JP6217721B2 - 管体、バスレフポートおよび音響装置 - Google Patents

管体、バスレフポートおよび音響装置 Download PDF

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Description

この発明は、管体、バスレフポートおよびバスレフスピーカ等の音響装置に関する。
スピーカユニットの背面からの音を積極的に利用して低音を増強するバスレフスピーカ等の音響装置がある(例えば特許文献1)。バスレフスピーカ等の音響装置は、その音響装置のエンクロージャ(筐体)にスピーカユニットとバスレフポートとを備えている。バスレフポートは、両端が開口しており、スピーカのエンクロージャに設けられた開口部に一開口端が固定された管体により構成される。この音響装置では、エンクロージャの外部の気体がバスレフポートを介してエンクロージャの内部に吸引され、エンクロージャの内部の気体がバスレフポートを介してエンクロージャの外部に吐出される。
図7は、従来のバスレフポートを有する音響装置のバスレフポート部分の構造を示す断面図である。図7(a)に示すように、従来のバスレフポート20Aの断面形状は、バスレフポート20Aの一端から他端にかけて一定であり、バスレフポート20Aの内壁は、バッフル面と直交している。この形状のバスレフポート20Aを有する音響装置では、バスレフポート20Aにおける気体の吸引および吐出に起因する異音(いわゆる風切り音)がバスレフポート20Aから発生していた。そこで、従来では、図7(b)に示すように、バスレフポート20Bの両端付近の形状を、バスレフポート20Bを介した気体の流路、すなわち、バスレフポート20Bの内壁により囲まれた空間がバスレフポート20Bの中央側から両端に進むに従って放射状に徐々に広がるフレア形状とすることで、バスレフポート20Bから発生する異音を低減していた。
特開2012−161109号公報
しかしながら、スピーカユニットに供給する信号レベルを大きくしてバスレフポートに供給する音波の音圧を大きくすると、バスレフポートの両端近傍をフレア形状としてもバスレフポートから異音が発生する、という問題がある。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、バスレフポートのような管体から発生する異音を低減するための技術的手段を提供することを目的としている。
この発明は、気体の流路をなす管体であって、当該管体の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該管体の開口端に近づくに従って徐々に広がり、当該開口端近傍の内壁が周方向に滑らかに波打っていることを特徴とする管体を提供する。
本発明の管体においては、開口端近傍の内壁が周方向に滑らかに波打っているため、管軸から見た開口端近傍の内壁の形状は、内壁が管軸から遠ざかる方向に張り出して部分と、内壁が管軸方向に落ち込んで部分とが周方向に沿って連続的に繰り返されている形状となっている。詳細については後述するが、このような構成としたため、本発明の管体を介して管体内外に気体が流れることに伴う異音の発生を低減することができる。
この発明の一実施形態である音響装置1の構成を示す断面図である。 同音響装置1のエンクロージャ10の内部からバスレフポート20のフレア部24を見た斜視図および正面図である。 バスレフポートの両端近傍をフレア形状とした従来のバスレフポートについて気体の流れの乱れの大きさをシミュレートした結果を示す図である。 同音響装置1のバスレフポート20の開口端28近傍の気体の流れを示す斜視図である。 従来のバスレフポート20Bの開口端28B近傍の内壁における気体の流れについて説明する図である。 同音響装置1のバスレフポート20の開口端28近傍の内壁における気体の流れについて説明する図である。 従来の音響装置のバスレフポート部分の構造を示す断面図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
<実施形態>
図1は、この発明の一実施形態による音響装置1の構成を示す断面図である。図1に示すように、音響装置1は、エンクロージャ10、スピーカユニットSPおよびバスレフポート20を有している。そして、バスレフポート20およびエンクロージャ10は、音響装置1の出力特性において音圧がフラットな帯域の下限周波数付近に共鳴周波数を有するヘルムホルツ共鳴器を構成している。
