JP6213211B2 - プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents

プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法に関する。
従来、プロジェクターにおいて、表示する画像に応じて調光を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のプロジェクターは、画像の輝度範囲を伸長する処理と調光とを行うことにより、画像のコントラスト感を高め、画像の白飛びを抑制できる。
また、プロジェクターにおいて液晶表示パネル等により光を変調するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4432933号公報 特開2012−103357号公報
一般に、液晶表示パネルは、低温環境下で応答速度が低下する。このため、液晶表示パネルを備えるプロジェクターを低温環境下で使用すると、液晶表示パネルの温度が、応答速度に影響するほど低下する可能性がある。液晶表示パネルの応答速度の低下は、残像の発生を招くほか、例えば立体画像を表示する場合にクロストークが生じやすくなり、好ましくない。また、液晶表示パネル以外の光を変調する手段を用いた場合にも、最適な動作温度よりも温度が低い場合に応答速度が低下し、残像やクロストークを生じやすくなる可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光を変調して画像を投射するプロジェクターにおける変調部の応答速度を良好に保つことを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、画像データに基づいて画像を投射するプロジェクターであって、光源と、前記光源が発する光を変調する変調部と、前記画像データに基づいて減光率を設定する減光率設定部と、前記減光率設定部が設定した減光率に従って、前記変調部の入射光の光量を調整する調光部と、を備え、前記減光率設定部は、前記画像データが立体画像データである場合における前記調光部の調整範囲の下限を、前記画像データが立体画像データでない場合における前記調光部の調整範囲の下限より高くすること、を特徴とする。
本発明によれば、立体画像データに基づき画像を表示する場合に変調部の入射光の光量が確保されるので、変調部が照射光により暖められる。このため、変調部の温度を適切な温度に維持し、変調部の応答速度を良好な状態に保つことができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記光源は固体光源を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発熱量の小さい固体光源を用いた場合であっても、変調部に入射する入射光の光量を確保することにより、良好な応答速度を維持できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記調光部は、前記減光率設定部が設定した減光率に従って前記光源が発光する光量を調整することを特徴とする。
本発明によれば、調光部の減光率を設定することで光源から変調部に照射される光量を確保し、変調部の応答速度を良好に保つことができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記減光率設定部は、前記画像データが立体画像データである場合に、前記調光部が前記入射光の光量を0にしない減光率を設定することを特徴とする。
本発明によれば、変調部の入射光の光量を適切な光量に調整できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得部を備え、前記減光率設定部は、前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて前記調光部の減光率を設定することを特徴とする。
本発明によれば、変調部の入射光の光量を画像データに対応して調整することができ、かつ、変調部の温度を適切な温度に維持できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて、画像の輝度の伸長係数を取得する輝度伸長率取得部と、前記輝度伸長率取得部が取得した伸長係数に基づき、前記変調部に表示される画像の輝度を伸長する輝度伸長処理部と、を備え、前記減光率設定部は、前記輝度伸長率取得部が取得した伸長係数に基づいて前記調光部の減光率を設定することを特徴とする。
本発明によれば、画像データの特徴量に基づいて、画像の輝度を伸長する処理と入射光の光量を調整する処理とを行うことにより、コントラスト性を高めることができる。さらに、変調部の温度を適切な温度に維持できる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記減光率設定部は、前記伸長係数に基づいて求めた前記調光部の減光率が、予め設定された減光率より低い場合に、前記調光部の減光率を予め設定された値に変更することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な処理によって、変調部の温度を適切な温度に保つことができる。
また、本発明は、上記プロジェクターにおいて、前記画像データの特徴量と前記調光部の減光率とを対応付けるテーブルを有し、前記減光率設定部は、前記テーブルを参照して、前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて前記減光率を設定し、前記画像データが立体画像データである場合と立体画像データでない場合とで、参照する前記テーブルを切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、テーブルを切り換えることにより、容易に、変調部の温度を適切な温度に保つことができる。また、テーブルを用いて減光率を高速に、かつきめ細かく制御できる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、画像データに基づいて画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、前記画像データに基づいて減光率を設定し、設定した減光率に従って変調部の入射光の光量を調整し、前記画像データが立体画像データである場合における入射光の調整範囲の下限を、前記画像データが立体画像データでない場合における入射光の調整範囲の下限より高くすること、を特徴とする。
本発明によれば、立体画像データに基づき画像を表示する場合に変調部に入射する光量が確保されるので、変調部が照射光により暖められる。このため、変調部の温度を適切な温度に維持し、変調部の応答速度を良好な状態に保つことができる。
本発明によれば、変調部の温度を適切な温度に維持し、変調部良好な応答速度を維持できる。
第1の実施形態に係るプロジェクターの機能ブロック図である。 投射部の構成を詳細に示す図である。 プロジェクターの機能を模式的に示す図である。 プロジェクターが有するLUTの構成例を示す図である。 プロジェクターの動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態のプロジェクターの機能を模式的に示す図である。 第2の実施形態のプロジェクターの動作を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係るプロジェクター1の機能的構成を示すブロック図である。スクリーンSC(投射面)に画像を投射する表示装置としてのプロジェクター1は、PC等のコンピューターや各種画像プレーヤー等の外部の画像供給装置(図示略)に、画像入力I/F(インターフェイス)101を介して接続される。プロジェクター1は、画像入力I/F101に入力されるデジタル画像データに基づく画像をスクリーンSCに投射する。
