JP6218024B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、パイロット作動式の電磁弁に関する。
自動車用空調装置は、一般に、圧縮機、凝縮器、蒸発器等を冷媒循環通路に配置して構成される。そして、このような冷凍サイクルの運転状態に応じた冷媒循環通路の切り替えや冷媒流量の調整等のために種々の制御弁が設けられている。このような制御弁として、比較的小さな電力にて大きな弁部を開閉制御可能なパイロット作動式の電磁弁が用いられることがある(例えば特許文献1参照)。
このような電磁弁は、ソレノイドにより小さなパイロット弁体を駆動してパイロット弁を開閉し、それにより調整された差圧により大きな主弁体を駆動して主弁を開閉する。主弁体にはピストンが一体に設けられ、そのピストンによりボディ内に背圧室が区画される。主弁体には背圧室に冷媒を導入するためのリーク通路と、背圧室から冷媒を導出するパイロット通路が形成され、パイロット弁の開閉によりパイロット通路が開放又は遮断される。それにより背圧室の圧力を変化させることによって主弁を開閉制御する。この背圧室の圧力は、その背圧室に導入される冷媒の流量と、背圧室から導出される冷媒の流量とのバランスにより調整される。
特開2001−124440号公報
このような電磁弁として、パイロット弁のシール性を確保するためにパイロット弁体の先端部にゴム等の可撓性シール部材を装着し、主弁体に設けられたパイロット弁座に着脱させるものがある。このような構成によれば、シール部材がパイロット弁座に着座したときに適度に変形して密着するため、良好なシール性を得ることができる。しかしながら、パイロット弁体がソレノイドの可動鉄心に一体化されているため、このような変形が可動鉄心のストロークに影響を与える。すなわち、シール部材の変形量により可動鉄心のストロークが変化するため、可動鉄心と固定鉄心との間の磁気ギャップが変化し、ソレノイドの制御性能に影響を与える虞がある。場合によっては、可動鉄心と固定鉄心とが衝突してノイズを発生させる虞がある。また、パイロット弁座の形状によっては、パイロット弁体のストロークが変化することでシール部材の受圧径が変化し、パイロット弁体に作用する前後差圧とソレノイドの吸引力とのバランスが崩れ、ソレノイドの制御性能を低下させる虞がある。
本発明の目的は、パイロット作動式の電磁弁において、パイロット弁のシール性能を維持しつつその開閉制御特性を安定化させることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電磁弁は、パイロット作動式の電磁弁において、流体を導入する導入ポートと、流体を導出する導出ポートと、導入ポートと導出ポートとをつなぐ主通路とを有するボディと、主通路に設けられた主弁座に着脱して主弁を開閉する主弁体と、主通路と背圧室とを区画する区画部とを一体に備えた金属製の弁駆動体と、導入ポートと導出ポートとを背圧室を介してつなぐ副通路に設けられたパイロット弁座に着脱してパイロット弁を開閉するパイロット弁体と、パイロット弁体と一体に軸線方向に変位する第1鉄心と、第1鉄心と軸線方向に対向配置される第2鉄心とを含むソレノイドと、を備える。弁駆動体を貫通するようにパイロット通路が形成され、パイロット通路の一端側に背圧室に突出するようにパイロット弁座が設けられ、パイロット通路の他端が導出ポートに連通し、パイロット弁体は、第1鉄心に一体に設けられた金属製の本体と、本体の先端部に嵌着されてパイロット弁座に着脱する可撓性を有するシール部材と、シール部材がパイロット弁座に着座した後に軸線方向に係止されることにより弁駆動体に対するパイロット弁体の変位を規制するストッパとを含む。シール部材がパイロット弁座に当接してからストッパの係止により着座が完了するまで、パイロット弁の前後差圧をうけるシール部材の受圧径が変化しないようストッパが構成されている。
この態様によると、パイロット弁体がパイロット弁座に着座した際にシール部材が変形することにより良好なシール性が維持される。一方、シール部材がパイロット弁座に着座した後にストッパが係止されることでパイロット弁体の変位が規制されるため、ソレノイドの磁気ギャップを一定に保つことができる。また、パイロット弁体の着座時の受圧径が常に一定に保たれる。その結果、第1鉄心と第2鉄心との衝突によるノイズの発生を防止することができる。また、ソレノイドによる制御性能が安定する。
本発明によれば、パイロット作動式の電磁弁において、パイロット弁のシール性能を維持しつつその開閉制御特性を安定化させることができる。
実施形態に係る電磁弁の具体的構成を表す断面図である。 制御弁の動作状態を表す説明図である。 弁体におけるシール部材の脱落防止構造を示す部分拡大図である。 シール部材の組み付け工程を概略的に示す図である。 支持部材の組み付け前の構成を示す図である。 弁駆動体のピストンにおけるシール構造を示す部分拡大図である。 ピストンの構成部材の構造を示す斜視図である。 ピストンのシール構造による作用効果を示す図である。 パイロット弁のストッパ構造を示す部分拡大図である。 変形例に係る弁駆動体のピストンにおけるシール構造を示す部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。
