JP6217800B2 - Posシステム - Google Patents

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Description

本発明は、POS(Point Of Sales)システム関する。
クレジットカードを用いて精算処理を行うPOSシステムの一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されているPOSシステムでは、クレジットカードを用いた精算処理において、決済にサインが必要か否かがカード情報や取引合計金額に基づいて自動的に判断される。そして、クレジット会社用控え、顧客用控え及び加盟店用控えの3種類の伝票を印字するに際に、サインが必要な決済では1枚目にクレジット会社用控え伝票が印字され、サインが不要な決済では1枚目に顧客用控え伝票が印字される。尚、加盟店用控えは、後日トラブル等が生じた場合、クレジット会社からの問い合わせ時の照合で必要であるため定められた期間店舗にて確実に保管管理する必要がある。
また、特許文献1には、一方、サインが必要な決済では顧客サイン欄があるクレジット会社用控え伝票を印字し、他方、サインが不要な決済では顧客サイン欄が無いクレジット会社用控え伝票を印字することで、伝票をみるだけでサイン無しの決済、つまりサインレス決済であったか否かの判別が可能となることが示されている(特許文献1の段落0010中の図7及び図8に係る記載参照)。
一方、特許文献2には、クレジットカードを用いた精算処理において、クレジット会社用控え伝票や加盟店用控え伝票の出力を省略する技術が示されている(例えば特許文献2の段落0028参照)。
特許第3994824号公報 特開2011−141671号公報
従来のクレジット精算処理では、サイン無しの決済において、クレジット会社用控え伝票や加盟店用控え伝票を発行せず、顧客用控え伝票のみを発行する場合がある。また、店舗によっては、例えば閉店後に、一日のうちの取引のうち、クレジットを利用した取引を確認するため、発行した伝票の合計金額をPOSシステムに入力する作業を行う場合がある。この場合に、サイン無しの決済においてクレジット会社用控え伝票と加盟店用控え伝票とを発行しないようにしていると、サイン無しでクレジット精算された取引があったときには、入力した値と、実際にクレジット精算された取引の額とは一致しなくなる。
また、合計金額として入力した値と、実際にクレジット精算された取引の額とが一致しなくなることは、例えば誤った値を入力してしまったり、伝票を紛失してしまったりした場合にも発生する。すなわち、不一致となった場合、その原因が、サイン無しの決済の取引を含むことによるものなのか、それ以外のものによるものかといったことは判別することができない。
以上のように、クレジット精算処理において、サイン無しの決済でクレジット会社用や加盟店用の控え伝票を発行しないようにした場合、手元にあるサインありの決済の控え伝票の合計金額として入力した値が、POSシステム上で計算されたクレジット取引の合計金額よりも小さな値となったとき、入力した値は正しいのか、又は、入力した値が誤っているのかが容易には判別することができないため、例えば、紛失してしまった伝票が存在するのか否かの判断や、あるいは、仮に伝票を紛失したことがわかったとしても、紛失したであろう伝票の金額を特定できないので追跡調査を正しく行なうことができないという課題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、サイン無しの決済ではクレジット会社用や加盟店用の控え伝票を発行しない場合に、サインありの決済の控え伝票の合計金額として入力した値が、正しいのか否かを容易に判別することができ、紛失してしまった伝票の存在や特定が容易に行なうことができるPOSシステを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のPOSシステムは、クレジットによる精算を可能とする精算装置を備えるPOSシステムにおいて、前記クレジットによる精算の際店舗用控え伝票を発行する発行手段と、前記店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算額を憶する記憶手段と、前記店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算の合計額を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された合計額と前記記憶手段に記憶された前記店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算の積算金額とが一致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって一致しないと判断された場合、一致しなかった理由と前記入力された合計額と前記積算金額とを同一画面に並べて表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
