JP6219087B2 - 電子機器、携帯機器、および電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器、携帯機器、および電子機器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子機器、および電子機器の制御方法に関する。
電子時計では、圧電素子からアラーム音を報知する。
例えば、従来技術1では、圧電素子と並列に、圧電素子に供給する電圧を昇圧する昇圧コイルと、圧電素子に供給する電流を切り替える3個のスイッチおよび抵抗とが接続されている。加速度センサが検出した検出結果に応じて、電子時計を使用しているユーザの状況を判断する。ここで、ユーザの状況とは、普通に行動しているとき、普通に行動しているより動きが少ないが静止している状態ではないとき、眠っているとき等である。そして、判断することによって、3つのスイッチを切り替えて圧電素子に供給する電流を切り替えて、圧電素子から出力されるアラーム音の音量を制御している。
また、特許文献2では、圧電素子と並列に抵抗が接続されている。そして、圧電素子と抵抗に供給する電圧値は変更せず、供給するパルス信号のデューティを変えることによって、圧電素子から出力されるアラーム音の音量を制御している。
特開平5−87952号公報 特開平2−93595号公報
しかしながら、昇圧に用いるコイルのインダクタンスは、部品の仕様上、例えば±40%の誤差がある。このため、特許文献1の技術では、昇圧に用いるコイルのインダクタの誤差のため、圧電素子と昇圧コイルとが用いられている製品毎に圧電素子から報知される音圧がバラつくという課題があった。
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、圧電素子から報知される音圧のバラつきを抑えることができる電子機器、および電子機器の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電子機器は、圧電素子と、前記圧電素子を駆動する駆動部と、前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整する調整部と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る電子機器において、前記調整部は、前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子に印加する電圧の大きさを調整することで、前記圧電素子が振動する大きさを調整するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る電子機器において、前記駆動部は、前記圧電素子に供給する電圧を昇圧する昇圧コイルと、前記圧電素子と前記昇圧コイルとに接続されるスイッチと、を備え、前記調整部は、前記スイッチをオン状態にする期間を調整することによって、前記スイッチがオン状態の期間に前記圧電素子が振動する大きさを調整するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る電子機器において、前記周期検出部は、周期検出用のコンパレータ回路を備え、前記駆動信号の電圧と周期検出用のしきい値とを前記周期検出用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧のハイレベルまたはローレベルの期間に基づいて前記駆動信号の周期を検出するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る電子機器において、前記周期検出部は、さらに、前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧を検出するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る電子機器において、前記周期検出部は、起電圧発生検出用のコンパレータ回路を備え、前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧と起電圧発生検出用のしきい値とを前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧に基づいて前記起電圧の発生を検出し、前記周期検出部は、前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路として、周期検出用のコンパレータ回路とは別のコンパレータ回路を備える構成、または、前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路と周期検出用のコンパレータ回路とを共用のコンパレータ回路として備え、当該共用のコンパレータ回路のしきい値を前記起電圧発生検出用のしきい値と周期検出用のしきい値とで切り替えることで、当該共用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧に基づいて、前記駆動信号の周期または前記起電圧の発生の検出を行う構成を有するようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電子機器の制御方法は、周期検出部が、圧電素子を駆動する駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出手順と、調整部が、前記周期検出手順により検出された前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整する調整手順と、を含むことを特徴としている。
本発明によれば、電子機器は、圧電素子から報知される音圧のバラつきを抑えることができる。
