JP2005154471A - 放電加工油組成物 - Google Patents
放電加工油組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005154471A JP2005154471A JP2003390839A JP2003390839A JP2005154471A JP 2005154471 A JP2005154471 A JP 2005154471A JP 2003390839 A JP2003390839 A JP 2003390839A JP 2003390839 A JP2003390839 A JP 2003390839A JP 2005154471 A JP2005154471 A JP 2005154471A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric discharge
- oil
- discharge machining
- compound
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Abstract
【課題】 タール状物質の生成を抑制して高水準の加工面の表面状態及び加工速度を達成することが可能であり、且つ使用期間が長期に及ぶ場合であっても加工面の表面状態を高水準で維持することが可能な放電加工油組成物を提供すること。
【解決手段】 鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油と、ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物と、重量平均分子量が650〜1200であるポリブテンと、を含有することを特徴とする放電加工油組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油と、ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物と、重量平均分子量が650〜1200であるポリブテンと、を含有することを特徴とする放電加工油組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、放電加工油組成物に関する。
放電加工法は、導電性の被加工物と電極(銅、グラファイトなど)とを絶縁性媒体内で所定間隔(通常、数μm〜数十μm)をもって対向させ、加工電源から電極にパルス電圧を供給して被加工物と電極との間に放電を生じさせ、その放電を利用して被加工物を加工する方法である。
このような放電加工法における基本的なファクターとしては、放電加工後の加工面の表面状態、加工速度(加工能率ともいう)が挙げられる。加工面の表面状態は、例えば、表面粗さが均一であること、均一な放電痕を示すこと、加工面に汚れや染みがないことなどの指標に基づき評価される。また、加工速度は、電源の能力をどの程度引き出すことができるかの尺度である。
一方、絶縁性媒体として用いられる放電加工油は、加工面の表面状態や加工速度に大きな影響を及ぼす。そこで、放電加工油の特性を改善すべく、高分子化合物が配合された放電加工油(例えば、特許文献1〜3参照)、芳香族化合物が配合された放電加工油(例えば、特許文献4参照)などの使用が提案されている。
特開昭59−187424号公報
特開昭62−277220号公報
特開平6−155165号公報
特開平2−76626号公報
しかし、上記従来の放電加工油であっても、以下の点で改善の余地がある。
すなわち、放電加工の際には、放電加工油を媒体として瞬間的に放電が行われるため、放電加工油が局部的に高温に晒されてその一部が熱分解し、さらに熱分解生成物が重縮合してタール状物質が生成することがある。このようなタール状物質を含む放電加工油を用いて放電加工を行うと、タール状物質が電極や被加工物(ワーク)に付着し、放電の集中が起こり、その結果、加工面に局部的な凹凸が発生する現象が起こりやすくなる。従って、加工面の表面状態を更に向上させるためには、タール状物質の生成を十分に抑制する必要がある。
なお、放電加工油からタール状物質を除去する方法としてはフィルターを用いる方法があるが、このような系で生じるタール状物質は、通常、粒径1μm以下の微細な粒子を含んでいるため、フィルターに対する要求特性も非常に厳しいものとなり、さらには複雑な設備や煩雑な作業が必要となる。
また、放電加工油は長期間にわたって使用されることが多いため、放電加工油には、長期間使用した場合であっても加工面の表面状態が悪化しない又は悪化しにくいという特性が求められる。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、タール状物質の生成を抑制して高水準の加工面の表面状態及び加工速度を達成することが可能であり、且つ使用期間が長期に及ぶ場合であっても加工面の表面状態を高水準で維持することが可能な放電加工油組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の放電加工油組成物は、鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油と、ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物と、重量平均分子量が650〜1200であるポリブテンと、を含有することを特徴とする。
本発明の放電加工油組成物によれば、ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物と、重量平均分子量が650〜1200であるポリブテンとを、鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油に含有せしめることによって、放電加工に伴うタール状物質の生成が十分に抑制されるため、タール状物質の生成を抑制して高水準の加工面の表面状態及び加工速度を達成することができ、且つ使用期間が長期に及ぶ場合であっても加工面の表面状態を高水準で維持することができる。