上記発明によれば、クレジット精算が行われた場合に、例えば閉店後、その精算額を確認のために入力する際でも、入力された精算額と、記憶手段に記憶されるサイン有りの場合の精算額とが比較判断されるので、比較の対象が正しい精算額に基づき判断されるようになる。
また、本発明のPOSシステムは、前記判断手段によって一致しないと判断された場合はその旨を報知する報知手段を備えることを特徴とする。
上記発明によれば、一致しなかった場合にその旨が報知されるので、不一致であることが見逃されにくくなる。
また、本発明のPOSシステムは、前記一致しなかった理由を、登録されたテキスト文から選択する選択手段を備え、前記表示手段は、選択された前記テキスト文と前記合計額と前記積算金額とを同一画面に表示することを特徴とする。
上記発明によれば、一致しなければ、その理由の入力を求める表示がなされるので、例えば、あるサイン有りの取引時にプリンタの不調により店舗控えを発行できなかったようなときに、その旨を入力することができるようになる。
また、本発明のPOS端末装置は、前記理由と前記合計額と前記積算金額とを印字又は送信によって出力する出力手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、記憶手段が、サイン有りのクレジットによる精算額と、サイン無しのクレジットによる精算額とを区別可能に記憶し、判断手段が、入力された店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算の合計額と記憶手段に記憶されたサイン有りによる精算額とが一致するか否かを判断するので、例えばその判断結果を確認することで、サインありの決済の控え伝票の合計金額として入力した値が、正しいのか否かを容易に判別することができるので、紛失してしまった伝票の存在や特定が容易に行なえ、追跡調査を正しく行なうことができる。
本発明の一実施形態としてのPOSシステムの構成例を示す外観図である。 図1に示したPOS端末装置10の構成例を示す図である。 図1に示したPOSシステム1の動作例を示すフローチャートである。 図1に示した液晶タッチパネル14の表示例を示す図である。 図1に示した液晶タッチパネル14の他の表示例を示す図である。 図1に示した液晶タッチパネル14の他の表示例を示す図である。 図1に示した液晶タッチパネル14の他の表示例を示す図である。 図1に示した液晶タッチパネル14の他の表示例を示す図である。 図2に示したRAM13のデータ記憶例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態としてのPOSシステム1の構成例を示している。この図に示すPOSシステム1は、POS端末装置10、カードリーダライタ31、クレジットカードリーダ32及び自動釣銭機33を備えている。
POS端末装置10の正面右側には印字部16が設けられている。この印字部16は、レシートなどの各種伝票を紙媒体に印字して排出する。
また、POS端末装置10の正面には液晶タッチパネル14が設けられている。液晶タッチパネル14は各種の操作画像を表示するとともに、タッチ操作を受け付ける。店員は、液晶タッチパネル14に表示される操作画像を見ながら、液晶タッチパネル14に対してタッチ操作を行う。これにより、各種機能の切り換えやプリセットキーによる商品登録や、各種ファイル設定などを行うことができる。
また、客側表示部15は、顧客に対して買い上げ金額、釣り銭の金額などを表示する。
キー操作部17は、テンキー、現計キー、入金、支払、釣準備、売上回収などの各種締めキー、商品登録に関する各キーなどが配置される。
カードリーダライタ31は、プリペイドカードによる支払いのために設けられている装置であり、所定のシリアルケーブルを介してPOS端末装置10に接続されている。例えば、カードリーダライタ31に対してプリペイドカードを挿入し、POS端末装置10が備える所定の会計キーを操作する。これにより、POS端末装置10によって、支払額分が、プリペイドカードが記憶する残額から減算される。この際、カードリーダライタ31は、挿入されたプリペイドカードに記憶されている残額の読み込みを行ってPOS端末装置10に出力する。また、カードリーダライタ31は、支払代金分を減算した残額をプリペイドカードに書き込む。
