜図12の実験結果で実証されている。実験では、水分分析器5の流路等の流体流路10内を流れる流体の状態を検出するためのサーミスタを利用する実現可能性を判断するために、10kΩのサーミスタが試験された。調整された電圧源からサーミスタ150に供給される50Vに対するサーミスタの温度応答を、正常な水流、停滞した水流、及び気泡を含む水流でモニターした。水流は蠕動ポンプで制御され、正常な水流条件では300μL/分に維持された。5回の試験の結果を以下に説明する。
図8は、正常な水流条件の下で1分間電圧を印加した場合の、サーミスタ150の温度応答を示す。プロットの結果は、サーミスタ温度の振動を示している。温度のピークのこのパターンは、停滞した水により対流熱伝達が減少した短いインターバルの間に発生する。これらの停滞した水のインターバルは、蠕動ポンプのローラ回転シグネチュアによって生成された非連続な水流により生じた。
サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを測定し、その結果を以下の表1に示す。この傾きの単位は℃/秒である。上昇7を統計的異常値として無視すると、流体流路10の正常な流動条件下では、各上昇の立上がりについて非常に一貫した傾きの測定値が得られていることが分かる。
図9は、流体流路10の停滞した水の条件下でサーミスタ150に電圧を印加した場合の、サーミスタ150の温度応答を示す。この試験では、最初に流体流路10の正常な水流条件でサーミスタ150に電圧を印加した。蠕動ポンプは、それぞれ11秒間、22秒間、及び33秒間の停滞した水をシミュレートするために、3つのインターバルで停止された。サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを測定し、その結果を以下の表2に示す。
図9及び表2から分かるように、停滞した水における温度上昇曲線は、「上昇2」及び「上昇3」のインターバルでは非線形であり、三次関数によく似ている。加えて、正常な蠕動ポンプ挙動及びポンプ動作停止による流体流路10の停滞した水の条件におけるサーミスタ150の各温度上昇の立上がりの平均傾きが、同じ数値範囲内であることが分かる。
図10は、水分分析器5の流路10を流れる試料水に気泡が存在する場合の、サーミスタ150の温度応答を示す。この試験では、流体流路10の初期の正常な水流の条件下でサーミスタ150に電圧を印加した後、3つの2秒間のインターバルで空気の流れを導入するためにバルブを開けて、水分分析器の流路10を流れる試料水中の気泡の存在をシミュレートした。サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを測定し、その結果を以下の表3に示す。
図10及び以下の表3から分かるように、気泡による上昇曲線は、停滞した水による上昇曲線よりも線形挙動に近づくように見える。空気のある環境でのサーミスタ150の各温度上昇の立上がりの平均傾きは、停滞した水の環境で観測されたサーミスタ150の各温度上昇の立上がりの平均傾きよりもかなり急である。
図11は、水分分析器の流路10を流れる流体内に気泡が存在する場合の、サーミスタ150の温度応答を示す追加の図である。初期の正常な水流の条件下でサーミスタ150に電圧を印加した後、システム内の気泡をシミュレートするために、3つの最初の5秒間のインターバル、続いて6秒間、7秒間、8秒間、9秒間、そして10秒間のインターバルでバルブを開いて空気の流れを導入した。サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きを測定し、その結果を以下の表4に示す。
図11及び以下の表4から分かるように、表4に収集された気泡のインターバルの測定サンプルサイズは表3に収集されたものよりも大きく、したがって、サーミスタ150の温度上昇の立上がりの傾き値の広い範囲を測定した。しかし、表4の気泡のインターバルにおけるサーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、表3と同じ大きさに収まっていた。
図12は、水分分析器の流路10を流れる試料水に気泡が存在する場合の、サーミスタ150の温度応答を示す。この試験では、流体流路10の初期の正常な水流の条件下でサーミスタ150に電圧を印加した。停滞した水をシミュレートするために初期の7秒間に蠕動ポンプを停止し、サーミスタ150の内蔵温度限界に達するまで順次1秒ずつ時間を増加させた。
図から分かるように、表5に示すこの試験中に収集された停滞した水のインターバルの測定サンプルサイズは、収集されて表2に示すものより大きく、したがってサーミスタ150の温度上昇の立上がりの傾き値のより広い範囲が測定されているが、試験の開始時に上昇よりも実質的に長い期間サーミスタ150を加熱したことによる統計的異常値である上昇13〜15を無視すれば、全ての値が同じ大きさに収まっていた。