また、本発明の放電加工油組成物は加工屑の排出性(分散性)に優れ、さらに当該排出性を長期間維持することが可能なものであり、この点でも加工面の表面状態の向上に非常に有効である。すなわち、一般的には、加工屑を含む放電加工油を用いて放電加工を行うと放電の集中が起こりやすくなるが、本発明の放電加工油組成物によれば、加工屑を十分に分散して放電の集中を抑制することができる。
また、本発明の放電加工油組成物は、電極等の冷却特性に優れると共に、当該冷却特性を長期間維持することが可能なものであり、加工速度の向上の点で非常に有効である。
さらに、本発明の放電加工油組成物によれば、放電加工機内での飛散によるべたつき、放電加工油の蒸発による臭気などを抑制することができ、作業性及び作業環境の改善の点でも非常に有用であり、特に、タール状物質の生成による作業性及び作業環境への悪影響が小さい。
本発明によれば、タール状物質の生成を抑制して高水準の加工面の表面状態及び加工速度を達成することが可能であり、且つ使用期間が長期に及ぶ場合であっても加工面の表面状態を高水準で維持することが可能な放電加工油組成物が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の放電加工油組成物においては、鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油が使用される。
鉱油としては、具体的には例えば、パラフィン系またはナフテン系の原油の蒸留により得られる灯油留分;灯油留分からの抽出操作等により得られるノルマルパラフィン;及びパラフィン系またはナフテン系の原油の蒸留により得られる潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、及び白土処理等の精製処理等を一つ以上適宜組み合わせて精製したもの等が挙げられる。
合成油としては、具体的には例えば、ポリ−α−オレフィン(プロピレンオリゴマー、イソブチレンオリゴマー、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンオリゴマー等)又はその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリグリコール、シリコーン油、ジアルキルジフェニルエーテル、及びポリフェニルエーテル等が挙げられる。なお、通常イソパラフィンと呼ばれる合成油には、プロピレンオリゴマー水素化物、イソブチレンオリゴマー水素化物及びポリブテン水素化物が包含される。
上記の合成油のうち、アルキルベンゼンとしては、任意のものが使用可能であるが、アルキル基を1個又は2個有するものが好ましく、アルキル基を1個有するものがより好ましい。また、アルキルベンゼンが有するアルキル基の炭素数は、好ましくは8〜40、より好ましくは8〜24が好ましい。アルキル基の炭素数が8未満の場合は揮発性が増加するおそれがあり、40を越える場合は放電加工油の基油としての性能が不十分となるおそれがある。アルキル基は、直鎖状でも分枝状でもよいが、作業の安全性の面から分枝状アルキル基であることが好ましい。なお、アルキルベンゼンは、単一の構造のアルキルベンゼンであってもよく、異なる構造を有するアルキルベンゼンの2種類以上の混合物であってもよい。
本発明においては、上記鉱油又は合成油のうちの1種類を単独用いてもよく、あるいは2種類以上の混合物を用いてもよい。また、混合基油における組み合わせは、鉱油同士、合成油同士、鉱油と合成油との組み合わせのいずれであってもよい。さらに、混合比は、基油の40℃における動粘度が上記の範囲内であれば特に限定されず、適宜選定することができる。
本発明で用いられる基油の飽和分は、臭気などの作業環境の点から、95容量%以上であることが好ましく、98容量%以上であることがより好ましく、99容量%以上であることがさらに好ましく、100容量%であることが特に好ましい。なお、ここでいう飽和分とは、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法(FIA法)により測定した値を示す。上記飽和分の多い基油としては、具体的にはノルマルパラフィン、イソパラフィン等が挙げられる。
ノルマルパラフィン及び/又はイソパラフィンを用いる場合、その含有量(合計含有量)は、臭気などによる作業環境の悪化を招かないために、組成物全量基準で、40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50質量%以上、最も好ましくは60質量%以上である。一方、その含有量は、加工面の表面状態及び加工速度を向上させ、またタール状物質の生成を抑制するために、組成物全量基準で、99.85質量%以下であることが好ましく、より好ましくは99.5質量%以下、最も好ましくは99.0質量%以下である。
本発明で用いる基油としては、上述のように、臭気などの作業環境をより改善できることから、ノルマルパラフィン及び/又はイソパラフィンを用いることが好ましい。