プロジェクター1は、光学的な画像の形成を行う投射部2を備える。投射部2は、光源部3(光源)、光変調装置(変調部)4、及び投射光学系6を備える。光源部3は、キセノンランプや超高圧水銀ランプ等のランプ類、或いは、LED(Light Emitting Diode)やレーザー光源等の固体光源を利用できる。本実施形態では後述するようにレーザー光源を備えた例を説明する。光源部3は、レーザー光源とともに、レーザー光源が発する光をもとに赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色光を生成する光学部品を備えている。光源部3のレーザー光源は、光源駆動部130が出力するパルス信号によりPWM制御される。
光変調装置4は、光源部3が発するR、G、Bの3つの色光を変調する。光変調装置4は、R、G、Bの3つの色光に対応して、3つの液晶ライトバルブを備える。本実施形態の液晶ライトバルブは反射型液晶パネル4R、4G、4Bで構成される。
投射光学系6は、光変調装置4により変調された光を集光及び合成するレンズ群を備え、カラーの画像光をスクリーンSCに投射する。投射光学系6は、フォーカス調整機構やズーム機構を備え、ユーザーの操作によってフォーカス調整やズーム調整が行われる。なお、プロジェクター1は、フォーカス調整機構やズーム機構を駆動するモーター等からなる投射光学系駆動部を備えていてもよい。
図2は、投射部2の構成を詳細に示す図である。
プロジェクター1は、図2に示すように、青色光用照明装置51と、黄色光用照明装置52と、ダイクロイックミラー25と、導光光学系とを備える。これらは図1に示した光源部3を構成する。この光源部3全体が本発明の光源部に相当すると解することもできる。また、青色光用照明装置51及び黄色光用照明装置52が光源部に相当するということもできる。或いは、青色レーザーダイオードアレイ53が備える青色レーザーダイオード59、及び、励起用レーザーダイオードアレイ60が備える励起用レーザーダイオード62が、本発明の光源部に相当すると解することもできる。
導光光学系は、R、G、Bの3色に対応する導光光学系3R、導光光学系3G、及び導光光学系3Bにより構成される。反射型液晶パネル4R、4G、4Bは、導光光学系3R、3G、3Bに対応する位置に設けられる。青色光用照明装置51は、一例として主にP偏光の青色光LBを射出する。黄色光用照明装置52は、一例として主にP偏光の黄色光LYを射出する。
また、プロジェクター1は、クロスダイクロイックプリズム5を備え、クロスダイクロイックプリズム5から光が射出される側に投射光学系6が配置される。クロスダイクロイックプリズム5を投射光学系6の一部とみなすこともできる。
さらに、導光光学系3R、3G、3Bに対応する位置には、光センサー36R、36G、36Bが設けられる。
本実施形態のダイクロイックミラー25は、一例として、黄色光用照明装置52が射出した黄色光LYのうち、予め決められた基準波長より波長が長い赤色光LRを透過させ、予め決められた基準波長以下の波長の緑色光LGを反射する。
導光光学系3Rは、ダイクロイックミラー25を透過した赤色光LRのうち、偏光ビームスプリッター26で反射したS偏光の赤色光を光センサー36Rへ導く。また、導光光学系3Rは、赤色光LRのうち偏光ビームスプリッター26を透過したP偏光の赤色光を反射型液晶パネル4Rへ導く。また、導光光学系3Rは、反射型液晶パネル4Rから反射された赤色光のうち、偏光ビームスプリッター26で反射したS偏光の赤色光をクロスダイクロイックプリズム5へ導く。
導光光学系3Gは、ダイクロイックミラー25が反射した緑色光LGのうち、偏光ビームスプリッター27で反射したS偏光の緑色光を光センサー36Gへ導く。導光光学系3Gは、緑色光LGのうち偏光ビームスプリッター27を透過したP偏光の緑色光を反射型液晶パネル4Gへ導く。また、導光光学系3Gは、反射型液晶パネル4Gから反射された緑色光のうち、偏光ビームスプリッター27で反射したS偏光の緑色光をクロスダイクロイックプリズム5へ導く。
導光光学系3Bは、青色光用照明装置51が射出した青色光LBのうち、偏光ビームスプリッター28で反射したS偏光の青色光を光センサー36Bへ導く。導光光学系3Bは、青色光LBのうち偏光ビームスプリッター28を透過したP偏光の青色光を反射型液晶パネル4Bへ導く。また、導光光学系3Bは、反射型液晶パネル4Bから反射された青色光のうち、偏光ビームスプリッター28で反射したS偏光の青色光をクロスダイクロイックプリズム5へ導く。
反射型液晶パネル4R、4G、4Bは、後述する光変調装置駆動部133(図1)から入力される画像信号に応じて、導光光学系3R、3G、3Bにより導かれた色光を画像信号に応じて変調する。クロスダイクロイックプリズム5は、導光光学系3Rが導いた赤色光、導光光学系3Gが導いた緑色光、導光光学系3Bが導いた青色光を合成する。投射光学系6は、クロスダイクロイックプリズム5によって合成された光をスクリーンSCに投射する。
光センサー36Rは、導光光学系3Rが導いたS偏光の赤色光の明るさ(本実施形態では、一例として光強度)を検出し、検出した赤色光の光強度を示す赤色光強度信号を制御部110へ出力する。光センサー36Bは、導光光学系3Bが導いたS偏光の青色光の光強度を検出し、検出した青色光の光強度を示す青色光強度信号を制御部110に出力する。光センサー36Gは、導光光学系3Gが導いたS偏光の緑色光の強度を検出し、検出した緑色光の強度を示す緑色光強度信号を制御部110に出力する。
青色光用照明装置51は、レーザー光源として青色レーザーダイオードアレイ53を備える。青色レーザーダイオードアレイ53は、例えば12個の青色レーザーダイオード59が4個×3個のアレイ状に配列されたものである。
また、青色光用照明装置51は、平行化レンズ54と、集光レンズ55と、拡散板56と、ピックアップレンズ57と、平行化レンズ58と、第1レンズアレイ9と、第2レンズアレイ10と、偏光変換素子11と、重畳レンズ12とを備える。
青色レーザーダイオード59から射出された青色光LBは、平行化レンズ54により平行化された後、集光レンズ55により集光され、拡散板56上に照射されることで点光源が形成される。拡散板56上の各点光源からの青色の拡散光は、ピックアップレンズ57を透過して平行化レンズ58により平行化された後、第1レンズアレイ9に入射する。
第1レンズアレイ9は平行化レンズ58から射出される照明光束を複数の部分光束に分割する。これらの部分光束は第2レンズアレイ10を通して偏光変換素子11に入射する。偏光変換素子11は、第1レンズアレイ9により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光として射出する。例えば、偏光変換素子11は、青色レーザーダイオード59からの照明光の一方の偏光(例えばP偏光)を透過し、他方の偏光(例えばS偏光)を照明光軸51axに垂直な方向に向けて反射する。この場合、偏光変換素子11を透過した光は、概ねP偏光となるが、全てがP偏光となるわけではなく、S偏光も混在する。重畳レンズ12は、偏光変換素子11を透過した複数の部分光束を集光して反射型液晶パネル4Bの画像形成領域近傍に重畳させる。なお、重畳レンズ12は、複数のレンズを組み合わせた複合レンズで構成されていてもよい。
黄色光用照明装置52は、レーザー光源として励起用レーザーダイオードアレイ60を備える。励起用レーザーダイオードアレイ60は、例えば30個の励起用レーザーダイオード62が6個×5個のアレイ状に配列されたものである。励起用レーザーダイオード62は、蛍光体を励起させるための励起光として、紫外光もしくは青色光を射出する。
また、黄色光用照明装置52は、平行化レンズ54、集光レンズ55、蛍光体基板61、ピックアップレンズ57、平行化レンズ58、第1レンズアレイ9、第2レンズアレイ10、偏光変換素子11、及び、重畳レンズ12を備える。
平行化レンズ54は、個々の励起用レーザーダイオード62に対応して設けられる。
黄色光用照明装置52の第1レンズアレイ9、第2レンズアレイ10、偏光変換素子11及び重畳レンズ12はそれぞれ、青色光用照明装置51内の第1レンズアレイ9、第2レンズアレイ10、偏光変換素子11及び重畳レンズ12と同じ構成である。但し、黄色光用照明装置52では、青色光用照明装置51の照明光軸51axが照明光軸52axに変更されている点が異なる。
