JP6211924B2 - 摺動用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、摺動用樹脂組成物及び該樹脂組成物が摺動面にコーティングされた摺動部材に関する。
自動車では、エンジン、トランスミッションなど様々な機器に摺動部材が用いられており、そのような摺動部材の摺動特性を向上させるために様々な開発がされている。摺動部材の摩擦係数を低減させることは自動車の燃費の向上にも繋がるので、特に重要視されている。近年、エンジンの小型化・軽量化への要求が高まり、ピストン周りにおいてもピストンスカートの面積の減少や、ピストンスカート表面とシリンダボア間のクリアランスの減少を招くなど、摺動部材の潤滑状態はますます厳しいものになってきている。
摺動部材の摩擦係数を低減させるための一つの手段として、樹脂組成物がピストンスカート部などの摺動部材に適用されている。この樹脂組成物は、多くの場合、耐熱性樹脂及び添加剤を含む。添加剤としては、アルミナが耐摩耗性を向上させることや、二硫化モリブデン、グラファイトやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が摩擦特性を向上させることが知られている。また、添加剤として超高分子量ポリマーを用いた摺動部材用の樹脂組成物も知られている。
例えば、特許文献1には、(A)数平均分子量1000万〜2000万、平均粒径50〜200μmであるポリテトラフルオロエチレン50〜75質量%、(B)数平均分子量1万〜20万、平均粒径3〜35μmであるポリテトラフルオロエチレン50〜25質量%、(C)前記(A)及び(B)成分の合計量5〜40質量%に対して95〜60質量%のポリアミド樹脂からなる摺動部材用熱可塑性樹脂組成物が記載されている。
また、特許文献2には、熱硬化性樹脂50〜80体積%と、分子量300万以上のポリテトラフルオロエチレン10〜40体積%と、ビスマス及び/又はビスマス合金1〜20体積%とからなることを特徴とする摺動組成物が記載されている。
しかし、このような樹脂組成物を摺動部材に適用した場合であっても、オイルがほとんどない境界潤滑状態である上死点、及び流体潤滑と境界潤滑との中間状態であり、比較的流体潤滑状態に近い混合状態である下死点近傍では、ピストンなどの摺動部材の速度がゼロとなり、油膜が形成されないため、摩擦が大幅に増大する。
従って、上死点・下死点において摺動部材の摩擦特性及び耐摩耗性などのフリクションを低減することが求められている。
特開2007-70537号公報 特開2004-115577号公報
前記のように、従来の樹脂組成物を摺動部材に適用した場合、上死点・下死点近傍では摩擦が大幅に増大するため、摩擦特性及び耐摩耗性などのフリクションについては改善の余地がある。
それ故、本発明は、摩擦特性及び耐摩耗性などのフリクションが改善された摺動用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、摺動用樹脂組成物に平均分子量が50万以上300万未満の特定の超高分子量ポリマーを特定量配合することにより、摩擦特性及び摩耗特性が改善されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 平均分子量が50万以上300万未満である超高分子量ポリマーを5〜30体積%含む摺動用樹脂組成物であって、超高分子量ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン及びポリアミドから選択される少なくとも1種である摺動用樹脂組成物。
(2) 超高分子量ポリマーがポリテトラフルオロエチレンである(1)の摺動用樹脂組成物。
(3) 超高分子量ポリマーの平均粒径が0.1μm〜10μmである(1)又は(2)の摺動用樹脂組成物。
(4) 樹脂が、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂から選択される少なくとも1種である(1)〜(3)のいずれかの摺動用樹脂組成物。
(5) 平均分子量が50万未満であるポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリブデン及びグラファイトから選択される少なくとも1種の固体潤滑剤をさらに含む(1)〜(4)のいずれかの摺動用樹脂組成物。
(6) アルミナ及びシリカから選択される少なくとも1種の硬質粒子をさらに含む(1)〜(5)のいずれかの摺動用樹脂組成物。
(7) 潤滑油を用いた湿式条件で使用され、(1)〜(6)のいずれかの摺動用樹脂組成物が摺動面にコーティングされた摺動部材。
本発明により、摩擦特性及び耐摩耗性に優れた摺動用樹脂組成物及び摺動面に該被膜組成物を備えた摺動部材を提供することが可能となる。