本実施形態は、本発明の制御弁を電気自動車の冷暖房装置に適用する電磁弁として具体化したものである。この車両用冷暖房装置は、圧縮機、室内凝縮器、室外熱交換器、蒸発器およびアキュムレータを配管にて接続した冷凍サイクルを備える。車両用冷暖房装置は、作動流体としての冷媒が冷凍サイクルを状態変化しながら循環する過程で、その冷媒の熱を利用して車室内の空調を行うヒートポンプ式の冷暖房装置として構成されている。車両用冷暖房装置は、冷房運転時と暖房運転時とで複数の冷媒循環通路を切り替えるように運転される。本実施形態の制御弁は、これらの冷媒循環通路の分岐点に設けられ、冷媒の流れを切り替える三方弁として構成される。
次に、本実施形態の制御弁の具体的構成について説明する。図1は、実施形態に係る電磁弁の具体的構成を表す断面図である。
制御弁1は、いわゆるパイロット作動式の電磁弁であり、弁本体2とソレノイド4とを軸線方向に組み付けて構成される。弁本体2のボディ5には、上流側通路からの冷媒の流れを第1下流側通路または第2下流側通路へ切り替える主弁6と、主弁6の開閉状態を制御するパイロット弁8が組み込まれている。
ボディ5は、角柱状の第1ボディ10の内方に段付円筒状の第2ボディ12および第3ボディ13を組み付けて構成されている。本実施形態において、第1ボディ10および第2ボディ12はアルミニウム合金からなり、第3ボディ13はステンレス鋼(SUS)からなる。第1ボディ10の一方の側面には、上流側通路につながる導入ポート14が設けられている。第1ボディ10の反対側の側面には、その上部に第1下流側通路につながる導出ポート16(「第1導出ポート」に該当する)が設けられ、下部に第2下流側通路につながる導出ポート18(「第2導出ポート」に該当する)が設けられている。
第2ボディ12は、下方に向けて小径化する段付円筒状の本体を有し、第1ボディ10に同軸状に保持されている。第2ボディ12の上端部外周面にはOリング20が嵌着され、下端部外周面にはOリング22が嵌着されている。これにより、第1ボディ10と第2ボディ12との間隙を介した冷媒の漏洩が防止されている。第2ボディ12の下端部には弁孔26(「第1弁孔」に該当する)が形成され、その下端開口部に弁座28(「第1弁座」に該当する)が形成されている。第2ボディ12の導出ポート16との対向面には、内外を連通させる連通孔30が形成されている。導入ポート14、弁孔26、および導出ポート16をつなぐ内部通路により、上流側通路と第1下流側通路とをつなぐ第1通路(「第1の主通路」に該当する)が形成されている。
第1ボディ10の上部に段付円筒状の第3ボディ13が保持されている。第1ボディ10の上端部と第3ボディ13との間にはOリング27が介装されており、第1ボディ10と第3ボディ13との間隙を介した冷媒の漏洩が防止されている。第3ボディ13は、その上半部が縮径されており、その縮径部がソレノイド4との接続部となっている。第3ボディ13の上端部外周面にはOリング29が嵌着されている。
第1ボディ10における導入ポート14と導出ポート18との連通部には、円ボス状の弁座形成部32が設けられている。弁座形成部32は、第2ボディ12側に突出し、その内方に弁孔34(「第2弁孔」に該当する)が形成されている。また、弁座形成部32の上端開口縁により弁座36(「第2弁座」に該当する)が形成されている。導入ポート14、弁孔34および導出ポート18をつなぐ内部通路により、上流側通路と第2下流側通路とをつなぐ第2通路(「第2の主通路」に該当する)が形成されている。弁孔26と弁孔34とは同軸状に設けられており、両者の間には弁室38が形成されている。
ボディ5の内方には弁駆動体40が配設されている。弁駆動体40は、ボディ5の中央部を軸線方向に延びる円筒状の本体42と、本体42の下端部に一体に設けられた弁体44と、本体42の上部に一体に設けられたピストン46と、本体42の軸線方向中間部に半径方向外向きに突設された区画部48とを有する。本実施形態において、本体42はアルミニウム合金からなる。本体42は、第2ボディ12を貫通するように設けられている。本体42を軸線方向に貫通するようにパイロット通路50が形成されている。本体42の上端部の内径がやや縮径されてパイロット弁孔49が形成され、その上端開口部にパイロット弁座51が形成されている。
弁体44は、本体42の下端部に外挿固定される支持部材52およびガイド部材54と、支持部材52の上面に支持されるパッキン56(「第1シール部材」として機能する)と、支持部材52の下面に支持されるパッキン58(「第2シール部材」として機能する)とを含む。本実施形態において、支持部材52およびガイド部材54はステンレス鋼(SUS)からなる。パッキン56,58は、リング状の弾性体(本実施形態ではゴム)からなる。弁体44は、弁室38内を変位し、パッキン56が弁座28に着脱することにより第1の弁部を開閉し、パッキン58が弁座36に着脱することにより第2の弁部を開閉する。なお、弁体44には、パッキン56,58の脱落防止構造が設けられるが、その詳細については後述する。
ガイド部材54は、支持部材52を下方から支持する円板状の本体と、その本体の周縁部から下方に延設された複数の脚部60(同図には1つのみ表示)とを有し、弁孔34の内周面によって摺動可能に支持されている。弁室38には、弁体44を外側から包囲するように円筒状のストレーナ62が配設されている。ストレーナ62は、弁室38への異物の侵入を抑制するためのフィルタを含む。