第1実施形態に係る電子機器の外観を示す表面図である。 第1実施形態における電子機器の概略断面図である。 第1実施形態に係る電子機器の構成を示したブロック図である。 第1実施形態に係る圧電素子駆動部の構成例を説明する図である。 本発明の実施形態に係る制御信号と昇圧信号と共振周期検出部が検出する周期を説明する図である。 第1実施形態に係る共振周期検出部とオン時間設定部が行う処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るコイルのインダクタンスがバラついたときの制御信号と昇圧電圧波形と電流波形を説明する図である。 比較例におけるコイルのインダクタンスがバラついたときの制御信号と昇圧電圧波形と電流波形を説明する図である。 第2実施形態に係る電子機器の構成を示したブロック図である。 第2本実施形態に係る検出部の構成例を説明する図である。 第3実施形態に係る電子機器の構成を示したブロック図である。 第3実施形態に係る検出部の構成例を説明する図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の例の説明においては、電子機器の一例として、電子時計について説明する。
電子機器1は、例えば、時刻を表示する腕時計、置時計等の電子時計である。以下の説明では、電子機器1が腕時計である場合を例にとって説明する。
図1は、本実施形態に係る電子機器1の外観を示す表面図である。図1において、紙面に対して右側にX方向を示し、上方にY方向を示す。AA’線は、電子機器1のほぼ中央部を通るY方向に平行な線分である。
電子機器1は、ケース10、表示部90、ベルト80を含んで構成される。
ケース10は、電子機器1を構成する素子、回路その他の部品を収容する筺体である。
表示部90は、電子機器1が計測した時刻、その他のデータを表示する。表示部90は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)である。表示部90は、時刻、動作モード、ストップウォッチの計測時間、ラップデータ、タイマー時刻等を表示する表示部である。
ベルト80は、電子機器1を、例えば、ユーザの腕などのユーザの身体の一部に固定するための固定具である。ベルト80は、電子機器1において省略されていてもよい。
図2は、本実施形態に係る電子機器1の断面図である。図2は、図1のAA’線を通る断面を示す。図2において、紙面に対して右側にY方向を示し、上方にZ方向を示す。図2において、上方が表、下方が裏である。図2に示すように、電子機器1は、ケース10、ガラス20、基盤30、電源40、2つの電極50−1、50−2、圧電素子60、裏蓋70、およびベルト80を備えている。
ケース10の内部には、基盤30、電源40、2つの電極50−1、50−2、および圧電素子60が組み込まれている。ケース10には、ガラス20、裏蓋70、およびベルト80が取り付けられている。ケース10は、例えば樹脂またはゴムであり、ガラス20より柔らかい素材である。
ガラス20は、基盤30の上に取り付けられている。ガラス20は、表示部90(図1)を保護している。
基盤30には、図3を用いて後述する電気回路が取り付けられている。また、基盤30には、電源40から電力が供給されている。
電源40は、電子機器1の各部、例えば、構成要素の電気回路に直流の電力を供給する電源である。電源40は、正極端子と負極端子を備える。正極端子は、電極50−2を介して圧電素子60の裏面に接続されている。正極端子での電圧が電源電圧Vccである。負極端子は、接地されている。電源40は、蓄電、放電ともに可能なニッケル水素電池等の2次電池であってもよいし、蓄電できないが放電が可能な酸化銅リチウム電池等の1次電池であってもよい。
電極50−1は、圧電素子60の裏面に接触し、50−2は、圧電素子60の表面に接触している。また、電極50−1、50−2は、電源40の電力を基盤30に供給する。電極50−1、50−2の間に電圧を印加することで、圧電素子60の裏面、表面の間に電圧が印加される。そして、電極50−1と50−2との間に印加された電圧を変化させることによって圧電素子60を変形させ、圧電素子60に振動を発生させる。
圧電素子60は、裏蓋70に固着されている。圧電素子60は、基盤30の電気回路からの制御に応じて、時報等の報知音を発する。圧電素子60は、表面と裏面との間に電圧が印加されると、印加された電圧に応じて変形する。この変形を切り返すことにより振動を発生し、発生した振動を裏蓋70に伝達する。圧電素子60は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Lead Zirconate Titanate)を主成分とする素子である。圧電素子60は、静電容量を有し、その表面及び裏面の間に電圧が印加されると電荷を蓄積し、電圧の印加が解除されると蓄積した電荷を放電する。
裏蓋70は、ケース10と密着し、電子機器1の裏面を保護する蓋である。また、裏蓋70は、圧電素子60が報知音を発するときに、共振部の役割を果たす。裏蓋70は、一例として樹脂、金属である。裏蓋70は、ケース10の内部に収容された部品を、外部からの衝撃や水分から保護する。裏蓋70は、ケース10と同質の部材で形成されていてもよいし、ケース10に対して着脱可能に嵌合されてもよい。
図3は、本実施形態に係る電子機器1の構成を示したブロック図である。図3に示すように、電子機器1は、発振部101、制御部102、入力部103、表示制御部104、記憶部105、圧電素子駆動部106(起動部)、共振周期検出部107(周期検出部)、オン時間設定部108(調整部)、圧電素子60、および表示部90を備える。
発振部101は、所定の周波数(例えば、32,768Hz)を有する発振信号を生成する。発振部101は、例えば、水晶発振子を備える。発振部101は、生成した発振信号を分周して計測信号(例えば、100Hz)を生成し、生成した計測信号を制御部102に出力する。なお、発振部101が生成した計測信号は、時計動作、タイマー動作、ストップウォッチ計時動作等に使用される。
入力部103は、利用者からの操作による入力を受け付ける、例えば、ケース10の側面に取り付けられている不図示のボタンA〜ボタンDを含む。入力部103は、利用者のボタン押下に応じた指示の入力を検出し、検出した検出結果を制御部102に出力する。
制御部102は、入力部103が出力した検出結果に応じて、圧電素子60から報知させるための報知指示を生成し、生成した報知指示を圧電素子駆動部106に出力する。
制御部102は、入力部103から入力された検出結果に応じて、電子機器1の動作モードの切り替え、電子機器1の各動作モードにおける動作の選択を行う。制御部102は、各動作モードの制御に応じて、及び電子機器1を構成する各電子回路要素の制御等を行う。