図1は摩擦特性の評価方法の概略を示す図である。 図2は摩耗特性の評価方法の概略を示す図である。 図3は本発明の実施例における、実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた摩擦係数を示す図である。 図4は本発明の実施例における、実施例1〜4及び比較例1〜4の摩耗量を示す図である。 図5は本発明の実施例における、実施例5及び比較例5〜10で得られた摩擦係数を示す図である。 図6は本発明の実施例における、実施例6〜19及び比較例1で得られた摩擦係数を示す図である。 図7は本発明の実施例における、実施例6〜19及び比較例1で得られた焼付荷重を示す図である。 図8は焼付特性の評価方法の概略を示す図である。 図9は剥離特性の評価方法の概略を示す図である。 図10は本発明の実施例における、超高分子量ポリテトラフルオロエチレンの平均粒径と摩擦係数の関係を示す図である。 図11は本発明の実施例における、実施例25及び比較例1の樹脂組成物のFMEPの差示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
1. 摺動用樹脂組成物
本発明は、摺動用樹脂組成物に関する。本発明の樹脂組成物は、潤滑油を用いた湿式条件で使用される摺動部材用の樹脂組成物である。
本発明の摺動用樹脂組成物は、樹脂及び平均分子量50万以上300万未満の超高分子量ポリマーを含む。超高分子量ポリマーは潤滑油保持成分であり、摺動によるせん断により微細化し、潤滑油と親和することで摺動部材最表面における潤滑油の粘度を上昇させることができる。このため、超高分子量ポリマーを樹脂組成物に配合することにより、ピストンなどの摺動部材の速度がゼロとなる上死点・下死点近傍においても、積極的に油膜を形成し、摩擦を低減することができる。
本発明の摺動用樹脂組成物に用いられる超高分子量ポリマーはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン及びポリアミドから選択される少なくとも1種であり、好ましくはポリテトラフルオロエチレンである。
本発明の摺動用樹脂組成物に用いられる超高分子量ポリマーは、平均分子量が50万以上300万未満である。超高分子量ポリマーの平均分子量が50万未満である場合には、潤滑油を増粘させる効果が低いため、充分な摩擦低減効果を得ることができない。一方、超高分子量ポリマーの平均分子量が300万以上である場合には、摺動によるせん断により、超高分子量ポリマーの微細化が起こり難いために、充分な摩擦低減効果を得ることができない。
本発明の摺動用樹脂組成物に用いられる超高分子量ポリマーの平均粒径は、樹脂組成物をコーティングして形成される被膜の膜厚に応じて適宜選択することができるが、超高分子量ポリマーの微細化の容易性、樹脂組成物のコーティング性及びコーティングして形成された被膜の表面の粗さが良好であるとの観点から、好ましくは0.1μm〜10μmである。平均粒径はレーザー回折散乱法によって決定することができる。
本発明の摺動用樹脂組成物に用いられる樹脂は、特に限定されずに、100℃以上、好ましくは150℃以上の熱変形温度を有する耐熱性樹脂である。耐熱性樹脂の例としては、特に限定されずに、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリアミノアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ビニルエステル樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂及び全芳香族ポリエステル樹脂などを挙げることができるが、接着性、耐薬品性、強度などの観点から、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂が好ましく、被膜を形成する際の作業性と摩擦による発熱に対する耐熱性の観点からポリアミドイミド樹脂が更に好ましい。これらの耐熱性樹脂は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を混合使用してもよい。
組成物中の樹脂の含有量は、樹脂組成物の強度を維持する観点から、樹脂組成物に対して好ましくは40体積%〜97体積%、更に好ましくは60体積%〜90体積%、特に好ましくは70体積%〜85体積%である。
本発明の摺動用樹脂組成物は、摩擦特性を向上させるために、1種以上の固体潤滑剤をさらに含むことができる。本発明の組成物に用いることができる固体潤滑剤としては、特に限定されずに、例えば、ポリテトラフルオロチエチレン(PTFE)(平均分子量50万未満)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド及びポリクロロトリフルオロエチレンなどのフッ素化合物、二硫化モリブデン(MoS2)及び二硫化タングステン(WS2)などの硫化物、グラファイト(黒鉛)、フッ化グラファイト、窒化硼素、マイカなどの層状鱗片状物質、鉛、亜鉛、銅などの軟質金属、メラミンシアヌレートなどが挙げられるが、広い温度範囲における高い自己摺動性の維持の観点から、ポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリブデン及びグラファイトが好ましい。これらは1種のみを単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
