JP6211008B2 - 三フッ化ホウ素触媒錯体および高反応性イソブテンホモポリマーの製造法 - Google Patents

三フッ化ホウ素触媒錯体および高反応性イソブテンホモポリマーの製造法 Download PDF

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Description

本発明は、新規の三フッ化ホウ素触媒錯体ならびにイソブテンを液相中で当該三フッ化ホウ素触媒錯体の存在下で重合させることによって、300〜50000の数平均分子量を有する高反応性イソブテンホモポリマーを製造するための改善された方法に関する。
高反応性イソブテンホモポリマーとは、いわゆる低反応性ポリマーとは異なり、高い含量の、しかも実地においてたいてい、ポリイソブテン高分子の個々の鎖端部に対して、少なくとも80モル%の、末端部に配置されたエチレン性ビニリデン二重結合(α−二重結合)を含有する当該ポリイソブテンであると解釈される。ビニリデン基とは、本発明の範囲内で、その状態がポリイソブテン高分子において、一般式
Figure 0006211008
によって記載される当該二重結合であると解釈され、すなわちこの二重結合は、α位でポリマー鎖中に存在する。「ポリマー」は、イソブテン単位で短くされたポリイソブテン基を表わす。ビニリデン基は、例えば立体的に要求のきびしい反応成分、例えば無水マレイン酸への熱付加の際に、最も高い反応性を示し、それに反して、高分子の内部にさらに存在する二重結合は、たいていの場合に機能化反応で反応性を示さないかまたは僅かな反応性を示す。高反応性ポリイソブテンは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2702604号明細書中の記載と同様に、とりわけ、潤滑剤用および燃料用の添加剤を製造するための中間生成物として使用される。
この種の高反応性ポリイソブテンは、例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2702604号明細書C2(1)の方法により、イソブテンを液相中で触媒としての純粋な三フッ化ホウ素の存在下でカチオン重合させることによって得ることができる。これに関して、この場合に得られるポリイソブテンが相対的に高い多分散指数を有することは、不利である。この多分散指数は、得られるポリマー鎖の分子量分布に対する基準であり、かつ質量平均分子量Mwと数平均分子量Mnからの商(PDI=Mw/Mn)に相当する。
同様に、高い割合の末位ビニリデン二重結合を有するが、しかし、より狭い分子量分布を有するポリイソブテンは、重合が一定の酸素含有有機化合物、例えばアルコールもしくはエーテルまたは当該化合物の混合物で不活性化された三フッ化ホウ素触媒の存在下で行なわれることによって、得ることができる。
すなわち、WO 99/64482(2)には、高反応性ポリイソブテンの製造のために、三フッ化ホウ素ならびに(a)1〜20個のC原子を有する第一級アルコールもしくは3〜20個のC原子を有する第二級アルコールまたはこれらのアルコールの混合物および(b)第三級アルキル基を含まないエーテルからなる触媒錯体が推奨されている。
WO 01/27172A1(3)には、少なくとも1つの酸素含有化合物、例えば水または30個までの炭素原子を有する有機化合物、殊に3〜20個のC原子を有する一価の第二級アルコールを、任意にC1〜C20ジアルキルエーテルとともに含有する三フッ化ホウ素触媒錯体の存在下でのイソブテン重合が記載されている。
WO 2004/029099A1(4)から、三フッ化ホウ素と、少なくとも1つの第三級アルコール、例えばt−ブタノールと、水、第一級アルコール、第二級アルコール、ジアルキルエーテル、アルカンカルボン酸およびフェノールから選択された少なくとも1つの化合物とからなる、イソブテン重合に適した三フッ化ホウ素錯体触媒が公知であり、その際に第三の成分は、明らかに第一級アルコールと第二級アルコールとの混合物であってもよい。
WO 2004/065432A1(5)には、三フッ化ホウ素と、水、第一級C1〜C5アルカノールおよび/または第二級C3〜C5アルカノールであってよい成分(L1)と、アルデヒドおよび/またはケトンの形のさらなる成分(L2)と、少なくとも5個の炭素原子を有するエーテル、少なくとも6個の炭素原子を有する第一級アルコールもしくは第二級アルコールまたは第三級アルコールの形の任意の成分(L3)とからなる三フッ化ホウ素触媒の存在下でのイソブテンの重合が記載されている。
