JP6212990B2 - 電気機器制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の給湯器と複数の空気調和装置とを含む電気機器群を制御する電気機器制御システムに関するものである。
従来より、ヒートポンプ給湯器が知られている。例えば特許文献1に開示されているように、ヒートポンプ給湯器は、冷凍サイクルを行う冷媒回路と、冷凍サイクルによって得られた温熱で加熱した水を蓄える貯湯タンクとを備えている。例えば、オール電化タイプの集合住宅では、各戸にヒートポンプ給湯器が設置される。
一方、近年、いわゆる高圧一括受電を採用する集合住宅が増えている。特許文献2に開示されているように、この高圧一括受電は、電力会社と契約する管理会社が高圧(例えば、6600ボルト)の電力を一括して受電し、それを100ボルト又は200ボルトに降圧して各戸に配電する仕組みである。
特開2012−207914号公報 特開2003−324844号公報
多くの場合、高圧電力を受電する場合の電気料金には、最大需要電力に応じて決まる基本料金と、電力使用量に比例する電力量料金とが含まれる。最大需要電力とは、所定の基準時間(例えば30分間)毎の使用電力の最大値である。そして、ある基準時間(例えば8月1日の14時〜14時30分)における使用電力が150kWであったとすると、それ以外の基準時間における使用電力が150kW未満であったとしても、その後1年間は最大需要電力である150kWに基づいて算出された基本料金が適用される。
このため、高圧一括受電を行う場合は、対象エリア(例えば、一棟の集合住宅)における一日の使用電力の変動をできるだけ少なくするのが望ましい。一日の使用電力の変動が小さくなると最大需要電力が低くなり、最大需要電力に比例する基本料金が安くなるため、電気料金が安くなるからである。
本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、使用電力の変動をできるだけ少なくすることを目的としている。
上記の課題を解決するため、第1の発明は、
対象エリア(15)における複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を少なくとも制御する電気機器制御システムであって、
実際の上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の総消費電力量を検出する電力検出部(42)と、
上記電力検出部(42)が実際の上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の総消費電力量を検出する単位時間のうち、第1時間における実際の上記総消費電力量を第1総消費電力量として算出する算出部(58)と、
上記第1総消費電力量が基準電力量(Wu)を超えている場合、上記単位時間のうち上記第1時間の後の第2時間における上記総消費電力量である第2総消費電力量が、上記基準電力量(Wu)から上記第1総消費電力量と該基準電力量(Wu)との差分(S1)を減算した結果以下となるように、上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して電力抑制制御を行う制御部(58)と、
を備え
上記対象エリア(15)においては、1年間の上記総消費電力量の最大値が求められ、
上記単位時間は、上記最大値を評価する時の基準となる基準時間よりも短いことを特徴とする。
この構成では、単位時間の前半である第1時間にて第1総消費電力量が基準電力量(Wu)を超えたとしても、単位時間の後半である第2時間では、第1総消費電力量が基準電力量(Wu)を超えた消費電力量(S1)分を、基準電力量(Wu)から少なくとも抑える制御が行われる。即ち、前半の第1時間で基準電力量(Wu)を超過した消費電力量(S1)を、後半の第2時間にて取り返すような制御が行われる。従って、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を抑えることができ、使用電力の変動をできるだけ少なくすることができる。更に、基準時間よりも短い単位時間にて、上記第1の発明に係る制御が行われる。従って、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を、きめ細かく抑えることができる。
また、第2の発明は、
第1の発明の電気機器制御システムにおいて、上記制御部(58)は、上記差分(S1)に応じて、蓄熱量が大きい上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)から順に該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を所定台数選び、選んだ該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して上記電力抑制制御を行うことを特徴とする。
この構成では、第1総消費電力量が基準電力量(Wu)を超えている場合、複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のうち蓄熱量が比較的大きいヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)については、沸き上げ運転を行う必要性の低い機器と判断され、消費電力の抑制対象として選択される。従って、湯不足等のユーザへの影響をなるべく抑えつつも、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を抑え、使用電力の変動をできるだけ少なくすることができる
また、第の発明は、
第1または第2の電気機器制御システムにおいて、
上記総消費電力量には、上記対象エリア(15)における複数の空気調和装置(65a,65b,…)それぞれが消費した消費電力量が更に含まれており、
上記制御部(58)は、上記第1総消費電力量が上記基準電力量(Wu)を超えている場合、上記空気調和装置(65a,65b,…)に対しても上記電力抑制制御を更に行うことが可能であることを特徴とする。
この構成では、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量を抑制するだけではなく、空気調和装置(65a,65b,…)の消費電力量を抑制する制御も併せて行われることが可能となる。従って、単位時間における総消費電力量の平均値の増加が、より効果的に抑えられる。
第1の発明によれば、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を抑えることができ、使用電力の変動をできるだけ少なくすることができる。更に、第1の発明によれば、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を、きめ細かく抑えることができる。
また、第2の発明によれば、湯不足等のユーザへの影響をなるべく抑えつつも、単位時間における総消費電力量の平均値の上昇を抑え、使用電力の変動をできるだけ少なくすることができる
また、第の発明によれば、単位時間における総消費電力量の平均値の増加が、より効果的に抑えられる。
