JP6218692B2 - デュアルタイプの波動歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の内歯歯車、半径方向に撓み可能な円筒状の外歯歯車、および波動発生器を備えた波動歯車装置に関する。
円筒状の外歯歯車を備えた波動歯車装置は、一般に、回転しないように固定される静止側内歯歯車と、回転入力要素である波動発生器と、減速回転出力要素である駆動側内歯歯車と、静止側内歯歯車および駆動側内歯歯車にかみ合い可能で半径方向に撓み可能な円筒状の外歯歯車とを備えている。典型的な波動歯車装置では、外歯歯車は楕円状に撓められて静止側および駆動側の内歯歯車に対して楕円形状の長軸両端の位置でかみ合っている。
特許文献1、には、静止側内歯歯車の歯数が外歯歯車より2枚多く、駆動側内歯歯車の歯数が外歯歯車と同一の一般的な波動歯車装置が記載されている。ここで、特許文献1においては、外歯歯車の外歯は、その歯筋方向の中央部分で二分され、一方の外歯部分が静止側内歯歯車にかみ合い可能であり、他方の外歯部分が駆動側内歯歯車にかみ合い可能である。また、特許文献においては、外歯歯車のリム肉厚が、外歯歯車の歯底疲労強度に大きく影響を与えることが記載されている。
これらの特許文献1、に開示の波動歯車装置では、波動発生器が回転すると、外歯歯車が、静止側内歯歯車との歯数差に応じた速比で減速回転する。外歯歯車と一体回転する駆動側内歯歯車から、外歯歯車の減速回転が出力される。
特許文献2には、静止側内歯歯車の歯数が外歯歯車よりも2枚多く、駆動側内歯歯車の歯数が外歯歯車よりも2枚少ない波動歯車装置が記載されている。この波動歯車装置では、波動発生器が回転すると、外歯歯車が、静止側内歯歯車との歯数差に応じた速比で減速回転する。外歯歯車の回転は、当該外歯歯車と駆動側内歯歯車との間の歯数差に応じた速比で増速されて、駆動側内歯歯車から出力される。駆動側内歯歯車から出力される回転は、波動発生器への入力回転に対して、速比50よりも小さな速比で減速された減速回転になる。
一方、特許文献2、3には、2列のボールベアリングを備えた波動発生器を有する波動歯車装置が記載されている。この形式の波動発生器は、楕円状輪郭の外周面を備えた剛性プラグと、この外周面に装着した2列のボールベアリングとから構成される。楕円状に撓められている各ボールベアリングの外輪の外周面の長軸両端の部分によって、可撓性外歯歯車が半径方向の外方に押されて、第1、第2剛性内歯歯車に対するかみ合いが保持される。
特開2011−112214号公報 特開平02−275147号公報 実開平01−91151号公報 特開2008−180259号公報
ここで、外歯歯車として、半径方向に撓み可能な円筒体の外周面に、一方の第1内歯歯車にかみ合い可能な第1外歯と、他方の第2内歯歯車にかみ合い可能で第1外歯とは歯数の異なる第2外歯とが形成されたものを用いることが考えられる。このようにすれば、特許文献2に記載されている波動歯車装置と同様に、第1外歯と第1内歯歯車との間で減速あるいは増速を行うことができ、第2外歯と第2内歯歯車との間でも減速あるいは増速を行うことができる。よって、速比が50未満の波動歯車装置を実現可能である。また、特許文献2に記載の波動歯車装置に比べて、50未満の速比を備えた波動歯車装置を、より高い自由度で設計可能になる。
本明細書においては、撓み可能な円筒体の外周面に、歯数が異なる第1、第2外歯が形成されている外歯歯車を備えた波動歯車装置を、「デュアルタイプの波動歯車装置」と呼ぶものとする。
デュアルタイプの波動歯車装置においては、外歯歯車の第1外歯および第2外歯が共通の円筒体の外周面に形成されており、それらの歯底リム部は相互に繋がっている。円筒体が波動発生器によって楕円状に撓められると、歯数の異なる第1、第2外歯は、それぞれ別の内歯歯車にかみ合う。
ここで、波動発生器によって外歯歯車を楕円状に撓めた場合には、外歯歯車に形成されている第1、第2外歯は半径方向の同一量だけ撓む。第1、第2外歯は歯数が相違し、モジュールも相違する。第1外歯が第1内歯歯車の内歯に良好な状態でかみ合い可能な撓み量と、第2外歯が第2内歯歯車の内歯に良好な状態でかみ合い可能な撓み量とは、相互に異なる。