表示制御部104は、制御部102が出力した制御信号に応じて、表示部90にストップウォッチ計時時刻、タイマー計時時刻、及び時刻等を表示させる。
記憶部105には、制御部102が実行するプログラム、タイマー設定情報等が記憶されている。ここで、タイマー設定情報とは、タイマーによって計時するタイマー時刻である。記憶部105は、例えばRAM(ランダム・アクセス・メモリ)である。
圧電素子駆動部106は、制御部102が出力した報知指示に応じて圧電素子60を駆動する共振させられた駆動信号を生成し、生成した駆動信号を圧電素子60に出力する。
共振周期検出部107は、圧電素子駆動部106の駆動回路によって圧電素子60が共振させられた信号の周期を検出し、検出した周期をオン時間設定部108に出力する。
オン時間設定部108は、共振周期検出部107が出力した周期に基づいて、圧電素子駆動部106のトランジスタをオン状態にする時間を算出する。オン時間設定部108は、算出した時間に基づいて、圧電素子駆動部106のトランジスタがオン状態になるタイミングを制御した制御信号を圧電素子駆動部106に出力する。
図4は、本実施形態に係る圧電素子駆動部106の構成例を説明する図である。図4に示すように、圧電素子駆動部106は、入力端子201、抵抗202、トランジスタ203(スイッチ)、コイル204(昇圧コイル)、および抵抗205を含んで構成される。なお、図4に示した圧電素子駆動部106の構成は一例であり、これに限られない。
入力端子201には、オン時間設定部108が出力する制御信号が入力される。入力端子201には、抵抗202の一端が接続されている。
抵抗202の他端は、トランジスタ203のベース端子に接続されている。
トランジスタ203は、NPN型のトランジスタである。トランジスタ203のコレクタ端子は、コイル204の一端と、圧電素子60の一端と、共振周期検出部107の入力に接続されている。トランジスタ203のエミッタ端子は、抵抗205の一端に接続されている。
コイル204の他端は、電源電圧Vccと、圧電素子60の他端とに接続されている。なお、電源電圧Vccは、電子機器1が有する電池から供給される。また、コイル204と圧電素子60とは、並列に接続されている。
抵抗205の他端は、接地されている。
ここで、圧電素子駆動部106の動作について説明する。
トランジスタ203がオン状態のとき、圧電素子60と並列に接続されているコイル204には、電源電圧Vccと抵抗205とに応じた電流が流れる。
一方、トランジスタ203がオフ状態のとき、コイル204の一端がオープン状態になるため、圧電素子60には、コイル204によって昇圧された電圧が、圧電素子60に供給される。
なお、図4に示した例では、スイッチとしてNPN型のトランジスタ203を用いた例を説明したが、これに限れない。トランジスタ203は、スイッチとして動作する素子であれば、FET(電界効果トランジスタ)やアナログスイッチ素子、サイリスタ等であってもよい。
次に、共振周期検出部107の動作について、図4と図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る制御信号と昇圧電圧波形と共振周期検出部107が検出する周期Tを説明する図である。図5において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。図5(a)には、圧電素子駆動部106の入力端子201に入力される制御信号の波形301を示している。図5(b)には、圧電素子駆動部106のコイル204によって電源電圧Vccが昇圧された昇圧電圧の波形311を示している。波形311は、圧電素子60に供給される電圧の波形でもある。
図5(a)において、時刻t1〜t2の期間の電圧値3[V]がハイレベルである。この期間、トランジスタ203がオン状態になり、コイル204の一端がトランジスタ203および抵抗205を介して接地される。これにより、時刻t1〜時刻t2の期間、図5(b)に示したように、圧電素子60に供給される昇圧電圧は、ほぼ0[V]になる。
図5(a)において、時刻t2〜t4の期間の電圧値0[V]がローレベルである。この期間、トランジスタ203がオフ状態になり、コイル204と圧電素子60とにより共振が発生する。このとき、コイル204のインダクタンスをL、圧電素子60の容量をCとすると、コイル204と圧電素子60とによる共振周波数f0は、次式(1)である。
0=1/(2π√(LC)) …(1)
式(1)からわかるように、インダクタンスが大きいほど、昇圧電圧の共振周波数f0が低い。そして、インダクタが大きいほど、昇圧される電圧値が大きくなる。逆に、インダクタンスが小さいほど、昇圧電圧の共振周波数f0が高い。そして、インダクタが小さいほど、昇圧される電圧値が小さくなる。このため、従来技術では、インダクタンスが設計値より大きい場合には、圧電素子60の音圧が大きくなり、インダクタンスが設計値より小さい場合には、圧電素子60の音圧が小さくなる。
このため、本実施形態の電子機器1では、インダクタンスが設計値より大きい場合、圧電素子60に入力するエネルギーを小さくし、インダクタンスが設計値より小さい場合、圧電素子60に入力するエネルギーを大きくすることによって、圧電素子60の音圧が一定になるように制御する。
より具体的には、共振周期検出部107は、コイル204と圧電素子60とにより共振が発生している図5(b)に示した電圧が0[V]〜正の期間〜負の期間〜0[V]である共振している期間(時刻t2〜t3)を、周期Tとして検出する。そして、オン時間設定部108は、インダクタンスが設計値の場合の周期Tが時間Toffと等しくなるように制御する。例えば、共振周期検出部107が検出した周期TがToffより長いとき、オン時間設定部108は、圧電素子駆動部106に入力するエネルギーを小さくなるように制御する。また、共振周期検出部107が検出した周期TがToffより短いとき、オン時間設定部108は、圧電素子駆動部106に入力するエネルギーを大きくなるように制御する。これにより、圧電素子60の音圧が一定になるように制御する。
次に、オン時間設定部108の動作について説明する。
オン時間設定部108は、共振周期検出部107が検出した周期Tを、次式(2)に代入して、トランジスタ203をオン状態に制御する時間Ton’を算出する。
Ton’=Toff+(Toff−T) …(2)
