JP6214720B1 - 糖膜作製方法およびそれを利用した積層体製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性の高い積層膜と金属薄膜の作製方法を提供すること。【解決手段】 円筒形状であって円筒表面を冷却するクーリングローラ10と、クーリングローラ表面12に対峙して配し、水可溶性の糖を加熱し糖蒸気をクーリングローラ10に向けて軸方向長手に放散する糖層蒸着部20と、を槽内に備え、クーリングローラ10を軸回転させ、蒸着と冷却により、クーリングローラ10上に、糖膜を連続形成することを特徴とする糖膜作製方法。【選択図】図1

Description

本発明は、糖薄膜を製造する方法および、その製造装置を利用した薄膜シートの新たな製造方法に関する。
砂糖(スクロース)は、氷砂糖から粉砂糖まで様々に料理に使われる。粉砂糖(パウダーシュガー)にあっては、一般的な用途である調味料という枠を越え、装飾性を付与し、口溶けを楽しませるべく、お菓子やデザートなどの表面に振りかけられても使用される。
しかしながら、従来では、砂糖の流通態様としては、氷砂糖、ザラメ糖、砂糖(上白糖)、粉砂糖程度であり、薄膜状の砂糖というものは存在しなかった。当然ながら、その効率的な製造方法も存在しない。薄膜状砂糖の基礎的な製造技術を応用すれば、甘味シートの製造可能性も現実的となり、そうなれば、料理に新たな口当たりや装飾性を持たせ、更には、菓子類の新たな包装への展開など、需要の掘り起こしも期待できる。
特開2015−96627号公報 特開2015−96628号公報 特開2005−298906号公報 特表2005−538234号公報
本発明は、糖薄膜の製造方法、および、その技術を利用した、糖薄膜と他の薄膜、たとえば金属薄膜との積層体(積層薄膜)を得る方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の糖膜作製方法は、フィルムコンデンサの製造装置を転用した糖膜作製方法であって、円筒形状であって円筒表面を冷却するクーリングローラと、クーリングローラ表面に近接対峙して配し、水可溶性の糖を加熱しクーリングローラに向けて軸方向長手に放散する糖放散手段と、を真空槽内に備え、クーリングローラを軸回転させ、放散と冷却により、クーリングローラ上に、糖膜を連続形成することを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、フィルムコンデンサ技術を転用し、所定幅の年輪状の糖薄膜を連続的に形成し、生産性の高い製法を提供できる。添加剤を混和した糖原料とすれば、剥離性に優れる薄膜シートが得られ、また、添加剤を用いなくとも劈開性のある糖薄膜を得ることができる。
糖は、単糖、二糖、多糖を挙げることができるが、たとえば、水可溶性の糖の例として、スクロースを挙げることができるが、これに限定されない。可食である前提としての水可溶性に限定されず、請求項2にあるように、他の薄膜を得るための補助膜として水可溶性を要求する態様であっても良い。
クーリングローラは、キャンローラとも称される。大きさは特に限定されないが、たとえば直径80cm幅50cmとすることができる。
軸方向長手に放散するとは、溶解槽を長手につくり、クーリングローラの幅程度の細長い長方形(場合によりスリット)の開口窓を設けることにより実現できる。また、放散とは、勢いが強くてもよく、吹きつけや噴出といった態様も含むものとする
請求項2に記載の積層体製造方法は、請求項1に記載の糖膜製作方法を利用し、糖放散手段より回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配し、前記糖とは異なる第二素材を加熱し第二素材の蒸気をクーリングローラに向けて軸方向長手に放散する第二蒸気放散成手段も真空槽内に備え、クーリングローラ上に、糖膜と第二素材の蒸着膜とが交互に積層した積層体を連続形成することを特徴とする。
すなわち、請求項2に係る発明は、積層体を水につけることにより第二素材の薄膜を効率的に製造することができる。従来方法では薄膜の形成の難しかった素材でも、薄膜形成を期待できる。有機溶剤等を用いないので排水処理も含めて環境負荷を少なくすることができる。
第二素材は特に限定されず、食用素材でも工業材料でもよい。後者の例としては、金属(金属薄膜を得ることができる)、アクリルモノマー(アクリルフィルムを得ることができる)などを挙げることができる。有機物でも無機物でもよい。