クレジットカードリーダ32は、クレジットカードを用いた精算処理を行う際に、クレジットカードに記録されているカード情報を読み取るために設けられている装置であり、所定のシリアルケーブルを介してPOS端末装置10に接続されている。例えば、POS端末装置10に備えられる所定のキーを操作してクレジットカードリーダ32を読み取り待機状態とし、クレジットカードリーダ32の所定のカード読み取り部に挿入し、クレジットカードを引き通すことで、クレジットカードに記録されているカード情報が読み取られ、POS端末装置10に送信される。
また、自動釣銭機33は、内部にCPU(Central Processing Unit)及びメモリから成る制御部(図示せず)を備え、この制御部により各貨幣種の在高管理、釣銭の払出し制御などの各種制御を行う。
自動釣銭機33は、POS端末装置10と所定のシリアルケーブルを介して接続されていて、POS端末装置10からの指示に応じて貨幣を紙幣払出部331とコイン払出口332に払い出す。また、紙幣投入口333は例えば補充用の紙幣が投入され、コイン投入口334は補充用の硬貨が投入される。自動釣銭機33は、これらの投入された紙幣や硬貨を金種別に自動的に仕分けて収納する。
また、自動釣銭機33は、上記のように収納している紙幣および硬貨の枚数を管理している。そして、自動釣銭機33は、管理している紙幣および硬貨の枚数に基づいて、収納されている現金の在高に関する情報(釣銭機在高情報)を生成する。釣銭機在高情報は、例えば自動釣銭機33に収納されている紙幣および硬貨を合わせた在高を成す金種ごとの紙幣または硬貨の各枚数の内訳を示す情報を含む。自動釣銭機33は、POS端末装置10からの要求に応じて釣銭機在高情報を生成し、この生成した釣銭機在高情報をPOS端末装置100に対して出力する。
図2は、POS端末装置10の構成例を示している。なお、この図において、図1と同一部分には同一符号を付している。この図に示すPOS端末装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、液晶タッチパネル14、客側表示部15、印字部16、キー操作部17、通信部18、及びシリアル通信部19を備えている。また、POS端末装置10には、図示していないブザー等の音信号出力部を備えていてもよい。
CPU11は、ROM(Read Only Memory)12およびRAM(Random Access Memory)13とともにコンピュータを形成している。CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムを実行することによりPOS端末装置10としての各種動作を実現する。
ROM12は、上記のようにCPU11が実行するプログラムのほか、CPU11が利用する各種のデータを記憶する。
RAM13は、CPU11の作業領域として利用される。ここでは、CPU11の処理によりRAM13に記憶される情報として、現金精算計算上在高131、現金精算在高132、サイン有りクレジット精算計算上在高133、サイン有りクレジット精算在高134、サイン無しクレジット精算計算上在高135、及びコメント文136を示している。
現金精算計算上在高131は、現金にて精算処理がなされた取引の計算上の合計金額を表す情報である。現金精算在高132は、自動釣銭機33に収納されている現金の在高のうち、1日の取引前後の差額に対応する情報である。すなわち、現金精算在高132は、上述した釣銭機在高情報の1日の差分に対応する情報である。サイン有りクレジット精算計算上在高133は、サイン有りのクレジット決済にて精算処理がなされた各取引の計算上の合計金額(すなわちサイン有りのクレジットによる精算額)を表す情報である。サイン有りクレジット精算在高134は、店員によって入力された情報であり、サイン有りクレジット決済による各店舗用控え伝票に印字された各取引金額の合計金額を表す情報である。サイン無しクレジット精算計算上在高135は、サイン無しのクレジット決済にて精算処理がなされた各取引の計算上の合計金額(すなわちサイン無しのクレジットによる精算額)を表す情報である。そして、コメント文136は、サイン有りクレジット精算計算上在高133と、サイン有りクレジット精算在高134とが一致しなかった場合に、店員が入力するコメント文を表す情報である。なお、これらの情報は、印字部16から所定の形式でまとめて印字したり、通信部18を介して他のコンピュータなどに送信したりすることができる。