図1は、実施形態1の電気機器制御システムと、この電気機器制御システムの制御対象であるヒートポンプ給湯器が設けられた集合住宅の概略構成図である。 図2は、実施形態1の電気機器制御システムの運転制御部のブロック図である。 図3は、ヒートポンプ給湯器の概略構成図である。 図4は、集合住宅に設けられたヒートポンプ給湯器以外の電気機器の、基準時間毎の消費電力量の予測値(予測電力量y(n))を示すグラフである。 図5は、集合住宅に設けられたヒートポンプ給湯器以外の電気機器の、基準時間毎の消費電力量の予測値(予測電力量y(n))と、ヒートポンプ給湯器の沸き上げ運転に利用できる電力量ΔWとを示すグラフである。 図6は、ヒートポンプ給湯器の蓄熱量の算出手法を示す貯湯タンクの模式図と数式である。 図7は、蓄熱量に基づくヒートポンプ給湯器の順位付けを示すグラフである。 図8は、電気機器制御システムの状態遷移図である。 図9は、対象エリアである集合住宅の消費電力量を例示する図である。 図10は、電力抑制制御における状態遷移図である。 図11は、電力抑制制御において、ヒートポンプ給湯器の運転制御を行う台数の決定方法を例示する図である。 図12は、室温と設定温度との温度差に基づく空気調和装置の順位付けを示すグラフである。 図13は、揺らぎ制御によって空気調和装置の運転制御を行う際の状態遷移図である。 図14は、実施形態1の変形例において、対象エリアである集合住宅の消費電力量を例示する図である。 図15は、実施形態2の電気機器制御システムと、この電気機器制御システムの制御対象であるヒートポンプ給湯器が設けられた集合住宅の概略構成図である。 図16は、実施形態2の電力抑制制御における状態遷移図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電気機器制御システム(40)は、対象エリアである一棟の集合住宅(15)に設置されたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)、及び後述の空気調和装置(65a,65b,…)を制御する。この集合住宅(15)には、100戸の住戸(15a,15b,…)が設けられている。なお、一棟の集合住宅(15)に設けられる住戸(15a,15b,…)の数は、単なる一例である。ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、集合住宅(15)の各住戸(15a,15b,…)に一台ずつ設置されている。ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の詳細については、後述する。
−集合住宅の配電系統−
集合住宅(15)の配電系統(20)について説明する。この配電系統(20)には、受変電設備(21)が設けられている。この配電系統(20)において、受変電設備(21)は、幹線(22)を介して商用電源(10)に接続され、支線(23)を介して各住戸(15a,15b,…)の分電盤(24a,24b,…)に接続される。また、受変電設備(21)は、共有部(16)に設置された電気器具(例えば、廊下の照明器具など)にも接続される。受変電設備(21)は、商用電源(10)から高圧(例えば6600ボルト)の電力を受電し、受電した高圧電力を100ボルト又は200ボルトにまで降圧して各住戸(15a,15b,…)へ供給する。各住戸(15a,15b,…)の分電盤(24a,24b,…)には、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)と、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)以外の電気器具(65a,65b,…)(例えば、空気調和装置、冷蔵庫、洗濯機、電磁調理器、照明器具など)などの電気機器群が接続される。
なお、以下の説明に記載した電気器具は、集合住宅(15)の配電系統(20)から電力を供給されて作動するものを意味する。従って、例えば乾電池などを電源として配電系統(20)から切り離された状態で作動する器具は、以下の説明に記載した電気器具には含まれない。
−電気機器制御システムの構成−
本実施形態の電気機器制御システム(40)は、集合住宅(15)の外部に設置された中央サーバ(41)と、集合住宅(15)に設置された基幹電力量計(42)及び個別電力量計(43a,43b,…)とを備えている。基幹電力量計(42)は、集合住宅(15)に一つだけ設置されている。一方、個別電力量計(43a,43b,…)は、各住戸(15a,15b,…)に一つずつ設置されている。基幹電力量計(42)と各個別電力量計(43a,43b,…)は、インターネット等の通信回線(30)を介して中央サーバ(41)に接続される。また、各住戸(15a,15b,…)のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)も、通信回線(30)を介して中央サーバ(41)に接続される。
各住戸(15a,15b,…)では、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)と個別電力量計(43a,43b,…)とがHUB/ハブ(31a,31a,…)に接続される。ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、通信アダプタ(32a,32b,…)を介してHUB(31a,31b,…)に接続される。また、各住戸(15a,15b,…)では、HUB(31a,31b,…)がルータ(33a,33b,…)及び光回線終端装置(34a,34b,…)を介して通信回線(30)に接続される。光回線終端装置(34a,34b,…)は、電気信号と光信号を相互に変換する。一方、基幹電力量計(42)は、通信回線(30)に直接に接続される。
基幹電力量計(42)は、受変電設備(21)を商用電源(10)に接続する幹線(22)に設けられている。この基幹電力量計(42)は、商用電源(10)から集合住宅(15)へ供給される電力量(即ち、集合住宅(15)全体の消費電力量)を計測する。従って、当該電力量には、複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の総消費電力量、及び、その他の電気器具(65a,65b,…)における複数の空気調和装置の総消費電力量が含まれる。
個別電力量計(43a,43b,…)は、各住戸(15a,15b,…)の分電盤(24a,24b,…)とヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を繋ぐ配線に接続される。この個別電力量計(43a,43b,…)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量を計測する。つまり、住戸A(15a)に設けられた個別電力量計(43a)は、住戸A(15a)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a)の消費電力を計測する。また、住戸B(15b)に設けられた個別電力量計(43b)は、住戸B(15b)に設けられたヒートポンプ給湯器(60b)の消費電力を計測する。
中央サーバ(41)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を制御する運転制御部(50)を構成している。図2に示すように、運転制御部(50)は、記憶部(51)と、消費電力量予測部(52)と、上限電力量決定部(53)と、沸き上げ台数決定部(54)と、蓄熱量算出部(55)と、沸き上げ対象選定部(56)と、運転指令部(57)と、電力抑制制御部(58)とを備えている。
記憶部(51)は、基準時間(本実施形態では30分間)毎の基幹電力量計(42)の計測値(即ち、集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)及びその他の電気器具(65a,65b,…)を含む全ての電気器具の消費電力量の合計の実績値)と、基準時間毎の個別電力量計(43a,43b,…)の計測値(即ち、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量の実績値)とを記憶する。また、記憶部(51)は、各時刻における各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量も記憶する。なお、この基準時間は、電力会社が電気料金を算出する際の基準となる消費電力量を測定する時間と等しい。
消費電力量予測部(52)は、“集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)以外の電気器具(65a,65b,…)の、基準時間毎の消費電力量の合計”の予測値を、現時点から24時間先の分まで算出する。
上限電力量決定部(53)は、消費電力量予測部(52)が算出した消費電力量の予測値等を用いて、基準電力量である上限電力量を決定する。
