JP6217568B2 - エレベータの注意喚起システム - Google Patents

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この発明は、エレベータの注意喚起システムに関するものである。
従来のエレベータの制御システムにおいては、乗りかご上及び昇降路上部に非接触ICリーダを設置し、これらの非接触ICリーダが保守作業員が携行するICタグ情報を読み込んだ場合に、エレベータ制御装置は乗りかごの走行を停止させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、乗りかご下若しくは昇降路内に設置されるカウンタウェイト下部の少なくとも一方と、昇降路のピット内に非接触ICリーダを設置し、乗りかご下若しくは昇降路内に設置されるカウンタウェイト下部のいずれかに設置された非接触ICリーダ及びピット内に設置された非接触ICリーダが、保守作業員が携行するICタグ情報を読み込んだ場合に、エレベータ制御装置は乗りかごの走行を停止させるものも従来において知られている(例えば、同じく特許文献1参照)。
あるいは、エレベータの昇降路内の釣合い重り、乗りかご等の機器に取り付け告知器に起動をかける起動信号を発信する発信器と、発信器からの電波信号を受信する受信部と発信器からの電波信号を受信すると受信器に電波信号を発信する発信部と告知器の携帯者に電波信号の受信を知らせる告知部を設けた告知器と、告知器の発信部からの電波信号を受信しエレベータの運転を阻止する受信器とを備えたものも従来において知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−216425号公報 特開2005−132543号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来におけるエレベータの制御システムにおいては、無線信号(電波)を受信するための非接触ICリーダを用いているため、システム構築に必要なコストがかさんでしまう。また、保守作業員が携行するICタグが非接触ICリーダのタグ検知範囲内に入るだけで、実際の乗りかごの運転状況によらずに乗りかごの運転が停止されてしまう。このため、例えば、乗りかご内にいる保守作業員が携行するICタグがカウンタウェイトの非接触ICリーダにより検知されて意図せず乗りかごが停止してしまう等の不都合が発生する可能性がある。さらに、保守作業員と乗りかご等との相対位置の時間変化を考慮に入れていないため、やはり意図せず乗りかごが停止してしまう等の不都合が発生する可能性がある。
また、特許文献2に示された従来技術においても、無線信号(電波)により告知器を起動することから、前述したような特許文献1に示されたものと同様の課題が存在する。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、エレベータの昇降路内で作業中の作業員の位置をより正確に検出し、作業員と乗りかご等との相対位置の時間変化を考慮に入れた上で、作業員に必要な注意喚起をより適切に行うことができるとともに、システム構築に必要な費用を抑制することができるエレベータの制御システムを得るものである。
この発明に係るエレベータの注意喚起システムにおいては、エレベータの昇降路の頂部、前記昇降路内の乗りかごの下面部及び前記昇降路内の釣合い重りのうちの1以上に設けられ、予め定められた強度で予め定められた一定周波数の超音波を発生する超音波発生手段と、前記昇降路内で作業する作業員に所持される検出装置と、を備え、前記検出装置は、前記超音波発生手段により発生された超音波を受波可能な受波手段と、前記受波手段により受波された超音波の周波数と前記一定周波数とに基づいて、前記検出装置と前記超音波発生手段との相対速度を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された相対速度に基づいて、前記検出装置と前記超音波発生手段とが接近中であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記検出装置と前記超音波発生手段とが接近中であると判定された場合に、前記作業員の注意を喚起する注意喚起手段と、を備えた構成とする。
この発明に係るエレベータの注意喚起システムにおいては、エレベータの昇降路内で作業中の作業員の位置をより正確に検出し、作業員と乗りかご等との相対位置の時間変化を考慮に入れた上で、作業員に必要な注意喚起をより適切に行うことができるという効果を奏する。また、システム構築に必要な費用を抑制することができるという効果も併せ奏する。
