JP6213313B2 - 定着装置とこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真プロセスにより画像形成する際に用いる定着装置及びこの定着装置を具備する画像形成装置に関する。
海外、特に欧州において、環境への関心が非常に高く、電子写真プロセスを用いた複写機、複合機、プリンター等の画像形成装置においても、画像形成時に発生する揮発性有機化合物(VOC)、オゾン、ダスト、超微小粒子等に対する様々な認定基準が存在し、特にドイツ政府の研究機関においては、「ブルーエンジェルマーク」と言うエコラベル制度があり、認証を受けた製品及びサービスにのみラベルの使用が認められる。
「ブルーエンジェルマーク」の認証を受けていない製品であっても、販売ができなくなるわけではないが、認証を受けていないと言うことは、環境へ配慮されていない製品と受け取られることが多く、特に公官庁において、その傾向が強い。そのため、「ブルーエンジェルマーク」の認証があるかないかでは、製品の販売に大きな影響を与えてしまう。
「ブルーエンジェルマーク」の認証には、様々な試験をクリアーする必要があるが、特に超微小粒子の試験が非常に厳しい。具体的には、画像形成装置から発生する5.6nm〜560nmの超微小粒子を粒子計測器FMPS(Fast Mobility Particle Sizer)で計測して得られる超微小粒子の数が、3.5×1011個/10分より少ないことが求められている。
この場合の超微小粒子の数は超微小粒子を形成する物質の種類や状態、例えば、無機物/有機物の区別はなく、固体/液体(ミスト)の区別もない。あくまでも超微小粒子の大きさと数のみが関係する。
超微小粒子は、画像形成装置を構成する様々な部材から発生するとされているが、定着装置のみを起動させることで、超微小粒子の発生量が大幅に上昇することから、定着装置が超微小粒子の主な発生原因であることが分かっている。
画像形成装置に配備される定着装置には様々な種類のものがあるが、例えば、特許文献1には、表面が弾性変形する回転可能な加熱定着ロールと、この加熱定着ロールに接触したまま走行可能なエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内側に非回転状態で配置されて、エンドレスベルトを前記加熱定着ロールに圧接させ、前記エンドレスベルトと前記加熱定着ロールとの間に記録材(トナー像を保持した記録媒体:記録シート)が通過させられるベルトニップを設けると共に、前記加熱定着ロールの表面を弾性変形させる圧力パッドとを備えた画像定着装置が提案されている。
この方式によれば、ベルトニップでの熱損失が低減され、記録シートと加熱定着ロールとの速度差やベルトニップ内の空気や水蒸気によるトナー像の乱れが防止されるとされている。
しかし、特許文献1の画像定着装置では、エンドレスベルトの内周面と押圧パッドとの摩擦係数が大きいと、定着ロールの駆動トルクが大きくなり、ギア受け部に働く応力が大きくなってギアやコアの破損を引き起こしたり、あるいは、定着ロールによるベルトの駆動力に比べて、ベルトと押圧パッドとの間の摩擦力が無視しえない程大きくなると、定着ロールとベルトとの間でスリップが生じ、未定着トナー像を保持した記録シートをニップ部に通すと、このスリップが記録シート上の未定着トナー像に画像のずれを引き起こすなどの問題を生ずる。
これらの問題を回避するため、特許文献2では、回転可能に配置された加熱定着ロールと、この加熱定着ロールに接触したまま走行可能に配置されたエンドレスベルトと、エンドレスベルトの内側に配置され、かつ前記エンドレスベルトと加熱定着ロールとの間に、トナー像を保持した記録シートが通過可能なニップ部が形成されるように、エンドレスベルトを介して前記加熱定着ロールを押圧する圧力パッド(押圧パッド)とを備え、押圧パッドとエンドレスベルトとの間に潤滑剤として変性シリコーンオイルを介在させた画像定着装置が提案されている。
これにより、定着ロールの離型性低下を引き起こすことなく、ベルトの安定的な走行性能を確保することができるとしている。
しかし、特許文献2の画像定着装置では、エンドレスベルトが摺動接触する弾性押圧部材の表面を低摩擦面にするために設けられる低摩擦シートの摩擦係数の低減を図っているのみで、低摩擦シートあるいはフィルム管状体自体に対する前記変性シリコーンオイルの表面濡れ特性に関しては考慮されていないため、変性シリコーンオイルを安定して保持させることが難しく、保守が困難である。
この問題を解決するため、特許文献3では、押圧パッド(押圧部材)とエンドレスベルト(樹脂フィルム管状体)との間に介在させるシート状摺動部材として、少なくとも摺動面が耐熱性樹脂を含んで構成される非多孔質状シートからなり、表面に凹凸を有する基材上に非多孔質シートが設けられるシート状摺動部材を用いた画像定着装置が提案されている。
また、特許文献4では、前記押圧部材(押圧パッド)の摺接面に、親油化処理したフッ素樹脂を使用するか、または親油化剤をフッ素樹脂と併用した画像定着装置が提案されている。
これにより、潤滑剤に対する濡れ性を改善してオイル涸れを起こし難くすることで、安定した摺動性能を実現して定着画像の質や定着性を良好に維持することができるとしている。
上述のようにエンドレスベルトの内側に配置した押圧部材でそのエンドレスベルトを加熱駆動ロールに押圧して、前記エンドレスベルトの外面にトナー像を担持した記録媒体(記録材)を通過させるニップ部を形成すると共に、前記押圧部材の摺接面と前記エンドレスベルトの内面との間にシリコーンオイルなどの潤滑剤を介在させそのエンドレスベルトを走行可能にしてある画像定着装置は、エネルギー効率が高く、省エネルギー化が図れやすいため、様々な画像形成装置に用いられている。
一方、特許文献5には、定着部材から発生した微粒子を捕捉しつつ、フィルタ部材への熱の影響を抑えることで、機内や周囲の環境への微粒子の拡散を防止できる画像形成装置が提案されている。
また、特許文献6には動粘度が30〜6万センチストークスであり、かつ、分子量2000以下のものの含有量が300ppm以下であるジメチルシロキサンを構造単位とするジメチルシリコーンオイルが提案されている。このようなジメチルシリコーンオイルは熱ロール定着用離型剤として好適であり、長期にわたって良質の画像が得られるとしている。
また、特許文献7には、低分子シロキサン(特に3〜20量体の環状シロキサン)の含有量が極めて少ないオルガノポリシロキサンを収率良く得ることができる精製方法が提案されている。