本発明で用いられる基油の40℃における動粘度は、火災に対する安全性の面から、0.5mm2/s以上であることが必要である。より火災に対する安全性を確保するためには、当該基油の40℃における動粘度は、好ましくは1mm2/s以上、より好ましくは1.5mm2/s以上である。一方、加工屑排除、電極等の冷却作用を良好に維持するために、当該基油の40℃における動粘度は20mm2/s以下であることが必要である。さらに、加工屑の除去が容易である、加工面の表面状態が良好である、また電極等の冷却作用が良好である、及び加工速度が向上するなどのより優れた効果を得るために、当該基油の40℃における動粘度は、好ましくは15mm2/s以下、より好ましくは10mm2/s以下、さらに好ましくは5mm2/s以下、最も好ましくは3mm2/s以下である。ここでいう動粘度は、1種類の基油を単独で用いる場合はその基油の動粘度を意味し、2種類以上の基油を混合して用いる場合は混合基油の動粘度を意味ずる。
また、2種以上の基油を併用する場合、火災に対する安全性の面から、各基油の40℃における動粘度は、0.5mm2/s以上であることが好ましく、1mm2/s以上であることがより好ましく、1.5mm2/s以上であることが特に好ましい。また、加工屑の除去が容易である、加工面の表面状態が良好である、また電極等の冷却作用が良好である、及び加工速度が向上するなどのより優れた効果を得るために、各基油の40℃における動粘度は、20mm2/s以下であることが好ましく、15mm2/s以下であることがより好ましく、10mm2/s以下であることがさらに好ましく、5mm2/s以下であることが特に好ましく、3mm2/s以下であることが最も好ましい。
基油の含有量は、組成物全量基準で、40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上、最も好ましくは70質量%以上である。一方、極間に滞留する加工屑やタール状物質の排除を容易にするために、基油の含有量は、組成物全量基準で、99.85質量%以下であることが好ましく、より好ましくは99.5質量%以下、最も好ましくは99.0質量%以下である。
本発明の放電加工油組成物は、上記の基油に加えて、(A)ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物(以下、場合により「化合物(A)」という)を含有する。化合物(A)が有するヒドロキシフェニル基のそれぞれは、置換又は未置換のいずれであってもよいが、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていることが好ましい。また、化合物(A)が有するヒドロキシフェニル基のそれぞれが炭素数1〜4のアルキル基で置換されている場合の置換基の数は特に制限されないが、化合物(A)としては、各ヒドロキシフェニル基に上記アルキル基を1個以上有する化合物であることが好ましく、2個以上有する化合物であることがより好ましい。また、本発明で用いる化合物は、ヒドロキシフェニル基を3個以上有する化合物であっても良いが、よりタール状物質の生成を抑制できることから、ヒドロキシフェニル基を2個有する化合物であることが好ましい。さらに、複数のヒドロキシフェニル基は、フェニル基同士が直接結合していても良いし、炭化水素基を介して結合していても良い、あるいは酸素や硫黄など炭素、水素以外の原子を含む結合基を介して結合していても良い。酸素及び/又は硫黄を含む結合基としては、−S−、−O−C(=O)−、及びこれらと炭化水素基を組み合わせたものなどが挙げられる。これらの結合基の中でも、よりタール状物質の生成を抑制できることから、酸素を含む基、硫黄を含む基、または酸素及び硫黄を含む基であることが好ましく、酸素及び硫黄を含む基であることがより好ましい。
本発明で用いるヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物は、下記一般式(1)で表されるビスフェノール化合物であることが好ましい。
上記R1〜R4で表されるアルキル基は、直鎖状でも分枝状でも良く、これらの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基等を挙げることができる。これらの中でもタール状物質の抑制効果に優れる点からtert−ブチル基が好ましい。
上記R5〜R8で表されるアルキレン基は、直鎖状でも分枝状でも良く、これらの具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等のアルキレン基(これらのアルキレン基は直鎖状でも分枝状でも良い)等を挙げることができる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基(ジメチレン基、メチルメチレン基)が好ましい。
本発明で用いるヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物の好ましい具体例を示す。
また、本発明の放電加工油組成物は、上記の基油及び化合物(A)に加えて、(B)重量平均分子量650〜1200のポリブテン(以下、場合により「化合物(B)」という)を含有する。ここでいうポリブテンとは、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン及びこれらの混合物の重合体並びにその水素化物をいう。
化合物(B)の重量平均分子量は、加工面の表面状態を向上させると共にその特性を長期間にわたって高水準に維持できる点、並びにべたつきなどによる作業性の改善の点から、1200以下であることが必要であり、1000以下が好ましく、800以下がより好ましい。また、加工速度の向上の点から、化合物(B)の重量平均分子量は、650以上であることが必要であり、700以上が好ましく、750以上がより好ましい。