この発明の実施の形態1に係るエレベータの注意喚起システムの全体構成を模式的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの注意喚起システムの検出装置の構成を示すブロック図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1及び図2は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエレベータの注意喚起システムの全体構成を模式的に示す図、図2はエレベータの注意喚起システムの検出装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、エレベータの昇降路1内には、乗りかご2が昇降自在に設置されている。乗りかご2の上端には主ロープ3の一端が連結されている。主ロープ3の他端は釣合い重り4の上端に連結されている。主ロープ3の中間部は、昇降路1の頂部に設置された巻上機5の駆動綱車及びそらせ車6に巻き掛けられている。このようにして、乗りかご2及び釣合い重り4は、主ロープ3によって昇降路1内で互いに相反する方向に昇降するつるべ状に吊持されている。
昇降路1内の底部近くには、制御盤7が設置されている。制御盤7は、乗りかご2の運転を制御するためのものである。すなわち、制御盤7の制御下で巻上機5の駆動綱車が回転され、この巻上機5の回転駆動により乗りかご2が昇降路1内を昇降する。前述したように、乗りかご2が昇降すると、釣合い重り4は乗りかご2とは逆方向に昇降する。
昇降路1内には、スピーカ8が設置されている。スピーカ8は、かご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cの3つが設置されている。かご下面部スピーカ8aは、乗りかご2の下面部に設置されている。昇降路頂部スピーカ8bは、昇降路1内の頂部に設置されている。重りスピーカ8cは、釣合い重り4に設置されている。以降において、かご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cを総称する場合にスピーカ8という。
これらのスピーカ8のそれぞれは、超音波を発生する超音波発生手段である。これらのスピーカ8が発生する超音波の強度は、予め定められた強度である。また、これらのスピーカ8が発生する超音波の周波数は、予め定められた一定周波数である。
なお、超音波発生手段としてのスピーカ8は、かご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cのうちの少なくともいずれか1以上が設けられればよい。スピーカ8として、かご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cのうちの2以上が設けられている場合、これらのスピーカ8が発生する超音波それぞれの強度は、等しくなるように設定される。また、この場合、これらのスピーカ8が発生する超音波の周波数は、互いに異なる一定周波数に設定される。
昇降路1内で作業する作業員9は、検出装置10を所持している。この検出装置10の構成について、図2を参照しながら説明する。この図2に示すように、検出装置10は、マイク11、抽出部12、記憶部13、相対速度算出部14、判定部15及び報知部16を備えている。
マイク11は、超音波発生手段であるそれぞれのスピーカ8により発生された超音波を受波可能な受波手段である。すなわち、マイク11は、それぞれのスピーカ8からの超音波が入力されると、入力された超音波を電気信号に変換して出力する。
マイク11から出力された超音波の電気信号は、抽出部12へと入力される。抽出部12は、受波手段であるマイク11により受波された超音波の周波数帯域から、後の処理に必要な周波数を抽出する抽出手段である。
ここで、検出装置10の記憶部13には、超音波発生手段であるスピーカ8が発生する超音波の前記一定周波数が予め記憶されている。前述したように、スピーカ8が昇降路1内に2つ以上設置されている場合には、前記一定周波数は、それぞれのスピーカ8毎に異なる周波数に設定されている。記憶部13は、これら全てのスピーカ8からの前記一定周波数を記憶している。
抽出部12は、記憶部に記憶されている各スピーカ8の前記一定周波数を中心とする一定の許容幅中における受波強度のピークとなる周波数を特定する。この許容幅は、後述するドップラー効果による周波数変移の幅を考慮して予め決定される。そして、これらの特定した周波数を、後の処理に必要な周波数として抽出する。
この際、特定した周波数が複数ある場合、これらの特定した複数の周波数の全てを後の処理に必要なものとして抽出してもよいし、これらの特定した周数数の受波強度を比較し、受波強度が最も大きい周波数を抽出してもよい。特に後者の場合には、抽出部12は、受波手段であるマイク11により受波された超音波の周波数帯域から、受波強度が最大の周波数を抽出する抽出手段を構成する。