本発明者らは、定着装置の各部材について、使用環境の温度に加熱した際の超微小粒子の発生状況を調べるため、シリコーンオイルのみを測定したところ、加熱温度が200℃を超えた辺りで、多量の超微小粒子が発生することが分かった。
シリコーンオイルの揮発性に関しては、従来から、接点不良の問題が指摘されている。これは、シリコーンオイル中の低分子量の環状シロキサンが気化し、気化した低分子量の環状シロキサンが電気回路やリレー接点などの表面で、電流による熱で分解されて絶縁性のシリカが析出する問題である。
この際に問題とされる低分子量の環状シロキサンは、3〜10量体であり、接点阻害などを防ぐうえでのシリコーン品質基準の指標となっている。
環状シロキサン5量体の沸点が210℃であることから、シリコーンオイルから発生する超微小粒子は、低分子量のシリコーンオイルが加熱されることにより蒸発し、試験環境で室温まで冷やされることにより凝結し、超微小粒子となると考えられていた。
また、特許文献5(特開2011−180235号公報:特許第4985802号公報)には、シリコーンゴムを定着ロールに用いた画像形成装置においては、Siが6以下の低分子シリコーンが超微粒子になると記載されている。
シリコーンオイルを加熱し、超微小粒子の発生が確認された雰囲気の空気をGC−MS用捕集管でサンプリングを行い、GC−MS分析を行っても、検出されるのは、3〜7量体の環状シロキサンがほとんどであることからも、上記考察は正しいと思われていた。
さらに、特許文献7(特開2007−284701号公報:特許第5153251号公報)には、3〜20量体のシロキサン成分(環状シロキサン)の含有量が30ppm以下のシリコーンオイルが記載されている。
このシリコーンオイルを用いた定着装置を搭載した画像形成装置は、確かに超微粒子の発生は少なくなる。しかし、画像形成を繰り返すうちに、画像に光沢の異なるスジが発生してしまう不具合が発生してしまい、特許文献7に記載されているシリコーンオイルを定着用シリコーンオイルとして用いることはできなかった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、下記ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証に付帯する超微小粒子の試験に合格し、かつ光沢スジ等の異常画像が発生しない定着装置を提供することを目的とする。
ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」:
画像形成装置から発生する5.6nm〜560nmの超微小粒子を粒子計測器FMPS(Fast Mobility Particle Sizer)で計測して得られる超微小粒子の数が、3.5×1011個/10分より少ないこと。
本発明者らは、従来から考えられていた定着用シリコーンオイルからの超微小粒子の発生メカニズムが、根本的に間違っているのではないかと疑い、環状シロキサン5量体について、超微小粒子測定に用いた定着用シリコーンオイルの10倍の量で加熱実験を行ったところ、200℃よりもはるかに低い温度で環状シロキサン5量体は揮発したにもかかわらず、超微小粒子は全く測定されなかった。
この実験事実に対して、本発明者らは考察を行ったところ、低分子量の環状シロキサンの室温環境での飽和蒸気圧が大きく、加熱試験を行った低分子量の環状シロキサンの量では、低分子量の環状シロキサンは全て気体分子として存在できることが分かった。
超微小粒子として定義されている物質の粒径は5.6nmであり、比重を1として計算すると、この5.6nmの粒子の重量は、7.4×10-16gとなる。つまり、5.6nmの粒子が一分子であるとすると、その粒子の分子量は441,371,148となる。
一方、環状シロキサン10量体においては、その分子量は740でしかなく、このような気体状態の環状シロキサンは、超微小粒子にはならない。環状シロキサンが超微小粒子として測定されるためには、室温での飽和蒸気圧が非常に少なく、かつ、定着器で加熱されて初めて揮発するシロキサンであることが分かった。即ち、超微小粒子として形成されるものは、定着器で加熱されて揮発し、試験機内に漂う間に室温に冷却されて凝結し、ミストあるいは個体になる環状シロキサンと想定することができる。
本発明者らはさらに検討を重ねた結果、定着用シリコーンオイルで、超微小粒子として測定される環状シロキサンは、主に11〜17量体であることを突き止めた。即ち、環状シロキサンが11量体より低分子であると、室温での飽和蒸気圧が高く、気体分子として存在でき、超微小粒子として検出されない。また、環状シロキサンが17量体より大きくなると、定着器で加熱される温度では、ほとんど揮発しないことを突き止めた。
これらの知見から、定着用シリコーンオイルには、11〜17量体の割合が少ないほど超微粒子の発生を抑制できる。しかし、前述のように、特許文献7(特開2007−284701号公報:特許第5153251号公報)に開示されている3〜20量体のシロキサン成分が30ppm以下のシリコーンオイルを用いた場合には不具合が生じてしまうことを突き止めた。
本発明者らは、特許文献7に開示されているシリコーンオイルについて詳細に調査したところ、特許文献7に記載されているシリコーンオイルは、3〜20量体のシロキサン成分が30ppm以下に除去されているが、20量体よりも大きいシロキサン成分(40量体程度まで)も同時に除去されていることが分かった。
これらの除去されたシロキサン成分が、定着装置においてどのような役目をしているかは不明であるが、定着用シリコーンオイルとして、経時の潤滑性を維持させるためには必要不可欠であり、特許文献7に記載されているシリコーンオイルでは、経時の潤滑性を維持できず、定着ベルト内面と押圧部材との間の潤滑性が部分的に低下し、定着ベルトの回転を阻害したり、定着ベルト内層の塗装が削れ、削れた塗装が押圧部材に引っかかり、その部分の圧力が高くなり、画像形成した画像に光沢ムラが生じてしまうことが分かった。
20量体よりも大きいシロキサン成分は定量的な分析は非常に難しく、どの程度が必要であるかは不詳である。しかし、18〜20量体の成分の量に連動していることから、18〜20量体の成分が100ppm以上存在していれば、定着用シリコーンオイルとして、経時の潤滑性を維持させるためには十分であることを見出した。
即ち、上記課題は、回転ローラと、前記回転ローラに押圧された状態で走行可能に配置されたエンドレスベルトと、前記回転ローラに前記エンドレスベルトを押圧する押圧部材とを備え、
