(第1の実施形態)第1の実施形態の照明装置は、所定の色温度を有する第1光源と;第1光源と異なる色温度を有する第2光源と;第1光源および第2光源と異なる色温度を有する第3光源と;第1、第2および第3光源を有する光源部と;第1、第2および第3光源の光出力をそれぞれ制御することにより光源部の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部の光出力を減少させる際に、第1、第2または第3光源のいずれかが最小の光出力となる場合には、最小の光出力となる光源以外の光源の光出力の減少を停止させる制御回路と;を持つ。
(第2の実施形態)第2の実施形態の照明装置は、所定の色温度を有する第1光源と;第1光源と異なる色温度を有する第2光源と;第1光源および第2光源と異なる色温度を有する第3光源と;第1、第2および第3光源を有する光源部と;第1、第2および第3光源の光出力をそれぞれ制御することにより光源部の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部の光出力を減少させる際に、第1、第2または第3光源のいずれかが最小の光出力となる場合には、最小の光出力となる光源以外の光源の光出力を減少させる制御回路と;を持つ。
実施例1の照明装置は、所定の色温度を有する第1光源と;第1光源と異なる色温度を有する第2光源と;第1光源および第2光源と異なる色温度を有する第3光源と;第1、第2および第3光源を有する光源部と;第1、第2および第3光源の光出力をそれぞれ制御することにより光源部の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部の光出力を減少させる際に、第1、第2または第3光源のいずれかが最小の光出力となる場合には、最小の光出力となる光源以外の光源の光出力の減少を停止させる制御回路と;を持つ。
以下、実施例1について図1ないし図16、図20および図21を参照して説明する。図1ないし図14は、照明装置を示しており、各図においてリード線等による配線接続関係は省略して示している。なお、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施例1の照明装置は、器具取付面に設置された配線器具としての引掛けシーリングボディに取付けられて使用される一般住宅用のものであり、基板に実装された複数の発光素子を有する光源から放射される光によって室内の照明を行うものである。
図1ないし図5において、照明装置は、器具本体1と、光源部2と、点灯装置3と、センター部材4とを備えている。さらに、照明装置は、アダプタガイド5と、光センサ(第1光センサ)6と、セード7と、カバー部材8と、間接光光源部9とを備えている。また、器具取付面としての天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに電気的かつ機械的に接続されるアダプタAを備えている(図12参照)。さらに、リモコン送信機Rcを備えている。このような照明装置は、丸形の円形状の外観に形成され、前面側を光の照射面とし、背面側を天井面Cへの取付面としている。
図2ないし図5に示すように、本体1は、冷間圧延鋼板等の金属材料の平板から円形状に形成されたシャーシであり、略中央部に、後述するアダプタガイド5が配置される円形状の開口11が形成されている。この開口11は、円形状の一部が外方に突出してアダプタガイド5の外形と略等しい形状に形成されている。
開口11の外周側には、四角形状で角部がR形状をなし、背面側へ突出した突出部12が形成されている。また、この突出部12の外周側には、前面側へ突出した円形環状の突出部13が形成されている。さらに、この突出部13の外周側には、突出部13と半径方向に連続するように背面側に突出、換言すれば、前面側に凹部を形成する円形環状の突出部14が形成されている。
突出部14によって形成される凹部には、セード7が着脱可能に取付けられるセード受金具75が配置されている。これら突出部12、13、14は、主としてシャーシに取付けられる部材の取付部として機能し、また、シャーシの強度を補強する機能や放熱面積を増加する機能を有している。
なお、本体1は、本実施形態においては、シャーシが該当するが、ケース、反射板やベースと指称されるものであってもよい。一般的には、光源部2が直接的又は間接的に配設される部材や部分を意味しており、格別限定的に解釈されるものではない。
光源部2は、図2、図4および図12に示すように、基板21と、この基板21に実装された複数の発光素子22とを備えている。基板21は、所定の幅寸法を有した円弧状の4枚の基板21が繋ぎ合わされるように配設されて全体として略サークル状に形成されている。つまり、全体として略サークル状に形成された基板21は、4枚の分割された基板21から構成されている。
なお、光源部2を構成する光源は、その種類を問わない。例えば、蛍光ランプ、HIDランプ、前述のLEDとしての発光素子22、EL(有機、無機)および電界放出形ランプなどどのようなランプであってもよい。また、その種類は、色温度がほぼ同じであれば同一種および異種の組み合わせのいずれであってもよい。
このように分割された基板21を用いることにより、基板21の分割部で熱的収縮を吸収して基板21の変形を抑制することができる。なお、複数に分割された基板21を用いることが好ましいが、略サークル状に一体的に形成された一枚の基板を用いるようにしてもよい。
基板21は、絶縁材であるガラスエポキシ樹脂(FR−4)の平板からなり、表面側には銅箔によって配線パターンが形成されている。発光素子22は、この配線パターンに電気的に接続されるようになっている。また、配線パターンの上、つまり、基板21の表面には反射層として作用する白色のレジスト層が施されている。
なお、基板21の材料は、絶縁材とする場合には、セラミックス材料又は合成樹脂材料を適用できる。さらに、金属製とする場合は、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れたべース板の一面に絶縁層が積層された金属製のべース基板を適用できる。
発光素子22は、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。このLEDパッケージが複数個サークル状の基板21の周方向に沿って、複数列、本実施形態では、半径の異なる略同心円の周上に3列に亘って実装されている。つまり、内周側の列、外周側の列および、これら内周側の列と外周側の列との中間の列に亘って実装されている。
LEDパッケージは、概略的にはセラミックスや合成樹脂で形成されたキャビティに配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とから構成されている。
内周側の列および外周側の列に実装されている発光素子22には、発光色が昼白色の発光素子22Nと電球色の発光素子22Lとが用いられており、これらが円周上に略等間隔を空けて交互に並べられて配設されている。LEDチップは、青色光を発光するLEDチップである。透光性樹脂には、蛍光体が混入されており、昼白色、電球色の白色系の光を出射できるようにするために、主として青色光とは補色の関係にある黄色系の光を放射する黄色蛍光体が使用されている。
中間の列に実装されている発光素子22には、赤色、緑色、青色をそれぞれ発光する発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bが用いられている。したがって、LEDチップは、それぞれ赤色、緑色、青色の光に発光するLEDチップであり、これらLEDチップがモールド用の透光性樹脂によって封止されている。
これら赤色、緑色、青色に発光する発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bは、円周上に順次、赤色、緑色、青色と連続的に略等間隔を空けて配置されている。発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bは基板21上において必ずしも同一円周上に配置されなくとも良い。すなわち、異なる半径の円周上に連続的に略等間隔を空けて配置されてもよい。
なお、発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bの配列は、特定されず順不同でよく、例えば、発光素子22B、発光素子22R、発光素子22Gの順に配列してもよい。また、隣接する発光素子22は、異なる発光色のものを配置するのが好ましいが、格別限定されるものではない。一例としては、発光素子22R、発光素子22R、発光素子22G、発光素子22G、発光素子22B、発光素子22Bのように同色を2個ずつ連続的に配置することも可能である。
このように半径の異なる略同心円周上に列をなして複数の発光素子22Nおよび発光素子22Lが配設され、前記円と略中心を同じくする円周上であって、発光素子22Nおよび発光素子22Lの列間に列をなして複数の発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bが配設されている。
したがって、発光色の異なる複数の発光素子22、すなわち、発光素子22N、発光素子22L、発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bが配設されているので、これらが混光されることにより表現可能な光色の範囲が広く、発光素子22の出力を調整することにより光色を適宜調色することが可能となる。
なお、主として図4に示すように、特定の基板21a(図16中、右上側)には、補助光源、例えば常夜灯用の発光素子22aが光源部2を構成する発光素子22と同一基板に実装されている。発光素子22aは、光源部2を構成する発光素子22の内周側に配置されており、サークル状に実装された光源部2を構成する発光素子22Lと同じ仕様の発光素子が用いられている。