式(2)において、Toffは、コイル204のインダクタンスLの設計値と、圧電素子60の設計値の容量Cとに基づいて、予め算出された時間である。時間Toffと、式(2)は、オン時間設定部108に予め記憶されている。
図5に示した例では、時間Toffが約120[μsec]、周期Tが約110[μsec]である。このため、オン時間設定部108は、時間Ton’を約130[μsec](=120+(120−110))に設定する。この意味合いは、図5(b)の波形311において、(Toff−T)である10[μsec](=時刻t3〜時刻t4の期間)分を、時間Tonに加算して調整することを意味している。そして、コイル204は、時間Ton’の期間、エネルギーを蓄積し、時間Toffの期間、蓄積したエネルギーを圧電素子60に放出していることになる。
ここで、図5(b)のように、波形311は、トランジスタ203がオフ状態の残りの期間である時刻t3〜t4に、電圧0[V]〜約2.5[V]に増加する。そして、時刻t4のとき、トランジスタ203がオン状態に切り替わる。このように、電圧値がプラス方向に残存している状態で、トランジスタ203を、オフ状態からオン状態に切り替えると、コイル204と圧電素子60とに瞬間的に大電流が流れる。
このため、オン時間設定部108は、上述したように、トランジスタ203をオン状態にする時間Ton’を、共振周期検出部107が測定した周期Tに基づいて、算出する。そして、時間Ton’に基づいて、制御信号を設定する。このように、オン時間設定部108は、時間Tonの長さを変更することで、波形301の立ち下がり321の位置を変更し、トランジスタ203をオフ状態にする期間を変更して、昇圧電圧の周期Tの期間のみトランジスタ203がオフ状態になるように制御する。
次に、共振周期検出部107とオン時間設定部108が行う処理手順を説明する。図6は、本実施形態に係る共振周期検出部107とオン時間設定部108が行う処理手順を示すフローチャートである。
(ステップS1)共振周期検出部107は、昇圧電圧の値が、予め定められているしきい値以上であるか否かを判別する。なお、しきい値とは、例えば図5の時刻t4の電圧値である。共振周期検出部107は、昇圧電圧値がしきい値以上であると判別した場合(ステップS1;Yes)、ステップS2に進み、昇圧電圧値がしきい値以上ではないと判別した場合(ステップS1;No)、ステップS1を繰り返す。
(ステップS2)共振周期検出部107は、昇圧電圧の周期Tの期間を検出し、検出した周期Tをオン時間設定部108に出力する。なお、共振周期検出部107は、例えば、全波整流回路によって、入力された昇圧電圧を全波整流し、全波整流後の信号が、予め定められているしきい値以上である期間を、周期Tとして検出する。あるいは、共振周期検出部107は、絶対値回路によって、入力された昇圧電圧の絶対値を生成し、生成した絶対値の信号が、予め定められているしきい値以上である期間を、周期Tとして検出する。
(ステップS3)オン時間設定部108は、ステップS2で共振周期検出部107が検出した周期Tを上式(2)に代入して、トランジスタ203(図4)をオン状態に制御する時間Ton’を算出する。
(ステップS4)オン時間設定部108は、算出した時間Ton’の間、トランジスタ203がオン状態になるような制御信号を圧電素子駆動部106に出力する。
以降、共振周期検出部107とオン時間設定部108は、ステップS1〜S4の処理を繰り返す。
図7は、本実施形態に係るコイル204のインダクタンスLがバラついたときの制御信号と昇圧電圧波形と電流波形を説明する図である。図7(a)には、圧電素子駆動部106の入力端子201に入力される制御信号の波形を示している。図7(b)には、圧電素子駆動部106のコイル204によって電源電圧Vccが昇圧された昇圧電圧の波形を示している。図7(c)には、コイル204と圧電素子60とに流れる電流の波形を示している。図7(a)と図7(b)において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。また、図7(c)において、縦軸は電流を表し、縦軸は時間を表している。また、図7(a)〜図7(c)において、波形401、411、421は、コイル204のインダクタンスが設計値の場合の波形を表し、波形402、412、422は、インダクタンスが設計値−40%の場合の波形を表し、波形403、413、423は、インダクタンスが設計値+40%の場合の波形を表している。
インダクタンスが設計値−40%の場合、図7(a)に示した波形401のように、時間Ton’の期間は、時刻0〜t11であり、時間Toffの期間は、時刻t11〜t15である。また、インダクタンスが設計値の場合、図7(a)に示した波形402のように、時間Ton’の期間は、時刻0〜t12であり、時間Toffの期間は、時刻t12〜t15である。また、インダクタンスが設計値+40%の場合、図7(a)に示した波形403のように、時間Ton’の期間は、時刻0〜t13であり、時間Toffの期間は、時刻t13〜t15である。
図7(a)を見てわかるように、コイル204のインダクタンスによらず、トランジスタ203のオン状態の開始位置は同じである。オン時間設定部108は、式(2)によって算出した時間Ton’に基づいて、トランジスタ203がオン状態になるタイミングを制御する。これにより、図7(a)に示したように、波形401〜403の立ち下がりのタイミングである時刻t11〜t13が調整される。これにより、図7(b)に示した波形411〜413のように、昇圧電圧の立ち上がりタイミングが調整され、トランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わる時刻t15のときの昇圧電圧を、ほぼ0[V]にすることができる。
また、図7(b)を見てわかるように、インダクタンスが異なる場合であっても、波形411〜413のように昇圧電圧の最大値は、ほぼ同じレベルである。この昇圧電圧によって駆動される圧電素子60が報知する音圧の大きさは、インダクタンスの大きさにかかわらず、ほぼ一定である。