液晶タッチパネル14は、図1を参照して説明したようにPOS端末装置10の正面に設けられる。液晶タッチパネル14は、CPU11の制御に応じて所定の操作画像を表示する。また、液晶タッチパネル14は、タッチ操作が行われるのに応じて、そのタッチされた位置情報を出力する。CPU11は、この位置情報を操作情報として処理する。これにより、液晶タッチパネル14に対するタッチ操作に応答した動作が実現される。
客側表示部15は、CPU11の制御に応じて、前述のように、買い上げ金額、釣り銭の金額などの顧客に対して提示すべき情報を表示する。
印字部16は、所定の紙媒体からなる用紙に印字を行ってレシート、各種伝票などとして発行する装置である。例えば、印字部16は、現金による精算処理を行った場合には、CPU11の制御に応じて、レシートを印字する。また、印字部16は、クレジットカードを用いて精算処理を行った場合、サイン有りのクレジットによる決済のときには、CPU11の制御に応じて、客用控え伝票を発行するとともに、店舗用控え伝票を発行する。
また、印字部16は、クレジットカードを用いて精算処理を行った場合、サイン無しのクレジットによる決済のときには、CPU11の制御に応じて、客用控え伝票のみを発行する。なお、本願において、客用控え伝票は、精算処理後に顧客に手渡される伝票であり、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、カード情報、日時を示す情報等が印字される。また、本願において、店舗用控え伝票は精算処理後に店舗側に残される伝票であり、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、カード情報、日時を示す情報等が印字される。また、店舗用控え伝票には、サイン有りの決済の場合、顧客署名欄が印字される。また、本願では、店舗用控え伝票は、クレジット会社用控え伝票と加盟店用控え伝票の双方又はいずれか一方を含むものであるとする。
キー操作部17は、前述のように各種の締めキーや商品登録に関するキーなどが配置された装置である。
通信部18は、有線や無線のLAN(Local Area Network)又はインターネット、電話回線等の公衆通信網を用いて、所定形式の信号を送受信する通信装置である。通信部18は、CPU11の制御に応じて、例えば所定のコンピュータやサーバを介して又は直接、外部のクレジットカード会社のサーバに接続して、クレジットカードを用いた精算処理における認証処理を行ったり、所定のコンピュータやサーバとの間で精算処理の結果を示すデータを送受信したりする。
シリアル通信部19は、所定のシリアルデータ通信方式に対応するコネクタと通信機能を備える装置である。この図では、シリアル通信部19に対してカードリーダライタ31とクレジットカードリーダ32と自動釣銭機33とが接続されている。これにより、カードリーダライタ31とクレジットカードリーダ32と自動釣銭機33とは、それぞれ、POS端末装置10との相互通信が可能となる。
次に、図3〜図9を参照して、図1及び図2を参照して説明したPOSシステム1の動作例について説明する。なお、図3に示したフローでは、選択可能な精算方法が、現金によるものか、クレジットカードを用いたものかの2種類のみであるとしている。また、図3に示したフローでは、POSシステム1において、クレジットカードを用いた精算処理で発行されたすべての店舗用控え伝票に印字された精算額を例えば店員が手計算等で合計することで求めた合計金額を、1日毎にPOS端末装置10に入力する作業が行われることとする。また、POS端末装置10では、この作業を行う際に「サイン有りクレジット精算額の集計機能」が呼び出されることとする。また、POSシステム1では、クレジットカードを用いた精算処理を行った場合、サイン無しの決済では客用控え伝票のみが発行され、サイン有りの決済では客用控え伝票と、顧客署名欄を有する店舗用控え伝票とが発行されることとする。
いま、POSシステム1を構成するPOS端末装置10、自動釣銭機33等の各装置が起動すると、各装置で所定の初期化処理が行われる(ステップS10)。自動釣銭機33では、現金の在高に関する情報(釣銭機在高情報)が更新される。また、更新された釣銭機在高情報が、POS端末装置10に送信される。また、POS端末装置10では、例えばRAM13内で、現金精算計算上在高131、現金精算在高132、サイン有りクレジット精算計算上在高133、サイン有りクレジット精算在高134、及びサイン無しクレジット精算計算上在高135がすべて「0」にクリアされ、コメント文136が空白にクリアされる。