前記押圧部材は前記エンドレスベルトの内側に摺接可能に配置され、且つ、前記回転ローラおよびエンドレスベルトの少なくともいずれか一方は加熱手段を具備すると共に、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にシリコーンオイルを介在させ、
前記回転ローラと前記エンドレスベルトの押圧箇所に形成されたニップ部に記録材を通過させてトナー像を定着させる定着装置であって、
前記シリコーンオイルがオルガノポリシロキサンであり、前記オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、且つ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上であることを特徴とする定着装置により解決される。
本発明の定着装置におけるシリコーンオイルはオルガノポリシロキサンであり、これを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量は超微粒子を発生させないためには、少なければ少ないほどよく、2000ppm以下、好ましくは1500ppm以下である。11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppmより大きいと、超微小粒子の発生が多く、前記「ブルーエンジェルマーク」に付帯する超微小粒子の試験に合格することができず、認証を得ることができない。
一方、18〜20量体のシロキサンの含有量は100ppm以上、好ましくは400ppm以上である。18〜20量体のシロキサン成分が100ppmより少ないと、定着装置内での潤滑性を経時で維持することが難しく、光沢スジ等の異常画像が発生し安定した高画質形成ができず好ましくない。ここで、18〜20量体のシロキサンの含有量は2000ppm以下であることが望ましい。
本発明によれば、下記ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証に付帯する超微小粒子の試験に合格し、かつ光沢スジ等の異常画像が発生しない定着装置が提供される。
ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」:画像形成装置から発生する5.6nm〜560nmの超微小粒子を粒子計測器FMPS(Fast Mobility Particle Sizer)で計測される超微小粒子の数が、3.5×1011個/10分より少ないこと。
本発明に係る定着装置の一例(回転ローラが加熱手段を具備する加熱駆動ロールである場合)を示す概略構成図である。 図1における押圧部材Aの圧縮変形前の形状を示す要部拡大図である。 本発明に係る定着装置の別例(エンドレスベルトの内側に加熱手段の少なくとも昇温部を摺接可能に配置した場合)を示す概略構成図である。 定着用ヒーターランプの代わりに、IHコイルを用いた場合の定着装置の構成を示す概略図である。 本発明に係る画像形成装置の構成例を示す概略図である。
前述のように本発明における定着装置は、回転ローラと、前記回転ローラに押圧された状態で走行可能に配置されたエンドレスベルトと、前記回転ローラに前記エンドレスベルトを押圧する押圧部材とを備え、
前記押圧部材は前記エンドレスベルトの内側に摺接可能に配置され、且つ、前記回転ローラおよびエンドレスベルトの少なくともいずれか一方は加熱手段を具備すると共に、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にシリコーンオイルを介在させ、
前記回転ローラと前記エンドレスベルトの押圧箇所に形成されたニップ部に記録材を通過させてトナー像を定着させる定着装置であって、
前記シリコーンオイルがオルガノポリシロキサンであり、前記オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、且つ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上であることを特徴とするものである。
本発明においては、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にオルガノポリシロキサンからなるシリコーンオイルを介在させ、その潤滑作用によりエンドレスベルトを走行可能にしてあるため、ベルトの安定した走行性能を確保することができる。
そして、オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量を2000ppm以下に制御しているため、定着装置から発生する超微小粒子(5.6nm〜560nm)を計測器FMPS(Fast Mobility Particle Sizer)で計測した場合に、3.5×1011個/10分より少なく、「ブルーエンジェルマーク」の認証に合格すると共に、18〜20量体のシロキサンの含有量を100ppm以上に制御しているため、光沢スジ等の異常画像を発生させず、安定した摺動性能を実現して定着画像の質や定着性を良好に維持することができる。
ここで、前記シリコーンオイルとして用いられるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般組成式で表される化合物、または、主鎖がRSiO2/2で(RはRと同様の意味を表す)で示されるジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる化合物が例示される。
SiO(4−a)/2・・・(1)
[式(1)中、Rは炭素数1〜20の置換基を有していてもよい一価の炭化水素基を示し、aの値は1〜2.5の任意の数である。]
における炭素数1〜20の置換基を有していてもよい一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられ、これらの中では、特にメチル基が好適である。
また、前記一価の炭化水素基が置換基を有する場合(変性シリコーンオイル)の置換基としては、非置換の炭化水素基が有する水素の少なくとも一部がアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、アクリル基、メルカプト基、フェノール基、水酸基、ポリエーテル基、アルコキシ基等や、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子で置換されたものが挙げられる。
上記各種シリコーンオイルの中でも、超微小粒子の発生をより抑制できることから、ジメチルシリコーンオイルが特に好ましく用いられる。