ピストン46は、第2ボディ12と第3ボディ13とに囲まれる空間を高圧室64と背圧室66とに区画する「区画部」として機能する。高圧室64は、第2ボディ12に設けられた連通路67を介して導入ポート14に連通する。背圧室66は、ソレノイド4の内部に連通する。導入ポート14と導出ポート18とを連通路67,高圧室64,背圧室66およびパイロット通路50を介してつなぐ通路により「副通路」が形成されている。ピストン46は、第3ボディ13の内周面にて構成されたガイド孔73に摺動可能に支持されている。弁駆動体40は、ピストンリング72と脚部60とがボディ5の内周面に摺動可能に支持され、弁部の開閉方向に安定に動作する。
ピストン46は、その本体がピストン本体68と支持体70とに軸線方向に分割され、両者の間にピストンリング72を挟持するようにして構成される。本実施形態において、ピストン本体68および支持体70はアルミニウム合金からなり、ピストンリング72はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる。ピストン本体68は、下方に向けて段階的に小径化する段付円板状をなし、本体42の上部に同軸状に圧入され固定されている。ピストン本体68には、高圧室64と背圧室66とを連通させる小径のリーク通路74が形成されている。ピストン本体68の上端部には、半径方向外向きに延出してピストンリング72の上面に当接するフランジ部が設けられている。
支持体70は、段付円環状をなし、ピストン本体68の小径の下半部に外挿されるように嵌合している。支持体70の上端部には、半径方向外向きに延出してピストンリング72の下面に当接するフランジ部が設けられている。支持体70と第2ボディ12との間には、ピストン46を上方に付勢するスプリング76が介装されている。スプリング76は、支持体70をピストン本体68に対して近接させる方向に付勢する「付勢部材」として機能する。ピストン本体68および支持体70の各フランジ部は、ガイド孔73の内径よりもやや小さい外径を有する。
ピストンリング72は、ピストン本体68と支持体70とにより形成される凹部に嵌合する態様で両者の間に組み付けられる。ピストン本体68の外周面とピストンリング72の内周面との間には、テンションリング78が介装されている。テンションリング78は、ばね鋼からなり、ピストンリング72を内方から半径方向外向きに付勢する。これにより、ピストンリング72がガイド孔73に押し付けられ、適度な摺動抵抗を得る。すなわち、ピストン46は、ピストンリング72の位置にてガイド孔73に摺動可能に支持される。なお、本実施形態では、このピストン46の特殊な組み付け構造によりシール性を向上させているが、その詳細については後述する。
第2ボディ12の上端開口部には、第1の弁部が閉弁状態となるときに区画部48に密着してその有効受圧面積を調整する受圧調整部材53が配設されている。受圧調整部材53は、リング状をなす薄膜状の弾性体(例えばゴム)からなる。第2ボディ12の上端部には係止リング55が圧入されている。受圧調整部材53は、その外周端部の厚肉部が第2ボディ12と係止リング55との間に挟まれるようにして支持されている。
一方、ソレノイド4は、第3ボディ13の上端部に組み付けられた段付円筒状のコア80(固定鉄心)と、コア80の上部を収容するように組み付けられた有底円筒状のスリーブ82を有する。スリーブ82は非磁性であり、コア80に組み付けられることにより内部の圧力室を閉止するキャンを構成する。スリーブ82内には円柱状のプランジャ84(可動鉄心)が収容されている。プランジャ84は、コア80と軸線方向に対向配置されている。スリーブ82の底部とプランジャ84との間には背圧室85が形成される。
第1ボディ10の上端開口部に環状の固定部材86を締結することにより、コア80が第3ボディ13に対して固定されている。すなわち、コア80の下端部には半径方向外向きに突出するフランジ部が設けられ、固定部材86の下端部にはそのフランジ部と相補形状の嵌合凹部が形成されている。一方、固定部材86の外周には雄ねじ部が形成され、第1ボディ10の上端開口部には雌ねじ部が形成されている。このため、コア80の下端部を第3ボディ13の上端部に外挿した状態で固定部材86を第1ボディ10に螺合することで、コア80を安定に固定することができる。コア80と第3ボディ13との間にはOリング29が介装されており、両者の間隙を介した冷媒の漏洩が防止されている。
スリーブ82の外周部にはボビン88が設けられ、そのボビン88に電磁コイル90が巻回されている。そして、電磁コイル90を上下に挟むように一対の端部材92が設けられている。端部材92は、磁気回路を構成するヨークとしても機能する。キャンは、一対の端部材92を軸線方向に貫通している。電磁コイル90からは図示しない通電用のハーネスが引き出されている。
コア80の軸線方向中央には、半径方向内向きに突出したガイド部94が設けられている。コア80の上端部には上方に向かって内径が大きくなるテーパ面が形成されている。一方、プランジャ84の下端部には、下方に向かって外径が小さくなるテーパ面が形成されている。また、プランジャ84の下端部中央には、コア80に対して挿抜される小径部95が設けられている。すなわち、プランジャ84とコア80との対向面を相補形状のテーパ面とし、さらにプランジャ84の一部をコア80に対して挿抜させる構成とすることで、プランジャ84のストロークを大きく確保しつつ、十分な磁気吸引力が得られるようにされている。また、小径部95の外周面には比較的大きな凹溝96が設けられており、プランジャ84とコア80との半径方向の磁気漏洩が抑制されている。このような構成により、ソレノイド4による吸引力が効率よくかつ安定的に得られるようにされている。