このため、一方の外歯が内歯に対して良好な状態でかみ合い可能であっても、他方の外歯は、内歯に対するかみ合い量が不足し、あるいは内歯に対するかみ合い量が過剰になってしまう。外歯の内歯に対するかみ合い量が不足すると、伝達トルク容量が低下し、波動歯車装置の負荷容量が低下する。また、外歯の内歯に対するかみ合い量が過剰であると、双方の歯が干渉し、それらの耐摩耗性が低下する。また、第1、第2外歯における内歯とのかみ合い状態が異なると、第1、第2外歯の歯底疲労強度のバランスが悪化する。さらには、波動発生器における第1、第2外歯を支持している第1、第2ウエーブベアリングのベアリングボール荷重分布の変動幅が大きくなり、ウエーブベアリングの寿命が悪化するおそれがある。
従来においてはデュアルタイプの波動歯車装置については何ら提案されていない。したがって、歯数の異なる左右の第1、第2外歯を同一の撓み量で撓めた場合における内歯歯車とのかみ合い状態、および、かみ合い状態に起因する弊害については何ら着目されていない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、歯数の異なる第1、第2外歯を適切に撓めて各内歯歯車との間で良好なかみ合い状態を形成できるように、第1、第2外歯の歯形が適切に設定されたデュアルタイプの波動歯車装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のデュアルタイプの波動歯車装置は、
第1内歯が形成されている剛性の第1内歯歯車と、
前記第1内歯歯車に同軸に並列配置され、第2内歯が形成されている剛性の第2内歯歯車と、
前記第1、第2内歯歯車の内側に同軸に配置され、半径方向に撓み可能な円筒体の外周面に、前記第1内歯にかみ合い可能な第1外歯および前記第2内歯にかみ合い可能で前記
第1外歯とは歯数が異なる第2外歯が形成されている可撓性の外歯歯車と、
前記外歯歯車を楕円状に撓めて、前記第1外歯を前記第1内歯に部分的にかみ合わせ、前記第2外歯を前記第2内歯に部分的にかみ合わせる波動発生器と、
を有しており、
前記第1外歯の歯数をZf1、前記第2外歯の歯数をZf2、nを正の整数とすると、
Zf1=Zf2−2n
であり、相対的に前記第1外歯が歯数の少ない外歯であり、前記第2外歯が歯数の多い外歯であり、
前記第1外歯のモジュールをm、前記第2外歯のモジュールをmとし、
、nを正の整数として、前記第1外歯と前記第1内歯の歯数差を2n、前記第2外歯と前記第2内歯の歯数差を2nと表し、
楕円状に撓められる前記第1外歯の長軸位置における半径方向撓み量の理論値dおよび前記第2外歯の半径方向撓み量の理論値dを、それぞれ、
=m
=m
と表し、
前記波動発生器によって撓められる前記第1、第2外歯の半径方向撓み量をdとすると、当該半径方向撓み量dは、
d < d1
d > d2
であり、
前記第1外歯のピッチ円を中心として、前記第1外歯の歯形における全歯丈の50%の範囲内の歯面の各部分に引いた歯形接線と、歯形中心線とのなす角の平均を第1平均圧力角α1とし、
前記第2外歯のピッチ円を中心として、前記第2外歯の歯形における全歯丈の50%の範囲内の歯面の各部分に引いた歯形接線と、前記第2外歯の歯形中心線とのなす角の平均を第2平均圧力角α2とすると、
α1 > α2
に設定されていることを特徴としている。
ここで、前記第1、第2平均圧力角α1、α2は、
0.29α1 < α2 < 0.75α1
の関係を満たすことが望ましい。
本発明では、歯数の異なる第1、第2外歯を同一の撓み量となるように楕円状に撓めて、第1、第2内歯のそれぞれにかみ合わせている。歯数の少ない第1外歯の側では、その撓み量が理論値よりも少なくなる。第1外歯の平均圧力角を大きくすることで、歯形の歯厚を厚くすることができる。これにより、かみ合い時の進入量が少ない第1外歯と第1内歯との間のかみ合い不足を解消でき、良好なかみ合い状態を形成できる。