なお、抽出部12は、特に、超音波発生手段であるスピーカ8が、かご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cのうちの2以上設けられている場合に必要となる。超音波発生手段であるスピーカ8が昇降路1内に1つしかない場合には、受波強度の比較等は不要であるため、抽出部12に代えて、単にスピーカ8が発生する超音波の周波数帯域のみを通過させ、当該周波数帯域以外の帯域をカットするバンドパスフィルタ等を用いればよい。
相対速度算出部14は、抽出手段である抽出部12により抽出された周波数と、当該抽出された周波数に最も近い前記一定周波数とに基づいて、検出装置10と超音波発生手段であるスピーカ8との相対速度を算出する算出手段である。
すなわち、まず、相対速度算出部14は、記憶部13に記憶されている周波数を参照し、各スピーカ8が発生している超音波の前記一定周波数のうち、抽出部12により抽出された周波数と最も近い前記一定周波数を特定する。そして、この特定した前記一定周波数と、抽出部12により抽出された周波数とに基づいて、検出装置10と、当該特定した前記一定周波数の超音波を発生しているスピーカ8との相対速度を算出する。
この相対速度の算出には、音波のドップラー効果を利用する。すなわち、fを超音波発生手段であるスピーカ8が発生する超音波の前記一定周波数、f’をマイク11により受波され、抽出部12により抽出された周波数、Vを音速、voを検出装置10の移動速度、vsをスピーカ8の移動速度とすると、これらについては次の(1)式の関係がある。
f’=f×(V−vo)/(V−vs) ・・・ (1)
ここで、f、f’及びVは既知であるため、(1)式を用いることで、検出装置10の移動速度voとスピーカ8の移動速度vsとの関係を求めることができる。そして、このvoとvsとの関係から検出装置10とスピーカ8との相対速度に関する情報を得ることができる。
なお、抽出部12により複数の周波数が抽出されている場合(第1の場合)、相対速度算出部14は、抽出部12により抽出された複数の周波数のそれぞれについて、検出装置10と超音波発生手段との相対速度を算出する。抽出部12により受波強度が最大の周波数のみ抽出されている場合(第2の場合)であれば、相対速度算出部14は、当該周波数のみについて、検出装置10と超音波発生手段との相対速度を算出する。
また、前述したように、超音波発生手段であるスピーカ8が昇降路1内に1つしかない場合には抽出部12を設けなくともよい。抽出部12を設けない場合には、相対速度算出部14は、単に受波手段であるマイク11により受波された超音波の周波数と前記一定周波数とに基づいて、検出装置10と超音波発生手段との相対速度を算出すればよい。
判定部15は、算出手段である相対速度算出部14により算出された相対速度に基づいて、検出装置10と超音波発生手段であるスピーカ8とが接近中であるか否かを判定する判定手段である。ここで、検出装置10とスピーカ8とが接近中であるか否かであるかを判定するだけであれば、検出装置10とスピーカ8との相対速度そのものを算出しなくとも、fとf’との大小関係を比較するだけで十分である。
すなわち、相対速度算出部14は、検出装置10とスピーカ8との相対速度を、fとf’との差(f−f’)、あるいは、fとf’との比(f/f’)として算出する。そして、判定部15は、fよりもf’が大きい場合に検出装置10とスピーカ8とが接近中であると判定する。すなわち、相対速度算出部14により算出された相対速度である(f−f’)が0未満、あるいは、相対速度(f/f’)が1未満である場合に、判定部15は、検出装置10とスピーカ8とが接近中であると判定する。
なお、超音波発生手段であるスピーカ8が昇降路1内に2以上ある場合には、前述したように、抽出部12について、複数の周波数を抽出する第1の場合と、受波強度が最大の1つの周波数のみを抽出する第2の場合の2通りの構成のいずれかを選択することができる。そして、前者の第1の場合には、判定部15は、抽出部12により抽出された複数の周波数のそれぞれについて、相対速度算出部14により算出された相対速度に基づいて、検出装置10と超音波発生手段であるスピーカ8とが接近中であるか否かを判定する。
また、後者の第2の場合には、抽出部12により特にマイク11での受波強度が最大である周波数を抽出する。これは、スピーカ8のうちで検出装置10に最も近いスピーカ8から出ている超音波を抽出していることに相当する。したがって、この第2の場合には、相対速度算出部14及び判定部15により、検出装置10に最も近いスピーカ8と検出装置10とが接近しているか否かを判定していることになる。