プランジャ84の下半部には、パイロット弁体98を連結するための嵌合孔100が軸線に沿って設けられている。また、プランジャ84を軸線方向に貫通する連通路102と、プランジャ84を径方向に貫通する連通路104と、プランジャ84の外周面に沿った軸線に平行な連通溝106とが形成されている。これらの連通路102,104、連通溝106および嵌合孔100は互いに連通している。このような構成により、コア80とプランジャ84との間の空間と背圧室85との連通状態が維持される。コア80とプランジャ84との間には、両者を離間させる方向に付勢するスプリング108(「付勢部材」として機能する)が介装されている。
パイロット弁体98は段付円筒状の本体110を有し、その本体110の下端にシール部材112が固定されている。本体110の上端部がプランジャ84の下端部に圧入されることにより、パイロット弁体98とプランジャ84とが同軸状に一体化されている。本体110は、コア80のガイド部94を貫通する。本体110の下端部がやや大径の弁形成部114となっており、背圧室66に配置されている。弁形成部114の下端部に凹状の嵌合部116が設けられ、円板状のシール部材112が嵌合している。本実施形態において、本体110はステンレス鋼(SUS)からなり、シール部材112はゴムからなる。弁形成部114の下端部が内方に加締められることによりシール部材112が固定支持されている。パイロット弁体98のシール部材112がパイロット弁座51に着脱することにより、パイロット弁8を開閉する。なお、弁形成部114の加締め部は、弁駆動体40の上端部に係止されるストッパ118を構成するが、その詳細については後述する。
本体110には、その上端部から嵌合部116にわたって軸線方向に貫通する連通路120と、弁形成部114を径方向に貫通する連通路122とが形成されている。連通路120と連通路122とは、弁形成部114の内方において連通している。このような構成により、ソレノイド4の内部(つまりコア80とプランジャ84との間の空間や背圧室85)と背圧室66とが連通されている。すなわち、背圧室66の圧力がソレノイド4の内部に安定に供給される。
弁形成部114の上部には、Oリング124が嵌着されている。このOリング124は、「緩衝部材」として機能する。すなわち、ソレノイド4を通電状態から非通電状態(オンからオフ)に切り替えると、図示のようにプランジャ84が軸線方向上方に変位するが、コア80がOリング124を係止することによりその変位を規制する。このOリング124が緩衝部材として機能し、コア80に係止される際に変形して衝撃を吸収することで、プランジャ84がスリーブ82の底面に直接係止される場合よりも衝突音の発生が抑制される。
また、このような緩衝部材をコア80,スリーブ82,プランジャ84といったソレノイド4の構成部材に設けずにパイロット弁体98に設けることで、その緩衝部材の熱変形や物性変化を防止することができる。すなわち、コア80とスリーブ82との組み付けがその内方にプランジャ84を収容した状態で両者を溶接することにより行われるため、緩衝部材がそれらのいずれかに設けられると、溶接熱の影響により変形してしまう虞がある。この点、本実施形態では、緩衝部材をパイロット弁体98に設けるようにしたため、そのような事態を回避することができる。パイロット弁体98については、コア80とスリーブ82との溶接が終了した後にスリーブ82に対して圧入することが可能である。
以上のような構成において、導入ポート14から導入された上流側の圧力P1(「上流側圧力P1」という)は、第1通路において主弁6を経ることで圧力P2(「下流側圧力P2」という)となる一方、第2通路において主弁6を経ることで圧力P3(「下流側圧力P3」という)となる。また、上流側圧力P1は、連通路67を通って高圧室64に導入され、リーク通路74を通過することで背圧室66にて中間圧力Ppとなり、さらにパイロット弁8を経ることで下流側圧力P3となる。
ここで、本実施形態においては、弁孔26の有効受圧径A(シール部径)と区画部48の有効受圧径B(シール部径)とが等しく設定されているため、弁駆動体40に作用する下流側圧力P2の影響はキャンセルされる。特に、受圧調整部材53を設けたことがその圧力キャンセルを厳密に実現している。すなわち、図示のように第1の弁部が閉弁状態となるときに、受圧調整部材53の下面と区画部48の上面とが密着し、正確な圧力キャンセルを実現している。
以上のように構成された制御弁1は、ソレノイド4への通電状態に応じて冷媒の流通路を切り替えるパイロット作動式の制御弁として機能する。以下、その動作について詳細に説明する。図2は、制御弁の動作状態を表す説明図である。図2は、ソレノイド4がオンにされた通電状態を表している。なお、既に説明した図1は、ソレノイド4がオフにされた非通電状態を表している。
図1に示すように、ソレノイド4がオフにされた状態ではソレノイド力が作用しないため、スプリング108によってパイロット弁体98が開弁方向に付勢され、パイロット弁8が開弁状態となる。このとき、背圧室66の冷媒がパイロット通路50を介して下流側に導出されて中間圧力Ppが低下するため、弁駆動体40が上流側圧力P1と中間圧力Ppとの差圧(P1−Pp)により上方に付勢される。それにより、主弁6については第1の弁部が閉弁状態となり、第2の弁部が開弁状態となる。その結果、図示のように第2通路が開放され、第1通路が閉じられた状態が実現される。すなわち、導入ポート14から導入された冷媒は、導出ポート18から導出されるようなる。