これに対して、歯数の多い第2外歯の側では、その撓み量が理論値よりも多くなる。第2外歯の平均圧力角を小さくすることで、歯形の歯厚を薄くすることができる。これにより、かみ合い時の進入量が多い第2外歯と第2内歯との間の干渉を解消でき、良好なかみ合い状態を形成できる。
この結果、第1外歯と第1内歯のかみ合い状態、および、第2外歯と第2内歯とのかみ合い状態の悪化に起因する波動歯車装置の負荷容量の低下、第1、第2外歯の間の歯底疲労強度のバランスの悪化、外歯歯車および内歯歯車の耐摩耗性の低下などの弊害を解消することができる。また、第1、第2外歯を支持している波動発生器において、その第1、第2ウエーブベアリングのベアリングボール荷重分布の変動幅を抑制でき、ウエーブベア
リングの寿命の低下を防止できる。
本発明において、前記第1外歯の歯底リムの肉厚をt(1)、前記第2外歯の歯底リムのリム肉厚をt(2)とすると、これらのリム肉厚t(1)、t(2)は、
t(1) < t(2)
であることが望ましい。
このように、歯数の多い外歯のリム肉厚を他方の歯数の少ない外歯のリム肉厚よりも厚くしている。これにより、第1、第2外歯の歯底疲労強度のバランスをとることできる。
次に、本発明において、
前記波動発生器は、
剛性のプラグと、
前記プラグの外周面に形成した楕円状輪郭の外周面と、
前記外周面に装着され、前記第1外歯を支持するボールベアリングからなる第1ウエーブベアリングと、
前記外周面に装着され、前記第2外歯を支持するボールベアリングからなる第2ウエーブベアリングと、
を備えていることが望ましい。
また、デュアルタイプの波動歯車装置では、各歯の歯数の関係を次のように設定することができる。すなわち、前記第1外歯の歯数は前記第1内歯の歯数とは異なり、前記第2外歯の歯数は前記第2内歯の歯数とは異なる。
具体的には、前記第1外歯の歯数は前記第1内歯の歯数よりも少なく、前記第1内歯の歯数と前記第2内歯の歯数は同一である。
さらに、デュアルタイプの波動歯車装置は一般に減速機として用いられる。この場合には、例えば、前記波動発生器は回転入力要素であり、前記第1内歯歯車および前記第2内歯歯車のうち、一方は回転しないように固定された静止側内歯歯車であり、他方は減速回転出力要素である駆動側内歯歯車である。
本発明を適用したデュアルタイプの波動歯車装置の端面図および縦断面図である。 図1のデュアルタイプの波動歯車装置の模式図である。 図1の波動歯車装置の部分拡大断面図である。 図1の外歯歯車の撓み状態を示す説明図である。 図1の外歯歯車の第1、第2外歯の歯形を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したデュアルタイプの波動歯車装置の実施の形態を説明する。
[波動歯車装置の全体構成]
図1は本発明の実施の形態に係るデュアルタイプの波動歯車装置(以下、単に「波動歯車装置」と呼ぶ。)を示す端面図および縦断面図であり、図2はその模式図である。波動歯車装置1は、例えば減速機として用いられ、円環状の剛性の第1内歯歯車2と、円環状の剛性の第2内歯歯車3と、半径方向に撓み可能な薄肉弾性体からなる円筒形状の可撓性の外歯歯車4と、楕円状輪郭の波動発生器5とを備えている。
第1、第2内歯歯車2、3は、中心軸線1aの方向に、所定の隙間を開けて、同軸に並列配置されている。本例では、第1内歯歯車2は回転しないように固定された静止側内歯歯車であり、その第1内歯2aの歯数はZc1である。第2内歯歯車3は回転自在の状態に支持された駆動側内歯歯車であり、その第2内歯3aの歯数はZc2である。第2内歯歯車3は波動歯車装置1の減速回転出力要素である。
円筒形状の外歯歯車4は、第1、第2内歯歯車2、3の内側に同軸に配置されている。外歯歯車4は、半径方向に撓み可能な薄肉弾性体である円筒体6と、この円筒体6の円形外周面に形成した第1外歯7および第2外歯8と、これらの間に形成したカッター逃げ部として機能する隙間9(図3参照)とを備えている。第1外歯7は、円筒体6の円形外周面において、中心軸線1aの方向における一方の側に形成され、第2外歯8は他方の第2内歯3aの側に形成されている。これら第1、第2外歯7、8は、中心軸線1aの方向が歯筋方向となるように形成されている。