エンクロージャ10は、6枚の面により囲まれた直方体であり、エンクロージャ10を囲む6面のうちバッフル面として機能する前面11には、2個の開口部18および21が設けられている。そして、開口部18にはスピーカユニットSPが設けられている。
バスレフポート20は、中空の略円筒形状の管体であり、断面積(バスレフポート20の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積)が管軸方向に一定であるストレート部22と、その両端側のフレア部24および25とに区分することができる。フレア部25は、ストレート部22とフレア部25との境界近傍から開口端29に近づくに従って断面積が徐々に広がるフレア形状をなしている。また、バスレフポート20のフレア部25側の開口端29は、バッフル面として機能する前面11の開口部21に固定されている。
図2(a)は、音響装置1のエンクロージャ10の内部からバスレフポート20のフレア部24を見た斜視図であり、図2(b)は、同フレア部24側の開口端28の正面図である。図2(a)および(b)に示すように、フレア部24は、例えるとヒルガオやサツマイモの花等の漏斗状花冠のような形状(以下、単に花冠形状という)をなしている。より詳細に説明すると、フレア部24は、ストレート部22とフレア部24の境界近傍から開口端28に近づくに従って断面積が徐々に広がり、かつ、内壁の曲率をフレア部24の管軸廻りの内周方向に沿って繰り返し増減させた形状をなしている。そして、開口端28近傍の管軸に垂直な断面における内壁の曲率中心が当該内壁からみて管軸側に位置する部分と、同内壁の曲率中心が当該内壁からみて管軸に対して反対の側に位置する部分とが当該内壁の内周方向に沿って繰り返されている。換言すると、開口端28近傍の管軸に垂直な断面において管軸から内壁をみたときに、内壁が管軸から遠ざかる方向に張り出して凸状となっている部分と、内壁が管軸方向に落ち込んで凹状となっている部分とが内壁の内周方向に沿って繰り返されている。また、上述したように管軸から内壁をみたときに、内壁が凸状となっている部分の内壁の内周方向に沿った曲率は正の曲率であるとし、同内壁が凹状となっている部分の内壁の内周方向に沿った曲率は負の曲率であるとした場合、内壁の内周方向に沿った曲率は正の曲率と負の曲率とが繰り返されている、と表現することもできる。なお、内周方向に沿った内壁の曲率の値は、バスレフポート20の寸法毎に個別にシミュレーション等により決定される。
なお、フレア部24および25は、ストレート部22とともに一体として製造されたものであっても良いし、製造時にはストレート部22と別体であって、製造後にストレート部22に固定されたものであっても良い。
以上が、音響装置1の構造である。
図3は、従来のバスレフポートについて気体の流れの乱れ(渦)の大きさをシミュレートした結果を示す縦断面図である。図3に示すシミュレーション結果によると、バスレフポートの外側端(エンクロージャの外部に面している開口端)の近傍では、気体の流れの乱れ(渦)が広い範囲において発生している一方、バスレフポートの内側端(エンクロージャの内部に位置する開口端)では、気体の流れの乱れ(渦)が狭い範囲において(局所的に)発生している。
ここで、図7(b)に示す従来のバスレフポート20Bの開口端28B(内側端)近傍の内壁における気体の流れについて図5を参照して詳細に説明する。図5(a)は、開口端28Bにおける管軸に垂直な断面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるC−C’線断面図であり、図5(c)は、図5(a)におけるD−D’線断面図であり、図5(d)は、図5(a)におけるC−C’線断面から図5(a)の左側の内壁を見たときの側面図である。
図5(a)に示すように、従来のバスレフポート20Bの開口端28Bにおける内壁の断面は円形である。図5(b)は、図5(a)に示すバスレフポート20Bの管軸を含む平面であって、開口端28Bの内周方向の位置φ1およびφ7を含む平面でバスレフポート20Bを切った縦断面構造を示している。図5(b)に示すように、バスレフポート20Bの内部からバスレフポート20Bの外部(エンクロージャ内部)に気体が流れるとき、バスレフポート20Bの開口端28B近傍における内壁近傍の気体は内壁に沿って流れる。このとき、開口端28B近傍では、流れの下流に行くほど流域が広くなるため下流の圧力が高くなる逆圧力勾配が形成される。逆圧力勾配が形成された内壁近傍の気体の流れは、内壁との摩擦でエネルギーを失い圧力に打ち勝って下流に流れることが困難となりバスレフポート20Bの内壁から剥離する。そして、気体の流れが内壁から剥離する位置から下流の内壁近傍では逆流が発生し乱流(渦)となる。この内壁から気体の流れが剥離する位置は、下流方向に沿った流域の拡大の程度などの各種の条件により決まる。図5(b)では、バスレフポート20Bの管軸方向の位置L0において気体の流れがバスレフポート20Bの内壁から剥離し、乱流(渦)となる領域52Bが生じている。