但し、本発明に用いるシリコーンオイルは超微小粒子の発生を抑制するため、オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量を2000ppm以下とし、かつ光沢スジ等の異常画像発生を防止するため、18〜20量体のシロキサンの含有量を100ppm以上に制御する必要がある。前述のように、18〜20量体のシロキサンの含有量は2000ppm以下であることが望ましい。
シリコーンオイルは押圧部材の摺接外面とエンドレスベルトの摺接内面との間に介在させるが、具体的には、押圧部材の摺接外面部(例えば、後述に説明する図1、2の弾性体32、及び低摩擦シート33などが有する空隙部)にシリコーンオイルを含浸または塗布し、潤滑性を保持することができる。
即ち、シリコーンオイルの付与方法は限定されるものではなく、従来公知の方法や装置を用いて、手動または自動で塗布することができる。本発明においては、定着温度における粘度が10000cSt(10000mm/s)以下、特に5000cSt(5000mm/s)以下のシリコーンオイルを使用する場合に特に有効である。
以降、「本発明で用いる[オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、かつ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上である]シリコーンオイル」を、「本発明のシリコーンオイル」と略称することがある。
前述のように、本発明の定着装置は、回転ローラと、前記回転ローラに押圧された状態で走行可能に配置されたエンドレスベルトと、前記回転ローラに前記エンドレスベルトを押圧する押圧部材とを備え、前記回転ローラ及びエンドレスベルトの少なくともいずれか一方が加熱手段を具備する構成とされる。
即ち、前記回転ローラが加熱手段を具備する加熱駆動ロールとするか、あるいは前記エンドレスベルトの内側に前記加熱手段の少なくとも昇温部を該エンドレスベルトと摺接可能に配置した構成とすることが好ましい。
前記エンドレスベルトの内側に前記加熱手段の少なくとも昇温部を該エンドレスベルトと摺接可能に配置した構成の場合、前記加熱手段の加熱源が励磁コイルによる誘導加熱によるものであることが好ましい。
以下、本発明の定着装置例について図面を参照して説明する。
図1、図2に前記回転ローラが加熱手段を具備する加熱駆動ロールである場合の本発明の定着装置の一例を示す。
図1において、回転ローラ(加熱駆動ロール)1は、加熱手段として定着用ヒーターランプ等の加熱源11を内蔵させた金属ロール12の外周に、シリコーンゴム等により形成された弾性層13を設け、この弾性層13上に更にフッ素ゴム等により形成された離型層14を設けて構成してある。
加熱駆動ロール1は、加熱源11により加熱しつつ、図示しない駆動機構により回転駆動されるが、加熱と駆動が行えれば何れの構造でもよい。
エンドレスベルト2は、その内側に摺接可能に配置した押圧部材Aにより加熱駆動ロール1に押圧された状態で、加熱駆動ロール1に外接し走行可能に配置されている。
このエンドレスベルト2は耐熱性のフィルムにより形成されている。このようなベルトとしては、キャスト成形、遠心成形、浸漬等の方法により得られるエンドレスベルト、あるいはシート状のフィルムを接合、接着等の方法により無端化したエンドレスベルト等を使用することができる。また、エンドレスベルト表面にシリコーンゴムやフッ素ゴム、フッ素樹脂等からなる弾性層や離型層を設けることが好ましい。
押圧部材Aは、支持台31上にシリコーンゴム等よりなる弾性体32を装着し、この弾性体32に低摩擦シート33を被せ、この低摩擦シート33の片端または両端を支持台31に、かしめる等の方法により結着した押圧ユニットとして構成され、弾性体32、低摩擦シート33に、前記本発明のシリコーンオイルを含有させている。
即ち、弾性体32、および低摩擦シート33がそれぞれ有する空隙部に本発明のシリコーンオイルを含浸または塗布しておき、前記押圧部材Aの摺接外面とエンドレスベルト2の摺接内面との間にシリコーンオイルを滲ませて、潤滑性を保持することができる。
この押圧部材Aの低摩擦シート33の摺接面をエンドレスベルト2に内接し、バネ34の圧縮応力で弾性体32を加熱駆動ロール1に押圧して、図2の状態から図1の状態に示す状態に圧縮変形させ、加熱駆動ロール1とエンドレスベルト2との間にニップ部を形成している。このニップ部にトナー像41(未定着トナー像)を形成した記録材4を通過させることにより、加熱・加圧がなされて画像の定着が行われる。
その際、押圧部材Aの幅や形状を変えることで、ニップ部の長さ(またはエンドレスベルト2の巻付け角)を調整することができる。
走行ガイド35は支持台31に固定されており、エンドレスベルト2に対して走行をガイドする。 走行ガイド35の表面にはエンドレスベルト2の走行方向にリブ等を設けてあり、また走行ガイド35の両端には、エンドレスベルト2の蛇行や片寄りを防止する鍔状部材を設けてある(何れも図示省略)。
本発明では、押圧部材Aの摺接面にフッ素樹脂を配置するが、シリコーンオイルを含有することができ、耐熱性のある材料であれば、どのようなものであってもよい。但し、低摩擦シート33を使用するのが製造性や保守の面から好ましい。
低摩擦シート33は、フッ素樹脂のみで形成してもよいが、耐熱性繊維基材の両面にフッ素樹脂層を形成し、これを焼成したものを使用することが好ましい。
耐熱性繊維基材としては厚み30〜600μmのガラスクロスが好適に用いられる。
このフッ素樹脂製の低摩擦シート33の製造には、耐熱性繊維基材の両面にフッ素樹脂の水性ディスパージョンを塗布するか、基材を浸漬法により該ディスパージョンに含浸させ、その後に焼成することにより作製される。
本発明において、押圧部材Aの摺接面に配置されるフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が好ましく、特に耐熱性、機械特性等の面からポリテトラフルオロエチレンが好適に用いられる。
低摩擦シート33のエンドレスベルト2に接する摺接面は、親油化処理したフッ素樹脂を使用するか、または親油化剤をフッ素樹脂と併用することにより、シリコーンオイルに対する濡れ性を改善してある。
シリコーンオイルに対する濡れ性の改善処理は、シリコーンオイルが低摩擦シート表面に対して濡れ性を維持できる程度まで行えばよく、シリコーンオイルに対する接触角が30°以下、特に25°以下になるまで行うのが好ましい。
具体的には、親油化処理として、例えばサンドブラスト処理、エッチング処理、スパッタ処理、コロナ処理等の表面処理や、表面に薄く親油性物質をコーティングする等の処理が挙げられる。