一方、ソレノイド4がオンにされると、図2に示すように、ソレノイド力によってプランジャ84とコア80との間に吸引力が作用するため、パイロット弁体98が閉弁方向に付勢され、パイロット弁8が閉弁状態となる。このとき、上流側からの冷媒がリーク通路74を介して背圧室66に導入されるため、中間圧力Ppは上流側圧力P1となる。このとき、弁駆動体40に作用する冷媒の圧力がキャンセルされているため、弁駆動体40はソレノイド力によって円滑に駆動される。その結果、主弁6については速やかに第1の弁部が開弁状態となり、第2の弁部が閉弁状態となる。すなわち、図示のように第1通路が開放されて第2通路が閉じられた状態が実現され、導入ポート14から導入された冷媒は、導出ポート16から導出されるようになる。
次に、制御弁1における特徴的構成および作用について詳細に説明する。
図3は、弁体におけるシール部材の脱落防止構造を示す部分拡大図である。図4は、シール部材の組み付け工程を概略的に示す図である。図5は、支持部材の組み付け前の構成を示す図である。図5(A)は図4のC方向矢視図であり、図5(B)は図4のD方向矢視図である。
図3に示すように、支持部材52は、上半部の外径が下半部の外径よりも小さな段付円板状をなす。図5(A)にも示すように、支持部材52の上面には、パッキン56を嵌合させるための円環状の凹部130が形成されている。パッキン56は、凹部130とほぼ相補形状の円環状をなし、凹部130に嵌合する形で組み付けられる。凹部130の底面が、パッキン56を下方から支持する支持面134となっている。また、支持部材52の上端開口部が内方に加締められ、パッキン56の外周縁部を上方から支持する係合部136となっている。
パッキン56の内周縁部は、本体42の下部に半径方向外向きに突出したフランジ部138により上方から支持されている。係合部136とフランジ部138との間にパッキン56のシール面140が露出している。弁体44は、このシール面140にて弁座28に着脱する。なお、パッキン56が、冷媒に晒されることにより膨潤する材質からなるため、パッキン56と凹部130との間には径方向に適度なクリアランス(遊び)が設けられている。これにより、パッキン56が膨張してもこれを吸収できるようにされている。
また、支持部材52には、支持面134に環状に開口する環状流通路142が形成されるとともに、その環状流通路142と弁室38とを連通させるための連通路144が設けられている。連通路144は、環状流通路142から半径方向に延びて支持部材52の側面に開口している。環状流通路142および連通路144は、パッキン56のシール面140とは反対側面(支持面134との当接面)と弁室38との間の冷媒の流通を確保するための「流体流通路」として機能する。ただし、環状流通路142は、パッキン56と弁座28との着脱位置(一点鎖線参照)よりも半径方向外側に開口し、かつ係合部136の先端位置(二点鎖線参照)よりも半径方向内側に開口するように形成されている。
同様に、図5(B)にも示すように、支持部材52の下面には、パッキン58を嵌合させるための円環状の凹部150が形成されている。凹部150の内径および外径は、それぞれ凹部130の内径および外径よりも大きい。パッキン58は、凹部150とほぼ相補形状の円環状をなし、凹部150に嵌合する形で組み付けられる。凹部150の底面が、パッキン58を上方から支持する支持面154となっている。また、支持部材52の下端開口部が内方に加締められ、パッキン58の周縁部を下方から支持する係合部156となっている。
パッキン58の内周縁部は、ガイド部材54により下方から支持されている。係合部156とガイド部材54との間にパッキン58のシール面160が露出している。弁体44は、このシール面160にて弁座36に着脱する。なお、パッキン58が、冷媒に晒されることにより膨潤する材質からなるため、パッキン58と凹部150との間にも径方向に適度なクリアランスが設けられている。
また、支持部材52には、支持面154に環状に開口する環状流通路162が形成されるとともに、その環状流通路162と弁室38とを連通させるための連通路164が設けられている。連通路164は、環状流通路162から軸線方向に延びて支持部材52の側面に開口している。環状流通路162および連通路164は、パッキン58のシール面160とは反対側面(支持面154との当接面)と弁室38との間の冷媒の流通を確保するための「流体流通路」として機能する。ただし、環状流通路162は、パッキン58と弁座36との着脱位置(一点鎖線参照)よりも半径方向外側に開口し、かつ係合部156の先端位置(二点鎖線参照)よりも半径方向内側に開口するように形成されている。
このように構成される弁体44は、図4に示すように組み付けられる。すなわち、まず支持部材52の凹部130にパッキン56を嵌め込み、支持部材52の上端開口部を内方に加締めることによりパッキン56を固定する。また、凹部150にパッキン58を嵌め込み、支持部材52の下端開口部を内方に加締めることによりパッキン58を固定する(一点鎖線矢印参照)。このようにして得られた組立体とガイド部材54とを本体42に下方から外挿するように順次組み付け、本体42の下端開口部を外方に加締めることによりこれらを固定する(実線矢印参照)。