次に、POS端末装置10の液晶タッチパネル14に実行可能な機能一覧が表示され、店員が機能を選択する(ステップS11)。以後、ステップS11で選択された機能が実行される。ただし、図3では、商品登録及び精算機能と、サイン有りクレジット精算額の集計機能とに係る処理のみを示している。すなわち、ステップS11で商品登録及び精算機能が選択された場合、ステップS12で「YES」となった後、ステップS13〜S27の処理が実行される。また、ステップS11でサイン有りクレジット精算額の集計機能が選択された場合、ステップS12で「NO」となった後、ステップS28で「YES」となり、さらに、ステップS29〜S36の処理が実行される。なお、ステップS11で終了を指示する入力操作が行われた場合、ステップS37で「YES」となり、処理が終了する。また、ステップS37で「NO」の場合は、ステップS11へ戻る。
ステップS11で商品登録及び精算機能が選択された場合、ステップS12で「YES」となり、ステップS13で商品登録処理が行われる。ステップS13の商品登録処理では、顧客が商品を購入しようとする場合に、店員による液晶タッチパネル14やキー操作部17の操作に応じて、購入しようとする商品がPOS端末装置10に登録される。登録された商品の情報は、RAM13内の所定の領域に記憶される。商品の登録が終了した場合、店員が所定の操作を行うことで、ステップS13の商品登録処理が完了する。
次に、店員が顧客に確認した支払い方法に応じて液晶タッチパネル14やキー操作部17に所定の操作を行うことで、支払い方法が選択される(ステップS14)。ステップS14で現金による支払いが選択された場合、ステップS15で「YES」となり、現金精算処理が行われる(ステップS16)。ステップS16の現金精算処理では、自動釣銭機33を用いて、顧客から預かった貨幣の投入と、釣貨幣の排出が行われる。次に、印字部16でレシートが発行される(ステップS17)。ステップS17で発行されるレシートには、例えば、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、預かり金額、釣り金額、日時を示す情報等が印字される。
そして、CPU11によって、RAM13内の現金精算計算上在高131の登録処理が行われる(ステップS18)すなわち、ステップS18では、RAM13内の現金精算計算上在高131が示す金額に、今回の精算額を加算し、加算した結果を新たな現金精算計算上在高131として登録する処理が行われる。ステップS18の処理が終了すると、上述したステップS11の処理が行われる。
一方、ステップS15で、クレジットカードを用いた精算処理が選択された場合、ステップS15で「NO」となり、ステップS19以降の処理で、クレジットカードを用いた精算処理が行われる。まず、クレジットカードリーダ32を用いて、顧客から手渡されたクレジットカードのカード情報の読み取りが行われる(ステップS19)。次に、通信部18を介してクレジットカードの認証用サーバに接続し、認証処理が行われる(ステップS20)。ステップS20の認証処理の結果、決済可の場合は(ステップS21で「YES」の場合は)、サイン無しの決済(すなわちサインレスの決済)か否かが判定される(ステップS22)。
一方、ステップS21で決済不可と判定された場合(ステップS21で「NO」の場合)、ステップS14へ戻り、支払い方法の選択処理が行われる。ステップS22でのサイン無しの決済か否かの判定は、例えば、ステップS19で読み取ったカード情報に基づいて判定したり、ステップS20の認証処理で取得した情報に基づいて判定したり、ステップS13の商品登録処理で登録された商品の合計金額に基づいて判定したり、それらの情報を組み合わせることで判定したりすることができる。
ステップS22で、サイン無しの決済とすることが判定された場合(ステップS22で「YES」の場合)、印字部16によって客用控え伝票が発行される(ステップS23)。ステップS23で発行される客用控え伝票には、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、カード情報、日時を示す情報等が印字される。
そして、CPU11によって、RAM13内のサイン無しクレジット精算計算上在高135の登録処理が行われる(ステップS24)すなわち、ステップS24では、RAM13内のサイン無しクレジット精算計算上在高135が示す金額に、今回の精算額を加算し、加算した結果を新たなサイン無しクレジット精算計算上在高135として登録する処理が行われる。ステップS24の処理が終了すると、上述したステップS11の処理が行われる。