沸き上げ台数決定部(54)は、消費電力量予測部(52)が算出した消費電力量の予測値と、上限電力量決定部(53)が決定した上限電力量とを用いて、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数を決定する。
蓄熱量算出部(55)は、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量を算出する。
沸き上げ対象選定部(56)は、蓄熱量算出部(55)が算出した各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量と、沸き上げ台数決定部(54)が決定した台数とに基づいて、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を選ぶ。
運転指令部(57)は、沸き上げ対象選定部(56)が選んだヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して、沸き上げ運転を実行させるための指令信号を出力する。
電力抑制制御部(58)は、集合住宅(15)における商用電源(10)の消費電力量が、基準時間において上限電力量を越えた場合に、上限電力量を超えた消費電力量以上の消費電力量抑制を目標として、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)及びその他の電気器具(65a,65b,…)に含まれる空気調和装置の運転を制御する。
−ヒートポンプ給湯器−
図3に示すように、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路(70)と、貯湯タンク(75)とを備えている。
冷媒回路(70)は、圧縮機(71)と、水熱交換器(72)と、膨張弁(73)と、空気熱交換器(74)とを順に配管で接続した閉回路である。この冷媒回路(70)は、圧縮機(71)の吐出側に水熱交換器(72)が配置され、圧縮機(71)の吸入側に空気熱交換器(74)が配置される。また、冷媒回路(70)には、二酸化炭素が冷媒として充填されている。
圧縮機(71)は、ロータリ式またはスクロール式の全密閉型圧縮機(71)である。水熱交換器(72)は、一次側流路(72a)と二次側流路(72b)とを備えている。水熱交換器(72)は、一次側流路(72a)に冷媒回路(70)が接続され、二次側流路(72b)に後述する水回路(76)が接続される。水熱交換器(72)は、二次側流路(72b)を流れる水を一次側流路(72a)を流れる冷媒と熱交換させる。膨張弁(73)は、いわゆる電子膨張弁(73)である。空気熱交換器(74)は、冷媒回路(70)を流れる冷媒を、図外の室外ファンによって供給された室外空気と熱交換させる。
貯湯タンク(75)は、起立状態で設置された円筒形の容器である。貯湯タンク(75)の容積は、例えば300〜500リットル程度である。貯湯タンク(75)には、水回路(76)が接続されている。水回路(76)は、一端が貯湯タンク(75)の下端付近に接続され、他端が貯湯タンク(75)の上端付近に接続される。水回路(76)には、水熱交換器(72)の二次側流路(72b)と、ポンプ(77)とが接続される。ポンプ(77)は、水熱交換器(72)の上流側に配置されている。
貯湯タンク(75)には、給水管(78)と出湯管(79)とが接続されている。給水管(78)は、貯湯タンク(75)の下端付近に接続され、水道水を貯湯タンク(75)へ供給する。出湯管(79)は、貯湯タンク(75)の上端付近に接続され、貯湯タンク(75)内の温水を給湯栓や風呂などへ向けて送り出す。
貯湯タンク(75)には、六つの温度センサ(80〜85)が設けられている。これら六つの温度センサ(80〜85)は、貯湯タンク(75)の上下方向に等間隔で配置されている。また、温度センサ(80)は、貯湯タンク(75)の上端部に設置され、温度センサ(85)は、貯湯タンク(75)の下端部に設置される。
〈沸き上げ運転〉
ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、沸き上げ運転を行う。沸き上げ運転中には、圧縮機(71)とポンプ(77)とが作動する。
沸き上げ運転中は、冷媒回路(70)を冷媒が循環し、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(71)から吐出された冷媒は、水熱交換器(72)の一次側流路(72a)へ流入し、二次側流路(72b)を流れる水へ放熱する。放熱後の冷媒は、膨張弁(73)を通過する際に膨張してから空気熱交換器(74)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。空気熱交換器(74)を通過した冷媒は、圧縮機(71)へ吸入されて圧縮される。
また、沸き上げ運転中は、水回路(76)を水が流れる。ポンプ(77)は、貯湯タンク(75)の底部に存在する比較的低温(例えば20℃程度)の水を吸い込み、水熱交換器(72)の二次側流路(72b)へ向けて吐出する。水熱交換器(72)の二次側流路(72b)へ流入した水は、その一次側流路(72a)を流れる冷媒によって加熱され、比較的高温(例えば80℃程度)の高温水となる。水熱交換器(72)から流出した高温水は、貯湯タンク(75)の上部へ供給される。
貯湯タンク(75)は、常に内部空間が水で満たされた満水状態となっている。貯湯タンク(75)では、貯留された高温水の量が増えるにつれて、高温水の存在する領域が下方へ拡大する。そして、貯湯タンク(75)の下端部にも例えば80℃程度の高温水が存在する状態になると、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、沸き上げが完了したと判断して沸き上げ運転を終了する。具体的には、最も下方に配置された温度センサ(85)の計測値が目標値(例えば80℃)に達すると、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、貯湯タンク(75)が高温水で満たされたと判断し、沸き上げ運転を終了する。
−運転制御部の制御動作−
−予測制御動作−
電気機器制御システム(40)の運転制御部(50)が行う予測制御動作について、図4〜8を適宜参照しながら説明する。
この運転制御部(50)では、消費電力量予測部(52)と、上限電力量決定部(53)と、沸き上げ台数決定部(54)と、蓄熱量算出部(55)と、沸き上げ対象選定部(56)と、運転指令部(57)とが、図8に示される状態遷移図に従って、順に所定の動作を行う。消費電力量予測部(52)、上限電力量決定部(53)、沸き上げ台数決定部(54)、蓄熱量算出部(55)、沸き上げ対象選定部(56)、及び運転指令部(57)の一連の動作は、繰り返し周期(本実施形態では2時間)が経過する毎に繰り返し行われる。つまり、運転制御部(50)は、“沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を選び、選んだヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して沸き上げ運転の実行を指令する動作”を、2時間毎に行う。
〈記憶部〉
記憶部(51)は、運転制御部(50)が制御動作を行う際に必要な各主のデータを記憶する。
上述したように、記憶部(51)は、基準時間(本実施形態では30分間)毎の基幹電力量計(42)及び個別電力量計(43a,43b,…)の計測値を記憶する。つまり、記憶部(51)は、一日(24時間)を30分毎に区分した48の評価時間帯のそれぞれについて、基幹電力量計(42)の計測値(Wt(n)、n(評価時間帯の番号)=1〜48)と、各住戸(15a,15b,…)に設けられた個別電力量計(43a,43b,…)の計測値(Wi(n,m)、 評価時間帯の番号:n=1〜48、住戸の番号:m=1〜100)とを記憶する。