WO 2007/006556A1(6)から、助触媒として、抽出可能な水素原子を有する化合物を含む、イソブテン重合用の三フッ化ホウ素錯体触媒は、公知である。抽出可能な水素原子を有する化合物として、次のものが挙げられる:水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、2−ブタノール、s−ペンタノール、s−ヘキサノール、s−ヘプタノールおよび/またはs−オクタノール。さらに、フェノールおよびクレゾールならびにt−ブチルエーテルおよびハロゲン化炭化水素も適している。前記化合物の中から、メタノールおよび2−プロパノールが最も好ましい。
しかし、技術水準の三フッ化ホウ素触媒錯体は、さらに、殊に、経済的に特に有利な工業用C4炭化水素流を原料として使用する場合には、欠点を示す。とりわけ、三フッ化ホウ素からのフッ化物の取り入れに由来する、得られたポリイソブテン中で生じる支障のあるフッ素含量は、なお高すぎる。このフッ素含量は、実際に前記触媒錯体中の第一級アルコールの割合を低下または放出させることによって減少されうるが、しかし、それによって、たいてい触媒活性は低下し、このことは、より高い三フッ化ホウ素消費量を結果としてまねく。より高い三フッ化ホウ素消費量によって、排水負荷量は、著しく高くなる。
本発明の課題は、殊に、なおイソブテンとは別のC4オレフィンを著量で含有する工業用C4炭化水素流が原料として使用される場合にも変わらない良好な製品特性において、低いフッ素含量ならびに低い三フッ化ホウ素消費量を保証する、経済的に有効な三フッ化ホウ素触媒錯体を提供することであった。
それに応じて、重合用触媒としての三フッ化ホウ素と、
(A)1〜20個の炭素原子を有する、少なくとも1つの一価の第一級アルコール10〜90質量%、特に20〜80質量%、殊に25〜75質量%、とりわけ30〜70質量%および
(B)3〜20個の炭素原子を有する、少なくとも1つの一価の第二級アルコール90〜10質量%、特に80〜20質量%、殊に75〜25質量%、とりわけ70〜30質量%の助触媒混合物と
からなる、イソブテンの重合のための三フッ化ホウ素触媒錯体であって、
その際に三フッ化ホウ素対(A)および(B)からなる全ての助触媒アルコールの総和のモル比が2:1〜1:10である、前記の三フッ化ホウ素触媒錯体が見い出された。
同じ質量部またはほぼ同じ質量部の成分(A)と(B)、例えば(A)45〜55質量部と(B)55〜45質量部とからなる混合物は、特に有利に作用を及ぼす。
助触媒混合物の成分(A)として、直鎖状または分枝鎖状であってよい、特に第一級C1〜C20アルカノール、殊に第一級C1〜C8アルカノール、とりわけ第一級C1〜C4アルカノールがこれに該当する。このための例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−ノナノール、n−デカノール、2−プロピルヘプタノール、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、n−トリデカノール、イソトリデカノール、n−テトラデカノール、n−ヘキサデカノール、n−オクタデカノールおよびn−エイコサノールである。しかし、この種の第一級アルカノールの他に、一価の第一級シクロアルキルアルコール、当該反応条件下で重合不可能な不飽和の一価の第一級アルコールならびにそれぞれ分子内に20個までの炭素原子を有する芳香族基および/またはヘテロ芳香族基を有する一価の第一級アルコール、例えばシクロヘキシルメタノール、オレイルアルコールまたはベンジルアルコールが使用されてもよい。
好ましい実施態様において、前記助触媒混合物の少なくとも1つの一価の第一級アルコール(A)は、メタノール、エタノール、1−プロパノールおよび1−ブタノールから選択されている。
前記助触媒混合物の成分(B)として、特に第二級C3〜C20アルカノール、殊に第二級C3〜C8アルカノール、とりわけ第二級C3〜C4アルカノールがこれに該当する。このための例は、イソプロパノール、2−ブタノール、s−ペンタノール、s−ヘキサノール、s−ヘプタノール、s−オクタノール、s−ノナノール、s−デカノール、s−ウンデカノール、s−ドデカノールおよびs−トリデカノールである。しかし、この種の第二級アルカノールの他に、一価の第二級シクロアルキルアルコール、当該反応条件下で重合不可能な不飽和の一価の第二級アルコールならびにそれぞれ分子内に20個までの炭素原子を有する芳香族基および/またはヘテロ芳香族基を有する一価の第二級アルコール、例えばシクロヘキサノールまたは2−フェニルエタノールが使用されてもよい。
