JP6214249B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の被研磨物を研磨するために使用される研磨パッドに関する。
従来から、半導体ウエハ等の表面に高い平滑性が求められるものに対して化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)を行うことがある。
化学機械研磨では、例えば、研磨パッドを取り付ける定盤と、被研磨物を該研磨パッドと対向するように保持する研磨ヘッドとを備えている研磨装置が用いられている。そして、研磨パッド上にスラリーを供給しつつ被研磨物と研磨パッドとを相対的に摺動させることによって被研磨物を研磨している。
このような研磨装置に用いられている研磨パッドは、被研磨物を研磨する研磨層と、粘着材料を含み、該研磨層に直接的または間接的に貼り付けられる粘着層(例えば、両面テープ等)とを備えている。そのため、研磨パッドは、粘着層によって研磨層が定盤に貼り付けられるようになっている。
ところで、被研磨物を研磨することで研磨層が磨耗した研磨パッドは、新たな研磨パッドに交換される。このとき、研磨層が磨耗した研磨パッドは、定盤から引き剥がされることになるが、粘着層によって貼り付けられている研磨層を定盤から引き剥がすことは煩雑であり、また、研磨層を定盤から引き剥がす際に粘着層の粘着材料が定盤に残留すると、該粘着材料を定盤から取り除く作業がさらに必要となる。
従って、上述のような研磨パッドでは、新たな研磨パッドに交換する作業が煩雑であった。
特開2012−39094号公報
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、研磨パッドの交換作業を容易に行うことができる研磨パッドを提供することを課題とする。
本発明に係る研磨パッドは、研磨物を研磨する研磨層を有する研磨シートと、定盤上に貼り付けられるとともに研磨シートが重ね合わされるベースシートとを備え、前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか一方には、防水性を有し且つ前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか他方との間に配置される基層が設けられ、前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか他方は、防水性を有し且つ前記基層に向けて配置される貼付面を有し、前記基層は、複数の独立気泡を有し、該複数の独立気泡のそれぞれは、涙滴状であり且つ前記基層の表面上のみに開放するように形成される
上記構成の研磨パッドによれば、定盤上に配置される貼付面が防水性を有するため、該液体の表面張力によって研磨シートを定盤上に貼り付けることができる。
そして、定盤上から研磨シートを取り外すには、研磨シートの貼付面と液体との間に隙間を形成する。このようにすると、該隙間に空気が入り込む。そして、研磨シートの貼付面と液体との間全体に空気が行き渡ると液体の表面張力が研磨シートに作用しなくなり、研磨シートが定盤上から取り外される。さらに、定盤上に液体を介して別の研磨シートを配置すれば、研磨シート(研磨層)を新たなものに交換することができる。このように、研磨シートの定盤への取り付け、及び研磨シートの定盤からの取り外しを容易に行うことができる。
さらに、基層の独立気泡内には、液体が入り込むようになっているが、基層は、防水性を有するため、液体が研磨シート又はベースシートの何れか他方側の面及び独立気泡を画定する部分から内部に浸み込むことを防止することができる。
そして、基層の液体が研磨シート又はベースシートの何れか他方側の面に液体を介して研磨シートを押し付けるとことで、研磨シート又はベースシートの何れか他方を基層に吸着させることができる。
より具体的に説明すると、基層の研磨シート又はベースシートの何れか他方側の面に
液体を介して研磨シート又はベースシートの何れか他方を押し付けると、基層が変形する。これに伴い、独立気泡の形状が変形し、独立気泡内の液体が押し出される。そして、研磨シート又はベースシートの何れか他方の押し付けを解除すると、基層が元の形状に戻る。このとき、独立気泡の形状も元に戻るため、独立気泡内が負圧になり、基層に研磨シート又はベースシートの何れか他方を吸着させることができる。
また、本発明に係る研磨パッドの別の態様として、前記貼付面は、平滑面であってもよい。
このようにすれば、研磨シート又はベースシートの何れか他方における液体と接触する面を平滑にすることができるため、液体の表面張力を高めることができる。従って、研磨シート又はベースシートの何れか他方をより確実に基層に吸着させることができるようになる。