蛍光体基板61は、紫外光、青色光等の励起光を受けて黄色光を発する蛍光体層が基板上に形成された構成を有する。励起用レーザーダイオード62から射出された励起光は、平行化レンズ54により平行化され、集光レンズ55により集光され、蛍光体基板61上に照射される。これにより点光源が形成される。蛍光体基板61上の点光源から発した黄色光LYは、ピックアップレンズ57を透過して平行化レンズ58により平行化され、その後に第1レンズアレイ9に入射する。
重畳レンズ12で集光された青色光LBは、導光光学系3Bの集光レンズ32Bで略平行な光束に変換され、第1の絞り37を介して偏光ビームスプリッター28に入射する。本実施形態の偏光ビームスプリッター28は、一例として、P偏光を透過し、S偏光を反射する。青色光用照明装置51の照明光束は偏光変換素子11によって概ね1種類の直線偏光(例えば、P偏光)に揃えられている。このため、集光レンズ32Bを通過した光は、偏光ビームスプリッター28を通過して青色光用の反射型液晶パネル4Bに入射する。なお、他の集光レンズ32R、集光レンズ32Gも、集光レンズ32Bと同様に構成されている。
偏光ビームスプリッター28が反射したS偏光の青色光の光束は、第2の絞り38により絞られ、光センサー36Bに導かれる。また、偏光ビームスプリッター28は、反射型液晶パネル4Bから反射された青色光のうちS偏光の青色光を反射し、P偏光の青色光を透過させる。これにより、偏光ビームスプリッター28で反射したS偏光の青色光が偏光板34Bへ導かれる。偏光板34Bは、導かれた青色光のうち、所定の方向に偏光した光だけを通過させる。これにより、所定の方向に偏光した青色光がクロスダイクロイックプリズム5へ導かれる。
なお、他の偏光ビームスプリッター26、27も、上述の偏光ビームスプリッター28と同様に構成されている。
導光光学系3Rの集光レンズ32Rは、ダイクロイックミラー25を透過した赤色光LRの各部分光束を各主光線に対して略平行な光束に変換する。第1の絞り37は、集光レンズ32Rが変換した略平行な光束を絞る。これにより、ダイクロイックミラー25を透過した赤色光LRは、集光レンズ32Rおよび第1の絞り37を介して偏光ビームスプリッター26に入射する。偏光ビームスプリッター26は、一例としてP偏光を透過し、S偏光を反射する機能を有する。黄色光用照明装置52からの照明光束は偏光変換素子11によって概ね偏光方向の揃った略1種類の直線偏光(例えば、P偏光)に揃えられている。このため、集光レンズ32Rを通過した光は、偏光ビームスプリッター26を通過して赤色光用の反射型液晶パネル4Rに入射する。また、偏光ビームスプリッター26が反射したS偏光の青色光の光束は第2の絞り38で絞られ、光センサー36Rへ導かれる。
偏光ビームスプリッター26は、反射型液晶パネル4Rから反射された赤色光のうちS偏光の赤色光を反射し、P偏光の赤色光を透過させる。これにより、偏光ビームスプリッター26で反射したP偏光の赤色光が偏光板34Rへ導かれる。偏光板34Rは、導かれた赤色光のうち、所定の方向に偏光した光だけを通過させる。これにより、所定の方向に偏光した赤色光がクロスダイクロイックプリズム5へ導かれる。
導光光学系3Gは、集光レンズ32Gと、第1の絞り37と、偏光ビームスプリッター27と、第2の絞り38と、偏光板34Gとを備える。
集光レンズ32Gは、ダイクロイックミラー25が反射した緑色光LGの各部分光束を各主光線に対して略平行な光束に変換する。第1の絞り37は、集光レンズ32Gが変換した略平行な光束を絞る。これにより、ダイクロイックミラー25が反射した緑色光LGは、集光レンズ32Gおよび第1の絞り37を介して偏光ビームスプリッター27に入射する。偏光ビームスプリッター27は、一例としてP偏光を透過し、S偏光を反射する。黄色光用照明装置52からの照明光束は偏光変換素子11によって概ね偏光方向の揃った略1種類の直線偏光(例えば、P偏光)に揃えられている。このため、集光レンズ32Gを通過した光は、偏光ビームスプリッター27を通過して緑色光用の反射型液晶パネル4Gに入射する。偏光ビームスプリッター27が反射したS偏光の緑色光の光束は、第2の絞り38により絞られ、光センサー36Gに導かれる。
また、偏光ビームスプリッター27は、反射型液晶パネル4Gから反射された緑色光のうちS偏光の緑色光を反射し、P偏光の緑色光を透過させる。これにより、偏光ビームスプリッター26で反射したS偏光の緑色光が偏光板34Gへ導かれる。偏光板34Gは、導かれた緑色光のうち、所定の方向に偏光した光だけを通過させる。これにより、所定の方向に偏光した緑色光がクロスダイクロイックプリズム5へ導かれる。
クロスダイクロイックプリズム5は、偏光板34R、偏光板34G、及び偏光板34Bから射出された色光毎に変調された光学像を合成し、カラー画像を形成する光学素子である。クロスダイクロイックプリズム5は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の界面に形成された誘電体多層膜は青色光LBを反射し、他方の界面に形成された誘電体多層膜は赤色光LRを反射する。これらの誘電体多層膜によって青色光LBおよび赤色光LRは曲折され、クロスダイクロイックプリズム5を透過する緑色光LGの進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
クロスダイクロイックプリズム5から射出された光によって形成されるカラー画像は、投射光学系6によって拡大投射され、スクリーンSC上で画像を形成する。
また、プロジェクター1の本体は、プロジェクター1の動作を制御して画像信号を電気的に処理する画像処理系を備える。画像処理系は、制御部110、画像入力I/F101、記憶部102、入力処理部103、光源駆動部130、画像処理部131、フレームメモリー132、及び、光変調装置駆動部133を備える。
画像入力I/F101は、上述のように外部の画像供給装置からデジタル画像データの入力を受けて、入力された画像データを画像処理部131に出力する。画像入力I/F101は、画像データを伝送する各種規格に準拠したインターフェイスを備える。このインターフェイスは通信系のインターフェイスであってもよいし、画像/映像系のインターフェイスであってもよい。具体的には、USB、IEEE1394、有線LAN等の有線接続インターフェイス、或いは、Bluetooth(登録商標)、無線LAN等の無線通信インターフェイス等である。また、画像入力I/F101は、HDMI(登録商標)、DisplayPort(商標)、CoaXPress(商標)等のインターフェイスも挙げられる。また、画像入力I/F101は、画像データの入力系統を複数有していてもよい。この場合、画像入力I/F101は、制御部110の制御に従って入力系統を切り替えて選択し、選択した入力系統の画像データを出力する。画像入力I/F101に入力される画像データは動画像(映像)のデータであっても静止画像のデータであってもよい。
なお、画像入力I/F101は、アナログ画像信号を入力可能な構成であってもよい。この場合、画像入力I/F101は、アナログ画像信号A/D(アナログ/デジタル)変換機能を備えてもよい。
光源駆動部130は、制御部110の制御に従って、光源部3の青色レーザーダイオードアレイ53及び励起用レーザーダイオードアレイ60に対してパルス信号を出力する。光源駆動部130は、出力するパルス信号のパルス幅、及び、オン期間(High)とオフ期間(Low)のデューティーを調整することにより、青色レーザーダイオード59、及び、励起用レーザーダイオード62のそれぞれをPWM制御する。
画像処理部131は、制御部110の制御に従って、画像入力I/F101から入力される画像データを処理し、光変調装置駆動部133に画像信号を出力する。
画像処理部131が実行する処理は、3D(立体)画像と2D(平面)画像の判別処理、解像度変換処理、フレームレート変換処理、3D画像変換処理、歪み補正処理、ズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等である。これらのうち複数の処理を組み合わせて実行することも勿論可能である。また、画像処理部131は、3D画像と2D画像の判別結果や、画像入力I/F101から入力された画像データ等を制御部110に出力する。この処理で、画像処理部131は、画像入力I/F101から入力された画像データに付加されているデータを解析して判別してもよい。また、画像処理部131は、画像データのフレームを解析して、サイドバイサイド、トップアンドボトム、ラインバイライン、フレームパッキング等の形式の3D画像データであるか否かを判別してもよい。