また、記憶部(51)は、“各評価時間帯における基幹電力量計(42)の計測値(Wt(n))”から“各評価時間帯における各個別電力量計(43a,43b,…)の計測値(Wi(n,m))の合計(Wit(n)=Wi(n,1)+Wi(n,2)+Wi(n,3)+・・・・+Wi(n,100))”を差し引いた値(Wo(n)=Wt(n)−Wit(n)、n(評価時間帯の番号)=1〜48)を記憶する。
上述したように、各評価時間帯における基幹電力量計(42)の計測値(Wt(n))は、各評価時間帯における集合住宅(15)全体の消費電力量を示す。また、各評価時間帯における全ての個別電力量計(43a,43b,…)の計測値(Wi(n,m))の合計は、集合住宅(15)に設けられた各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の評価時間帯毎の消費電力量の合計を示す。従って、“各評価時間帯における基幹電力量計(42)の計測値(Wt(n))”から“各評価時間帯における各個別電力量計(43a,43b,…)の計測値(Wi(n,m))の合計(Wit(n))”を差し引いた値(Wo(n))は、“集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)以外の電気器具(空気調和装置を含むその他の電気器具(65a,65b,…))の、各評価時間帯における消費電力量の合計値”である。
記憶部(51)は、上述した値Wt(n) , Wi(n,m) , Wit(n) , Wo(n)を、過去の所定期間分(例えば、過去一週間分)記憶する。また、記憶部(51)は、各時刻における各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量も記憶する。各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量は、後述する蓄熱量算出部(55)によって算出される。
〈消費電力量予測部〉
消費電力量予測部(52)は、所定の消費電力量を予測する予測動作を行う。具体的に、消費電力量予測部(52)は、集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)以外の電気器具(空気調和装置を含むその他の電気器具(65a,65b,…))の消費電力量の合計値Wo(n)を、現時点から24時間先の時点までの各評価時間帯(30分間)毎に予測する。つまり、例えば現在が0時数分前であったとすると、消費電力量予測部(52)は、当日の0時から24時を30分毎の評価時間帯に区分し、その各評価時間帯の合計値Wo(n)を予測する。図4は、消費電力量予測部(52)が0時を基点として予測を行った結果を示すグラフである。
まず、消費電力量予測部(52)は、記憶部(51)が記憶するデータを利用して、空気調和装置を含むその他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力の合計値Wo(n)の、過去一週間の平均値Wom(n)を算出する。そして、消費電力量予測部(52)は、下記の数式1を用いて、“その他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力の合計値Wo(n)”の予測値である予測電力量y(n)を算出する。つまり、消費電力量予測部(52)は、48個の予測値(y(1)〜y(48))を算出する。
y(n)=a(n)×y(n-1)+b(n)×Wom(n)+c(n)×C(n)+N(n) (数式1)
数式1は、過去の“その他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力の合計値Wo(n)”を重回帰分析することによって得られた予測式である。数式1のa(n), b(n), c(n)は、各評価時間帯について予め定められた係数である。数式1のC(n)は、日特性(その日の特性)を示す値であり、例えば、“休日の前日”と“休日”と“平日の前日”とでは異なる値となる。数式1のN(n)は、切片である。
なお、y(n-1)は、計算対象の評価時間帯の直前の評価時間帯における“その他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力の合計値Wo(n)”の予測値である。従って、例えば5時から5時30分の評価時間帯における予測電力量y(x)を算出する際には、4時30分から5時の評価時間帯における予測電力量y(x-1)が用いられる。また、例えば0時に予測値を算出する場合において、0時から0時30分の評価時間帯の予測電力量y(1)を算出する際には、前日の23時30分から24時の評価時間帯における“その他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力の合計値Wo(48)”がy(0)として用いられる。
〈上限電力量決定部〉
上限電力量決定部(53)は、上限電力量(Wu)を決定する上限設定動作を行う。この上限電力量決定部(53)の動作は、上述した消費電力量予測部(52)の動作が終了した後に行われる。
はじめに、上限電力量決定部(53)は、24時間の集合住宅(15)全体の消費電力量の平均値Wtmを算出する。この平均値Wtmを算出するため、上限電力量決定部(53)は、まず、消費電力量予測部(52)が算出した予測電力量y(n)の合計値yt(=y(1)+y(2)+…+y(48))を算出する。また、上限電力量決定部(53)は、一日における各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量の合計値の予測値yhを予め記憶している。そして、上限電力量決定部(53)は、合計値ytと予測値yhの合計を評価時間帯の数(本実施形態では48)で除することによって、平均値Wtmを算出する(Wtm=(yt+yh)/48)。
なお、一日における各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量の合計値の予測値yhは、次のようにして算出された値である。一台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)が、貯湯タンク(75)に高温水(例えば80℃の温水)が全く無い状態から、貯湯タンク(75)が高温水で満たされた状態になるまで8時間に亘って沸き上げ運転を行った場合の消費電力量は、予め算出することができる。この消費電力量を、一台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の一日の消費電力量と仮定する。そして、一台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の一日の消費電力量に、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数(本実施形態では100台)を乗ずれば、一日における各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量の合計値の予測値yhが得られる。
そして、上限電力量決定部(53)は、消費電力量予測部(52)が算出した予測電力量y(n)の最大値と、24時間後までの集合住宅(15)全体の消費電力量の平均値Wtmとを比較し、その大きい方を上限電力量(Wu)とする。
例えば、図4の場合は、18時30分から19時までの評価時間帯の予測電力量y(38)=108kWが最大となる。そして、24時間の集合住宅(15)全体の消費電力量の平均値Wtmが115kWである場合(同図の一点鎖線を参照)、上限電力量決定部(53)は、上限電力量(Wu)を115kWに設定する。一方、24時間の集合住宅(15)全体の消費電力量の平均値Wtmが95kWである場合(同図の破線を参照)、上限電力量決定部(53)は、上限電力量(Wu)を108kWに設定する。
〈沸き上げ台数決定部〉
沸き上げ台数決定部(54)は、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数を決定する決定動作を行う。この沸き上げ台数決定部(54)の動作は、上述した上限電力量決定部(53)の動作が終了した後に行われる。