以上のように、本発明の研磨パッドによれば、研磨パッドの交換作業を容易に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の第一実施形態に係る研磨パッドを取り付けている研磨装置の概要図である。 図2は、同実施形態に係る研磨パッドの分解図である。 図3は、同実施形態に係る研磨パッドの縦断面図である。 図4は、同実施形態に係る研磨パッドの拡大図であって、図3における領域X1の拡大図である。 図5は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、ベースシートを定盤に貼り付けた状態の説明図である。 図6は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、ベースシート上に液体を散布した状態の説明図である。 図7は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、液体を介してベースシート上に研磨シートを貼り付けた状態の説明図である。 図8は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、研磨シートとベースシートとの間に隙間を形成した状態の説明図である。 図9は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、研磨シートをベースシート上から引き剥がしている最中の説明図である。 図10は、同実施形態に係る研磨パッドの説明図であって、研磨シートをベースシート上から取り外した状態の説明図である。 図11は、本発明の第二実施形態に係る研磨パッドの分解図である。 図12は、同実施形態に係る研磨パッドの縦断面図ある。 図13は、同実施形態に係る研磨パッドの拡大図であって、図12における領域X2の拡大図である。 図14は、本発明の実施例1に係る研磨パッドの説明図であって、垂直方向における、研磨シートのベースシートに対する吸着力を測定方法の説明図である。 図15は、水平方向における、本発明の実施例1に係る研磨パッドの説明図であって、水平方向における、研磨シートのベースシートに対する吸着力を測定方法の説明図である。
以下、本発明の第一実施形態に係る研磨パッドについて、添付図面を参照しつつ説明を行う。
本実施形態に係る研磨パッドは、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)に用いられるものであり、図1に示すように、研磨パッド1を取り付ける定盤P1と、被研磨物Tを該研磨パッド1と対向するように保持する研磨ヘッドP2と、研磨パッド1上にスラリーSを供給する研磨液供給機構P3とを備えている研磨装置Pに取り付けられるものである。なお、以下の説明において、面を指す引出線は単に線とし、層を指す引出線には矢印を付けている。
研磨パッド1は、図2及び図3に示すように、定盤(定盤P1)上に配置される貼付面20及び被研磨物Tを研磨する研磨層21を有する研磨シート2を備えている。また、研磨パッド1は、定盤P1上に貼り付けられるとともに研磨シート2が重ね合わされるベースシート3を備えている。
研磨シート2は、貼付面20とは反対側の面(以下、研磨面200とする)に被研磨物Tを摺接させるようになっている。また、研磨シート2の貼付面20は、防水性を有する。そのため、研磨シート2は、液体Rが貼付面20から研磨面200に透過することを防止できるようになっている。
ベースシート3は、防水性を有する基層30が設けられている。基層30は、研磨シート2側の面である載置面300を有する。また、図4に示すように、基層30は、複数の独立気泡301,301…を有する。
独立気泡301は、涙滴状に形成されている。より具体的に説明すると、独立気泡301は、載置面300のみに開放するようになっている。また、独立気泡301は、載置面300側になるにつれて内径が小さくなっている。
そのため、基層30では、載置面300上に散布された液体Rが独立気泡301内に入り込むようになっているが、液体Rが載置面300及び独立気泡301を画定する部分から内部に浸み込むことを防止することができる。従って、基層30では、液体Rが載置面300の反対側まで透過することを防止することができる。
これにより、研磨パッド1では、基層30の載置面300上に液体Rを介して研磨シート2を押し付けることで、研磨シート2を基層30に吸着させることができる。
より具体的に説明すると、基層30の載置面300上に液体Rを介して研磨シート2を押し付けると、基層30が変形する。これに伴い、独立気泡301の形状が変形し、独立気泡301内の液体Rが押し出される。そして、研磨シート2への押し付けを解除すると、基層30が元の形状に戻る。このとき、独立気泡301の形状も元に戻るため、独立気泡301内が負圧になり、研磨シート2が基層30の載置面300上に吸着される。