また、親油化剤をフッ素樹脂と併用する方法としては、フッ素樹脂ディスパージョン中に親油性物質等の親油化剤を添加したり、強度保持する役割の耐熱性繊維などの基材上に、フッ素樹脂等からなる多孔質膜中に潤滑剤に対し親和性を有する親油化剤を含浸し一体化したシートとする方法が挙げられる。 親油化剤としては、シリコーンゴムやシリカ等の親油性充填剤、及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
本発明では押圧部材Aの摺接面とエンドレスベルト2の内面との間に本発明のシリコーンオイルを介在させるが、前述のようにシリコーンオイルとしては、特にジメチルシリコーンオイルが好ましく用いられるが変性シリコーンオイルを用いてもよい。
また、定着温度における粘度が10000cSt(10000mm/s)以下、特に5000cSt(5000mm/s)以下のシリコーンオイルを使用するのが好ましい。
エンドレスベルト2を構成する基材に関しては、ニッケル等の金属やポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等の耐熱性基材を挙げることができるが、特にポリイミド、ポリアミドイミドが好ましい。
エンドレスベルト2を構成する基材中には、目的に応じて適宜、導電性、熱伝導性、絶縁性、補強等の無機粒子、金属粉、金属酸化物、有機金属酸化物等の機能性フィラーを添加することができる。
エンドレスベルト2を構成する前記基材の外層には、シリコーンゴムやフッ素ゴム、フッ素樹脂等からなる弾性層や離型層を設けることができる。
通常、上記の基材を最内層に用いる場合には、本発明のシリコーンオイルに対する濡れ性は改善する必要がない。しかし、外周面にフッ素樹脂等の離型層を積層せずにトナー離型性を付与させる等の理由によって、エンドレスベルト2を構成する基材中にフッ素樹脂粉体等を添加したり、フッ素樹脂離型層を内面に設けて、内面の表面エネルギーを上げる構成とした場合には、前記低摩擦シート33に対する処理と同様の濡れ性改善処理を施すことが好ましい。
即ち、エンドレスベルト2の内面に粉体状または層状のフッ素樹脂を配置する場合、低摩擦シート33の場合と同様に、エンドレスベルト2の内面に、親油化処理したフッ素樹脂を使用するか、または親油化剤をフッ素樹脂と併用することにより、本発明のシリコーンオイルに対する濡れ性を改善することができる。
本発明のシリコーンオイルに対する濡れ性の改善処理の程度、親油化処理、親油化剤、親油化剤をフッ素樹脂と併用する方法などは、前記と同様である。
なお、前記粉体状または層状のフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が好ましく、特に耐熱性、機械特性等の面からポリテトラフルオロエチレン、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体が好適に用いられる。
本発明において、押圧部材Aの摺接面またはエンドレスベルト2の内面の本発明のシリコーンオイルに対する濡れ性の改善は、何れか一方に行ってもよいし、両方に行ってもよい。そして、押圧部材Aの摺接面にフッ素樹脂を配置しつつ、エンドレスベルト2の内面にフッ素樹脂を配置する場合には、押圧部材Aの摺接面及びエンドレスベルト2の内面に本発明のシリコーンオイルに対する濡れ性の改善を行うのが好ましい。
次に、図3に前記エンドレスベルトの内側に前記加熱手段の少なくとも昇温部を該エンドレスベルトと摺接可能に配置する場合の本発明の定着装置の別例を示す。
図1の定着装置では、加熱手段である定着用ヒーターランプが、回転ローラ(加熱駆動ローラ)を直接加熱しているが、図3に示すような構成にしてもよい。
即ち、図3に示す定着装置においては、加熱手段がエンドレスベルトの内側に設けられ、該エンドレスベルトと摺接して周回しつつベルトを加熱するように構成されている。
図3において、符号Aは押圧部材、符号1は加熱ローラ、符号2は定着ローラ、符号3は無端状定着ベルトであるエンドレスベルト、符号4は回転ローラ、符号5は定着用ヒーターランプ、符号6は入口ガイド板、符号7はサーミスタからなる温度検知手段、符号11はテンションスプリングからなるテンション付与手段、符号13は未定着トナー13aを担持した記録材(転写紙)である。
エンドレスベルト3は加熱ローラ1及び定着ローラ2に張架され(所定の張力で架設され)、回転ローラ4はエンドレスベルト3を介して押圧部材Aに対向して設けられる。
定着用ヒーターランプ5を内蔵した加熱ローラ1は本装置の立ち上がりを早くするために、小径かつ薄肉の金属パイプ(例えば、アルミニウム、鉄、銅又はステンレスからなるパイプ)で構成して低容量化してある。
エンドレスベルト3は定着用ヒーターランプ5により加熱ローラ1を介して加熱され、サーミスタからなる温度検知手段7はエンドレスベルト3における加熱ローラ1で加熱される部分の表面温度を検知する。
図示しない温度制御部はサーミスタからなる温度検知手段7の温度検知信号に基づいて定着用ヒーターランプ5をエンドレスベルト3の表面温度が所定の設定温度に保たれるように制御する。
図示しない駆動源による回転駆動で定着ローラ2、加熱ローラ1、回転ローラ4、エンドレスベルト3が回転する。
被定着材としての記録材(転写紙)13は押圧部材Aにより押圧されたエンドレスベルト3と回転ローラ4との間を通して搬送され、転写紙上のトナー像がエンドレスベルト3により加熱されて転写紙に定着される。
加熱ローラ1は移動可能に設けられてテンションスプリングからなるテンション付与手段11によりエンドレスベルト3に押圧でエンドレスベルト3にテンションを与える。また、押圧部材Aによりエンドレスベルト3を回転ローラ4に対して加圧する。
この実施形態では、定着用ヒーターランプ5が低容量化した加熱ローラ1を介してエンドレスベルト3を加熱するので、瞬時の立ち上がりが可能である。
本発明の定着装置はエンドレスベルトの内側に前記加熱手段の少なくとも昇温部を該エンドレスベルトと摺接可能に配置すればよく、例えば、図4に示すように加熱手段の加熱源として、図3に示した定着用ヒーターランプの代わりに、励磁コイル(以下「IHコイル」と称する)を用いてもよい。
図4の概略図に、定着用ヒーターランプの代わりに、IHコイルを用いた場合の構成を示す。
図4において、符号100Aは定着装置、符号Aは押圧部材、符号121は定着ローラ、符号122は加熱ローラ、符号123は回転ローラ、符号124はエンドレスベルト、符号125はIHコイル、符号126はサーミスタ、符号127はサーモスタット、128はエンコーダである。