沸き上げ台数決定部(54)は、現在から繰り返し周期(本実施形態では2時間)が経過した時点までに沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数を決定する。
ここでは、0時から2時までの2時間に沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数を決定する場合を例に、沸き上げ台数決定部(54)の動作を、図5を参照しながら説明する。なお、図5に示す消費電力量予測部(52)が算出した予測電力量y(n)は、図4に示すものと同じである。
まず、沸き上げ台数決定部(54)は、0時から2時までの四つの評価時間帯における予測電力量y(1)〜y(4)を比較し、そのうち最も大きいものを選び出す。図5において、予測電力量y(1)〜y(4)のうち最も大きいのは、0時から0時30分の評価時間帯における予測電力量y(1)である。
次に、沸き上げ台数決定部(54)は、上限電力量決定部(53)が決定した上限電力量(Wu)と、0時から2時までにおける最大の予測電力量y(1)の差ΔW(=Wu−y(1))を算出する。0時から2時までの残りの予測電力量y(2)〜y(4)は、予測電力量y(1)よりも小さい。このため、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量がΔW以下であれば、0時から2時までの各評価時間帯における集合住宅(15)全体の消費電力量は、上限電力量(Wu)以下となる。
そこで、沸き上げ台数決定部(54)は、沸き上げ運転を実行するヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の消費電力量の合計がΔW以下となるように、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数を決定する。
具体的に、沸き上げ台数決定部(54)は、上限電力量(Wu)と予測電力量y(1)の差ΔWを、一台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の単位時間あたりの消費電力量Whpで除することによって、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数Nhpを決定する。図5に示す例では、上限電力量Wu=108kWであり、0時から0時30分の評価時間帯における予測電力量y(1)=50kWであるため、ΔW=58kWである。そして、仮に一台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の単位時間あたりの消費電力量Whp=1.8kWであるとすると、ΔW/Whp=32.22…であるため、沸き上げ台数決定部(54)は、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の台数Nhpを32台とする。
〈蓄熱量算出部〉
蓄熱量算出部(55)は、集合住宅(15)に設けられた各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量を個別に算出する動作(蓄熱量算出動作)を行う。蓄熱量算出部(55)は、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の貯湯タンク(75)に設けられた温度センサ(80〜85)の計測値を取得し、取得した温度センサ(80〜85)の計測値に基づいて、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の貯湯タンク(75)に蓄えられた温熱量を算出する。
蓄熱量算出部(55)が一つのヒートポンプ給湯器(60a)の貯湯タンク(75)の蓄熱量を算出する動作について、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、貯湯タンク(75)には、六つの温度センサ(80〜85)が、貯湯タンク(75)の高さ方向に等間隔に設置されている。また、最も上方の温度センサ(80)は貯湯タンク(75)の上端部に設置され、最も下方の温度センサ(85)は貯湯タンク(75)の下端部に設置されている。このため、貯湯タンク(75)の内部空間は、上下に隣り合う二つの温度センサ(80〜85)に挟まれた五つのエリア(A〜A)に区分される。
蓄熱量算出部(55)は、算出対象の貯湯タンク(75)に設けられた温度センサ(80〜85)の計測値(T〜T)と、図6に示す数式とを用いて、貯湯タンク(75)の蓄熱量Q(m) (住戸の番号:m=1〜100)を算出する。つまり、蓄熱量算出部(55)は、貯湯タンク(75)内の45℃以上の温熱量を、貯湯タンク(75)の蓄熱量Q(m)とする。なお、VはエリアAの容積であり、ρは温度Tにおける水の密度であり、Cは温度Tにおける水の比熱である。
例えば、上側三つの温度センサ(80〜82)の計測値(T〜T)が45℃以上であり、下側三つの温度センサ(83〜85)の計測値(T〜T)が45℃未満である場合は、ΔT=T−45、ΔT=T−45、ΔT=ΔT=ΔT=0(ゼロ)となる。従って、この場合、各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の貯湯タンク(75)の蓄熱量Q(m)は、下記の数式2によって算出される。
Q(m)=ρΔT+ρΔT (数式2)
蓄熱量算出部(55)は、集合住宅(15)に設けられた全てのヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)について、それぞれの貯湯タンク(75)の蓄熱量Q(m)を個別に算出する。
〈沸き上げ対象選定部〉
沸き上げ対象選定部(56)は、集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のうち沸き上げ運転を実行させるものを選ぶ選定動作を行う。この沸き上げ対象選定部(56)の動作は、沸き上げ台数決定部(54)の動作と蓄熱量算出部(55)の動作とが終了した後に行われる。
まず、沸き上げ対象選定部(56)は、蓄熱量算出部(55)が算出した各ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の蓄熱量Q(m)を比較する。そして、沸き上げ対象選定部(56)は、図7に示すように、集合住宅(15)に設けられた全てのヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を、蓄熱量Q(m)の少ない順に順位付けする。
次に、沸き上げ対象選定部(56)は、順位付けしたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のうち蓄熱量Q(m)の最も少ないものから沸き上げ台数決定部(54)が決定した台数Nhp分のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に選ぶ。つまり、沸き上げ台数決定部(54)が決定した台数Nhpが32台である上記の例において、沸き上げ対象選定部(56)は、蓄熱量Q(m)の少ない順に順位付けされたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のうち1番目から32番目のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を、沸き上げ運転を実行させるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)とする。
〈運転指令部〉
運転指令部(57)は、集合住宅(15)に設けられたヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のうち沸き上げ対象選定部(56)が沸き上げ運転の対象に選んだものに対し、沸き上げ運転を実行させるための指令信号を出力する。上記の例の場合、運転指令部(57)は、沸き上げ対象選定部(56)が選んだ32台のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して、指令信号を出力する。運転指令部(57)が出力した指令信号は、通信回線(30)を通じて対象となるヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)へ送られる。