このようなパッキン56,58の支持構造が、各パッキンの脱落防止構造として機能する。すなわち、上記支持構造によれば、支持部材52に環状流通路142と連通路144とによる流体流通路が形成され、パッキン56におけるシール面140とは反対側と上流側通路とが常に連通した状態が保たれるため、パッキン56の上下面に差圧が作用し難く、パッキン56を凹部130から離脱させるだけの力が発生しない。このため、パッキン56の支持部材52からの脱落を防止することができる。
より詳細には、図3に示すような第1の弁部の閉弁時においては、パッキン56のシール面140にも上流側圧力P1(高圧)が作用するため、パッキン56の上下面の圧力は概ね均衡に保たれる。しかも、パッキン56が弁座28から押圧力を受けるため、凹部130から脱落することはない。一方、第1の弁部が閉弁状態から開弁すると、弁座28がパッキン56から離間するとともに、シール面140に作用する圧力が急激に低下する。しかし、それと同時にシール面140とは反対側面(背面)に作用する圧力も流体流通路を介して速やかに低減されるため、パッキン56を凹部130から離脱させるだけの力は発生しない。すなわち、流体流通路を設けたことにより、パッキン56と支持部材52との間隙に侵入していた高圧を速やかに逃がすことができ(つまり、高圧冷媒による残圧を速やかになくすことができ)、パッキン56の支持部材52からの脱落を防止することができるのである。なお、このような作用効果は、第2の弁部の開閉時におけるパッキン58に関しても同様に得られるが、その説明については省略する。
図6は、弁駆動体のピストンにおけるシール構造を示す部分拡大図である。図6(A)はピストン周辺の構造を示し、図6(B)はピストンの組み付け工程を示す。図7は、ピストンの構成部材の構造を示す斜視図である。図7(A)はピストンリングを示し、図7(B)はテンションリングを示している。
図6(A)に示すように、ピストン46は、ピストン本体68と支持体70との間にピストンリング72を挟持するようにして構成される。ピストン本体68は、ピストンリング72が外挿される大径部168と、支持体70が外挿される小径部170を有する。大径部の上方にフランジ部172が連設されている。一方、支持体70は、小径部170に外挿される環状の本体174と、本体174の上部から半径方向外向きに延設されたフランジ部176を有する。スプリング76の上端はフランジ部176に支持されている。ピストン46の組み付けに際しては、図6(B)に示すように、ピストン本体68に対してテンションリング78、ピストンリング72、支持体70が順次組み付けられる。
図6(A)に示すように、大径部168の高さh1は、ピストンリング72の高さh2よりもやや小さくされている。テンションリング78の高さは、ピストンリング72の高さh2よりもやや小さくされている。その結果、ピストン本体68と支持体70との間に軸線方向に所定のクリアランスCLが形成される。これにより、ピストンリング72がその上端面にてフランジ部172に、下端面にてフランジ部176に確実に当接するようにされている。つまり、ピストン本体68と支持体70とによりピストンリング72が確実に挟持されるようにされている。
図7(A)に示すように、ピストンリング72は、周方向の一端および他端が係合して環状となるように構成され、半径方向に所定量変形可能とされている。一方、図7(B)に示すように、テンションリング78はC字状の断面を有し、半径方向外向きに付勢力を発生させる板ばねから構成される。このような構成により、図6(A)に示されるようにピストン46が組み付けられると、テンションリング78がピストンリング72を内方から半径方向外向きに押圧する。それにより、ピストンリング72とガイド孔73との間に適度な摺動力が得られるようになる。
図8は、ピストンのシール構造による作用効果を示す図である。同図の横軸はピストン46に作用する差圧ΔP(高圧室64と背圧室66との差圧(P1−Pp))を示し、縦軸はピストン46とガイド孔73との間隙を介した高圧室64から背圧室66への冷媒の洩れ量を示している。図中の実線が本実施形態による結果を示し、一点鎖線は比較例による結果を示している。比較例は、ピストンをピストン本体と支持体とに分割しない従来の構成を有する。
本実施形態によれば、上述のようにピストン46を構成したことにより、図示のように、差圧ΔPが小さい領域から大きい領域に到るまで冷媒の洩れ量を少なくすることができる。これに対し、比較例では、差圧ΔPが小さい領域において冷媒の洩れ量が大きくなっている。これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、本実施形態では図6(A)に示したように、ピストン46をピストン本体68と支持体70とに分割してその間にピストンリング72を挟むようにし、差圧(P1−Pp)のみならず、スプリング76の付勢力によってもその挟持力が得られる構成とした。このため、特に差圧(P1−Pp)が小さいときにおいてもピストンリング72の上下面をピストン本体68および支持体70のそれぞれに密着させることができ、ピストン46におけるピストンリング72の嵌合部の隙間を介した冷媒の漏洩が抑制される。
これに対し、比較例においては、ピストンリングに対して本実施形態のような挟持力が得られないため、特に差圧(P1−Pp)が小さいときにおいてピストンリングが遊嵌状態となり、嵌合部の隙間を介して冷媒の漏洩が発生し易くなっている。言い換えれば、本実施形態では、このような比較例の問題を解決する構成とされている。