報知部16は、判定手段である判定部15により、検出装置10と、超音波発生手段であるスピーカ8とが接近中であると判定された場合に、作業員9の注意を喚起する注意喚起手段である。すなわち、報知部16は、判定部15により、検出装置10と、超音波発生手段であるスピーカ8とが接近中であると判定された場合に、その旨を音声、光あるいは画面表示等により作業員9に報知する。そして、この報知により、作業員9の注意を喚起する。報知部16は、その報知形態に応じて、スピーカ、LED又は表示装置等を適宜に備えている。
ここで、前記した第1の場合、すなわち、抽出部12が複数の周波数を抽出する場合には、これらの複数の周波数のうちで、判定部15により、検出装置10と、超音波発生手段であるスピーカ8とが接近中であると判定された周波数が1つでもあるときに、報知部16はその旨を報知することが好ましい。
なお、検出装置10は、例えばスマートフォン等の携帯電話端末を利用して実装することができる。携帯電話端末を利用することで、携帯電話端末が元々備えているマイクを超音波の受波手段として用いることができる。また、携帯電話端末が元々備えているスピーカ、画面表示機能、LED等を利用して報知部16を構成することもできる。
また、超音波発生手段であるスピーカ8は、常に超音波を発生している必要はない。スピーカ8は、作業員9が検出装置10を所持して昇降路1内で作業している間だけ、超音波を発生すればよい。
さらに言えば、スピーカ8は、常に昇降路1内の前述したそれぞれの位置に設置されている必要もない。したがって、スピーカ8を、昇降路1内のそれぞれの位置に着脱自在に設け、通常時にはスピーカ8を外しておき、作業員9が昇降路1内で作業を開始する際にスピーカ8をそれぞれの位置に設置して超音波の発生を開始させる。そして、作業員9の昇降路1内での作業が終了すれば、スピーカ8を外すようにしてもよい。
以上のように構成されたエレベータの注意喚起システムにおいて、まず、検出装置10を所持した作業員9が昇降路1内の底部で作業していたとする。この場合に、制御盤7により乗りかご2が下降するように運転されると、かご下面部スピーカ8aと検出装置10との距離が接近する。
この際、乗りかご2が釣合い重り4よりも上階側にあれば、検出装置10に最も近いのは重りスピーカ8cである。したがって、マイク11での受波強度が最大なのは重りスピーカ8cからの超音波となる。このときには、乗りかご2が下降していることから釣合い重り4は上昇しており、重りスピーカ8cと検出装置10とは次第に離れていく。よって、検出装置10が受波した周波数は、ドップラー効果により重りスピーカ8cからの前記一定周波数より低くなる。
よって、判定部15により検出装置10と重りスピーカ8cとは接近中でないと判定され、報知部16による注意喚起はなされない。
一方、さらに乗りかご2の下降が継続されると、乗りかご2が釣合い重り4よりも下階側にくる。すると、かご下面部スピーカ8aが検出装置10に最も近くなり、かご下面部スピーカ8aからの超音波のマイク11での受波強度が最大となる。乗りかご2は下降しておりかご下面部スピーカ8aと検出装置10とは接近中である。よって、検出装置10が受波した周波数は、ドップラー効果によりかご下面部スピーカ8aからの前記一定周波数より高くなる。
よって、判定部15により検出装置10とかご下面部スピーカ8aとが接近中であると判定され、報知部16による注意喚起がなされる。すなわち、昇降路1の底部に作業員9がおり、乗りかご2が釣合い重り4より下階側を下降中であると、検出装置10により作業員9に注意喚起がなされる。
また、制御盤7により乗りかご2が上昇するように運転された場合、すなわち、釣合い重り4が下降するように運転された場合、乗りかご2が下降した場合と同様にして、昇降路1の底部に作業員9がおり、釣合い重り4が乗りかご2より下階側を下降中であると、検出装置10により作業員9に注意喚起がなされる。
次に、作業員9が乗りかご2の上で作業中である場合を考える。この場合に、制御盤7により乗りかご2が上昇あるいは下降するように運転されると、昇降方向の中間位置付近において、乗りかご2と釣合い重り4とがすれ違う。この乗りかご2と釣合い重り4とがすれ違う前には、乗りかご2上の作業員9が所持する検出装置10と、重りスピーカ8cとが接近している。
このとき、かご下面部スピーカ8a及び昇降路頂部スピーカ8bと比較して、重りスピーカ8cと検出装置10が最も近くなる。よって、乗りかご2の上に作業員9がおり、乗りかご2と釣合い重りとがすれ違う前には、検出装置10により作業員9に注意喚起がなされる。
また、乗りかご2が上昇中であり、釣合い重り4とすれ違った後もなお乗りかご2が上昇を続けると、今度は、乗りかご2の上の検出装置10に最も近いスピーカ8は、昇降路頂部スピーカ8bとなる。乗りかご2が上昇中であれば、乗りかご2の上の検出装置10と昇降路頂部スピーカ8bとが接近中であることが検出装置10により検出される。よって、乗りかご2の上に作業員9がおり、乗りかご2が釣合い重り4より上階側を上昇中であると、検出装置10により作業員9に注意喚起がなされる。