上に提示した試験から得られた図8〜図12及び表1〜表5に示すデータは、正常な流体流条件と、停滞した流体条件と、水分分析器の流路内に空気が存在する場合との、サーミスタ150の温度応答の明確な区別を示している。この区別は、測定可能であって、環境で異なるサーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きで表される。正常な流体流路状態又は条件では、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約1.63+0.35℃/秒と1.63−0.39℃/秒との間であり、停滞した流体流路状態又は条件では、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約1.05+0.08℃/秒と1.05−0.11℃/秒との間であり、気泡が流体内に存在する流体流路状態又は条件では、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、約2.93+1.02℃/秒と2.93−0.057℃/秒との間である。
したがって、サーミスタ150の各温度上昇の立上がりの傾きは、流れる流体、停滞した流体、及び流体流路内の空気を区別するために使用することができる。
別の実施形態では、本発明は、上述した流体流路の流体の流量を検出する方法を含む。本方法は、流体流路に設けられた自己加熱サーミスタを提供するステップとサーミスタを加熱するのに十分な、定電圧源からの電圧又は定電流源からの電流をサーミスタに印加して、サーミスタを通電するステップと、通電されたサーミスタの各温度上昇を検出するステップと、通電されたサーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを算出するステップと、通電されたサーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを、流体流路を流れる流体の状態に等しいとするステップとを含む。
サーミスタ回路は、サーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを調べて、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかを判定するように構成される。サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって算出される。処理部は、サーミスタに流れる電流量、サーミスタの抵抗値、及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出する。温度抵抗曲線は、式T=1/[A+B*ln(R)+C*(ln(R))3]−273.15で表される(Rはオームの法則を用いて上で算出されたΩ単位でのサーミスタの抵抗値であり、Tは℃単位でのサーミスタの温度である)。A、B、及びCは、サーミスタごとに変化するサーミスタ定数である。
一実施形態では、流体流路は、水分分析器の流体流路である。流体流路は、サーミスタに隣接するポンプを含む。一実施形態では、水分分析器のユーザは、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むかどうかを通知される。別の言い方をすれば、ユーザは、流体流路が、正常な流体流状態(流体流条件とも呼ばれる)であるか、停滞状態(停滞条件とも呼ばれる)であるか、或いは気泡状態(気泡条件とも呼ばれる)であるかを通知される。
一実施形態では、サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって算出される。処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタに印加される電圧を算出する。
別の実施形態では、サーミスタの温度は、サーミスタの両端の電圧降下を処理部に提供することによって算出され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量、及びサーミスタの両端の電圧降下を算出する。
図13は、流路10が気泡を含みもしくは詰まっているか、停止しているか、空気を含むか、又は正常に流れているかを判定するために、サーミスタ150を用いて流路10の内容の期間T2及びT4における複数の温度測定値の平均値と標準偏差とを用いる流量センサ回路100の別の実施形態の温度応答を示す。T2で得られた測定値の平均値及び標準偏差を算出し、T4で得られた測定値の平均値及び標準偏差を算出し、T2、T4の算出した平均値及び標準偏差を以下の表6に列挙されたパラメータと比較して、流路10の内容の状態を判定する。本実施形態では、流路10の利用可能な状態は、気泡を含みもしくは詰まっている状態か、空気を含む状態か、停止している状態か、又は正常に流れている状態である。
