JP6211448B2 - 放電加工油組成物 - Google Patents

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本発明は放電加工油組成物に関する。
放電加工法は、絶縁性媒体内で電極(銅、グラファイトなど)と導電性の被加工物との間を数ミクロンから数十ミクロンの狭い間隔を保って対向させ、この間隔を介して加工電源からパルス的に電圧を供給すると、電極と工作物との間隔がその電圧で放電を開始する間隔である時に放電を生じ被加工物を高精度に加工する方法である。
加工速度(加工能率)は、電源の能力をどの程度引き出すことができるかの尺度であり、加工精度(加工表面の凹凸、即ち、表面粗さや、放電によって油などの燃焼滓の付着による加工表面の汚れ、所謂、しみの有無などで示される)と並び放電加工法における基本性能の一つである。
絶縁性媒体として用いられる放電加工油は、加工精度だけでなく、加工速度にも大きな影響を及ぼし、また、放電加工により生じた溶融金属を飛散させる、飛散した加工粉を極間外に排除する、放電加工による加熱部を冷却する、極間の絶縁回復を行なう等重要な役割を果たしている。
このような放電加工油の基油としては、従来、鉱油、ノルマルパラフィン、イソパラフィンなどの炭化水素系溶剤が使用されている(特許文献1〜3参照)。
特開2001−115179号公報 特開2003−342595号公報 特開2005−154471号公報
近年、臭気や肌荒れなどの作業環境の向上や、更なる加工速度の向上、特に高仕上げ時の加工速度の向上が求められるようになってきており、各種の検討が行われてきた。しかしながら、上述した従来の炭化水素系溶剤では十分な効果が得られていなかった。
本発明者らは前記課題について鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、40℃における動粘度が0.5〜3.0mm/sで、ナフテン分が30〜80容量%、芳香族分が3容量%以下である炭化水素油を基油とし、(A)ヒドロキシフェニル基を2個以上含有する化合物を組成物全量基準で0.05質量%以上2質量%以下、および(B)重量平均分子量800以上の高分子化合物を組成物全量基準で3質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする放電加工油組成物である。
本発明の放電加工油は、特に高仕上げ時の加工速度の向上効果に優れ、また臭気や肌荒れなどの作業環境も良好である。
以下、本発明について詳述する。
本発明の放電加工油組成物は、基油として40℃における動粘度が0.5〜3.0mm/sであり、ナフテン分が30〜80容量%で、芳香族分が3容量%以下である炭化水素油が用いられる。
本発明の放電加工油組成物において、基油として用いる炭化水素油の40℃における動粘度は、0.5mm/s以上であることが必要であり、1mm/s以上が好ましく、1.2mm/s以上がより好ましい。一方、3.0mm/s以下であることが必要であり、2.5mm/s以下が好ましく、2.3mm/s以下がより好ましい。40℃動粘度が0.5mm/sより低いと補給量が増加する可能性があり、また臭気の原因となる場合がある。一方、3.0mm/sより高いと加熱部の冷却不良、溶融金属(加工粉)の飛散、除去防止が不十分となり加工速度が損なわれるおそれがある。
なお、本発明における動粘度とは、JIS K 2283に準拠して測定される値を意味する。
本発明に係る炭化水素油のナフテン分の含有量は30容量%以上であることが必要であり、35容量%以上が好ましく、40容量%以上がより好ましく、45容量%以上が最も好ましい。一方、80容量%以下であることが必要であり、75容量%以下が好ましく、70容量%以下がより好ましく、65容量%以下が最も好ましい。ナフテン分の含有量が80容量%より多いと臭気を発し、作業環境悪化につながるため好ましくなく、30容量%より少ないと加工速度が低下するおそれがある。
本発明に係る炭化水素油の芳香族分の含有量は3容量%以下であることが必要であり、2容量%以下が好ましく、1容量%以下がより好ましい。芳香族分の含有量が3容量%より多いと、臭気を発し、また皮膚刺激性が発現するので、作業環境悪化につながり好ましくない。
なお、本発明における芳香族分とは、JIS K 2536「石油製品−炭化水素タイプ試験」の蛍光指示薬吸着法に準拠して測定される値を意味する。
本発明に係る炭化水素油のパラフィン分の含有量は特に限定されないが、20容量%以上であることが好ましく、25容量%以上がより好ましく、35容量%以上がさらに好ましく、40容量%以上が最も好ましい。一方、70容量%以下であることが好ましく、65容量%以下がより好ましく、60容量%以下が最も好ましい。パラフィン分の含有量が70容量%より多いと加工速度が低下し、20容量%より少ないと臭気が強くなり、それぞれ好ましくない。
ここで、パラフィン分及びナフテン分は、ASTM D2786「Standard Test Method for Hydrocarbon Types Analysis of Gas-Oil Saturates Fractions by High Ionizing Voltage Mass Spectrometry」に準拠して測定される、パラフィン(アルカン)分及びナフテン分の容量百分率(容量%)(前記飽和分全量基準)を意味する。