他方、ステップS22で、サイン無しの決済にしないことが判定された場合(ステップS22で「NO」の場合)、印字部16によって客用控え伝票が発行される(ステップS25)。ステップS25で発行される客用控え伝票には、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、カード情報、日時を示す情報等が印字される。続いて、印字部16によって店舗用控え伝票が発行される(ステップS26)。ステップS26で発行される店舗用控え伝票には、店舗名、購入した各商品の名称、品目、記号、個数、単価、合計額、税額、カード情報、日時を示す情報等とともに、顧客用署名欄が印字される。ここで、店員が顧客に署名を求めることができる。
そして、CPU11によって、RAM13内のサイン有りクレジット精算計算上在高133の登録処理が行われる(ステップS27)すなわち、ステップS27では、RAM13内のサイン有りクレジット精算計算上在高133が示す金額に、今回の精算額を加算し、加算した結果を新たなサイン有りクレジット精算計算上在高133として登録する処理が行われる。ステップS27の処理が終了すると、上述したステップS11の処理が行われる。
その後、例えばその日の営業が終了し、ステップS11で店員によってサイン有りクレジット精算額の集計機能が選択された場合、ステップS12で「NO」となった後、ステップS28で「YES」となり、店員が液晶タッチパネル14やキー操作部17を操作することで、サイン有りクレジット精算合計金額が入力される(ステップS29)。ステップS29で入力されたサイン有りクレジット精算合計金額は、CPU11によって、RAM13内の所定の記憶領域に一時的に記憶される。
ステップS29では、例えば、図4に示すような画面14aが、液晶タッチパネル14に表示される。図4に示した例では、合計金額の入力処理の開始を指示するための入力ボタン141、RAM13内のサイン有りクレジット精算計算上在高133が示す金額を示すボックス142、合計金額の入力ボックス143等が、画面14aに含まれている。画面14aでは、サイン有りクレジット精算計算上在高133が示す金額が「20000」円であることが示さされている。ステップS29では、例えば、図4の画面14aが表示され、入力ボタン141が押下されると、図5に画面14bとして示すように、入力用のカーソル143aが入力ボックス143内に表示されるとともに、入力ボタン141に代えて、実行ボタン144が表示される。ここで、入力ボックス143に店員が合計金額を入力して、実行ボタン144を押下すると、入力ボックス143に入力した合計金額が確定する。図5に示した例では、入力ボックス143に合計金額「20000」円が入力されている。この合計金額は、サイン有りクレジット精算の際にステップS26でその日に発行されたすべての店舗用控え伝票に印字されている精算額を、例えば店員が手計算で合計することで求めた金額である。
ステップS29でサイン有りクレジット精算合計金額が入力されると、次に、CPU11によって、RAM13内のサイン有りクレジット精算計算上在高133が示す金額(すなわち積算金額)と、RAM13内に一時的に記憶されているステップS29で入力されたサイン有りクレジット精算合計金額(すなわち入力金額)とが比較される(ステップS30)。
ステップS31での比較の結果、一致していた場合(ステップS31で「YES」の場合)、比較結果が一致していたことを示す情報が、液晶タッチパネル14に表示される(ステップS32)。ステップS32では、例えば、図6に示すような画面14cが、液晶タッチパネル14に表示される。図6に示した例では、画面14c内に、比較結果が一致していたことを示すウィンドウ145と、登録の確認を求める旨の確認ウィンドウ146とが、ポップアップ表示されている。ウィンドウ145が、比較結果が一致していたことを示す情報である。また、確認ウィンドウ146には、登録を指示するための「はい」ボタン146aと、登録せずに合計金額の再入力等を行うための「いいえ」ボタン146bとが含まれている。
次に、ステップS33では、CPU11によって、ステップS29で入力された合計金額が、RAM13内にサイン有りクレジット精算在高134として登録される。ステップS33では、例えば図6の画面14cで確認ウィンドウ146内の「はい」ボタン146aが押下された場合に、CPU11によって、ステップS29で入力ボックス143に入力されてRAM13内に一時記憶されている合計金額が、RAM13内でサイン有りクレジット精算在高134として登録される。このステップS33の処理が終了すると、上述したステップS11の処理が行われる。