3D画像と2D画像の判別処理は、画像入力I/F101から入力された画像データが3D画像か2D画像かを判別する処理である。
解像度変換処理は、画像処理部131が、入力画像データの解像度を、制御部110により指定された解像度、例えば反射型液晶パネル4R、4G、4Bの表示解像度に合わせて変換する処理である。フレームレート変換処理は、画像処理部131が入力画像データのフレームレートを、制御部110により指定されたフレームレートに変換する処理である。例えば、反射型液晶パネル4R、4G、4Bによりオーバードライブ表示を行う場合に、入力画像データから中間フレームを生成する処理等が含まれる。この処理は、垂直同期信号を変換または生成する処理を含んでもよい。
3D画像変換処理は、入力された画像データが3D画像データであると判別した場合に実行される。3D画像変換処理で、画像処理部131は、サイドバイサイド、トップアンドボトム、ラインバイライン、フレームパッキング等の形式の入力画像データをもとに、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの表示解像度に適合したフレームを生成する。画像処理部131は、例えば、左眼用のフレームと右眼用のフレームとが交互に時分割で出力されるフレームシーケンシャル形式の画像データを生成する。この処理で、画像処理部131は、必要に応じて中間フレームを生成する処理を行ってもよく、光変調装置駆動部133に画像信号を出力する際に、出力中の画像信号が左眼用のフレームか右眼用のフレームかを示す3D識別信号(L/R信号)を出力してもよい。
歪み補正処理は、制御部110から入力される補正パラメーターに従って画像データを変換して、スクリーンSC上の投射画像の台形歪みや糸巻き型歪みを補正する処理である。ズーム処理は、リモコンや操作パネルの操作によりズームが指示された場合に画像を拡大/縮小する。色調補正処理は画像データの色調を変換する処理であり、制御部110により指定された色調に合わせて画像データに含まれる各画素のデータを変更する。この処理で、プロジェクター1は、映画鑑賞に適した色調、スクリーンSCが明るい環境に設置された場合に適した色調、黒板などの非白色のスクリーンSCに投射する場合に適した色調等を実現できる。色調補正処理に加え、コントラスト調整等を行ってもよい。輝度補正処理は、光源部3の発光状態やプロジェクター1が設置された環境の明るさ等に対応して、画像データの輝度を補正する処理である。
画像処理部131が実行する上記の処理の内容、パラメーター、及び処理の開始/終了のタイミングは制御部110により制御される。
画像処理部131は、画像入力I/F101から入力される画像データをフレームメモリー132に展開して、展開した画像データに対し上記の各種処理を実行する。画像処理部131は、処理後の画像データをフレームメモリー132から読み出して、光変調装置駆動部133に出力する。
光変調装置駆動部133は、光変調装置4の反射型液晶パネル4R、4G、4Bに接続されている。光変調装置駆動部133は、画像処理部131から入力される画像信号に基づいて、反射型液晶パネル4R、4G、4Bを駆動し、各液晶パネルに画像を描画する。
また、光変調装置駆動部133は、輝度伸長処理部135を備えている。輝度伸長処理部135は、画像処理部131から入力される画像信号を、指定された輝度伸長率(ゲイン)で伸長し、画像信号の輝度の範囲を拡大させる処理を行う。画像処理部131は後述するようにR、G、Bの各色の画像信号を出力するので、輝度伸長処理部135は、R、G、Bの色ごとに画像信号を伸長する。光変調装置駆動部133は、輝度伸長処理部135により処理された画像信号に基づき反射型液晶パネル4R、4G、4Bを駆動するので、反射型液晶パネル4R、4G、4Bには、輝度範囲が伸長された画像が表示される。
制御部110には、記憶部102及び入力処理部103が接続されている。
記憶部102は、制御部110が備えるCPU(図示略)が実行するプログラムや、制御部110により処理されるデータ等を不揮発的に記憶する。例えば、記憶部102は、画像処理部131が実行する各種処理の設定値、制御部110や画像処理部131が参照するテーブル等を記憶する。また、記憶部102に画像データを記憶し、この画像データを制御部110が読み出してスクリーンSCに投射させてもよい。また、記憶部102は、LUT107を記憶する。
入力処理部103は、プロジェクター1を操作するリモコン(図示略)が送信する無線信号を受信してデコードし、リモコンにおける操作を検出する。また、入力処理部103は、プロジェクター1の本体に設けられた操作パネル(図示略)におけるボタン操作を検出する。入力処理部103は、リモコンや操作パネルにおける操作を示す操作データを生成して、制御部110に出力する。また、入力処理部103は、制御部110の制御に従い、プロジェクター1の動作状態や設定状態に応じて操作パネル(図示略)のインジケーターランプの点灯状態を制御する。
制御部110は、投射制御部111、特徴量取得部112、輝度伸長率取得部113、減光率設定部114、減光処理部115、及び光源制御部116を備え、プロジェクター1の動作を制御する。
投射制御部111は、入力処理部103から入力される操作データに基づき、画像を投射する動作を制御する。
投射制御部111は、投射の開始及び終了に伴い、光源制御部116により光源駆動部130を制御させる。この制御により光源部3が点灯/消灯する。
また、投射制御部111は、画像処理部131から入力される画像データや、入力処理部103から入力される操作データに基づき、画像処理部131に対して上記の各種処理の実行を指示するとともに、処理に必要なパラメーターを生成して出力する。また、投射制御部111は、画像入力I/F101を制御して入力系統の切り替えを指示する。
また、制御部110には、光センサー36R、36G、36Bが接続されている。制御部110は、光センサー36R、36G、36Bから入力される光強度信号に基づき、光源駆動部130を制御して、青色レーザーダイオードアレイ53及び励起用レーザーダイオードアレイ60の輝度を調整させてもよい。
プロジェクター1は、高品位の画像を投射するため、画像入力I/F101に入力された画像データに基づく画像の輝度を伸長する。具体的には、入力された画像データに基づいて画像処理部131がフレームメモリー132に展開する画像の各画素の輝度を伸長する。この処理によって画像のコントラスト性が向上するが、輝度を伸長することによって画像全体の明るさが増大し、処理前の画像との差異が過剰になる可能性がある。このため、プロジェクター1は、輝度伸長処理に合わせて、光源部3が反射型液晶パネル4R、4G、4Bに照射する光量を減光する調光処理を行う。これにより、画像の明るさを適切な明るさに保ち、コントラスト性を向上させることができる。また、調光処理では表示する画像に合わせて光源部3の光量を調整するので、例えば、画像が全面黒である場合に、光源部3の光量がゼロにされる。
ところで、調光が実行されると、光源部3が反射型液晶パネル4R、4G、4Bに照射する光量が低下することにより、調光を行わない場合に比べて反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度が低くなる。反射型液晶パネル4R、4G、4Bの周囲温度が低い場合に調光を行うと、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度が好適な温度範囲よりも低くなることが考えられる。好適な温度範囲とは、例えば反射型液晶パネル4R、4G、4Bの定格使用温度範囲が挙げられるが、プロジェクター1または反射型液晶パネル4R、4G、4Bの製造事業者が定めた温度範囲としてもよい。このような場合、反射型液晶パネル4R、4G、4Bでは応答速度の低下を招き、動画像(映像)を表示する場合にはぼけ(残像)が発生することがある。また、フレームシーケンシャル方式で3D映像を表示する場合は、応答速度の低下によってクロストークが発生することがある。特に、クロストークの発生は映像を見るユーザーに強く違和感を与える可能性がある。