本発明で用いられる化合物(B)の含有量は任意であるが、通常組成物全量基準で0.1〜20質量%である。化合物(B)の含有量は、加工速度及び加工面の表面状態の点から、組成物全量基準で、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、1質量%以上が特に好ましい。また、タール状物質の生成を抑制し、加工面の表面状態を向上させると共にその特性を長期間にわたって高水準に維持できる点、並びにぺたつきなどの作業性の改善の点から、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明の放電加工油組成物は、放電加工油組成物としての性能をさらに高める目的で、必要に応じて化合物(A)、(B)以外の添加剤をさらに含有していてもよい。
かかる添加剤としては、具体的には、酸化防止剤、消泡剤、錆止め剤、金属不活性化剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、及び界面活性剤等が例示できる。これら添加剤の含有量は、放電加工油組成物全量基準で通常0.005〜10質量%である。
本発明の放電加工油組成物の40℃における動粘度は特に制限されないが、火災に対する安全性の面から、0.5mm2/s以上であること好ましく、1mm2/s以上であることがより好ましく、1.5mm2/s以上であることがさらに好ましい。一方、加工屑排除、電極等の冷却作用を良好に維持する点、さらには、加工屑の除去が容易である、加工面の表面状態が良好である、また電極等の冷却作用が良好である、及び加工速度が向上するなどのより優れた効果を得るために、当該基油の40℃における動粘度は、好ましくは20mm2/s以下、より好ましくは15mm2/s以下、さらに好ましくは10mm2/s以下、特に好ましくは5mm2/s以下、最も好ましくは3mm2/s以下である。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜7及び比較例1〜5]
以下に示す基油及び化合物(A)、(B)を用いて、表1又は2に示す組成を有する放電加工油組成物を調製した。
[実施例1〜7及び比較例1〜5]
以下に示す基油及び化合物(A)、(B)を用いて、表1又は2に示す組成を有する放電加工油組成物を調製した。
(基油)
基油1:ノルマルパラフィン(飽和分:100容量%、40℃における動粘度:1.75mm2/s)
基油2:イソパラフィン(飽和分:99.9容量%、40℃における動粘度:2.45mm2/s)
(化合物(A))
A1:下記式で表される化合物
基油1:ノルマルパラフィン(飽和分:100容量%、40℃における動粘度:1.75mm2/s)
基油2:イソパラフィン(飽和分:99.9容量%、40℃における動粘度:2.45mm2/s)
(化合物(A))
A1:下記式で表される化合物
B1:ポリブテン水素化物(重量平均分子量:630)
B2:ポリブテン水素化物(重量平均分子量:750)
B3:ポリブテン水素化物(重量平均分子量:1000)
B4:ポリブテン水素化物(重量平均分子量:2900)。
次に、得られた放電加工油組成物(油剤)を用い、サーボ付き放電加工機(ダイヤックスEA12E、三菱電気(株)製)を利用して、下記の加工条件で加工を行った。そして加工油組成物に対する性能を下記(1)〜(3)に示す評価方法で評価した。それらの評価結果を表に示す。
(加工条件)
電極:銅製四角棒電極(10mm×10mm)
ワーク:SKD−61材(20mm×60mm×30mm)
電流ピーク値(A):2.5
パルス幅 ON(μ sec):4.0
休止時間 OFF(μ sec):8.0
電極の入り込み深さ(mm):10
加工時間(分):30
加工液:加工槽に12Lの加工油組成物を満たした。
(1)加工速度評価
加工に要した時間(電極入り込み深さが所定の位置になるまでの時間)及び加工前後のワークの重量変化を測定し、下記の式を用いて加工速度を算出した。
加工速度(mg/分)=加工前後のワークの重量変化(mg)/加工に要した時間(分)
(2)加工面の表面状態の評価
加工後のワークの表面をキーエンス製光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下の通り。
(加工条件)
電極:銅製四角棒電極(10mm×10mm)
ワーク:SKD−61材(20mm×60mm×30mm)
電流ピーク値(A):2.5
パルス幅 ON(μ sec):4.0
休止時間 OFF(μ sec):8.0
電極の入り込み深さ(mm):10
加工時間(分):30
加工液:加工槽に12Lの加工油組成物を満たした。
(1)加工速度評価
加工に要した時間(電極入り込み深さが所定の位置になるまでの時間)及び加工前後のワークの重量変化を測定し、下記の式を用いて加工速度を算出した。
加工速度(mg/分)=加工前後のワークの重量変化(mg)/加工に要した時間(分)
(2)加工面の表面状態の評価
加工後のワークの表面をキーエンス製光学顕微鏡で観察した。評価基準は以下の通り。
良:加工後のワーク表面にしみの発生がなく均一な放電痕が認められた
やや不良:加工後のワーク表面に僅かなしみの発生があり一部不均一な放電痕が認められた
不良:加工後のワーク表面にしみの発生があり不均一な放電痕が認められた。
(3)タールの生成の抑制性の評価
加工後の電極、並びに加工槽の壁面及び底面へのタール付着状況を目視で観察した。
やや不良:加工後のワーク表面に僅かなしみの発生があり一部不均一な放電痕が認められた
不良:加工後のワーク表面にしみの発生があり不均一な放電痕が認められた。
(3)タールの生成の抑制性の評価
加工後の電極、並びに加工槽の壁面及び底面へのタール付着状況を目視で観察した。
また、上記加工を加工毎にワークを取り替えて20回連続で行い、20回目の加工についても(1)加工速度評価、(2)加工面の表面状態の評価を行った。
Claims (1)
- 鉱油及び/又は合成油からなり40℃における動粘度が0.5〜20mm2/sである基油と、
ヒドロキシフェニル基を2個以上有する化合物と、
重量平均分子量が650〜1200であるポリブテンと、