さらに、図7(c)に示すように、トランジスタ203がオン状態の期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、約−5[mA]〜−15[mA]で変化する。しかし、トランジスタ203がオフ状態かつ昇圧電圧が正の期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、ほぼ0[mA]であり、トランジスタ203がオフ状態かつ昇圧電圧が負の期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、3[mA]以内である。さらに、トランジスタ203がオン状態に切り替わる時刻t15において、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、ほぼ0[mA]である。
例えば、インダクタンスが設計値−40%の場合、トランジスタ203がオン状態である時刻0〜t11の期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、約−5[mA]〜−10[mA]で変化する。しかし、トランジスタ203がオフ状態かつ昇圧電圧が正である時刻t11〜t14期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、ほぼ0[mA]である。さらに、トランジスタ203がオフ状態かつ昇圧電圧が負である時刻t14〜t15の期間、コイル204と圧電素子60とに流れる電流は、3[mA]以内である。
以下に、時間Tonと時間Toffとが一定の場合の比較例を説明する。図8は、比較例におけるコイル204のインダクタンスLがバラついたときの制御信号と昇圧電圧波形と電流波形を説明する図である。図8(a)には、圧電素子駆動部106の入力端子201に入力される制御信号の波形を示している。図8(b)には、圧電素子駆動部106のコイル204によって電源電圧Vccが昇圧された昇圧電圧の波形を示している。図8(c)には、コイル204と圧電素子60に流れる電流の波形を示している。図8(a)と図8(b)において、縦軸は電圧を表し、横軸は時間を表している。また、図8(c)において、縦軸は電流を表し、縦軸は時間を表している。また、図8(a)〜図8(c)において、波形501、511、521は、コイル204のインダクタンスが設計値の場合の波形を表し、波形512、522は、インダクタンスが設計値−40%の場合の波形を表し、波形513、523は、インダクタンスが設計値+40%の場合の波形を表している。
図8(a)の波形501のように、トランジスタ203がオン状態の期間は、時刻0〜t101の期間であり、トランジスタ203がオフ状態の期間は、時刻t101〜t107の期間である。
このように、トランジスタ203のオン状態とオフ状態の各々の期間が一定の場合、図8(b)の波形511〜513のように、昇圧電圧の最大値、およびトランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わるときの電圧値が、コイル204のインダクタンスの値によって異なっている。
インダクタンスが設計値の場合は、図8(b)に示す波形511のように、時刻t101〜t103の期間、昇圧電圧が正であり、時刻t103〜t106の期間、昇圧電圧が負であり、さらに、時刻t106〜t107の期間、昇圧電圧が正である。また、時刻t107において、昇圧電圧は、約6[V]であり、時刻t101〜t107の期間における昇圧電圧値の最大値は、約18[V]である。
インダクタンスが設計値−40%の場合、図8(b)に示す波形512のように、時刻t107において、昇圧電圧は、約8[V]であり、時刻t101〜t107の期間における昇圧電圧値の最大値は、約17[V]である。
インダクタンスが設計値+40%の場合、図8(b)に示す波形513のように、時刻t107において、昇圧電圧は、約0[V]であり、時刻t101〜t107の期間における昇圧電圧値の最大値は、約15[V]である。
図8(b)の波形511〜513に示したように、インダクタンスのバラつきにより、トランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わる時刻t107における昇圧電圧が正の電圧である場合、この電圧によって瞬間的に図8(c)のように電流が流れる。この時刻t107において、瞬間的に流れる電流によって周辺回路へ電磁ノイズ等の悪影響を与えることもある。
一方、本実施形態によれば、トランジスタ203がオフ状態の期間のうち昇圧電圧が0[V]の期間を検出して、トランジスタ203のオン状態の期間を制御することによって、インダクタンスがバラついた場合であっても、上述したようにトランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わるときの昇圧電圧値は、ほぼ0[V]にすることができる。この結果、本実施形態によれば、トランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わるときに、発生するノイズを防ぐことができる。
また、図8(b)を見て分かるように、トランジスタ203がオフ状態の時刻t101〜t107の期間において、インダクタンスの大きさによって昇圧電圧の最大値が異なっている。このように、トランジスタ203がオフの期間の昇圧電圧の最大値が異なる場合、圧電素子60の音圧の大きさが異なる。すなわち、インダクタンスのバラつきによって、圧電素子60の音圧の大きさもバラつくことになる。
以上のように、本実施形態の電子機器1は、圧電素子60と、圧電素子を駆動する駆動部(圧電素子駆動部106)と、駆動部が圧電素子に供給する駆動信号の周期Tを検出する周期検出部(共振周期検出部107)と、周期検出部が検出した周期に基づいて、圧電素子が振動する大きさを調整する調整部(オン時間設定部108)と、を備える。
また、本実施形態の電子機器1において、調整部(オン時間設定部108)は、周期検出部(共振周期検出部107)が検出した周期Tに基づいて、圧電素子60が振動しない期間(Toffの期間)を調整することで、圧電素子が振動する大きさを調整する。
この構成により、本実施形態によれば、トランジスタ203がオフ状態の期間の周期Tを検出して、検出結果に基づいてトランジスタ203のオン状態となる期間を制御する。これにより、インダクタンスがバラついても、上述したように昇圧電圧の最大値のバラつきを抑えることができる。この結果、本実施形態によれば、圧電素子60の音圧の大きさを一定にすることができる。