本発明の放電加工油組成物において基油として用いられる炭化水素油は、パラフィン基系、ナフテン基系もしくは混合基原油を、常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られる鉱油が、本発明の基油として使用可能である。また、これらの鉱油にさらに低芳香族処理を施した鉱油も、勿論、本発明の基油として使用することができる。
本発明の放電加工油組成物における基油は、上記した鉱油の単一種又は複数種で構成されて差し支えない。さらに、炭化水素からなる合成油を配合することもできる。このような合成油としては、具体的には例えば、ポリ−α−オレフィン(プロピレンオリゴマー、イソブチレンオリゴマー、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)又はその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、プロピレンオリゴマー水素化物、イソブチレンオリゴマー水素化物及びポリブテン水素化物等が挙げられる。
本発明の放電加工油組成物は、上記の炭化水素油からなる基油を必須成分として含有するものであるが、これ以外の他の基油を併用しても良い。他の基油としては、炭化水素以外の合成油および油脂のいずれでも用いることできる。このような合成油としては、エステル化合物、エーテル化合物、シリコーン油等が挙げられる。エステル化合物としては、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)がある。エーテル化合物としては、ジアルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテル、ポリアルキレングリコールやポリビニールエーテル等が挙げられる。
他の基油を含有させる場合の含有量は、本発明の効果が損なわれない限り特に制限はなく任意に選択できるが、組成物全量基準で、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが最も好ましい。
本発明の放電加工油組成物における基油の含有量は、組成物全量基準で、70質量%以上であることが好ましく、75質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、70質量%以上が最も好ましい。一方、組成物全量基準で、96.95質量%以下であることが好ましく、96質量%以下がより好ましく、95質量%以下がさらに好ましい。基油の含有量を96.95質量%以下とすることにより、極間に滞留する加工屑やタール状物質の排除が容易となり、一方、70質量%以上とすることで良好な加工速度をえることとなる。
本発明の放電加工油組成物は、(A)成分として、ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物を含有する。
本発明で用いる(A)成分の化合物は、ヒドロキシフェニル基を3個以上有する化合物であっても良いが、よりタール状物質の生成を抑制できることから、ヒドロキシフェニル基を2個有する化合物であることが好ましい。さらに、複数のヒドロキシフェニル基は、フェニル基同士が直接結合していても良いし、炭化水素基を介して結合していても良い、あるいは酸素や硫黄など炭素、水素以外の原子を含む結合基を介して結合していても良い。酸素及び/又は硫黄を含む結合基としては、−S−、−O−C(=O)−、及びこれらと炭化水素基を組み合わせたものなどが挙げられる。これらの結合基の中でも、よりタール状物質の生成を抑制できることから、酸素を含む基、硫黄を含む基、または酸素及び硫黄を含む基であることが好ましく、酸素及び硫黄を含む基であることがより好ましい。
(A)成分が有するヒドロキシフェニル基のそれぞれは、置換又は未置換のいずれであってもよいが、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていることが好ましい。また、(A)成分が有するヒドロキシフェニル基のそれぞれが炭素数1〜4のアルキル基で置換されている場合の置換基の数は特に制限されないが、(A)成分としては、各ヒドロキシフェニル基に上記アルキル基を1個以上有する化合物であることが好ましく、2個以上有する化合物であることがより好ましい。
本発明で用いる(A)成分としては、下記一般式(1)で表されるビスフェノール化合物が好ましい。
Figure 0006211448
一般式(1)において、R、R、R及びRは、それぞれ個別に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R、R、R及びRは、それぞれ個別に炭素数1〜10のアルキレン基を示す。
上記R〜Rで表されるアルキル基は、直鎖状でも分枝状でも良く、これらの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基等を挙げることができる。これらの中でもタール状物質の抑制効果に優れ加工速度を向上できる点からtert−ブチル基が好ましい。
上記R〜Rで表されるアルキレン基は、直鎖状でも分枝状でも良く、これらの具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等のアルキレン基(これらのアルキレン基は直鎖状でも分枝状でも良い)等を挙げることができる。これらの中でも、タール状物質の抑制効果に優れ加工速度を向上できる点からメチレン基、エチレン基(ジメチレン基、メチルメチレン基)が好ましい。