さらに、特定の基板21aには、リモコン信号受光部(信号入力部)25及びチャンネル設定スイッチ26が実装されている。リモコン信号受光部25は、赤外線受光素子であり、光電変換素子であるフォトダイオード等から構成されており、リモコン送信器Rcから送信される赤外線制御信号を受信して発光素子22の発光状態を制御するように動作する。
チャンネル設定スイッチ26は、リモコン送信器Rcから送信される信号が送信可能な範囲内に複数の照明装置が設置されている場合に、照明装置を識別可能にリモコン信号受光部25のチャンネルを切換えるチャンネル設定スイッチである。したがって、このスイッチ26の設定とリモコン送信器Rcに設けられているチャンネル設定スイッチとの設定が一致している場合にのみ、リモコン送信器Rcの操作により特定の照明装置を制御でき、複数の照明装置が同時に操作されることが防止される。
このように光源部2を構成する発光素子22が実装された基板21と同一基板に、補助光源としての発光素子22a及びリモコン信号受光部25、さらには、チャンネル設定スイッチ26を実装するようにしたので、リード線等を省略又はその配線長を短くすることが可能で、配線接続関係を簡素化できる。
仮に、補助光源としての発光素子22aやリモコン信号受光部25を光源部2を構成する発光素子22が実装された基板21とは別の基板に実装する場合には、リード線等によって配線接続関係を構成する必要があり、構成が複雑化する可能性がある。
また、これら補助光源としての発光素子22a、リモコン信号受光部25及びチャンネル設定スイッチ26は、光源部2を構成する発光素子22の内周側に配置されているので、外周側に配置される場合に比し、実装領域をコンパクトに形成することができる。
ところで、光源部2を構成する発光素子22が実装された基板21と同一基板には、後述する光センサ6は実装されていない。光センサ6は、別の基板に実装されて構成されている。その理由は、光センサ6は、周囲の明るさを検知して発光素子22の発光状態を自動的に制御する機能を有しているが、この機能を備えている照明装置と、この機能を備えていない照明装置との2つのタイプの照明装置の提供を実現しやすくするためである。
つまり、発光状態を自動的に制御する機能を備えていない照明装置を展開する場合には、光センサ6を容易に省略して実現することが可能となる。
また、補助光源としての発光素子22aは、光源部2を構成する発光素子22とは別に独立して調光可能となっている。したがって、使用者が所望の明るさに調整して常夜灯として点灯させることができる。
なお、LEDは、LEDチップを直接基板21に実装するようにしてもよく、また、砲弾型のLEDを実装するようにしてもよく、実装方式や形式は、格別限定されるものではない。
このように構成された光源部2は、図4、図10および図12に代表して示すように、基板21が本体1の開口11の周囲に位置して、発光素子22の実装面が前面側、すなわち、下方の照射方向に向けられて配設されている。また、基板21の裏面側が本体1の内面側に密着するように例えば、ねじ等の固定手段によって取付けられている。したがって、基板21は、本体1と熱的に結合され、基板21からの熱が裏面側から本体1に伝導され放熱されるようになっている。
図2、図10および図12に示すように、光源部2の前面側には、光源部カバー25が配設されている。光源部カバー25は、例えば、ポリカーボネートやアクリル樹脂等の絶縁性を有する透明合成樹脂からなり、前記発光素子22の配置に沿って略サークル状に一体的に形成されていて、発光素子22を含めて基板21の全面を覆うように配設されている。
したがって、発光素子22から出射される光は、光源部カバー25を透過するようになる。また、基板21の全面を覆うようになっているので、充電部が光源部カバー25によって覆われ絶縁性が確保される。
点灯装置3は、図3、図10、図11および図12に代表して示すように、回路基板31と、この回路基板31に実装されたトランス、コンデンサ、制御用IC(例えば、DSP(Digital Signal Processor)やMPU(Micro-Processing Unit))等の回路部品32とを備えている。回路基板31は、中央部の周囲を囲むように板状に形成されていて、その表面側に回路部品32が実装されている。
回路基板32には、アダプタA側が電気的に接続されて、アダプタAを介して外部電源としての商用交流電源に接続される。したがって、点灯装置3は、この交流電源を受けて直流出力を生成し、リード線を介してその直流出力を発光素子22に供給し、発光素子22を点灯制御するようになっている。
このような点灯装置3は、点灯装置カバー35に取付けられ覆われて、本体1の背面側に配置されるようになる。この場合、回路基板31は、回路部品32が前面側(図示上、下方側)に向けられて取付けられる。
点灯装置カバー35は、冷間圧延鋼板等の金属材料によって略四角形の短筒状に形成され、側壁35aは、前面側に向かって拡開するように傾斜状をなしており、背面壁35bの中央部には、開口35cが形成されている。
この点灯装置カバー35は、図3、図5、図10および図12に示すように、前面側のフランジがシャーシの突出部12に載置され、ねじ止めされて取付けられる。
センター部材4は、図2、図4、図8、図10および図12の参照を加えて示すように、PBT樹脂等の合成樹脂材料で作られ、略短円筒状に形成されており、中央部に引掛けシーリングボディCbに対向する開口41を有している。また、開口41の周囲には、環状の空間部42が形成されていて、この空間部42には、後述する光センサ6が配設されるようになっている。
さらに、センター部材4の前面壁には、光センサ6の受光部と対向する受光窓43および複数の鍵状の係合孔44が形成されている。さらにまた、前面壁の外周縁部には、前面側へ突出する複数の係合突起45が形成されている。なお、前記受光窓43は、前面壁から内側に向かって延出する円筒状の案内筒46の前面端に形成されるようになっている(図13および図14参照)。
このように構成されたセンター部材4は、主として図12に示すように、背面側のフランジが光源部カバー25を介してシャーシにねじ止めされて取付けられている。なお、センター部材4は、シャーシに直接的又は間接的に取付けることができ、その具体的な取付構成が限定されるものではない。
アダプタガイド5は、アダプタAが挿通し係合する部材である。アダプタガイド5は、図3、図10および図12に示すように、略円筒状に形成され、中央部には、アダプタAが挿通し、係合する係合口51が設けられている。このアダプタガイド5は、本体1の中央部に形成された開口11に対応して配設されている。
光センサ6は、図14および図15に示すように、照度センサであり、フォトダイオード等のセンサ素子からなっていて、周囲の明るさを検知して検出信号を出力するように動作する。これにより、周囲が明るい場合には、光源部2、すなわち、発光素子22を調光して点灯するように制御する。
光センサ6は、基板61に実装され、その受光部が受光窓43に対向するようにセンター部材4の空間部42内に配設され取付けられている。より詳しくは、基板61がセンター部材4のボスにねじ止めされ、光センサ6が案内筒46に収容され、その受光部が受光窓43に対向するように配設される。
セード7は、アクリル樹脂等の透光性を有し、乳白色を呈する拡散性を備えた材料から略円形状に形成されており、中央部には円形状の開口71が形成されている。また、セード7の外周部には、セード化粧枠7aが取付けられていて、このセード化粧枠7aは、アクリル樹脂等からなる透明材料から形成されている。
そして、セード7は、光源部2を含めた本体1の前面側を覆うように本体1の外周縁部に着脱可能に取付けられるようになっている。具体的には、セード7を回動することによって、セード7に設けられたセード取付金具74を、本体1の突出部14によって形成された凹部に設けられたセード受金具75に係合することにより取付けられる。
また、セード7を取外す場合には、セード7を取付時とは反対方向に回動して、セード取付金具74とセード受金具75との係合を解くことにより、取外すことができる。
カバー部材8は、図2、図7、図9、図10および図12、に示すように、透明のアクリル樹脂等の材料から円形状に形成されている。このカバー部材8は、セード7の開口71に対応し、センター部材4の前面壁に取付けられて、センター部材4の開口41を覆って閉塞するように配設される。
カバー部材8には、光センサ6の受光窓43と対向する円形状の透過部81が形成されているとともに、背面側にはセンター部材4の前面壁に形成された複数の鍵状の係合孔44と対向する複数のL字状の係合突起82が形成されている。
なお、カバー部材8の前面側には、少なくとも透過部81を残して不透光性のフィルム材等を貼着することが望ましい。
間接光光源部9は、本体1の背面側に設けられていて、主として天井面を明るく照らす機能を有している。図3、図5、図10および図12に示すように、間接光光源部9は、基板91と、この基板91に実装された複数の発光素子92とを備えている。
この発光素子92が実装された基板91が前記点灯装置カバー35の側壁35aにおける4箇所に取付けられている。また、これら基板91は、箱状の透光性のカバー93に覆われるようになっている。
発光素子92は、前記光源部2と同様に、LEDであり、表面実装型のLEDパッケージである。そして、発光素子92は、点灯装置3に接続されて点灯制御されるようになっている。なお、発光色は、昼白色、昼光色、電球色、赤色、緑色若しくは青色、またはこれらの組み合わせとすることができる。