なお、基層30を得るには、まず、基材に樹脂溶液(樹脂と有機溶剤とからなる溶液)を塗布し、基材に対して樹脂溶液からなる層(以下、塗工層とする)を形成する。
基材には、例えば、PETフィルムを採用いることができる。樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネイト系等のウレタン樹脂を採用することができ、異なる種類のウレタン樹脂を混ぜ合わせたものを用いることもできる。有機溶剤には、水溶性有機溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド等)を採用することができる。
そして、基材に対して湿式凝固法を行うことによって、基材に多数の涙滴状の気泡を形成する。より具体的に説明すると、樹脂溶液が塗布された基材を水に浸す。このようにすると、基材に塗工した樹脂溶液(有機溶剤)と水とが交換反応を起こすことで基材に多数の気泡が形成される。そして、交換反応が生じた後の塗工層内に残存する有機溶剤を温水によって洗い出し、さらに、基材を熱風で乾燥させる。
本実施形態に係る研磨パッド1は、以上の通りである。続いて、研磨パッド1を研磨装置Pに取り付ける方法、及び研磨パッド1の研磨シート2を交換する方法について、添付図面を参照しつつ説明を行う。
研磨パッド1を研磨装置Pに取り付けるには、まず、図5に示すように、ベースシート3を定盤P1に貼り付ける。そして、図6に示すように、ベースシート3の載置面300上に液体Rを散布する。さらに、図7に示すように、液体Rを介して研磨シート2(貼付面20)をベースシート3(基層30の載置面300)上に重ね合わせる。
さらに、研磨シート2をベースシート3に押し付けることによって、研磨シート2の貼付面20をベースシート3の基層30に吸着させることができる。これにより、液体Rの表面張力と基層30の吸着力とによって、研磨シート2がベースシート3上に貼り付けられる。
そして、ベースシート3上に貼り付けられている研磨シート2を新たな研磨シート2に交換するには、まず、研磨シート2をベースシート3から取り外す。
より具体的に説明すると、図8に示すように、研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間に隙間Dを形成する。このようにすると、隙間Dから研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間に空気が入り込む。そして、研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間全体に空気が行き渡ると、液体Rの表面張力が研磨シート2に作用しなくなり、図9及び図10に示すように、研磨シート2をベースシート3上から引き剥がすことができる。
また、図6及び図7で示したように、基層30の載置面300上に再度液体Rを散布した後に、新たな研磨シート2を重ね合わせれば、研磨シート2の交換を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る研磨パッド1によれば、研磨シート2の貼付面20及び基層30が防水性を有するため、定盤P1上の基層30に液体Rを介して研磨シート2を配置すれば、液体Rの表面張力によって研磨シート2を定盤P1上に(本実施形態では、基層30上に)貼り付けることができる。
また、研磨シート2の貼付面20と基層30の載置面300との間に隙間Dを形成することで、研磨シート2を基層30から取り外すことができる。さらに、液体Rを介して別の研磨シート2をベースシート3上に配置すれば、研磨シート2を新たなものに交換することができる。
このように、本実施形態に係る研磨パッド1は、液体Rの表面張力で研磨シート2をベースシート3に貼り付けるようになっているため、研磨シート2をベースシート3から引き剥がす作業や、研磨シート2をベースシート3に取り付ける作業を容易に行うことができる。従って、本実施形態に係る研磨パッド1は、研磨層21を容易に交換することができるという優れた効果を奏し得る。
また、液体Rによって研磨シート2がベースシート3に貼り付けられているため、研磨シート2は、被研磨物Tを研磨しているときに、ベースシート3に対して微小に移動することができるようになっている。従って、研磨パッド1では、被研磨物Tを研磨しているときに(被研磨物Tを研磨シート2に押し付けつつ、被研磨物Tと研磨パッド1とを相対的に摺動させているときに)研磨シート2がベースシート3に対して微小に移動するため、研磨シート2に皺が生じることを防止できる。