図13では、流体は、流路10を正常に流れている。期間T1では、サーミスタ150に高電流が供給される。期間T2では、サーミスタ150に高電流が供給される間に、サーミスタ150の温度測定値が取得される。期間T3では、サーミスタ150に低電流が供給される。期間T4では、サーミスタ150に低電流が供給される間に、サーミスタ150の温度測定値が取得される。
図14A〜図14Dは、流量センサ回路100のメモリ146に記憶されたプログラム、及び図13を作成するために使用されるデータを収集しながら、流量センサ回路100の処理部145内で実行される動作の詳細を示す。単純化のために、図14A〜図14Dは、主として1つの流路10について説明する。しかし、TC流路10B及びIC流路10Aの両方が水分分析器5に存在する場合には、図14A〜図14Dに示した動作は、両方の流路で同時に実行されることが理解される。
見て分かるように、図14A及び図14Bは、プログラムの一実施形態を構成し、図14A及び図14Cは、プログラムの別の実施形態を構成し、図14A及び図14Dは、プログラムの別の実施形態を構成する。前述した実施形態の要素は、本発明の範囲から逸脱せずに互換できることが意図される。
図14A〜図14Dでは、以下の表は、流量センサ回路100の一実施形態の処理部145のメモリ146に記憶されるパラメータの例示的な値を含む。当業者であれば、以下の表6に列挙されたパラメータと異なる値を使用することを選択できると考えられる。
いくつかの実施形態では、上記の表6に列挙されたパラメータの値は、流路内の流体の特性により良く一致するように、ユーザによって調整することができると考えられる。調整することができる1つの方法は、タッチスクリーンを有するディスプレイ160を介するものである。
図14Aを参照すると、処理部145はステップ605で開始する。ステップ610では、処理部145は、第1の長さの時間(T1)に、サーミスタ150に高電流(C0)を印加し、それによってサーミスタ150が自己加熱することができる。ステップ615では、処理部145は、サーミスタ150に高電流が印加され続ける間、第2の長さの時間(T2)に第1のサンプリングレート(SRate)でサーミスタ150の温度測定値を取得し、処理部145のメモリ146にこれらの測定値を記憶する。さらに、ステップ615では、処理部145は、T2において取得した測定値の平均値(T2av)及び標準偏差(T2sd)を算出し、処理部145のメモリ146にT2av及びT2sdを記憶する。
ステップ620では、処理部145は、第3の長さの時間(T3)に、サーミスタ150に低電流(C1)を印加し、サーミスタ150を冷却することができる。見て分かるように、本実施形態では、高電流(C0)の大きさは低電流(C1)の大きさよりも約4倍大きいが、しかし、当業者であれば、異なる高電流及び低電流の大きさを使用することができると考えられる。
ステップ625では、処理部145は、サーミスタ150に低電流が印加され続ける間、第4の長さの時間(T4)に第1のサンプリングレート(SRate)でサーミスタ150の温度測定値を取得し、処理部145のメモリ146にこれらの測定値を記憶する。さらに、ステップ625では、処理部145は、T4において取得した測定値の平均値(T4av)及び標準偏差(T4sd)を算出し、処理部145のメモリ146にT4av及びT4sdを記憶する。
ステップ630では、ステップ615で算出されたT2sdが標準偏差低故障レベル(sdLF)と比較される。T2sdがsdLFより小さい場合には、ステップ631で流量センサ開回路故障がディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムがステップ632に進んで水分分析器5が停止される。T2sdがsdLFより大きい場合には、ステップ635に進み、T2avとT4avとの差の絶対値が平均低故障レベル(avLF)と比較される。T2avとT4avとの差の絶対値がavLFより小さい場合には、サーミスタ150の自己加熱が妨げられる故障が流量センサ回路100で生じていることを示すエラーがステップ636でディスプレイ160を介してユーザに通知され、プログラムがステップ637に進んで水分分析器5が停止される。
T2avとT4avとの差の絶対値がavLFより大きい場合には、プログラムはステップ640に進み、T2avを調べて、それがtempLoより小さいか又はtempHiより大きいかを判断する。T2avがtempLoよりも小さいか又はtempHiより大きい場合には、温度しきい値流量センサ回路故障エラーがステップ641でディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムがステップ642に進んで水分分析器5が停止される。