好ましい実施態様において、助触媒混合物の少なくとも1つの一価の第二級アルコール(A)は、イソプロパノールおよび2−ブタノールから選択されている。
本発明による三フッ化ホウ素触媒錯体は、重合用触媒として作用する三フッ化ホウ素の他に、さらなる重合活性触媒成分を含まずかつアルコール(A)と(B)との助触媒混合物の他に、さらなる助触媒作用するかまたは触媒活性を変性する成分、例えば第三級アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、フェノールまたはカルボン酸を含まない。これに関連して、前記反応混合物中に微少量で、例えば50質量ppm未満で存在する水は、取るに足りないことである。
前記の三フッ化ホウ素触媒錯体は、高活性イソブテンホモポリマーの製造の際に本発明による手段として使用される。したがって、本発明の対象は、イソブテンを液相中で三フッ化ホウ素をベースとする重合用触媒の存在下で重合させることによって、300〜50000の数平均分子量を有する高反応性のイソブテンホモポリマーを製造する方法であって、その際に原料として、イソブテンを少なくとも20質量%および別のC4オレフィンを総和で少なくとも10質量%含有するC4炭化水素混合物が使用される前記方法であり、この方法は、重合用触媒として、記載された三フッ化ホウ素触媒錯体を使用することによって特徴付けられる。
イソブテンホモポリマーとは、本発明の範囲内で、ポリマーに対して、少なくとも98モル%、特に少なくとも99モル%がイソブテンから構成されている当該ポリマーであると解釈される。
使用されるC4炭化水素混合物は、イソブテンをたいてい、20〜90質量%、殊に25〜75質量%、とりわけ30〜60質量%の量で含有する。共に含まれている別のC4オレフィンは、通常、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテンおよび/または1,3−ブタジエンであり、前記混合物中でたいてい、10〜70質量%、殊に25〜65質量%、とりわけ40〜55質量%の量で存在する。そのうえ、通常、さらに飽和C4炭化水素、例えばn−ブタンおよび/またはイソブタンが存在し、しかも、たいてい5〜30質量%、殊に10〜25質量%、とりわけ12〜20質量%の量で存在する。さらに、使用されるC4炭化水素混合物は、二次的量で、たいてい少ない一桁の百分率の範囲内で、4個より少ないかまたは4個より多い炭素原子を有するオレフィン性および/または飽和の炭化水素、例えばプロペン、プロパン、n−ペンタン、イソペンタンまたは1−ペンテンを含有することができる。
使用されるイソブテン含有C4炭化水素混合物は、微少量の、たいていppmの範囲内の汚染物質、例えば水または鉱酸を含有することができ、その際に重大な収量損失または選択性の損失を生じることはない。当該有害物質が、例えば固体の吸着剤、例えば活性炭、モレキュラーシーブまたはイオン交換体での吸着によって、イソブテン含有モノマー混合物から除去されることにより、前記汚染物質の富化を回避することは、目的に適っていることである。
好ましい実施態様において、高反応性イソブテンホモポリマーを製造する本発明による方法は、連続的に運転され、かつC4炭化水素混合物として、C4ラフィネート、イソブタンの脱水素化からのC4カットならびに蒸気分解および流動接触分解クラッカー(FCCクラッカー)からのC4カットから選択された工業用C4炭化水素流が使用される。FCCリファイナリーユニットからのC4炭化水素流は、「b/b」流としても公知である。C4ラフィネートの中で、殊にラフィネート1が適している。ラフィネート2の流れを原料として使用することが意図される場合には、当該の流れの中のイソブテンを適当な方法でたいてい予め濃縮しなければならない。また、さらなる適当なイソブテン含有工業用C4炭化水素流は、例えばプロピレンとイソブタンの共酸化の生成物流またはたいてい、通常の精製および/または濃縮の後に使用されるメタセシスユニットからの生成物流である。適当な工業用C4炭化水素流は、たいてい、ブタジエンを500ppm未満、特に200ppm未満含有する。当該の工業用C4炭化水素流からのイソブテンは、本発明の条件下で所望のイソブテンホモポリマーに実質的に選択的に重合され、その際に著量の別のC4モノマーがポリマー鎖中に組み入れられることはない。
典型的には、記載された工業用C4炭化水素流中のイソブテン濃度は、30〜60質量%の範囲内にある。すなわち、ラフィネート1は、たいてい本質的に、イソブテン30〜50質量%と1−ブテン10〜50質量%とシス−2−ブテンおよびトランス−2−ブテン10〜40質量%とブタン2〜35質量%とからなる。しかし、本発明による方法は、原理的に、イソブテンをより少なく、例えば10〜30質量%未満だけ含有する、イソブテン含有工業用C4炭化水素流を用いて運転されてもよい。