以上のように構成されたエレベータの注意喚起システムは、予め定められた一定周波数の超音波を発生する超音波発生手段であるかご下面部スピーカ8a、昇降路頂部スピーカ8b及び重りスピーカ8cの少なくとも1つと、昇降路1内で作業する作業員9に所持される検出装置10と、を備えている。
そして、検出装置10は、超音波発生手段により発生された超音波を受波可能なマイク11と、マイク11により受波された超音波の周波数と前記一定周波数とに基づいて、検出装置10と超音波発生手段との相対速度を算出する相対速度算出部14と、相対速度算出部14により算出された相対速度に基づいて、検出装置10と超音波発生手段とが接近中であるか否かを判定する判定部15と、判定部15により検出装置10と超音波発生手段とが接近中であると判定された場合に、作業員9の注意を喚起する注意喚起手段である報知部16と、を備えている。
このように、超音波を用いることでエレベータの昇降路内で作業中の作業員の位置をより正確に検出することができ、さらにドップラー効果を利用して作業員と乗りかご等との相対速度すなわち相対位置の時間変化を算出してこれを考慮に入れた上で、作業員に必要な注意喚起をより適切に行うことができる。また、超音波を用いて作業員の位置を検出するようにすることで、システム構築に必要な費用を抑制することも可能である。
なお、以上は、エレベータの昇降路1内の移動体である乗りかご2及び釣合い重り4に超音波発生手段であるスピーカ8を設置したものである。しかし、以上で説明したスピーカ8及び検出装置10による注意喚起システムは、エレベータだけでなく、もっと一般化して移動体の経路上に作業員が入る可能性がある作業現場に適用することができる。
具体的には、工場内の搬送用ロボットに超音波発生手段を取り付け、この搬送用ロボットの移動経路に立ち入る可能性がある作業員に検出装置を所持させる例が考えられる。この例によれば、作業員に対し搬送用ロボットが接近中であることを知らせて、作業員の注意を喚起することができる。
なお、単に超音波発生手段が取り付けられた搬送用ロボットと、検出装置を所持した作業員との距離が近づいていることのみを検出するのではなく、搬送用ロボットと作業員とが一定の距離以内でかつ接近中である場合に注意を喚起するようにしてもよい。このようなことは、例えば、検出装置で受波した超音波の周波数のみならず受波強度も用いて注意喚起を行う条件を判定することで実現できる。
1 昇降路、 2 乗りかご、 3 主ロープ、 4 釣合い重り、 5 巻上機、 6 そらせ車、 7 制御盤、 8 スピーカ、 8a かご下面部スピーカ、 8b 昇降路頂部スピーカ、 8c 重りスピーカ、 9 作業員、 10 検出装置、 11 マイク、 12 抽出部、 13 記憶部、 14 相対速度算出部、 15 判定部、 16 報知部

Claims (2)

  1. エレベータの昇降路の頂部、前記昇降路内の乗りかごの下面部及び前記昇降路内の釣合い重りのうちの1以上に設けられ、予め定められた強度で予め定められた一定周波数の超音波を発生する超音波発生手段と、
    前記昇降路内で作業する作業員に所持される検出装置と、を備え、
    前記検出装置は、
    前記超音波発生手段により発生された超音波を受波可能な受波手段と、
    前記受波手段により受波された超音波の周波数と前記一定周波数とに基づいて、前記検出装置と前記超音波発生手段との相対速度を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された相対速度に基づいて、前記検出装置と前記超音波発生手段とが接近中であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記検出装置と前記超音波発生手段とが接近中であると判定された場合に、前記作業員の注意を喚起する注意喚起手段と、を備えたエレベータの注意喚起システム。
  2. 前記超音波発生手段は、前記昇降路の頂部、前記乗りかごの下面部及び前記釣合い重りのうちの2以上に設けられ、予め定められた同じ強度で予め定められた互いに異なる一定周波数の超音波を発生し、
    前記検出装置は、前記受波手段により受波された超音波の周波数帯域から、受波強度が最大の周波数を抽出する抽出手段を備え、
    前記算出手段は、前記抽出手段により抽出された周波数と、当該抽出された周波数に最も近い前記一定周波数とに基づいて、前記検出装置と前記超音波発生手段との相対速度を算出する請求項1に記載のエレベータの注意喚起システム。
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