図5(c)は、図5(a)に示すバスレフポート20Bの管軸を含む平面であって、開口端28Bの内周方向の位置φ0およびφ6を含む平面でバスレフポート20Bを切った縦断面構造を示している。開口端28Bの断面は円形であるため、図5(c)に示す断面は図5(b)に示す断面と同じになる。このため、図5(c)も図5(b)と同様に、バスレフポート20Bの管軸方向の位置L0において、気体の流れがバスレフポート20Bの内壁から剥離し、乱流(渦)となる領域52Bが生じる。
図5(d)では、図5(a)の内周方向の位置φ1〜φ7に対応する位置φ1〜φ7をC−C’線の左側に示している。開口端28Bの断面は円形であるため、内周方向の位置φ1〜φ7における断面は図5(b)および(c)と同様となり、内周方向の位置φ1〜φ7における乱流(渦)となる領域52Bは、バスレフポート20Bの管軸方向の同じ位置L0に生じることとなる。すなわち、内周方向の全域でみても、従来のバスレフポート20Bでは、乱流(渦)となる領域が管軸方向の狭い範囲に局所的に分布している。
気体の流れの乱れ(渦)が狭い範囲において発生している領域では、同時刻に略同位置にほぼ位相が揃った気体の流れの乱れ(渦)が発生するため、この領域全体として気体の流れの乱れ(渦)の大きさ(強さ)が大きくなっている。これにより、バスレフポートの管共鳴が強く励振され、その結果、バスレフポートから大きな異音が発生する。従って、気体の流れの乱れ(渦)が局所的に発生するのを防止することができれば、バスレフポートの管共鳴の励振が抑制され、結果として、異音を低減することができる。そこで、本実施形態による音響装置1では、バスレフポート20の内側端(エンクロージャ10の内部に位置する開口端)近傍の形状を花冠形状とした。
次に、本実施形態による音響装置1のバスレフポート20の開口端28近傍の気体の流れについて説明する。音響装置1のスピーカユニットSPに駆動信号を供給してスピーカユニットSPを動作させると、スピーカユニットSPの背面の気体が振動し、バスレフポート20を介してエンクロージャ10の内外に気体が移動する。図4は、バスレフポート20の内部の気体がエンクロージャ10の内部に吸引されるときのバスレフポート20の開口端28近傍における気体の流れを示す斜視図である。図4に示すように、バスレフポート20の開口端28近傍の気体は、花冠形状をなしている内壁に沿って流れる。
ここで、本実施形態によるバスレフポート20の開口端28近傍の内壁近傍における気体の流れについて図6を参照して詳細に説明する。図6(a)は、開口端28における管軸に垂直な断面図であり、図6(b)は、図6(a)におけるA−A’線断面図であり、図6(c)は、図6(a)におけるB−B’線断面図であり、図6(d)は、図6(a)におけるA−A’線断面から図6(a)の左側の内壁を見たときの側面図である。なお、図6では、内周方向に沿った曲率の増減の繰り返し回数を図2および図4のそれと異なるように表示しているが、これは説明の便宜のためである。
図6(a)に示すように、本実施形態によるバスレフポート20の開口端28における内壁の断面は、管軸から内壁をみたときに、内壁が管軸から遠ざかる方向に張り出して凸状となっている部分と、内壁が管軸方向に落ち込んで凹状となっている部分とが内壁の内周方向に沿って繰り返されている形状である。すなわち、開口端28の断面において、管軸を中心とした破線で示す円の外側に張り出して凸状となっている内壁の曲率中心は当該内壁からみて管軸側に位置し、当該内壁の内周方向に沿った曲率は正の値を示している。また、管軸を中心とした破線で示す円の内側に落ち込んで凹状となっている内壁の曲率中心は当該内壁からみて管軸と反対側に位置し、当該内壁の内周方向に沿った曲率は負の値を示している。図6(b)は、図6(a)に示す開口端28の内周方向の位置θ1およびθ7における管軸方向の内壁を示している。図6(a)および(b)に示すように、内周方向の位置θ1およびθ7は、管軸から内壁をみたときに内壁が凸状となっている部分であり、開口端28が広く外側に広がる位置である。このため、内周方向の位置θ1およびθ7では、バスレフポート20の中央側から開口端28側に向かって気体の流路の拡大の程度が大きくなっている。このため、内周方向の位置θ1およびθ7では、図6(b)に示すように、管軸方向の位置L1において内壁近傍の気体の流れが内壁から剥離し、乱流(渦)となる領域52が生じる。