図4に示す定着装置100Aにおいては、加熱手段の少なくとも昇温部がエンドレスベルト124内側に配置され、該エンドレスベルト124と摺接して周回しつつエンドレスベルト124を加熱するように構成されている。
エンドレスベルト124は加熱ローラ122及び定着ローラ121に張架され(所定の張力で架設され)、回転ローラ123はエンドレスベルト124介して押圧部材Aに対向して設けられる。
なわち、図4において、定着装置100Aは誘導加熱方式を用いた加熱定着装置であり、定着ローラ121および加熱手段の少なくとも昇温部である加熱ローラ122と、被加熱部であるエンドレスベルト124[対向配置された押圧部材A、及び回転ローラ(加圧ローラ)123により形成されるニップ部に熱を伝達]と、加熱手段における励磁コイルとしてのIHコイル125と、温度センサとしてのサーミスタ126と、サーモスタット127と、エンコーダ128とを備えている。
被定着材としての記録材(転写紙)は押圧部材Aにより押圧されたエンドレスベルト124と回転ローラ123との間を通して搬送され、転写紙上のトナー像がエンドレスベルト124により加熱されて転写紙に定着される。
定着ローラ121は、モータ(図示せず)などの動力源により駆動回転する主動ローラである。モータ(図示せず)の駆動および停止は、本体CPU1によって制御される。
エンドレスベルト124は、定着ローラ121と加熱ローラ122に懸架され、定着ローラ121の駆動に伴って移動回転し、定着ローラ121の動力を加熱ローラ122に伝達する。エンドレスベルト124は、表面に金属導電体の層が形成されており、加熱ローラ122の熱を定着部(ニップ部)に伝達する。
加熱ローラ122は、定着ローラ121の駆動にともなって移動したエンドレスベルト124によって懸架駆動し従動回転する従動ローラである。
IHコイル125は断面形状が略半分の円盤状であり、内周部分がエンドレスベルト124を懸架した加熱ローラ122の略半周を包囲する形で、エンドレスベルト124を懸架した加熱ローラ122の外側に、加熱ローラ122およびエンドレスベルト124に近接して設けられている。IHコイル125は、図示しないIH制御基盤Bから任意の周波数特性を持った電流を通電されることにより磁束を発生し、被加熱部材である加熱ローラ122およびエンドレスベルト124に渦電流を発生させる。
回転ローラ123は、エンドレスベルト124を介して押圧部材Aと対向配置して設けられている。
ただし、加熱ローラ122と定着ローラ121との間でエンドレスベルト124を張架しており、このエンドレスベルト124は該ベルトを介して押圧部材Aから回転ローラ123側に押圧されている。
サーミスタ126は、押圧部材Aと加熱ローラ122の間隙部分において、エンドレスベルト124の内周面の一部に接触した状態で設けられている。サーミスタ126は温度変化によって抵抗値が大きく変化する半導体素子によって形成され、エンドレスベルト124との接触部分においてエンドレスベルト124の温度変化を検知し、検知した温度を電気信号に変換する機能を有する。サーミスタ126による温度検知結果を取得することにより、エンドレスベルト124やIHコイル125の温度状態を確認することが可能になる。
サーモスタット127も、押圧部材Aと加熱ローラ122の間隙部分において、エンドレスベルト124の内周面の一部に接触した状態で設けられている。サーモスタット127は、エンドレスベルト124との接触部分においてエンドレスベルト124の温度を検知し、エンドレスベルト124の温度が所定値以上に上昇したときにIHコイル125の電流を遮断する安全回路スイッチとしての機能を有する。
エンコーダ128は、加熱ローラ122の軸部分または軸部分と同一軸上に設けられている。 エンコーダ128はフォトセンサやフォトダイオードなど、光の変化を電気信号に変換する素子や回路によって形成され、光信号の大きさの起伏の回数を所定回検知するごとにパルスを出力する機能を有する。エンコーダ128に光信号を検知させるには、たとえば加熱ローラ122の一部に多数のスリット(孔部)を形成してエンコーダ128がスリットを透過した光の強弱の起伏の回数を検知する方法がある。
前述のように、本発明の画像形成装置は本発明の定着装置を具備することを特徴とするものである。図5に本発明の画像形成装置の概略構成図を示す。
本発明の画像形成装置は、給紙装置101、レジストローラ対102、像担持体としての感光体ドラム103、転写装置104、定着装置105などを備えている。
給紙装置101は、記録紙110が積載状態で収容される給紙トレイ111と、給紙トレイ111に収容されている記録材としての記録紙110を最上のものから順に給送する給紙コロ112及び分離部材113などを備えている。
給紙コロ112によって給送された記録紙110は、レジストローラ対102で一旦停止され、斜めずれを修正した後、感光体ドラム103上に形成されたトナー像の先端と記録紙110の搬送方向先端部の予め設定された位置とが一致するタイミングでレジストローラ対102により転写位置(ニップ部)へ送り出される。
感光体ドラム103の周囲には、矢印で示す回転方向順に、帯電装置としての帯電ローラ106、図示しない露光装置の一部を構成するミラー107、現像ローラ108aを備えた現像装置108、転写装置104と、クリーニングブレード109aを備えたクリーニング装置109などが配置されている。
帯電ローラ106と現像装置108間においてミラー107を介して感光体ドラム103上の露光部120に露光光121が照射され、走査されるようになっている。
画像形成装置における画像形成動作は、従来と同様に行われる。
即ち、感光体ドラム103が回転を始めると、感光体ドラム103の表面が帯電ローラ106によって均一に帯電され、画像情報に基づいて露光光121が露光部120に照射、走査されて作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
この静電潜像は感光体ドラム103の回転により現像装置108方向へ移動し、現像ローラ108aによりトナーが供給されて顕像化され、トナー像が形成される。
感光体ドラム103上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写位置(ニップ部)に進入してきた記録紙110上に転写装置104による転写バイアスの印加により転写される。