そして、本実施形態に係る研磨パッド1では、研磨シート2を基層30に吸着させることができるため、液体Rの表面張力と基層30の吸着力とによって研磨シート2をベースシート3に貼り付けることができる。従って、研磨シート2をベースシート3により強固に貼り付けることができる。
さらに、基層30は、複数の独立気泡301,…が形成されているため、弾性変形するようになっている。そのため、研磨パッド1では、被研磨物Tが研磨シート2に押し付けられたときに、研磨シート2が変形するようになっている。これにより、研磨シート2と被研磨物Tとの接触状態を良好にすることができる。
本実施形態に係る研磨パッド1の説明は、以上の通りである。続いて、本発明の第二実施形態に係る研磨パッド1について、添付図面を参照しつつ説明を行う。なお、第一実施形態に係る研磨パッド1と同一の構成又は相当する構成については、同一の符号を付して説明を行うこととする。また、同一の構成又は相当する構成については、第一実施形態における説明を援用することがある。
本実施形態に係る研磨パッド1は、上記第一実施形態に係る研磨パッド1と同様に、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)に用いられるものであり、研磨パッド1を取り付ける定盤P1と、被研磨物Tを該研磨パッド1と対向するように保持する研磨ヘッドP2と、研磨パッド1上にスラリーSを供給する研磨液供給機構P3とを備えている研磨装置Pに取り付けられるものである。
研磨パッド1は、図11及び図12に示すように、被研磨物Tを研磨する研磨層21及び定盤P1上に配置される貼付面20を有する研磨シート2を備えている。また、研磨パッド1は、定盤P1上に貼り付けられるとともに、液体Rを介して研磨シート2が貼り付けられるベースシート3を備えている。
研磨シート2は、上記第一実施形態と同様の研磨層21を有する。また、研磨シート2には、平滑面220が設けられている。より具体的に説明すると、研磨シート2は、平滑面220を含む平滑層22を有する。そのため、本実施形態に係る研磨シート2は、平滑層22の平滑面220が貼付面20を構成している。
研磨シート2の平滑面220は、PETフィルム等で構成することができる。
ベースシート3は、上記第一実施形態に係るベースシート3と同様の構成である。なお、ベースシート3の基層30は、上記第一実施形態の基層30と同様の方法で得ることができる。
本実施形態に係る研磨パッド1は、以上の通りである。続いて、研磨パッド1を研磨装置Pに取り付ける方法、及び研磨パッド1の研磨シート2を交換する方法について、説明を行う。
研磨パッド1を研磨装置Pに取り付けるには、上記第一実施形態と同様に、定盤P1にベースシート3を貼り付ける。そして、ベースシート3の載置面300上に液体Rを散布する。さらに、液体Rを介して研磨シート2(平滑層22の平滑面220)をベースシート3(基層30の載置面300)上に重ね合わせる。
さらに、研磨シート2をベースシート3に押し付けることによって、研磨シート2の平滑面220(貼付面20)を基層30の載置面300に吸着させることができる。これにより、液体Rの表面張力と基層30の吸着力とによって、研磨シート2がベースシート3上に貼り付けられる。
そして、ベースシート3上に貼り付けられている研磨シート2を新たな研磨シート2に交換するには、まず、研磨シート2をベースシート3から取り外す。
より具体的に説明すると、研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間に隙間Dを形成する。このようにすると、隙間Dから研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間に空気が入り込む。そして、研磨シート2の貼付面20と、基層30の載置面300との間全体に空気が行き渡ると、液体Rの表面張力が研磨シート2に作用しなくなり、研磨シート2をベースシート3上から引き剥がすことができる。
また、基層30の載置面300上に再度液体Rを散布した後に、新たな研磨シート2を重ね合わせれば、研磨シート2の交換を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る研磨パッド1によれば、研磨シート2の貼付面20及び基層30が防水性を有するため、定盤P1上の基層30に液体Rを介して研磨シート2を配置すれば、液体Rの表面張力によって研磨シート2を基層30に貼り付けることができる。
また、研磨シート2の貼付面20と基層30の載置面300との間に隙間Dを形成することで、研磨シート2を基層30から取り外すことができる。さらに、液体Rを介して別の研磨シート2をベースシート3上に配置すれば、研磨シート2を新たなものに交換することができる。