このような懸念を解消すべく、プロジェクター1は、調光を行う場合に反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度が過度に低くならないように、光源部3の光量を制御し、特に3D映像を表示する場合に光源部3の光量がゼロにならないように制御する。
この動作について、図3から図5を参照して説明する。
図3は、第1の実施形態のプロジェクター1の機能を模式的に示す図である。
図3に示すように、画像処理部131には、画像入力I/F101から入力画像データS1が入力される。画像処理部131は、画像データS1に基づいて1フレームの画像をフレームメモリー132(図1)に展開し、この画像を表示するための画像信号S7を輝度伸長処理部135に出力する。
また、画像処理部131は、画像データS1のフォーマットを解析し、画像データS1が2D画像データであるか3D画像データであるかを判別し、判別結果を示す2D/3D情報S2を光源制御部116に出力する。光源制御部116は、2D/3D情報S2を減光率設定部114に出力して、減光率設定部114の動作を制御する。
画像処理部131は、画像データS1が3D画像データである場合に、入力された画像データS1(動画像の場合はフレーム)が左目用の画像であるか右目用の画像であるかを判別する。画像処理部131は、画像信号S7が、左目用(L)の画像であるか右目用(R)の画像であるかを示すL/R信号S3を特徴量取得部112に出力する。また、画像処理部131は、画像データS1の処理対象のフレームの輝度に関するデータである輝度情報S4を、特徴量取得部112に出力する。
画像処理部131は、上記の2D/3D情報S2、L/R信号S3及び輝度情報S4を、画像信号S7に同期して出力する。
特徴量取得部112は、画像処理部131から入力される輝度情報S4に基づき、画像信号S7の特徴量を取得し、取得した特徴量S5を輝度伸長処理部135に出力する。画像処理部131が出力する輝度情報S4は画像全体(フレーム全体)の輝度のデータを含んでいるが、特徴量取得部112は、画像の一部の輝度のデータを用いて特徴量を取得してもよい。また、画像の部分ごとに輝度のデータに重みづけをして、特徴量を取得してもよい。この場合、画像データS1と反射型液晶パネル4R、4G、4Bの解像度やアスペクト比の相違により、画像の周縁部に黒い帯状の領域が発生しても、この領域の輝度の影響を排して、黒い帯を除いた画像に適した特徴量を取得できる。
特徴量取得部112が取得する特徴量は、例えば、輝度のピーク(Peak)値、APL(Average Picture Level:平均画像レベル)、輝度ヒストグラムが挙げられるが、他の特徴量を取得してもよい。特徴量取得部112が特徴量を取得する方法は、公知の方法を用いることができる。
特徴量取得部112は、画像データS1が3D画像データである場合に、L/R信号S3をもとに左目用の画像の輝度情報S4と右目用の画像の輝度情報S4とを判別し、いずれか一方(例えば、左目用の画像の輝度情報S4)を用いて特徴量を取得してもよい。すなわち、他方(例えば、右目用の画像の輝度情報S4)について特徴量を取得しない。この場合、左目用の画像と右目用の画像の視差の影響で特徴量が変動することを防止でき、演算量を抑えて処理負荷を軽減できる等の利点がある。
輝度伸長率取得部113は、特徴量取得部112から入力される特徴量S5をもとに、輝度伸長率を取得し、取得した輝度伸長率S6を輝度伸長処理部135に出力する。輝度伸長率取得部113は、例えばLUT107において特徴量S5に対応する輝度伸長率を取得する。
図4は、LUT107の一例を示す図である。
図4のLUT107は、APLと輝度ピーク値とに対応付けて輝度伸長率が設定されたテーブルである。LUT107ではAPLと輝度ピーク値とによって、図中に○で示すプロットが特定され、各プロットには輝度伸長率が設定されている。輝度伸長率取得部113は、特徴量S5として入力されるAPLと輝度ピークとに対応するプロットを特定し、特定したプロットに設定されている輝度伸長率を取得する。また、特徴量S5として入力されるAPLと輝度ピークとに対応するプロットがない場合、近いプロットに設定されている輝度伸長率を取得してもよい。或いは、複数の3点または4点のプロットに設定されている輝度伸長率をもとに補間演算を行って、輝度伸長率を求めてもよい。
記憶部102には、複数のLUT107を記憶してもよい。この場合、各々のLUT107は、プロットに対応付けて設定された輝度伸長率が異なる値になっている。輝度伸長率取得部113は、記憶部102に記憶された複数のLUT107を、切り替えて参照する。
また、輝度伸長率取得部113は、特徴量S5に基づいて予め設定された演算式やパラメーターを用いて、輝度伸長率を算出してもよい。
輝度伸長処理部135は、輝度伸長率取得部113から入力される輝度伸長率S6に従って、画像信号S7の輝度を伸長する処理を行う。この処理は、画像の輝度の範囲を広範囲に伸長して、コントラスト性を高める処理であり、輝度伸長率S6は輝度伸長処理に用いるパラメーターである。例えば、輝度伸長率=kgとすると、下記式(1)の輝度伸長処理が行われる。なお、下記式(1)で処理前の画像の画素値を(R,G,B)と表し、処理後の画像の画素値を(R´,G´,B´)と表す。
R´=kg
G´=kgG …(1)
B´=kg
光変調装置駆動部133は、輝度伸長処理部135により輝度を伸長した画像信号S8に基づいて反射型液晶パネル4R、4G、4Bを駆動する。
輝度伸長率取得部113は、輝度伸長率S6を減光率設定部114に出力する。
減光率設定部114は、光源制御部116から入力される2D/3D情報S2と、輝度伸長率取得部113から入力される輝度伸長率S6に基づいて、減光率を取得し、設定する。輝度伸長率取得部113が設定する減光率S9は、減光処理部115に出力される。
減光率S9は、減光処理部115及び調光部7が、光源部3から反射型液晶パネル4R、4G、4Bに照射する光量を調光する動作を指定するパラメーターである。減光率S9は、例えば、調光を行わない場合の光量を100%として、調光後の光量の割合を指定する値である。
減光率設定部114は、予め設定された演算方法により輝度伸長率S6に基づく演算を行い、減光率S9を算出する。例えば、減光率設定部114は下記式(2)に基づく演算を行う。
a=kg -γ …(2)
上記式(2)でkaは減光率であり、kgは輝度伸長率であり、γは、プロジェクター1の光学系のガンマ値を指す。ここでいう光学系は、図2に示した青色光用照明装置51及び黄色光用照明装置52が備える光学素子、光学部品を含んでもよいし、導光光学系3R、43G、3Bを含んでもよいし、クロスダイクロイックプリズム5及び投射光学系6を含んでもよい。また、広義の光学系として反射型液晶パネル4R、4G、4Bを含んでもよい。γの値は、例えば記憶部102に予め記憶されている。
このように、減光率S9を輝度伸長率S6から算出することで、減光率S9を輝度伸長率S6に対応づけることができ、減光率S9で調光を行うことで光量が減少する分を、輝度伸長率S6で輝度を伸長することにより補うことができる。
減光率設定部114は、上記式(2)で算出した減光率kaを用いて減光処理部115を制御し、調光制御を実行させる。減光処理部115は、調光部7を制御する制御信号S10を出力して、調光部7により調光を実行する。調光部7は、反射型液晶パネル4R、4G、4Bに照射される光量を調光または減光するものであれば特に限定されない。例えば、光源部3から光変調装置4への光路上に設置された遮光板、及び、遮光板を動作させて位置や角度を制御する駆動部により構成することができる。また、調光部7を、光源部3から光変調装置4への光路上に設置されるフィルター及びフィルターの透光率を制御する制御部により構成することもできる。本実施形態では、光源駆動部130が調光部7を構成する。この場合、減光処理部115は、光源駆動部130に対してPWM制御のパラメーターを制御信号S10として出力する。光源駆動部130は、減光処理部115から入力されるパラメーターに基づき、光源部3を発光させる。