なお、基板91は、斜め上方に向けられることが好ましいが、例えば、垂直方向や水平方向に向けられる場合であってもよい。垂直方向に向けられる場合は、発光素子92から出射される光は、主として水平方向に照射されるが、配光範囲の広がりにより、一部の光は天井面へ照射されるようになる。また、水平方向に向けられる場合は、発光素子92から出射される光は、主として垂直方向に照射され、天井面へ照射されるようになる。
さらに、間接光光源部9は、本体1の背面側に配設できれば、必ずしも点灯装置カバー35に取付けられる必要はない。他の部材や部分に取付けられる場合であってもよい。
このように光源部2における光源として発光素子22を用いた場合、発光素子22から出射される光は指向性が強いため、配光範囲が狭くなる傾向となるが、本実施形態のように本体1の背面側に間接光光源部9を設けることによって、空間の明るさ感を向上させることができる。したがって、間接光光源部9を設けることは、光源部2の光源を発光素子22とした場合に有効な手段となる。さらに、これら光源部2及び間接光光源部9は、周囲の明るさを検知して検出信号を出力する光センサ6によって、その点灯状態が制御される。
弾性部材10は、前記複数の各間接光光源部9の取付位置に対応して、その近傍に取付けられている。弾性部材10は、照明装置が器具取付面としての天井面Cに取付けられた状態において、天井面Cとの間に介在するように配設される部材である(図12参照)。
具体的には、弾性部材10は、ステンレス鋼等の材料からなる金属製のばね部材であり、点灯装置カバー35の背面側に各間接光光源部9の取付位置に対応して取付けられている。弾性部材10は、横長の長方形状の板ばねを折曲して形成されており、中央部に固定部10aを有していて、この固定部10aの両側から斜め上方(背面側)へ向かって拡開するように延出部10bが形成されて、その先端側には、四角形状をなした当接部10cが形成されている。
また、固定部10aには、ねじ貫通孔が形成されており、このねじ貫通孔を貫通して、点灯装置カバー35の背面側にねじ込まれる取付ねじによって、弾性部材10は、点灯装置カバー35の背面側に固定される。
このような弾性部材10は、複数個、すなわち、4個とも同一形態であり、かつ同一の弾性力を有するものが用いられている。
弾性部材10の固定状態においては、図10に代表して示すように、点灯装置カバー35の背面側に配設された弾性部材10は、固定部10aを支点として前面側方向(図示矢印方向)にばね作用を伴って弾性変形可能となっている。また、主として図6に示すように、延出部10bの延出方向、換言すれば、弾性部材10の長手方向は、間接光光源部9の長手方向と一致して両者が並設されるように配置される。したがって、弾性部材10が間接光光源部9から出射される光の障害物として作用することを回避することができる。
なお、当接部10cには、スポンジやシリコーンゴム等の滑り止め部を接着等によって設けるようにしてもよい。当接部10cとは、天井面Cに直接的又は間接的に当接される部分を意味している。
加えて、弾性部材10は、照明装置が器具取付面としての天井面Cに取付けられた状態において、天井面Cとの間に弾性的に介在するように配設される部材であればよく、例えば、スポンジやシリコーンゴム等の弾性変形可能な材料を適用することが可能である。但し、熱的な耐久性を考慮した場合には、金属やシリコーンゴム等の材料を適用することが望ましい。
アダプタAは、図12に示すように、天井面Cに設置された引掛けシーリングボディCbに、上面側に設けられた引掛刃によって電気的かつ機械的に接続されるもので略円筒状をなし、周壁の両側には一対の係止部A1が、内蔵されたスプリングによって常時外周側へ突出するように設けられている。この係止部A1は下面側に設けられたレバーを操作することにより没入するようになっている。また、このアダプタAからは、前記点灯装置3へ接続する電源コードが導出されていて、点灯装置3とコネクタを介して接続されるようになっている。
図4、図10及び図11を参照して光源部2と点灯装置3との配置関係について説明する。なお、図11は、光源部2と点灯装置3との位置関係を平面的に示した説明図である。
光源部2は、略サークル状の基板21の周上に複数の発光素子22が実装されて構成されている。そして、この基板21は、裏面側が本体1に熱的に結合されて取付けられている。したがって、この複数の発光素子22は、取付部5の周囲に配設されていて、具体的には、主として図4及び図11に示すように、平面視、取付部5の周囲を囲むように配設されている。
一方、点灯装置3は、図10に示すように、本体1の背面側に配設されており、光源部2とは、背面方向に離間距離dを空けて点灯装置カバー35に取付けられている。さらに、回路部品32は、回路基板31の切欠き部31aを挿通する取付部5の周囲を囲むように配設されているとともに、図11に示すように、周上に並べられた複数の発光素子22の内側に位置するようになっている。
また、取付部5の近傍には、回路部品32のうち、比較的発熱量が大きな発熱部品32Hが配置されるようになる。
したがって、光源部2における発光素子22と点灯装置3における回路部品32とは、背面方向に離間距離dを空けて位置され、また、回路部品32は、発光素子22の内側に位置されている。つまり、発光素子22と回路部品32とは、垂直方向(前背方向)及び水平方向(半径方向)の双方について、ずれて配置されていることとなる。また、回路部品32のうち、発熱部品32Hは、発光素子22から遠ざけられて配置されるようになる。
このため、発光素子22と回路部品32とは、熱的に分離されるような配置となり、発光素子22と回路部品32とから発生する熱の相互の熱的干渉を抑制することができる。
また、発光素子22及び回路部品32は、取付部5を中心とする周囲に配設されているのでコンパクトに構成することが可能となる。さらに、点灯装置3は、本体1の背面側に配設されているので、光源部2から出射される光の範囲を狭めることなく、所定の配光範囲を確保することが可能となる。
次に、セード7の取付工程ついて図6ないし図9を参照して説明する。まず、図7に示すように、セード7を本体1側に取付ける。これは、セード7の外周縁を本体1の外周縁に合わせて回動し、セード7に設けられたセード取付金具74を本体1に設けられたセード受金具75に係合することにより行うことができる。
セード7の開口縁部Eとセンター部材4に形成された光センサ6の受光窓43との位置関係を図13および図14を参照して説明する。
図13に示すように、セード7を本体1に取付けた状態、すなわち、カバー部材8を取付ける前の状態においては、セード7の開口縁部Eは、センター部材4の前面より前面側に位置し、光センサ6の受光窓43より前面側に位置している。
この状態から図14に示すように、カバー部材8を取付けることにより、セード7の開口縁部Eは、センター部材4の前面より背面側に位置される。具体的には、セード7の開口縁部Eは、光センサ6の受光窓43より背面側へ位置するようになる。
図13に示すように、仮に、セード7の開口縁部Eが光センサ6の受光窓43より前面側に位置する場合には、光源部2から出射され、セード7によって拡散又は導光された光が受光窓43から入射し、光センサ6に影響する可能性がある。
しかしながら、図14に示すように、セード7の開口縁部Eをセンター部材4の前面より背面側に位置させ、光センサ6の受光窓43より背面側へ位置させることにより、光源部2からの光が光センサ6に影響するのを抑制することが可能となる。
次に、照明装置の天井面Cへの取付状態について図12を参照して説明する。まず、予め天井面Cに設置されている引掛けシーリングボディCbにアダプタAを電気的かつ機械的に接続する。照明装置のカバー部材8を取外した状態において、アダプタガイドの係合口51をアダプタAに合わせながら、アダプタAの係止部A1がアダプタガイドの係合口51に確実に係合するまで器具本体1を照明装置取付用ばね部材10の弾性力に抗して下方から手で押し上げて取付け操作を行う。
次いで、カバー部材8を取付け、引掛けシーリングボディCbに対向するセンター部材4の中央部の開口41を覆って閉塞する。
この状態においては、弾性部材10が弾性変形して、当接部10cが天井面Cに弾性的に当接している。そして、当接部10cは、天井面Cに略平面的に平行又は先端部が少しばかり鉛直方向に向かうように当接することが可能となる。
したがって、弾性部材10が器具本体1の背面側である点灯装置カバー35の背面側と天井面Cとの間に、圧縮方向の弾性変形を伴って介在され、照明装置本体1は、弾性部材10のばね作用によって天井面Cに確実に保持されて取付けられた状態となる。
照明装置の天井面Cへの取付状態において、点灯装置3に電力が供給されると、光源部2における基板21を介して発光素子22に通電され、各発光素子22が点灯する。発光素子22から前面側へ出射された光は、光源部カバー25を透過し、セード7によって拡散され透過して外方へ照射される。したがって、所定の配光範囲で下方が照明されるようになる。
次に、実施例1の照明装置の点灯装置3の回路構成および動作について説明する。
実施例1の照明装置の点灯装置3の回路構成について図面を参照して説明する。図15は実施例1の照明装置の点灯装置3の回路構成を示す構成図、図16は、実施例1の白色光源点灯回路107の回路図である。また、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
実施例1の点灯装置3は、電源回路100、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108、間接光光源点灯回路109、光センサ6、リモコン信号受光部25並びに制御回路112としての第1制御回路110および第2制御回路111を有している。なお、図15においては、補助光源としての発光素子22aおよび発光素子22aを点灯制御する点灯回路の記載を省略している。