組成物中の1種以上の固体潤滑剤の含有量は、特に限定されずに用いる固体潤滑剤の種類に応じて選択することができ、例えば、ポリテトラフルオロエチレンは20体積%以下の量で、二硫化モリブデンは30体積%以下の量で、グラファイトは20体積%以下の量で組成物に含まれる。固体潤滑剤をこの範囲の量で用いると、充分な摩擦低減効果が得られ、耐焼付特性に影響を及ぼさず、さらに、樹脂組成物が摺動部材の基剤にコーティングされて形成された被膜が基材から剥離することなく充分な強度を保つことができる。
また、本発明の摺動用樹脂組成物は、耐摩耗性及び耐焼付特性を向上させるために、1種以上の硬質粒子をさらに含むことができる。本発明の組成物に用いることができる硬質粒子としては、特に限定されずに、アルミナ(酸化アルミニウム)(Al2O3)、水酸化アルミニウム、アルミナホワイト、シリカアルミナ、ジルコニア、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ケイ素、二酸化チタン、酸化鉄、長石、軽石、正長石、イリジウム、石英、シリカ、酸化ベリリウム、酸化ジルコニウム、クロム、ボロンカーバイト、タングステンカーバイト、シリコーンカーバイト、ダイヤモンドなどが挙げられるが、アルミナ及びシリカが好ましい。硬質粒子は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
組成物中の1種以上の硬質粒子の含有量は、樹脂組成物をコーティングして形成される被膜の強度を保つことができる量であれば特に限定されず、例えば、アルミナは10体積%以下の量で組成物に含まれる。
本発明の摺動用樹脂組成物は、前記の成分以外の他の一般的な添加剤を含むこともできる。添加剤としては、固体潤滑剤や硬質粒子を分散させるための分散剤、硬質粒子への親和性の向上や接着性向上を補助するシランカップリング剤、表面張力をコントロールするレベリング剤や界面活性剤、チクソトロピック特性をコントロールする増粘剤、顔料などが挙げられる。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄などに代表される着色顔料、錆の発生を抑制する防錆顔料、被膜の性状をコントロールする体質顔料などが挙げられる。
本発明の摺動用樹脂組成物は、また、耐熱性樹脂を溶解するための有機溶剤を含むことができる。本発明に用いることができる有機溶剤は、特に限定されずに耐熱性樹脂の種類に応じて選択される。例えば、耐熱性樹脂としてポリアミドイミド樹脂を用いる場合には、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-エチルピロリドン(NEP)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)及びγ-ブチロラクトンなどを用いることができる。また、エポキシ樹脂を用いる場合には、メチルエチルケトン及びトルエンなどを用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば、前記の耐熱性樹脂を有機溶剤に溶解した溶解液を準備し、超高分子量ポリマー、並びに必要に応じて固体潤滑剤、硬質粒子及び他の一般的な添加剤をこの溶解液に混合することにより調製することができる。
2. 摺動部材
本発明は、潤滑油を用いた湿式条件で使用され、前記の摺動用樹脂組成物が摺動面にコーティングされた摺動部材にも関する。本発明の摺動部材は、コーティングされた樹脂組成物が特定の分子量の超高分子量ポリマーを特定量含むことを特徴とする。これにより、摺動部材が優れた摩擦特性及び摩耗特性を示す。
本発明の摺動部材は、前記の摺動用樹脂組成物を摺動部材の基材の摺動面にコーティングすることによって得ることができる。
本発明において、摺動部材とは摺動部分を有する機械部品を意味し、具体的には、湿式クラッチ、エンジンのピストン、ギヤ、スプライン、軸受、ワッシャー、動弁系部品などが挙げられる。本発明の摺動部材は、潤滑油を用いた湿式条件で摺動させることを意図したものである。
本発明の摺動部材の基材は、各種装置の摺動部品であれば形状などに特に限定はなく、金属系基材、セラミックス系基材、樹脂系基材などいずれであってもよいが、金属製であることが好ましい。基材を構成する金属としては、鋳鉄、鋼、アルミニウムに加えてCμ、Mg、Znなどを含むアルミニウム合金、銅に加えてZn、Al、Snなどを含む銅合金などが好ましい。
摺動用樹脂組成物の基剤へのコーティング方法としては、特に限定されずに、スプレーコーティングなどの公知のコーティング方法を用いることができ、その後、耐熱性樹脂を乾燥、硬化させることができる条件で焼成することにより、樹脂組成物を得ることができる。焼成条件は、特に限定されずに、例えば、100℃〜370℃の温度で30分〜3時間である。