本発明で用いる(A)成分の好ましい具体例としては、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006211448
(A)成分の含有量は、組成物全量基準で、0.05質量%以上であることが必要であり、0.07質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、2.0質量%以下であることが必要であり、1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。(A)成分の含有量が0.05質量%未満の場合は、放電加工の際のタール状物質の生成抑制効果が不十分となり、また加工速度が低下するおそれがあり、2.0質量%を超えると、電極の消耗が増大する傾向となり、また、表面状態が低下するおそれがある。
本発明の放電加工油組成物は、(B)成分として、重量平均分子量800以上の高分子化合物を含有する。
(B)成分の高分子化合物の重量平均分子量は、好ましくは900以上であり、さらに好ましくは1000以上である。重量平均分子量が900より低いと十分な加工速度が得られない場合がある。一方、重量平均分子量の上限は、特に制限はないが、通常5000以下であり、好ましくは4000以下、さらに好ましくは3000以下である。
(B)成分の具体例としては、ポリ−α−オレフィン(例えば、ポリブテン、ポリイソブチレンなど)又はこれらの水素化物、ポリアミド化合物、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート、ポリ(メタ)アクリレート、エチレン−プロピレン共重合体又はその水素化物、及びスチレン−無水マレイン酸共重合体を挙げることができる。
これらの中でも加工精度、及び加工速度をより上げることができ、またべたつきなどによる作業性の改善にも優れた効果がバランスよく得られることから、ポリ−α−オレフィン(例えば、ポリブテン、ポリイソブチレンなど)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(メタ)アクリレート、又はこれらの水素化物であることがより好ましく、ポリブテン又はその水素化物が特に好ましい。また、ポリブテン又はその水素化物はしみが発生しにくいという点からも好ましい。
なお、ここでいうポリブテンとは、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン及びこれらの混合物の重合体並びにその水素化物をいう。
(B)成分の含有量は、組成物全量基準で、3質量%以上であることが必要であり、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。一方、その含有量は、組成物全量基準で10質量%以下であることが必要であり、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。(B)成分の含有量が組成物全量基準で3質量%未満である場合は、充分な加工速度及び良好な加工精度を得ることが困難になり、10質量%を超える場合は、べとつきなどの作業性が悪化し、またタール状物質の生成が多くなりやすく、それぞれ好ましくない。
(B)成分を含有させることにより、加工速度を向上させることができ、また(A)成分との併用により、タール状物質の生成を抑制して高水準の加工面の表面状態及び加工速度を達成することが可能なだけでなく、且つ使用期間が長期に及ぶ場合であっても加工面の表面状態を高水準で維持することが可能となる。
本発明の放電加工油組成物は、放電加工油組成物としての性能をさらに高める目的で、必要に応じて他の添加剤をさらに含有していてもよい。
かかる添加剤としては、具体的には、樹脂、酸化防止剤、消泡剤、錆止め剤、金属不活性化剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、及び界面活性剤等が例示できる。これら添加剤の含有量は、放電加工油組成物全量基準で通常0.005〜10質量%である。
樹脂としては、例えば、テルペン樹脂及び石油樹脂を挙げることができる。
テルペン樹脂としては、例えば、ヘミテルペン、ジペンテンなどのモノテルペン、セスキテルペン、ジテルペン、セスタテルペン、トリテルペン、テトラテルペン、ポリテルペンの重合体、又はこれらの水素化物、あるいはこれらの変性樹脂を挙げることができる。
また石油樹脂としては、例えば、石油の分解留分のうち、炭素数4又は5の炭化水素留分、又は炭素数9又は10の炭化水素留分を原料にした樹脂、あるいはこれらの留分を混合原料とした樹脂、あるいはこれらの変性樹脂、シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合系石油樹脂、またはこれらの水素化物、あるいはこれらの変性樹脂を挙げることができる。