請求項3に記載の糖膜作製方法は、フィルムコンデンサの製造装置を転用した糖膜作製方法であって、円筒形状であって円筒表面を冷却するクーリングローラと、所定の円周角にわたってクーリングローラ表面に捲回させる帯状のフィルムと、フィルムを送り出すフィルム送出部およびフィルムを巻き取るフィルム巻取部と、クーリングローラ表面に近接対峙して配し、水可溶性の糖を加熱しクーリングローラに当接しているフィルムに向けて軸方向長手に放散する糖放散手段と、を真空槽内に備え、クーリングローラを連続回転させるとともにフィルムを巻いていき、放散と冷却により、クーリングローラ表面のフィルム上に糖膜を連続形成することを特徴とする。
すなわち、請求項3に係る発明は、フィルムコンデンサ技術を転用し、所定幅の糖薄膜を連続的に形成し生産性を高めることができる。フィルムを選択することにより、糖薄膜の剥離性を向上させることができる。クーリングローラ表面の熱伝導により冷却効率に優れ、蒸着性・凝固性・凝結性の観点から、クーリングローラの回転速度ないしフィルムの移送速度を向上可能であり、この点からも生産性に優れる。
フィルムは、樹脂フィルム、たとえばポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることができる。厚みは適宜設計すればよいが、10μm〜150μmとすることができる。
なお、フィルムの速度とクーリングローラ表面の速度は同速として、フィルムが相対的にクーリングローラ表面をすらないようにすることが好ましいが、使用の態様により、速度差を設けてもよい。
請求項4に記載の積層体製造方法は、請求項3に記載の糖膜作製方法を利用し、糖放散手段より回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配し、前記糖とは異なる第二素材を加熱し第二素材の蒸気をクーリングローラに当接しているフィルムに向けて軸方向長手に放散する第二蒸気放散成手段も真空槽内に備え、クーリングローラ表面のフィルム上に、糖膜と第二素材の蒸着膜とがこの順に積層した積層体を連続形成することを特徴とする。
すなわち、請求項4に係る発明は、積層体を水につけることにより第二素材の薄膜を効率的に製造することができる。従来方法では薄膜の形成の難しかった素材でも、薄膜形成を期待できる。有機溶剤等を用いないので排水処理も含めて環境負荷を少なくすることができる。
本発明によれば、新規な糖薄膜の製造方法を提供することができる。また、その技術を利用した、糖薄膜と他の薄膜、たとえば金属薄膜との積層体(積層薄膜)を得る方法を提供することができる。
積層体形成装置の一実施の形態を説明する説明図である。 実施の形態1の積層体形成装置により形成される積層体の概念図である。 積層体形成装置の他の実施の形態を説明する説明図である。 実施の形態2の積層体形成装置により形成される積層体の概念図である。 フィルム上へのスクロース薄膜の形成例を示した写真である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、糖膜と金属膜とが交互に積み重なった積層体を形成する装置(以下、単に積層体形成装置と称する)の一形態を説明する説明図である。図2に、本実施の形態により形成される積層体の概念図を示す。
積層体形成装置1は、クーリングローラ10と、糖放散部20と、強化部30と、金属薄膜蒸着部40と、を真空槽50に収容した構造である。
クーリングローラ10は、円筒形状であって軸11を中心に回転する(駆動部図示せず)。表面12は鉄製金属メッキが施され、内側から表面12を冷却する(冷却機構図示せず)。大きさは特に限定されないが、ここでは、直径約80cm、軸長50cmのものを用いている。
回転速度は表面速度が0.5m/分〜200m/分の間で調整可能であり、また、表面温度は、−20度〜30度まで適宜設定可能な仕様としている。
放散部20は、長手の略直方体形の筐体21と、筐体21を加熱するヒータ22と、により構成される。筐体21は、クーリングローラ10の表面に対峙して配される。すなわち、筐体21の長手を軸11に対して平行に配し、筐体21を表面12に近接させて配置する。
また、糖放散部20は、筐体21内部に、ヒータ22により加熱され液体となった糖を貯留する貯留槽211を設けており、かつ、クーリングローラ10と対峙する面にスリット212を設けている。スリット212は軸11に平行に長手に配向されており、ヒータ22の適切な制御のもと、糖は貯留槽211からクーリングローラ10へ向けて適切な放散量および放散速度となって吹きだしていく。