図9は、パイロット弁のストッパ構造を示す部分拡大図である。図9(A)はパイロット弁の開弁状態を示し(図1の一点鎖線部参照)、図9(B)はパイロット弁の閉弁状態を示す(図2の一点鎖線部参照)。
図9(A)に示すように、パイロット弁体98においては、弁形成部114の下端開口部が内方に加締められてストッパ118を構成している。ストッパ118は、嵌合部116に収容されたシール部材112の外周縁を下方から支持する。シール部材112は、その下面に露出されたシール面180がパイロット弁座51に着脱してパイロット弁8を開閉する。シール部材112がパイロット弁座51に着座を開始した後、ストッパ118が本体42の上端面に係止されることにより、シール部材112の変形によるパイロット弁体98の変位が規制される。
一方、パイロット弁座51は、本体42の上端面中央部に円ボス状に突設されている。パイロット弁座51は、本体42の上端面から所定高さh3までは上方に向かって断面が徐々に小さくなるテーパ部182となり、その上方が断面一定(外径一定)の着脱部184となっている。このような構成において、ストッパ118の高さh4がテーパ部182の高さh3よりも大きくされている。その結果、図9(B)に示すように、パイロット弁8の閉弁時にシール部材112のシール面180がテーパ部182にまで到達しないようにされている。すなわち、シール部材112が可撓性を有するため、パイロット弁8の閉弁時にはパイロット弁座51がシール部材112にめり込んでしまうところ、そのめり込む範囲を着脱部184の延在範囲に収めることができる。このため、パイロット弁体98の受圧径Eを常に着脱部184の外径と等しく一定にすることができる。
さらに、ストッパ118の下面には、複数の連通溝186が周方向に所定間隔ごとに設けられている。連通溝186は、半径方向に延びるように設けられ、図9(B)に示すようにストッパ118が本体42に係止された状態において、ストッパ118とパイロット弁座51とにより囲まれる空間と背圧室66とを連通させる。このような構成により、パイロット弁体98の受圧径Eをその着座開始から常に一定に保つことができる。
このように、ストッパ118とパイロット弁座51の構成を工夫することで、パイロット弁8の閉弁時におけるパイロット弁体98の変位量を正確に設定することができ、その結果、閉弁時におけるコア80とプランジャ84との磁気ギャップを一定に保つことができる。また、パイロット弁体98の着座時の受圧径Eを常に一定に保つことができる。その結果、コア80とプランジャ84との衝突によるノイズの発生を防止することができる。また、パイロット弁8ひいては第2の弁部の閉弁に要するソレノイド4への供給電流値を一定にすることができ、ソレノイド4による制御性能が安定する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
図10は、変形例に係る弁駆動体のピストンにおけるシール構造を示す部分拡大図である。図10(A)はピストン周辺の構造を示し、図10(B)はピストンの組み付け工程を示す。
本変形例では、支持体270の形状を工夫することにより、図6に示したテンションリング78を省略している。すなわち、支持体270のフランジ部276にテーパ面280を設け、ピストン本体68に対して支持体270を近接させることにより、そのテーパ面280がピストンリング72に対して半径方向外向きの付勢力を与える構造となっている。この場合も、ピストン本体68と支持体270との間に軸線方向に所定のクリアランスCLが形成される。ピストン246の組み付けに際しては、図10(B)に示すように、ピストン本体68に対してピストンリング72、支持体270が順次組み付けられる。このような構成によっても、ピストン246に作用する差圧ΔPが小さい領域から大きい領域に到るまで冷媒の洩れ量を少なくすることができる。
上記実施形態では、パッキン56,58(シール部材)の材質をゴムとした。また、シール部材112の材質もゴムとした。変形例においては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の可撓性を有する他の材質を採用してもよい。また、上記実施形態では、弁駆動体40の本体42の材質をアルミニウム合金とし、パイロット弁体98の本体110の材質をステンレス鋼(SUS)とした。変形例においては、両者を同じ材質からなるものとしてもよい。その場合、両者の材質をアルミニウム合金またはステンレス鋼としてもよいし、他の金属材料を採用してもよい。さらに、上記実施形態では、ピストンリング72の材質をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としたが、その他の樹脂材、カーボン、金属等その他の材質を採用してもよい。
上記実施形態では、環状流通路142,162を支持部材52に形成する例を示した。変形例においては、環状流通路142をパッキン56に設け、支持部材52に設けた連通路144と連通させてもよい。同様に、環状流通路162をパッキン58に設け、支持部材52に設けた連通路164と連通させてもよい。
上記実施形態では、環状流通路142,162を一つの円環状に形成したが、断続的な流通路を仮想円に沿った環状に配置してもよい。その場合、各流通路に対して連通路を設け、弁室38と連通させるようにする。