T2avがtempLo以上又はtempHi以下である場合には、プログラムはステップ645に進み、T4avを調べて、それがtempLoより小さいか又はtempHiより大きいかを判断する。T4avが0℃よりも小さいか又は100℃より大きい場合には、温度しきい値流量センサ回路故障エラーがステップ646でディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムがステップ647に進んで水分分析器5が停止される。本実施形態におけるステップ640及び645について、約0℃の値及び約100℃の値が、tempLo即ち低温電子故障しきい値、及びtempHi即ち高温電子故障しきい値の値として選択されたが、これは、それらの値が水分分析器5の通常の使用中に容易に達成できる温度値ではなく、水分分析器5の流量センサ回路100の電子故障を示しているからである。
T4avがtempLo以上又はtempHi以下である場合には、プログラムはステップ650に進み、ステップ615で算出されたT2sdが標準偏差気泡詰まり故障レベル(sdBC)と比較される。T2sdがsdBCより大きい場合には、流路10内の気泡又は詰まりの存在が、ステップ651でディスプレイ160を介してユーザに通知され、プログラムがステップ652に進んで水分分析器5が停止される。温度の高い標準偏差、即ちsdBCを超える標準偏差は、流路10内に気泡又は詰まりの一方又は両方が存在していることを示しているが、これは、気泡が短時間の高い温度の暴走を引き起こすおそれがあり、詰まりが流路内の流体の温度を時間とともに上昇させるおそれがあるからであり、通常、流路10内の加熱された流体から生じた気体からさらに気泡が発生することになるからである。
T2sdがsdBC以下である場合には、プログラムはステップ655に進み、ステップ615で算出されたT2sdが標準偏差停止空気故障レベル(sdSA)と比較される。T2sdがsdSAより小さい場合には、流路内の空気の存在又は停止が、ステップ656でディスプレイ160を介してユーザに通知され、プログラムがステップ657に進んで水分分析器5が停止される。温度の低い標準偏差、即ちsdSAよりも低い標準偏差は、流路10の内容の平均温度が単一の定常状態値に達していることを示している。温度の低い標準偏差は、流路10に正常な流体流の蠕動シグネチュアが存在しないことを示し、これは、通常、流路10内の停止した流体流又は流路10内の空気の存在の一方又は両方に起因している。T2sdがsdSAより大きい場合には、正常な流路状態がステップ675でディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムはステップ610に戻る。
図14Cを参照すると、流量センサ回路100のいくつかの実施形態では、ステップ655でT2sdがsdSAより小さい場合には、プログラムは、故障が空気故障であるか停止流故障であるかをさらに識別することを試みる。このような実施形態では、ステップ655でT2sdがsdSAより小さい場合には、プログラムはステップ658に進み、T2avとT4avとの差が空気しきい値(airT)、即ち流路10内の空気の存在を示すサーミスタ温度に対するしきい値と比較される。T2avとT4avとの差がairTより大きい場合には、流路10内の空気の存在は、ステップ659でディスプレイ160を介してユーザに通知され、プログラムがステップ660に進んで水分分析器5が停止される。
T2avとT4avとの差がairT以下である場合には、プログラムはステップ661に進み、T2avとT4avとの差が停止しきい値(stopT)、即ち流路10内の流体流の停止を示すサーミスタ温度に対するしきい値と比較される。T2avとT4avとの差がstopTより小さい場合には、流路10内の流体の停止がステップ662でディスプレイ160を介してユーザに通知され、プログラムがステップ663に進んで水分分析器5が停止される。T2avとT4avとの差がstopT以上である場合には、未確定の空気存在又は停止故障が流路10内で検出された旨の報告がステップ664でディスプレイ160を介してユーザに提供され、プログラムがステップ665に進んで水分分析器5が停止される。
図14Dを参照すると、IC流路10A及びTC流路10Bの両方を有する水分分析器5のいくつかの実施形態では、ステップ675で流路10A、10Bの流れの状態が正常であるとユーザに報告される前に、IC流路10AのICサーミスタ150A及びTC流路10BのTCサーミスタ150Bの較正が調べられる。このような実施形態では、IC流路10AのT4avとTC流路10BのT4avとの差の絶対値は、複数ストリーム較正しきい値(calT)と比較されるが、これはICサーミスタ150A又はTCサーミスタ150Bの一方又は両方が良好に較正されていないことを示すしきい値温度差である。IC流路10AのT4avとTC流路10BのT4avとの差の絶対値がcalTより大きい場合には、サーミスタ較正エラーがステップ671でディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムがステップ672に進んで水分分析器5が停止される。IC流路10AのT4avとTC流路10BのT4avとの差の絶対値がcalT以下である場合には、ステップ675で正常流路状態がディスプレイ160を介してユーザに報告され、プログラムはステップ610に戻る。