トナー像を担持した記録紙110は定着装置105へ搬送され、定着された後、図示しない排紙トレイへ排出される。
転写位置(ニップ部)で転写されずに感光体ドラム103上に残った残留トナーは、感光体ドラム103の回転に伴ってクリーニング装置109に至り、このクリーニング装置109を通過する間にクリーニングブレード109aにより掻き落とされる。
その後、感光体ドラム103上の残留電位が図示しない除電装置によって除去され、次の作像工程に備える。
定着装置105は、本発明の定着装置構成であり、回転ローラと、前記回転ローラに押圧された状態で走行可能に配置されたエンドレスベルトと、前記回転ローラに前記エンドレスベルトを押圧する押圧部材とを備え、前記押圧部材は前記エンドレスベルトの内側に摺接可能に配置され、且つ、前記回転ロールおよびエンドレスベルトの少なくともいずれか一方は加熱手段を具備すると共に、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にシリコーンオイルを介在させ、前記押圧部材は前記エンドレスベルトの内側に摺接可能に配置され、且つ、前記回転ロールおよびエンドレスベルトの少なくともいずれか一方は加熱手段を具備すると共に、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にシリコーンオイルを介在させ、前記回転ロールと前記エンドレスベルトの押圧箇所に形成されたニップ部に記録材(トナー像を担持した記録紙110)を通過させてトナー像を定着させる構成とされている。
そして、前記シリコーンオイルがオルガノポリシロキサンであり、前記オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、かつ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上である。
図5においては、定着装置105の詳細を省略し模式的に記載している。即ち、未定着トナー像を担持する記録紙110を加熱する定着ローラ105a[図1の回転ローラ(加熱駆動ロール1)に相当]と、この定着ローラ105aに圧着するように配置された加圧ローラ105b[図1のエンドレスベルト2と、その内側に摺接可能に配置された押圧部材Aに相当]とで示している。
この2つのローラ105a、105bの圧接部分(ニップ部)に未定着トナー像を載せた記録紙110を通過させることにより、未定着トナーを加熱し、記録紙110に定着させる。
定着ローラ105aの内部には、例えば、図1に示すような加熱手段(例えば、定着用ヒーターランプ)が、定着ローラ105aの軸方向に内装されている。
図5では、単色の画像形成装置の例を示しているが、中間転写ベルトを用いたカラー画像形成装置、複数の感光体と現像器、中間転写ベルトを用いたタンデム型カラー画像形成装置とすることもできる。
即ち、像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に一次転写されたトナー像を記録材に二次転写する転写手段と、記録材に転写されトナー像を定着手段とを備え、前記定着手段として本発明の定着装置を用いて画像形成装置を構成することができる。
さらに、上記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の像担持体を直列に配置した画像形成装置における定着手段として、本発明の定着装置を用いた構成とすることもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1、2]
オルガノポリシロキサンとして市販のジメチルシリコーンオイル〔動粘度(25℃):105mm/s〕を入手し、それぞれ200℃、及び240℃の各温度で真空乾燥処理を3時間行い実施例1及び、実施例2のシリコーンオイルとした。得られた各シリコーンオイル中のオルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量、及び18〜20量体のシロキサンの含有量をGC−MSにより測定した。
下記表1に各シリコーンオイルの11〜17量体のシロキサン及び18〜20量体のシロキサンの含有量をまとめて示す。
図4に示す構成の定着装置(加熱源にIHヒーターを使用)を配備した画像形成装置にそれぞれ実施例1及び、実施例2のシリコーンオイルを用いて、ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証試験所に設置された試験装置内で超微小粒子測定を行った。
その結果、それぞれ2.1×1011個/10分、0.7×1011個/10分であり、「ブルーエンジェルマーク」の認証基準である3.5×1011個/10分以下の発生量であった。下記表1に超微小粒子の発生量を併記する。
次に、実施例1及び、実施例2のシリコーンオイルを用いた定着装置を配備したそれぞれの画像形成装置で5万枚画像形成を行った。その結果、実施例1及び実施例2の画像形成装置ではいずれの場合も光沢スジ等の異常画像が発生することなく高画質の画像が得られた。下記表1に画像形成結果を示す。
[比較例1]
両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(25℃での粘度:5Pa・s)を下記条件で液体クロマトグラフィー(LC)により精製した。
装置:Hi−Sep LC プレップA型(綜研化学社製)
カラム:20mmΦ×250mm(直径×長さ)
充填剤:ODS−W(綜研化学(株)製) 15/30μm
溶離液: アセトン/トルエンのステップワイズ
洗浄液: トルエン100%
検出:RI(示差屈折計)、Range64
流量:13ml/min(線速、4.12cm/min)
温度: 室温(25℃)
試料:ジメチルポリシロキサン/[溶媒、アセトン+トルエン(混合比10/4)]
精製したジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)を構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量、及び18〜20量体のシロキサンの含有量をGC−MSにより測定した。
下記表1に精製したジメチルポリシロキサンの11〜17量体のシロキサン及び18〜20量体のシロキサンの含有量をまとめて示す。
図?に示す構成の定着装置(加熱源にIHヒーターを使用)を配備した画像形成装置に精製したジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)を用いて、ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証試験所に設置された試験装置内で超微小粒子測定を行った。