すなわち、第1外歯7は第1内歯2aに対峙する側に形成され、その歯数はZf1であり、第1内歯2aにかみ合い可能である。第2外歯8は第2内歯3aに対峙する側に形成され、その歯数はZf2であり、第2内歯3aにかみ合い可能である。これらの歯数Zf1、Zf2は異なる。
波動発生器5は、楕円状輪郭の剛性プラグ11と、この剛性プラグ11の楕円状外周面に装着した第1ウエーブベアリング12および第2ウエーブベアリング13とを備えている。第1、第2ウエーブベアリング12、13はボールベアリングから形成されている。
波動発生器5は外歯歯車4の円筒体6の内周面に嵌め込まれ、円筒体6を楕円状に撓めている。したがって、第1、第2外歯7、8も楕円状に撓められている。楕円状に撓められた外歯歯車4は、その楕円形状の長軸Lmaxの両端位置において、第1、第2内歯歯車2、3にかみ合っている。すなわち、第1外歯7が楕円形状の長軸の両端位置において第1内歯2aにかみ合っており、第2外歯8が長軸の両端位置において第2内歯3aにかみ合っている。
波動発生器5は波動歯車装置1の入力回転要素である。波動発生器5の剛性プラグ11は軸穴11cを備えており、ここに、入力回転軸10(図2参照)が同軸に連結固定される。例えば、モーター出力軸が連結固定される。波動発生器5が回転すると、外歯歯車4の第1外歯7と静止側の第1内歯2aのかみ合い位置、および、外歯歯車4の第2外歯8と駆動側の第2内歯3aのかみ合い位置が円周方向に移動する。
第1外歯7の歯数Zf1と第2外歯8の歯数Zf2とは異なり、本例では第2外歯の歯数Zf2の方が多い。また、第1内歯2aの歯数Zc1は第1外歯7の歯数Zf1とは異なり、本例では、第1内歯2aの歯数Zc1の方が多い。第2内歯3aの歯数Zc2と第2外歯8の歯数Zf2とは異なり、本例では、第2内歯3aの歯数Zc2の方が少ない。
本例では、外歯歯車4が楕円状に撓められて円周方向の2か所で内歯歯車2、3にかみ合う。したがって、第1外歯7の歯数Zf1と第2外歯8の歯数Zf2との差は、nを正の整数とすると、2n枚である。同様に、第1内歯2aの歯数Zc1と第1外歯7の歯数Zf1との差は、nを正の整数とすると、2n枚である。第2内歯3aの歯数Zc2と第2外歯8の歯数Zf2との差は、nを正の整数とすると、2n枚である。
Zf1=Zf2+2n
Zc1=Zf1+2n
Zc2=Zf2−2n
具体例として、各歯数は次のように設定される(n=n=n=1)。
Zc1=62
Zf1=60
Zc2=62
Zf2=64
第1内歯歯車2と第1外歯7の間の速比R1、第2内歯歯車3と第2外歯8の間の速比R2は、それぞれ次のようになる。
i1=1/R1=(Zf1−Zc1)/Zf1=(60−62)/60=−1/30
i2=1/R2=(Zf2−Zc2)/Zf2=(64−62)/64=1/32
したがって、R1=−30、R2=32が得られる。
波動歯車装置1の速比Rは、速比R1、R2を用いて、次式で表される。よって、本発明によれば、大幅に小さな速比(低減速比)の波動歯車装置を実現できる。(なお、速比のマイナス符号は、出力回転の方向が入力回転の方向とは逆方向であることを示す。)
R=(R1・R2−R1)/(−R1+R2)
=(−30×32+30)/(30+32)
=−930/62
=−15
このように、本例の波動歯車装置1によれば、50未満、例えば、30よりも大幅に低い速比を得ることが可能である。また、従来とは異なり、外歯歯車の外歯として、歯数、モジュールの異なる第1外歯7および第2外歯8が形成されている。よって、速比設定のための設計の自由度が高く、低い速比の波動歯車装置を従来に比べて、容易に実現できる。
[外歯歯車の構成]