運転指令部(57)からの指令信号を受信したヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は、沸き上げ運転を開始し、沸き上げ運転の開始から繰り返し周期(本実施形態では2時間)が経過するか、貯湯タンク(75)が80℃程度の高温水で満たされた状態になる(具体的には、最も下方に配置された温度センサ(85)の計測値Tが80℃に達する)までの間、沸き上げ運転を継続して行う。
−電力抑制制御動作−
次に、運転制御部(50)の電力抑制制御部(58)が行う電力抑制制御動作について説明する。
図9は、対象エリアである集合住宅(15)全体の消費電力量を例示する。上記のように、所定の消費電力量を予測し、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の運転制御を行ったとしても、基準時間における集合住宅(15)全体の消費電力量が、基準電力量である上限電力量(Wu)を超える場合がある(図8の“使用実績が予測範囲外の場合”に相当)。
そこで、図9に示すように、本実施形態では、基準時間の前半の15分である第1時間において、集合住宅(15)全体の消費電力量である商用電源(10)の消費電力量が上限電力量(Wu)を越えた場合に、運転抑制制御部(58)は、基準時間の後半の15分である第2時間において電力抑制制御を行う。具体的に、この電力抑制制御では、第1時間において上限電力量(Wu)を超えた電力量以上の消費電力量の抑制を目標として、第2時間においてヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)のみ、あるいはヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)及びその他の電気器具(65a,65b,…)に含まれる空気調和装置(以下では、空気調和装置(65a,65b,…)と記載する)の両方の運転抑制を行う。図9の例では、第1時間において上限電力量(Wu)を超えた電力量がS1であり、S1以上の値を削減目標値(S2)とする。すなわち、電力抑制制御部(58)は、S2≧S1とすることを目標に、第2時間において電力抑制制御を行う。これにより、基準時間における商用電源(10)の消費電力量の平均値が上昇することを抑えることができる。
特に、受変電設備(21)は、高圧電力を受電するが、この場合の電気料金は、最大需要電力に応じて決まる基本料金と、電力の使用量に比例する電力量料金との合計で決定される。最大需要電力には、上述した基準時間毎の使用電力(つまりは、商用電源(10)の消費電力量)の最大値が、1年間における商用電源(10)の消費電力量の最大値として用いられる。そこで、図9に示すように、第1時間と第2時間との合計時間を単位時間とすると、電力抑制制御部(58)は、当該単位時間を、上記最大需要電力を評価するときの基準となる基準時間に同期させる。当該単位時間の長さは、基準時間と等しく、例えば30分であることができる。これにより、上昇の抑えられた基準時間毎の使用電力の最大値が、最大需要電力の評価対象となる。故に、基本料金の値上げが抑えられる。
ここで、電力抑制制御部(58)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して電力抑制制御を行う制御部としての機能のみならず、上述した電力量(S1)等を算出する算出部としての機能を有する。以下では、電力抑制制御部(58)による電力量(S1)及び削減目標値(S2)の算出の方法について説明する。
まず、電力抑制制御部(58)は、基幹電力量計(42)の計測結果に基づいて、第1時間における商用電源(10)の消費電力量を第1総消費電力量として算出する。電力抑制制御部(58)は、当該第1総消費電力量から上限電力量(Wu)を減算し、その結果(即ち、第1総消費電力量と上限電力量(Wu)との差分)を電力量(S1)とする。次いで、電力抑制制御部(58)は、電力量(S1)を削減電力量(S2)と決定するか、もしくは、電力量(S1)に所定電力量を加算した結果を削減電力量(S2)と決定する。これにより、電力抑制制御部(58)は、第2時間の間に商用電源(10)が消費する第2総消費電力量が、上限電力量(Wu)から電力量(S1)を減算した結果以下となるように、電力抑制制御を行うことができる。
図10は、電力抑制制御における状態遷移図である。この電力抑制制御では、電力抑制制御部(58)は、最初の段階では、空気調和装置(65a,65b,…)の運転は継続させつつ、所定のヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の運転抑制を行って、商用電源(10)の消費電力量を抑制する。
具体的に、電力抑制制御部(58)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の運転抑制を行う場合は、図10に示すように、沸き上げ運転(加熱した水を貯湯タンク(75)へ供給する運転)を実施しているヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の中から所定台数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)を選択して沸き上げ運転を中断させる(給湯器沸き上げ割合減)。
詳細には、図7と同様、電力抑制制御部(58)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)を蓄熱量が小さいものから順に並べる。電力抑制制御部(58)は、上記沸き上げ運転を実施しているヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の中から、蓄熱量が多いものから順に所定台数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の沸き上げ運転を中断させることによって運転抑制を行う。
図11は、運転抑制を行うヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)台数の決定方法を例示する。同図に示すように、まず、電力抑制制御部(58)は、低減する必要がある電力を求める(逼迫度合取得)。具体的には、電力抑制制御部(58)は、第1時間において上限電力量(Wu)を超えた電力量(S1)以上の値を削減目標値(S2)とする。
次に、電力抑制制御部(58)は、運転抑制を行うべきヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の台数を算出する(必要沸き上げ除外台数算出)。この例では、電力抑制制御部(58)は、
(削減目標値S2)÷(一台の給湯器の運転電力)
という式から台数を算出している。
そして、運転抑制が可能なヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の台数が、算出した台数よりも多い場合には、電力抑制制御部(58)は、算出した台数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)を、蓄熱量が多いものから順に選択し、選択したヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の沸き上げ運転を中断させて運転抑制を行う。この中断により、第2時間において十分な電力抑制が可能になる。第2時間が満了したら、電力抑制制御部(58)は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の運転抑制を終了する。