さらに、本実施形態によれば、トランジスタ203がオフ状態の期間のうち昇圧電圧の周期Tを検出して、トランジスタ203のオン状態の期間を制御する。これによって、比較例の図8(c)に示した波形522のように、トランジスタ203がオフ状態からオン状態に切り替わるときに、瞬間的に電子機器1の電気回路へ大電流が流れることを防ぐことができる。
なお、本実施形態では、共振周期検出部107が周期Tを検出する例を説明したが、共振周期検出部107は、周期Tの周波数を検出し、検出した周波数から周期Tを算出するようにしてもよい。
また、共振周期検出部107は、周期Tを常時、検出し、検出した周期Tを毎回、オン時間設定部108に出力するようにしてもよい。
または、共振周期検出部107は、周期Tを常時、検出して周期Tの平均値を算出し、算出した周期Tの平均値をオン時間設定部108に出力するようにしてもよい。また、共振周期検出部107は、算出した周期Tの誤差を算出し、算出した誤差が予め定められている範囲内の場合、周期Tの検出を停止するようにしてもよい。この場合、オン時間設定部108は、算出した時間Ton’を自部に記憶させておくようにしてもよい。周期Tの検出を停止する場合、共振周期検出部107は、予め定められている間隔で、周期Tを検出するようにしてもよい。ここで、予め定められているタイミングとは、1日に1回、週に1回、月に1回、年に1回等である。これにより、共振周期検出部107の検出に要する消費電力を削減することができる。
また、オン時間設定部108は、トランジスタ203をオフ状態に制御を開始したとき(例えば、図5の時刻t2のタイミングのとき)、オフ状態に切り替えることを示す検出開始信号を共振周期検出部107に出力するようにしてもよい。この場合、共振周期検出部107は、オン時間設定部108が出力した検出開始信号のタイミングから周期Tの検出を開始するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、圧電素子60から報知される音である報知音が1種類の例を説明したが、これに限られない。報知音の周波数が複数の場合、共振周期検出部107は、報知音毎に昇圧電圧の周期Tを検出する。そして、オン時間設定部108は、検出された周期Tに基づいて時間Ton’を算出するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、電子機器1に共振周期検出部107とオン時間設定部108とを備えた構成の場合の例を説明したが、共振周期検出部107とオン時間設定部108とが行う処理のうち、少なくとも1つの処理を制御部102が行うようにしてもよい。
[第2実施形態]
第1実施形態では、共振周期検出部107が、昇圧電圧の周期Tを検出する例を説明したが、本実施形態では、周期Tをコンパレータ回路と制御部とによって検出する例を説明する。
図9は、本実施形態に係る電子機器1aの構成を示したブロック図である。図9に示すように、電子機器1aは、発振部101、制御部102a、入力部103、表示制御部104、記憶部105、圧電素子駆動部106、検出部109、オン時間設定部108a、圧電素子60、および表示部90を備える。なお、電子機器1aの構成要素において、第1実施形態の電子機器1と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略する。
検出部109は、昇圧電圧が予め定められているしきい値以上の期間、例えばハイレベルの期間を表す検出信号を制御部102aに出力する。
ここで、検出部109の構成を説明する。図10は、本実施形態に係る検出部109の構成例を説明する図である。図10に示すように、検出部109は、コンパレータ回路110(周期検出用のコンパレータ回路)を備えている。
コンパレータ回路110は、正入力端子IN+が圧電素子60の一端に接続され、負入力端子IN−がしきい値電圧Vth1(周期検出用のしきい値)に接続され、出力端子OUTが制御部102aに接続されている。なお、出力端子OUTから出力する検出信号をVS1とする。この構成により、例えば図5(b)において、検出部109は、波形311が正の期間である約380[μsec](時刻t2)〜約450[μsec]の期間を検出し、出力端子OUTからハイレベルの検出信号を出力する。ここで、しきい値電圧Vth1は、波形311の正の期間を検出するために比較に用いる電圧である。
また、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、周期Tを検出するタイミングは常時であってもよく、予め定められている間隔であってもよい。予め定められている間隔で周期Tを検出する場合、制御部102aは、計時した周期Tを記憶部105に記憶させ、記憶させた周期Tをオン時間設定部108aに出力するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、圧電素子60から報知される報知音の周波数が1種類の例を説明したが、これに限られない。報知音の周波数が異なる場合、制御部102aは、報知音毎に、コンパレータ回路110のしきい値Vth1を、予め定められているしきい値に切り替えるようにしてもよい。より具体的には、第1の報知音の場合、制御部102aは、コンパレータ回路110のしきい値をVth1−1に切り替えるようにしてもよい。また、第2の報知音の場合、制御部102aは、コンパレータ回路110のしきい値をVth1−2に切り替えるようにしてもよい。この場合、各しきい値は、実測やシミュレーション等により決定し、決定した各しきい値を記憶部105に記憶させておくようにしてもよい。
また、本実施形態において、オン時間設定部108aが行う時間Ton’の算出を制御部102aが行うようにしてもよい。この場合、制御部102aは、算出した時間Ton’を、オン時間設定部108aに出力することになる。
[第3実施形態]
圧電素子60は、裏蓋70の内部に伝達された衝撃に応じて変形し、その変形に応じた圧電効果によって、その両面の間に起電圧を発生させる。本実施形態では、電子機器は、報知に加えて、電子機器のケース10が叩かれたとき、発生した電圧を検出し、検出結果に基づいてユーザが電子機器を叩いたことを検出する例を説明する。