を含有することを特徴とする放電加工油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003390839A JP2005154471A (ja) | 2003-11-20 | 2003-11-20 | 放電加工油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003390839A JP2005154471A (ja) | 2003-11-20 | 2003-11-20 | 放電加工油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005154471A true JP2005154471A (ja) | 2005-06-16 |
Family
ID=34718086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003390839A Withdrawn JP2005154471A (ja) | 2003-11-20 | 2003-11-20 | 放電加工油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005154471A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007114505A1 (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-11 | Nippon Oil Corporation | 多機能性炭化水素油組成物 |
CN104191052A (zh) * | 2014-09-17 | 2014-12-10 | 中国石油大学(华东) | 绿色高效油包水型电火花成形加工工作液 |
WO2023112842A1 (ja) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | 出光興産株式会社 | 潤滑油基油および潤滑油組成物 |
-
2003
- 2003-11-20 JP JP2003390839A patent/JP2005154471A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007114505A1 (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-11 | Nippon Oil Corporation | 多機能性炭化水素油組成物 |
US8933003B2 (en) | 2006-03-31 | 2015-01-13 | Nippon Oil Corporation | Multifunctional hydrocarbon oil composition |
CN104191052A (zh) * | 2014-09-17 | 2014-12-10 | 中国石油大学(华东) | 绿色高效油包水型电火花成形加工工作液 |
WO2023112842A1 (ja) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | 出光興産株式会社 | 潤滑油基油および潤滑油組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5779376B2 (ja) | 潤滑油組成物 | |
JP3401348B2 (ja) | 潤滑油組成物 | |
WO2007114505A1 (ja) | 多機能性炭化水素油組成物 | |
JP4728157B2 (ja) | 洗浄兼さび止め油組成物 | |
JP4145441B2 (ja) | 放電加工油組成物 | |
JP5931250B2 (ja) | 潤滑油組成物 | |
EP1394289B1 (en) | Rust-preventive oil composition | |
JP2005154471A (ja) | 放電加工油組成物 | |
JP4950422B2 (ja) | 放電加工油組成物 | |
WO2009119669A1 (ja) | 丸ダイス転造加工用潤滑油組成物 | |
WO2003099971A1 (fr) | Composition d'huile de graissage pour gravure par etincelage | |
JP6211448B2 (ja) | 放電加工油組成物 | |
JP2002046021A (ja) | 放電加工液 | |
JP3572180B2 (ja) | インゴット切断用砥粒分散媒組成物及びインゴット切断用切削液 | |
JP4988178B2 (ja) | さび止め油組成物 | |
JP2012087269A (ja) | 放電加工油基材 | |
JP4364953B2 (ja) | タービン油組成物 | |
JP2006199874A (ja) | 放電加工油組成物 | |
JP4990527B2 (ja) | 金属加工用潤滑油組成物 | |
JP4729361B2 (ja) | さび止め油組成物 | |
JP5171317B2 (ja) | 塑性加工用潤滑油組成物 | |
JP2007268697A (ja) | 放電加工油組成物 | |
JP2000080389A (ja) | 金属加工用潤滑油組成物 | |
JP4351945B2 (ja) | さび止め剤組成物 | |
JP2012197326A (ja) | 塑性加工用潤滑油組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060814 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090622 |