一方、沸き上げ運転の中断が可能なヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の台数が、算出した台数よりも少ない場合、すなわち、運転抑制可能なヒートポンプ給湯器(60a,60b,・・・)の全ての運転を中断させても、削減目標値(S2)の消費電力量の低減を行えない場合には、電力抑制制御部(58)は、所定の空気調和装置(65a,65b,…)の能力を低下させて運転抑制を行う。この例では、電力抑制制御部(58)は、空気調和装置(65a,65b,…)が空気調和を行う部屋の室温と、設定温度との差(温度差(Temp))に基づいて、運転抑制を行う空気調和装置(65a,65b,…)を選択する。図12は、温度差(Temp)に基づく空気調和装置(65a,65b,…)の順位付けを示すグラフであって、温度差(Temp)の絶対値を、設置された空気調和装置(65a,65b,…)ごとに示している。図12の横軸には、対象エリアである集合住宅(15)に設置されている空気調和装置(65a,65b,…)を、温度差(Temp)が小さいものから順に並べてある。この例では、電力抑制制御部(58)は、運転中の空気調和装置(65a,65b,…)の中から、室温と設定温度との温度差(Temp)が小さいものから順に、所定台数の空気調和装置(65a,65b,…)に対して上記運転抑制を行う(図12参照)。
空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制では、図10に示すように、所定の周期で設定温度を揺らがせる「揺らぎ運転」を利用する。揺らぎ運転を行わせることで、商用電源(10)の消費電力量が削減できるとともに、室温の変化が所定範囲に抑えられてユーザの不快感を抑制できる。すなわち、揺らぎ運転によって、ユーザの利便性が悪化しない範囲で消費電力量の低減が可能になる。
図13は、揺らぎ運転によって運転抑制を行う際の状態遷移図である。同図に示すように、空気調和装置(65a,65b…)の運転抑制を行うには、まず、電力抑制制御部(58)は、空気調和装置(65a,65b…)の運転抑制によって低減すべき電力量(S3)を求める(逼迫度合取得)。この例では、削減目標値(S2)からヒートポンプ給湯器(60a,60b…)の運転抑制によって低減できる電力量を差し引いた値を、電力量(S3)としている。次に、電力抑制制御部(58)は、運転抑制を行うべき空気調和装置(65a,65b…)の台数を算出する。この例では、電力抑制制御部(58)は、
(空気調和装置による削減目標値(S3))÷(一台の揺らぎ運転により低減する電力量)
という式から台数を算出している。
ここで、「一台の揺らぎ運転により低減する電力量」は、一例として、15分の周期で設定温度を2℃の範囲で変動させた場合の電力を用いて算出される。そして、図13に示すように、算出した台数が、設置されている空気調和装置(65a,65b…)の台数よりも少ない場合には、電力抑制制御部(58)は、一部の空気調和装置(65a,65b…)に揺らぎ運転を行わせる(一部に制御指令)。より詳しくは、電力抑制制御部(58)は、算出した台数の空気調和装置(65a,65b…)を、室温と設定温度との温度差(Temp)が小さいものから順に選択し、選択した空気調和装置(65a,65b…)において揺らぎ運転を行わせる。なお、算出した台数が設置されている空気調和装置(65a,65b…)の台数と同数の場合には、電力抑制制御部(58)は、全ての空気調和装置(65a,65b…)において揺らぎ運転を行わせることになる(全部に制御指令)。
一方、算出した台数が、設置されている空気調和装置(65a,65b…)の台数よりも多い場合には、電力抑制制御部(58)は、揺らぎ運転の条件を変更し、所望の消費電力量削減が行えるように「一台の揺らぎ運転により低減する電力量」を増大させる(追加制御指令)。これには、例えば、設定温度の変動範囲を3℃に広げることが考えられる。このようにして、本実施形態では、対象エリアである集合住宅(15)において、商用電源(10)の消費電力量が抑制されることになる。なお、揺らぎ運転における周期や温度変動の幅は例示であり、上記の値は適宜変更してもよい。
−本実施形態における効果−
以上の通り、所定の基準時間における商用電源(10)の消費電力量が、所定の上限電力量(Wu)を越えた場合に、空気調和装置(65a,65b,…)よりも先に所定のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の運転抑制を行っている。ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)は貯湯タンク(75)を備えているので、運転抑制(沸き上げ運転の中断)を行っても直ちに湯切れになることは少ない。すなわち、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の沸き上げ運転を中断してもユーザの温水利用は妨げられ難い。そして、沸き上げ運転の中断によって目標の消費電力量抑制ができている限り、空気調和装置(65a,65b,…)の運転は継続されるので、空気調和に関するユーザの不快感を抑制できる。すなわち、本実施形態によれば、ユーザの利便性が悪化しない範囲で消費電力量の低減が可能になる。
特に、本実施形態では、基準時間の前半である第1時間にて、商用電源(10)の消費電力である第1総消費電力量が上限電力量(Wu)を超えたとしても、基準時間の後半である第2時間では、第1総消費電力量が上限電力量(Wu)を超えた電力量(S1)分を、上限電力量(Wu)から少なくとも抑える制御が行われる。即ち、前半の第1時間で上限電力量(Wu)を超過した電力量(S1)を、後半の第2時間にて取り返すような制御が行われる。従って、基準時間における商用電源(10)の総消費電力量の平均値の上昇を抑えることができる。
また、本実施形態では、基準時間に同期して電力抑制制御が行われる。従って、電力料金の決定の際には、上昇の抑えられた総消費電力量の平均値が、最大需要電力の評価対象となる。従って、電力料金の値上げが抑えられる。
また、本実施形態では、空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制に、いわゆる揺らぎ運転を利用するので、空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制が行われている部屋でも、ユーザの不快感を抑えることができる。しかも、空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制が行われた場合であっても、室温と設定温度との温度差(Temp)に応じて運転抑制する空気調和装置(65a,65b,…)を選定するので、空気調和に関するユーザの利便性低下は小さい。
以上の通り、本実施形態によれば、ユーザの利便性低下を抑えつつ、商用電源(10)の消費電力量を抑制することが可能になる。
《実施形態1の変形例》
なお、第1時間と第2時間との合計時間である単位時間は、基準時間と同期していなくてもよい。
このような場合としては、図14に示すように、単位時間が基準時間よりも短い場合が挙げられる。図14では、単位時間の前半である第1時間において、集合住宅(15)における商用電源(10)の消費電力量が上限電力量(Wu)を超えた場合に、電力抑制制御部(58)は、単位時間の後半である第2時間において上述した電力抑制制御を行う。
なお、図14では、1回の基準時間の間に単位時間が2回含まれている場合を例示している。前半の第1時間にて上限電力量(Wu)を超えた電力量(S11,S21)以上の電力量が削減目標値(S12,S22)として決定され、後半の第2時間における商用電源(10)の消費電力量が抑えられるが、この動作は、基準時間の間に2回繰り返される。従って、基準時間における商用電源(10)の消費電力量の平均値は、きめ細かく抑えられる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2では、対象エリアである集合住宅(15)に補助電源が設置された例を説明する。この例では、上記運転抑制(実施形態1を参照)に先行して、若しくは上記運転抑制とともに上記補助電源を利用して、上記商用電源(10)の消費電力量を抑制する。