図11は、本実施形態に係る電子機器1bの構成を示したブロック図である。図11に示すように、電子機器1bは、発振部101、制御部102b、入力部103、表示制御部104、記憶部105、圧電素子駆動部106、検出部109b、オン時間設定部108、圧電素子60,および表示部90を備える。なお、本実施形態の電子機器1bの構成要素において、第2実施形態の電子機器1aと同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る検出部109bの構成例を説明する図である。
検出部109bは、図12に示すようにコンパレータ回路110(周期検出用のコンパレータ回路)とコンパレータ回路111(起電圧発生検出用のコンパレータ回路)を備えている。検出部109bは、昇圧電圧が予め定められているしきい値Vth1(周期検出用のしきい値)以上の期間、または、ケース10が叩かれたことによって電圧が発生したことを検出した期間、例えばハイレベルの検出信号を制御部102bに出力する。
また、検出部109bは、コンパレータ回路111によって、報知を行っていないとき、ケース10が叩かれたことによって圧電素子60が発生した電圧を検出し、検出したことを示す検出結果を制御部102bに出力する。例えば、コンパレータ回路111は、叩かれたことによって圧電素子60が発生した電圧としきい値Vth2(起電圧発生検出用のしきい値)とを比較して検出結果を制御部102bに出力する。このように、本実施形態では、検出部109のコンパレータ回路110によって、昇圧電圧がしきい値以上である期間を検出するとともに、さらにコンパレータ回路111によって、ケース10が叩かれたことによって発生する電圧を検出する。なお、検出部109bは、絶対値回路と1つのコンパレータ回路110を備えるようにしてもよい。この場合、制御部102bは、報知を行うときのコンパレータ回路110のしきい値Vth1と、衝撃を検出するときのコンパレータ回路110のしきい値Vth2とを切り替えるように制御するようにしてもよい。
制御部102bは、入力部103が出力した検出結果に応じて、圧電素子60から報知させるための報知指示を生成し、生成した報知指示を圧電素子駆動部106に出力する。また、制御部102bは、検出部109が出力した検出信号によって、ケース10が叩かれたことを判別する。制御部102bは、ケース10が叩かれた場合、予め定められている処理を行うように制御する。ここで、予め定められている処理とは、例えば、電子機器1bが不図示の表示部とバックライトを備えている場合、バックライトの点灯または消灯を行う処理である。あるいは、電子機器1bがストップウォッチの機能を備えている場合、ストップウォッチの計時の開始、計時の一時停止、計時の再開、および計時の停止の処理である。
以上のように、本実施形態の電子機器1bでは、検出部109が、圧電素子60に供給される昇圧電圧が予め定められているしきい値以上の期間を検出すると共に、ケース10が叩かれたことにより圧電素子60が発生した電圧が予め定められているしきい値以上になったことを検出する。これにより、本実施形態の電子機器1bでは、第1および第2実施形態の効果に加えて、電子機器1bが叩かれたことを検出部109が検出して、検出した結果に応じて制御部102bが電子機器1bの機能を制御することができる。このように、本実施形態によれば、検出部109のコンパレータ回路110を兼用して、電子機器1aが叩かれたことにより圧電素子60に発生する信号も検出できるため、電子機器1bのコストを削減することができる。
なお、制御部102bは、圧電素子60から報知することを、入力部103から入力された設定に応じて判別する。例えば、アラーム機能が使用されているとき、制御部102bは、設定された時間に報知音を圧電素子60から報知するように、圧電素子駆動部106に制御信号を出力する。このように、制御部102bは、報知音の制御信号を圧電素子駆動部106に出力している期間をマスクして、叩かれたことを検出しないようにしてもよい。このような処理を行う場合、制御部102bは、昇圧電圧の周期Tを検出するためのコンパレータ回路のしきい値と、叩かれたことを検出するためのしきい値を切り替えるようにしてもよい。なお、各しきい値は、記憶部105に記憶させておいてもよい。
なお、本実施形態では、電子機器1bのケース10が叩かれたか否かを検出して制御する例を説明したが、これに限られない。制御部102bは、検出部109のコンパレータ回路110が出力した検出信号が、所定の時間内に複数ある場合、所定の時間内にある検出信号の個数をカウントして、カウントした結果に応じて、予め定められている処理を行うようにしてもよい。例えば、制御部102bは、検出信号が1個のとき、第1の処理を行い、検出信号が2個のとき、第2の処理を行うようにしてもよい。例えば、第1の処理は、ストップウォッチの計時の開始であり、第2の処理は、ストップウォッチの計時の一時停止である。
あるいは、制御部102bは、所定の時間内に検出部109のコンパレータ回路110が出力した複数の検出信号があるとき、その検出信号と検出信号との周期を計時し、計時した周期に応じて、予め定められている処理を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態において、オン時間設定部108が行う処理を制御部102bが行うようにしてもよい。
上述では、電子機器1、1a、および1bが腕時計である場合を例にとって説明したが、これには限られない。上述した実施形態では、電子機器1、1a、および1bは、腕時計以外の電子時計、例えば、置時計であってもよい。また、本実施形態では、電子機器1、1a、および1bは、電子時計に限られず、例えば、携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)等の電話機やタブレット端末装置、携帯端末であってもよい。電子機器1、1a、および1bが電話機である場合、上述した実施形態を適用することで、製品毎の着信音の音圧のバラつきを抑えることができる。