このように、本実施形態に係る研磨パッド1は、液体Rの表面張力で研磨シート2をベースシート3に貼り付けるようになっているため、研磨シート2をベースシート3から引き剥がす作業や、研磨シート2をベースシート3に取り付ける作業を容易に行うことができる。従って、本実施形態に係る研磨パッド1は、研磨層21を容易に交換することができるという優れた効果を奏し得る。
また、液体Rによって研磨シート2がベースシート3に貼り付けられているため、研磨シート2は、被研磨物Tを研磨しているときに、ベースシート3に対して微小に移動することができるようになっている。従って、研磨パッド1では、被研磨物Tを研磨しているときに(被研磨物Tを研磨シート2に押し付けつつ、被研磨物Tと研磨パッド1とを相対的に摺動させているときに)研磨シート2がベースシート3に対して微小に移動するため、研磨シート2に皺が生じることを防止できる。
そして、研磨シート2には、平滑面220を含む平滑層22が設けられているため、研磨シートの液体Rと接触する面を平滑にすることができ、液体Rの表面張力をより高めることができる。
さらに、本実施形態に係る研磨パッド1では、研磨シート2を基層30に吸着させることができるため、液体Rの表面張力と基層30の吸着力とによって研磨シート2をベースシート3に貼り付けることができる。従って、研磨シート2をベースシート3により強固に貼り付けることができる。
また、基層30は、複数の独立気泡301,…が形成されているため、弾性変形するようになっている。そのため、研磨パッド1では、被研磨物Tが研磨シート2に押し付けられたときに、研磨シート2が変形するようになっている。これにより、研磨シート2と被研磨物Tとの接触状態を良好にすることができる。
尚、本発明に係る研摩パッドは、上記第一実施形態及び第二実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
上記第一実施形態及び第二実施形態において、研磨パッド1は、研磨シート2と、ベースシート3とを備えていたが、これに限定されるものではなく、例えば、研磨パッド1は、研磨シート2のみを備えるようにしてもよい。すなわち、研磨パッド1は、研磨シート2を液体Rを介して定盤P1上に配置するように構成してもよい。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態において、研磨シート2は、貼付面20が防水性を有するようになっていたが、これに限定されるものではなく、例えば、研磨シート2全体が防水性を有するようにしてもよい。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態において、特に言及しなかったが、ベースシート3は、粘着材料を含む粘着層によって定盤P1上に貼り付けるようにすることができる。また、粘着層は、例えば、両面テープ等の粘着材料のみで構成したり、PETフィルム等の芯材の両側に両面テープを貼り付けたもの等で構成したりすることができる。さらに、上記第二実施形態における平滑層22についても、このようにして研磨層21に貼り付けることができる。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態において、基層30は、ベースシート3に設けられていたがこれに限定されるものではなく、例えば、基層30は、研磨シート2に設けられるようにしてもよい。
このようにする場合においても、研磨シート2を定盤P1上に直接的又は間接的に貼り付けることができる。すなわち、液体Rを介して研磨シート2(研磨シート2に設けられている基層30)を定盤P1上に配置するようにしたり、 ベースシート3が液体Rで研磨シート2(研磨シート2に設けられている基層30)を貼り付けるための層や面を有するようにしたりすることができる。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態では、基層30をベースシート3に設けていたため、基層30の研磨シート2側に載置面300が設けられていたが、基層30を研磨シート2に設ける場合は、基層30のベースシート3側に載置面300が設けられるようにすればよい。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態では、各独立気泡301が載置面300上で開放しているとして説明を行ったが、載置面300の反対側の面に開放していなければ、複数の独立気泡301,…には、載置面300上で開放していないものが含まれていてもよい。載置面300上で開放していない独立気泡301は、主として、基層30にクッション性を付与する機能のみを担うことになる。