図15は、実施形態2の電気機器制御システムと、この電気機器制御システムの制御対象であるヒートポンプ給湯器が設けられた集合住宅の概略構成図を示す。この例では、補助電源として、太陽電池(90)、及び蓄電池(91)が設置されている。
太陽電池(90)及び蓄電池(91)は、それぞれ切替回路(93)を介して受変電設備(21)に接続されている。切替回路(93)によって、各住戸(15a,15b,…)へは、商用電源(10)から電力供給される状態と、補助電源(90,91)から電力供給される状態とに切り替え可能になっている。
また、本実施形態の中央サーバ(41)における運転制御部(50)は、電力抑制制御が必要になった際の動作が実施形態1とは異なっている。以下では、電力抑制制御を中心として運転動作について説明する。
−運転動作(電力抑制制御)−
図16は、実施形態2の電力抑制制御における状態遷移図である。この電力抑制制御では、運転制御部(50)における電力抑制制御部(58)は、最初の段階では、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)及び空気調和装置(65a,65b,…)の運転は継続させつつ、切替回路(93)を切り替えて、太陽電池(90)及び蓄電池(91)、すなわち補助電源から各住戸(15a,15b,…)に電力を供給させる。これにより、十分な消費電力量の抑制ができたならば、電力抑制制御部(58)は、切替回路(93)を戻して各住戸(15a,15b,…)には商用電源(10)から電力を供給させる。これにより、商用電源(10)の消費電力量が抑制される。
一方、補助電源によって消費電力量の抑制が不十分である場合には、電力抑制制御部(58)は、実施形態1と同様に、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)及び空気調和装置(65a,65b,…)の制御をさらに行う。この例でも、電力抑制制御部(58)は、空気調和装置(65a,65b,…)よりも先に所定のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の運転抑制を行っている。こうすることで、より確実に商用電源(10)の消費電力量を低減できる。
−本実施形態における効果−
以上の通り、本実施形態においても、ユーザの利便性低下を抑えつつ、商用電源(10)の消費電力量を抑制することが可能になる。しかも、補助電源(90,91)を備えたことにより、商用電源(10)の消費電力量の低減をより確実に行うことができる。また、補助電源(90,91)から給電している間は、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)や空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制を行わないようにできるので、ユーザの不快感をより確実に抑制できる。
《実施形態2の変形例》
なお、太陽電池(90)及び蓄電池(91)の何れか一方のみが設置されている場合でも、本実施形態の電力抑制制御の適用が可能である。
また、太陽電池(90)と蓄電池(91)の両方が設置されている場合であっても、例えば、電力抑制には太陽電池(90)のみを利用して、蓄電池(91)は停電時などの非常用電源として用いるような構成としてもよい。
また、上記運転抑制による商用電源(10)の消費電力量抑制と、補助電源(90,91)を利用した商用電源(10)の消費電力量抑制との実行の優先度は任意である。例えば、上記運転抑制と併行して補助電源(90,91)を利用して商用電源(10)の消費電力量を抑制してもよいし、ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)や空気調和装置(65a,65b,…)の運転抑制の後に補助電源(90,91)を利用して商用電源(10)の消費電力量を抑制してもよい。
《その他の実施形態》
なお、上記実施形態で示した蓄熱量の算出の仕方は一例であり、他の方法を採用してもよい。
また、基準電力量である上限電力量(Wu)の算出方法も一例であり、他の方法を採用してもよい。
また、基準時間の長さは例示であり、適宜変更してもよい。また、第1時間と第2時間の長さは同じである必要はない。
また、上記の各実施形態では、一棟の集合住宅(15)を対象エリアとしたが、複数棟の集合住宅を対象エリアとしてもよいし、複数の戸建て住宅が存在する所定の地域を対象エリアとしてもよい。
また、上記各実施形態の給湯制御システム(40)において、運転制御部(50)の消費電力量予測部(52)は、重回帰分析によって得られた予測式(数式1)を用いて予測電力量y(n)を算出しているが、それ以外の手法を用いて予測電力量y(n)を算出してもよい。例えば、消費電力量予測部(52)は、各評価時間帯について“その他の電気器具(65a,65b,…)の消費電力量の合計値Wo(n) ”の過去の所定期間(例えば、一週間)の算術平均を算出し、算出した平均値を各評価時間帯の予測電力量y(n)としてもよい。
本発明は、複数の給湯器と複数の空気調和装置とを含む電気機器群を制御する電気機器制御システムとして有用である。
15 集合住宅(対象エリア)
58 電力抑制制御部(算出部、制御部)
60a,60b,… ヒートポンプ給湯器
65a,65b,… 空気調和装置
S1 差分
Wu 上限電力量(基準電力量)

Claims (3)

  1. 対象エリア(15)における複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を少なくとも制御する電気機器制御システムであって、
    実際の上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の総消費電力量を検出する電力検出部(42)と、
    上記電力検出部(42)が実際の上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)の総消費電力量を検出する単位時間のうち、第1時間における実際の上記総消費電力量を第1総消費電力量として算出する算出部(58)と、
    上記第1総消費電力量が基準電力量(Wu)を超えている場合、上記単位時間のうち上記第1時間の後の第2時間における上記総消費電力量である第2総消費電力量が、上記基準電力量(Wu)から上記第1総消費電力量と該基準電力量(Wu)との差分(S1)を減算した結果以下となるように、上記複数のヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して電力抑制制御を行う制御部(58)と、
    を備え、
    上記対象エリア(15)においては、1年間の上記総消費電力量の最大値が求められ、
    上記単位時間は、上記最大値を評価する時の基準となる基準時間よりも短いことを特徴とする電気機器制御システム。
  2. 請求項1に係る電気機器制御システムにおいて、
    上記制御部(58)は、上記差分(S1)に応じて、蓄熱量が大きい上記ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)から順に該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)を所定台数選び、選んだ該ヒートポンプ給湯器(60a,60b,…)に対して上記電力抑制制御を行うことを特徴とする電気機器制御システム。
  3. 請求項1または請求項2に係る電気機器制御システムにおいて、
    上記総消費電力量には、上記対象エリア(15)における複数の空気調和装置(65a,65b,…)それぞれが消費した消費電力量が更に含まれており、
    上記制御部(58)は、上記第1総消費電力量が上記基準電力量(Wu)を超えている場合、上記空気調和装置(65a,65b,…)に対しても上記電力抑制制御を更に行うことが可能であることを特徴とする電気機器制御システム。
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