三フッ化ホウ素および(A)と(B)との助触媒混合物は、予め混合されてもよく、かつ既に活性の準備ができた錯体として重合反応器中に供給されてよい。しかし、それとは別に、三フッ化ホウ素(ガス状、液状または不活性の溶剤もしくは希釈剤中)および助触媒混合物または個々のアルコール(A)および(B)は、別々に重合媒体に供給されてもよい。しかし、本発明による三フッ化ホウ素触媒錯体が、重合させるべきイソブテンとの接触前に、本質的に完成して形成されて存在することは、本質的なことである。三フッ化ホウ素とアルコール(A)および(B)とが同時に、既にイソブテンを含むC4炭化水素混合物を含有する重合媒体中に導入される場合には、前記アルコールは、重合が導入されるかまたは進行するよりも急速に三フッ化ホウ素上に付加され、その結果、むき出しの三フッ化ホウ素は作用せずに、本発明による三フッ化ホウ素触媒錯体だけが作用するかまたはほとんど、本発明による三フッ化ホウ素触媒錯体だけが作用する。
前記重合用触媒の使用すべき量は、本質的に助触媒の種類により左右されかつ前記ポリマーの反応条件、殊に反応温度および意図された分子量により左右される。この量は、それぞれの反応系についての幾つかの試料試験につき算出されうる。一般に、前記重合用触媒は、そのつど、触媒錯体中の三フッ化ホウ素割合に対して、および使用されたイソブテンに対して、0.0001〜1質量%、殊に0.0005〜0.5質量%、とりわけ0.001〜0.1質量%の量で使用される。
(A)と(B)との助触媒混合物は、三フッ化ホウ素に対して、化学量論的不足量、化学量論的量または化学量論的過剰量で使用されうる。三フッ化ホウ素対(A)と(B)との助触媒混合物、すなわち、三フッ化ホウ素対(A)と(B)との全ての助触媒アルコールの総和は、2:1〜1:10、特に1.5:1〜1:5、殊に1.25:1〜1:2、とりわけ1:1〜1:1.5の範囲内にある。助触媒混合物の量は、イソブテンホモポリマーの達成すべき分子量の調整に影響を与えることができ、およびそれによって、当該イソブテンホモポリマーの分子量の意図された調整に利用されうる。
前記重合は、非連続的に行なうこともできるし、とりわけ、連続的に行なうこともできる。高反応性イソブテンホモポリマーを製造するための本発明による方法は、原理的に、低い温度で、例えば−90℃〜0℃での実施にも適しているし、より高い温度で、すなわち少なくとも0℃で、例えば0℃〜+50℃での実施にも適している。しかし、本発明による方法に従った重合は、特に、−60℃〜+40℃、殊に−40℃〜+20℃、とりわけ−25℃〜0℃の範囲内の温度で実施される。
前記重合は、たいてい、700ミリバール〜20バールの圧力で、殊に1バール〜10バールの圧力で、とりわけ1.2バール〜7バールの圧力で実施される。過圧は、通常、使用されるC4炭化水素混合物の場合および幾つかの任意に共用される不活性の希釈剤の場合に利点をもたらす。
本発明による方法のための重合用反応器として、原理的に、この種の液相重合に適した全ての、非連続的または連続的に運転される反応器タイプ、例えば攪拌容器、カスケード型攪拌容器、管状反応器またはループ型反応器が使用されうる。前記重合が、本発明による方法によれば、任意に共用される不活性の希釈剤または重合させるべきモノマーの沸騰温度で、または当該沸騰温度を上回って行なわれる場合には、こうして、この重合は、とりわけ、圧力容器中、例えばオートクレーブ中または加圧容器中で実施される。
前記重合は、本発明による方法によれば、不活性の希釈剤の存在下で実施されうる。使用される不活性の希釈剤は、生じる反応熱の導出が保証されうる場合には、重合反応中に、たいてい生じる、反応溶液の粘度の上昇を減少させるのに適しているべきである。希釈剤として、使用される試薬に対して不活性である、当該の溶剤または溶剤混合物が適している。適当な希釈剤は、例えば脂肪族炭化水素、例えばn−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンおよびイソオクタン、脂環式炭化水素、例えばシクロペンタンおよびシクロヘキサン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレン、およびハロゲン化炭化水素、殊にハロゲン化脂肪族炭化水素、例えば塩化メチル、ジクロロメタン、トリクロロメタン(クロロホルム)、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタンおよび1−クロロブタンならびにハロゲン化芳香族炭化水素およびアルキル側鎖中でハロゲン化されたアルキル芳香族化合物、例えばクロロベンゼン、モノフルオロメチルベンゼン、ジフルオロメチルベンゼンおよびトリフルオロメチルベンゼン、ならびに前記希釈剤の混合物である。好ましくは、前記希釈剤は、その使用前に、例えば固体の吸着剤、例えば活性炭、モレキュラーシーブまたはイオン交換体での吸着によって、汚染物質、例えば水または鉱酸が取り除かれる。希釈剤として、または記載された溶剤混合物の成分として、勿論、原料として使用されるイソブテン含有C4炭化水素混合物の不活性の割合も機能する。