図3は図1の波動歯車装置1の部分拡大断面図である。この図を主に参照して、外歯歯車4に形成されている第1、第2外歯7、8について詳しく説明する。本例では、第1、第2外歯7、8がかみ合い可能な第1、第2内歯2a、3aの歯幅は実質的に同一である。したがって、円筒体6における歯筋方向の中央位置6aを中心として、対称な状態で同一歯幅の第1外歯7および第2外歯8が形成されている。第1内歯2a、第2内歯3aの歯幅が相互に異なる場合には、これに対応させて、第1外歯7、第2外歯8も異なる歯幅とされる。
第1、第2外歯7、8の間には、歯筋方向に所定の幅を備えた隙間9が形成されている。隙間9は、第1、第2外歯7、8を歯切するために用いる歯切り用カッターのカッター逃げ部として機能する。
(第1、第2外歯のリム肉厚)
第1外歯7および第2外歯8の歯底リムのリム肉厚は次のように設定されている。第1外歯7のリム肉厚をt(1)、第2外歯8のリム肉厚をt(2)とすると、歯数の多い第2外歯8のリム肉厚t(2)が歯数の少ない第1外歯7のリム肉厚t(1)よりも厚くなるように設定されている。
t(1) < t(2)
(第1、第2外歯の撓み量)
本例の外歯歯車4の第1、第2外歯7、8は、2列のウエーブベアリング12、13を備えた波動発生器5によって共通の楕円形状に撓められる。第1外歯7のモジュールをm
、第2外歯8のモジュールをmとする。第1外歯7と第1内歯2aの歯数差は2nであり、第2外歯8と第2内歯3aの歯数差は2nである。したがって、楕円状に撓められる第1外歯7の長軸位置Lmaxにおける半径方向撓み量の理論値dおよび前記第2外歯8の半径方向撓み量の理論値dを、それぞれ、
=m
=m
と表すことができる。
同一の円筒体6の外周面に形成されている歯数の異なる第1、第2外歯7、8の場合には、双方のピッチ円直径がほぼ同一である。よって、通常は、半径方向撓み量の理論値mnは歯数の多い方が小さくなる。
本例では、波動発生器5によって撓められる第1、第2外歯7、8の半径方向撓み量を共通の撓み量dとしてある。この半径方向撓み量dは、
d < d1
d > d2
としてある。
図4は外歯歯車4の撓み状態を誇張して示す説明図である。この図4を参照して説明すると、外歯歯車4を楕円状に撓める前の真円の状態において、その円筒体(歯底リム)6の厚みの中央を通る円をリム中立円Cとする。このリム中立円Cは、外歯歯車4を楕円状に撓めることによって楕円状に変形する。これを楕円状リム中立曲線C1と呼ぶものとする。
外歯歯車4の半径方向撓み量dは、楕円状リム中立曲線C1における長軸Lmaxの半径とリム中立円Cの半径との差である。外歯歯車のモジュールをm、2n(n:正の整数)を内歯歯車との歯数差、κを偏位係数として、κmnと表される。κ=1の場合の半径方向撓み量mnは、外歯歯車のピッチ円直径を、剛性内歯車を固定した場合の減速比で除した値であり、これが半径方向撓み量の理論値(標準偏位の撓み量)である。
本例では、上記のように、歯数の少ない第1外歯7の撓み状態は、理論値よりも少ない撓み量(κ<1の負偏位の撓み量)に設定してある。逆に、歯数の多い第2外歯8の撓み状態は、理論値よりも多い撓み量(κ>1の正偏位の撓み量)に設定してある。
(第1、第2外歯の平均圧力角)
図5(a)は第1外歯7を規定する歯形の圧力角を示す説明図であり、図5(b)は第2外歯8を規定する歯形の圧力角を示す説明図である。これらの図を参照して、本例の第1、第2外歯7、8の歯形の圧力角について説明する。
図5(a)において、第1外歯7の一つの歯形70において、そのピッチ円PC1を中心として、歯形70の全歯丈h1の50%の範囲を規定する主要歯面領域をA1とする。この主要歯面領域A1内の歯面の各部分に引いた歯形接線と、歯形70の歯形中心線とのなす角の平均を求め、これを第1平均圧力角α1とする。
同様に、図5(b)において、第2外歯8の一つの歯形80において、そのピッチ円PC2を中心として、歯形80の全歯丈h2の50%の範囲を規定する主要歯面領域をA2とする。この主要歯面領域A2を規定している歯面の各部分に引いた歯形接線と、歯形80の歯形中心線とのなす角の平均を求め、これを第2平均圧力角α2とする。
本例では、歯数の少ない第1外歯7の第1平均圧力角α1が、歯数の多い第2外歯8の