上記実施形態では、パッキン56,58(シール部材)を支持部材52に対して加締め接合し、シール部材112を弁形成部114に対して加締め接合する例を示した。変形例においては、少なくともいずれかのシール部材について、例えばねじ等を用いてクランプするなど、加締め以外の手段を用いて接合してもよい。
上記実施形態では、ストッパ118をパイロット弁体98の先端に設け、弁駆動体40に係止させる構成を示した。変形例においては、第3ボディ13など他の部材に係止させてもよい。また、ストッパをパイロット弁体98の長手方向中間部に設け、コア80や第3ボディ13により係止させる構成としてもよい。その場合にも、シール部材112がパイロット弁座51に対して着脱部184の延在範囲で着脱できるよう位置調整を行うものとする。
上記実施形態では、制御弁1を、1つの導入ポートに対して2つの導出ポートを有する三方弁として構成した例を示したが、例えば1つの導入ポートに対して1つの導出ポートを有する二方弁として構成することもできる。あるいは、2つの導入ポートに対して2つの導出ポートを有する四方弁として構成することもできる。シール部材が嵌着される弁体は、上記実施形態と同様に弁部の上流側に設けられるものでよい。
上記実施形態では、制御弁1を、外部から電気的に開度を調整するためのアクチュエータとしてソレノイドを備える電磁弁として構成した例を示したが、例えばモータをアクチュエータとする電動弁など、その他の電気駆動弁として構成することもできる。また、本発明の制御弁を電気自動車の冷暖房装置に適用する例を示したが、内燃機関を搭載した自動車や、内燃機関と電動機を同載したハイブリッド式の自動車の冷暖房装置にも適用可能であることは言うまでもない。さらに、車両に限らず電気駆動弁を搭載する装置に適用可能であり、また、水やオイルなど冷媒以外の流体が流れる装置に適用可能であることはもちろんである。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、 2 弁本体、 4 ソレノイド、 5 ボディ、 6 主弁、 8 パイロット弁、 14 導入ポート、 16,18 導出ポート、 26 弁孔、 28 弁座、 34 弁孔、 36 弁座、 38 弁室、 40 弁駆動体、 42 本体、 44 弁体、 46 ピストン、 49 パイロット弁孔、 50 パイロット通路、 51 パイロット弁座、 52 支持部材、 54 ガイド部材、 56,58 パッキン、 64 高圧室、 66 背圧室、 68 ピストン本体、 70 支持体、 72 ピストンリング、 74 リーク通路、 76 スプリング、 78 テンションリング、 80 コア、 84 プランジャ、 98 パイロット弁体、 110 本体、 112 シール部材、 116 嵌合部、 118 ストッパ、 130 凹部、 134 支持面、 136 係合部、 140 シール面、 142 環状流通路、 144 連通路、 150 凹部、 154 支持面、 156 係合部、 160 シール面、 162 環状流通路、 164 連通路、 180 シール面、 182 テーパ部、 184 着脱部、 186 連通溝、 246 ピストン、 270 支持体、 276 フランジ部、 280 テーパ面。

Claims (2)

  1. パイロット作動式の電磁弁において、
    流体を導入する導入ポートと、流体を導出する導出ポートと、前記導入ポートと前記導出ポートとをつなぐ主通路とを有するボディと、
    前記主通路に設けられた主弁座に着脱して主弁を開閉する主弁体と、前記主通路と背圧室とを区画する区画部とを一体に備えた金属製の弁駆動体と、
    前記導入ポートと前記導出ポートとを前記背圧室を介してつなぐ副通路に設けられたパイロット弁座に着脱してパイロット弁を開閉するパイロット弁体と、
    前記パイロット弁体と一体に軸線方向に変位する第1鉄心と、前記第1鉄心と軸線方向に対向配置される第2鉄心とを含むソレノイドと、
    を備え、
    前記弁駆動体を貫通するようにパイロット通路が形成され、前記パイロット通路の一端側に前記背圧室に突出するように前記パイロット弁座が設けられ、前記パイロット通路の他端が前記導出ポートに連通し、
    前記パイロット弁体は、前記第1鉄心に一体に設けられた金属製の本体と、前記本体の先端部に嵌着されて前記パイロット弁座に着脱する可撓性を有するシール部材と、前記シール部材が前記パイロット弁座に着座した後に軸線方向に係止されることにより前記弁駆動体に対する前記パイロット弁体の変位を規制するストッパとを含み、
    前記シール部材が前記パイロット弁座に当接してから前記ストッパの係止により着座が完了するまで、前記パイロット弁の前後差圧をうける前記シール部材の受圧径が変化しないよう前記ストッパが構成され、
    前記受圧径は、前記シール部材が着脱する前記パイロット弁座の着脱部の外径に等しく、
    前記ストッパが前記弁駆動体に係止された状態において、前記ストッパと前記パイロット弁座とにより囲まれる空間と前記背圧室とを連通させる連通路が形成されることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記ストッパは、前記本体の先端に設けられ、前記弁駆動体に係止されることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
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