一方、ステップS31での比較の結果、一致していなかった場合(ステップS31で「NO」の場合)、比較結果が一致していなかったことを示す情報が、液晶タッチパネル14に表示される(ステップS34)。ステップS34では、例えば、図7に示すような画面14dが、液晶タッチパネル14に表示される。図7に示した例では、画面14d内に、比較結果が一致していなかったことを示すウィンドウ147と、コメントの入力を求める旨の表示を行うコメント文入力用ウィンドウ148とが、ポップアップ表示されている。ウィンドウ147が、比較結果が一致していなかったことを示す情報である。また、コメント文入力用ウィンドウ148には、コメント文を入力するためのエディットボックス148aと、入力内容を確定するための「入力」ボタン148bとが含まれている。また、図7に示した例では、RAM13内のサイン有りクレジット精算計算上在高133が示す金額を示すボックス142には金額「20000」円が表示され、図4を参照して説明した入力ボックス143では金額「19000」円が入力されている。
次に、ステップS35では、CPU11によって、不一致を店員に報知する処理が行われる。CPU11は、例えば、図7の画面14d内の比較結果が一致していなかったことを示すウィンドウ147を赤や黄色などの異常状態であることを示す色に変更したり、あるいはその色と通常色とに切り替えながら点滅させたり、POS端末装置10内の所定の音信号出力部から所定の警報音を発したりする。
次に、ステップS36では、CPU11によって、コメント入力処理が行われる。例えば、図7に示した画面14d内のコメント文を入力するためのエディットボックス148aに店員がキー操作部17を操作することでコメント文を入力する。続いて、入力ボタン148bを押すことで、CPU11がエディットボックス148aに入力されているコメント文を、RAM13内にコメント文136として登録する。図7の画面14dで入力ボタン148bが押下されると、図8の画面14eが表示される。図8の画面14eでは、登録の確認を求める旨の確認ウィンドウ148が、ポップアップ表示されている。確認ウィンドウ148には、登録を指示するための「はい」ボタン148aと、登録せずに合計金額の再入力等を行うための「いいえ」ボタン148bとが含まれている。
次に、ステップS33では、CPU11によって、ステップS29で入力された合計金額が、RAM13内にサイン有りクレジット精算在高134として登録される。ステップS33では、例えば図8の画面14eで確認ウィンドウ148内の「はい」ボタン148aが押下された場合に、CPU11によって、ステップS29で入力ボックス143に入力されてRAM13内に一時記憶されている合計金額が、RAM13内でサイン有りクレジット精算在高134として登録される。このステップS33の処理が終了すると、上述したステップS11の処理が行われる。
図9は、ステップS33での入力結果の登録処理後の後のRAM13内の記憶内容の一例を示している。図9(a)は、図6の画面14cで「はい」ボタン146aが押された場合の記憶内容を示している。図9(a)に示すように、サイン有りクレジット精算計算上在高133には金額「20000」円を表す情報が登録され、サイン有りクレジット精算在高134には金額「20000」円を表す情報が登録されている。他方、図9(b)は、図8の画面14eで「はい」ボタン148aが押された場合の記憶内容を示している。図9(b)に示すように、サイン有りクレジット精算計算上在高133には金額「20000」円を表す情報が登録され、サイン有りクレジット精算在高134には金額「19000」円を表す情報が登録されている。さらに、コメント文136として「店舗用控えレシートが発行できなかった取引が1件ありました」なるテキスト文が登録されている。
以上のように、本実施形態のPOSシステム1は、クレジットによる精算を可能とするPOS端末装置10(精算装置)を備えるPOSシステムであって、クレジットによる精算の際、ステップS22でサイン有りか無しかを判断し、サイン有りと判断した場合にステップS26で店舗用控え伝票を発行する印字部16(発行手段)を備えている。また、POSシステム1は、サイン有りのクレジットによる精算額(サイン有りクレジット精算計算上在高133)と、サイン無しのクレジットによる精算額(サイン無しクレジット精算計算上在高135)とを区別可能に記憶するRAM13(記憶手段)を備えている。さらに、POSシステム1は、ステップS29で店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算の合計額を入力し(入力手段)、ステップS30で入力された合計額とRAM13に記憶されたサイン有りによる精算額とが一致するか否かを判断する(判断手段)ことを特徴とする。この構成によれば、クレジット精算が行われた場合に、例えば閉店後、その精算額が確認のために入力する際でも、入力された精算額と、記憶されているサイン有りの場合の精算額とが比較判断されるので、比較の対象が正しい精算額に基づき判断されるようになる。