電源回路100は、スイッチSWを介して外部電源に接続され、外部電源が交流電源である場合には、交流電力を直流電力に変換する。スイッチSWは、より具体的には建物の壁等に設けられる壁スイッチ等である。電源回路100は、ダイオードを用いた整流器および整流器の出力側に整流器に対して並列に接続される平滑コンデンサ等を有する一般的な回路構成を備えている。また、電源回路100は、力率改善回路101および電源監視回路102を有しており、力率改善回路101は一般的な回路構成を備えている。電源監視回路102は、外部電源から電源回路100への電源供給状態を監視する。より具体的にはスイッチSWのオンまたはオフ状態、オフ状態からオン状態への切り替え時間を検出する。電源監視回路102は、検出結果を後述する制御回路112に送出する。
電源回路100には、制御回路用電源回路103、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109がそれぞれ接続される。制御回路用電源回路103、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109は、電源回路100よりそれぞれ直流電力の供給を受ける。
制御回路用電源回路103は、後述する制御回路112としての第1制御回路110および第2制御回路111に電源を供給する。
赤色光源点灯回路104には、例えばピーク波長620〜640nm、半値幅10〜30nmの赤色光を発光する発光素子22Rが接続される。発光素子22Rは、赤色光源点灯回路104により点灯される。
緑色光源点灯回路105には、例えばピーク波長510〜530nm、半値幅40〜60nmの緑色光を発光する発光素子22Gが接続される。発光素子22Gは、緑色光源点灯回路105により点灯される。
青色光源点灯回路106には、例えばピーク波長440〜470nm、半値幅10〜30nmの青色光を発光する発光素子22Bが接続される。発光素子22Bは、青色光源点灯回路106により点灯される。
白色光源点灯回路107には、例えば相関色温度が4600〜7100K程度で、ピーク波長440〜470nm、半値幅10〜30nmの青色光によって励起され、ピーク波長500〜600nm、半値幅100〜200nmの白色光を発光する発光素子22Nが接続される。発光素子22Nは、白色光源点灯回路107により点灯される。
電球色光源点灯回路108には、例えば相関色温度が2500〜3200K程度で、ピーク波長440〜470nm、半値幅10〜30nmの青色光によって励起され、ピーク波長550〜650nm、半値幅100〜200nmの電球色光を発光する発光素子22Lが接続される。発光素子22Lは、電球色光源点灯回路108により点灯される。
間接光光源点灯回路109には、例えば相関色温度が2500〜3200K程度で、ピーク波長440〜470nm、半値幅10〜30nmの青色光によって励起され、ピーク波長550〜650nm、半値幅100〜200nmの電球色光を発光する発光素子92が接続される。発光素子92は、間接光光源点灯回路109により点灯される。
発光素子22R、22G、22B、22N、22L、92の色温度は、単体の光源により得てもよいし、色度の異なる複数の光源の発光を加法混光して得るようにしてもよい。複数の光源を用いて所定色温度を得る場合、その種類は同種および異種の組み合わせのいずれであってもよい。また、発光素子22R、22G、22B、22N、22L、92は、その数が特段限定されないので、1個および任意の複数個のいずれかを適宜用いることができる。そして、それぞれの発光素子22R、22G、22B、22N、22L、92の数が等しくてもよいし、等しくなくてもよい。なお、図示の実施形態においては同一色温度の複数のLEDを例えば直列接続して用いている。
なお、発光素子22N、22L、92は、第1光源部2aを構成し、発光素子22R、22G、22Bは、第2光源部2bを構成している。よって、光源部2は、第1光源部2aおよび第2光源部2bにより構成される。
赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109の具体的な回路方式は、本実施例において特段限定されず、光源の種類に応じた適当な回路を採用することができる。本実施例において、光源部2に発光素子22および92を用いているため、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109には、直流点灯方式を用いることができ、より具体的にはDC−DCコンバータ、例えば降圧チョッパを定電流制御する回路構成を採用することができる。この回路構成により、回路効率が高くなるとともに、制御が容易になる等の利点がある。
降圧チョッパを定電流制御する回路構成は、例えば図15における白色光源点灯回路107を例として説明すれば、図16に示すように出力コンデンサC、インダクタLおよびスイッチング素子Qの直列回路を電源回路100の出力端間に接続して、スイッチング素子Qのオン時に電源回路100から直線的に増加する増加電流を流してインダクタLに電磁エネルギーを蓄積する。そして、ダイオードDおよび出力コンデンサCの直列部分をインダクタLに並列接続して閉回路を形成し、スイッチング素子Qのオフ時にこの閉回路に直線的に減少する減少電流をインダクタLから流出させる。以上説明したインダクタLへの電磁エネルギーの蓄積と流出を繰り返すことで出力コンデンサCの両端間に降圧された直流電圧を出力する。降圧チョッパの出力端となる出力コンデンサCの両端に発光素子22Nが並列に接続される。
白色光源点灯回路107には、スイッチング素子Q、インダクタLおよび出力コンデンサCの直列回路に流れる増加電流およびインダクタL、出力コンデンサCおよびダイオードDの閉回路の減少電流がともに流れる回路部分に検出回路107aが直列に挿入されていて、電流値が検出される。また、検出回路107aは、出力コンデンサCの端子電圧を検出できるように構成されている。検出回路107aの検出値は制御回路112に入力され、検出回路107aから入力される検出値に基づいて制御回路112はスイッチング素子Qを制御する。なお、制御回路112は制御回路用電源回路103により電源を供給されている。
制御回路112は、後述するリモコン信号受光部25または光センサ6が送出する信号に基づき、光源部2を調光制御する。また、光源部2の発光色の異なる発光素子22の光出力の比率を変化させることにより、光源部2の光源色を変化させる、すなわち調色制御を行うことができる。なお、調光制御および調色制御において、明るさまたは光源色が連続して変化する調光制御または調色制御、並びにステップ状に変化する調光制御または調色制御のいずれをも含み、ほぼ連続して明るさまたは光源色が変化するような印象を与えるように調光制御または調色制御できることを意味する。また、制御回路112は、リモコン送信器Rcからの信号に基づいて、光源部2の光源色の色温度を所望値に変更したり、連続的に光源部2の光源色の色温度を変化させて所望の光色になったときにその変化を停止させて選択したりすることができるようにすることもできる。さらに、制御回路112は、各点灯回路を同期させて調光制御または調色制御してもよいし、非同期により調光制御または調色制御させてもよい。
また、白色光源点灯回路107は、振幅制御した連続電流による調光動作とPWM制御したPWM電流とによる調光動作とを行うべく構成されている。また、本実施例においては、振幅制御の場合には検出回路107aにより検出される電流値を用いて制御を行い、PWM制御の場合にも検出回路107aにより検出される電流値を用いて制御を行う。
なお、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105、青色光源点灯回路106、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109においても図16に示すような白色光源点灯回路107と同様の構成を採用することができる。
制御回路112は、制御回路用電源回路103により電源を供給されて動作する。制御回路112は、第1制御回路110および第2制御回路111を有している。第1制御回路110は、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109によって検出された発光素子22N、22Lおよび92に流れる電流値および印加される電圧値に基づき、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109に制御信号を送出することにより、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109をそれぞれ点灯制御する。また、第1制御回路110は、リモコン信号受光部25および光センサ6からの信号を受信可能に接続されている。リモコン信号受光部25は、リモコン送信器Rcの操作により送出される受信するとともに受信信号に基づく信号を第1制御回路110に送出する。リモコン送信器Rcとリモコン信号受光部25との通信を行うための媒体は、実施例1においては赤外線を用いているが、電波など既知の各種媒体を通信媒体とすることもできるとともに有線による通信であっても構わない。また、光センサ6は、照明装置の設置された照明空間の照度を検出するとともに、検出値に基づく信号を第1制御回路110に送出する。
さらに、第2制御回路111は、第1制御回路110と同様に、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106によって検出された発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流値および印加される電圧値に基づき、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106に制御信号を送出することにより、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106をそれぞれ点灯制御する。