とりわけ、前記重合は、本発明による方法によれば、実質的に非プロトン性の、殊に実質的に無水の反応条件下で実施される。実質的に非プロトン性の反応条件または実質的に無水の反応条件とは、前記反応混合物中の含水量(またはプロトン性汚染物質の含量)が50質量ppm未満、殊に5質量ppm未満であると解釈される。したがって、たいてい、前記使用物質は、その使用前に、物理的手段および/または化学的手段によって乾燥される。殊に、希釈剤として使用される脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素には、通常の前精製および前乾燥の後に、金属有機化合物、例えば有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物または有機アルミニウム化合物が、前記溶剤からの水の微少量を実質的に除去するのに十分な量で添加されることは、有効であることが実証された。さらに、こうして処理された溶剤は、とりわけ、直接反応容器中に縮合導入される。同様に、イソブテン含有C4炭化水素混合物を用いて実施されてもよい。別の通常の乾燥剤、例えばモレキュラーシーブまたは前乾燥された酸化物、例えば酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化カルシウムまたは酸化バリウムを用いる乾燥も適している。金属、例えばナトリウムまたはカリウムを用いるかまたは金属アルキルを用いる乾燥が該当しないハロゲン化溶剤は、そのために適した乾燥剤を用いて、例えば塩化カルシウム、五酸化リンまたはモレキュラーシーブを用いて水または微少量の水が取り除かれる。
前記反応の中断のために、前記反応混合物は、とりわけ、例えば十分量のプロトン性化合物の添加によって、殊に水、アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノールまたはこれらと水との混合物の添加によって、または水性塩基、例えばアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムもしくは水酸化カルシウム、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムもしくは炭酸カルシウム、またはアルカリ金属炭酸水素塩またはアルカリ土類金属炭酸水素塩、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素マグネシウムもしくは炭酸水素カルシウムの水溶液の添加によって不活性化される。
本発明による方法は、ポリイソブテン鎖端部1個当たり、特に、少なくとも50モル%、殊に少なくとも60モル%、特に有利に少なくとも70モル%、とりわけ少なくとも75モル%の末端ビニリデン二重結合(α−二重結合)の含量を有する高反応性イソブテンホモポリマーの製造に利用される。
通常、本発明による方法を用いて製造される高反応性イソブテンホモポリマーは、1.05〜3.5超、特に1.05〜2.5、殊に1.05〜2.0、とりわけ1.1〜1.85の多分散指数(PDI=Mw/Mn)を示す。PDIの典型的な値は、最適な方法の実施の際に1.2〜1.7である。
典型的には、本発明による方法を用いて製造される高反応性イソブテンホモポリマーは、300〜50000、特に500〜10000、殊に600〜5000、とりわけ700〜2500、例えば950〜1050または2200〜2400の数平均分子量Mn(ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定した)を有する。
本発明の範囲内で使用される、アルコール成分(A)と(B)との混合物は、同じモル量の純粋な第一級アルコール(A)または純粋な第二級アルコール(B)の使用に比べて利点を提供する。生じる効果は、相乗的であると見なされうる。三フッ化ホウ素に対する助触媒系としての、(A)と(B)との混合物の使用は、殊になお別のC4オレフィンをイソブテンとして著量で含有する、C4炭化水素混合物または工業用C4炭化水素流が原料として使用される場合に、前記ポリマー中の低いフッ素含量ならびに製造されたポリイソブテンの変わらない良好な製品特性における低い三フッ化ホウ素消費量を保証する。