上記構成を有する本発明の放電加工油組成物によれば、放電加工の際の加工性(加工速度)と被加工材の品質、作業環境とを高水準で両立することが可能となる。ここで、放電加工とは、工具電極と被加工体とを油や水などの放電加工液中で対向させ、二極間に高い繰返し数のパルス状の放電電流を発生させて加工を行うもので、放電電流や電流パルス幅が大きくなるほど加工速度が大きくなるが、その反面、加工面は荒くなる(このような加工を「荒加工」という。)。一方、放電電流やパルス幅を小さくすることで、加工面の面粗さを、例えばRzで5μm以下となるように仕上げることができる(このような加工を「仕上げ加工」という。)。本発明の放電加工油組成物は、荒加工、仕上げ加工のいずれにおいても好適に用いることができるが、特に仕上げ加工に適したものであり、より加工速度を高めて加工性を向上させることができるものである。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した基油および添加剤は以下の通りである。
(1)基油として、表1に示す基油1〜基油11を用いた。
(2)(A)成分として、前記した一般式(1)で表される化合物A1〜A7を用いた。表2中のR〜Rは一般式(1)の置換基R〜Rを意味する。
(3)(B)成分として、表3に示す高分子化合物B1〜B6を用いた。
(4)その他の添加剤C1として、テルペン樹脂(重量平均分子量1480)を用いた。
(実施例1〜21および比較例1〜16)
表4の実施例に示す本発明の放電加工油組成物および表5の比較例に示す比較用の各組成物を調製し、サーボ付き放電加工機(ダイヤックスEA12E、三菱電機(株)製)を用いて下記の条件で加工を行い、下記に示す評価方法で金属の加工速度、加工面の状態、タール生成状態、臭気を評価した。その結果を表4および表5に示す。基油および添加剤の含有量はいずれも組成物全量基準である。
加工槽に12Lの加工液(放電加工油組成物)を満たして、以下の試験を行った。放電加工の条件は以下のとおりである。下記加工を加工毎にワークを取り替えて15回連続で行い、15回目の加工について加工速度、加工面状態、タール生成状態を評価した。なお、ワークは、SKD−61材(20mm×60mm×30mm)を用いた。
電極:銅製四角棒電極(10mm×10mm)
電流ピーク値:1.0A
パルス幅 ON:2.0μ秒
休止時間 OFF:8.0μ秒
電極の入り込み深さ:2mm
加工時間:40分
(加工速度の評価)
加工に要した時間(電極入り込み深さが所定の位置になるまでの時間)および加工前後のワークの重量変化を測定し、下記の式を用いて加工速度を算出した。算出された加工速度が0.2(mg/分)以上のものを合格と評価した。なお、加工できなかったものについては×と記載し、その他の評価は実施しなかった。
加工速度(mg/分)=加工前後のワークの重量変化(mg)/加工に要した時間(分)
(加工面の評価)
加工後のワークの表面を光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下の通りである。◎、○および△を合格と評価し、×を不合格と評価した。
◎:加工後のワーク表面にしみの発生がなく均一な放電痕が認められた。
○:加工後のワーク表面に僅かなしみの発生があるが均一な放電痕が認められた。
△:加工後のワーク表面に僅かなしみの発生があり一部不均一な放電痕が認められた。
×:加工後のワーク表面にしみの発生があり不均一な放電痕が認められた。
(タール生成状態の評価)
加工後の電極、並びに加工槽の壁面及び底面へのタール付着状況を目視で観察した。評価基準は以下の通りである。◎、○および△を合格とし、×を不合格とした。
◎:タールの生成が認められなかった。
○:タールの生成が極微量認められた。
△:タールの生成が電極のみに明確に認められた。
×:タールの生成が電極、壁面共に明確に認められた。
(臭気の評価)
上記条件で加工した時の加工槽の臭気を判定した。10人の被験者に嗅いでもらい、『気にならない』を0点、『やや臭気がある』を2点、『臭気がある』を4点として点数をつけ平均値を算出した。評価基準は以下の通りである。○および△を合格と評価し、×を不合格と評価した。
○:平均点が1点未満
△:平均点が1点以上2点未満
×:平均点が2点以上
Figure 0006211448
Figure 0006211448
Figure 0006211448
Figure 0006211448
Figure 0006211448


Claims (3)

  1. 40℃における動粘度が0.5〜3.0mm/sで、ナフテン分が51〜80容量%、芳香族分が3容量%以下である炭化水素油を基油とし、(A)ヒドロキシフェニル基を2個以上含有する化合物を組成物全量基準で0.05質量%以上2質量%以下、および(B)重量平均分子量800以上の高分子化合物を組成物全量基準で3質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする放電加工油組成物。
  2. (A)成分が、下記一般式(1)で表されるビスフェノール化合物であることを特徴とする請求項1に記載の放電加工油組成物。
    Figure 0006211448
    (一般式(1)において、R、R、R及びRは、それぞれ個別に炭素数1〜4のアルキル基を示し、R、R、R及びRは、それぞれ個別に炭素数1〜10のアルキレン基を示す。)
  3. (B)成分が、ポリ−α−オレフィン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(メタ)アクリレート、又はこれらの水素化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の放電加工油組成物。
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