リモコン送信器Rcを操作することまたは壁面に配設したスイッチSWを操作することにより、所望の光源部2の点灯制御を行うことができる。リモコン送信器Rcには、光源部2の点灯制御を行うために例えば全光点灯スイッチ、光出力増加スイッチ、光出力減少スイッチ、消灯スイッチ、発光素子22Nおよび22Lによる第1光源部2aの光源色の色温度増加スイッチおよび色温度減少スイッチを配設することができる。
実施例1の照明装置の点灯装置3の動作について図15ないし図16および図20を参照して説明する。図20は、同照明装置の点灯装置3の制御回路112の説明図である。また、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
照明装置の光源部2の発光素子22N、22L、92、22R、22Gおよび22Bは、それぞれの光出力を制御することにより、光源部の光出力の色温度を制御することができる。例えば、図20に示すように、発光素子22R、22Gおよび22Bにより光源部2の光出力の色温度を制御する場合について説明する。
図20において、縦軸はそれぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bの相対的な光出力を表している。図20(a)、(b)、(c)は、それぞれ発光素子22R、22Gおよび22Bの光出力を表している。例えば、発光素子22Rの光出力が100%であるとは、発光素子22Rが全光点灯していることを意味する。各々の発光素子の100%の光出力は発光素子の定格電流を基に定められてもよいし、定格電流以下の基準に基づいてもよい。また、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれの基準が異なっていてもよい。
図20(a)のR0は、第2制御回路111の指示に基づき、赤色光源点灯回路104が発光素子22Rに88mAの電流を流すことにより80%の光出力を行っていることを意味している。同様に、図20(b)のG0は、第2制御回路111の指示に基づき、緑色光源点灯回路105が発光素子22Gに55mAの電流を流すことにより50%の光出力を行っていることを意味している。図20(c)のB0は、第2制御回路111の指示に基づき、青色光源点灯回路106が発光素子22Rに10mAの電流を流すことにより30%の光出力を行っていることを意味している。
発光素子22R、22Gおよび22Bが、それぞれ80%、50%、30%の光出力を行うことにより、光源部2は所定の色温度の光出力を行うことができる。照明装置において、この所定の色温度により光源部2が光出力を行う場合には、光源部2の光出力の最大値は、発光素子22R、22Gおよび22Bが、それぞれ80%、50%、30%の光出力を行った場合である。
光源部2の光出力が所定の色温度を維持した状態で、光源部2の光出力を減少させるためには、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれに流れる電流の比率が一定となるように、発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流値を制御しなければならない。
光源部2が所定の色温度の光出力を維持した状態で、光源部2の光出力を減少させる場合に、10段階の調光制御が可能であるとともに、第2制御回路111、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106の電流制御の最小値が1mAである場合には、図20(a)、(b)に示すように、発光素子22R、22GはそれぞれR0〜R10、G0〜G10の10段階の調光が可能になるが、発光素子22Bは、図20(c)に示すようにB0〜B9までの9段階の調光しか行うことができない。なお、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれに流れる電流の比率が一定となるように、1段階調光するごとに、発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流は、それぞれ8mA、5mA、1mAずつ減少する。
なお、上記においては、実施例1の照明装置の具体例として、発光素子22R、22Gを調光制御することが可能な段階であるR0〜R10、G0〜G10の10段階のうちの9段階(R0〜R9、G0〜G9)で調光する構成を例示した。しかし、光源部2の光出力を所定の色温度で制御するためには、発光素子22R、22G、22Bの調光制御が可能な段階数の内で最小のものに合わせて調光制御することもできる。例えば、図21(a)〜(c)に示すように、発光素子22Bの調光制御が可能な段階がB0〜B9の9段階で最小であり、この9段階に合わせて、発光素子22R、22Gを調光制御する段階をR0〜R9、G0〜G9の9段階に設定してもよい。なお、図21(a)〜(c)においては、1段階調光するごとに、発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流が、それぞれ8.8mA、5.5mA、1mAずつ減少するように表しているが、実際の電流値は電流制御の最小値の整数倍の値になる。
本実施例の照明装置は、発光素子22Rおよび22Gが光源部2の所定の色温度を維持して10段階の調光が可能である場合にも、発光素子22Bが光源部2の所定の色温度による発光素子22Bに流れる電流値や青色光源点灯回路106の電流制御の最小値が1mAである等の制約により9段階しか調光できない場合には、発光素子22Rおよび22Gも9段階しか調光させないことを特徴としている。すなわち、本実施例の照明装置は、光源部2の光出力を所定の色温度に維持した状態で光源部2の光出力を減少させる際に、発光素子22R、22G、22Bのいずれかが制御可能な最小の光出力となる場合には、他の発光素子の光出力をさらに減少させることなく、制御可能な光出力よりも高い値で減少を停止させる。
実施例1の照明装置の効果を以下に示す。
実施例1の照明装置の制御回路112は、発光素子22R、22Gおよび22Bの光出力をそれぞれ制御することにより光源部2の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部2の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部2の光出力を減少させる際に、発光素子22Bの光出力が最小となる場合には、発光素子22Rおよび22Gの光出力の減少を停止させるので、光源部2の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部2の光出力を減少させることができる。
実施例1の照明装置においては、カバー部材8がセード7の開口縁部Eをセンター部材4の前面より背面側に位置させ、開口縁部Eを光センサ6の受光窓43より背面側へ位置決めする位置決め手段として機能している。なお、このような機能をなす位置決め手段は、カバー部材8に限定されるものではない。他の構成や部材によってセード7の開口縁部Eをセンター部材4の前面より背面側に位置させ、開口縁部Eを光センサ6の受光窓43より背面側へ位置決めすることもできる。
実施例1の照明装置においては、間接光光源部9に通電されると、各発光素子92が点灯し、発光素子92から斜め上方に出射された光は、透光性のカバー93を透過し、主として天井面に照射される。したがって、天井面が明るくなり、明るさ感を向上させることができる。この場合、間接光光源部9から照射される光の配光特性の安定化が実現でき、効果的な間接照明を行うことが可能となる。
実施例1の照明装置においては、光源部2および間接光光源部9は、周囲の明るさを検知して検出信号を出力する光センサ6によって、その点灯状態が制御される。この場合、セード7の開口縁部Eがセンター部材4の前面より背面側に位置されるので、光源部2による光センサへの影響が抑制され、周囲の明るさに応じて適切に照明の制御を行うことができる。
実施例1の照明装置においては、発光素子22から発生する熱は、基板21の裏面側が本体1と熱的に結合しているため、本体1に効果的に伝導され、広い面積で放熱されるようになる。また、本体1には、突出部12、13、14が形成されているため、放熱面積を増大させることができ、一層放熱効果を高めることが可能となる。
加えて、本体1の突出部12には、点灯装置カバー35が載置され取付けられているので、本体1から点灯装置カバー35に熱が伝導され放熱が促進される。
実施例1の照明装置においては、発光素子22と回路部品32とは、背面方向に離間距離dを空けて位置され、また、回路部品32は、発光素子22の内側に位置され、熱的に分離されるように配置されており、点灯装置3から発生する熱は、主として点灯装置カバー35内における空間の対流によって放熱されるので、相互の熱的干渉を抑制することができる。したがって、発光素子22及び回路部品32の過度の温度上昇を抑制することが可能となる。さらに、回路部品32における発熱部品32Hは、発光素子22から遠ざけられて配置されるので、相互の熱的干渉を一層効果的に抑制することができる。
また、実施例1の照明装置においては、間接光光源部9の発光素子92から発生する熱は、基板91の裏面側から点灯装置カバー35の側壁35aに伝導され、さらに、弾性部材10へも伝わり、放熱されるので、光源部における発光素子と点灯装置における回路部品との相互の熱的干渉を抑制することができる照明装置を提供することが可能となる。