クーリングローラ10は冷却されているので、その表層においては、糖が凝結していく。このとき、クーリングローラ10は回転しているので、一定厚みの糖層が連続的に形成されていくこととなる。この厚みは、スリット212からの吹出量やクーリングローラ10の回転速度にも依存するが、たとえば、5μm〜1000μmとする。一般的には金属薄膜の厚みより数倍以上厚くして形成する。
なお、積層体は次第に厚みを増し積層体表面が筐体21に近づいてくるので、筐体21を軸11に平行な姿勢のままクーリングローラ10から後退させる(離していく)ように移動機構を設けてもよい。
また、糖は、真空槽50の内部または外部から別途補充するようにしてもよい。
強化部30は、糖放散部20より回転下手(回転下流)であってクーリングローラ10の表面に近接させて配し、電子ビームを軸11方向長手にクーリングローラ10へ向けて照射する。照射により、クーリングローラ10上に凝結した糖層の固化度ないし硬化度を高めて強靱化する。これにより、積層体の厚みを大きくすることが可能となる。
金属薄膜蒸着部40は、長手の略直方体形の筐体41と、筐体41を加熱するヒータ42と、により構成される。筐体41は、強化部30より回転下手であってクーリングローラ10の表面に対峙して配される。すなわち、筐体41の長手を軸11と平行に配し、筐体41を表面12に近接させて配置する。
また、金属薄膜蒸着部40は、筐体41内部に、抵抗加熱式ヒータ42により加熱され液体となった金属を貯留する貯留槽411を設けており、かつ、クーリングローラ10と対峙する面にスリット412を設けている。スリット412は軸11に平行に長手に配向されており、ヒータ42の適切な制御のもと、金属蒸気は貯留槽211からクーリングローラ10へ向けて適切な放散量および放散速度となって吹きだしていく。
クーリングローラ10は冷却されているので、その表層においては、金属蒸気が蒸着凝固していく。このとき、クーリングローラ10は回転しているので、一定厚みの金属薄膜が連続的に形成されていくこととなる。この厚みは、スリット412からの吹出量やクーリングローラ10の回転速度にも依存するが、たとえば20nm〜2000nmとする。一般的には糖層の厚みの数分の1〜数十分の1が好適である。
なお、積層体は次第に厚みを増し積層体表面が筐体41に近づいてくるので、糖放散部20と同様に、筐体41を軸11に平行な姿勢のままクーリングローラ10から後退させる(離していく)ように移動機構を設けてもよい。
また、薄膜形成用の金属は、真空槽50の内部または外部から別途補充するようにしてもよい。
真空槽50は、上記各構成部を収容した槽である。真空度は特に限定されないが、たとえば、5.0×10−3Pa〜10Paの間に設定可能であるとする。
なお、真空槽50内には金属薄膜蒸着部40の周囲、糖放散部20の周囲に断熱構造を適宜採用し、クーリングローラ10等に意図しない熱の影響がもたらされないようにしている。
採用する糖の例としては、水可溶性の糖であるスクロースが好適であり、そのほか、たとえば、マルトース、トレハロース、ラクツロース、ラクトース、セルビオースなどであってもよい。
金属は、特に限定されるものではないが、たとえば、金、銀、銅、白金、ニッケル、インジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、モリブデン、亜鉛、タングステン、チタン、マンガン、クロムなどが挙げられる。また、合金等の金属であってもよく、たとえば、ITO、In、SiO、TiO、BaTiOなどの酸化物や、ZnS、CdSなどの硫化物を挙げることができる。
次に、上記の応用例として、積層体を製造し、金属膜を単離する実際の手順の一例を示す。
まず、水可溶性の糖を貯留槽211に、金属インゴットを貯留槽411にそれぞれ入れ、ヒータ22およびヒータ42でそれぞれ溶解する。
前後して、クーリングローラ10の表面12その他、真空槽50内を清掃し、所定の真空度まで真空引きする。
ヒータ22およびヒータ42を調整し、それぞれの槽内が所定の蒸気圧にいたるように調整する。また、クーリングローラ10をその表面12が所定温度となるように冷却する。