本発明の摺動部材に用いる潤滑油としては、特に限定されずに、例えば、ATF(オートマチック・トランスミッションオイル)、CVTF(無段変速機オイル)、ギヤ油などの駆動系油、ガソリン、軽油などの燃料油、エンジン油などが挙げられる。
本発明の摺動部材は、ピストン、軸受及びワッシャーなどであることができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1:テストピースの作成
80体積%のポリアミドイミド樹脂(PAI樹脂)をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解した。得られたポリアミドイミド樹脂の溶解液に5体積%の平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を加え、ニーダーで1時間混練を行い、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を鋳造アルミAC8Aよりなるプレート形状の基材表面にスプレーコーティングを行い、180℃で90分間焼成してN-メチル-2-ピロリドンを揮発させることにより、膜厚約10μmの被膜を形成して摩擦特性評価用のテストピースを作製した。
また、得られた樹脂組成物を鋳造アルミAC8Aよりなるブロック形状の基材表面に、スプレーコーティングを行い、180℃で90分間焼成して有機溶剤を揮発させることにより、膜厚約10μmの被膜を形成して摩耗特性評価用ブロックテストピースを作製した。
1. 摩擦特性評価
図1に示すように、直径10mmのSUJ2よりなる軸受球を平板テストピース上面に押しつけて、摩擦特性を評価した。試験条件は、エンジン油をプレート上(58×38mm)に1mg均一に滴下して、荷重10N、摺動速度2Hz(最大0.1m/s)にて50往復揺動試験における平均摩擦係数を評価した。同試験は油量が微量であり、貧潤滑条件下での試験であるため、ピストン挙動における上下死点付近での潤滑状態を再現した試験であるといえる。
2. 摩耗特性評価
図2に示すように、ブロックテストピースを回転するねずみ鋳鉄FC250よりなる相手材円筒テストピースの側面に押し付けて、摩耗特性を評価した。試験条件は、エンジン油中(80℃)においてならし運転後、試験面圧30MPaにて一定時間の摩耗試験を行った後のコーティング層の摩耗深さを測定して、摩耗特性を評価した。
実施例2〜4
ポリテトラフルオロエチレンの含有量を10、20、30体積%に変え、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例1と同様にした。表1に、実施例2〜4の樹脂組成物の組成を示した。
比較例1
従来の樹脂組成物として、有機溶剤としてN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を用い、86体積%のポリアミドイミド樹脂、7体積%の二硫化モリブデン(MoS2)、2体積%のグラファイト及び5体積%のテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)を含む組成物を用いた。この組成物は、特開平7-97517号公報に記載の通りに調製した。表1に、比較例1の樹脂組成物の組成を示した。
比較例2〜4
ポリテトラフルオロエチレンの含有量を、1、3、50体積%に変え、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例1と同様にした。表1に、比較例2〜4の樹脂組成物の組成を示した。
Figure 0006211924
実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた摩擦係数の評価を図3に示した。実施例1〜4では、比較例1〜4に対して摩擦係数が著しく低減した。実施例1〜4を比較例1と比較すると、平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレンを添加することにより、摩擦係数が大幅に低減することが示された。また、ポリテトラフルオロエチレンの含有量の増加にともない、摩擦係数の低減が認められるが、ポリテトラフルオロエチレンの含有量が30体積%以上になると、摩擦係数の値はほぼ一定値に漸近していた(実施例4、比較例4)。
また、実施例1〜4及び比較例1〜4の摩耗量をグラフに表したものを図4に示した。ポリテトラフルオロエチレンの含有量の増加にともない、摩耗量は増加し、ポリテトラフルオロエチレンが50体積%の場合(比較例4)、摩耗量は約12.5μmとなり、材料の信頼性が得られる下限の約10μmよりも摩耗量が大きかった。
図3及び図4より、超高分子量ポリマーの樹脂組成物中の含有量は、5〜30体積%であることが好ましく、10〜20体積%であることが更に好ましい。
実施例5