なお、本発明における制御部102(含む102a、102b)、共振周期検出部107、検出部109、およびオン時間設定部108の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより制御部102(含む102a、102b)、共振周期検出部107、検出部109、およびオン時間設定部108の動作および制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1、1a,1b…電子機器、10…ケース、20…ガラス、30…基盤、40…電池、50−1、50−2…電極、60…圧電素子、70…裏蓋、80…ベルト、90…表示部、101…発振部、102、102a…制御部、103…入力部、104…表示制御部、105、105a…検出部、106…記憶部、107…共振周期検出部、108…オン時間設定部、109…検出部、110、111…コンパレータ回路

Claims (13)

  1. 圧電素子と、
    前記圧電素子を駆動する駆動部と、
    報知指示に応じて前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記圧電素子は、外装体と接触することを特徴とする請求項1の電子機器。
  3. 前記調整部は、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子に印加する電圧の大きさを調整することで、前記圧電素子が振動する大きさを調整する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記駆動部は、
    前記圧電素子に供給する電圧を昇圧する昇圧コイルと、
    前記圧電素子と前記昇圧コイルとに接続されるスイッチと、
    を備え、
    前記調整部は、
    前記スイッチをオン状態にする期間を調整することによって、前記スイッチがオン状態の期間に前記圧電素子が振動する大きさを調整する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記周期検出部は、
    周期検出用のコンパレータ回路を備え、
    前記駆動信号の電圧と周期検出用のしきい値とを前記周期検出用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧のハイレベルまたはローレベルの期間に基づいて前記駆動信号の周期を検出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記周期検出部は、
    さらに、前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧を検出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電子機器。
  7. 前記周期検出部は、前記圧電素子に前記報知指示に応じて供給される駆動信号の周期と周期検出用のしきい値と比較し、前記衝撃に応じて発生する起電圧と起電圧発生検出用のしきい値と比較する比較部を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記周期検出部は、
    起電圧発生検出用のコンパレータ回路を備え、
    前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧と起電圧発生検出用のしきい値とを前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧に基づいて前記起電圧の発生を検出し、
    前記周期検出部は、
    前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路として、周期検出用のコンパレータ回路とは別のコンパレータ回路を備える構成、または、前記起電圧発生検出用のコンパレータ回路と周期検出用のコンパレータ回路とを共用のコンパレータ回路として備え、当該共用のコンパレータ回路のしきい値を前記起電圧発生検出用のしきい値と周期検出用のしきい値とで切り替えることで、当該共用のコンパレータ回路により比較した結果として出力される電圧に基づいて、前記駆動信号の周期または前記起電圧の発生の検出を行う構成を有する ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  9. 圧電素子と、
    報知指示に応じて前記圧電素子を駆動する駆動部と、
    前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整部と、を備える
    ことを特徴とする携帯機器。
  10. 外装体に接触する圧電素子と、
    報知指示に応じて前記圧電素子を駆動する駆動部と、
    前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整部と、を備える
    ことを特徴とする携帯機器。
  11. 圧電素子と、
    報知指示に応じて前記圧電素子を駆動する駆動部と、
    前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整部と、を備え
    前記周期検出部は、前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧を検出する
    ことを特徴とする携帯機器。
  12. 圧電素子と、
    報知指示に応じて前記圧電素子を駆動する駆動部と、
    前記駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出部と、
    前記周期検出部が検出した前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整部と、を備え
    前記周期検出部は、前記圧電素子が外部から受けた衝撃に応じて発生する起電圧を検出し、
    前記周期検出部は、前記圧電素子に前記報知指示に応じて供給される駆動信号の周期と周期検出用のしきい値と比較し、前記衝撃に応じて発生する起電圧と起電圧発生検出用のしきい値と比較する比較部を備える
    ことを特徴とする携帯機器。
  13. 周期検出部が、報知指示に応じて圧電素子を駆動する駆動部が前記圧電素子に供給する駆動信号の周期を検出する周期検出手順と、
    調整部が、前記周期検出手順により検出された前記周期に基づいて、前記圧電素子が振動する大きさを調整することで報知量を調整する調整手順と、
    を含むことを特徴とする電子機器の制御方法。
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