クーリングローラ10を所定の速度で軸回転させ、クーリングローラ10の表面に対峙した糖放散部20を介して表面12に向けて軸方向長手に糖を放散する。
放散された糖はクーリングローラ10の表面12が冷却されているので、速やかに凝固ないし凝結して糖層が形成される。
この糖層は、クーリングローラ10の回転により連続して形成されるが、糖放散部20の回転下手に長手に配された強化部30の電子ビームによって強化される。
更に、この糖層の上には、その回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配された金属薄膜蒸着部40により、金属薄膜が形成される。すなわち、金属薄膜蒸着部40を介して表層の糖層に向けて軸方向長手に金属蒸気が放散される。放散された金属蒸気は、糖層に蒸着し、また、この糖層は裏から冷却されているので、速やかに凝固ないし凝結して金属薄膜が形成される。
クーリングローラ10は軸回転しているので、一周すると今度はこの金属薄膜上に再び糖層が形成され、続いて強化され、続いて金属薄膜が蒸着される。すなわち、糖層の形成→形成された糖層の強化→その上への金属薄膜の形成→その上への糖層の形成→・・・・と年輪状に糖層と金属蒸着膜とが交互に積層した積層体が形成されていく。
所定厚みに達したら駆動を終了し、真空引きを解除して積層体を四つ割にしてクーリングローラ10から取り出す。
得られた積層体を、水を満たした浴槽に浸漬する。これにより、糖部分が溶解し、多数枚の金属薄膜が遊離する。
なお、積層開始前の初期設定の際には、実施の形態2で説明するシートを捲回させておき、ここで条件だしをおこなうようにしてもよい。条件出しが終了し、積層を始める際に、シートを切断して巻き取り、クーリングローラを露出させるようにする。
また、本実施例では、抵抗加熱式ヒータを用いる例を示したが、電子ビーム加熱方式、誘導加熱方式を採用してもよい。
また、使用の態様により、スリットを用いず貯留槽からの放散をそのまま凝結させるようにしてもよい。
<実施の形態2>
図3は、積層体形成装置の他の実施の形態を説明する説明図である。ここでは、シート(フィルムともいえる)に積層体を形成する装置およびその方法について説明する。実施の形態1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、図4に、本実施の形態により形成される積層体の概念図を示す。
積層体形成装置2は、クーリングローラ10と、糖放散部20と、強化部30と、金属薄膜蒸着部40と、フィルム巻出部60と、フィルム巻取部70と、を真空槽50に収容した構造である。
フィルム巻出部60は、クーリングローラ10の幅(50cm)より若干短い幅(48cm)を有する薄手のフィルムがロール状に巻かれており、クーリングローラ10の回転にあわせてフィルムを繰りだす。図示は省略するが空回り抑止機構を備え、フィルムの過多供給が発生しないようにしている。
フィルムの厚みは有機物層の厚みや素材に伴い適宜選択すればよいが、たとえば、5μm〜200μmとすることができる。
フィルム素材としては、たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、オレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、などの高分子フィルムを挙げることができる。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)が好適に用いることができる。
また、フィルム巻出部60の下流であってクーリングローラ10へのフィルム接触開始点までの間に、フィルム切断機構61が設けられている。切断機構は特に限定されないが、ここでは、軸11方向にわたされた熱線を接触させることによりフィルム切断を実現している。
フィルム巻取部70は、糖層−金属薄膜が形成されたフィルムを巻き取る。巻き取り遅れが生じないように、クーリングローラ10から引き出すようにやや張力をかけて巻き取る。
次に、実際の金属薄膜を製造する方法ないし手順について説明する。ここでは、実施の形態1と異なる点を主として説明する。
クーリングローラ10の表面12その他、真空槽50内を清掃したのち、フィルムをフィルム巻出部60から引き出し、クーリングローラ10に捲回し、フィルム巻取部70で受け取る。
クーリングローラ10を所定の速度で軸回転させ、フィルムはフィルム巻取部70で巻き取りながら、各種の条件出しをおこなう。