実施例1の照明装置においては、弾性部材10の作用によって、天井面Cと各間接光光源部9との離間距離dを一定に保持することが可能となり、各間接光光源部9から照射される光の出射角を一定にすることができる。その結果、配光特性の安定化を図ることができ、天井面Cを効果的に照射して間接照明を行うことが可能となる。しかも、弾性部材10は、各間接光光源部9に対応するとともに、その近傍に配設されているので、天井面Cと各間接光光源部9との離間距離dの一定化がより確実となる効果が期待できる。
また、照明装置を取外す場合には、カバー部材8を取外し、センター部材4の開口41を通じてアダプタAに設けられているレバーを操作してアダプタAの係止部A1の係合を解くことにより取外すことができる。
実施例1の照明装置においては、弾性部材10によって、天井面Cと各間接光光源部9との離間距離dを一定に保持することが可能となり、間接光光源部9から照射される光の配光特性の安定化を図ることができ、配光特性のばらつきを軽減できる照明装置を提供することが可能となる。
実施例1の照明装置においては、光源部2による光センサ6への影響を抑制し、周囲の明るさに応じて適切に照明の制御を行うことができる照明装置を提供することが可能となる。
実施例2aの照明装置は、所定の色温度を有する第1光源と;前記第1光源と異なる色温度を有する第2光源と;前記第1光源を点灯する第1点灯回路と;前記第2光源を点灯する第2点灯回路と;外部信号を入力する信号入力部と;前記第1光源の所定の点灯制御を行う第1光源点灯制御サイクルと、前記第2光源の所定の点灯制御を行う第2光源点灯制御サイクルとを有し、前記信号入力部に入力された第1信号により前記第1および第2光源点灯制御サイクルに基づいた点灯制御を開始するように前記第1および第2点灯回路を制御するとともに、前記信号入力部に入力された第2信号により前記第1および第2光源点灯制御サイクルに基づいた点灯制御を停止するように前記第1および第2点灯回路を制御する制御回路と;を持つ。
実施例2bの照明装置は、実施例2aの照明装置において、制御回路が、前記信号入力部に入力された前記第2信号により、前記第1および第2光源点灯制御サイクルに基づいた点灯制御を停止した際の前記第1光源の光出力と前記第2光源の光出力との比率を一定にするとともに、この一定状態で、前記信号入力部に入力された調光信号に基づき前記第1および第2光源を調光制御する。
実施例2cの照明装置は、実施例2aの照明装置において、制御回路が、前記信号入力部に入力された前記第2信号により前記第1および第2光源点灯制御サイクルに基づいた点灯制御を停止した際の前記第1および第2光源点灯制御サイクルの制御目標値を記憶するとともに、前記信号入力部に入力された第3信号により、記憶された前記第1および第2光源点灯制御サイクルの制御目標値に基づき前記第1および第2点灯回路を制御する。
実施例2dの照明装置は、実施例2bの照明装置において、制御回路が、前記信号入力部に入力された前記第2信号により前記第1および第2光源点灯制御サイクルに基づいた点灯制御を停止するとともに調光制御を行った後の前記第1および第2光源点灯制御サイクルの制御目標値を記憶するとともに、前記信号入力部に入力された第3信号により、記憶された前記第1および第2光源点灯制御サイクルの制御目標値に基づき前記第1および第2点灯回路を制御する。
実施例2eの照明装置は、実施例2aないし実施例2dのいずれか一記載の照明装置において、制御回路が、前記第1光源点灯制御サイクルに基づいて前記第1光源の光出力が増加するように前記第1点灯回路を制御した場合には前記第2光源点灯制御サイクルに基づいて前記第2光源の光出力が減少するように前記第2点灯回路を制御するとともに、前記第1光源点灯制御サイクルに基づいて前記第1光源の光出力が減少するように前記第1点灯回路を制御した場合には前記第2光源点灯制御サイクルに基づいて前記第2光源の光出力が増加するように前記第2点灯回路を制御する。
実施例2fの照明装置は、実施例2aないし実施例2eの実施形態のいずれか一記載の照明装置において、前記第1および第2光源と異なる色温度を有する前記第3光源と;前記第3光源を点灯する第3点灯回路と;を備えるとともに、前記制御回路が、前記第3光源の所定の点灯制御を行う第3光源点灯制御サイクルを有し、前記信号入力部に入力された前記第1信号により、前記第1、第2および第3光源点灯制御サイクルに基づいて、光出力の増加制御、光出力の減少制御および光出力の一定制御の全ての点灯制御が前記第1、第2および第3点灯回路のいずれかにより同時に行われるように指示する。
実施例2(実施例2aないし2f)の照明装置の点灯装置3の動作について図15ないし図17(c)を参照して説明する。図17(a)〜(c)は、同照明装置の点灯装置3の制御回路112の光源点灯制御サイクルの説明図である。また、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。実施例3の照明装置は、図1ないし図14に示される器具構造を有しており、図15および図16に示す点灯装置3の回路構成を有している。
図17(a)〜(c)により光源点灯制御サイクルについて説明する。図17(a)〜(c)において、縦軸は発光素子22の光出力、横軸は光源点灯制御サイクル開始からの経過時間である。なお、縦軸は光出力以外にも、発光素子22に流れる電流値または印加される電圧値であってもよい。光源点灯制御サイクルは、発光素子22の光出力の増加制御、光出力の減少制御および光出力の一定制御を有している。なお、光出力の一定制御には、発光素子22の消灯(光出力0%)の状態も含むものである。
光源点灯制御サイクルについて、図17(a)に示される赤色光源点灯制御サイクルを例にとって説明する。赤色光源点灯制御サイクルは、第1信号に基づき制御が開始される(図17(a)の経過時間0に相当する)と、赤色光源点灯回路104を発光素子22Rの光出力が50%となるように点灯制御する。制御開始から時間が図中A点に至るまでは、赤色光源点灯制御サイクルは、赤色光源点灯回路104を発光素子22Rの光出力が50%から100%となるように点灯制御する。経過時間が図中A点からC点に至るまでは、赤色光源点灯制御サイクルは、赤色光源点灯回路104を発光素子22Rの光出力が100%から0%となるように点灯制御する。経過時間が図中C点からE点に至るまでは、赤色光源点灯制御サイクルは、赤色光源点灯回路104を発光素子22Rの光出力が0%となるように点灯制御する。経過時間が図中E点からF点に至るまでは、赤色光源点灯制御サイクルは、赤色光源点灯回路104を発光素子22Rの光出力が0%から50%となるように点灯制御する。これら一連の点灯制御動作を行うためのものが光源点灯制御サイクルであり、第2制御回路111または制御回路112にそのデータが記憶されている。第1信号に基づく信号が制御回路112に入力されると第1信号、第2信号または調光信号が入力されるまで制御回路112は光源点灯制御サイクルに基づく点灯制御を光源点灯回路に指示し続け、発光素子22は光源点灯回路により点灯制御され続ける。なお、制御回路112は、光源点灯制御サイクルに基づく点灯制御を開始した後に、再び第1信号が入力された場合には第1信号が入力される前の点灯制御(例えば、全光点灯)に戻っても良い。
次に、光源点灯制御サイクルによる制御回路112の動作について説明する。
リモコン送信器Rcから送出された第1信号をリモコン信号受光部25が受信すると第1制御回路110は、第1信号に基づく信号を第2制御回路111に送信する。第2制御回路111は、第1信号に基づく信号を受信すると、光源点灯制御サイクルに基づき点灯回路を制御し、発光素子22を点灯制御する。より具体的には、第2制御回路111は、第1信号に基づく信号を受信すると、図17(a)に示す赤色光源点灯制御サイクルに基づき、赤色光源点灯回路104を制御し、発光素子22Rを点灯制御する。同様に、第2制御回路111は、第1信号に基づく信号を受信すると、図17(b)に示す緑色光源点灯制御サイクルに基づき、緑色光源点灯回路105を制御し、発光素子22Gを点灯制御する。また同様に、第2制御回路111は、第1信号に基づく信号を受信すると、図17(c)に示す青色光源点灯制御サイクルに基づき、青色光源点灯回路106を制御し、発光素子22Bを点灯制御する。
リモコン送信器Rcから送出された第2信号をリモコン信号受光部25が受信すると第1制御回路110は、第2信号に基づく信号を第2制御回路111に送信する。第2制御回路111は、第1信号に基づく信号を受信すると、光源点灯制御サイクルに基づき、光源点灯回路の制御および発光素子22の点灯制御を開始し、第2制御回路111に第2信号に基づく信号が入力されるまで、光源点灯制御サイクルに基づく光源点灯回路の制御および発光素子22の点灯制御を繰り返し継続する。第2制御回路111に第2信号に基づく信号が入力されると光源点灯制御サイクルに基づく光源点灯回路の制御および発光素子22の点灯制御を停止する。例えば、図17(a)において、図中D点の時間で第2信号に基づく信号が第2制御回路111に入力されると、赤色光源点灯回路104は発光素子22Rを光出力0%で点灯制御を継続する。また同様に、図17(b)において、緑色光源点灯回路105は発光素子22Gを光出力50%で点灯制御を継続する。さらに同様に、図17(c)において、青色光源点灯回路106は発光素子22Bを光出力50%で点灯制御を継続する。
第2制御回路111に第2信号に基づく信号が入力され、光源点灯制御サイクルに基づく光源点灯回路の制御および発光素子22の点灯制御を停止された後に、第2制御回路111に調光信号に基づく信号が入力されると、発光素子22R、発光素子22Gおよび発光素子22Bは、それぞれの光出力の比率を維持したまま、発光素子22R、発光素子22Gおよび発光素子22Bのそれぞれの光出力を増加または減少させる。なお、「第2制御回路111に調光信号に基づく信号が入力される」とは、リモコン送信器Rcから送出された調光信号をリモコン信号受光部25が受信し、第1制御回路110から調光信号に基づく信号が第2制御回路111に送信されることを意味する。