また、上記第一実施形態及び第二実施形態において、基層30では、各独立気泡301が載置面300側になるにつれて小さくなっていたが、これに限定されるものではなく、例えば、基層30は、各独立気泡301が載置面300側とは反対側になるにつれて小さくなるようにしてもよい。但し、このようにする場合は、液体Rの表面張力のみで研磨シート2にベースシート3を貼り付けることになる。
続いて、本発明の実施例を示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
≪実施例1≫
上記第一実施形態に係る研磨パッド1を実施例1として製造した。実施例1に係る研磨パッド1は、平面視形状が円形をなし、厚みが(1.27mm)、直径が(508mm)である研磨シート2と、平面視形状が円形をなし、厚みが(1.12mm)、直径が(20mm)のベースシート3(商品名BL−SI−R5)とで構成した。
≪実施例2≫
上記第二実施形態に係る研磨パッド1を実施例2として製造した。実施例2に係る研磨パッド1は、平面視形状が円形をなし、厚みが(1.27mm)、直径が(508mm)である研磨シート2と、平面視形状が円形をなし、厚みが(0.40mm)、直径が(20mm)のベースシート3(商品名BL−SI−R5)とで構成した。さらに、実施例2にかかる研磨パッド1では、厚みが(0.30mm)、直径が(508mm)のペットフィルムで平滑層22を構成した。
≪実施例3≫
上記第二実施形態に係る研磨パッド1を実施例3として製造した。実施例3に係る研磨パッド1のベースシート3は、実施例2に係る研磨パッド1のベースシート3と同様の構成である。また、実施例3に係る研磨パッド1の研磨シート2には、実施例2に係る研磨パッド1の研磨シート2の表面に対してバフ加工(#240番手)を施したものを採用した。
(垂直方向における吸着力の測定)
上記実施例1乃至3に係る研磨パッド1を用いて、研磨シート2の垂直方向におけるベースシート3に対する吸着力(すなわち、研磨シート2のベースシート3からの剥がれ難さ)を測定した。
測定方法は、図14に示すように、ガラス板Gに研磨シート2を貼り付け、固定台B上にベースシート3を貼り付ける(なお、図14には、例として実施例1に係る研磨パッド1を図示している)。そして、液体Rを介して研磨シート2とベースシート3とを貼り付ける。そして、ガラス板Gに連結されている負荷Wの重量を増加させ、研磨シート2がベースシート3から剥がれたときの負荷Wの重量を測定する。
尚、測定結果は、表1に示す通りである。
(水平方向における吸着力の測定)
上記実施例1乃至3に係る研磨パッド1を用いて、研磨シート2の水平方向におけるベースシート3に対する吸着力(すなわち、研磨シート2のベースシート3に対する位置ずれの生じ難さ)を測定した。
測定方法は、図15に示すように、ガラス板Gに研磨シート2を貼り付け、固定台B上にベースシート3を貼り付ける(なお、図15には、例として実施例1に係る研磨パッド1を図示している)。そして、液体Rを介して研磨シート2とベースシート3とを貼り付ける。そして、ガラス板Gに連結されている負荷Wの重量を増加させ、研磨シート2がベースシート3上で動き出したときの負荷Wの重量を測定する。
尚、測定結果は、表1に示す通りである。
Figure 0006214249
表1から明らかなように、研磨シート2の上側平滑面310の平滑度と、ベースシート3の下側平滑面200の平滑度が高いほど、研磨シート2のベースシート3に対する吸着力が高くなる。
1…研磨パッド、2…研磨シート、3…ベースシート、20…貼付面、21…研磨層、22…平滑層、30…基層、200…研磨面、220…平滑面、300…載置面、301…独立気泡、D…隙間、P…研磨装置、P1…定盤、P2…研磨ヘッド、P3…研磨液供給機構、R…液体、S…スラリー、T…被研磨物

Claims (2)

  1. 研磨物を研磨する研磨層を有する研磨シートと、定盤上に貼り付けられるとともに研磨シートが重ね合わされるベースシートとを備え、前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか一方には、防水性を有し且つ前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか他方との間に配置される基層が設けられ、前記研磨シート又は前記ベースシートの何れか他方は、防水性を有し且つ前記基層に向けて配置される貼付面を有し、前記基層は、複数の独立気泡を有し、該複数の独立気泡のそれぞれは、涙滴状であり且つ前記基層の表面上のみに開放するように形成される研磨パッド。
  2. 前記貼付面は、平滑面である請求項1に記載の研磨パッド。
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