第2平均圧力角α2よりも大きくなるように設定されている(α1 > α2)。例えば、第1、第2平均圧力角α1、α2の関係が次のように設定されている。
α2 ≒ 0.31α1
本発明者等の実験によれば、第1、第2平均圧力角α1、α2の関係を次のように設定することが望ましいことが確認された。
0.29α1 < α2 < 0.75α1
歯数の異なる第1、第2外歯7、8の歯形の平均圧力角を上記のように設定することにより、双方の外歯7、8を共に良好なかみ合い状態で、各内歯歯車にかみ合わせることができる。また、第1、第2外歯7、8の耐摩耗性が改善され、第1、第2外歯7、8の歯底疲労強度のバランスが改善されることが確認された。さらに、第1、第2外歯7、8のそれぞれを支持している波動発生器5の2列のウエーブベアリング12、13のベアリングボールの荷重分布を均一化でき、ウエーブベアリング12、13の寿命を向上できることが確認された。
(隙間:カッター逃げ部)
次に、再び図3を参照して、第1、第2外歯7、8の間に形成されている隙間9について説明する。この隙間9は、先に述べたように、第1、第2外歯7、8を歯切するために用いる歯切り用カッターのカッター逃げ部として機能する。
隙間9は、歯筋方向に所定の幅を有し、歯筋方向の中央部分において歯丈方向に最深となる最深部を有している。本例では、歯厚方向から見た場合に、歯筋方向の中央部分が歯筋方向に平行に延びる直線によって規定される最深部9aとなっている。最深部9aにおける歯筋方向の両端には、第1外歯7の歯筋方向の内側端面7aを規定する凹円弧曲線および第2外歯8の歯筋方向の内側端面8aを規定する凹円弧曲線が滑らかに繋がっている。最深部9aを凹曲面によって規定し、両側の内側端面7a、8aを傾斜直線によって規定することもできる。また、最深部9aを直線によって規定し、両側の内側端面7a、8aを傾斜直線によって規定することもできる。
本例の隙間9の歯筋方向の幅は、最深部9aから歯丈方向に向けて漸増している。その歯筋方向における最大幅L1は、第1外歯7の歯先円の歯筋方向の内側端7bから、第2外歯8の歯先円の歯筋方向の内側端8bまでの歯筋方向の距離である。
ここで、第1外歯7の歯筋方向の外端7cから第2外歯8の歯筋方向の外端8cまでの幅をL、隙間9の歯筋方向における最大幅をL1とすると、
0.1L < L1 < 0.3L
に設定されている。
また、隙間9の最深部9aの深さは次のように設定されている。第1外歯7の歯丈をh1、第2外歯8の歯丈をh2、第1外歯7の歯先面7dから最深部9aまでの歯丈方向の深さをt1、第2外歯8の歯先面8dから最深部9aまでの歯丈方向の深さをt2とすると、
0.9h1 < t1 < 1.3h1
0.9h2 < t2 < 1.3h2
に設定されている。
デュアルタイプの波動歯車装置1の外歯歯車4においては、第1、第2外歯7、8の歯切りを行うために用いる歯切り用カッターも異なる。したがって、外歯歯車4の歯筋方向の中央部分、すなわち、第1外歯7と第2外歯8の間に、カッター逃げ部として機能する
隙間9が形成されている。
この隙間9をどのように形成するのかによって、歯筋方向における第1内歯2aに対する第1外歯7の歯当り、および歯面荷重分布が大きく影響を受ける。同様に、歯筋方向における第2内歯3aに対する第2外歯8の歯当り、および歯面荷重分布が大きく影響を受ける。
この点に着目して、上記のように、隙間9の最大幅L1を外歯歯車4の幅Lの0.1倍から0.3倍までの範囲内に設定し、その最大深さt1、t2を、第1、第2外歯7、8の歯丈h1、h2の0.9倍から1.3倍までの範囲内に設定している。このように隙間9を形成することで、第1、第2外歯7、8の歯筋方向の歯面荷重分布を均一化でき、第1、第2内歯2a、3aに対する第1、第2外歯7、8の歯筋方向の各位置で歯当りも良好な状態に維持できることが確認された。
[波動発生器のベアリングボールの中心間距離]
次に、図3を参照して第1、第2ウエーブベアリング12、13のベアリングボールの中心間距離について説明する。