また、内周方向の位置θ3およびθ5では、位置θ1およびθ7と同様に、管軸から内壁をみたときに内壁が凸状となっている部分であるため、図6(b)と同様な管軸方向の位置L1において乱流となる領域52が生じる。
一方、図6(c)は、図6(a)に示す開口端28の内周方向の位置θ0およびθ6における管軸方向の内壁を示している。図6(a)および(c)に示すように、内周方向の位置θ0およびθ6は、管軸から内壁をみたときに内壁が凹状となっている部分であり、開口端28が狭く外側に広がる位置である。このため、内周方向の位置θ0およびθ6では、バスレフポート20の中央側から開口端28側に向かって気体の流路の拡大の程度が小さくなっている。このため、内周方向の位置θ0およびθ6では、図6(c)に示すように、管軸方向の位置L2において内壁近傍の気体の流れが内壁から剥離し、乱流(渦)となる領域52が生じる。
また、内周方向の位置θ2およびθ4では、位置θ0およびθ6と同様に、管軸から内壁をみたときに内壁が凹状となっている部分であるため、図6(c)と同様な管軸方向の位置L2において乱流となる領域52が生じる。
図6(d)では、図6(a)の内周方向の位置θ1〜θ7に対応する位置θ1〜θ7をA−A’線の左側に示している。図6(d)に示すように、乱流(渦)となる領域52は、管軸から見た内壁が凸状となっている位置θ1、θ3、θ5およびθ7では管軸方向の位置L1に生じ、管軸から見た内壁が凹状となっている位置θ0、θ2、θ4およびθ6では管軸方向の位置L2に生じ、これら内周方向の位置θ0〜θ7の各間の位置では、管軸方向の位置L1およびL2の間の位置に生じる。すなわち、乱流(渦)となる領域52は、内周方向に沿った曲率(換言すると、曲率中心の位置または曲率の正負)に対応した管軸方向の位置に生じ、管軸方向を振幅とし内周方向を進行方向とした波形状に分布する。このため、内周方向の全域でみると、本実施形態によるバスレフポート20の開口端28近傍では、乱流(渦)となる領域52が管軸方向の広い範囲に分布することとなる。
次に、開口端近傍における管軸に垂直な断面が矩形および楕円である従来のバスレフポートとの相違について説明する。断面が矩形である従来のバスレフポートは、内壁の内周方向に沿った曲率は各辺において一定の値となり、上述した断面が円形である従来のバスレフポートと同様である。また、断面が楕円形である従来のバスレフポートは、内壁の内周方向に沿った曲率は変化するが、その曲率の変化の程度は小さく、また、内壁の曲率中心の位置が内壁からみて管軸と反対側に位置することがなく、管軸からみた内壁が凹状となることはない。このため、楕円形の場合、内周方向に沿った曲率は内周方向に近い値が連続するため、乱流(渦)となる領域が生じる管軸方向の位置が大きく変化することがない。これにより、楕円形の場合、内周方向の各位置における乱流(渦)となる領域は管軸方向の同様な位置に局所的に発生し易いと考えられる。これに対して、本実施形態によるバスレフポート20では、開口端28近傍の内壁の内周方向に沿った曲率を繰り返し増減させ、開口端28近傍の管軸に垂直な断面において管軸から内壁をみたときに、内壁が管軸から遠ざかる方向に張り出して凸状となっている部分と、内壁が管軸方向に落ち込んで凹状となっている部分とが内壁の内周方向に沿って繰り返されているため、この内周方向に沿った曲率は大きく変化する。このため、乱流(渦)となる領域が生じる管軸方向の位置が大きく変化することになる。これにより、本実施形態によるバスレフポート20では、乱流(渦)となる領域52が管軸方向の広い範囲に分布する。
このように、本実施形態による音響装置1では、バスレフポート20の開口端28近傍の内壁の形状を、バスレフポート20の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該バスレフポート20の開口端28に近づくに従って徐々に広がり、かつ、内壁の曲率を内周方向に沿って繰り返し増減させ、開口端28近傍の管軸に垂直な断面において管軸から内壁をみたときに、内壁が管軸から遠ざかる方向に張り出して凸状となっている部分と、内壁が管軸方向に落ち込んで凹状となっている部分とが内壁の内周方向に沿って繰り返されている花冠形状とすることにより、バスレフポート20を介した気体の流路において乱流(渦)となる領域が局所的に発生することを防止している。このため、バスレフポート20における気体の吸引および吐出に起因する異音の発生を低減することができる。
<他の実施形態>