図17(a)〜(c)のD点の時間で光源点灯制御サイクルが停止した場合を例として説明する。第2制御回路111に第1信号および第2信号に基づく信号が入力され、光源点灯制御サイクルに基づく光源点灯回路の制御および発光素子22の点灯制御を停止された後に、リモコン送信器Rcの光出力減少スイッチの操作に基づく調光信号が第2制御回路111に入力されると、第2制御回路111は、発光素子22R、発光素子22Gおよび発光素子22Bの光出力比率を維持したまま、発光素子22R、発光素子22Gおよび発光素子22Bのそれぞれの光出力を減少させるので、発光素子22Rの光出力を0%、発光素子22Gおよび発光素子22Bの光出力を50%から25%に点灯制御する。すなわち、光源点灯制御サイクルを停止した時点での第2光源部2aから出力される光源色の色温度を維持したまま、調光制御が行われる。
制御回路112は、光源点灯制御サイクルが停止した際の光源点灯制御サイクルの制御目標値をリモコン送信器Rcからの所定の信号に基づき記憶する。「光源点灯制御サイクルの制御目標値」とは、制御回路112が光源点灯回路を制御するために、制御回路112に予め記憶された光源点灯制御サイクルのデータそれ自体である。なお、制御回路112に記憶されるデータは、発光素子22の光出力または発光素子22に流れる電流値または印加される電圧値であってもよい。
制御回路112は、リモコン送信器Rcから送出される第3信号を受信することにより、記憶されたデータに基づき、光源点灯回路を制御し、発光素子22を点灯制御させる。
なお、本実施例において、第1信号、第2信号および第3信号はその全てまたはいずれか2つが同一の信号であってもよい。光源点灯制御サイクルの開始、終了および制御回路112に記憶された光源点灯制御サイクルの制御目標値に基づき発光素子22を点灯制御することができれば、リモコン信号受光部25または制御回路112に入力される信号はどのような形態であってもよい。
本実施例においては、光源点灯制御サイクルにより発光素子22R、22Gおよび22Bが点灯制御される場合を示したが、発光素子22Nおよび22Lを点灯制御する光源点灯制御サイクルが設けられてもよいし、光源点灯制御サイクルにより発光素子22R、22Gおよび22Bが点灯制御される場合には、発光素子22Nおよび22Lを消灯させたり、制御可能な範囲の下限光出力で点灯させてもよい。
なお、本実施例において、第1信号とは、光源点灯制御サイクルの開始を制御回路112に指示するためにリモコン送信器Rcから送出される光源点灯制御サイクル開始信号であり、第2信号とは、光源点灯制御サイクルの停止を制御回路112に指示するためにリモコン送信器Rcから送出される光源点灯制御サイクル停止信号である。
実施例2の照明装置の効果を以下に示す。
実施例2の照明装置の点灯装置3においては、実施例1の照明装置の点灯装置3の効果を有するとともに以下に記載の効果を有する。
実施例2の照明装置の点灯装置3においては、制御回路112が光源点灯制御サイクルを有するので、発光素子22R、22Gおよび22Bをそれぞれ調光することによる調色を行う必要がなく、リモコン送信器からの光源点灯制御サイクルの開始および停止による簡易な操作で光源部2の色温度を所望の状態に設定することができる。
実施例2の照明装置の点灯装置3においては、制御回路112が光源点灯制御サイクルを有するので、色度座標を用いた特別な機器を用いた調色ではなく、汎用的なリモコン送信器からの光源点灯制御サイクルの開始および停止による簡易な操作で光源部2の色温度を所望の状態に設定することができる。
実施例2の照明装置の点灯装置3においては、制御回路112の光源点灯制御サイクルを停止した際の光源点灯制御サイクルの制御目標値を制御回路112の記憶装置に記憶し、リモコン送信器の簡易な操作で光源部2の色温度を所望の状態に再度設定することができる。
実施例5の照明装置は、所定の色温度を有する第1光源と;第1光源と異なる色温度を有する第2光源と;第1光源および第2光源と異なる色温度を有する第3光源と;第1、第2および第3光源を有する光源部と;第1、第2および第3光源の光出力をそれぞれ制御することにより光源部の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部の光出力を減少させる際に、第1、第2または第3光源のいずれかが最小の光出力となる場合には、最小の光出力となる光源以外の光源の光出力を減少させる制御回路と;を持つ。
実施例5の照明装置の点灯装置3の動作について図15ないし図16および図20を参照して説明する。図20は、同照明装置の点灯装置3の制御回路112の説明図である。また、同一部分には同一符号を付し、重複した説明は省略する。実施例3の照明装置は、図1ないし図14に示される器具構造を有しており、図15および図16に示す点灯装置3の回路構成を有している。
照明装置の光源部2の発光素子22N、22L、92、22R、22Gおよび22Bは、それぞれの光出力を制御することにより、光源部の光出力の色温度を制御することができる。例えば、図20に示すように、発光素子22R、22Gおよび22Bにより光源部2の光出力の色温度を制御する場合について説明する。
図20において、縦軸はそれぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bの相対的な光出力を表している。図20(a)、(b)、(c)は、それぞれ発光素子22R、22Gおよび22Bの光出力を表している。例えば、発光素子22Rの光出力が100%であるとは、発光素子22Rが全光点灯していることを意味する。各々の発光素子の100%の光出力は発光素子の定格電流を基に定められてもよいし、定格電流以下の基準に基づいてもよい。また、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれの基準が異なっていてもよい。
図20(a)のR0は、第2制御回路111の指示に基づき、赤色光源点灯回路104が発光素子22Rに88mAの電流を流されることにより80%の光出力を行っていることを意味している。同様に、図20(b)のG0は、第2制御回路111の指示に基づき、緑色光源点灯回路105が発光素子22Gに55mAの電流を流されることにより50%の光出力を行っていることを意味している。図20(c)のB0は、第2制御回路111の指示に基づき、青色光源点灯回路106が発光素子22Rに10mAの電流を流されることにより30%の光出力を行っていることを意味している。
発光素子22R、22Gおよび22Bが、それぞれ80%、50%、30%の光出力を行うことにより、光源部2は所定の色温度の光出力を行うことができる。照明装置において、この所定の色温度により光源部2光出力を行う場合には、光源部2の光出力の最大値は、発光素子22R、22Gおよび22Bが、それぞれ80%、50%、30%の光出力を行った場合である。
光源部2の光出力が所定の色温度を維持した状態で、光源部2の光出力を減少させるためには、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれに流れる電流の比率が一定となるように、発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流値を制御しなければならない。
光源部2が所定の色温度の光出力を維持した状態で、光源部2の光出力を減少させる場合に、10段階の調光制御が可能であるとともに、第2制御回路111、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106の電流制御の最小値が1mAである場合には、図20(a)、(b)に示すように、発光素子22R、22GはそれぞれR0〜R10、G0〜G10の10段階の調光が可能になるが、発光素子22Bは、図20(c)に示すようにB0〜B9までの9段階の調光しか行うことができない。なお、発光素子22R、22Gおよび22Bのそれぞれに流れる電流の比率が一定となるように、1段階調光するごとに、発光素子22R、22Gおよび22Bに流れる電流は、それぞれ8mA、5mA、1mAずつ減少する。
本実施例の照明装置は、発光素子22Bが光源部2の所定の色温度による発光素子22Bに流れる電流値や青色光源点灯回路106の電流制御の最小値が1mAである等の制約により9段階しか調光できない場合でも、発光素子22Nおよび22Gが10段階の調光が可能である場合には、発光素子22Nおよび22Gは10段階の調光を行うことを特徴としている。
すなわち、発光素子22R、22Gおよび22Bは、それぞれR0〜R9、G0〜G9、B0〜B9においては、光源部2の光出力の所定の色温度を維持した状態で調光制御が行われる。実施例1においては、発光素子22Rおよび22GがそれぞれR10およびG10まで調光可能であったとしてもR9およびG9までしか調光を行わないことを特徴としていたのに対し、本実施例の照明装置は、発光素子22BをB9で点灯させ、発光素子22Rおよび22GをそれぞれR10およびG10で点灯させることを特徴としている。本実施例においては、光源部2の光出力の所定の色温度は若干変化するが、照明装置の光源部2の光出力を減少させることを優先したことを特徴としている。
実施例5の照明装置の効果を以下に示す。
実施例5の照明装置の点灯装置3においては、実施例1ないし4の照明装置の点灯装置3の効果を有するとともに以下に記載の効果を有する。
実施例5の照明装置の制御回路112は、発光素子22R、22Gおよび22Bの光出力をそれぞれ制御することにより光源部2の光出力を所定の色温度で制御するとともに、光源部2の光出力が所定の色温度を維持した状態で光源部2の光出力を減少させる際に、発光素子22Bの光出力が最小となった場合でも発光素子22Nおよび22Gの光出力の減少を継続させるので、光源部2の光出力の所定の色温度と類似した色温度で光源部2の光出力を減少させることができる。