その結果、0.2×1011個/10分であり、「ブルーエンジェルマーク」の認証基準である3.5×1011個/10分以下の発生量であった。下記表1に超微小粒子の発生量を併記する。
次に、精製したジメチルポリシロキサン(シリコーンオイル)を用いた定着装置を配備した画像形成装置で5万枚画像形成を行った。その結果、画像縦方向に5〜10mmの光沢の高いスジが10本発生し、光沢スジの異常画像が発生した。下記表1に画像形成結果を示す。
Figure 0006213313
[実施例3〜5、比較例2、3]
前記実施例1、2で用いたジメチルシリコーンオイルの真空乾燥処理条件、即ち真空乾燥時の温度と、真空乾燥の時間を変化・調整してオルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサン、及び18〜20量体のシロキサンの含有量の異なるシリコーンオイル(実施例3〜5、比較例2、3)を得た。
下記表2に各シリコーンオイルの11〜17量体のシロキサン及び18〜20量体のシロキサンの含有量をまとめて示す。
これらのシリコーンオイルを用いる以外は、実施例1と同様にして、超微小粒子測定を実施した。下記表2に超微小粒子の発生量を示す。
次に、実施例1と同様にして、これらのシリコーンオイルを用いた定着装置を配備したそれぞれの画像形成装置で5万枚画像形成を行った。その結果、実施例3〜実施例5の画像形成装置ではいずれの場合も光沢スジ等の異常画像が発生することなく高画質の画像が得られた。一方、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppmを超える(2800ppm)比較例2は「ブルーエンジェルマーク」の認証基準に合格せず、また18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm未満(85ppm)の比較例3は光沢スジの異常画像が発生した。
Figure 0006213313
すなわち、本発明におけるオルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、かつ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上であるシリコーンオイルを押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間に介在させてなる定着装置を用いれば、ドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証試験付帯する超微小粒子の試験に合格し、かつ光沢スジ等の異常画像が発生しない。さらに、エネルギー効率が高く、省エネルギー化が図れやすく、本発明の定着装置を具備した画像形成装置とすれば、安定した摺動性能を実現して定着画像の質や定着性を良好に維持することができる。
(図1、2の符号)
1 回転ローラ(加熱駆動ロール)
2 エンドレスベルト
4 記録材
A 押圧部材
11 加熱源
12 金属ロール
13 弾性層
14 離型層
31 支持台
32 弾性体
33 低摩擦シート
34 バネ
35 走行ガイド
41 トナー像
(図3の符号)
A 押圧部材
1 加熱ローラ
2 定着ローラ
3 エンドレスベルト
4 回転ローラ
5 定着用ヒーターランプ
6 入口ガイド板
7 サーミスタからなる温度検知手段
11 テンションスプリングからなるテンション付与手段
13 記録材(転写紙)
13a 未定着トナー
(図4の符号)
100A 定着装置
A 押圧部材
121 定着ローラ
122 加熱ローラ
123 回転ローラ
124 エンドレスベルト
125 IHコイル
126 サーミスタ
127 サーモスタット
128 エンコーダ
(図5の符号)
101 給紙装置
102 レジストローラ対
103 感光体ドラム
104 転写装置
105 定着装置
105a定着ローラ
105b加圧ローラ
106 帯電ローラ
107 ミラー
108 現像装置
108a現像ローラ
109 クリーニング装置
109aクリーニングブレード
110 記録紙
111 給紙トレイ
112 給紙コロ
113 分離部材
120 露光部
121 露光光
特開平8−262903号公報 特開平10−213984号公報 特開2010−211220号公報 特開2001−249558号公報 特開2011−180235号公報(特許第4985802号公報) 特開平1−311128号公報(特許第2656947号公報) 特開2007−284701号公報(特許第5153251号公報)

Claims (6)

  1. 回転ローラと、前記回転ローラに押圧された状態で走行可能に配置されたエンドレスベルトと、前記回転ローラに前記エンドレスベルトを押圧する押圧部材とを備え、
    前記押圧部材は前記エンドレスベルトの内側に摺接可能に配置され、且つ、前記回転ローラ及びエンドレスベルトの少なくともいずれか一方は加熱手段を具備すると共に、前記押圧部材の摺接外面と前記エンドレスベルトの摺接内面との間にシリコーンオイルを介在させ、
    前記回転ローラと前記エンドレスベルトの押圧箇所に形成されたニップ部に記録材を通過させてトナー像を定着させる構成とされた定着装置であって、
    前記シリコーンオイルがオルガノポリシロキサンであり、前記オルガノポリシロキサンを構成する分子のうち、11〜17量体のシロキサンの含有量が2000ppm以下であり、且つ、18〜20量体のシロキサンの含有量が100ppm以上であることを特徴とする定着装置。
  2. 前記回転ローラが加熱手段を具備する加熱駆動ロールであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記エンドレスベルトの内側に前記加熱手段の少なくとも昇温部を該エンドレスベルトと摺接可能に配置したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記加熱手段の加熱源が励磁コイルによる誘導加熱によるものであることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記シリコーンオイルがジメチルシリコーンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
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