波動発生器5の剛性プラグ11は、その中心軸線の方向の一方の側に、一定幅の楕円形輪郭の第1外周面11aが形成され、他方の側に、一定幅の楕円状輪郭の第2外周面11bが形成されている。第1外周面11aと第2外周面11bとは、同一形状で同一位相の楕円形状の外周面である。
第1外周面11aには、楕円状に撓められた状態で第1ウエーブベアリング12が装着されており、第2外周面11bには、楕円状に撓められた状態で第2ウエーブベアリング13が装着されている。第1、第2ウエーブベアリング12、13は同一サイズのベアリングである。
第1ウエーブベアリング12および第2ウエーブベアリング13のベアリングボール中心12a、13aは、外歯歯車4の歯幅方向の中央位置6aから、歯幅方向に等距離の位置にある。また、ベアリングボール中心間距離は、隙間9の最大幅L1の増加に伴って増加するように設定される。さらに、ベアリングボール中心間距離をLoとすると、当該ボール中心間距離Loは次式で示す範囲内の値となるように設定されている。
0.35L < Lo < 0.7L
従来においては、外歯歯車の支持面積を広くするために、2列のボールベアリングを備えた波動発生器が使用されている。ボール中心間距離については何ら考慮されておらず、2列のボールベアリングは外歯歯車の歯幅方向の中央部分に寄せて配置されている。
本例では、歯数の異なる第1、第2外歯7、8の支持剛性を高め、各外歯7、8の歯筋方向の各位置において内歯2a、3aに対する歯当りを改善できるように、2列のウエーブベアリング12、13のボール中心間距離Loを広げてある。すなわち、上記のように、第1、第2外歯7、8の間に形成されるカッター逃げ部として機能する隙間9の歯筋方向の最大幅L1の増加に伴って、ボール中心間距離Loを広げる(増加させる)ようにしている。また、ボール中心間距離Loの増減の範囲を外歯歯車4の幅Lに対して0.35倍から0.7倍までの範囲としてある。
これにより、形成される隙間9の幅に応じて、第1、第2外歯7、8のそれぞれに対して、歯筋方向における適切な位置にボール中心が位置するように、第1、第2ウエーブベアリング12、13を配置できる。これにより、第1、第2外歯7、8のそれぞれの歯幅
方向の各位置において、第1、第2外歯7、8を第1、第2ウエーブベアリング12、13によって確実に支持できる(波動発生器5の支持剛性を高めることができる。)。
この結果、第1、第2外歯7、8の歯幅方向の各位置における歯当りを改善でき、これらの歯底疲労強度を高めることができる。また、波動発生器5の各ウエーブベアリング12、13におけるベアリングボール荷重分布を平均化でき、その最大荷重を低減できるので、波動発生器5の寿命を改善できる。
[その他の実施の形態]
なお、上記の例では、第1内歯歯車2を静止側内歯歯車、第2内歯歯車3を駆動側内歯歯車(減速回転出力部材)としている。逆に、第1内歯歯車2を駆動側内歯歯車(減速回転出力部材)、第2内歯歯車3を静止側内歯歯車とすることもできる。
1 波動歯車装置、
1a 中心軸線、
2 第1内歯歯車、
2a 第1内歯、
3 第2内歯歯車、
3a 第2内歯、
4 外歯歯車、
5 波動発生器、
6 円筒体、
6a 中央位置、
7 歯数の少ない側の第1外歯、
7a 内側端面、
7b 内側端、
7c 外端、
7d 歯先面、
8 歯数の多い側の第2外歯、
8a 内側端面、
8b 内側端、
8c 外端、
8d 歯先面、
9 隙間、
9a 最深部、
10 入力回転軸、
11 剛性プラグ、
11a 第1外周面、
11b 第2外周面、
11c 軸穴、
12 第1ウエーブベアリング、
12a ベアリングボール中心、
13 第2ウエーブベアリング、
13a ベアリングボール中心、
70 第1外歯の歯形、
80 第2外歯の歯形、
Lo ベアリングボール中心間距離、
L 幅、
L1 最大幅、
h1 歯丈、
h2 歯丈、
t1 深さ、
t2 深さ、
C リム中立円、
C1 楕円状リム中立曲線、
t(1) 第1外歯の歯底リムのリム肉厚、
t(2) 第2外歯の歯底リムのリム肉厚、
α1 第1平均圧力角、
α2 第2平均圧力角、