図14A〜図14Dから分かるように、T2及びT4において得られた測定値の平均値及び標準偏差は、流量センサ回路100の診断及び流路10の診断のために使用される。流量センサ回路100は、ステップ630でT2sdが極めて低い(例えば、約0.1℃未満)かどうかを調べることによって流量センサ回路の診断を行い、おそらく流量センサ回路100の開回路又は他の電子故障により、サーミスタ150が実際の温度を読み取っていないことを示す。流量センサ回路100のいくつかの実施形態では、T4sdもまた、或いはその代わりに、極めて低いかどうかを調べることができると想定される。
さらに、T2av及びT4avはまた、ステップ640及び645で、平均値が報告された温度がtempHiより大きい(例えば約100℃より大きい)か、又はtempLoより小さい(例えば約0℃より小さい)かどうかを調べて、これらの温度が通常の動作条件では容易に達成することができないという事実により、電子故障を示す。加えて、ステップ635でT2avとT4avとの差の絶対値が極めて低い(例えば、約0.1℃のsdLF値より小さい)かどうかを調べて、電気的な故障によりサーミスタ150が自己加熱していないことを示す。最後に、流量センサ回路100は、IC流路10A及びTC流路10Bの両方を監視するために使用され、IC流路10AのT4avとTC流路10BのT4avとの差をステップ670で比較し、これらが大きく異なる(例えば約5℃のcalT値より大きい)かどうかを調べて、ICサーミスタ150A又はTCサーミスタ150Bの一方又は両方が良好に較正されていないことを示す。
図14A〜図14Dから分かるように、流路の診断もまた、流量センサ回路100によって実行される。流量センサ回路100は、ステップ650でT2sdが高い(例えば約1.1℃のsdBC値より大きい)かどうかを調べることにより流路の診断を行って、流路の詰まりや気泡の存在を示すが、これは、気泡が短時間の高い温度の暴走を引き起こすおそれがあり、詰まりが流体の温度を時間とともに上昇させるおそれがあり、また通常、流路内の加熱された流体から解放された気体によってさらに気泡が発生することになるからである。
加えて、流量センサ回路100はまた、ステップ655でT2sdが低い(例えば、約0.5℃のsdSA値より小さい)かどうか調べることにより流路の診断を行って、蠕動ポンプシグネチュアが存在しないので、流路内の流体流が停止していること又は空気を含んでいることを示す。換言すれば、温度の低い標準偏差は、流路10の内容の温度が単一の定常状態の温度に到達したことを示し、それは蠕動ポンプシグネチュアが存在しない場合に発生する。さらに、低いT2sdが流量センサ回路100により検出される場合には、流量センサ回路100のいくつかの実施形態は、流路10の停止流体状態と空気の存在とを区別するために、T2avとT4avとの差を調べる。T2avとT4avとの差が約48℃であるairTの値より大きい場合には、空気が流路内に存在する。しかし、T2avとT4avとの差が約46℃であるstopTの値より小さい場合には、流体は流路10で停止している。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明から逸脱することなく変更が成されてもよいことが理解されるべきである。上記の実施形態及び他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を検討すれば当業者には明らかであり、それらが含まれることが意図されている。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により定められ、字義的に又は均等的に特許請求の範囲の記載の意味に含まれるあらゆる装置、プロセス、及び方法が含まれることが意図されている。
この明細書は、本発明を開示するために実施例を用いており、最良の形態を含んでいる。また、いかなる当業者も本発明を実施することができるように実施例を用いており、任意のデバイス又はシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた処理を実行することを含んでいる。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到するその他の実施例を含むことができる。これらの他の実施例が特許請求の範囲の字義通りの文言と異ならない構造要素を有する場合、又は、それらが特許請求の範囲の字義通りの文言と実質的な差異がない等価な構造要素を含む場合には、このような他の実施例は特許請求の範囲内であることを意図している。

Claims (19)

  1. 流体流路のための流量センサ回路であって、
    流体流路に配置された自己加熱サーミスタと、処理部と、定電圧源又は定電流源とを有するサーミスタ回路
    備えており、
    当該流量センサ回路、サーミスタの傾きをもった立上がりを有する温度上昇をもたらすよう定電圧源又は定電流源サーミスタに十分に通電し、処理部立上がりの傾きを算出するように構成されており、