また、減光率設定部114は、上述したように減光率が低いことに起因して光変調装置4の応答速度の低下を招かないように、減光率の範囲を制限する。例えば、式(2)で算出した減光率kaが予め設定された下限値より低い(小さい)値である場合に、減光率設定部114は、算出した減光率kaを既定値に変更する。
画像データS1が3D画像データである場合に、減光率が小さい、すなわち反射型液晶パネル4R、4G、4Bに照射される光量が小さいことが懸念される。そこで、減光率設定部114は、2D/3D情報S2に基づいて、3D画像の表示に際して調光を行う場合に、減光率kaの範囲を制限する処理を行う。これにより、プロジェクター1が3D画像を表示する場合に、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの入射光の光量が所定以上に保たれるので、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度が好適な温度範囲に保持される。
図5はプロジェクター1の動作を示すフローチャートである。
制御部110は、画像入力I/F101に入力された画像データが3D画像データか2D画像データかを判別する(ステップST11)。2D画像データであった場合(ステップST11;No)、制御部110は、減光率設定部114に対して、減光率の下限値を0%に設定する(ステップST12)。この場合、減光率を、0%を含む任意の値に設定することが可能である。
一方、画像データが3D画像データである場合(ステップST11;Yes)、制御部110は、プロジェクター1が3D画像を表示する設定を確認する(ステップST13)。プロジェクター1では、3D画像データが入力された場合の表示方法として、3D表示と、2D表示とを選択して設定できる。3D表示が設定された場合、プロジェクター1は左目用の画像と右目用の画像とを交互に(フレームシーケンシャル方式で)表示する。2D表示が設定された場合は、左目用の画像のみ(或いは、右目用の画像のみ)を抽出して表示する。この設定は予めリモコン等の操作により行われ、設定値が記憶部102に記憶される。制御部110は記憶部102の設定値を参照して判別を行い、2D表示に設定されている場合(ステップST13;No)、画像処理部131を制御して、左目用の画像のみ(或いは、右目用の画像のみ)の画像信号を出力させる設定を行う(ステップST14)。続いて、制御部110はステップST12に移行して、2D画像データが入力された場合と同様に、減光率の下限値を0%とする。
3D表示が設定されている場合(ステップST13;Yes)、制御部110は、画像処理部131に対して右目用の画像と左目用の画像の両方の画像信号を出力するよう設定を行う(ステップST15)。制御部110は、減光率設定部114に対し、減光率の下限値を既定値に設定する(ステップST16)。ステップST16で設定される既定値は、少なくとも0%より大きい値であり、例えば、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの好適な動作温度を維持できる光量の下限に相当する値、またはそれ以上の値であることが好ましい。
ステップST12またはステップST16で下限値が設定された後、制御部110の制御により、特徴量取得部112は、画像データの1フレーム分の画像について、L/R信号S3及び輝度情報S4を取得する(ステップST17)。特徴量取得部112は、取得した輝度情報S4に基づいて、上述した画像特徴量を取得し、取得した特徴量を輝度伸長率取得部113に出力する(ステップST18)。
続いて、輝度伸長率取得部113が、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて輝度伸長率を取得し、輝度伸長処理部135及び減光率設定部114に出力する(ステップST19)。
減光率設定部114は、輝度伸長率取得部113により取得された輝度伸長率に基づいて、例えば上述した演算処理によって減光率を取得する(ステップST20)。ここで、減光率設定部114は、取得した減光率がステップST12またはステップST16で設定した下限値より低いか否かを判別する(ステップST21)。減光率が下限値より低い場合(ステップST21;Yes)、減光率設定部114は、減光率を、予め設定された規定値に設定して減光処理部115に出力し(ステップST22)、ステップST23に移行する。ステップST21〜ST22では、減光率を下限値でクリッピングし、減光率を規定値以上に保つことができる。ここで設定される規定値は、例えば、ステップST16で設定される下限値に対応する値であり、下限値と同じ値であってもよい。
また、減光率が下限値以上の場合(ステップST21;No)、ステップST20で取得した減光率を減光処理部115に出力してステップST23に移行する。
ステップST23では、輝度伸長率取得部113が取得した輝度伸長率に従って輝度伸長処理部135が輝度伸長処理を実行する。また、減光処理部115が減光率に従って調光処理を実行する(ステップST24)。ステップST23、ST24の処理は図5の記載順に限定されず、同時に行ってもよい。
この図5の処理では、減光率設定部114により設定される減光率の下限値として、少なくとも第1の下限値および第2の下限値が定められる。入力画像データが立体(3D)画像データである場合には、減光率の下限値が、第1の下限値とされ、入力画像データが立体画像データでない場合には減光率の下限値が第2の下限値とされる。言い換えれば、第1の下限値は入力画像データが立体(3D)画像データである場合の下限値であり、第2の下限値は入力画像データが立体画像データでない場合の下限値である。また、入力画像データが立体画像データであっても、平面(2D)表示が設定されている場合は、第2の下限値が用いられる。このように下限値が設定されることにより、プロジェクター1は、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの入射光の光量を確保する。
以上説明したように、本発明を適用した第1の実施形態に係るプロジェクター1は、光源部3と、光源部3が発する光を変調する光変調装置4とを備える。また、プロジェクター1は、画像データに基づいて減光率を設定する減光率設定部114と、減光率設定部114が設定した減光率に従って、光変調装置4の入射光の光量を調整する調光部7と、を備える。減光率設定部114は、画像データが3D画像データである場合における調光部7の調整範囲の下限を、画像データが3D画像データでない場合における調光部7の調整範囲の下限より高くする。このため、3D画像データに基づき画像を表示する場合に、光変調装置4の入射光、すなわち反射型液晶パネル4R、4G、4Bの入射光の光量が確保される。これにより、反射型液晶パネル4R、4G、4Bが照射光により暖められる。従って、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度を適切な温度に維持し、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの応答速度を良好な状態に保つことができる。また、光変調装置4が反射型液晶パネル4R、4G、4B以外の手段により光を変調する場合も同様である。
また、光源部3は固体光源である青色レーザーダイオードアレイ53及び励起用レーザーダイオードアレイ60を備えている。このように、発熱量の小さい固体光源部3を用いた構成において、光変調装置4(反射型液晶パネル4R、4G、4B)の動作温度を適正な温度範囲内に維持することができ、応答速度を良好に保つことができる。また、調光部7は、減光率設定部114が設定した減光率に従って光源が発光する光量を調整するので、光変調装置4の良好な応答速度を維持できる。
また、減光率設定部114は、画像データが3D画像データである場合に、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの入射光の光量を0にしない減光率を設定するので、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの入射光の光量を適切に調整できる。