A1 第1外歯の歯形の主要歯面領域、
A2 第2外歯の歯形の主要歯面領域、
B1 歯面接線、
B2 歯形中心線、
B3 歯面接線、
B4 歯形中心線、
Lmax 長軸

Claims (7)

  1. 第1内歯が形成されている剛性の第1内歯歯車と、
    前記第1内歯歯車に同軸に並列配置され、第2内歯が形成されている剛性の第2内歯歯車と、
    前記第1、第2内歯歯車の内側に同軸に配置され、半径方向に撓み可能な円筒体の外周面に、前記第1内歯にかみ合い可能な第1外歯および前記第2内歯にかみ合い可能で前記第1外歯とは歯数が異なる第2外歯が形成されている可撓性の外歯歯車と、
    前記外歯歯車を楕円状に撓めて、前記第1外歯を前記第1内歯に部分的にかみ合わせ、前記第2外歯を前記第2内歯に部分的にかみ合わせる波動発生器と、
    を有しており、
    前記第1外歯の歯数をZf1、前記第2外歯の歯数をZf2、nを正の整数とすると、
    Zf1=Zf2−2n
    であり、相対的に前記第1外歯が歯数の少ない外歯であり、前記第2外歯が歯数の多い外歯であり、
    前記第1外歯のモジュールをm、前記第2外歯のモジュールをmとし、
    、nを正の整数として、前記第1外歯と前記第1内歯の歯数差を2n、前記第2外歯と前記第2内歯の歯数差を2nと表し、
    楕円状に撓められる前記第1外歯の長軸位置における半径方向撓み量の理論値dおよび前記第2外歯の半径方向撓み量の理論値dを、それぞれ、
    =m
    =m
    と表すものとすると、
    前記波動発生器によって撓められる前記第1、第2外歯の半径方向撓み量をdとすると、当該半径方向撓み量dは、
    d < d1
    d > d2
    であり、
    前記第1外歯のピッチ円を中心として、当該第1外歯の歯形の全歯丈の50%の範囲内に位置する歯面の各部分に引いた歯形接線と、歯形中心線とのなす角の平均を第1平均圧力角α1とし、
    前記第2外歯のピッチ円を中心として、当該第2外歯の歯形の全歯丈の50%の範囲内に位置する歯面の各部分に引いた歯形接線と、歯形中心線とのなす角の平均を第2平均圧力角α2とすると、
    α1 > α2
    に設定されていることを特徴とするデュアルタイプの波動歯車装置。
  2. 前記第1、第2平均圧力角α1、α2は、
    0.29α1 < α2 < 0.75α1
    の関係を満たす請求項1に記載のデュアルタイプの波動歯車装置。
  3. 前記第1外歯の歯底リムの肉厚をt(1)、前記第2外歯の歯底リムのリム肉厚をt(2)とすると、これらのリム肉厚t(1)、t(2)は、
    t(1) < t(2)
    である請求項1または2に記載のデュアルタイプの波動歯車装置。
  4. 前記波動発生器は、
    剛性のプラグと、
    前記プラグの外周面に形成した楕円状輪郭の外周面と、
    前記外周面に装着され、前記第1外歯を支持するボールベアリングからなる第1ウエー
    ブベアリングと、
    前記外周面に装着され、前記第2外歯を支持するボールベアリングからなる第2ウエーブベアリングと、
    を備えている請求項1ないし3のうちのいずれか一つの項に記載の波動歯車装置。
  5. 前記第1外歯の歯数は前記第1内歯の歯数とは異なり、
    前記第2外歯の歯数は前記第2内歯の歯数とは異なる、
    請求項1ないし4のうちのいずれか一つの項に記載の波動歯車装置。
  6. 前記第1外歯の歯数は前記第1内歯の歯数よりも少なく、
    前記第1内歯の歯数と前記第2内歯の歯数は同一である、
    請求項5に記載の波動歯車装置。
  7. 前記波動発生器は回転入力要素であり、
    前記第1内歯歯車および前記第2内歯歯車のうち、一方は回転しないように固定された静止側内歯歯車であり、他方は減速回転出力要素である駆動側内歯歯車である、
    請求項5または6に記載の波動歯車装置。
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