次の実施例は、本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。

次の例を、800mlの容積および機械的攪拌機を有する、ジャケット冷却される反応器と、使用されるC4炭化水素流の前冷却部を有する原料供給管と、ガス状三フッ化ホウ素用導入管と、使用されるアルコール用または使用されるアルコール混合物用の滴下漏斗と、反応器内容物を連続的に排出するための吸込み接続管とからなる連続的重合装置中で実施した。前記重合を−17℃の一定の反応器内部温度で実施した。通過量(=原料供給量=粗製生成物排出量)は、9 l/hであった。
原料として使用されたC4炭化水素流の組成は、典型的には、ラフィネート1の流れに関するものであり、以下のとおりであった:
イソブテン 39.3質量%、
1−ブテン 32.2質量%、
トランス−2−ブテン 8.4質量%、
シス−2−ブテン 5.8質量%、
イソブタン 4.1質量%、
n−ブタン 10.2質量%、
1,3−ブタジエン 285質量ppm。
後処理のために、なお冷たい反応器排出物を過剰の70℃の熱い、脱塩化された水で処理しかつ強力に混合した。その際に、熱い水の量を、2つの相の混合温度が約20℃である程度に選択した。その際に、揮発性の有機化合物の一部分は、既に蒸発した。
少なくとも20分の滞留時間後に、上の方(有機性)の相を分離し、および生成物試料から、前記ポリマー中の有機性フッ素含量の分析ならびに前記ポリマーの数平均分子量(Mn)およびα位の末端ビニリデン二重結合(「α−二重結合」)の含量の分析のために、ロータリーエバポレーター中で真空下に残りの有機化合物を取り除いた(油浴温度:30ミリバールで30分間、150℃)。
次の表は、アルコールまたはアルコール混合物のそれぞれの使用量および三フッ化ホウ素のそのつどの必要量ならびにそのつど得られた生成物の分析データを示す(例No.1および2は、比較のために利用される):
Figure 0006211008

Claims (7)

  1. 重合用触媒としての三フッ化ホウ素と、
    (A)1〜20個の炭素原子を有する、少なくとも1つの一価の第一級アルコール10〜90質量%および
    (B)3〜20個の炭素原子を有する、少なくとも1つの一価の第二級アルコール90〜10質量%
    からなる助触媒混合物と
    からなる、イソブテンの重合のための三フッ化ホウ素触媒錯体であって、
    その際に三フッ化ホウ素対(A)および(B)からなる全ての助触媒アルコールの総和のモル比が2:1〜1:10である、前記三フッ化ホウ素触媒錯体。
  2. 少なくとも1つの一価の第一級アルコール(A)がメタノール、エタノール、1−プロパノールおよび1−ブタノールから選択されている、請求項1記載の三フッ化ホウ素触媒錯体。
  3. 少なくとも1つの一価の第二級アルコール(B)がイソプロパノールおよび2−ブタノールから選択されている、請求項1または2記載の三フッ化ホウ素触媒錯体。
  4. イソブテンを液相中で三フッ化ホウ素をベースとする重合用触媒の存在下で重合させることによって、300〜50000の数平均分子量を有する高反応性のイソブテンホモポリマーを製造する方法であって、その際に原料として、イソブテンを少なくとも20質量%および別のC4オレフィンを総和で少なくとも10質量%含有するC4炭化水素混合物が使用される前記方法において、重合用触媒として、請求項1から3までのいずれか1項に記載の三フッ化ホウ素触媒錯体を使用することを特徴とする、前記方法。
  5. 前記方法を連続的に運転し、かつ原料として、C4ラフィネート、イソブタンの脱水素化からのC4カットならびに蒸気クラッカーおよび流動接触分解クラッカーからのC4カットから選択された工業用C4炭化水素流を使用することを特徴とする、請求項4記載のイソブテンホモポリマーの製造法。
  6. 前記重合を−60℃〜+40℃の範囲内の温度で実施することを特徴とする、請求項4または5記載のイソブテンホモポリマーの製造法。
  7. 少なくとも50モル%の末端ビニリデン二重結合の含量を有するイソブテンホモポリマーを製造する、請求項4から6までのいずれか1項に記載の方法。
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