また、プロジェクター1は画像データの特徴量を取得する特徴量取得部112を備え、減光率設定部114は、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて調光部7の減光率を設定する。より具体的には、輝度伸長率取得部113によって、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて、画像の輝度の伸長係数を取得し、この伸長係数に基づき、輝度伸長処理部135が、反射型液晶パネル4R、4G、4Bに表示される画像の輝度を伸長する。減光率設定部114は、輝度伸長率取得部113が取得した伸長係数に基づいて調光部7の減光率を設定する。このため、画像データの特徴量に基づいて、画像の輝度を伸長する処理と入射光の光量を調整する処理とを行うことにより、コントラスト性を高めることができる。さらに、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度を適切な温度に維持できる。
また、減光率設定部114は、伸長係数に基づいて求めた調光部7の減光率が、予め設定された減光率より低い場合に、調光部7の減光率を予め設定された値に変更する。これにより、簡単な処理によって、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度を適切な温度に保つことができる。
第1の実施形態で、プロジェクター1の減光率設定部114には、画像入力I/F101の入力画像データが3D画像データであって3D表示を行う場合と、それ以外の場合とで、ステップST21の判定に用いる下限値を異なる値に設定する例を説明した。本発明はこれに限定されず、例えば、上記式(2)における係数−γを、3Dの場合は他の値に変更してもよい。この場合、入力画像データが3D画像データであって3D表示を行う場合に、減光率が0%より大きい値となるように、係数を設定する。この係数は、例えば、減光率の下限が、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの好適な動作温度を維持できる光量の下限またはそれ以上となる係数であることが好ましい。
さらに、ステップST19で特徴量取得部112が特徴量を取得するために用いるLUT107を、入力画像データが3D画像データであって3D表示を行う場合と、それ以外の場合とで、切り替えてもよい。この場合、特徴量取得部112が取得する特徴量が、3D表示を行う場合と2D表示を行う場合とで異なる値となるので、この特徴量から求められる減光率も異なる値となる。従って、特徴量取得部112が取得する特徴量を変更することにより、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの好適な動作温度を維持できる光量となるような減光率を取得し、設定できる。この場合には、減光率設定部114は、減光率の下限値を異なる値に設定しなくてもよい。
また、減光率設定部114が減光率を求める方法は、上述したように輝度伸長率を用いた演算に限定されず、特徴量取得部112が取得する特徴量に基づいて減光率設定部114が減光率を取得してもよい。この例について第2の実施形態として説明する。
[第2の実施形態]
図6は、本発明を適用した第2の実施形態に係るプロジェクター1の機能を模式的に示す図であり、図7は第2の実施形態におけるプロジェクター1の動作を示すフローチャートである。
図6に示す構成において、減光率設定部114には、特徴量取得部112が取得した特徴量S5が入力され、この特徴量S5に基づいて減光率設定部114が減光率を設定する。減光率設定部114は、画像の特徴量に基づいて、例えば上記第1の実施形態で説明した輝度伸長率取得部113と同様に、LUTを用いて減光率を求めることができる。このLUTは図4に示したLUT107と同様に、画像の特徴量により特定されるプロットを有し、各プロットには減光率が設定される。減光率設定部114は、特徴量取得部112から入力される特徴量S5に対応するプロットを特定し、特定したプロットに設定された減光率を設定する。
そして、制御部110は、減光率設定部114に対し、画像データS1が3D画像データであるか2D画データであるかに応じて、使用するLUTの切り替えを指示できる。つまり、減光率設定部114は、3D表示を行う場合と2D表示を行う場合とで異なるLUTを使用する。3D用のLUTには、少なくとも0%より大きく、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの動作温度を好適な温度範囲内に維持できるような減光率が設定されている。このため、3D表示を行う場合に、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度低下による応答速度の低下を防ぎ、クロストークを防止できる。また、2D用のLUTには幅広い減光率を設定できるので、コントラスト性をより一層、高めることができる。
つまり、3D表示を行う場合に減光率設定部114が使用するLUTは、上述した第1の下限値以上の減光率を設定するLUTであり、2D表示を行う場合に減光率設定部114が使用するLUTは、上述した第2の下限値以上の減光率を設定するLUTである。これにより、上記第1の実施形態と同様に、入力画像データが立体画像データである場合には、減光率の下限値が第1の下限値となる。また、入力画像データが立体画像データでない場合には減光率の下限値が第2の下限値となって、この下限値以上の減光率が設定される。
図7のフローチャートに従って動作を説明する。
制御部110は、画像入力I/F101に入力された画像データが3D画像データか2D画像データかを判別する(ステップST11)。2D画像データであった場合(ステップST11;No)、制御部110は、減光率設定部114に対して2D用のLUTを使用するよう設定する(ステップST31)。
一方、画像データが3D画像データである場合(ステップST11;Yes)、制御部110は、プロジェクター1が3D画像を表示する設定を確認する(ステップST13)。制御部110は記憶部102の設定値を参照し、2D表示に設定されている場合(ステップST13;No)、画像処理部131を制御して、左目用の画像のみ(或いは、右目用の画像のみ)の画像信号を出力させる設定を行う(ステップST14)。続いて、制御部110はステップST31に移行して、2D画像データが入力された場合と同様に、2D用のLUTを設定する。
3D表示が設定されている場合(ステップST13;Yes)、制御部110は、画像処理部131に対して右目用の画像と左目用の画像の両方の画像信号を出力するよう設定を行う(ステップST15)。次いで、制御部110は、減光率設定部114に対して3D用のLUTを使用するよう設定する(ステップST32)。
ステップST31またはステップST32でLUTが設定された後、制御部110の制御により、特徴量取得部112はL/R信号S3及び輝度情報S4を取得する(ステップST17)。特徴量取得部112は、取得した輝度情報S4に基づいて、上述した画像特徴量を取得し、取得した特徴量を輝度伸長率取得部113に出力する(ステップST18)。
続いて、輝度伸長率取得部113が、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて輝度伸長率を取得し、輝度伸長処理部135に出力する(ステップST19)。減光率設定部114は、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて、設定されたLUTを参照し、減光率を取得する(ステップST33)。
続いて、輝度伸長率取得部113が取得した輝度伸長率に従って輝度伸長率取得部113が輝度伸長処理を実行し(ステップST23)、減光処理部115が減光率に従って調光処理を実行する(ステップST24)。ステップST23、ST24の処理は図5の記載順に限定されず、同時に行ってもよい。