    処理部が、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの算出された傾きを調べて、算出された傾きを、正常な流体の流れ、停滞した流体、及び流体流路内の断続的な気泡の存在を示す所定の傾き値と比較することによって、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むか否かを判定するように構成されている、
    流量センサ回路。
  2. 流体流路、サーミスタに隣接するポンプ含む、請求項に記載の流量センサ回路。
  3. 通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが.63+0.35℃/秒1.63−0.39℃/秒との間にある場合には、流路の流体は正常に流れており、
    通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが.05+0.08℃/秒と1.05−0.11℃/秒との間にある場合には、流体は流路で停滞しており、
    通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きが.93+1.02℃/秒と2.93−0.057℃/秒との間にある場合には、断続的な気泡が流体内に存在する、請求項に記載の流量センサ回路。
  4. 水分分析器内の流体流路のための流量センサ回路であって、
    処理部と、単一の自己加熱サーミスタと
    備えており、前記サーミスタ、水分分析器流体流路内に配置され、流体流路、サーミスタに隣接して配置されたポンプんでおり
    サーミスタ回路周期的に、
    サーミスタの立上がりを有する温度上昇をもたらすようにサーミスタに十分に通電し、かつ
    立上がりの傾きを算出する
    ように成されており
    サーミスタ、定電圧源又は定電流源通電され、
    通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾き処理部によって算出される、流量センサ回路。
  5. 処理部、通電されたサーミスタの温度上昇の立上がりの傾きを調べて、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むか否かを判定するように構成され、流量センサ回路は、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むか否かについて、ユーザに情報を与えるように構成されたディスプレイをさらに含む、請求項に記載の流量センサ回路。
  6. 通電されたサーミスタ、印加電圧、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、流量センサ回路は、処理部に対して、サーミスタを流れる電流量の表現を提供するように構成され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタに印加される電圧を算出し、サーミスタ回路は、サーミスタスイッチ、電圧調整器びサーミスタドライブをさらに含む、請求項に記載の流量センサ回路。
  7. 通電されたサーミスタ、電圧降下、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、流量センサ回路は、処理部に対して、サーミスタの両端の電圧降下の値を提供するように構成され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタの両端の電圧降下を算出し、サーミスタ回路は、電流源、サーミスタスイッチびデジタルアナログ変換器をさらに含む、請求項に記載の流量センサ回路。
  8. 流体流路内の流体の流れを検出する方法であって、当該方法
    流体流路に配置された自己加熱サーミスタと、定電圧源又は定電流源とを有する流量センサ回路を提供するステップと、
    定電圧源又は定電流源通電されるサーミスタの温度上昇をもたらすように、サーミスタに十分に通電するステップと、
    通電されたサーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを算出して、サーミスタの各温度上昇の立上がりの傾きを、流体流路を流れる流体の状態に等しいとするステップと
    を含む、方法。
  9. 通電されたサーミスタ、印加電圧、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって算出され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタに印加される電圧を算出する、請求項に記載の方法。