また、POSシステム1では、一致しないと判断された場合には、ステップS36でその理由の入力を求める旨が表示されるステップS36(表示手段)の処理を行うことを特徴とする。この構成によれば、一致しなければ、その理由の入力を求める表示がなされるので、例えば、あるサイン有りの取引時にプリンタの不調により店舗控えを発行できなかったようなときに、その旨を入力することができるようになる。
本実施形態によれば、RAM13が、サイン有りのクレジットによる精算額と、サイン無しのクレジットによる精算額とを区別可能に記憶し、CPU11が、入力された店舗用控え伝票が示すクレジットによる精算の合計額とRAM13に記憶されたサイン有りによる精算額とが一致するか否かを判断するので、例えばその判断結果を確認することで、サインありの決済の控え伝票の合計金額として入力した値が、正しいのか否かを容易に判別することができるので、紛失してしまった伝票の存在や特定が容易に行なえ、追跡調査を正しく行なうことができる。
なお、CPU11が実行するプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより現金管理処理等を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置などに格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネットなどのネットワーク(通信網)や電話回線などの通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1 POSシステム
10 POS端末装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 液晶タッチパネル
15 客側表示部
16 印字部
17 キー操作部
18 通信部
19 シリアル通信部
32 クレジットカードリーダ
33 自動釣銭機

Claims (4)

  1. クレジットによる精算を可能とする精算装置を備えるPOSシステムにおいて、
    前記クレジットによる精算の際に店舗用控え伝票を発行する発行手段と、
    前記クレジットによる精算のうち前記店舗用控え伝票を発行した取引の精算額と前記店舗用控え伝票を発行しなかった取引の精算額を記憶する記憶手段と、
    前記店舗用控え伝票を発行した取引の精算の合計額を入力する入力手段と、
    該入力手段によって入力された合計額と前記記憶手段が記する精算額のうち、前記店舗用控え伝票を発行した取引の積算金額とが一致するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって一致しないと判断された場合、一致しなかった理由の入力を求める旨と前記入力された合計額の数値と前記記憶された積算金額の数値とを同一画面に並べて表示する表示手段と
    を備えることを特徴とするPOSシステム。
  2. 前記判断手段によって一致しないと判断された場合はその旨を報知する報知手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のPOSシステム。
  3. 前記一致しなかった理由の入力を求める旨を、登録されたテキスト文から選択する選択手段を備え、
    前記表示手段は、選択された前記テキスト文と前記合計額の数値と前記記憶された積算金額の数値とを同一画面に表示する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のPOSシステム。
  4. 前記理由の入力を求める旨と前記合計額の数値と前記記憶された積算金額の数値とを印字又は送信によって出力する出力手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のPOSシステム。
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