その後、本駆動に入り、糖放散部20により、クーリングローラ10の表面12に接触しているフィルムに糖層を凝結させていく。
この糖層は強化部30で強化され、その回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配された金属薄膜蒸着部40によりその上に金属薄膜が形成される。
本実施の形態では、フィルムが順次巻き取られていき、所定長ないし所定時間に達したら駆動を終了し、真空引きを解除する。フィルム巻取部70から積層体形成済みのフィルムを抜き出し、その後は糖層を溶解し、金属薄膜を取り出せばよい。なお、このフィルムは再利用してもよい。
なお、実施の形態1,2において、第二素材である金属にかえて、有機物、たとえば、各種のモノマーを蒸着させてもよい。無機材料であっても良い。
また、第二素材を蒸着させず、糖膜のみを凝結させることもできる。図5は、実施の形態2を利用して、フィルムにスクロースを凝結させた実験写真である。フィルムの上に、スクロースの膜が好適に凝結されていることが分かる。
この他、糖に添加剤を入れ、耐破断性を向上させ、甘味シートを製造する等してもよい。
以上説明したように、本発明によれば、糖薄膜を生産性よく得ることができる。また、その技術を利用した、糖薄膜と他の薄膜、たとえば金属薄膜との積層体(積層薄膜)を得る新規な方法を提供することができる。
本発明に用いる積層体形成装置は、フィルムコンデンサ等を作製する既存の積層コンデンサの製造装置に関する技術を多く転用できるので、導入コストも高くなることなく、各種制御等の安定性、操作性に優れるという利点を有する。
1,2 積層体形成装置
10 クーリングローラ
11 軸
12 クーリングローラ表面
20 糖放散
21 糖放散部の筐体
211 糖放散部の貯留槽
212 糖放散部のスリット
22 糖放散部のヒータ
30 強化部
40 金属薄膜蒸着部
41 金属薄膜蒸着部の筐体
411 金属薄膜蒸着部の貯留槽
412 金属薄膜蒸着部のスリット
42 金属薄膜蒸着部のヒータ
50 真空槽
60 フィルム巻出部
61 フィルム切断機構
70 フィルム巻取部

Claims (4)

  1. フィルムコンデンサの製造装置を転用した糖膜作製方法であって、
    円筒形状であって円筒表面を冷却するクーリングローラと、
    クーリングローラ表面に近接対峙して配し、水可溶性の糖を加熱しクーリングローラに向けて軸方向長手に放散する糖放散手段と、
    真空槽内に備え、
    クーリングローラを軸回転させ、放散と冷却により、クーリングローラ上に、糖膜を連続形成することを特徴とする糖膜作製方法。
  2. 糖放散手段より回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配し、前記糖とは異なる第二素材を加熱し第二素材の蒸気をクーリングローラに向けて軸方向長手に放散する第二蒸気放散成手段も真空槽内に備え、
    クーリングローラ上に、糖膜と第二素材の蒸着膜とが交互に積層した積層体を連続形成することを特徴とする請求項1に記載の糖膜製作方法を利用した積層体製造方法。
  3. フィルムコンデンサの製造装置を転用した糖膜作製方法であって、
    円筒形状であって円筒表面を冷却するクーリングローラと、
    所定の円周角にわたってクーリングローラ表面に捲回させる帯状のフィルムと、
    フィルムを送り出すフィルム送出部およびフィルムを巻き取るフィルム巻取部と、
    クーリングローラ表面に近接対峙して配し、水可溶性の糖を加熱しクーリングローラに当接しているフィルムに向けて軸方向長手に放散する糖放散手段と、
    真空槽内に備え、
    クーリングローラを連続回転させるとともにフィルムを巻いていき、放散と冷却により、クーリングローラ表面のフィルム上に糖膜を連続形成することを特徴とする糖膜作製方法。
  4. 糖放散手段より回転下手のクーリングローラ表面に対峙して配し、前記糖とは異なる第二素材を加熱し第二素材の蒸気をクーリングローラに当接しているフィルムに向けて軸方向長手に放散する第二蒸気放散成手段も真空槽内に備え、
    クーリングローラ表面のフィルム上に、糖膜と第二素材の蒸着膜とがこの順に積層した積層体を連続形成することを特徴とする請求項3に記載の糖膜作製方法を利用した積層体製造方法。
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