  10. 通電されたサーミスタは、電圧降下、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタの両端の電圧降下を処理部に提供することによって算出され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタの両端の電圧降下を算出する、請求項に記載の方法。
  11. 流体流路水分分析器流体流路であり、水分分析器、流体流路の流体が、正常に流れているか、停滞しているか、又は気泡を含むか否かを示すディスプレイをさらに含む、請求項に記載の方法。
  12. 流体流路のための流量センサ回路であって、
    処理部と、流体流路内に配置された自己加熱サーミスタと、定電圧源又は定電流源と
    備えており、流量センサ回路
    第1の期間(T1)に、サーミスタに高電流を印加し、
    第2の期間(T2)に、サーミスタに高電流印加しながら、処理部サーミスタの温度の複数の測定値を取得し、
    処理部、T2間に取得された測定値の平均(T2av)及び標準偏差(T2sd)を算出し、
    第3の期間(T3)に、サーミスタに低電流を印加し、
    第4の期間(T4)に、サーミスタに低電流印加しながら、処理部サーミスタの温度の複数の測定値を取得し、
    処理部、T4間に取得された測定値の平均(T4av)及び標準偏差(T4sd)を算出し、
    処理部T2sd及びT4sdを用いて流路の状態を確認する
    ように構成されている、流量センサ回路。
  13. 処理部は、T2sd、T4sd、T2avびT4avのうちの少なくとも1つを、気泡詰まり標準偏差しきい値及び空気停止標準偏差しきい値と比較して、流体流路が、正常に流れているか、気泡を含みもしくは詰まっているか、又は空気を含むかもしくは停止しているかを判定することによって、流路の状態を確認するように構成される、請求項12に記載の流量センサ回路。
  14. 処理部は、T2sd、T4sd、T2avびT4avのうちの少なくとも1つを、較正しきい値、標準偏差低温故障しきい値び平均低温故障しきい値のうちの少なくとも1つと比較して、サーミスタが較正されているか否か、流量センサ回路が開回路をなす否か、流量センサ回路が故障しているか否か、又は流量センサ回路が正常に動作しているか否かを判定することによって、流量センサ回路の状態を確認するようにさらに構成される、請求項12に記載の流量センサ回路。
  15. 処理部は、T2sdを標準偏差低温しきい値と比較して、サーミスタが実際の温度を読んでいるか否かを判定、T2avとT4avとの差を平均低温しきい値と比較して、サーミスタが自己加熱しているか否かを判定、T2av及びT4avのうちの1つを高温電子故障しきい値及び低温電子故障しきい値のうちの少なくとも1つと比較して、電子故障が流量センサ回路に存在するか否かを判定することによって、流量センサ回路の状態を確認するようにさらに構成される、請求項12に記載の流量センサ回路。
  16. 流体流路の状態を確認する方法であって、当該方法
    処理部及び流体流路内に配置された自己加熱サーミスタを有する流量センサ回路を提供するステップと、
    第1の期間(T1)に、ーミスタに高電流通電するステップと、
    第2の期間(T2)に、サーミスタに高電流印加しながら、処理部サーミスタの温度の複数の測定値を取得するステップと、
    処理部、T2間に取得された測定値の平均(T2av)及び標準偏差(T2sd)を算出するステップと、
    第3の期間(T3)に、ーミスタに低電流を通電するステップと、
    第4の期間(T4)に、サーミスタに低電流を印加しながら、処理部サーミスタの温度の複数の測定値を取得し、
    処理部、T4間に取得された測定値の平均(T4av)及び標準偏差(T4sd)を算出するステップと、
    処理部、T2sd及びT4sdを用いて流路の状態を確認するステップと
    を含む、方法。
  17. 通電されたサーミスタ、印加電圧、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタを流れる電流量の表現を処理部に提供することによって測定され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタに印加される電圧を算出する、請求項16に記載の方法。
  18. 通電されたサーミスタ、電圧降下、抵抗、温度び温度抵抗曲線を有し、サーミスタの温度は、サーミスタの両端の電圧降下を処理部に提供することによって測定され、処理部は、サーミスタの抵抗値及びサーミスタの温度抵抗曲線を用いて、サーミスタの温度を算出し、処理部は、オームの法則を用いてサーミスタの抵抗、サーミスタを流れる電流量びサーミスタの両端の電圧降下を算出する、請求項16に記載の方法。
  19. 流体流路水分分析器流体流路であり、水分分析器、流体流路が、正常に流れているか、気泡を含みもしくは詰まっているか、又は空気を含むかもしくは停止しているかを示すディスプレイをさらに含む、請求項16に記載の方法。
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