ポリアミドイミド樹脂をエポキシ樹脂に変えた以外は実施例3と同様にした。表2に、実施例5の樹脂組成物の組成を示した。
比較例5〜10
比較例5では、平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレンを用いずに樹脂組成物を実施例1と同様に調製した。比較例6〜8では、ポリテトラフルオロエチレンの分子量を実施例3の分子量から表2に記載された通りの分子量に変えた以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物を調製した。比較例9、10では、ポリテトラフルオロエチレンに変えて二硫化モリブデン(MoS2)(比較例9)、グラファイト(比較例10)を用いる以外は実施例3と同様にした。表2に、比較例5〜10の樹脂組成物の組成を示した。
Figure 0006211924
実施例5及び比較例5〜10で得られた摩擦係数の評価を図5に示した。実施例5は実施例3と同程度の摩擦係数を示し、耐熱性樹脂として、ポリアミドイミド樹脂と同様にエポキシ樹脂(ただし、硬化剤としてアミノ樹脂を使用)を用いることができた。また、平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレンを用いなかった場合(比較例5)や、分子量が実施例3のものとは異なるポリテトラフルオロエチレンを用いた場合には、実施例3と比較して摩擦低減効果が小さかった。また、平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレンに変えて吸油特性の極めて低い固体潤滑剤である二硫化モリブデン(MoS2)(比較例9)、グラファイト(比較例10)を用いた場合も、実施例3と比較して摩擦低減効果が小さかった。
[固体潤滑剤及び硬質粒子の配合量の摩擦係数、焼付特性及び剥離特性への影響]
実施例6〜19では、固体潤滑剤及び硬質粒子の配合量の摩擦係数への影響を評価した。実施例6〜8では、固体潤滑剤として二硫化モリブデン(MoS2)をそれぞれ所定の量で用い、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例3と同様にした。実施例9〜11では、固体潤滑剤としてグラファイトをそれぞれ所定の量で用い、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例3と同様にした。実施例12〜14では、固体潤滑剤として平均分子量2〜3万のテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)をそれぞれ所定の量で用い、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例3と同様にした。実施例15、16では、固体潤滑剤として二硫化モリブデン(MoS2)、グラファイト及び平均分子量2〜3万のテフロン(登録商標)をそれぞれ所定の量で用い、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例3と同様にした。実施例17〜19では、固体潤滑剤として二硫化モリブデン(MoS2)、グラファイト及び平均分子量2〜3万のテフロン(登録商標)をそれぞれ所定の量で用い、硬質粒子としてアルミナ(Al2O3)をそれぞれ所定の量で用い、それに対応してポリアミドイミド樹脂の量を変えた以外は実施例3と同様にした。表3に、実施例6〜19の樹脂組成物の組成を示した。
Figure 0006211924
実施例6〜19で得られた摩擦係数及び焼付特性をそれぞれ図6及び7に示し、剥離特性の評価結果を表3に示した。焼付特性及び剥離特性の評価は以下の通り行った。
〈焼付特性の評価〉
(1) 焼付特性を評価するためのテストピースとしては、摩擦特性評価用のテストピースを使用した。
(2) 図8に示すように、回転する平板テストピースをねずみ鋳鉄FC250よりなる相手材の円筒テストピースの端面に押しつけて、焼付特性を評価した。
(3) 試験条件は、エンジン油中(80℃)においてならし運転後、試験荷重をステップアップさせた時の試験面圧20MPa時の摩擦係数にて摩擦特性を評価し、さらに試験荷重をステップアップさせ、平板テストピースの樹脂組成物の被膜が摩滅、または剥離したときに相手剤と基材とが直接接触し、トルクが急上昇する荷重(焼付荷重)にて焼付特性を評価した。
〈剥離特性の評価〉
(1) 剥離特性を評価するためのテストピースは、摩擦特性評価用のテストピースと同様にして作製した。
(2) 図9に示すように、直径1/8インチのSUJ2よりなる軸受球を平板テストピース上面に押しつけて、剥離特性を評価した。
(3) 試験条件は、エンジン油を平板上に均一に塗布した状態で、試験荷重を0.5〜10Nに徐々にスイープ増加させていき(1ストローク中に変動)、速度15mm/秒で200回摺動させ、試験後に被膜が残存している最大荷重を剥離荷重として計測し、比較評価した。