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記実施形態による音響装置1のバスレフポート20では、内壁の形状を内周方向に沿って変化させた例として花冠形状を示したが、これに限られない。要は、バスレフポート20の開口端28近傍において内壁の内周方向に沿った曲率を繰り返し増減させた形状とすれば良い。また、内壁の内周方向に沿った曲率の増減の繰り返し間隔(管軸からみた内壁の凹凸の繰り返し間隔)は内周方向に沿って一定でなくても良く、その曲率の増減の繰り返し回数(管軸からみた内壁の凹凸の繰り返しの回数)は1または複数回であれば良い。
(2)バスレフポート20の開口端28近傍の形状を花冠形状とし、さらに、開口端28近傍の断面を点対称および軸対称ではない形状としても良い。開口端28近傍の断面を点対称および軸対称ではない形状とすることで、乱流(渦)となる領域52を管軸方向の広い範囲により確実に分布させることができる。
(3)上記実施形態による音響装置1のバスレフポート20では、開口端28近傍の形状を花冠形状とした。しかし、開口端29近傍の形状を花冠形状としても良いし、開口端28近傍と開口端29近傍の両方の形状を花冠形状としても良い。例えば、開口端28近傍と開口端29近傍の両方の形状を花冠形状とすることにより、より確実に乱流(渦)となる領域を広い範囲に分布させることができ、異音の発生をより確実に抑制することができる。
(4)上記実施形態において、バスレフポート20の管軸は直線であったが、これに限られない。例えば、バスレフポート20の中央付近において管軸が曲がっていても良い。
(5)上記実施形態において、バスレフポート20の開口端28は、管軸に直交する面に接していた。しかし、例えば、エンクロージャ10の内部に位置する開口端28は、管軸に直交する面に対して傾けた面に接するようにしても良い。
(6)上記実施形態による音響装置1のバスレフポート20のストレート部22は、管軸に垂直な面において円形断面を有していた。しかし、バスレフポート20のストレート部22は円形断面を有する構造に限られない。例えば、バスレフポート20のストレート部22の断面形状を矩形としても良い。
(7)上記実施形態において、バスレフポート20は、ストレート部22とフレア部24および25とに区分されていたが、ストレート部22を設けずに中央から両端に向かうに従って断面積が連続的に大きくなるようにしても良い。
(8)本発明の技術的思想の特徴は、バスレフポート20のように気体の流路となる管体から発生する異音を低減する手段にあり、気体の流路となる管体の開口端近傍において、管体の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該管体の開口端に近づくに従って徐々に広がり、さらに、内壁の曲率を内周方向に沿って繰り返し増減させた点にある。このため、この発明は、例えば2輪車および4輪車などのマフラーや空調の吸気排気ダクトや楽器などに応用することができる。
1…音響装置、10…エンクロージャ、11…前面、18,21…開口部、20,20A,20B…バスレフポート、22…ストレート部、24,25…フレア部、28,28B,29…開口端、52,52B…乱流となる領域、SP…スピーカユニット。

Claims (3)

  1. 気体の流路をなす管体であって、当該管体の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該管体の開口端に近づくにつれて徐々に広がるフレア部を有し、前記フレア部全体の内壁が周方向に滑らかに波打っていることを特徴とする管体。
  2. 両端が開口し、スピーカのエンクロージャの内外の気体の流路をなすバスレフポートであって、当該バスレフポートの内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該バスレフポートの開口端に近づくに従って徐々に広がるフレア部を有し、前記フレア部全体の内壁が周方向に滑らかに波打っていることを特徴とするバスレフポート。
  3. 開口部を有する筐体と、
    前記筐体の内側に配置され、両端が開口し、一方の開口端が前記筐体の開口部に固定されて前記筐体の内外の気体の流路をなす管体であって、当該管体の内壁により囲まれた空間の管軸に垂直な断面の面積が当該管体の開口端に近づくに従って徐々に広がるフレア部を有し、前記フレア部全体の内壁が周方向に滑らかに波打っている管体と、
    を具備することを特徴とする音響装置。
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