第1ないし第5の実施例の変形例を以下に述べる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の制御回路112は、発光素子22N、22L、92、22R、22Gおよび22Bをそれぞれ所定の光出力で点灯させ、発光素子から出力される光を加法混光し、光源部2の光出力を所定の色温度または波長となるように光源点灯回路を制御し、発光素子を点灯制御するように構成することができる。
発光素子から出力される光を加法混光して得られる光源部2の光出力の所定の色温度は、照明装置の使用者、すなわち照明装置の照明空間に存在する人に対して、所定の効果を与えるものであってもよい。
発光素子から出力される光を加法混光して得られる光源部2の光出力の色温度を変化させる際に、制御回路112は、それぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bをそれぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bに対して予め定められた光出力の変化率で制御するように赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106に指示する。
第1ないし第5の実施例の照明装置の制御回路112は、発光素子から出力される光を加法混光して得られる光源部2の光出力の色温度を変化させる際に、それぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bをそれぞれの発光素子22R、22Gおよび22Bに対して予め定められた光出力の変化率で制御するので、より簡易な制御で、照明装置の使用者に不快感を与えることなく光源部2の光出力の色温度を変化させることができる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の光源部2は、発光色が昼白色の発光素子22Nと電球色の発光素子22Lとが交互に等間隔に2重円環状に配置されている。また、この2重円環の中間に赤色、緑色、青色をそれぞれ発光する発光素子22R、発光素子22G、発光素子22Bがこの順に等間隔に円周上に配置されている。
そのため、光源部2の発光素子22Nおよび22Lのみをリモコン送信器Rcにより点灯制御する際にも、光源部2の発光素子22Nおよび22Lが2重円環状に配置された中央部(光源部2の円周上に発光素子22R、22Gおよび22Bが配置された部分)に暗部が生じないように、第1ないし第5の実施例の照明装置の制御回路112は、発光素子22R、22Gおよび22Bを予め定められた光出力、例えば制御可能な範囲の下限光出力で制御するように赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106に指示する。
第1ないし第5の実施例の照明装置の制御回路112は、光源部2の発光素子22Nおよび22Lのみをリモコン送信器Rcにより点灯制御する際にも、発光素子22R、22Gおよび22Bを予め定められた光出力で制御するように赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106に指示するので、光源部2の発光素子22Nおよび22Lが2重円環状に配置された中央部(光源部2の円周上に発光素子22R、22Gおよび22Bが配置された部分)に暗部が生じず、光源部2の発光面からより均一に光出力が出射される。
第1ないし第5の実施例の照明装置の点灯装置3または3aは、制御回路112に第1制御回路110および第2制御回路111として複数のMPUまたはDSPを搭載している。制御回路112に複数のMPUまたはDSPを用いることによって、点灯装置3または3aにおいて、回路基板31に回路部品32および発熱部品32Hを実装する際に同一の工程によりMPUまたはDSPを実装することが可能となる。すなわち、制御回路112を1つのMPUまたはDSPにより構成することもできるが、その場合にはMPUまたはDSPをリフロー工程により回路基板31に実装し、その他の回路部品32および発熱部品32Hをフロー工程により回路基板31に実装するので、工程が増え生産性が低下する。
一方で、第1ないし第5の実施例の照明装置の点灯装置3または3aは、制御回路112に第1制御回路110および第2制御回路111として複数のMPUまたはDSPを搭載しているので回路部品32および発熱部品32Hを回路基板31に実装する同一の工程であるフロー工程により、複数のMPUまたはDSPを回路基板31に実装することができ、生産性が損なわれることがない。
第1ないし第5の実施例の照明装置の点灯装置3または3aは、制御回路112に第1制御回路110および第2制御回路111を有し、第1制御回路110が第2制御回路111の制御内容を把握する主従関係(マスタ−スレーブ関係)を有している。制御回路112は、第1制御回路110(マスタ)および第2制御回路(スレーブ)間で通信を行い、第2制御回路(スレーブ)の制御状態または制御動作内容を第1制御回路110(マスタ)が把握または管理しているので、制御回路112の制御シーケンスが簡素化できるとともに、第1制御回路110および第2制御回路111が同一のMPUまたはDSPである場合には制御回路112の制御処理速度を向上することができる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の点灯装置3または3aは、第1制御回路110が第2制御回路111の制御内容を把握する主従関係(マスタ−スレーブ関係)を有し、第1制御回路110が第2制御回路111に指示した制御動作と実際の第2制御回路111の制御動作が異なる場合には、第1制御回路110が第2制御回路111に指示した制御動作を行うように第1制御回路110は第2制御回路111に動作モード変更信号を送信する。動作モード変更信号を受信した第2制御回路111は、動作モード変更信号が光源部2の点灯制御の変更を伴う場合には、フェード機能を用いて光源部2の点灯制御の変更を行うので、第1制御回路110が第2制御回路111に指示した制御動作と実際の第2制御回路111の制御動作が異なり、それを修正する場合でも照明装置の使用者が動作モード変更を認識することがなく、より快適な照明空間を形成することができる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の第1制御回路110または第2制御回路111は、それぞれ白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109または赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106のスイッチング素子Qのスイッチングの位相が少なくとも2種類以上存在するとともに、1つの位相に複数の点灯回路のスイッチング素子Qがオン動作している区間が存在しているので、1つの制御回路でn個の点灯回路のスイッチング素子を制御する際に制御周期/nを最大オンデューティー値と規定する場合と比較して、1つの位相で複数の点灯回路のスイッチング素子Qのオン動作を行うことができるので、最大オンデューティー値を適宜定めることができ、電源回路100に負荷をかけることなく点灯回路を介して光源部2から所望の光出力を得ることができる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109はスナバ回路を有するとともに、制御回路用電源回路103に電源を供給している。スナバ回路を有さない赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106を動作させる場合は、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108または間接光光源点灯回路109のいずれか1つを動作させることにより、制御回路用電源回路103に電源を供給し、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106を動作させる。よって、照明装置の点灯制御が行われる際は、白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109のいずれか1つが必ず動作している。
第1ないし第5の実施例の照明装置の白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109はスナバ回路を有するとともに、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106はスナバ回路を有さないので、照明装置の点灯装置3の熱損失を低減させることができる。
第1ないし第5の実施例の照明装置の白色光源点灯回路107、電球色光源点灯回路108および間接光光源点灯回路109はスナバ回路を有するとともに、赤色光源点灯回路104、緑色光源点灯回路105および青色光源点灯回路106はスナバ回路を有さないので、照明装置の点灯装置3の部品点数を低減させることができるとともに、照明装置または点灯装置3のコストを低減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態または実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態または実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態または実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。