実施例6〜19のいずれにおいても、平均分子量200万のポリテトラフルオロエチレンが樹脂組成物に配合されているため、比較例1と比較すると摩擦係数は大幅に低減した。また、実施例6〜19の焼付特性について、いずれも焼付面圧は20MPa以上であり、摺動部材としての使用に問題無いと考えられる。しかし、剥離特性の結果から、固体潤滑剤および硬質粒子の配合量が増加すると、樹脂組成物をコーティングして形成される被膜の脆弱化が進行し、より剥離しやすい被膜となった。以上の結果より、固体潤滑剤としての平均分子量50万未満のポリテトラフルオロエチレンは20体積%以下の量で、二硫化モリブデンは30体積%以下の量で、グラファイトは20体積%以下の量で組成物に含まれることが好ましく、また、硬質粒子としてのアルミナは10体積%以下の量で組成物に含まれることが好ましい。
[超高分子量ポリマーの平均粒径の摩擦係数への影響]
本発明の樹脂組成物における超高分子量ポリテトラフルオロエチレンの平均粒径の摩擦係数への影響を調べた。実施例3の樹脂組成物について、超高分子量ポリテトラフルオロエチレンの平均粒径を0.1、1、5、10、20μm(それぞれ実施例20〜24)としたものを準備し、膜厚10μmのコーティングが形成された摩擦特性評価用のテストピースを作製し、評価を行った。得られた結果を表4及び図10に示す。
Figure 0006211924
表4及び図10より、超高分子量ポリテトラフルオロエチレンの平均粒径が0.1μm〜10μmである場合には、優れた摩擦低減効果が得られ、また、樹脂組成物のコーティング性及びコーティングして形成された被膜の表面の粗さについても良好であった。
[浮動ライナ式フリクション測定用エンジンを用いたフリクション評価]
本発明の樹脂組成物の組成を最適化した実施例25の樹脂組成物及び比較例1の樹脂組成物について、浮動ライナ式フリクション測定用エンジンを用いてフリクション低減効果を確認した。
実施例25の樹脂組成物の組成を表5に示す。
Figure 0006211924
試験は以下の方法で行った。
(1) 被膜組成物を鋳造アルミAC8Aよりなるピストンのスカート表面に100番のメッシュサイズのスクリーンを用いてスクリーン印刷を行い、180℃で90分間焼成してN-メチル-2-ピロリドンを揮発させることにより、膜厚約10μmのコーティングを形成したピストンを作製した。
(2) 作製したピストンにピストンリングなどを取り付け、浮動ライナ式フリクション測定用エンジンに組み込み、摩擦損失を摩擦平均有効圧力(FMEP)(ピストンの運動により生じた摩擦仕事をエンジン行程容積で除した値である)により評価した。ピストンと摺動する相手材には、面粗さが十点平均粗さ(Rz)で2〜4μmである鋳鉄シリンダライナを用いた。同装置では、シリンダライナにて結合された荷重測定用センサーによりピストンが上下方向に摺動する際にシリンダライナーに加わる摩擦力を測定している。
(3) 浮動ライナ式フリクション測定用エンジンにてフリクションを測定する際の試験条件は、エンジン回転数800〜2400rpm、負荷300〜900kPa、潤滑油温度80℃である。
実施例25及び比較例1の樹脂組成物を用いた場合のFMEPの差を図11に示す。この図において、縦軸の値が正の場合にはフリクション低減効果が無く、負の値を示す場合にはフリクション低減効果があることを意味する。図11から、実施例25の樹脂組成物は比較例1の樹脂組成物に対して優れたフリクション低減効果を示すことが示された。
本発明の樹脂組成物を用いることにより、摩擦特性及び耐摩耗性などのフリクションが改善された摺動用樹脂組成物を提供することが可能となる。

Claims (5)

  1. 平均分子量が50万以上300万未満である超高分子量ポリマー5〜30体積%と、平均分子量が50万未満であるポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリブデン及びグラファイトから選択される少なくとも1種の固体潤滑剤とを含む摺動用樹脂組成物であって、超高分子量ポリマーがポリテトラフルオロエチレンである摺動用樹脂組成物(但し、平均分子量が50万以上100万未満であるポリテトラフルオロエチレンを含む樹脂組成物を除く。)
  2. 超高分子量ポリマーの平均粒径が0.1μm〜10μmである請求項1に記載の摺動用樹脂組成物。
  3. 樹脂が、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の摺動用樹脂組成物。
  4. アルミナ及びシリカから選択される少なくとも1種の硬質粒子をさらに含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の摺動用樹脂組成物。
  5. 潤滑油を用いた湿式条件で使用され、請求項1〜4のいずれか1項に記載の摺動用樹脂組成物が摺動面にコーティングされた摺動部材。
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