このように、第2の実施形態に係るプロジェクター1は、画像データの特徴量と調光部7の減光率とを対応付けるLUTを有し、減光率設定部114は、LUTを参照して、特徴量取得部112により取得された特徴量に基づいて減光率を設定する。そして、減光率設定部114が参照するLUTを、3D表示を行う場合と3D表示を行わない場合とで切り換える。このため、LUTを切り換えることで容易に、反射型液晶パネル4R、4G、4Bの温度を適切な温度に保つことができる。また、LUTを用いて減光率を高速に、かつきめ細かく制御できる。
なお、上記の各実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。上記実施形態では、光変調装置駆動部133が輝度伸長処理部135によって、画像信号の輝度を伸長する処理を行う例を説明したが、輝度を伸長する方法はこれに限定されない。例えば、画像処理部131がフレームメモリー132に展開する画像のデータに対し、輝度を伸長する処理を行ってもよい。また、例えば、画像処理部131から光変調装置駆動部133に入力される画像信号に対し、光変調装置駆動部133に光が入射する側、すなわち光変調装置駆動部133の前で輝度伸長処理を行ってもよい。さらに、画像処理部131が光変調装置駆動部133にデジタルデータを出力する構成として、輝度伸長処理部135が、このデジタルデータを補正してもよい。
また、上記実施形態では、画像入力I/F101に入力された画像データが2D画像データであった場合、及び、2D表示が設定された場合に、ステップST12で制御部110が減光率の下限値を0%に設定する例を説明した。これはあくまで一例であって、減光率の下限値は0%に限定されず、例えば10%を下限値としてもよいし、他の値を下限値とすることも、勿論可能である。この場合、入力画像データが3D画像データであって3D表示が設定された場合に、ステップST12で設定される下限値よりも大きい値を、ステップST16で設定すればよい。
また、上記各実施形態では、図4に例示したLUT107を用いて、輝度伸長率取得部113が輝度伸長率を取得する例を説明した。また、第2の実施形態では、減光率設定部114が、LUT107と同様のLUTを用いて減光率を取得する例を説明した。ここで使用されるLUTは、図4の例に限定されない。すなわち、図4にはAPLとピーク値に対応するプロットを有する2D−LUTを例示したが、APL、ピーク値、輝度ヒストグラム、或いは他の特徴量に対応して、輝度伸長率または減光率が設定されたLUTを用いることができる。
さらに、プロジェクター1は、入力画像データの全てのフレームについて、特徴量取得部112により特徴量を算出し、全てのフレームまたは全てのLフレームについて、輝度伸長率や減光率を求める構成に限定されない。例えば、特徴量取得部112、輝度伸長率取得部113及び減光率設定部114は、制御部110や画像処理部131が生成する中間フレームを、処理対象外としてもよい。また、複数のフレームに対して特徴量取得部112が求める特徴量の平均値を求め、この平均値に基づき、輝度伸長率や減光率を求めてもよく、その他の具体的な処理方法も任意に変更できる。
また、プロジェクター1の光学的構成は、図2及び上記実施形態で説明した構成に限定されない。反射型液晶パネル4R、4G、4Bを備えた液晶プロジェクターに限らず、透過型の液晶パネルや、デジタルミラーデバイス(DMD)を用いたプロジェクターに本発明を適用できる。また、プロジェクター1では、2つのレーザー光源である青色レーザーダイオードアレイ53及び励起用レーザーダイオードアレイ60が発した光に基づきR、G、Bの各色光を生成する構成としたが、固体光源としてLEDを備えてもよい。
また、図1に示したプロジェクター1の各機能部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能的構成を含み、その具体的な実装形態は特に制限されない。その他、プロジェクター1の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
1…プロジェクター、2…投射部、3…光源部(光源)、4…光変調装置(変調部)、4B、4G、4R…反射型液晶パネル(液晶パネル)、6…投射光学系、7…調光部、25…ダイクロイックミラー、51…青色光用照明装置、52…黄色光用照明装置、53…青色レーザーダイオードアレイ、59…青色レーザーダイオード、60…励起用レーザーダイオードアレイ、61…蛍光体基板、62…励起用レーザーダイオード、110…制御部、112…特徴量取得部、113…輝度伸長率取得部、114…減光率設定部、115…減光処理部、131…画像処理部、133…光変調装置駆動部、135…輝度伸長処理部、SC…スクリーン。

Claims (9)

  1. 画像データに基づいて画像を投射するプロジェクターであって、
    光源と、
    前記光源が発する光を変調する変調部と、
    前記画像データに基づいて減光率を設定する減光率設定部と、
    前記減光率設定部が設定した減光率に従って、前記変調部の入射光の光量を調整する調光部と、を備え、
    前記減光率設定部は、前記画像データが立体画像データである場合における前記調光部の調整範囲の下限を、前記画像データが立体画像データでない場合における前記調光部の調整範囲の下限より高くすること、
    を特徴とするプロジェクター。
  2. 前記光源は固体光源を備えることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記調光部は、前記減光率設定部が設定した減光率に従って前記光源が発光する光量を調整することを特徴とする請求項1または2に記載のプロジェクター。
  4. 前記減光率設定部は、前記画像データが立体画像データである場合に、前記調光部が前記入射光の光量を0にしない減光率を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロジェクター。
  5. 前記画像データの特徴量を取得する特徴量取得部を備え、
    前記減光率設定部は、前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて前記調光部の減光率を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプロジェクター。
  6. 前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて、画像の輝度の伸長係数を取得する輝度伸長率取得部と、
    前記輝度伸長率取得部が取得した伸長係数に基づき、前記変調部に表示される画像の輝度を伸長する輝度伸長処理部と、を備え、
    前記減光率設定部は、前記輝度伸長率取得部が取得した伸長係数に基づいて前記調光部の減光率を設定することを特徴とする請求項5記載のプロジェクター。
  7. 前記減光率設定部は、前記伸長係数に基づいて求めた前記調光部の減光率が、予め設定された減光率より低い場合に、前記調光部の減光率を予め設定された値に変更することを特徴とする請求項6記載のプロジェクター。
  8. 前記画像データの特徴量と前記調光部の減光率とを対応付けるテーブルを有し、
    前記減光率設定部は、前記テーブルを参照して、前記特徴量取得部により取得された特徴量に基づいて前記減光率を設定し、
    前記画像データが立体画像データである場合と立体画像データでない場合とで、参照する前記テーブルを切り換えることを特徴とする請求項5記載のプロジェクター。
  9. 画像データに基づいて画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、
    前記画像データに基づいて減光率を設定し、
    設定した減光率に従って変調部の入射光の光量を調整し、
    前記画像データが立体画像データである場合における入射光の調整範囲の下限を、前記画像データが立体画像データでない場合における入射光の調整範囲の下限より高くすること、
    を特徴とするプロジェクターの制御方法。
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